JP5614518B1 - 偏流板及び噴流装置 - Google Patents

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Abstract

メンテナンス時の部品点検やドロス沈殿の確認等において、その利便性を向上できるようにした偏流板は、図1に示すように、ガイド板11,12は各々が断面広角コ状を有し、かつ、所定の高さを有している。ガイド板11及びガイド板12は、ペア構造を構成し、溶融状の流体の流れの主流方向から見て左右にずらした状態で配列されると共に、当該流体の流れの主流方向に沿ってペア構造が連接保持棒13a,13b,13cによって一定間隔に保持されて固定されることによりユニット化される。ユニット化された所定の位置のガイド板11,12が噴流装置へ取り付けるための部品取付部11b,12bを有し、互いに内面が向き合ったガイド板11,12の端部同士によって形成される開口より流体を流入させることで、流入した溶融状の流体をペア構造の内部で旋回させながら、当該流体の流れを水平方向から垂直方向へ変えるようにした。

Description

本発明は、流体の流れを水平方向から垂直方向に変え(偏らせ)て当該流体を被着物に向けて噴流する、例えば、噴流はんだ付け装置等に適用可能なユニット化された偏流板及び当該偏流板を実装した噴流装置に関するものである。
従来から、プリント基板の所定の面に電子部品をはんだ付け処理する場合に、噴流はんだ付け装置が使用される場合が多い。噴流はんだ付け装置にはプリント基板に向けて溶融はんだを噴流する噴流装置が実装されている。噴流装置は特許文献1から3に見られるように、ダクト、ノズル及びポンプを有している。噴流装置によれば、ポンプによって溶融はんだがダクトを介してノズルに送出される。ノズルはポンプ出力に対応した液面高さの溶融はんだを噴出する。これにより、ノズルから噴出される溶融はんだによってプリント基板に電子部品をはんだ付けできるようになる。
上述の噴流装置に実装されるポンプに関しては、スクリューポンプを覆うポンプハウジングにダクトを接続し、ポンプハウジングからダクトへ溶融はんだを送出する噴流はんだ装置が開示されている(特許文献3参照)。
また、ノズルから均一高さの溶融はんだを噴出する方法に関しては、上方に曲がった複数の交流板をダクトの内部に設け、噴流面の真下において、水平方向の溶融はんだの流れの方向を強制的に垂直方向に変えた噴流はんだ装置(特許文献4参照)や、ダクト上部から複数の均流板を吊架して、噴流面の真下において、水平方向の溶融はんだの流れの方向を垂直方向に変えた噴流式はんだ装置(特許文献5参照)や、上方に曲がった複数の変流板をダクト内の底部に設け、噴流面の真下において、水平方向の溶融はんだの流れの方向を強制的に垂直方向に変えた噴流はんだ装置が開示されている(特許文献6参照)。なお、流体の流れの方向を水平方向から垂直方向へ変える装置に関して、旋回流発生機能を有する熱交換器(特許文献7参照)や、分割周壁構造を備えた燃焼炉(特許文献8参照)、スワール(渦巻き)を発生するようにした噴流はんだ装置(特許文献9参照)等が開示されている。
特許文献1:特許第413687号公報
特許文献2:W02006/082960号再公表
特許文献3:W02007/116853号再公表
特許文献4:特開2010−177287号公報
特許文献5:特開平 01−143762号公報
特許文献6:実開平 01−114165号公報
特許文献7:特開2009−019781号公報
特許文献8:特開平 11−044409号公報
特許文献9:特開平 10−313171号公報
ところで、従来例に係る交流板や、均流板、変流板等(以下で偏流板という)や、当該偏流板を備えた噴流装置によれば、次のような問題がある。
i.特許文献4〜6に見られるような偏流板によれば、上方に曲がった複数の偏流板によって溶融はんだ(以下で流体という)の流れを上向きに変えているが、均一な高さの噴流面を実現するためには、当該噴流面の真下において、流体の速度分布を一様にする必要がある。しかし、ダクト内の流体の水平方向の慣性の影響により偏流板に衝突した流れが完全に上向きとならない。因みに特許文献7〜9に見られるような旋回流発生機能、分割周壁構造及びスワール発生機能を偏流板に取り入れる方法が考えられるが、何らの工夫無しに、これらの方法を組み合わせたとしても、流体の流れの向きを、意図した位置で上向きに変えること、及び、流体を均一に噴出させることに困難性を伴うものである。
ii.また、上記偏流板を実装した噴流装置によれば、ダクト内の流体の水平方向の慣性の影響は、ノズルの幅方向に噴流高さの偏りが生じていた。これにより、ノズルから噴出される流体の噴流高さの幅方向分布が不均一となってしまうという問題がある。因みにこの問題は、上記噴流装置を実装した噴流はんだ付け装置等に見られる。
iii.また、ドロス沈殿確認や、固定ねじの浸食確認、筐体内部の損傷確認等のはんだ付け装置のメンテナンスにおいて、偏流板をダクト底部に固定する方法を採ると、当該偏流板が障害となって点検の邪魔になる場合が確認された。
例えば、ダクト内から偏流板を取り外す場合に、ダクトからノズルを外す(工程1)、スクリューポンプを外す(工程2)、ダクト内に残留した溶融はんだを抜く(工程3)及び、偏流板のねじを外す(工程4)といった4つの工程が必要となる。このような工程において、溶融はんだが冷えて固まると、ねじが外れ難くなり、メンテナンスに多くの時間を要するという問題がある。この問題は、はんだ槽の深さ方向を基準にして偏流部材を低い位置で固定する偏流板に多く見られ、その偏流板の交換時にも同様な問題が生じる。
上述の課題を解決するために、請求項1に記載の偏流板は、湾曲または角状の内面形状を有し、かつ、所定の高さを有する第1の部材と、湾曲または角状の内面形状を有し、かつ、所定の高さを有する第2の部材からなるペア構造が複数設けられ、前記ペア構造を構成する前記第1の部材および前記第2の部材は、溶融状の流体の流れの主流方向から見て左右にずらした状態で配列されると共に、前記流体の流れの主流方向に沿って複数の前記ペア構造が保持部材により一定間隔に保持して固定されることによりユニット化され、ユニット化された所定の位置の前記第1の部材及び第2の部材が噴流装置へ取り付けるための部品取付部を有し、互いに内面が向き合った前記第1および第2の部材の端部同士によって形成される開口より前記流体を流入させることで、流入した流体を前記ペア構造の内部で旋回させながら、前記流体の流れを水平方向から垂直方向へ変えるようにしたものである。
請求項1に記載の偏流板によれば、溶融状の流体の流れの方向を水平方向から垂直方向へ変える第1及び第2の部材を保持部材によってユニット化することができる。しかも、第1の部材の一方の端部と第2の部材の一方の端部とで画定される開口幅の第1の流入口に流体が流入し、第1の部材の他方の端部と第2の部材の他方の端部とで画定される開口幅の第2の流入口に流体が流入すると、第1の流入口及び第2の流入口からそれぞれ流入した流体が各々の部材の内面に沿って立ち上がるようになる。従って、ユニット化された第1及び第2の部材により、第1の流入口及び第2の流入口に水平方向から流入した溶融状の流体の流れを垂直方向の流れに変えることができる。
請求項2に記載の偏流板は、請求項1において、前記第1の部材及び第2の部材は、それぞれ断面広角コ状、半円筒状及び、断面L状の案内板のいずれか一つからなるものである。
