JP6497895B2 - 同期モータの制御装置 - Google Patents
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Description
好ましくは、インバータ制御部は、判定値が第1の閾値よりも大きくなった場合に、同期モータの速度増加を禁止するかまたは同期モータを強制的に減速するようにインバータ回路を制御する。
第1の実施形態では、インバータ回路の入力電圧が低下した場合でもできるだけ同期モータの回転速度を制限することなく安定的に同期モータを駆動可能なモータ制御装置の構成例を示す。以下の説明では、三相同期モータの制御を例に挙げる。なお、この明細書で同期モータの回転数とは、単位時間あたりの回転数(たとえば、rpm:rotation per minute)を意味する。回転数に代えて回転速度と記載する場合もある。
図1は、第1の実施形態によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。図1を参照して、モータ制御装置40は、コンバータ回路3、リアクトル5、コンデンサ6、インバータ回路2、電流電圧検出回路53、インバータ制御部51、運転指令部52、およびゲート信号生成回路54を含む。
第1の実施形態では図1に示すように3シャント方式の場合について説明するが、1シャント方式によって三相電流を検出してもよい。あるいは、電流トランスなどの電流センサを用いてもよい。
Iu+Iv+Iw=0 …(1)
の関係を有する。したがって、U相、V相、W相のうちいずれか2つの相の電流を検出すれば残りの1相の電流は計算によって求めることができる。この明細書の例では、U相電流Iu、V相電流Ivを実際に検出している。
以下、ベクトル制御によるインバータ回路の制御方法について説明する。ベクトル制御では、検出したU相、V相、W相の三相電流Iu,Iv,Iwを、α軸、β軸の直交座標を用いた二相電流Iα,Iβに変換する(クラーク(Clarke)変換)。さらに、α軸電流Iα、β軸電流Iβを、d軸、q軸の回転座標を用いたd軸電流Id、q軸電流Iqに変換する(パーク(Park)変換)。d軸は磁石と同一方向(回転子の界磁方向)であり、q軸はd軸に直交する方向である。クラーク変換およびパーク変換の変換式は、次式(2)、(3)でそれぞれ表される。次式(3)において、θは同期モータの回転角(電気角)を表す。
Vd=r・Id−ω・Lq・Iq …(4)
Vq=r・Iq+ω(Ld・Id+Φa) …(5)
でそれぞれ与えられる。
τ=p・Φa・Ia・cosβ+(p/2)(Lq−Ld)Ia2・sin2β …(6)
で与えられる。
FMR=−Ld・Id/Φa …(7)
で定義されるFWR(Field Weakening Ratio)で表せば、弱め界磁制御の場合のFWRの取り得る範囲は、0<FWR<1となる。FWRが1のとき、回転子の磁束が0まで弱められた状態を示し、FMRが1を超えると回転速度を維持するのに必要な直流電圧Vdの振幅が逆に増加することを意味している。すなわち、FWRが1以上のときはモータが確実に脱調して停止する。すなわち、FMRは、脱調の危険度を判定する判定値として利用することができる。
次に、上記のベクトル制御に基づくインバータ制御部51の動作について詳しく説明する。
以上に説明したように、第1の実施形態による同期モータの制御装置40によれば、d軸電流の検出値に基づくFWR(式(7)参照)に基づいて、同期モータ7の回転速度を制限するか否かを判定するようにした。したがって、インバータ回路2の入力電圧が低下した場合でも、できるだけ同期モータ7の回転速度を制限することなく安定的に同期モータ7を駆動可能なモータ制御装置40を提供できる。
式(7)のFWRの計算の際に、モータの回転数およびモータ電流Id,Iqの大きさの少なくとも一方に応じてインダクタLdの値が変化するようにしてもよい。
第2の実施形態では、上記のId=0制御に代えて、同一電流に対して発生トルクτが最大となるように制御する最大トルク/電流制御が用いられる。最大トルク/電流制御の場合、図3のd軸目標電流値設定部64は、q軸目標電流値Idrefが与えられたときに式(6)のτが最大となるようにd軸目標電流値Idrefを算出する。
第3の実施形態では、第1および第2の実施形態における位置センサPSを用いた制御方式に代えてセンサレス方式が用いられる。センサレス方式の場合、図3の角度・角速度演算部55は、現在のd軸電流Idおよびq軸電流Iqの検出値に基づいて、現在のロータ角度θおよび角速度ωを推定する。
第4の実施形態では、上述した第1〜第3の実施形態によるモータ制御装置40は、空気調和機などのヒートポンプシステム用の圧縮機のモータ制御に用いられる。この場合、圧縮機は、ツインロータリコンプレッサまたはスクロールコンプレッサなどのトルク変動の小さいものが好ましい。
第5の実施形態は、空気調和機用の圧縮機の予熱運転に関するものである。
