JP2010130844A - 圧縮機モータの駆動装置及びインバータの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の振動を抑制するとともに広範囲の速度域で所望のトルクを得ること。
【解決手段】MPU8は、負荷トルクにモータ出力トルクを一致させるようにセンサレスベクトル制御を行っている期間において、モータ電流が該インバータ3を構成する素子の特性によって決定される電流閾値を超えた場合に、該モータ電流が該電流閾値以下となるまで、モータ回転数を増加させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、空気調和機に使用される圧縮機モータの制御装置および該圧縮機モータに電力を供給するインバータの制御方法に関するものである。
例えば、空気調和機に使用される圧縮機は、1回転の間に吸入、圧縮、吐出の各行程を行う。このとき、冷媒ガス圧の変化のため、定常的な負荷トルク変動が発生する。一方、圧縮機に接続された駆動モータは、1回転中に一定な駆動トルクを発生するように運転されている。このため、駆動トルクと負荷トルクとの不平衡に起因した回転数変動が生じ、それによって振動が発生する。そこで、このような駆動トルクと負荷トルクとの不平衡に起因した回転数変動を抑制するために、種々の制御方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、モータの回転位置に応じてモータの出力トルクを変動させるための基準となる正規化トルクパターンを予め記憶しておき、モータの平均負荷トルクと該正規化トルクパターンとの積により、モータの回転位置に応じてモータの出力トルクを変動させるための補償トルクパターンを生成し、モータに供給する電流値を補正するモータの制御方法が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、センサレスベクトルとV/f制御とを組み合わせたモータ駆動制御方法が開示されている。
特開2008−245506号公報 特開2005−210813号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている発明では、インバータの出力電圧の制限によって運転速度に上限があり、高速域において所望するトルクを得ることが困難な場合があった。
また、上記特許文献2の発明を圧縮機モータの駆動方法として採用した場合には、負荷変動が大きい低速域において、圧縮機モータの振動が大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、圧縮機の振動を抑制するとともに広範囲の速度域で所望のトルクを得ることのできる圧縮機モータの駆動装置及びインバータの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、圧縮機モータと、圧縮機モータに交流電力を供給するインバータと、インバータを制御するインバータ制御手段とを具備し、該インバータ制御手段が、負荷トルクにモータ出力トルクを一致させるようにセンサレスベクトル制御を行う圧縮機モータの駆動装置であって、前記インバータ制御手段は、モータ電流が該インバータを構成する素子の特性によって決定される電流閾値を超えていた場合に、該モータ電流が該電流閾値以下となるまで、モータ回転数を増加させる圧縮機モータの駆動装置を提供する。
このような構成によれば、負荷トルクにモータ出力トルクを一致させるようなセンサレスベクトル制御を行っている場合において、モータ電流がインバータを構成する素子の特性によって決定される電流閾値を超えている場合に、モータ回転数を増加させる。モータ回転数が高いほど、振動を抑制するためのモータ電流を少なくできる。従って、上記のように、モータ回転数を増加させることで、モータ電流を抑制することができ、過電流によるインバータの損傷を防止することが可能となる。裏を返せば、狙いとするインバータの素子の特性に合わせて、上記電流閾値を決定することで、狙いとする容量の素子をインバータに用いることが可能となり、素子の容量低減を容易に図ることができる。
上記圧縮機モータの駆動装置において、前記インバータ制御手段は、モータ回転数及び負荷トルクが、前記モータ電流、モータ回転数、及び負荷トルクの相関関係並びに前記電流閾値によって決定される低速・高トルク条件を満たしているか否かにより、モータ電流が該電流閾値を超えているか否かを判断することとしてもよい。
モータ電流、モータ回転数、及び負荷トルクは互いに相関関係を有している。従って、モータ電流が電流閾値を越える運転領域をモータ回転数と負荷トルクとによって決定することができ、このようにして決定した低速・高トルク条件を満たすか否かによって、モータ電流が電流閾値を越えたか否かを判定することができる。