請求項3に記載の噴流装置は、所定の開口部を有して溶融状の流体を噴出するノズルと、前記ノズルに接続されたダクトと、前記ダクト内に前記流体を送出するポンプと、前記ポンプを収納し前記ダクトに接続されたポンプハウジングと、前記ノズルの下方に取り付けられ、前記ダクト内に吊り下げられて、前記ポンプによって送出される前記ダクトの長手方向から流入した前記流体の流れを旋回させて、当該流体の流れを前記ノズルの高さ方向へ変える、請求項1又は2に記載のいずれかの偏流板とを備えるものである。
請求項3に記載の噴流装置によれば、請求項1又は2に記載のいずれかの偏流板を備え、ダクト内で流体の流れを水平方向から垂直方向へ変えるようになされる。この構成によって、ノズルから噴出される流体の噴流高さの幅方向分布をユニット化された偏流板によって、均一化できるようになる。しかも、ポンプ出力による流体の幅方向分布の傾向変化を低減できるようになる。
請求項4に記載の噴流装置は、請求項3において、前記ポンプハウジングに接続され、前記ポンプによって流体が送出される前記ダクトの長手方向と前記偏流板の長手方向との間を成す角度が設定され、設定された前記角度で当該偏流板が前記ノズルの下方に取り付けられるものである。
本発明に係る偏流板によれば、溶融状の流体の流れの主流方向から見て左右にずらした状態で配列されると共に、当該流体の流れの主流方向に沿ってペア構造が一定間隔に保持して保持部材により固定されることによりユニット化され、ユニット化された所定の位置の第1の部材及び第2の部材が噴流装置へ取り付けるための部品取付部を有し、互いに内面が向き合った第1および第2の部材の端部同士によって形成される開口より溶融状の流体を流入させるものである。
この構造によって、流入した溶融状の流体をペア構造の内部で旋回させながら、当該流体の流れの方向を水平方向から垂直方向へ変えることができ、当該第1及び第2の部材をユニット化することができる。しかも、第1及び第2の部材のユニット化により、当該偏流板を容易に着脱できるようになるので、メンテナンス時の部品点検やドロス沈殿の確認等において、その利便性を向上できるばかりか、部品交換等において、その工程を削減できるようになる。従って、ユニット化された偏流板を噴流はんだ付け装置に十分応用できるようになる。
本発明に係る噴流装置によれば、本発明に係るユニット化された偏流板を備え、ダクト内で溶融状の流体の流れを水平方向から垂直方向へ変えるようになされる。この構成によって、ノズルから噴出される溶融状の流体の噴流高さの幅方向分布を均一化できるようになる。しかも、ポンプ出力による流体の幅方向分布の傾向変化を低減できるようになる。また、ユニット化された偏流板自体を容易に交換できるようになるので、メンテナンス時の利便性を向上できるようになる。
本発明に係る第1の実施例としての断面広角コ状の偏流板10の構成例(その1)を示す斜視図である。 偏流板10の構成例(その2)を示す正面図である。 偏流板10の構成例(その3)を示す上面図である。 断面広角コ状の偏流板10の組立例を示す分解斜視図である。 断面広角コ状の偏流板10の動作例を示す上面図である。 断面広角コ状の他の偏流板101の構成例を示す分解斜視図である。 A〜Cは、断面広角コ状の他の偏流板102の変形例を示す斜視図である。 第2の実施例としての半円筒状の偏流板20の構成例を示す斜視図である。 その半円筒状の偏流板20の動作例を示す上面図である。 第3の実施例としての断面L状の偏流板30の構成例を示す斜視図である。 その断面L状の偏流板30の動作例を示す上面図である。 第4の実施例としての噴流はんだ付け装置400の構成例を示す斜視図である。 噴流装置40の構成例を示す斜視図である。 そのダクト41及びポンプ50の組立例を示す斜視図である。 そのノズル42及びプラットホーム43の組立例を示す斜視図である。 そのダクト41、偏流板10及びノズルホーム49の組立例を示す斜視図である。 噴流装置40の動作例(その1)を示す断面図である。 噴流装置40の動作例(その2)を示す断面図である。 噴流装置40の動作例(その3)を示す断面図である。 噴流装置40の速度分布例を示すシミュレーション解析時の線画図である。 噴流装置40の圧力分布例を示すシミュレーション解析時の線画図である。
本発明は、流体の流れの向きを変える偏流部材の固定構造を工夫して、目標位置に流体を噴出できるようにすると共に、偏流部材をユニット化して容易に交換できるようにした偏流板及び噴流装置を提供することを目的とする。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態としての偏流板及び噴流装置について説明する。
図1に示す断面広角コ状の偏流板10は、流体の流れを水平方向から垂直方向へ変えるものであり、図2Aに示すように長さがL[mm]で、その高さがH[mm]で、図2Bに示すように、その幅がW[mm]を有している。偏流板10はユニット化されており、例えば、断面広角コ状の16枚のガイド板11,12が3本の連接保持棒13a,13b,13cで一体化されている。
各々のガイド板11は第1の部材の一例を構成し、ガイド板11を構成する素材が断面広角コ状に折り曲げられ、その内側が図2Bに示すように、複数の折角状面を有し、かつ、図2Aに示すように、所定の高さhを有している。ガイド板11は流体の流れの方向を変え、ガイド板12と協働して流体を右旋回するように作用する。折角状面は流体を受け入れ易くするために、一方が他方よりも長く張り出している。
ここで、偏流板10の長さ方向を流体の主流方向xとしたとき、当該主流方向xと直交する方向を偏流板10の幅方向yとする。この例で、幅方向yと平行するガイド板11,12の内面と当該ガイド板11の両端部の折角状面とが成す角度を各々折曲角度θ1,θ2としたとき、折曲角度θ1,θ2はθ1=135°及びθ2=120°に設定されている(図2B参照)。
ガイド板12は第2の部材の一例を構成し、ガイド板12を構成する素材が断面広角コ状に折り曲げられ、その内側が複数の折角状面を有し、かつ、所定の高さhを有している。本例の場合、ガイド板12には、ガイド板11と同じ形態のものを180°回転させて(裏返して)使用される。ガイド板12は、ガイド板11に対向して配置され、流体の流れの方向を変え、ガイド板11と協働して流体を右旋回するように作用する。ガイド板11,12には所定の厚みtを有したステンレスの板材(SUS303、SUS316等)が使用される。例えば、板材の厚みtは2.0mm程度である。
連接保持棒13a,13b,13cは保持部材の一例を構成し、ガイド板11の内面とガイド板12の端部とが対峙し、かつ、ガイド板12の内面とガイド板11の端部とが対峙するように当該ガイド板11とガイド板12とを一定の間隔p1,p2を保持して固定するものである。間隔p1は、ガイド板11と対抗するガイド板12との間の距離(ピッチ)であり、間隔p2は、ガイド板11の背面とガイド板12の背面との間の距離(ピッチ)である。
偏流板10は、図2Bに示すように、ガイド板11及びガイド板12を流れの主流方向xから見て左右に当該ガイド板11及びガイド板12の両端を結ぶ長さよりも短い距離αだけずらして、ガイド板11及びガイド板12を対向配置したペア構造を一対とし、複数のガイド板11及びガイド板12の対を連接保持棒13a,13b,13cに沿って主流方向xに並べて配置したものである。
この例では、ガイド板11の短い方の折角状面の端部の延長線上にガイド板12の長い方の折角状面の端部が位置するようになっている。連接保持棒13a,13b,13cは幅方向yと平行するガイド板11,12の内面を貫いて、各々のガイド板11,12を3点で支持する形態が採られている。各々の支持部分は溶接により固定されている。連接保持棒13a,13b,13cには外径Dを有したステンレス棒材(SUS303,SUS316等)が使用される。例えば、外径Dは5.0mm程度である。
