JP4717446B2 - 電動機装置 - Google Patents

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Description

この発明は、負荷が空気や液体などの流体に流動を起こさせる羽負荷である電動機とこの電動機を駆動するインバータ装置とで構成される電動機装置に関し、特に流体の暖化機能を備えた電動機装置に関するものである。
流体に流動を起こさせる羽負荷(以降「ファン」と記す)を備えた装置としては、各種知れているが、好適な例として、手乾燥装置を挙げることができる。この手乾燥装置は、電動機装置によってファンを回転させて高速の空気流を発生させ、この空気流の運動エネルギーにより手の水分を吹き飛ばし、手を乾燥させる装置であり、広く利用されている。
ところで、熱エネルギーによらず高速の空気流によって手を乾燥させる方法では、濡れた手に直接高速の風が当たるので、処理時における手に関するいわゆる体感温度が低くなる。特に、厳冬期では手にかなりの冷風感を感じることになる。これらを解消する方策として、手乾燥装置に外付のヒータを設ける手法が採用されている。
しかし、作動気流の暖気化手法としてヒータを用いた場合、気流の十分な温度上昇効果が得られるものの、装置が大型化し、コストアップの要因となる。また、ヒータを用いた場合は、ヒータは消費電力が高いので、電動機の動作時に同時に使用することができない場合には、電動機の動作時にヒータの能力を低下させるかあるいは停止させる手段が必要となる。
そこで、例えば特許文献1では、空気の流れる風路に空気がフィードバッグする仕組みを設け、作動気流を暖気化し、冷風感を和らげる手法が提案されている。しかし、この特許文献1に記載の技術では、フィードバッグする空気の分だけ手を乾燥させる空気の流量が減じることになる。また、ヒータを用いた場合と比べ気流の大きな温度上昇効果を得ることが難しい。さらに、手乾燥装置の使用時間は数秒〜数十秒であるので、早い応答が求められるが、このフィードバッグする手法では空気の吹き出し開始直後の素早い立ち上がりが期待できないなどの問題がある。
ここで、電動機装置を構成する電動機やインバータ装置もいわば発熱体であるので、その発熱を利用することが考えられる。実際、電動機やインバータ装置の発熱を利用する方法が提案されている(例えば特許文献2,3)。
すなわち、特許文献2では、空気調和機の圧縮機に適用される電動機装置において、デフロスト運転時にインバータ装置の出力電圧を制御し圧縮機を駆動する電動機を低効率に運転することで電動機に発熱させ、その発熱を利用して吐出冷媒の温度を上昇させてデフロスト時間を短縮する手法が開示されている。
また、特許文献3では、インバータ装置の結露防止方法として、インバータ装置のパワートランジスタのベース抵抗値を運転時と停止時とで切り換え、停止中に前記ベース抵抗値を大きくした状態でトランジスタを動作させることによりインバータ装置内部で発熱させる手法が開示されている。
特開平8−140891号公報 特開平9−33145号公報 特開平5−260764号公報
しかしながら、特許文献2,3に記載の技術は、手乾燥装置に用いる電動機装置には適用できない。すなわち、特許文献2に記載の技術では、まず、冷媒の加熱に要する時間が長くなる。これは、デフロスト運転を数分〜数十分のオーダで実施する空気調和機では問題ない。しかし、手乾燥装置では上記のように早い応答が求められるので、空気の吹き出し開始直後の素早い立ち上がりが期待できない。また、圧縮機内の冷媒と比べて手乾燥装置に流れる空気の流速は速いのに対し、手乾燥装置に用いられる電動機は圧縮機に用いられる電動機と比べ小型であるので、熱容量も小さい。そのため、特許文献2に記載の技術を手乾燥装置に用いる電動機装置に適用しても吹き出し空気の十分な暖気化を図るのは困難である。
また、特許文献3に記載の技術では、インバータ装置に用いられるスイッチング素子がパワーMOSFETやIGBTのような電圧駆動型の素子である場合には、発熱効果を得るのは困難である。また、この技術は、インバータ装置内部を加熱することは可能であるが、インバータ装置外部の空気を加熱することは困難である。したがって、手乾燥装置に用いる電動機装置に適用しても、空気の吹き出し開始直後から素早く吹き出し空気の暖気化を行うことは期待できない。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ファンを回転させて流体を流動させる場合に、ヒータなどの特別な加熱手段を用いることなく流体の加熱を可能にするのに加えて、流体の加熱性能の向上と加熱に要する時間の短縮とを可能にする電動機装置を得ることを目的とする。
また、この発明は、手乾燥装置において、風量の減少抑制と、吹き出し空気の暖気化時間の短縮とを可能にする電動機装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明は、流体に流動を起こさせる羽根車を負荷とする電動機とこの電動機を駆動するインバータ装置とで構成され、少なくとも前記電動機と前記インバータ装置の放熱フィンのいずれか一方が前記流体の流路中に配置される電動機装置において、外部から与えられる回転速度指令値に応じた回転速度で前記電動機を駆動するための出力電圧指令値を、前記回転速度指令値と前記電動機の駆動電流とに基づき演算する出力電圧指令値演算手段を備える前記インバータ装置は、電動機の駆動中に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以下となるようにする補正量を、前記回転速度指令値と前記出力電圧指令値演算手段が演算した前記出力電圧指令値と前記電動機の駆動電流とに基づき前記電動機の電動機電流を最小にする条件の下で演算する通常制御手段と、前記電動機の駆動中に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上となるようにする補正量を、前記回転速度指令値と前記出力電圧指令値演算手段が演算した前記出力電圧指令値と前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき演算する発熱制御手段とを備え、前記出力電圧指令値演算手段は、前記通常制御手段と前記発熱制御手段とのいずれか一方が演算した補正量を取り込んで前記出力電圧指令値を演算することを特徴とする。
この発明によれば、電動機とインバータ装置の双方を発熱させることができる。したがって、ファンを回転させて流体を流動させる場合に、ヒータなどの特別な加熱手段を用いることなく流体の加熱を可能にするのに加えて、流体の加熱性能の向上と加熱に要する時間の短縮とが図れる。
この発明によれば、ファンを回転させて流体を流動させる場合に、ヒータなどの特別な加熱手段を用いることなく流体の加熱を可能にするのに加えて、流体の加熱性能の向上と加熱に要する時間の短縮とを可能にする電動機装置が得られるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、この発明にかかる電動機装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電動機装置の構成を示すブロック図である。図1において、この実施の形態1による電動機装置は、インバータ装置1とこのインバータ装置1の駆動負荷である電動機2とで構成される。
電動機2の回転軸には、負荷であるファン3が連結されている。また、電動機2には、固定子巻線の温度を検出する温度検出器4が取り付けられている。
インバータ装置1は、直流電源部5側に配置される直流電圧検出部6とインバータ主回路部7と電流検出部8とインバータ制御部9とを備えている。なお、直流電源部5は、交流電源を整流して平滑化した直流電圧を生成する回路、昇圧回路や降圧回路を用いて直流電圧を生成する回路、電池などで構成される。
直流電圧検出部6は、直流電源部5の直流母線電圧Vdcを検出して、インバータ制御部9に与える。
インバータ主回路部7は、直流電源部5の正極母線と負極母線との間に直列に接続された3組のスイッチング素子「10a,10b」「10c,10d」「10e,10f」と、各スイッチング素子をオン・オフ制御するゲートドライブ回路11とを備えている。図1では、スイッチング素子「10a,10b」はU相用であり、スイッチング素子「10c,10d」はV相用であり、スイッチング素子「10e,10f」はW相用であるとしている。なお、各スイッチング素子には、環流ダイオード12が並列に接続されている。
ゲートドライブ回路11は、インバータ制御部6からのPWM信号(パルス幅変調信号)に基づきPWM信号である駆動信号「UP,UN,VP,VN,WP,WN」を生成して各スイッチング素子のゲート電極に与え、各スイッチング素子にオン・オフ動作を行わせる。なお、駆動信号「UP,UN,VP,VN,WP,WN」における添え字の「P」は上アームスイッチング素子用であることを示し、添え字の「N」は下アームスイッチング素子用であることを示している。そして、3組のスイッチング素子「10a,10b」「10c,10d」「10e,10f」それぞれの接続端は当該インバータ装置1の出力端子に接続される。この出力端子に電動機2への電源供給ケーブルが接続される。なお、以降の説明では、スイッチング素子「10a,10b」「10c,10d」「10e,10f」は、単に、スイッチング素子10と表記する。
