JP2017070049A - ブラシレスdcモータの制御方法、及びインバータ装置 - Google Patents

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泰正 奥山
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Abstract

【課題】モータ電圧、及びモータ電流の増大を抑えつつブラシレスDCモータの高速回転領域を拡大すること。【解決手段】回転数に応じた三相電圧指示値Vu、Vv、Vwをパルス幅変調して生成した駆動パルスKu、Kv、Kwを効率化ブラシレスDCモータ45に印加して回転数RをPWM制御する制御方法において、前記回転数Rが第1回転数Raに至るまでは、前記PWM制御により回転数Rを制御し、前記回転数Rが前記第1回転数Raを超えた場合には、前記PWM制御に弱め磁束制御を追加して回転数Rを制御し、このとき、モータ電流Iが規制電流値Itに達した場合には、駆動パルスKu、Kv、Kwによって印加されるモータ電圧Vを可変する。【選択図】図4

Description

本発明は、ブラシレスDCモータの制御技術に関する。
空気調和装置や電動車両などの幅広い分野において、駆動源となる電動機としてブラシレスDCモータが用いられている。
各種装置には、一般に、その装置に必要とされる最大出力に見合った数のブラシレスDCモータが搭載されている。したがって、既設のブラシレスDCモータの高速回転領域を拡大し高出力化できれば、必要となるブラシレスDCモータの数を減らすことができ、これにより、装置の低コスト化、及びダウンサイジング化が図られる。
一方、ブラシレスDCモータの制御によって、高速回転領域を拡大する技術も提案されている。例えば、ブラシレスDCモータの制御に弱め磁束制御を採用した技術(例えば、特許文献1参照)や、PWM制御、弱め磁束制御、及びPAM制御を適宜に切り替える技術(例えば、特許文献2参照)である。
特開2003−199382号公報 国際公開第2013/129230号
ところで、ブラシレスDCモータは、ステータが備える電機子巻線の巻線数を増やすことで、ステータに生じる磁力が強められ推進力が増強され、最大出力が高まり、また入力電力に対する機械出力の百分率比(以下、「効率」という)も高くなる。
しかしながら、電機子巻線の巻線数が増加した場合、ロータの永久磁石が減磁に至る減磁電流値は低下する。
したがって、効率を高めたブラシレスDCモータでは、引き上げ後の最大出力が得られる回転数に至る前に、電機子巻線に流す電流(以下、「モータ電流」という)が減磁電流値に達し、結局は、最大出力が得られない。
そして、上記の特許文献1、及び特許文献2の技術であっても、効率を高めたブラシレスDCモータの制御においては、引き上げられた最大出力を得る前に、モータ電流が減磁電流値に達することは避けられない。
また、ブラシレスDCモータの電機子巻線に印加する電圧(以下、「モータ電圧」という)を高めれば、最大出力を得るためのモータ電流が相対的に引き下げられる。
しかしながら、電機子巻線の巻線数の増加により最大出力が高められたブラシレスDCモータにあっては、既存構成部品である電気回路部品が高出力化後の最大出力を想定して構成されていない。
したがって、従前よりもモータ電圧を高めて最大出力を得ようとした場合、モータ電圧が既存の電気回路部品の定格電圧や耐電圧を超えてしまい、この場合にも、結局は、最大出力が得られない。また、最大出力の引き上げに伴って、これら電気回路部品を耐電圧が高い部品に交換するとなると、高出力タイプの既存のブラシレスDCモータよりも反って高コストになる。
そこで、本発明は、モータ電圧、及びモータ電流の増大を抑えつつ、ブラシレスDCモータの高速回転領域を拡大できるブラシレスDCモータの制御方法、及びインバータ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、回転数に応じた指示電圧をパルス幅変調して生成した駆動パルスをブラシレスDCモータに印加して回転数をPWM制御するブラシレスDCモータの制御方法において、前記回転数が第1回転数に至るまで、前記PWM制御により回転数を制御する第1ステップと、前記回転数が前記第1回転数を超えた場合に、前記PWM制御に弱め磁束制御を追加して回転数を制御する第2ステップと、前記第2ステップにおいてモータ電流が、減磁電流値に応じて設定された所定電流値に達した場合に、前記駆動パルスによって前記ブラシレスDCモータに印加されるモータ電圧を可変する第3ステップと、を備えたことを特徴とする。