また、連接保持棒13a,13b,13cの両端側に配置されたガイド板11a,12aは、その背丈が、他のガイド板11,12よりも高く設定され、ガイド板11a及びガイド板12aから上方に延在された部位が折り曲げられて部品取付部11b,12bとなされている。例えば、左右の側のガイド板11a,12aは、他のガイド板11,12に比べて中央部分が長く形成され、当該偏流板10をノズル等に取り付けるための逆L状の折り曲げ部分となされ、この折り曲げ部分には長孔部114,124が設けられている。これらにより、断面広角コ状の偏流板10を構成する。
続いて、図3を参照して、偏流板10の組立例について説明する。図3に示す偏流板10によれば、図1、図2A及び図2Bに示した長さがLmmで、幅がWmmで、高さがHmm程度の断面広角コ状の偏流板10を形成する場合を前提にして、まず、所定の長さを有し、その幅が75mm程度、肉厚t=2mm程度のステンレス板を準備する。
次に、偏流板10の高さをHとし、ガイド板の高さをhとしたとき、当該ステンレス板の長さ方向を切断して、高さh=85mm程度のガイド板11,12の素材片を14枚と、左右のガイド板11a,12aとなる、高さHとその折り曲げ代を含めた長さ120mm程度の2枚の素材片を得るようにする。
この例では、ガイド板11,12の内面と当該ガイド板11の両端部の折角状面とが成す折曲角度θ1,θ2をそれぞれθ1=135°及びθ2=120°に設定した金型及び、連接保持棒13a,13b,13cを通すための孔部111〜113、121〜123を加工するための治具を準備する。16枚の素材片には、例えば、当該ガイド板11及びガイド板12の両端を結ぶ長さよりも短い距離αだけずらすための位置であって、孔中心位置を結ぶ形状が二等辺三角形となるような位置を設定して3つの開口部を形成する。
[0036]
この3つの開口部は、孔部111〜113、孔部121〜123となる。孔部111はガイド板11の上辺に開口し、孔部112,113はガイド板12の下辺に開口する。孔部121はガイド板11の上辺に開口し、孔部122,123はガイド板12の下辺に開口する。
この金型及び治具を取り付けたプレス加工機等を使用し、当該プレス加工機に長さ85mmの素材片をセットし、当該素材片を縦方向に折り曲げ加工を施して、断面広角コ状の案内板としてのガイド板11,12を得る。断面広角コ状のガイド板11,12は各々7枚ずつ用意する。なお、本例の場合では、ガイド板11,12は同一形状のものを反転して使用する例を示している。
左右のガイド板11a,12aについては、部品取付部11b,12b及び長孔部114,124を加工するための金型を取り付けたプレス加工機等を使用し、当該プレス加工機に長さ120mm程度の素材片をセットし、当該素材片を縦方向及び横方向に折り曲げ加工、更に、打ち抜き加工を施す。その際に、他のガイド板11,12に比べて背丈が長く設定され、高さhより上部の両側が切断加工され、そのガイド板11a,12aの上方に延在した部位が逆L状に折り曲げられて、部品取付部11b,12bが形成される。この部品取付部11b,12bに長孔部114,124を開口する。これにより、部品取付部11b,12b付きの長孔部114,124を有した断面広角コ状のガイド板11a,12aを得る。
また、連接保持棒13a,13b,13cの長さをL’(L’<L)とし、外径をDとして、長さL’が390mm程度で、外径Dが5mm程度のステンレス製の長尺状の棒素材を3本準備する。16枚のガイド板11,11a,12,12a及び、3本の連接保持棒13a,13b,13cが準備できたら、ガイド板11,11a,12,12aを連接保持棒13a,13b,13cに溶接して、断面広角コ状の16枚のガイド板11,12を3本の連接保持棒13a,13b,13cでユニット化(一体化)を行う。
組み立てに際しては、ガイド板11とガイド板12とを一定の間隔p1,p2、例えば、ガイド板11と対抗するガイド板12とのピッチを間隔p1に設定し、更に、ガイド板11の背面とガイド板12の背面とのピッチを間隔p2に設定しながら、電気溶接機や、ガス溶接機等を使用してガイド板11,12を連接保持棒13a,13b,13cに溶接する。
これにより、図2Bに示したように、ガイド板11及びガイド板12を流れの主流方向xから見て左右に当該ガイド板11及びガイド板12の両端を結ぶ長さよりも短い距離αだけずれた、ガイド板11及びガイド板12を対向配置したペア構造を一対とし、14枚のガイド板11及びガイド板12からなる7対を連接保持棒13a,13b,13cに沿って主流方向xに並べて配置することができる。
14枚のガイド板11,12の各々の孔部111,112,113や、孔部121,122,123が対応する連接保持棒13a,13b,13cに溶接できたら、左右の2枚のガイド板11a,12aの対応する孔部111,112,113や、孔部121,122,123を連接保持棒13a,13b,13cの各々の端部に溶接する。これにより、図1や、図2A及び図2Bに示したようなユニット化された断面広角コ状の偏流板10が完成する。
続いて、図4を参照して、偏流板10の動作例について説明する。図4において、w1は、ガイド板11の一方の端部aとガイド板12の一方の端部cとで画定される開口幅である。w2は、ガイド板11の他方の端部bとガイド板12の他方の端部dとで画定される開口幅である。本例では、ガイド板11とガイド板12は同一形状を有しているので、w1=w2となる。また本例では、α=w1=w2となる。
図4に示す偏流板10によれば、連接保持棒13a,13b,13cに並べて配置されたガイド板11の一方の端部aとガイド板12の一方の端部cとで画定される開口幅w1の第1の流入口14に流体7が流入し、ガイド板11の他方の端部bとガイド板12の他方の端部dとで画定される開口幅w4の第2の流入口15に流体7が流入する。
ガイド板11は、流入口14から流入した水平方向の流体7の流れを水平方向で右旋回する流れに変え、右旋回上昇渦を形成し、ガイド板12と協働して流体7を上向きに変える。ガイド板12も、流入口15から流入した水平方向の流体7の流れを同じ方向で右旋回する流れに変え、右旋回上昇渦を形成し、ガイド板11と協働して流体7を上向きに変える。
また、ガイド板11,12の対の内側の流れは、複数の折角状面に沿って右旋回し、反対側の角状の内面に衝突し、その際に衝突部位の圧力が高まる。この圧力の上昇は、ガイド板11,12の対の内側に流入する流れにとって抵抗となり、また、旋回速度が大きい程、その圧力が大きくなる。このため、各ガイド板11,12の対に流入する流量を均一にする効果がある。本例において、ガイド板11とガイド板12は同一形状である場合を例示している。
このように第1の実施例としての偏流板10によれば、流体7の流れの方向を変えるガイド板11及びガイド板12を保持する連接保持棒13a,13b,13cを備え、この連接保持棒13a,13b,13cは、所定の高さhを有したガイド板11の短い方の折角状面の端部の延長線上にガイド板12の長い方の折角状面の側端部が対峙し、かつ、ガイド板12の短い方の折角状面の端部の延長線上にガイド板11の長い方の折角状面の側端部が対峙するように当該ガイド板11とガイド板12とを一定間隔p1,p2を保持して固定されるものである。