電流検出部8は、電動機2の運転時にインバータ主回路部7が電動機2に与える3相の駆動電流における2相の駆動電流をそれぞれ検出する2つの電流検出器8a,8bを備えている。図1では、電流検出器8aはU相の駆動電流Iuを検出し、電流検出器8bはV相の駆動電流Ivを検出するとしている。電流検出部8が検出した2相の駆動電流「Iu,Iv」はインバータ制御部9に与えられる。
インバータ制御部9は、相電流演算部14と出力電圧演算部15とPWM信号発生部16とに加えて、通常制御部17と発熱制御部18と通常・発熱切替部19とを備えている。
インバータ制御部9において、相電流演算部14は、電流検出部8が検出した2相の駆動電流「Iu,Iv」から3相の駆動電流「Iu,Iv,Iw」を求める。この3相の駆動電流「Iu,Iv,Iw」は、出力電圧演算部15と、通常制御部17および発熱制御部18とに与えられる。
出力電圧演算部15には、外部から回転速度指令値ω*が入力される。この回転速度指令値ω*は、例えば当該インバータ装置が組み込まれたシステムのメインコンピュータやマンマシンインタフェースなどの上位装置や、他のインタフェース(マンマシンインタフェース、スイッチ、ボリュームなど)からデジタル信号またはアナログ信号の形式で与えられる。
出力電圧演算部15は、相電流演算部14からの3相の駆動電流「Iu,Iv,Iw」と、外部から与えられる回転速度指令値ω*と、通常・発熱切替部19から与えられる補正値「ΔV*,ΔI*」とに基づき出力電圧指令値Vo*を求める。出力電圧指令値Vo*は、PWM信号発生部16に入力される。また、出力電圧演算部15は、求めた出力電圧指令値Vo*と入力された回転速度指令値ω*とを通常制御部17および発熱制御部18に与える。
PWM信号発生部16は、直流電圧検出部6が検出した直流電源部5の直流母線電圧Vdcと、出力電圧演算部15からの出力電圧指令値Vo*とに基づき上記したゲートドライブ回路11に与えるPWM信号を生成する。
さて、通常制御部17は、相電流演算部14からの3相の駆動電流「Iu,Iv,Iw」と、出力電圧演算部15からの出力電圧指令値Vo*および回転速度指令値ω*とに基づき、電動機2を高効率に、つまり電動機2およびインバータ装置1の損失が所定値以下となるように駆動するための補正値「ΔV*,ΔI*」を求め、通常・発熱切替部19に与える。
一方、発熱制御部18は、相電流演算部14からの3相の駆動電流「Iu,Iv,Iw」と、出力電圧演算部15からの出力電圧指令値Vo*および回転速度指令値ω*と、温度検出器3からの電動機温度Tmとに基づき、電動機2を低効率に、つまり電動機2およびインバータ装置1の損失が所定値以上となるように増加させて電動機2またはインバータ装置1のいずれか一方を発熱状態で駆動するための補正値「ΔV*,ΔI*」を求め、通常・発熱切替部19に与える。
通常・発熱切替部19は、外部から与えられる予熱要求信号PHに従い、通常制御部1が出力する補正値「ΔV*,ΔI*」と、発熱制御部18が出力する補正値「ΔV*,ΔI*」との一方を選択して出力電圧演算部15に与える。つまり、通常・発熱切替部19は、外部から与えられる予熱要求信号PHに従って高効率な通常の運転状態(通常状態)と低効率で発熱を伴う通常でない運転状態(発熱状態)とを切り替えるようになっている。予熱要求信号PHは、通常運転と発熱運転とを指示する二値のレベル信号であり、上記した当該インバータ装置が組み込まれたシステムのメインコンピュータやマンマシンインタフェースなどの上位装置や、他のインタフェース(マンマシンインタフェースなど)から与えられる。
なお、図1に示すように、ここではインバータ装置1は、電動機2の回転子位置あるいは回転速度を検出するセンサを用いないセンサレス方式であるとしているが、センサを用いる方式も同様に用いることができる。例えば、ベクトル制御方式や、V/F制御方式(電圧/周波数一定制御方式)である。
また、電動機2としては後述するように各種のタイプが使用されるが、ここでは、この発明の理解を容易にするため永久磁石型同期電動機であるとして説明する。永久磁石型同期電動機を用いる電動機装置は、省エネルギーの観点から各種の分野で多用されつつあることによる。
次に、図2は、図1に示す電動機装置が用いられる装置の一例である手乾燥装置の構成を示す概略断面図である。図2において、手乾燥装置30は、上端側部に両手を揃えて出し入れすることができる手挿入開口部31が設けられている。手挿入開口部31の手前側内壁面と奥側内壁面とには、空気吹出口32,33がそれぞれ設けられ、また空気吹出口33の下方には手の有無を検出する手検出器34が取り付けられている。
手挿入開口部31の底部下方の筐体内には、風路の構成する空気室35が形成されている。この空気室35の天井側にはモータユニット36が取り付けられている。このモータユニット36は、図1に示した電動機2とファン3とで構成され、電動機2の回転軸を上下方向に向けて配置されている。そして、モータユニット36の上部端と空気吹出口32との間には風路37が形成され、またモータユニット36の上部端と空気吹出口33との間には風路38が形成されている。
空気室35の下部開口端には、周囲の外気を取り込む空気吸入口39が設けられ、またこの空気吸入口39から取り込む外気中のゴミなど取り除くフィルタ40が設けられている。要するに、空気室35は、モータユニット36を介して風路37,38と連通し、全体として、空気吸入口39から空気吹出口32,33に至る風路を構成している。
そして、空気室35の壁部には、図1に示した直流電源部5とインバータ装置1とで構成される制御回路部41が埋め込まれている。これは、手乾燥装置30は、洗面所などの湿気の多い所で用いられることが多いので、制御回路部41内の回路素子が空気室35に流入する湿気を含んだ空気に直接曝されないようにするためである。制御回路部41の回路素子が発生する熱を放散する放熱フィン42は空気室35の壁部面に露出している。
このように、電動機装置は手乾燥装置30内に組み込まれ、運転中では、放熱フィン42とモータユニット36とが風路を流れる空気に曝される構造である。これよって、制御回路部41の回路素子の冷却が放熱フィン42の放熱作用によって冷却される。また、モータユニット36では、構成要素である電動機2は内部を空気が通過できる構成であり、これにより電動機2が冷却される。すなわち、風路中の空気を暖めることができる。
換言すれば、空気の流れる風路中に制御回路部41の放熱フィン42とモータユニット36とが配置される構成であるので、これらを積極的に発熱させることによって、空気吹出口32,33から挿入開口部31に吹き出す空気を暖気化する熱源として用いることが可能となる。
ところで、手乾燥装置30の吹き出し空気の暖気化は、常に必要というのではなく、特に厳冬期での手が感ずる冷風感を緩和する目的で使用される。このため、制御回路部41とモータユニット36の発熱を定常的に促進する必要はない。そこで、この実施の形態では、必要に応じて制御回路部41とモータユニット36とを発熱させ得るようにするために制御回路部41を構成するインバータ装置1にて通常制御と発熱制御とを切り替えるようにしている。
この通常制御と発熱制御とを切り替える指令が予熱要求信号PHである。予熱要求信号PHの生成方法しては、例えば、上位装置におけるシステム全体の制御手段により、設定された外気温に応じて発熱有りを選択する場合は例えばPH=“1”レベルとし、発熱無しを選択するときはPH=“0”レベルとする方法でもよい。また、使用者が必要に応じてスイッチを切り替えて、発熱有りを選択するときは例えばPH=“1”レベルとし、発熱無しを選択するときはPH=“0” レベルとする方法でもよい。
次に、図1と図2を参照して、上記のように構成された手乾燥装置および電動機装置の動作について説明する。まず、空気流の暖気化を行わない通常動作について説明する。図2において、手乾燥装置30は、手検出器34が手挿入開口部31から挿入された手を検出すると、制御回路部41内において、直流電源部5からインバータ装置1に直流電源が供給され、インバータ装置1が起動され、モータユニット36内にある電動機2を回転させる。これによって、電動機2に機械的に接続されたファン3が回転し、空気吸入口39から外気が空気室35に高速に取り込まれ、空気吹出口32,33に向かう高速な空気流が発生する。この空気流が空気吹出口32,33から手挿入開口部31に吹き出し、この空気流の運動エネルギーによって手挿入開口部31に挿入された手の水分を吹き飛ばし、手を乾燥させる。