上記圧縮機モータの駆動装置において、前記インバータ制御手段は、モータ回転数が所定の回転数閾値以下である場合に、前記センサレスベクトル制御を採用し、モータ回転数が所定の回転数閾値を超えていた場合にV/f制御を採用することとしてもよい。
このように、センサレスベクトル制御では所望のトルクを出力できない高回転領域においては、V/f制御を行うので、回転数に応じて適切な制御方法を選択でき、広範囲にわたり所望のトルクを得ることができる。
本発明は、上記いずれかに記載の圧縮機モータの駆動装置を備える空気調和機を提供する。
本発明は、圧縮機モータに交流電力を供給するインバータの制御方法であって、負荷トルクにモータ出力トルクを一致させるようなセンサレスベクトル制御を行っている場合において、モータ電流が該インバータを構成する素子の特性によって決定される電流閾値を超えていた場合に、該モータ電流が該電流閾値以下となるまで、モータ回転数を増加させるインバータの制御方法を提供する。
本発明によれば、圧縮機の振動を抑制するとともに広範囲の速度域で所望のトルクを得ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る圧縮機モータの駆動装置及びインバータの制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る圧縮機モータの駆動装置の概略構成を示した図である。図1に示されるように、圧縮機モータの駆動装置は、AC電源1と、AC−DCコンバータ2と、インバータ3と、インバータを制御するMPU(Micro Processing Unit)8とを備えている。
AC電源1は、交流電圧VACをAC−DCコンバータ2に供給する。AC−DCコンバータ2は、交流電圧VACを直流電圧VDCに変換し、直流電圧VDCをインバータ3に供給する。インバータ3は、u相電源線4u、v相電源線4v、及びw相電源線4wを介して圧縮機モータ5に接続されている。インバータ3は、直流電圧VDCから3相の駆動電圧を生成し、生成した3相の駆動電圧を、u相電源線4u、v相電源線4v、及びw相電源線4wを介して圧縮機モータ5のu相電機子巻線、v相電機子巻線、及びw相電機子巻線に供給する。圧縮機モータ5の電機子巻線は、供給された3相の駆動電圧から回転磁界を生成する。
u相電源線4u、v相電源線4v、及びw相電源線4wを流れるu相電流i、v相電流i、w相電流iは、電流検出器6u,6v,6wによってそれぞれ計測され、その計測値がMPU(インバータ制御手段)8に与えられる。なお、上述のように、それぞれの相の電流を各電流検出器6u,6v,6wによって計測するのではなく、2相の電流を測定し、残りの1相については以下の(1)式を用いて演算により求めることとしてもよい。
+i+i=0 (1)
圧縮機モータ5のロータからの磁気的相互作用によって電機子のu相電機子巻線、v相電機子巻線、及びw相電機子巻線にそれぞれ誘起されるu相誘起電圧vui,v相誘起電圧vvi、及びw相誘起電圧vwiは、後述する電圧検出回路7によって計測され、その計測値がMPU8に与えられる。
MPU8は、電流検出器6u,6v,6wによってそれぞれ計測された電機子電流i、i、及びiと、電圧検出回路7によって計測されたu相誘起電圧vui、v相誘起電圧vvi、及びw相誘起電圧vwiとに応答して、インバータ3を制御するPWM信号SPWMを生成する。
PWM信号SPWMは、ロータの速度がMPU8に与えられる速度指令に制御されるように生成される。インバータ3を構成するスイッチングトランジスタ(図示されない)は、PWM信号SPWMに応答してオンオフされ、これにより、3相の駆動電圧が圧縮機モータ5の電機子巻線に供給される。このようなMPU8の全ての動作は、制御用コンピュータプログラムに従って実行される。
AC−DCコンバータ2からインバータ3に直流電圧VDCを供給する電源線には、直流電圧VDCを測定する電圧検出回路9が接続されている。電圧検出回路9は、測定された直流電圧VDCを通知する電圧通知信号をMPU8に供給する。
MPU8は、圧縮機モータ5の速度指令に応じて、オープンループ制御、等幅PWM制御、センサレスベクトル制御、V/f制御のうちから一の制御方法を選択し、その制御方法に従ってインバータ3を制御する。具体的には、圧縮機モータ5の起動の初期にはオープンループ制御が使用され、低速領域では等幅PWM制御が使用され、中速領域ではセンサレスベクトル制御が使用され、高速領域ではV/f制御が使用される。本実施形態では、制御方法を切り替えることによって広い速度領域の実現と、高いトルク出力との両立が図られている。