また本発明は、上記ブラシレスDCモータの制御方法において、前記第3ステップでは、前記モータ電流の増減に基づいて前記モータ電圧を可変する、ことを特徴とする。
また本発明は、上記ブラシレスDCモータの制御方法において、前記第3ステップでは、前記モータ電圧を可変して、前記モータ電流を前記所定電流値に維持する、ことを特徴とする。
また本発明は、上記ブラシレスDCモータの制御方法において、前記モータ電流が前記所定電流値に達する第2回転数が予め設定され、前記第3ステップでは、前記回転数が前記第2回転数に達した場合に前記モータ電圧を可変することを特徴とする。
また本発明は、上記ブラシレスDCモータの制御方法において、前記ブラシレスDCモータは、冷凍サイクルが備える圧縮機を駆動するモータである、ことを特徴とする。
本発明は、回転数に応じた指示電圧をパルス幅変調して生成した駆動パルスをブラシレスDCモータに印加して回転数をPWM制御するインバータ装置において、前記回転数が第1回転数を超えた場合に、d軸電流を制御して弱め磁束制御をする弱め磁束制御部と、前記弱め磁束制御が行われている間、モータ電流が、減磁電流値に応じて設定された所定電流値に達した場合に、前記駆動パルスによって前記ブラシレスDCモータに印加されるモータ電圧を可変制御するモータ電圧制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、PWM制御に弱め磁束制御を追加して回転数を制御している間、モータ電流が所定電流値に達した場合に指示電圧が可変されるので、回転数の増減に伴うモータ電流の増減幅が抑えられる。
さらに、モータ電流の増加を抑えたまま回転数を大きくできるので、弱め磁束制御によりモータ電流が減磁電流値に近づいた場合でも、モータ電流のそれ以上の増加を抑え、低いモータ電流のまま高速回転領域を拡大できる。
加えて、指示電圧の可変は、モータ電流が所定電流値に達した場合に行われるので、指示電圧の調整幅が小さくても十分に高速回転領域を拡大できる。これにより、高速回転領域の拡大に要する指示電圧の最大電圧、すなわちブラシレスDCモータに印加されるモータ電圧の最大電圧が抑えられる。
本発明に係る空気調和装置の実施形態を示す冷凍サイクルの回路図である。 圧縮機が備える効率化ブラシレスDCモータを駆動するインバータ装置の全体構成図である。 インバータ装置の制御ブロックを、制御対象の効率化ブラシレスDCモータとともに示す図である。 モータ制御手順の説明図である。 モータ電圧可変制御のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る空気調和装置1の実施形態を示す冷凍サイクルの回路図である。
空気調和装置1は、室外ユニット2と、複数の室内ユニット4とを備えている。各室内ユニット4には、室内熱交換器6および室内用電子制御弁7がそれぞれ設置されている。
室外ユニット2は、インバータ駆動式の圧縮機11を備え、この圧縮機11の出力調整を行うことにより、システム全体の出力を細かく制御することができるように構成されている。
この圧縮機11は、いわゆるDCコンプレッサであり、後に詳述するが、効率が高められたブラシレスDCモータ(以下、「効率化ブラシレスDCモータ」と称し、符号45を付す)を備えている。効率化ブラシレスDCモータ45は、所定最大出力を出力する既存のブラシレスDCモータにおいて、ステータが備える電機子巻線の巻線数が増やされたものである。巻線数の増加により、ステータに生じる磁力が強められて推進力が増強するので、効率化ブラシレスDCモータ45の最大出力、及び効率は、既存の所定最大出力、及び効率よりも高くなっている。
空気調和装置1の冷凍サイクルにおいて、ブラシレスDCモータに要求される最大の出力を、需要最大出力Pmと称すると、本実施形態の効率化ブラシレスDCモータ45は、最大出力が需要最大出力Pmよりも下回っている既存のブラシレスDCモータに対し、電機子巻線の巻線数を増やことで、最大出力が需要最大出力Pmよりも高い値に引き上げられている。
これにより、室外ユニット2にあっては、既存の複数台のブラシレスDCモータが、1台の効率化ブラシレスDCモータ45に置き換えられており、この置き換えによって生じた空きスペースの分だけダウンサイジングされている。