この構造によって、流体7の流れの方向を変えるガイド板11,12を連接保持棒13a,13b,13cによってユニット化することができる。しかも、ガイド板11の一方の端部aとガイド板12の一方の端部cとで画定される開口幅w1の第1の流入口14に流体7が流入し、ガイド板11の他方の端部bとガイド板12の他方の端部dとで画定される開口幅w2の第2の流入口15に流体7が流入すると、流入口14及び流入口15からそれぞれ流入した流体7が各々の部材の内面に沿って立ち上がるようになる。
従って、ユニット化されたガイド板11,12により、目標となる位置で流入口14及び流入口15に水平方向から流入した流体7の流れを垂直方向の流れに変えることができる。これにより、偏流板10を噴流はんだ付け装置等に十分応用できるようになる。
上述した実施例では、ガイド板11,12に関して、その内面が複数の折角状面を有している場合について説明したが、これに限られることはない。例えば、ガイド板11,12等の複数の折角状面に、螺旋状の溝部及び突部の少なくともいずれか一方が設けるようにしてもよい。
このように構成した場合、前者に比べて後者によると、螺旋状の溝部及び突部に沿って流体7を押し上げるように案内することができ、右旋回上昇渦を発生させ易くなる。これにより、偏流板10の流入口14及び流入口15から流入した流体7の流れを目標となる位置で垂直方向の流れにより一層効率良く変換できるようになる。
また、ガイド板11,12は同一形状である例を示したが、同一形状でなくても良いし、断面広角状を有していなくとも、内面が湾曲していれば、同様の効果を奏することができるが、高さ方向はほぼ同じ高さhとすることが好ましい。
続いて、図5を参照して、断面広角コ状の偏流板101を固定してユニット化するための構成例について説明する。図5に示す偏流板101によれば、偏流板10と異なり、溶接によらずにガイド板11,12等を連接保持棒15a、連接保持棒15b,15cに固定する方法を示している。
偏流板101はガイド板11,12、連接保持棒15a,15b,15c及び間隔保持管16a,16bから構成され、図示しないナットでガイド板11a,12aの両端側から締め付けて一体化されるものである。
連接保持棒15a,15b,15cはガイド板11,12の対応する孔部111,112,113及び孔部121,122,123に挿通可能な外径を有しており、その各々の終端部には雄ねじが施されている。間隔保持管16a,16bは連接保持棒15a,15b,15cが貫通可能で、ガイド板11,12の孔部111,112,113及び孔部121,122,123には挿通不可な外径を有したステンレス製のパイプ部材から形成されている。
短い方の間隔保持管16aはガイド板11,12の背面における間隔p2に依存した長さに切断されている。長い方の間隔保持管16bはガイド板11,12における間隔p1に依存した長さに切断されている。
偏流板101によれば、例えば、連接保持棒15a,15b,15cをそれぞれ間隔保持管16aに通し、更に、連接保持棒15a,15b,15cをガイド板11の孔部111,112,113にそれぞれ通し、次に連接保持棒15a,15b,15cをそれぞれ間隔保持管16bに通し、更に、連接保持棒15a,15b,15cをガイド板12の孔部121,122,123にそれぞれ通し、同様にして、連接保持棒15a,15b,15cをそれぞれ間隔保持管16aに通す。これらを順次繰り返す。最後に、一方の側で、ガイド板12、間隔保持管16b及びガイド板11aを上述のように組み入れて、ガイド板11aの背面側で、図示しないナットでガイド板11aを固定する。
他方の側で、ガイド板11,間隔保持管16b、及びガイド板12aを上述のように組み入れて、ガイド板12aの背面側で、図示しないナットでガイド板12aを固定する。これにより、第1の実施例のように溶接に依存せず、ガイド板11,12,11a,12a等を自己整合的に連接保持棒15a,15b,15cに固定することができ、連接保持棒15a,15b,15cで、ガイド板11,12,11a,12a等のユニット化を行うことができる。
続いて、図6のA〜Cを参照して、断面広角コ状の他の偏流板102を固定してユニット化するための変形例について説明する。図6のAに示す偏流板102によれば、第1の実施例のようにガイド板11,12等に孔部111,112,113や、孔部121,122,123等を開口せずに、連接保持部材側に工夫を施したものである。
連接角棒17a,17b,17cには、ガイド板11,12の背面における間隔p2、及び、間隔p1を与えるガイド板11,12の内面間の離隔距離に依存したピッチで溝部171,172,173・・・が設けられている。溝部171等の幅はガイド板11,12の厚さよりも大きく設定されている。その深さは角棒部材の厚みの例えば、10%〜30%程度である。この程度を確保できれば、溶接時、溝部171等に対するガイド板11,12の位置決め及びその立設姿勢を維持できるようになる。
偏流板102によれば、例えば、間隔保持溝付きの連接角棒17b,17cの溝部171,172にガイド板11,12の下部を嵌合し、当該ガイド板11,12を垂直に立設させた状態でその下部周囲に溶接を施して連接角棒17b,17cの溝部171,172にガイド板11,12を固定する。ガイド板11,12の上部は、連接角棒17aの溝部171,172に当該ガイド板11,12の上部を嵌合し、その後、当該ガイド板11,12の上部周囲に溶接を施して連接角棒17aの溝部にガイド板11,12を固定する。これらを順次繰り返す。
最後に、一方の側で、ガイド板11a,12及び連接角棒17a,17b,17cの図示しない溝部を上述のように組み入れて、ガイド板11aの背面側で、溶接を施して連接角棒17a,17b,17cの溝部にガイド板11a,12を固定する。他方の側で、ガイド板11,12a及び連接角棒17a,17b,17cの溝部を上述のように組み入れて、ガイド板12aの背面側で、溶接を施して連接角棒17a,17b,17cの溝部にガイド板11,12aを固定する。
これにより、連接角棒17a,17b,17cの溝部171,172等を基準してガイド板11,12,11a,12a等を連接角棒17a,17b,17cに固定することができ、連接角棒17a,17b,17cで、ガイド板11,12,11a,12a等のユニット化を行うことができる。
もちろん、上述した間隔保持溝付きの連接角棒17a,17b,17cに代えて、図6のBに示す間隔保持溝付きの連接丸棒18や、図6のCに示す間隔保持溝付きの連接板19を使用してもよい。これにより、連接丸棒18や連接板19の溝部181,182,183や、溝部191,192、193等を基準してガイド板11,12,11a,12a等を連接丸棒18や連接板19等に容易に固定することができ、連接丸棒18や連接板19等で、ガイド板11,12,11a,12a等のユニット化を行うことができる。
続いて、図7Aを参照して、第2の実施例としての半円筒状の偏流板20の構成例について説明する。図7Aに示す偏流板20は、複数の第1の部材の一例となる、例えば、8枚(図中では1枚のみ)の半円筒状の案内板(以下で半円筒板21という)と、同様にして、第2の部材の一例となる8枚(図中では1枚のみ)の半円筒板22とを有している。半円筒板21は、その内側に半円筒状の内面を有し、かつ、所定の高さhを有している。半円筒板21は連接保持棒13a,13b,13cに電気溶接等により固定され、流体7の流れの方向を変え、半円筒板22と協働して流体7(図7B参照)を旋回するものである。