背景技術で説明したように、圧縮機の温度が低い状態で圧縮機の運転を開始すると、オイルフォーミングおよび焼付け等を起こす虞がある。このため、従来から圧縮機の運転開始前に予熱運転が行われていた。ところが、予熱運転中に空気調和機の室外機内に自然風が侵入すると、圧縮機の熱が拡散してしまうために、予熱運転の効率が低下してしまうという問題が生じる。
図7は、空気調和機の構成を示すブロック図である。図7を参照して、空気調和機30は、圧縮機31と、四方弁32と、室外熱交換器33と、膨張弁34と、室内熱交換器35と、室外ファン36Aおよびファンモータ36Bと、室内ファン37Aおよびファンモータ37Bとを含む。ファンモータ36B,37Bとして、たとえば、永久磁石同期モータが用いられる。
空気調和機の室外機は、図7で説明した圧縮機31、四方弁32、室外熱交換器33、膨張弁34、室外ファン36A、ファンモータ36B、およびインバータ回路12が、ケースに収納された構造を有している。ケースには、給気口および排気口が設けられている。通常運転モードでは、室外ファン36Aによって給気口を介して取り込まれた外気は、室外熱交換器33で熱交換された後に、排気口から排出される。
以下、圧縮機の加熱運転の手順について詳細に説明する。以下の説明では、図7の運転指令部52および各インバータ制御部51,70,80が、それぞれ個別のマイクロコンピュータによって独立して動作していると仮定する。無論、1個のマイクロコンピュータによって、運転指令部52および各インバータ制御部51,70,80を動作させることも可能である。
以下、上記の各実施形態の内容の一部を要約する。
(1) 同期モータの制御装置40は、インバータ回路2と、インバータ制御部51とを備える。インバータ回路2は、直流電圧を複数相の交流電圧に変換して同期モータ7に供給する。インバータ制御部51は、同期モータ7の各相の巻線電流の検出値を座標変換することによって得られたd軸電流値およびq軸電流値に基づくベクトル制御によって、インバータ回路2を制御する。インバータ制御部51は、d軸電流値の目標値を負の値に設定する弱め界磁制御の実行中に検出されたd軸電流値をIdとし、d軸電流値が0の場合の回転子の界磁磁束をΦaとし、d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとしたとき、−Ld×Id/Φaで与えられる判定値FWRが予め定められた第1の閾値を超えないようにインバータ回路2を制御する。
(6) 空気調和機30に用いられる同期モータ7,36Bの制御装置41は、第1のインバータ回路2と、第2のインバータ回路12と、制御部50とを備える。第1のインバータ回路2は、圧縮機31を駆動する第1の同期モータ7に交流電圧を供給するために設けられる。第2のインバータ回路12は、室外ファン36Aを駆動する第2の同期モータ36Bに交流電圧を供給するために設けられる。制御部50は、第1および第2のインバータ回路2,12を制御する。制御部50は、圧縮機31の予熱運転時に、フリーラン状態の室外ファン36Aが自然風によって閾値速度以上で回転している場合には、第2の同期モータ36Bが発電する交流電圧を直流電圧に変換することによって回生エネルギーを電源側に吸収するように第2のインバータ回路12を制御する。
Claims (4)
- 直流電圧を複数相の交流電圧に変換して同期モータに供給するインバータ回路と、
前記同期モータの各相の巻線電流の検出値を座標変換することによって得られたd軸電流値およびq軸電流値に基づくベクトル制御によって、前記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、
前記インバータ制御部は、d軸電流の目標値を負の値に設定する弱め界磁制御の実行中に検出された前記d軸電流値をIdとし、前記d軸電流値が0の場合の回転子の界磁磁束をΦaとし、d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとしたとき、−Ld×Id/Φaで与えられる判定値が予め定められた第1の閾値よりも大きくなった場合に、目標角速度を現在の角速度よりも減少させる、同期モータの制御装置。 - 前記第1の閾値は、0.7以上かつ0.8以下の値に設定される、請求項1に記載の同期モータの制御装置。
- 前記インバータ制御部は、前記判定値が、前記第1の閾値以下でありかつ前記第1の閾値よりも小さな値である第2の閾値を超えた場合に、現在の角速度に対する角速度指令値の増加量が基準値以上であれば、目標角速度を前記現在の角速度よりも減少させる、請求項1または2に記載の同期モータの制御装置。
- 前記インバータ制御部は、
前記d軸電流値、前記q軸電流値、および回転数指令値に基づいて、前記同期モータの各相の電圧指令値を算出し、
算出された前記各相の電圧指令値の振幅が前記インバータ回路に入力される直流電圧値以上である場合に前記弱め界磁制御を実行するように構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の同期モータの制御装置。
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