このときのインバータ装置1の動作について説明する。図1において、インバータ装置1では、電流検出器8a,8bが電動機2に流入する相電流のうち2相分の電流を検出する。次に、インバータ制御部9が、電流検出器8a,8bが検出した2相分の電流(図1では、U相電流IuおよびV相電流Iv)と、直流電圧検出部6が検出した直流母線電圧Vdcとを用いて、電動機2の回転速度を外部から与えられた回転速度指令値ω*を満たすためのPWM信号を生成し、インバータ主回路部7に出力する。インバータ主回路部7では、ゲートドライブ回路11がインバータ制御部9から入力するPWM信号に基づいて駆動信号を生成して複数のスイッチング素子10をオン/オフ駆動する。複数のスイッチング素子10のオン/オフ動作により、直流電源部5から供給された直流電力が3相交流電力に変換され、インバータ装置1から電動機2に供給され、電動機2が駆動される。電動機2が駆動されることで、電動機2と機械的に接続されたファン3が回転する。すなわち、上記した空気流が発生する。
次に、インバータ制御部9の動作について具体的に説明する。出力電圧演算部15は、回転速度指令値ω*が値0である場合は演算動作を行わず動作停止状態にあり、回転速度指令値ω*が値0以外である場合に演算動作を行う。つまり、インバータ装置1は、直電源部4から直流電源が供給されている状態で、回転速度指令値ω*を値0にすれば電動機2を停止制御し、回転速度指令値ω*を値0以外の任意値にすれば電動機2の回転駆動制御を行う。
なお、手乾燥装置30のような用途で用いられる電動機装置においては、電動機2の回転速度指令値ω*は一定ではなく、吹き出す空気の風量が一定になるように負荷に応じて回転速度を制御する。このとき、回転速度指令値ω*は風量を制御する風量制御手段(図示せず)により制御される。これによって風量の減少が抑制される。例えば、吹き出し空気の風量を一定とするために、電動機2に流れる電流が一定となるように制御される。
空気流の暖気化を行わない通常動作では、予熱要求信号PHは、通常状態(発熱無し)を示す“0”レベルである。これによって、通常・発熱切替部19は通常制御部17の出力端を出力電圧演算部15の入力端に接続する。なお、発熱制御部18は、動作を行う必要がない。
電動機2に駆動電流が供給されると、電流検出器8a,8bにて検出された2相分の駆動電流Iu、Ivが相電流演算部14に入力され、相電流演算部14にて電動機2に流入する3相電流Iu、Iv、Iwが求められる。求められた3相電流「Iu,Iv,Iw」は、出力電圧演算部15と通常制御部17とに与えられる。
最初は、出力電圧演算部15が、正弦波通電方式や矩形波通電方式を用いて、3相電流「Iu,Iv,Iw」と回転速度指令値ω*とに基づき電動機2の回転速度が回転速度指令値ω*を満たすように駆動するための出力電圧指令値Vo*を求める。この出力電圧指令値Vo*は、PWM信号発生部16に出力され、同時に回転速度指令値ω*と共に通常制御部17に出力される。
通常制御部17は、出力電圧演算部15が1演算周期前に求めた出力電圧指令値Vo*と回転速度指令値ω*とに基づき、インバータ装置1と電動機2とにおける損失を最小とするための出力電圧指令値補正量ΔV*を求める。出力電圧演算部15で用いられる制御方式や通電方式によっては電流指令値補正量Δi*を求める場合もある。これら出力電圧指令値補正量ΔV*または電流指令値補正量Δi*は、通常・発熱切替部19を介して出力電圧演算部15に与えられる。なお、通常制御部17で求める出力電圧指令値補正量ΔV*あるいは電流指令値補正量Δi*は、演算式を用いて求めるか、あるいはテーブル化した変数を用いて求める。
そして、出力電圧演算部15では、今度は、3相電流「Iu,Iv,Iw」と回転速度指令値ω*と1演算周期前に求められた出力電圧指令値補正量ΔV*または電流指令値補正量Δi*とに基づき電動機2の回転速度が回転速度指令値ω*を満たすように駆動するための出力電圧指令値Vo*を求める。この出力電圧指令値Vo*は、PWM信号発生部16に出力され、同時に回転速度指令値ω*と共に通常制御部17に出力される。
このように、出力電圧演算部15と通常制御部17とは、以上の動作を繰り返す。これによって、電動機2の発熱を行わない通常状態で駆動する出力電圧指令値Vo*が求められる。そして、それに基づきPWM信号発生部16が複数のスイッチング素子10をオン/オフ動作させるためのPWM信号を求めることで、極力損失を抑えた高効率な回転駆動制御が行われる。
次に、空気流の暖気化を行う発熱動作について説明する。図2および図1において、発熱動作では、手乾燥装置30の動作中つまり電動機2の動作中に制御回路部41内のインバータ装置1からモータユニット36内の電動機2にインバータ装置1や電動機2の発熱を促すように電力の供給を行う。インバータ装置1や電動機2の発熱を促すには、インバータ装置1が発熱の要因となる各種損失を増加させるように制御すればよい。これによって、乾燥中の冷風感を緩和させることができる。
以下、発熱運転時におけるインバータ装置1の動作について説明する。空気流の暖気化を行う動作では、予熱要求信号PHが発熱あり(“1”レベル)となる。これによって、通常・発熱切替部19は発熱制御部18の出力端を出力電圧演算部15の入力端に接続する。なお、この場合には、通常制御部17は動作する必要がない。
電動機2に駆動電流が供給されると、電流検出器8a,8bにて検出された2相分の駆動電流Iu、Ivが相電流演算部14に入力され、相電流演算部14にて電動機2に流入する3相電流Iu、Iv、Iwが求められる。求められた3相電流「Iu,Iv,Iw」は、出力電圧演算部15と発熱制御部18とに与えられる。
最初は、出力電圧演算部15が、正弦波通電方式や矩形波通電方式を用いて、3相電流「Iu,Iv,Iw」と回転速度指令値ω*とに基づき電動機2の回転速度が回転速度指令値ω*を満たすように駆動するための出力電圧指令値Vo*を求める。この出力電圧指令値Vo*は、PWM信号発生部16に出力され、同時に回転速度指令値ω*と共に発熱制御部18に出力される。
発熱制御部18は、出力電圧演算部15が1演算周期前に求めた出力電圧指令値Vo*と回転速度指令値ω*と温度検出器3が検出した電動機2の巻線温度Tmとに基づき、インバータ装置1と電動機2とにおける損失を上記した通常状態よりも増加させるための出力電圧指令値補正量ΔV*を求める。出力電圧演算部15で用いられる制御方式や通電方式によっては電流指令値補正量Δi*を求める場合もある。これら出力電圧指令値補正量ΔV*または電流指令値補正量Δi*は、通常・発熱切替部19を介して出力電圧演算部15に与えられる。なお、発熱制御部18で求める出力電圧指令値補正量ΔV*あるいは電流指令値補正量Δi*は、演算式を用いて求めるか、あるいはテーブル化した変数を用いて求める。
そして、出力電圧演算部15では、今度は、3相電流「Iu,Iv,Iw」と回転速度指令値ω*と1演算周期前に求められた出力電圧指令値補正量ΔV*または電流指令値補正量Δi*とに基づき電動機2の回転速度が回転速度指令値ω*を満たすように駆動するための出力電圧指令値Vo*を求める。この出力電圧指令値Vo*は、PWM信号発生部16に出力され、同時に回転速度指令値ω*と共に発熱制御部18に出力される。
このように、出力電圧演算部15と発熱制御部18とは、以上の動作を繰り返す。これによって、インバータ装置1や電動機2での損失による発熱を伴う発熱状態で駆動する出力電圧指令値Vo*が求められる。そして、それに基づきPWM信号発生部16が複数のスイッチング素子10をオン/オフ動作させるためのPWM信号を求めることで、極力損失を増加させた回転駆動制御が行われる。
ここで、インバータ装置1や電動機2で生じる損失は基本的に熱になることから、これらの損失を制御する発熱制御部18の動作について詳細に説明する。まず、インバータ装置1と電動機2における損失について簡単に説明する。
インバータ装置1での主な損失は、導通損とスイッチング損である。導通損は、インバータ装置1を構成するスイッチング素子10や環流ダイオード12などの抵抗成分に起因するものであり、流れる電流の2乗に比例する。スイッチング損は、スイッチング素子10のオン/オフ動作によって生じるものであり、オン/オフ回数が高いほど損失が増加する。インバータ装置1では、スイッチング素子10のオン/オフ動作の信号としてPWM信号を用いるが、このオン/オフ動作を行う周波数(単位時間あたりのオン/オフ動作回数)としてキャリア周波数が定義される。つまり、キャリア周波数が高いほどスイッチング損失は高くなる。
また、電動機2での主な損失は、銅損と鉄損がある。銅損は、電動機2の固定子巻線の抵抗成分によるものであり、流れる電流の2乗に比例する。鉄損は、固定子を構成する鉄に生じる損失であり、流れる電流の周波数成分とその大きさに依存して発生する。
さて、発熱制御部18では、以下に示す各種の手法によって損失増加の制御を行う。まず、図3と図4を参照して、第1の発熱制御手法について説明する。図3は、同期電動機である電動機2が同期運転を維持した状態でのある回転速度におけるインバータ装置1の出力電圧と電動機2での電流実効値との関係を示す図である。図3において、縦軸の電流実効値では、電流制限値Ilimが定められ、横軸の出力電圧の大きさでは、出力電圧限界値46が定められている。この範囲内で、曲線(a)で示す回転速度が低い場合における出力電圧の大きさと電流実効値との関係と、曲線(b)で示す曲線(a)での回転速度よりも高い回転速度における出力電圧の大きさと電流実効値の関係とを操作する場合が示さている。