半円筒板22も、その内側に半円筒状の内面を有し、かつ、所定の高さhを有している。半円筒板22は、半円筒板21の上下の所定の位置を貫く形態で電気溶接等により固定された連接保持棒13a,13b,13cに保持され、流体7の流れの方向を変え、半円筒板21と協働して流体7を旋回する。半円筒板21,22には所定の厚みtを有したステンレス素材(SUS304,SUS316等)が使用される。半円筒板21と半円筒板22とは、当該半円筒板21の内面と半円筒板22の端部が対峙し、かつ、半円筒板22の内面と半円筒板21の端部が対峙するように向かい合わされている。
続いて、図7Bを参照して、偏流板20の動作例について説明する。図中のw3は、半円筒板21の一方の端部aと半円筒板22の一方の端部cとで画定される開口幅である。w4は、半円筒板21の他方の端部bと半円筒板22の他方の端部dとで画定される開口幅である。本例では、半円筒板21と半円筒板22は同一形状を有しているので、w3=w4となる。
図7Bに示す偏流板20によれば、半円筒板21の一方の端部aと半円筒板22の一方の端部cとで画定される開口幅w3の第1の流入口24に流体7が流入し、半円筒板21の他方の端部bと半円筒板22の他方の端部dとで画定される開口幅w4の第2の流入口25に流体7が流入する。
半円筒板21は、流入口24から流入した水平方向の流体7の流れを水平方向で右旋回する流れに変え、右旋回上昇渦を形成し、半円筒板22と協働して流体7を上向きに変える。半円筒板22も、流入口25から流入した水平方向の流体7の流れを同じ方向に右旋回する流れに変え、右旋回上昇渦を形成し、半円筒板21と協働して流体7を上向きに変える。
また、半円筒板21,22の対の内側の流体7の流れは、半円筒状の内面に沿って右旋回し、反対側の半円筒状の内面に衝突し、その際に衝突部位の圧力が高まる。この圧力の上昇は、半円筒板21,22の対の内側に流入する流れにとって抵抗となり、また、旋回速度が大きい程、その圧力が大きくなる。このため、各半円筒板21,22の対に流入する流量を均一にする効果がある。
このように第2の実施例としての偏流板20によれば、流体7の流れの方向を変える半円筒板21及び半円筒板22を保持する連接保持棒13a,13b,13cを備え、この連接保持棒13a,13b,13cは、所定の高さhを有した半円筒板21の内面と半円筒板22の端部cが対峙し、かつ、半円筒板22の内面と半円筒板21の端部bが対峙するように当該半円筒板21と半円筒板22とを向かい合わせに固定されるものである。
この構造によって、流体7の流れの方向を変える半円筒板21,22を連接保持棒13a,13b,13cによってユニット化することができる。しかも、半円筒板21の一方の端部aと半円筒板22の一方の端部cとで画定される開口幅w3の第1の流入口24に流体7が流入し、半円筒板21の他方の端部bと半円筒板22の他方の端部dとで画定される開口幅w4の第2の流入口25に流体7が流入すると、流入口24及び流入口25からそれぞれ流入した流体7が各々の部材の内面に沿って立ち上がるようになる。従って、ユニット化された半円筒板21,22により、目標となる位置で流入口24及び流入口25に水平方向から流入した流体7の流れを垂直方向の流れに変えることができる。当該偏流板101を噴流はんだ付け装置等に十分応用できるようになる。
上述した実施例では、半円筒板21,22に関して、その内面が半円筒状を有している場合について説明したが、これに限られることはない。第1の実施例で説明したような例えば、偏流板20の半円筒板21,22等の内面に、螺旋状の溝部及び突部の少なくともいずれか一方を設けるようにしてもよい。
このように構成した場合、前者に比べて後者によると、螺旋状の溝部及び突部に沿って流体7を押し上げるように案内することができ、右旋回上昇渦を発生させ易くなる。これにより、偏流板20の流入口24及び流入口25から流入した流体7の流れを目標となる位置で垂直方向の流れに変換できるようになる。
また、半円筒板21と半円筒板22は同一形状である例を示したが、同一形状でなくても良いし、半円筒状を有していなくとも、内面が湾曲していれば、同様の効果を奏することができるが、高さ方向はほぼ同じ高さhとすることが好ましい。
続いて、図8A及び図8Bを参照して、第3の実施例としての断面L状の偏流板30の構成例について説明する。図8Aに示す偏流板30は、第1の実施例に示したような断面広角コ状ではなく、第1及び第2の部材には、断面L状(Vの字状でもよい)の案内板の対(以下でアングル板31,32という)が使用される。
アングル板31は、その内側に単一角状の内面を有し、かつ、所定の高さhを有している。アングル板31は、流体7の流れの方向を変え、アングル板32と協働して流体7を右旋回する。
アングル板32も、その内側に単一角状の内面を有し、かつ、所定の高さhを有している。アングル板32は、アングル板31が取り付けられた連接保持棒13a,13b,13cに配設され、流体7の流れの方向を変え、アングル板31と協働して流体7を右旋回する。アングル板31,32には所定の厚みtを有したステンレス素材(SUS304,SUS316等)が使用される。
アングル板31とアングル板32とは、当該アングル板31の内面とアングル板32の端部が対峙し、かつ、アングル板32の内面とアングル板31の端部が対峙するように向かい合わされている。本例において、アングル板31とアングル板32は同一形状である場合を例示する。
図8Bに示す偏流板30によれば、アングル板31の一方の端部aとアングル板32の一方の端部cとで画定される開口幅w5の第1の流入口34に流体7が流入し、アングル板31の他方の端部bとアングル板32の他方の端部dとで画定される開口幅w6の第2の流入口35に流体7が流入する。本例においては、アングル板31とアングル板32は同一形状であるから、w5=w6となる。
アングル板31は、流入口34から流入した水平方向の流体7の流れを水平方向で右旋回する流れに変え、右旋回上昇渦を形成し、アングル板32と協働して流体7を上向きに変える。アングル板32も、流入口35から流入した水平方向の流体7の流れを同じ方向で右旋回する流れに変え、右旋回上昇渦を形成し、アングル板31と協働して流体7を上向きに変える。
また、アングル板31,32の対の内側の流れは、単一角状の内面に沿って右旋回し、反対側の角状の内面に衝突し、その際に衝突部位の圧力が高まる。この圧力の上昇は、アングル板31,32の対の内側に流入する流れにとって抵抗となり、また、旋回速度が大きい程、その圧力が大きくなる。このため、各アングル板31,32の対に流入する流量を均一にする効果がある。
このように第3の実施例としての偏流板30によれば、流体7の流れの方向を変えるアングル板31及びアングル板32を保持する連接保持棒13a,13b,13cを備え、この連接保持棒13a,13b,13cは、所定の高さhを有したアングル板31の内面とアングル板32の端部cが対峙し、かつ、アングル板32の内面とアングル板31の端部bが対峙するように当該アングル板31とアングル板32とを向かい合わせに固定されるものである。
この構造によって、流体7の流れの方向を変えるアングル板31,32を連接保持棒13a,13b,13cによってユニット化することができる。しかも、アングル板31の一方の端部aとアングル板32の一方の端部cとで画定される開口幅w5の流入口34に流体7が流入し、アングル板31の他方の端部bとアングル板32の他方の端部dとで画定される開口幅w6の流入口35に流体7が流入すると、流入口34及び流入口35からそれぞれ流入した流体7が各々の部材の内面に沿って立ち上がるようになる。従って、ユニット化されたアングル板31,32により、目標となる位置で流入口34及び流入口35に水平方向から流入した流体7の流れを垂直方向の流れに変えることができる。当該偏流板30を噴流はんだ付け装置等に十分応用できるようになる。