本実施形態では、本発明の特徴であるセンサレスベクトル制御について主に説明し、公知の制御方法であるオープンループ制御等幅PWM制御、及びV/f制御については説明を省略する。なお、これらの制御については、例えば、特開2005−210813号公報(特許文献2)に開示されている方法を採用することが可能である。
〔センサレスベクトル制御〕
センサレスベクトル制御とは、圧縮機モータ5の電機子電流からロータの位置と回転数とを推定し、推定されたロータの位置と回転数とに応答して、圧縮機モータ5に供給される電機子電流のq軸電流とd軸電流とを制御する制御である。
このとき、本実施形態では、駆動トルクと負荷トルクとの不平衡に起因した回転数変動による振動を抑制するために、負荷トルクに応じてモータ出力トルクを制御する制御方法が採用される。この制御方法は、例えば、「アクティブトルク制御」と呼ばれるものであり、その一例が特開2008−245506号公報(特許文献1)に開示されるものである。
例えば、「アクティブトルク制御」では、図2に示すように、ロータ回転角度に応じたモータ出力トルクのパターンを経験により予め求めておき、このモータ出力トルクのパターンに従って、インバータに出力するPWM信号SPWMを生成する。
ところで、図2に示すようなロータ回転角度に応じたトルク制御を行う場合、図3に示すようにモータのピーク電流値が大きくなる傾向にある。従って、インバータ3を構成するパワートランジスタ(素子)等を選定する際には、このピーク電流値に耐え得る大容量の素子を選定する必要が生ずる。このような大容量の素子は、高価であり、なるべく容量を低減させることが好ましい。
そこで、本実施形態における圧縮機モータの駆動装置においては、振動を抑制するためにモータ電流が大きくなり、結果として、インバータ3を構成する素子を劣化・破損させるおそれのある運転領域、換言すると、図4に示すように、モータ回転数が低く、かつ、負荷トルクが大きい運転領域における圧縮機モータの運転を回避している。これにより、モータ電流を所定の値以下に抑えることができ、インバータ3を構成する素子が過電流により劣化・破損することを未然に防ぐことができる。
上記運転領域に該当しているか否かの判定については、例えば、モータ電流を直接的に検出し、このモータ電流がインバータ3を構成する素子の特性によって決定される電流制限値(以下「電流閾値」という。)以上であるか否かを判定することによって行うことができる。
また、モータ電流は、負荷トルク及びモータ回転数と相関関係を有しているため、モータ電流が電流閾値以上であるか否かを、負荷トルクおよびモータ回転数の観点から判定することも可能である。この場合には、負荷トルクの閾値(以下「トルク閾値」という。)、モータ回転数の閾値(以下「回転数閾値」という。)をともに設定し、これらの閾値と実際の値とを比較することにより、判定を行えばよい。
具体的には、MPU8は、上述したアクティブトルク制御を行っている場合において、回転数が規定の回転数閾値以下にあるか否かを判定し(図5のステップSA1)、この結果、回転数閾値以下であれば、続いて、負荷トルクが規定のトルク閾値以上であるか否かを判定する(図5のステップSA2)。本実施形態において、トルク閾値は、図4に示すように、モータ回転数に応じて決定される値とされている。具体的には、モータ回転数が小さいほど、トルク閾値は低い値に設定され、モータ回転数が大きいほど、トルク閾値は高い値に設定される。例えば、トルク閾値は、モータ回転数をパラメータとした関数によって定義されており、該関数にモータ回転数が与えられることにより、その都度決定される値とされている。
ステップSA2において、負荷トルクがトルク閾値以上であれば、モータ電流値がパワートランジスタ等の素子の容量によって決定される電流閾値よりも小さくなるまで、回転数を増加させる(図5のステップSA3)。ここで、例えば、電流閾値は、トルク閾値に対応する値であってもよい。つまり、トルク閾値を電流に変換した値と電流閾値とが同値であってもよい。
一方、モータ回転数が回転数閾値を超えていた場合、あるいは、負荷トルクがトルク閾値未満であった場合には、モータ電流が電流閾値を超える領域で運転していない、つまり、モータ電流は電流閾値以下であると判断し、回転数を増加させる制御を行わずに、通常のアクティブトルク制御を行う(図5のステップSA4)。
上記MPU8の動作は、例えば、図6に示されるような機能ブロック図によって実現される。図6は、MPU8が行うセンサレスベクトル制御の機能ブロック図である。MPU8によるセンサレスベクトル制御は、A/D変換部11、3相/2相変換部12、速度・位置推定部13、条件判定部21、補正量算出部22、目標速度算出部23、速度制御部14、電流制御部15、2相/3相変換部16、PWM計算部17及びA/D変換部18を備えている。MPU8の内部では、図6に示されている各部による演算が、システムクロックのクロックサイクル毎に行われる。