ここで、永久磁石型同期電動機では、次のようにして同期運転を維持した状態で出力電圧を変化させることができる。図4は、3相座標系と2相回転座標系との関係を示す図である。図4において、PMは電動機2の回転子における永久磁石を示す。例えば、同期電動機の駆動方式として用いられるベクトル制御では、図4に示すように、U,V,Wの3相座標に対する電動機2の回転子位置を決めるために、永久磁石PMのN極方向をd軸とし、このd軸に直行する方向をq軸と定義し、回転子と同期して回転する2相回転座標d−q軸上でd軸電流idおよびq軸電流iqの制御を行うのが一般的である。すなわち、永久磁石型同期電動機では、q軸電流iqによって電動機2の出力トルクを制御し、d軸電流idによって励磁を制御する。
一般に、永久磁石が回転子の表面に配置された表面配置型永久磁石同期電動機では、d軸電流idを0とすることで高効率な運転ができる。また、永久磁石が回転子の内側に埋め込まれた埋込型永久磁石同期電動機では、d軸電流idを所定の値に制御することでリラクタンストルクを利用することができ高効率な運転ができる。そして、q軸電流iqは必要とする出力トルクに応じて決まるので自由に変化させることはできないが、d軸電流idは高効率運転となる所定値からずらしても同期運転を継続することができる。高効率運転となるd軸電流値から増加させると出力電圧は増加し、減少させると出力電圧が減少する。このとき電動機電流の位相はd−q軸の電流に応じて変化する。このように、d軸電流(励磁電流成分)を変化させることで同一の回転速度で同期運転を維持した状態で出力電圧を変化させることができる。
以上により、図3に示す曲線(a)(b)のように、電動機2を所定の回転速度で運転しファン3を駆動した場合、出力電圧の大きさが所定の状態であれば電流実効値を最小とすることができる。そして、電流最小となる条件から出力電圧値が減少あるいは増加する方向へずれた場合、電流実効値が増加する。このように、電流実効値が最小となる条件が銅損の損失最小条件であり、電流最小点からずれることで、銅損が増加する。そこで、発熱を必要としない通常制御時は高効率運転を重視して電流最小条件で駆動する一方、発熱制御時は電流最小条件からずれた条件で電動機を駆動することで損失を増加させ発熱を促進させる制御方法を採る。
電動機2を低速回転で運転する場合は、図3に示す曲線(a)において、電流最小点50から出力電圧の大きさを増減方向のどちらにずらした場合も電流は増加するが、出力電圧の減少方向では電圧不足により脱調51が生じる場合があるので、出力電圧の増加方向で用いることが望ましい。増加方向であれば、出力電圧限界値(電圧飽和領域)46に達しない限り、電流実効値が電流制限値Ilim上の過電流状態52に達するまで電流を増加させることができる。このとき、脱調は生じ難い。
また、電動機2を回転速度が高い条件で運転する場合は、インバータ装置1に接続された直流電源部5の直流母線電圧値Vdcにより近い条件で駆動することになる。図3に示す曲線(b)において、電流最小点55から出力電圧の大きさを増減方向のどちらにずらした場合も電流は増加するが、出力電圧の減少方向では電圧不足により脱調56が生じる場合があるので、出力電圧の増加方向で用いることが望ましい。このとき、低速回転時と同様に出力電圧を増加させることで電流実効値を増加させようとした場合、直流母線電圧値Vdc以上の電圧は出力できないため、出力電圧が直流母線電圧値Vdcと等しくなった電圧飽和状態57では、電流実効値を電流制限値Ilimに達するまで増加させることはできない。
次に、第2の発熱制御手法について説明する。第1の発熱制御手法では、出力電圧の大きさを変化させることで電流実効値を変化させる場合について示したが、前述したように出力電圧の大きさを変化させることにより、出力電圧と電動機電流の位相が変化することから、逆に出力電圧と電動機電流の位相を制御することで、同様に電流実効値を変化させることができる。例えば、3相座標系上の電圧・電流を回転子と同期して回転する2相回転座標系に変換して制御を行うベクトル制御などでは、発熱制御部18では電流位相を制御するための電流指令値補正量Δi*(励磁電流指令値など)を出力する。すなわち、インバータ装置1の出力電圧と電動機電流の位相差(力率)とを制御することでも同様に電流実効値制御による発熱制御を行うことができる。
次に、第3の発熱制御手法について説明する。ベクトル制御以外の制御手法によっても出力電圧の大きさを変化させることができる。例えば、電動機の誘起電圧に基づいてインバータ装置の通電位相を切り替えるセンサレス制御手法は、一般的に出力電圧の大きさで回転速度を制御する方法であるので、単純に出力電圧を増減させた場合、回転速度が変化してしまう。そのため、出力電圧の大きさを変化させるには、誘起電圧に基づいて通電位相を切り替える際に、その切り替えまでの位相角を変化させればよいことになる。電動機の回転子位置を検出するセンサの出力信号に基づく出力電圧の大きさによって回転速度の制御を行う制御手法では、出力電圧や電流の位相を制御することで同様に出力電圧の大きさを変化させることができる。
以上より、通常状態(損失最小状態)を基準として、出力電圧の大きさ(電動機の力率)をずらすことで、電動機電流が増加し、損失が増加する。これによって、インバータ装置1の導通損および電動機2の銅損が主に増加し、インバータ装置1と電動機2との発熱量が共に増加する。発熱制御部18では、上記のように電流実効値を増加させるための出力電圧指令値補正量ΔV*、あるいは電流指令値補正量Δi*を求める。このとき、発熱制御部18では、電動機2あるいはインバータ装置1の少なくともいずれかに設定された目標温度と、設定された目標温度に対応した電動機巻線温度Tmあるいはインバータ装置1の放熱フィン温度のいずれかを検出し、目標温度と検出温度との差を求め、比例制御や比例積分制御により、電動機巻線温度Tmあるいはインバータ装置1の放熱フィン温度の少なくともいずれか一方を目標温度となるように出力電圧指令値補正量ΔV*、あるいは電流指令値補正量Δi*を求めて発熱の制御を行う。
次に、第4の発熱制御手法について説明する。これは、インバータ装置1におけるキャリア周波数を通常時と発熱時とで切り替える方法である。図5は、インバータ装置のキャリア周波数と電動機電流波形との関係の一例を示す図である。図5(a)はキャリア周波数が4kHzの場合の電流波形を示し、図5(b)はキャリア周波数が16kHzの場合の電流波形を示す。
前述したように、キャリア周波数を高くするほどインバータ装置1のスイッチング損失が増加する。一方、キャリア周波数を高くすると、図5(b)に示すように、インバータ装置の出力電圧波形の生成精度がよくなるため電動機電流が滑らかになり、電動機2の鉄損は減少する。逆にキャリア周波数を減少させた場合、インバータ装置1のスイッチング損失は減少するが、図5(a)にように電圧波形の生成精度が低下するため、電動機電流に大きな高調波成分が重畳し、電動機2の鉄損が増加する。したがって、通常制御時では損失の和が最小となるキャリア周波数を選択する一方、発熱制御時では、電動機2とインバータ装置1の損失が共に大きくなるキャリア周波数、あるいは電動機2とインバータ装置1のいずれか発熱を必要とする側の損失が大きくなるキャリア周波数を選択するようにすればよいことになる。
次に、第5の発熱制御手法について説明する。これは、インバータ装置1よって電動機2に供給する駆動電流に高調波成分を重畳させる方法である。電動機2側では、流れる電流の高調波成分によって鉄損が発生するので、この鉄損が増加する効果の得られる高調波成分を電動機電流に重畳させることで、発熱を促進させることができる。
図6は、インバータ装置1から供給する駆動電流によって電動機2の発熱を促す制御動作を説明する各種の電流波形を示す図である。図6(a)は、基本となる一次成分電流波形を示している。つまり、波形(a)は、通常制御時の銅損最小となる電流波形である。これに、図6(b)に示す5次成分や図6(c)に示す7次成分などの高調波成分を重畳し、図6(d)に示すような高調波成分を含んだ電流波形によって電動機を駆動するようにする。発熱制御部18では、上記のように電動機の鉄損を増加させる効果のある高調波成分(例えば5次成分や7次成分など)を含むように出力電圧指令値補正量ΔV*、あるいは電流指令値補正量Δi*を求める。なお、単に出力電圧に所望の高調波成分を重畳させる補正量を求めることでもよい。
ところで、以上に示した方法を用いて発熱制御を行う場合は、通常制御時よりも電動機電流が増加する。電流実効値の増加量や高調波成分の大きさが大きいほど発熱効果は大きくなるが、インバータ装置1のスイッチング素子などの電流限界や電動機2の減磁限界電流が存在するので、発熱制御時の電流値はこれらの限界電流値未満とする必要がある。したがって、以上に示した方法を用いて発熱制御を行う場合は、限界電流よりも低いレベルに電流制限値を設け、これを超えないように発熱制御を行うようにする。以下、図7を参照して説明する。