上述した実施例では、アングル板31,32に関して、その内面が断面L状を有している場合について説明したが、これに限られることはない。第1の実施例で説明したような例えば、偏流板30のアングル板31,32等の内面に、螺旋状の溝部及び突部の少なくともいずれか一方を設けるようにしてもよい。
このように構成した場合、前者に比べて後者によると、螺旋状の溝部及び突部に沿って流体7を押し上げるように案内することができ、右旋回上昇渦を発生させ易くなる。これにより、偏流板30の流入口34及び流入口35から流入した流体7の流れを目標となる位置で垂直方向の流れに変換できるようになる。
また、アングル板31とアングル板32は同一形状である例を示したが、同一形状でなくても良いし、断面L状を有していなくとも、内面が湾曲していれば、同様の効果を奏することができるが、高さ方向はほぼ同じ高さhとすることが好ましい。
なお、上記では、偏流板10,20,30となる第1及び第2の部材として、一対の断面広角コ状、半円筒状及び、断面L状の案内板から選択して説明したが、ガイド板11として断面広角コ状の案内板、ガイド板12として半円筒状又は断面L状の案内板というように組み合わせて使用しても良い。各形状の案内板を組み合わせて使用する場合にも、当該案内板をほぼ同じ高さhとすることが好ましい。
続いて、図9及び図10を参照して、第4の実施例としての噴流はんだ付け装置400の構成例について説明する。図9に示す噴流はんだ付け装置400は、プリント基板1の所定の面に溶融状の流体7(以下で溶融はんだ7という)を噴流して、当該プリント基板1に電子部品をはんだ付け処理するものであり、偏流板10、噴流装置40、ポンプ50、はんだ槽51及びモーター60を備えている。
はんだ槽51は上面開放の筺体を有して、溶融はんだ7が収容されている。当該はんだ槽51には、図示しないヒーターが設けられ、溶融はんだ7を一定の温度に保持する。はんだ槽51には噴流装置40が溶融はんだ7に浸す形態で実装される。噴流装置40は図10に示すように、ダクト41、ノズル42、プラットホーム43、取り付け金具44,45(図13参照)及び、流入規制板46を有している。
ダクト41は、図10に示すように細長い筺体の本体部401を有しており、本体部401の所定の位置にポンプハウジング402、傾斜部403、入口部404、終端部405及び出口部406(図11参照)が設けられている。本体部401の上部は、例えば、天板部408で蓋閉する形態で覆われている。
ダクト41の一方の側の下方にはポンプハウジング402が取り付けられ、このポンプハウジング402内にはポンプ50を構成する回転軸50aを介してスクリュー50bが回転自在に取り付けられている。ポンプ50の回転軸50aの一端にはプーリー52が取り付けられている。ポンプ50にはスクリュー式のポンプの他にインペラ式のポンプを使用してもよい。
上述の本体部401とポンプハウジング402の上部とを接続する部分には傾斜部403が配設されている。傾斜部403の一端はポンプハウジング402の上部に接続され、その他端は入口部404となされ、ポンプ50によって押し込まれる溶融はんだ7をダクト41内に取り入れる部分である。当該入口部404の所定の位置には流入規制板46が設けられる。例えば、流入規制板46は入口部404の開口面積の右側の半分を塞ぐ形態で、偏流板10の一方の開口幅w1の流入口14(図4参照)に流体として溶融はんだ7を流入するように規制する。
はんだ槽51の外部の所定位置にはモーター60が配設され、その軸部にはプーリー53が取り付けられる。上述のポンプ50のプーリー52とモーター60のプーリー53との間には、ベルト54が巻回され、モーター60が所定の方向へ回転すると、ベルト54が掛け回され、ポンプ50が回転する。ポンプ50は、傾斜部403及び入口部404を介して溶融はんだ7を本体部401内に送出する。これにより、はんだ槽51から吸い込んだ溶融はんだ7をダクト41内に送出することができる。
一方、ダクト41内には図1、図2A及び図2Bに示したような偏流板10が配設されている。例えば、偏流板10は、ノズル42の下方の所定の位置にボルト115,116,125,126(図13参照)によって調整可能に取り付けられ、ダクト41内に吊り下げられる形態で固定される。偏流板10は、ポンプ50によって押し込まれる溶融はんだ7の流れの方向を水平方向から垂直方向へ変えるように作用する。噴流装置40において、偏流板10に代えて、第2の実施例で説明した偏流板20や、第3の実施例で説明した偏流板30等を使用してもよい。
本体部401の他方の側には終端部405が設けられる。終端部405は、本例の場合、曲面状(R状)を有しており、当該終端部405で流れの向きが反転された溶融はんだ7が偏流板10の他方の開口幅w2の流入口15から流入する。なお、終端部405の形状は曲面(R状)であれば、流れの向きを反転し易くするが、曲面(R状)に限定されるものではなく、矩形状であっても良い。さらに、上述の流入規制板46は終端部405で流れの向きが反転された溶融はんだ7の傾斜部403への流入を阻止するように作用する。
上述の偏流板10の上方であって、本体部401の上部を覆う天板部408には出口部406が開口(配設)されている。出口部406には先細り状のノズル42が接続される。ノズル42は下方に細長い矩形状の開口部421を有して溶融はんだ7を取り込み、上方に細長い矩形状の開口部422を有して溶融はんだ7を噴出する。本例では、偏流板10とノズル42との間に整流格子70を設けている。この整流格子70は、幅広の金属板を格子状に組み込んだもの(図12参照)で、ダクト41から送られてきた溶融はんだ7を整流するものである。この整流格子70は、必須構成物ではなく、必要に応じて設置すれば良い。
この例で、ノズル42の上部にはプラットホーム43が取り付けられる。プラットホーム43でプリント基板1に溶融はんだ7が噴流される。ノズル42とプラットホーム43とを組み合わせた部品を、以下で、ノズルホーム49という。これらにより、噴流はんだ付け装置400を構成する。
続いて、図11〜図13を参照して、噴流はんだ付け装置400の組立例について説明する。この例では、図10に示したような噴流装置40を組み立てるために、まず、図11に示すようなダクト41に、流入規制板46及びスクリュー式のポンプ50を取り付ける。ダクト41には、細長い筺体の本体部401及び天板部408を有したものを準備する。例えば、本体部401とポンプハウジング402とを接続する部分の下流側に傾斜部403を有したダクト41を使用する。本体部401の一方の側には終端部405が設けられ、他方の側にはポンプハウジング402が設けられている。
また、天板部408の一方の側には出口部406が開口され、他方の側にはポンプ50の回転軸50aを回転自在に支持する軸受部56が設けられている。出口部406の外周部には、所定の高さの回り縁部407が設けられている。回り縁部407は、ダクト41及びノズル42の当接部分で溶融はんだ7をダクト41及びノズル42の外側へ漏らさないようにするために設けられる。