圧縮機11の吐出側には、冷媒配管12を介してオイルセパレータ13が接続されている。圧縮機11とオイルセパレータ13との間の冷媒配管12は、合流して1本の冷媒配管12となってオイルセパレータ13に接続される。
また、オイルセパレータ13には、四方弁14を介して室外熱交換器15が冷媒配管12により接続されている。室外熱交換器15は、過冷却熱交換器16が冷媒配管12により接続されている。過冷却熱交換器16には、室内用電子制御弁7を介して室内熱交換器6が接続されるように構成されている。室内熱交換器6には四方弁14を介してアキュムレータ17が冷媒配管12により接続されており、アキュムレータ17には、圧縮機11が冷媒配管12により接続されている。
室外熱交換器15には、2系統の管路が形成されており、四方弁14側の冷媒配管12および過冷却熱交換器16側の冷媒配管12は、それぞれ分岐して室外熱交換器15に接続されるように構成されている。また、室外熱交換器15の過冷却熱交換器16側の各冷媒配管12には、それぞれ室外用電子制御弁18,18が接続されている。
過冷却熱交換器16は、2つの熱交換ユニット20,20を備えており、室外熱交換器15側の冷媒配管12および室内熱交換器6側の冷媒配管12は、それぞれ分岐して過冷却熱交換器16の各熱交換ユニット20に接続されるように構成されている。各熱交換ユニット20は、本実施形態においては、二重管式の熱交換器とされており、熱交換ユニット20の外側の配管には、室外熱交換器15側の冷媒配管12および室内熱交換器6側の冷媒配管12がそれぞれ接続されるように構成されている。
過冷却熱交換器16と室内熱交換器6とを接続する冷媒配管12の中途部には、過冷却用分岐配管21が接続されており、この過冷却用分岐配管21は、途中、過冷却用電子制御弁22を介して、各熱交換ユニット20の内側配管23に接続されている。熱交換ユニット20の内側配管23を流れた冷媒は、過冷却冷媒配管24を介して四方弁14とアキュムレータ17との間の冷媒配管12に戻されるように構成されている。
また、圧縮機11とオイルセパレータ13との間の冷媒配管12の中途部には、分岐して圧縮機11とアキュムレータ17との間の冷媒配管12に接続される冷媒戻し配管25が設けられている。冷媒戻し配管25の中途部には、冷媒戻し用電磁弁26が接続されている。そして、冷媒戻し用電磁弁26を開くと、冷媒の一部は、冷凍サイクルを循環せずに圧縮機11の吸い込み側に導かれる。
また、オイルセパレータ13の下部には、オイル配管27が接続されており、オイル配管27の中途部には、冷媒戻し配管25に接続されるオイル戻し配管28が接続されている。オイル戻し配管28は、オイル配管27から分岐する2つの分岐管29,30を備えており、一方の分岐管29には、オイル戻し用電磁弁31が設けられるとともに、他方の分岐管30には、キャピラリチューブ32が設けられている。また、オイル配管27の各分岐管29,30の接続部分の間には、キャピラリチューブ32が設けられている。
オイルセパレータ13と四方弁14との間の冷媒配管12の中途部には、途中分岐してオイル配管27の中途部に接続される高圧冷媒配管33が接続されている。高圧冷媒配管33の中途部には、高圧冷媒配管33の冷媒圧力を検出する高圧センサ34および高圧冷媒用電磁弁35が設けられている。
また、空気調和装置1は、制御装置40を備えている。この制御装置40は、リモートコントローラ(不図示)を介して入力したユーザ指示等に応じて空気調和装置1全体の運転制御を行う。具体的には、制御装置40は、ユーザにより指示された動作を実現するため、自ユニットが備える圧力センサ、温度センサにより検出された圧力および温度に基づき、圧縮機11の発停や運転周波数を制御したり、各種弁を開閉・切換する制御をしたりする。
冷房運転時には、制御装置40は、四方弁14を実線状態に切り替える。
圧縮機11からの冷媒は、オイルセパレータ13、逆止弁19、及び四方弁14を経た後、実線矢印で示すように、室外熱交換器15に向かう。さらに冷媒は、室外熱交換器15、室外用電子制御弁18、過冷却熱交換器16を経た後、冷媒配管12を介して室内ユニット4に入る。室内ユニット4に入った冷媒は、室内ユニット4の室内用電子制御弁7、及び室内熱交換器6を経由し、冷媒配管12を介して室外ユニット2に戻される。室外ユニット2に戻された冷媒は、四方弁14、及びアキュムレータ17を経て、圧縮機11に戻される。
暖房運転時には、制御装置40は、四方弁14を破線状態に切り替える。