図7は、電流制限値を設定して通常制御時と発熱制御時とにおける回転速度と電流実効値との関係を実験やシミュレーションにて求めた結果を示す図である。図7において、Iocは過電流値を示し、過電流値Iocよりも低いIlimは電流制限値を示す。また、符号58は通常制御時の回転速度と電流実効値の関係を示し、符号59は発熱制御時の回転速度と電流実効値の関係を示す。図7に示すように、発熱制御時59は電流制限値Ilimを電流実効値の目標値とし、電流実効値が電流制限値Ilimとほぼ等しくなるように制御する。
上記のように、インバータ装置1や電動機2の保護のために電流制限値Ilimを設けた場合、図7に示すように、回転速度が高い条件での通常制御時の電流実効値と発熱制御時の電流制限値とに余り差が無い場合には、発熱効果を余り得ることができない。このような場合は、発熱制御時の回転速度を通常制御時の回転速度よりも低くすることで、ファン3の負荷を低減することができ、電流制限値に対して余裕を持たすことができる。このとき、発熱量が上がり、空気の流量が減るので、冷風感は大きく緩和できる。同様のことから、空気の流量よりも冷風感の緩和を主に求めるのであれば、通常制御時よりも回転速度を低下させるとよいことになる。
また、インバータ装置1や電動機2において許容可能な温度の限界が存在する。同様にこの限界値を超えないように、限界値よりも低いレベルで温度制限値を設け、これを超えないように発熱制御を行うようにする。つまり、この電動機2とインバータ装置1に存する許容可能な温度の限界に対しては、低い温度を目標温度として制御する。
また、出力電圧が直流母線電圧Vdcで飽和した場合は、それ以上出力電圧の大きさを増加させることができないので、同様に発熱効果を得ることができない。このような場合は、発熱制御時の回転速度を通常制御時の回転速度より低くすることで、出力電圧の飽和に対して余裕を持たすことができる。このとき、発熱量が上がり、空気の流量が減るので冷風感は大きく緩和できる。同様のことから、空気の流量よりも、冷風感の緩和を主に求めるのであれば、通常制御時よりも回転速度を低下させるとよいことになる。
次に、発熱制御への移行方法について説明する。手乾燥装置30では、手検出器34により手を検出した場合、制御回路部41においてモータユニット36内の電動機2を設定された目標速度となるように、あるいは目標風量となるように回転させる。このとき制御回路部41内のインバータ装置1では、手検出時に熱要求信号PHの値を判定し、発熱無し(PH=0)である場合は、電動機の駆動開始時から通常制御部17による通常状態に移行する。
一方、制御回路部41内のインバータ装置1では、手検出時に熱要求信号PHの値を判定し、発熱有り(PH=1)である場合は、電動機の駆動開始時から発熱制御部18による発熱状態に移行する。
この移行時での発熱制御に関し、電動機2の回転速度が目標速度に向かって変化している過渡状態において発熱制御を行うと、過電流状態となる場合や制御的に不安定になることがある。このような場合は、電動機2の回転速度が目標速度に到達した後に発熱制御を行うようにすればよい。また、目標速度に到達した後に目標速度が変化するような場合においても、速度の変化する過渡的な状態では一度発熱制御を停止して通常制御とし、再度目標速度に到達後に発熱制御を実行するようにするとよい。
以上のように、実施の形態1によれば、インバータ装置と電動機とを共に発熱させるように制御することができるので、電動機単体よりも発熱量を向上することが可能となる。したがって、ファンを回転させて高速の空気流を発生させ、それを手に吹き付けて水分を吹き飛ばして手を乾燥させる手乾燥装置に実施の形態1による電動機装置を適用した場合には、風路中に置かれたインバータ装置の放熱フィンおよび電動機を共に発熱させることで、ヒータなどの特別な装置を必要とせずに、吹き出す気流を暖気化することができ、また吹き出す風量の減少抑制と吹き出しまでの待ち時間増加の抑制とが可能となる。
これによって、実施の形態1による電動機装置を適用した手乾燥装置では、極寒時の冷風感を和らげることができ、手乾燥装置の使い心地を向上することが可能となる。また、冷風感を和らげたいが温風までは必要がない環境の下では電力を必要とするヒータと比べ省エネルギー化を図ることが可能となる。これと同時に、ヒータなどの特別な加熱手段が不要となるので、装置の小型化・低コスト化が可能となる。さらに、電動機の動作そのものがヒータの代わりとなるので、電動機の動作時にヒータの通電を抑制する制御手段の必要がなく装置の小型化、低コスト化が可能となる。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2による電動機装置の構成を示すブロック図である。なお、図8では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図8に示すように、実施の形態2による電動機装置では、図1(実施の形態1)に示した構成において、インバータ装置1に代えてインバータ装置61が設けられている。したがって、この実施の形態2で取り上げる手乾燥装置は、図2に示した手乾燥装置30における制御回路部41を直流電源部5とインバータ装置61とで構成したものである。
このインバータ装置61では、図1(実施の形態1)に示したインバータ装置1において、インバータ制御部9に代えてインバータ制御部62が設けられている。インバータ制御部62では、図1(実施の形態1)に示したインバータ制御部9において、予熱制御部63と予熱・通常切替部64とが追加されている。
予熱制御部63は、相電流演算部14が求めた電動機2に流入する3相電流「Iu,Iv,Iw」と温度検出器4が検出した電動機巻線温度Tmとに基づき電動機2の予熱を行うための電圧指令値Vo*を求める。
予熱・通常切替部64は、出力電圧演算部15および予熱制御部65の各出力端とPWM信号発生部16の入力端との間に介在し、外部から与えられる予熱要求信号PHに応じて、出力電圧演算部15が出力する電圧指令値Vo*と予熱制御部65が出力する電圧指令値Vo*とを切り替えてPWM信号発生部16に与えるようになっている。
以下、図8に示すこの実施の形態2による電動機装置の動作、およびこの電動機装置を適用した図2に示す手乾燥装置での暖気動作について説明する。この実施の形態2では、実施の形態1にて説明した通常制御および発熱制御に加えて、電動機2の運転停止中に、インバータ装置61および電動機2を発熱させる予熱制御が追加されている。これは、例えば手乾燥装置への適用において乾燥開始時の発熱制御の立ち上がりを改善することを企図したものである。
すなわち、手乾燥装置30において電動機2やインバータ装置61に発熱動作を行わせる季節は、外気温が低く手にかなりの冷風感を感ずる厳冬期であるが、その厳冬期において、電動機2やインバータ装置61が発熱動作をしない停止時間が長くなった場合、電動機2やインバータ装置61は、外気温と同等レベルの温度状態となっている。この状態では、実施の形態1にて説明した発熱制御による乾燥運転を行った場合でも、電動機2やインバータ装置61の発熱までに時間がかかるので、手乾燥装置30の使用開始直後は気流を暖気化できず、手にかなりの冷風感を感じることになる。
そこで、電動機2の運転停止中に、インバータ装置61および電動機2を発熱させておくと、手乾燥装置30では、インバータ装置61に接続され風路である空気室35に露出している放熱フィン42が暖まった状態を持続し、また空気室35から空気吹出口32,33に連通する風路中に存するモータユニット36も暖まった状態を持続するので、風路中の空気を予め暖気化しておくことができる。これによって、厳冬期において手乾燥装置30の使用間隔が長い場合でも、乾燥開始時の発熱制御の立ち上がりを早くすることができ、冷風感の程度を和らげることができる。
さて、電動機2の運転停止中にインバータ装置61および電動機2を発熱させておくこの実施の形態2による予熱制御は、インバータ装置61から電動機2への電力供給を電動機2が回転しない条件で行うようになっている。
図8に示すインバータ制御部62において、外部から与えられる予熱要求信号PHは、実施の形態1にて説明したように、発熱有りのときはPH=“1”レベルになっている。これによって、通常・発熱切替部19は、発熱制御部18の出力端を出力電圧演算部15の入力端に接続し、また予熱・通常切替部64は、予熱制御部63の出力端をPWM信号発生部16の入力端に接続している。一方、回転速度指令値ω*は、電動機2の運転を停止するのであるから、値0になっている。したがって、出力電圧演算部15は動作停止状態にあり、通常制御部17および発熱制御部18も動作停止状態にある。
要するに、予熱制御時のインバータ制御部62は、相電流演算部14、予熱制御部63およびPWM信号発生部16が動作するようになっている。したがって、PWM信号発生部16は、予熱制御部63が出力する電圧指令値Vo*に基づきPWM信号を生成するので、インバータ主回路7は、スイッチング素子10がオン・オフ動作を行い、電動機2電力供給を行う。
このとき、予熱制御部63が求める出力電圧指令値Vo*は、電動機2を回転させないで停止状態を維持させることを内容としているので、電動機2は回転しないで電力供給のみを受けることとなり、発熱する。予熱制御部63は、温度検出器4が出力する電動機巻線温度Tmを監視し、それが所定値となるように出力電圧指令値Vo*を演算算出する。ここでは、予熱制御時の動作内容について詳細に説明する。