まず、傾斜部403の下端に流入規制板46を取り付けて、入口部404を画定する。流入規制板46は例えば、傾斜部403の下端を2分する位置であって、本体部401の底部に立設する形態で溶接する。流入規制板46の側壁は本体部401の側部に溶接するとよい。これにより、本体部401の断面の開口面積の右側の半分を流入規制板46で塞ぐ形態で入口部404が画定する。後工程でダクト41内に取り付ける偏流板10の流入口14に溶融はんだ7を流入する際に、入口部404に設けられた流入規制板46によって規制できるようになる。次に、ダクト41の一方の側に配されたポンプハウジング402の内部には、ポンプ50が設置される。ポンプ50は回転軸50a及びスクリュー50bを有する。
続いて、図12を参照して、噴流装置40のノズル42及びプラットホーム43の組立例について説明する。図12に示すノズル42及びプラットホーム43を準備する。ノズル42には、下方に細長い矩形状の開口部421を有し、かつ、上方に細長い矩形状の開口部422を有した先細り状のものを使用する。開口部421は図11に示したダクト41の出口部406の回り縁部407を内包する大きさに形成するとよい。ノズル42は偏流板10の上方位置に存在する傾斜天板部423と、傾斜天板部423から延在する直立壁部424とを有している。
開口部422の長辺部位は両外側に庇状に折り返され、当該開口部422を補強するようにされている。更に、一方の直立壁部424と他方の直立壁部424との略中央付近に補強バー427を設けて、開口部422の幅方向を補強したものを使用する。
この例で、ノズル42の上部にプラットホーム43を取り付ける。ノズル42及びプラットホーム43については、従来より公知のものであるからその説明を省略する。この例では、ノズル42の上方にプラットホーム43を組み込み、その後、ノズル42にプラットホーム43を固定する。これにより、ノズル42とプラットホーム43とを組み合わせたノズルホーム49となる。
続いて、図13を参照して、噴流装置40における偏流板10、ダクト41及びノズルホーム49の組立例について説明する。この例では、ダクト41内の図中、斜線に示す領域に偏流板10を吊り下げる形態で取り付けられる。例えば、2本のボルト115,116で偏流板10の一方の側を長孔部114を介してノズル42の下方に取り付け、2本のボルト125,126で他方の側を長孔部124を介してノズル42の下方に取り付けるようにした。偏流板10には図1、図2A及び図2B等で説明したものを使用する。
図13に示す噴流装置40において、ノズル42の下方内側の両壁面には、対応して突出板42a,42bが設けられ、各々突出板42a,42bには1組の雌ねじが施してある。突出板42aの雌ねじには、偏流板10の長孔部114を介して2本のボルト115,116が係合される。突出板42bの雌ねじには、長孔部124を介して2本のボルト125,126が係合される。
このとき、偏流板10の取り付け角度θを調整することができる。ここに取り付け角度θとは、図14Bに示すダクト41の回り縁部407の長手方向と、偏流板10の長手方向との間を成す角度をいう。例えば、ダクト41からノズル42を外した状態で、ノズル42の上下を反転して、ボルト115,125等は、上方から下方(図13では下方から上方)の突出板42a,42bに向けて螺合される。これにより、図2B等に示した長孔部114,124と、4本のボルト115,116及び、ボルト125,126によって、取り付け角度θを調整できるようになる。
この調整によって、入口部404から終端部405に向けて徐々に流路が狭く(先細りに)なるように、偏流板10をダクト41に対して斜めに取り付けることができる。取り付け角度θが決まったところで、ボルト115,116,121,126を本締めし、当該偏流板10をノズル42の下方に固定する(図14A参照)。この取り付け角度θの調整により、溶融はんだ7に対するガイド板11,12の流入口14,15が相対的に変化するので、溶融はんだ7の取り込みを調整することができる。
その後、ノズル42の下方に取り付けられた偏流板10を、ダクト41の出口部406からその内部へ挿入する形態で嵌合する。そして、取り付け金具44,45によりノズルホーム49をダクト41に取り付ける。これにより、図10に示したような噴流装置40が完成する。この噴流装置40をはんだ槽51に実装し、モーター60を取り付けると、図9に示した噴流はんだ付け装置400を得ることができる。
続いて、図14A、図14B、図15〜図17を参照して、噴流装置40の動作例について説明する。なお、噴流装置40の速度分布図や、圧力分布図は、偏流板10の形状寸法、ダクトの形状寸法、ポンプ50の能力及び回転数を流体解析ソフトで計算して得たものである。図14A、図14B及び図15において、噴流装置40はノズルホーム49を取り外した状態を示している。
図14Aに示す偏流板10を実装した噴流装置40によれば、ポンプ50を回転して溶融はんだ7をダクト41に送り込む。このとき、ポンプ50はダクト41内に、図中、白抜きの斜め下向き矢印に示すように、傾斜部403を介して溶融はんだ7を送出する。
ダクト41内では、図4に示したガイド板11の一方の端部aとガイド板12の一方の端部cとで画定される8箇所の流入口14に、図14Bの白抜きの上向き円弧矢印に示すように溶融はんだ7が流入する(図16参照)。
図16に示す噴流装置40の速度分布例によれば、シミュレーション結果を表示した線画において、実線の太い矢印は溶融はんだ7の流速が一番早い部分を示している。実線の中間太さの矢印は溶融はんだ7の流速が次に早い部分を示している。二点鎖線の矢印はガイド板11,12で作る右旋回上昇渦部分の溶融はんだ7の流速を示している。実線の細線の矢印は上昇渦にあまり寄与しない溶融はんだ7の流速が遅い部分を示している。矢印の向きは溶融はんだ7の流れの方向を示している。流速はY[m/s]である。流入規制板46の表裏で流速が大きく変化しているのが分かる。流入規制板46の表面側では、入口部404に向かって溶融はんだ7の流れが最も早くなっている。入口部404からダクト内に送出された溶融はんだ7の流れは徐々に遅くなっている。
図14Aに示したダクト41の終端部405に到達した溶融はんだ7は、終端部405のR形状によってUターンし、ガイド板12の流入口15の側に反転する。このとき、図4に示したガイド板11の他方の端部bとガイド板12の他方の端部dとで画定される8箇所の流入口15に、図14Bの白抜きの下向き円弧矢印に示すように溶融はんだ7が流入する。その際に、流入口14から流入した溶融はんだ7の一部が流入口15から流入する溶融はんだ7と交錯する。このため、図16に示す流入規制板46の裏面側では、溶融はんだ7の流れが最も遅くなっている。
ガイド板11は、流入口14から流入した水平方向の溶融はんだ7の流れを水平方向に右旋回する流れの方向に変え、図16に示す白色の右旋回上昇渦を形成し、ガイド板12と協働して溶融はんだ7を上向きに方向転換する。ガイド板12も、流入口15から流入した水平方向の溶融はんだ7の流れを同じ方向に右旋回する流れの方向に変え、右旋回上昇渦を形成し、ガイド板11と協働して溶融はんだ7を、図14Aの白抜き上向き矢印に示すように方向転換するようになる。
また、ガイド板11,12の対の内側の溶融はんだ7の流れは、断面広角コ状の内面に沿って右旋回し、反対側の断面広角コ状の内面に衝突し、その際の衝突部位の圧力が高まる(図17参照)。図17に示す圧力分布例によれば、シミュレーション結果を表示した線画において、右下がりのハッチング部分は溶融はんだ7の圧力が一番高い部分を示している。横線のハッチング部分は溶融はんだ7の圧力が次に高い部分を示している。クロスハッチング部分は溶融はんだ7の圧力が次に高い部分(この部分を例えば、中間部分の圧力とする)を示している。左下がりのハッチング部分は溶融はんだ7の圧力が中間部分より低い部分を示している。太いドットの部分は溶融はんだ7の圧力が更に低い部分を示している。細いドットの部分は溶融はんだ7の圧力が一番低い部分を示している。