圧縮機11からの冷媒は、オイルセパレータ13、逆止弁19、及び四方弁14を経た後、破線矢印で示すように、冷媒配管12を介して室内ユニット4に入り、室内ユニット4の室内熱交換器6、及び室内用電子制御弁7を経由する。さらに、冷媒は、冷媒配管12を介して、室外ユニット2に入る。室外ユニット2に入った冷媒は、室外用電子制御弁18、室外熱交換器15、四方弁14、及びアキュムレータ17を経て、圧縮機11に戻される。
図2は、圧縮機11が備える効率化ブラシレスDCモータ45を駆動するインバータ装置50の全体構成図である。
上述のとおり、効率化ブラシレスDCモータ45は、所定最大出力を出力する既存のブラシレスDCモータにおいて、ステータに設けられた電機子巻線の巻線数が増やされていることで、最大出力Pmaxが所定最大出力も高められたものである。
したがって、効率化ブラシレスDCモータ45の減磁電流値Ia(図4)は、電機子巻線の巻線数の増加に伴って既存のブラシレスDCモータの減磁電流値よりも低下している。
このため、何ら対策を施さなければ、この効率化ブラシレスDCモータ45では最大出力Pmaxが得られる最大回転数Rmax(図4)に至る前に、モータ電流Iが減磁電流値Iaに達し、結局は、最大出力Pmaxが得られない。
そこで、本実施形態のインバータ装置50は、効率化ブラシレスDCモータ45であっても、減磁電流値Iaよりも低いモータ電流Iで最大出力Pmaxが得られるように制御している。
以下、このインバータ装置50について詳述する。
インバータ装置50は、三相電源60から三相交流電力が入力される、いわゆる三相インバータであり、図2に示すように、制御マイコン51と、保護ブロック部52と、整流器53と、昇圧回路54と、IPM55と、を備えている。
制御マイコン51は、インバータ装置50の動作を制御するマイクロコンピュータである。制御マイコン51は、制御装置40の命令に基づき、効率化ブラシレスDCモータ45の始動、停止、冷凍サイクル(空調)の要求出力に応じた出力制御、といった各種のモータ制御を実行する。
保護ブロック部52は、インバータ装置50の入力段に設けられ、三相電源60の接続時にインバータ装置50を保護する回路ブロックであり、互いに直列接続されたノイズフィルタ61、及びマグネットスイッチ62を備えている。ノイズフィルタ61は、三相電源60の電源電圧に重畳した高調波ノイズを低減する回路である。マグネットスイッチ62は、インラッシュカレントを遮断する回路である。
整流器53は、保護ブロック部52を介して入力される三相電源60の三相交流電力を直流電力に変換するコンバータであり、ダイオードブリッジ回路を備えている。
昇圧回路54は、整流器53から出力された直流電力を所定電圧に昇圧し、IPM55に直流電圧を出力する回路である。この昇圧回路54は、リアクタ56と、IGBT57と、ダイオード58と、平滑コンデンサ59と、を備えた、いわゆるチョッパ昇圧回路である。IGBT57、及びダイオード58は、昇圧制御回路64とともに一体にモジュール化されており、これらがIGBTモジュール63として構成されている。
昇圧制御回路64は、IGBT57のオン/オフのデューティサイクルを可変して出力電圧を制御するものである。この出力電圧の指示値は制御マイコン51から昇圧制御回路64に入力されている。
IPM55は、インテリジェントパワーモジュール(Intelligent Power Module)と称され、電力を制御するパワーMOSFETやIGBTなどのパワーデバイスの駆動回路や自己保護機能を組み込んだ電力用半導体素子である。
このIPM55は、電力変換回路として、直流電力を三相の交流電力に変換するインバータ回路55Aを備えている。インバータ回路55Aは、一対のトランジスタを三相の相ごとにブリッジ接続した一般的な回路構成を有し、昇圧回路54の直流の出力電圧を三相の交流電圧に変換し、効率化ブラシレスDCモータ45を駆動する駆動パルスKu、Kv、Kwを生成する。
ここで、インバータ装置50は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって効率化ブラシレスDCモータ45を制御している。すなわち、この駆動パルスKu、Kv、Kwは、効率化ブラシレスDCモータ45を駆動するための指示電圧をパルス幅変調して生成されたものであり、この指示電圧は、上記制御マイコン51からIPM55に入力されている。
具体的には、IPM55は、インバータ回路55Aを駆動するドライバ回路55Bを備え、このドライバ回路55Bが指示電圧に基づいてインバータ回路55Aを駆動し、昇圧回路54の出力電圧をパルス幅変調することで、駆動パルスKu、Kv、Kwが生成される。