実施の形態1にて説明した通常制御時や発熱制御時では、電動機2を回転駆動しているが、この場合には、インバータ装置61の出力電圧を3相交流とし、電動機2の固定子側に回転磁界が形成されるようにしている。一方、予熱制御時では、電動機2には少なくとも2相分の駆動電流を供給するが、複数のスイッチング素子10のオン/オフ動作を電動機2の少なくとも2相を用いて行わせるようにする。このとき、インバータ装置61の予熱制御部63では、出力電圧指令値Vo*の大きさ|Vo*|と周波数F*を制御量として制御を行うようにしている。
図9は、永久磁石型電動機の概略構成を示す断面図である。図9では、説明を簡単にするため、一般的な2極の電動機について図示している。図9において、固定子70では、内周面に3つの磁極片が突設され、各磁極片には、U相固定子巻線71U、V相固定子巻線71V、W相固定子巻線71Wの対応するものが巻回されている。また、回転軸72では、永久磁石を備えた回転子73が実装されている。
このような同期電動機を回転させないで停止状態を維持させるとは、回転子73が同期状態となることができず脱調状態を継続する状態にすることである。電動機2は、脱調状態となれば、銅損によって発熱する。回転子73が同期回転できる周波数には限界があるので、これを実現する方法としては、各種の方法が考えられる。
第1の方法では、予熱制御部63は、出力電圧指令値Vo*の周波数F*を回転子73が同期回転できる周波数よりも高い周波数に設定し、電動機2にはそのような通常の回転駆動時よりも高い周波数の交流通電を行う。出力電圧指令値Vo*の周波数F*として、例えば、通常電動機を回転させる場合に用いられる周波数の10倍以上とする。
図10は、予熱制御に用いる交流通電時における電流波形の一例を示す図である。図10では、インバータ装置61から3相を用いて電圧を出力した場合に流れる電流が示されている。図10において、IuはU相電流を示し、IvはV相電流を示し、IwはW相電流を示している。
回転子73が同期できないような高い周波数を用いた交流通電では、回転子73を回転させるためのトルクが発生しないので、回転子73は同期できずに脱調状態が継続した状態となる。図10では、3相間に電圧を印加した場合を示すが、3相を用いずに2相間を用いて電圧印加を行ってもよい。いずれにせよ、交流通電では、インバータ装置61は、スイッチング損失および導通損によって発熱する。また、電動機2は、交流成分を有効に利用できるので、銅損に加えて鉄損によっても発熱する。このように、インバータ装置61(手乾燥装置30で言えば放熱フィン42)と電動機2との予熱を行うことができる。
次に第2の方法は、第1の方法での交流通電法に加えて、実施の形態1(図6)にて説明したように基本となる電流成分に高調波成分を重畳させる方法である。電動機側では、流れる電流の高調波成分によって鉄損が発生するので、この鉄損が増加する効果の得られる高調波成分を電動機電流に重畳させることで、発熱を促進させることが可能となる。
次に第3の方法は、出力電圧指令値Vo*の周波数F*を0Hzとする方法である。この場合には上記の交流通電に対し、直流状態で電流が流れる直流通電となる。直流通電時も電動機2の回転子73は回転できずに、電圧印加を行う位相に固定された状態となる。このため、直流通電時は電圧印加を行う位相θvも制御量として用いられる。
図11は、予熱制御に用いる直流通電時における電流波形の一例を示す図である。図11において、IuはU相電流を示し、IvはV相電流を示し、IwはW相電流を示している。図11では、電圧位相としてU相からV相,W相に電圧を印加した場合に発生する電流の状態が示されている。また、図11では、簡単のため完全な直流電流が流れるように示しているが、実際は複数のスイッチング素子10のオン/オフ動作によって直流通電を行うので、直流成分にスイッチング素子10のオン/オフ動作によって生じる高調波成分が重畳することになる。
このような直流通電の場合、電動機2の固定子70に生じる磁界は固定磁界となるのでこの磁界に引き付けられて電動機2の回転子73の位置は固定される。これによって、回転子73を回転させずに通電を行うことができる。
ここで、以上に示した直流通電による予熱制御においては、複数のスイッチング素子10の動作は、3相ともオン/オフ動作してもよいし、3相中のいずれか1相の上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子のいずれか一方を予熱時間中にオン動作状態に固定することで、この相の電圧を直流電源部5の正電位か負電位のいずれかに固定し、他の2相をオン/オフ動作させてもよい。さらには、3相を用いずに2相間で直流通電を行ってもよい。インバータ装置61の発熱も促す場合は、3相ともオン/オフ動作をさせたほうがよい。
このとき、インバータ装置61においては、複数のスイッチング素子10がオン/オフ動作することによってスイッチング損失が生じ、またスイッチング素子10や環流ダイオード12に電流が流れることによって導通損が生じる。これらの損失は基本的に熱となるので、手乾燥装置30では制御回路部41に接続された放熱フィン42に伝達される。これにより、放熱フィン42に接する風路内の空気を暖気化することができる。
また、同様に電動機2に直流電流を供給することによって、電動機2の銅損や鉄損が発生し、電動機2そのものも発熱する。直流通電では流れる電流にPWM信号による高調波成分程度しか含まれないため、主に銅損によって発熱する。
次に第4の方法は、第3の方法での直流通電法に加えて、実施の形態1(図6)にて説明したように基本となる電流成分に高調波成分を重畳させる方法である。このときの電流波形の一例を図12に示してある。図12は、予熱制御に用いる直流通電時における電流波形の別の一例を示す図である。この場合には、電動機側では、流れる電流の高調波成分によって鉄損が発生するので、この鉄損が増加する効果の得られる高調波成分を電動機電流に重畳させることで、発熱を促進させることが可能となる。
ここで、直流通電の電圧位相として図11では、U相からV相,W相に印加する方法を用いたが、この電圧位相を0degと仮定した場合、0〜360のどの位相を用いてもよい。また、予熱制御時に直流通電を用いた場合、毎回同じ電圧位相を用いてもよいが、スイッチング素子10の負荷の平均化や発熱量を平均化のため、予熱制御開始毎に、あるいは、予熱制御中の所定時間毎に通電位相を切り替えてもよい。
次に、図13は、予熱制御に用いる直流通電の通電パターンを示す図である。図13では、通電位相の切り替えを行う際の切り替えパターンとして、12個のパターンを、U相を基準とした電圧ベクトルで30度毎の電圧ベクトルパターンとして示してある。図13において、奇数番号の通電パターンは3相に通電するパターンであり、偶数番号の通電パターンは2相に通電するパターンを示している。通電パターン1では、前述したU相からV,W相に電圧印加する状態を示している。
図13に示した通電パターンを所定時間毎に1→2→3→・・・→11→12→1→・・・のように切り替える。逆回転としてもよい。また、通電パターンは奇数番号のみあるいは偶数番号のみとしてもよい。通電パターンを切り替える際に、通電位相が変化するため電動機2の回転子が位相の変化分だけ回転してしまう。乱数的にパターンを切り替えてもよいが、回転子の回転によって騒音や振動が生じる。図13に示した通電パターンを上記順序に従い通電させることで、通電パターンの切り替え時に生じる回転子の回転を少なく抑えることができ、騒音や振動を抑えることができる。
なお、上記した直流通電による予熱手法では、電動機2の回転子73が固定した状態にあるので、予熱時に運転要求があった場合に、直流通電による予熱制御を回転子73の起動のための位置決め処理として代用することも可能である。
次に、図14は、予熱制御を行う際のインバータ装置の出力電圧の大きさの時間変化を示す図である。予熱制御(直流通電あるいは交流通電)を開始する際に、出力電圧をステップ状の目標電圧とした場合は、電動機2の回転子73が瞬間的に回転する場合があり、その目標電圧が大きいと振動や騒音になる場合がある。このような場合は、図14に示すように、時間T1をかけて電圧指令値をランプ状に増加させることで振動や騒音を抑制することができる。
また、電動機2の駆動停止直後は電動機2の回転子が惰性で回転している場合がある。このような場合に、予熱制御(直流通電あるいは交流通電)を開始すると、過電流が発生し、騒音や振動が発生し、さらにはインバータ装置61の破壊や電動機2の減磁などの不具合が生じる可能性がある。このような場合、予熱開始時に、回転子73の惰性回転状態を検出し、回転が停止するまで待つか、強制的にブレーキをかけ停止した後予熱制御を行うことで、過電流による不具合を回避することができる。
逆に予熱制御(直流通電あるいは交流通電)を停止する場合に、出力電圧をステップ状に0とした場合、同様に振動や騒音になる場合がある。このような場合は、図14に示すように、時間T2をかけて電圧指令値をランプ状に減少させることで振動や騒音を抑制することができる。