A/D変換部11では、電流検出器6u,6v,6wが出力する出力信号がA/D変換され、u相電流iu、v相電流iv、及びw相電流iw(又はこれらのうちの2つ)がMPU8に取り込まれる。
3相/2相変換部12では、MPU8は、A/D変換部11によって取得されたu相電流iu、v相電流iv、及びw相電流iw(又はこれらのうちの2つ)に対して、一つ前のクロックサイクルで算出されたロータの推定位置θを用いて3相/2相変換が行われ、q軸電流及びd軸電流が算出される。
速度・位置推定部13では、3相/2相変換部12で算出されたq軸電流及びd軸電流と、一つ前のクロックサイクルにおいて電流制御部15で算出されたq軸電圧vq及びd軸電圧vdとから、現在のロータの推定位置θ及びロータの推定速度ω、並びに、次のクロックサイクルにおけるロータの推定位置θ23が算出される。推定位置θ、θ23、及び推定速度ωは、ブラシレスDCモータ5のモータモデルを用いて算出される。推定位置θ、θ23、及び推定速度ωの算出の手順については、例えば、特開2005−210813号公報に開示されている方法を採用することができる。
条件判定部21では、速度・位置推定部13で算出されたロータの推定速度ωが予め設定されている回転数閾値(速度閾値)以下であり、かつ、後述する速度制御部14で算出された負荷トルクτの前回値が予め設定されているトルク閾値以上であるか否かが判定される。
この結果、上記条件を満たした場合には信号「1」が、条件を満たさなかった場合には信号「0」が補正量算出部22に出力される。
補正量算出部22では、信号「1」が入力された場合に、負荷トルクτを上記トルク閾値に一致させるための回転数が算出され、この回転数が補正量として目標速度算出部23に出力される。一方、信号「0」が入力された場合には、補正量として「0」が出力される。
目標速度算出部23では、補正量算出部22から入力された補正量が速度指令ωに加算されることにより、速度指令ωが補正され、新たな速度指令ω´が生成される。
速度制御部14では、速度指令ω´とロータの推定速度ωとの偏差が算出され、該偏差が0に近づくように、q軸電流指令値iqとd軸電流指令値idとが生成される。一般的には、d軸電流指令値idは0である。しかし、速度指令ω´が高いために弱め界磁制御を行う必要がある場合には、d軸電流指令値idは負に設定される。また、速度制御部14では、これらの電流指令値に基づいて負荷トルクが算出され、この負荷トルクが上述した条件判定部21および補正量算出部22に与えられ、次回のクロックサイクルにおいて用いられる。
電流制御部15では、q軸電流指令値iqとq軸電流との偏差、及びd軸電流指令値idとd軸電流idとの偏差が算出され、これらの偏差が0に近づくようにq軸電圧vq及びd軸電圧vdが決定される。q軸電圧vq及びd軸電圧vdの決定には、ロータの推定速度ωが使用される。
2相/3相変換部16では、決定されたq軸電圧vq及びd軸電圧vdに対して2相/3相変換が行われ、ブラシレスDCモータ5に供給されるべき3相駆動電圧のu相電圧vu、v相電圧vv、及びw相電圧vwが算出される。この2相/3相変換部16では、次のクロックサイクルにおけるロータの推定位置θ23が使用される。
PWM計算部17では、算出されたu相電圧vu、v相電圧vv、及びw相電圧vwを有する3相駆動電圧がブラシレスDCモータ5に供給されるようにインバータ3を制御するPWM信号SPWMが生成される。PWM信号SPWMの生成には、AC−DCコンバータ2からインバータ3に供給される直流電圧VDCの大きさが参照される。電圧検出回路9が出力する電圧通知信号に対してA/D変換部18においてAD変換が行われて直流電圧VDCが取得され、その直流電圧VDCを参照してPWM信号SPWMが生成される。インバータ3のスイッチングトランジスタは、生成されたPWM信号SPWMに応答してターンオン又はターンオフされる。
なお、上記説明では、条件判定部21が推定速度ω(回転数)と負荷トルクとを比較することにより条件を満たすか否かを判定していたが、上記推定速度ωに代えて、速度指令ωを用いることとしても良い。また、上記負荷トルクに代えて、例えば、速度制御部14において生成されるq軸電流指令値iqおよびd軸電流指令値idを入力情報として取得し、これらq軸電流指令値iqおよびd軸電流指令値idからトルクを算出し、このトルクがトルク閾値以上か否かを判定してもよい。また、例えば、条件判定部21は、3相/2相変換部12において算出されるq軸電流及びd軸電流からトルクを算出し、このトルクがトルク閾値以上か否かを判定してもよい。