矢印の向きは溶融はんだ7の速度の方向を示している。太線の長い矢印は速度の極大部分及びその方向を示している。細線の長い矢印は速度が大部分及びその方向を示している。細線の短い矢印は速度が中間部分及びその方向を示している。極細線の短い矢印は速度が小部分及びその方向を示している。細線の極短の矢印は速度が極小部分及びその方向を示している。極細線の極短の矢印は速度が極々小部分及びその方向を示している。流入規制板46の表裏で圧力が大きく変化しているのが分かる。流入規制板46の表面側では、ポンプ50から入口部404に向かって溶融はんだ7の圧力が最も高くなっている。
入口部404からダクト41内に送出された溶融はんだ7の圧力は徐々に降下している。図中の曲線は等圧線を示している。この例では、図4に示したガイド板11の他方の端部bとガイド板12の一方の端部cとで画定される領域と、当該ガイド板11の他方の端部bとガイド板12の他方の端部dとで画定される領域とにおいて、その等圧線が略円形状を成している。この偏流板10の2つの領域の圧力がその左右の圧力に比べて上昇している。
この圧力の上昇は、ガイド板11,12の対の内側に流入する溶融はんだ7の流れにとって抵抗となり、また、溶融はんだ7の旋回速度が大きい程、その圧力が大きくなる。このため、各ガイド板11,12の対に流入する溶融はんだ7の流量を均一にする効果が生じる。
なお、図14Aの白抜き上向き矢印に示した方向転換後の溶融はんだ7は、図15に示す出口部406を通過して傾斜天板部423に突き当たる。そして、ノズル42の前半部位で、垂直方向に立ち上がった溶融はんだ7が傾斜天板部423によって斜め上方へ案内され、直立壁部424へ導かれる。そして、ノズル42の後半部位である直立壁部424が溶融はんだ7を上方に導くようになる。これにより、ノズル42の開口部422から均一の波高の溶融はんだ7を噴流できるようになる。
このように第4の実施例としての噴流はんだ付け装置400によれば、本発明に係る噴流装置40が実装され、当該噴流装置40には本発明に係る偏流板10,20又は30が装着されている。本発明に係る偏流板10が、ダクト41内で溶融はんだ7の流れを右旋回しながら水平方向から垂直方向へ変えるようになる。
この構成によって、ノズル42から噴出される溶融はんだ7の噴流高さの幅方向分布を均一化できるようになる。しかも、ポンプ50の出力による溶融はんだ7の幅方向分布の傾向変化を低減できるようになる。更に、ポンプ50の出力が変化しても、各ガイド板11,12の対に流入する溶融はんだ7の流量を均一にする効果によって、ガイド板11,12の対のバランスを保つことができ、ノズル42の幅方向に均一な高さの溶融はんだ7の噴流を形成できるようになる。
また、噴流はんだ付け装置400によれば、図14Bに示した取り付け角度θで偏流板10がノズル42の下方の両壁面に取り付ける際に、偏流板10のダクト41に対する取り付け角度θを調整することができる。取り付け角度θの調整により、溶融はんだ7に対するガイド板11,12の流入口14,15が相対的に変化するので、溶融はんだ7の取り込みを調整することができる。
上述の実施例では、偏流板10,20,30に進入した溶融はんだ7を右旋回させる場合について説明したが、これに限られることはなく、偏流板10等のガイド板11,12の配置を上下反対に設定すると、溶融はんだ7を左旋回させることができる。
本発明によれば、偏流板10を高い位置で固定する方法、上述した例では、偏流板10をノズル42の下部に固定する方法を採っているので、ドロス沈殿確認や、固定ねじの浸食確認、筐体内部の損傷確認等のメンテナンスにおいて、偏流板10をダクト41内から引き抜く方法を採ることができ、従来方式のような偏流板10が点検の障害となるということが回避できるようになった。このことで、偏流板の交換も容易に行うことができるようになった。
例えば、偏流板の交換のみを対象としたメンテナンスの場合であって、ダクト内から偏流板を取り外す場合に、はんだ槽51から溶融はんだ7をすべて抜くことなく、ノズル42及びダクト41の係合部位が露出する位置に至る溶融はんだ7を抜くに止まり、従来例に比べて工程2及び工程3を省略できるようになって、偏流板10を容易かつ短時間に交換できるようになる。
本発明は、溶融はんだの流れを水平方向から垂直方向に変えて、当該溶融はんだをプリント基板に向けて噴流する噴流はんだ付け装置等に適用して極めて好適である。
7 溶融はんだ
10,20,30 偏流板
11,12,11a,12a ガイド板(第1,第2の部材)
13a,13b,13c 連接保持棒(保持部材)
21,22 半円筒板(第1,第2の部材)
31,32 アングル板(第1,第2の部材)
14,24,34 第1の流入口
15,25,35 第2の流入口
15a,15b,15c 終端ねじ付きの連接保持棒
16a,16b 間隔保持管
17a,17b,17c 間隔保持溝付きの連接角棒
18 間隔保持溝付きの連接丸棒
19 間隔保持溝付きの連接板
40 噴流装置
41 ダクト
42 ノズル
43 プラットホーム
44,45 取り付け金具
49 ノズルホーム
50 ポンプ
51 はんだ槽
52,53 プーリー
54 ベルト
400 噴流はんだ付け装置

Claims (4)

  1. 湾曲または角状の内面形状を有し、かつ、所定の高さを有する第1の部材と、
    湾曲または角状の内面形状を有し、かつ、所定の高さを有する第2の部材からなるペア構造が複数設けられ、
    前記ペア構造を構成する前記第1の部材および前記第2の部材は、
    溶融状の流体の流れの主流方向から見て左右にずらした状態で配列されると共に、前記流体の流れの主流方向に沿って複数の前記ペア構造が保持部材により一定間隔に保持して固定されることによりユニット化され、
    ユニット化された所定の位置の前記第1の部材及び第2の部材が噴流装置へ取り付けるための部品取付部を有し、
    互いに内面が向き合った前記第1および第2の部材の端部同士によって形成される開口より前記流体を流入させることで、流入した流体を前記ペア構造の内部で旋回させながら、前記流体の流れを水平方向から垂直方向へ変えるようにした偏流板。
  2. 前記第1の部材及び第2の部材は、それぞれ断面広角コ状、半円筒状及び、断面L状の案内板のいずれか一つからなる請求項1に記載の偏流板。
  3. 所定の開口部を有して溶融状の流体を噴出するノズルと、
    前記ノズルに接続されたダクトと、
    前記ダクト内に前記流体を送出するポンプと、
    前記ポンプを収納し前記ダクトに接続されたポンプハウジングと、
    前記ノズルの下方に取り付けられ、前記ダクト内に吊り下げられて、前記ポンプによって送出される前記ダクトの長手方向から流入した前記流体の流れを旋回させて、当該流体の流れを前記ノズルの高さ方向へ変える、請求項1又は2に記載のいずれかの偏流板とを備える噴流装置。
  4. 前記ポンプハウジングに接続され、前記ポンプによって流体が送出される前記ダクトの長手方向と前記偏流板の長手方向との間を成す角度が設定され、
    設定された前記角度で当該偏流板が前記ノズルの下方に取り付けられる請求項3に記載の噴流装置。
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