以上から、電動機2の停止中に行う予熱手法では、電動機2に流れる電流および周波数を制御することで、インバータ装置61あるいは電動機2の発熱量を制御することが可能となる。ただし、インバータ装置61や電動機2の温度はそれぞれの許容範囲を超えないようにする。また、電流値においてもスイッチング素子10の限界電流や電動機2の減磁限界電流を超えない範囲で用いる。電流値に対しては、これら限界電流に対し低い値の電流制限値を設け、予熱時の電流値が電流制限値と等しくなるように出力電圧の制御を行うようにする。温度に関しても、限界温度に対して低いレベルに温度制限値を設け、インバータ装置61や電動機2の温度が限界温度を超えないように出力電圧の制御を行うようにする。
ここで、電動機として永久磁石型同期電動機を用いて説明したが、インバータ装置によって駆動される他の電動機についても同様に適用でき同様の効果が得られる。例えば、誘導電動機、永久磁石型でない同期電動機、ブラシレス直流モータ、リラクタンスモータ、スイッチトリラクタンスモータ、シンクロナスリラクタンスモータなどである。ただし、誘導電動機においては前記した交流通電による予熱では、原理上、固定子側から発生する回転磁界によって回転子が回転することが考えられるので、誘導電動機においては直流通電を用いたほうがよい。
以上のように、この実施の形態2によれば、電動機の停止中に、インバータ装置と電動機とを共に発熱させるように制御することができる。したがって、ファンを回転させて高速の空気流を発生させ、それを手に吹き付けて水分を吹き飛ばして手を乾燥させる手乾燥装置に実施の形態2による電動機装置を適用した場合には、極寒時に手乾燥装置の使用間隔が長いときでも、電動機を回転させない状態で、風路中に置かれたインバータ装置の放熱フィンおよび電動機を共に発熱させることで風路中の空気を予熱して置くことが可能となる。
これによって、実施の形態による電動機装置を適用した手乾燥装置では、極寒時における使用開始時に手に吹き付ける気流の温度が外気よりも高くして置くことできるので、使用開始直後における冷風感を緩和することができ、使用開始によって起動される発熱制御による暖気化の遅れを大幅に改善することができる。
なお、実施の形態1,2において、インバータ制御部9はマイクロプロセッサで構成され、インバータ制御部9内の各構成要素はマイクロプロセッサ内でソフトウェアによる処理で実行される。ここで、インバータ制御部9において、全体的あるいは部分的にハードウェアによって構成することも可能である。
また、温度検出器4としては、サーミスタや熱電対などの温度検出素子が広く知られている。このようなハードウェアを用いない方法として、インバータ装置1,61から直流電圧を出力し、この直流電圧値と電流検出部8が検出した電流値とをオームの法則に適用して電動機2の抵抗値を求め、固定子巻線の抵抗値の温度依存性から抵抗値を逆算することで固定子巻線の温度を推定することも可能である。この場合は、温度検出のためのハードウェアが不要となるため、装置の小型化、簡略化、低コスト化が実現できる。
さらに、電流検出部8はインバータ装置1,61の出力部に設けられ、3相の電動機電流を直接検出する構成としているが、インバータ装置1,61と直流電源部5との間に、シャント抵抗器などの電流検出器を設けて直流電流を検出し、インバータ装置1,61が出力した出力電圧ベクトルとの関係から電動機電流を再現する方法を用いてもよい。
そして、この発明にかかる電動機装置は、ファンを回転させて流体を流動させる目的で用いられる装置に適用するものである。実施の形態1,2では、流体としての空気を対象とする手乾燥装置への適用例を示したが、同じく空気を対象とするヘアドライヤーや洗濯乾燥機などの乾燥機に用いることも可能である。この場合には、ヒータなどの発熱手段の小型化、低容量化ないしはヒータを不要とすることが可能となり、装置全体の小型化、低コスト化が可能となる。
また、流体として水などの液体を対象とする装置にも当然適用することができる。液体を対象とした場合、直接液体を電動機内部に流すことができない場合もある。このような場合は、電動機を覆う構造体あるいは電動機の放熱手段に触れるように流路を設けることで、気体と同様に流体の加熱効果を得ることが可能となる。
流体として水などの液体を対象とする装置としては、例えば、水槽や洗濯機に用いられる水ポンプを挙げることができる。水槽用途では、循環させる水の加熱が可能である。また、洗濯機の風呂水ポンプ用途では、洗濯に使用する水の加熱が可能であり、洗浄力の向上が得られる。
以上のように、この発明にかかる電動機装置は、ファンを回転させて流体を流動させる場合に、ヒータなどの特別な加熱手段を用いることなく流体の加熱を可能にするのに加えて、流体の加熱性能の向上と加熱に要する時間の短縮とを可能にする電動機装置として有用であり、特に、手乾燥装置において、風量の減少抑制と、吹き出し空気の暖気化時間の短縮とを可能にする電動機装置に適している。
この発明の実施の形態1による電動機装置の構成を示す図である。 図1に示す電動機装置が用いられる装置の一例である手乾燥装置の構成を示す概略断面図である。 図1に示すインバータ装置の出力電圧の大きさと電動機電流実効値との関係を示す図である。 3相座標系と2相回転座標系との関係を示す図である。 図1に示すインバータ装置のキャリア周波数と電動機電流波形との関係の一例を示す図である。 図1に示すインバータ装置から供給する駆動電流によって電動機の発熱を促す制御動作を説明する各種の電流波形を示す図である。 電流制限値を設定して通常制御時と発熱制御時とにおける回転速度と電動機電流実効値との関係を実験やシミュレーションによって求めた結果を示す図である。 この発明の実施の形態2による電動機装置の構成を示す図である。 永久磁石型電動機の概略構成を示す断面図である。 予熱制御に用いる交流通電時における電流波形の一例を示す図である。 予熱制御に用いる直流通電時における電流波形の一例を示す図である。 予熱制御に用いる直流通電時における電流波形の別の一例を示す図である。 予熱制御に用いる直流通電の通電パターンを示す図である。 予熱制御を行う際のインバータ装置の出力電圧の大きさの時間変化を示す図である。
符号の説明
1,61 インバータ装置
2 電動機
3 ファン
4 温度検出器
5 直流電源部
6 直流電圧検出部
7 インバータ主回路部
8 電流検出部
8a,8b 電流検出器
9,62 インバータ制御部
10a,10b,10c,10d,10e,10f スイッチング素子
11 ゲートドライブ回路
12 環流ダイオード
14 相電流演算部
15 出力電圧演算部
16 PWM信号発生部
17 通常制御部
18 発熱制御部
19 通常・発熱切替部
30 手乾燥装置
31 手挿入開口部
32,33 空気吹出口
34 手検出器
35 空気室
36 モータユニット(電動機、ファン)
37,38 風路
39 空気吸入口
40 フィルタ
41 制御回路部(直流電原部、インバータ装置)
42 放熱フィン
63 予熱制御部
64 予熱・通常切替部
70 固定子
71U U相固定子巻線
71V V相固定子巻線
71W W相固定子巻線
72 回転軸
73 永久磁石を備えた回転子
ω* 回転速度指令値
PH 予熱要求信号
Ilim 電流制限値
Ioc 過電流値

Claims (23)

  1. 流体に流動を起こさせる羽根車を負荷とする電動機とこの電動機を駆動するインバータ装置とで構成され、少なくとも前記電動機と前記インバータ装置の放熱フィンのいずれか一方が前記流体の流路中に配置される電動機装置において、
    外部から与えられる回転速度指令値に応じた回転速度で前記電動機を駆動するための出力電圧指令値を、前記回転速度指令値と前記電動機の駆動電流とに基づき演算する出力電圧指令値演算手段を備える前記インバータ装置は、
    電動機の駆動中に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以下となるようにする補正量を、前記回転速度指令値と前記出力電圧指令値演算手段が演算した前記出力電圧指令値と前記電動機の駆動電流とに基づき前記電動機の電動機電流を最小にする条件の下で演算する通常制御手段と、
    前記電動機の駆動中に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上となるようにする補正量を、前記回転速度指令値と前記出力電圧指令値演算手段が演算した前記出力電圧指令値と前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき演算する発熱制御手段とを備え、
    前記出力電圧指令値演算手段は、前記通常制御手段と前記発熱制御手段とのいずれか一方が演算した補正量を取り込んで前記出力電圧指令値を演算する
    ことを特徴とする電動機装置。
  2. 前記発熱制御手段は、出力電圧と電動機の駆動電流の位相を制御して実効電流を増加させる前記補正量を演算することを特徴とする請求項1に記載の電動機装置。
  3. 前記発熱制御手段は、出力電圧の大きさを制御して実効電流値を増加させる前記補正量を演算することを特徴とする請求項1に記載の電動機装置。