以上説明してきたように、本実施形態に係る圧縮機モータの駆動装置及びインバータの制御方法によれば、アクティブトルク制御を行っている場合において、モータ電流がインバータを構成する素子の特性(容量)によって決定される電流閾値を超えた場合、換言すると、モータ回転数及び負荷トルクが、前記モータ電流、モータ回転数、及び負荷トルクの相関関係並びに電流閾値によって決定される低速・高トルク条件を満たしている場合には、回転数を増加させることによってモータ電流を抑制する。
例えば、上記低速・高トルク条件は、モータ回転数が回転数閾値以下であり、負荷トルクがトルク閾値以上であるという条件である。
これにより、モータ電流が大きくなる領域での運転を回避でき、図7に示すように、電流閾値を越えるモータ電流が流れることを回避することができる。この結果、インバータ3を構成する素子(例えば、パワートランジスタ)の容量を小さくすることが可能となる。
裏を返せば、狙いとする素子の特性(例えば、耐電容量等)を予め選定し、その素子の耐電流の値に基づいて、低速・高トルク条件、具体的には、トルク閾値および回転数閾値を決定し、運転中にトルク閾値以上及び回転数閾値以下となった場合に、モータ回転数を増加させ、該領域での運転を回避することとすればよい。
また、回転数を増加させることによって、モータ電流値を低減させるので、圧縮機モータの振動も抑制することができる。
また、センサレスベクトル制御では所望のトルクを出力できない高回転領域においては、V/f制御を行うので、回転数に応じて適切な制御方法を選択でき、広範囲にわたり所望のトルクを得ることができる。
なお、上記実施形態では、図5に示されるように、モータ回転数が回転数閾値以下であるか否かを判断した後に、負荷トルクがトルク閾値以上であるか否かを判断していたが、この判断順序を逆にしてもよい。つまり、負荷トルクがトルク閾値以上であるか否かを判断した後に、モータ回転数が回転数閾値以下であるか否かを判断することとしてもよい。この場合には、回転数閾値が負荷トルクに応じて決定されることとなる。また、このように、いずれか一方の閾値を関数によって決定するのではなく、回転数閾値、トルク閾値を予め定数として設定しておいてもよい。
本発明の一実施形態に係る圧縮機モータの駆動装置の概略構成を示した図である。 アクティブトルク制御について説明するための図である。 モータ電流の一傾向を示した図である。 低速・高トルク条件について説明するための図である。 アクティブトルク制御中においてMPUによって行われる処理判断の一例を示した図である。 MPUが行うセンサレスベクトル制御の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮機モータの駆動装置の効果を示した図である。
符号の説明
1 AC電源
2 AC−DCコンバータ
3 インバータ
4u u相電源線
4v v相電源線
4w w相電源線
5 圧縮機モータ
6u,6v,6w 電流検出器
7 電圧検出回路
8 MPU
9 電圧検出回路

Claims (5)

  1. 圧縮機モータと、圧縮機モータに交流電力を供給するインバータと、インバータを制御するインバータ制御手段とを具備し、該インバータ制御手段が、負荷トルクにモータ出力トルクを一致させるようにセンサレスベクトル制御を行う圧縮機モータの駆動装置であって、
    前記インバータ制御手段は、
    モータ電流が該インバータを構成する素子の特性によって決定される電流閾値を超えていた場合に、該モータ電流が該電流閾値以下となるまで、モータ回転数を増加させる圧縮機モータの駆動装置。
  2. 前記インバータ制御手段は、モータ回転数及び負荷トルクが、前記モータ電流、モータ回転数、及び負荷トルクの相関関係並びに前記電流閾値によって決定される低速・高トルク条件を満たしているか否かにより、モータ電流が該電流閾値を超えているか否かを判断する請求項1に記載の圧縮機モータの駆動装置。
  3. 前記インバータ制御手段は、モータ回転数が所定の回転数閾値以下である場合に、前記センサレスベクトル制御を採用し、モータ回転数が所定の回転数閾値を超えていた場合にV/f制御を採用する請求項1または請求項2に記載の圧縮機モータの駆動装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧縮機モータの駆動装置を備える空気調和機。
  5. 圧縮機モータに交流電力を供給するインバータの制御方法であって、
    負荷トルクにモータ出力トルクを一致させるようなセンサレスベクトル制御を行っている場合において、
    モータ電流が該インバータを構成する素子の特性によって決定される電流閾値を超えていた場合に、該モータ電流が該電流閾値以下となるまで、モータ回転数を増加させるインバータの制御方法。
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