  4. 前記発熱制御手段は、キャリア周波数を高くする前記補正量を、前記インバータ装置と前記電動機の損失が共に大きくなるように演算する、または、前記インバータ装置と前記電動機のいずれか発熱を必要とする側の損失が大きくなるように演算することを特徴とする請求項1に記載の電動機装置。
  5. 前記発熱制御手段は、電動機電流に基本波以外の高次数高調波電流を重畳させる前記補正量を演算する、または、出力電圧に所望の高調波成分を重畳させる前記補正量を演算することを特徴とする請求項1に記載の電動機装置。
  6. 流体に流動を起こさせる羽根車を負荷とする電動機とこの電動機を駆動するインバータ装置とで構成され、少なくとも前記電動機と前記インバータ装置の放熱フィンのいずれか一方が前記流体の流路中に配置される電動機装置において、
    前記インバータ装置は、
    前記電動機の停止中において、前記電動機の回転子を回転させないで前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上にする通電を行わせる出力電圧指令値を演算する予熱制御手段、
    を備えたことを特徴とする電動機装置。
  7. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値の演算開始初期では、出力電圧が通電開始から所定の割合で増加し所定時間経過後に目標電圧となるようにする前記出力電圧指令値を演算することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  8. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値の演算終了時では、出力電圧を所定の割合で減少させ所定時間経過後に零電圧となるようにする前記出力電圧指令値を演算することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  9. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値の演算開始時に前記電動機の回転子が回転中であるときは、前記回転子が停止した後に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上にする通電のみを行わせる出力電圧指令値の演算を開始することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  10. 前記予熱制御手段は、回転中の回転子を停止させるブレーキ処理手段を備えることを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  11. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値として、
    前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき、前記電動機の少なくとも2相間に前記電動機の回転子が回転できない高い周波数または低い周波数の交流電流を発生させる前記出力電圧指令値と、電動機電流に基本波以外の高次数高調波電流を重畳させる前記出力電圧指令値とを演算することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  12. 前記予熱制御手段は、前記電動機の少なくとも2相間に前記交流電流を発生させる出力電圧指令値の演算開始初期では、出力電圧が通電開始から所定の割合で増加し所定時間経過後に目標電圧となるようにする前記出力電圧指令値を演算することを特徴とする請求項11に記載の電動機装置。
  13. 前記予熱制御手段は、前記電動機の少なくとも2相間に前記交流電流を発生させる出力電圧指令値の演算終了時では、出力電圧を所定の割合で減少させ所定時間経過後に零電圧となるようにする前記出力電圧指令値を演算することを特徴とする請求項11に記載の電動機装置。
  14. 前記予熱制御手段は、前記電動機の少なくとも2相間に前記交流電流を発生させる出力電圧指令値の演算開始時に前記電動機の回転子が回転中であるときは、前記回転子が停止した後に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上にする通電のみを行わせる出力電圧指令値の演算を開始することを特徴とする請求項11に記載の電動機装置。
  15. 前記予熱制御手段は、回転中の回転子を停止させるブレーキ処理手段を備えることを特徴とする請求項14に記載の電動機装置。
  16. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値として、
    前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき、前記電動機の少なくとも2相間に直流電流を発生させる出力電圧指令値と、電動機電流に基本波以外の高次数高調波電流を重畳させる出力電圧指令値とを演算することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  17. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値として、
    前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき、前記電動機の少なくとも2相間に直流電流を発生させる前記出力電圧指令値と、該直流通電時の開始毎にその通電位相を切り替えた出力電圧指令値とを演算することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  18. 前記予熱制御手段は、前記出力電圧指令値として、
    前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき、前記電動機の少なくとも2相間に直流電流を発生させる前記出力電圧指令値と、所定時間毎に通電位相を切り替えた出力電圧指令値とを演算することを特徴とする請求項に記載の電動機装置。
  19. 前記予熱制御手段は、前記電動機の少なくとも2相間に直流電流を発生させる出力電圧指令値の演算の演算開始初期では、出力電圧が通電開始から所定の割合で増加し所定時間経過後に目標電圧となるようにする前記出力電圧指令値とを演算することを特徴とする請求項17または18に記載の電動機装置。
  20. 前記予熱制御手段は、前記電動機の少なくとも2相間に直流電流を発生させる出力電圧指令値の演算終了時では、出力電圧を所定の割合で減少させ所定時間経過後に零電圧となるようにする前記出力電圧指令値を演算することを特徴とする請求項17または18に記載の電動機装置。
  21. 前記予熱制御手段は、前記電動機の少なくとも2相間に直流電流を発生させる出力電圧指令値の演算開始時に前記電動機の回転子が回転中であるときは、前記回転子が停止した後に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上にする通電のみを行わせる出力電圧指令値の演算を開始することを特徴とする請求項17または18に記載の電動機装置。
  22. 前記予熱制御手段は、回転中の回転子を停止させるブレーキ処理手段を備えることを特徴とする請求項21に記載の電動機装置。
  23. 流体に流動を起こさせる羽根車を負荷とする電動機とこの電動機を駆動するインバータ装置とで構成され、少なくとも前記電動機と前記インバータ装置の放熱フィンのいずれか一方が前記流体の流路中に配置される電動機装置において、
    外部から与えられる回転速度指令値に応じた回転速度で前記電動機を駆動するための第1の出力電圧指令値を、前記回転速度指令値と前記電動機の駆動電流とに基づき演算する出力電圧指令値演算手段を備える前記インバータ装置は、
    前記電動機の停止中に前記電動機の回転子を回転させないで前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上にする通電を行わせる第2の出力電圧指令値を演算する予熱制御手段と、
    前記電動機の駆動中に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以下となるようにする補正量を、前記回転速度指令値と前記出力電圧指令値演算手段が演算した前記出力電圧指令値と前記電動機の駆動電流とに基づき前記電動機の電動機電流を最小にする条件の下で演算する通常制御手段と、
    前記電動機の駆動中に前記電動機および前記インバータ装置の損失を所定値以上となるようにする補正量を、前記回転速度指令値と前記出力電圧指令値演算手段が演算した前記出力電圧指令値と前記電動機の駆動電流と前記電動機の温度とに基づき演算する発熱制御手段とを備え、
    前記出力電圧指令値演算手段は、前記通常制御手段と前記発熱制御手段とのいずれか一方が演算した補正量を取り込んで前記第1の出力電圧指令値を演算する、
    ことを特徴とする電動機装置。
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