これらの駆動パルスKu、Kv、Kwは、120度ずつ位相をずれして生成され、それぞれが効率化ブラシレスDCモータ45のU相、V相、及びW相の電機子巻線に印加されることで、それぞれの電機子巻線に指示電圧に相当するモータ電圧が印加され、ロータが回転する。
ここで、本実施形態の効率化ブラシレスDCモータ45は、4極構造の三相モータであり、インバータ装置50は、この効率化ブラシレスDCモータ45を、いわゆる正弦波駆動方式にて駆動する。
また、このインバータ装置50では、効率化ブラシレスDCモータ45の回転数R(図4)のフィードバック制御にベクトル制御が用いられている。さらに、このベクトル制御には、ロータの回転角度θを検出するセンサ(例えばロータリエンコーダや磁気ホール素子)を必要としない、いわゆるセンサレスベクトル制御が用いられている。
また、このインバータ装置50は、効率化ブラシレスDCモータ45の回転数Rに応じて、効率化ブラシレスDCモータ45の駆動方式を次のように切り替えている。
すなわち、インバータ装置50は、第1回転数Raに達するまではPWM制御によって効率化ブラシレスDCモータ45を駆動し、第1回転数Ra〜第2回転数Rbの間は、PWM制御に弱め磁束制御を加えて効率化ブラシレスDCモータ45を駆動する。そして、第2回転数Rb〜最大回転数Rmaxの間は、インバータ装置50は、PWM制御、及び弱め磁束制御に、モータ電圧を可変するモータ電圧可変制御を加えて効率化ブラシレスDCモータ45を駆動している。
これらの制御、及び駆動を実現する制御ブロックについて説明する。
図3は、インバータ装置50の制御ブロックを、制御対象の効率化ブラシレスDCモータ45とともに示す図である。
この制御ブロックは、図3に示すように、効率化ブラシレスDCモータ45の回転数Rをフィードバック制御する制御システムを構成するものであり、制御処理部70と、インバータ部72と、検出処理部73と、を備えている。
効率化ブラシレスDCモータ45の回転数Rは、目標速度omgtgt(単位[rad/sec])によって指示される。この目標速度omgtgtは、冷凍サイクルの負荷(空調負荷)に基づいて制御装置40によって決定された指令周波数(単位[Hz])を換算して求められる。この換算は、制御装置40、及び制御処理部70のどちらが行ってもよい。
制御処理部70には、上記目標速度omgtgtと、効率化ブラシレスDCモータ45の現在の速度である現在速度omgとがフィードバック信号として入力される。
そして、制御処理部70は、目標速度omgtgtと現在速度omgの偏差に基づいて、三相電圧指示値Vu、Vv,Vwを生成する。これら三相電圧指示値Vu、Vv,Vwは、効率化ブラシレスDCモータ45のU相、V相、及びW相の各相に印加する電圧の指示値である。
この制御処理部70は、制御マイコン51が制御プログラムを実行することにより実現されている。
インバータ部72は、インバータ装置50のIPM55、及び昇圧回路54によって実現されるものであり、三相電圧指示値Vu、Vv,Vwをパルス幅変調して駆動パルスKu、Kv、Kwを生成する。
検出処理部73は、効率化ブラシレスDCモータ45の現在速度omgを推定し、制御処理部70に入力するものであり、制御マイコン51、及び、インバータ装置50に設けられた電流検出器74によって実現されている。
ここで、インバータ装置50は、上述の通り、効率化ブラシレスDCモータ45の回転数Rのフィードバック制御にベクトル制御を用いている。
一般に、ベクトル制御では、電機子巻線に流すモータ電流が、トルクに関する成分と、関与しない成分とに分けられ、それぞれの成分の制御によってブラシレスDCモータの発生トルクが制御される。具体的には、ベクトル制御では、ステータ側とロータ側のそれぞれに空間ベクトル座標が設定され、ブラシレスDCモータに印加する電流、及び電圧が、それぞれの座標において変換されながら制御される。ロータ側の空間ベクトル座標は、一般に、dq座標と呼ばれる。d軸(direct−axis)はロータが備える永久磁石による磁束と同位相に設定され、d軸に対応するモータ電流成分(以下、「d軸電流」という)は、磁束制御に用いられる。q軸(quadrature−axis)はd軸と直交する方向に設定されており、q軸に対応するモータ電流成分(以下、「q軸電流」という)を制御することで、効率化ブラシレスDCモータのトルクが制御される。
検出処理部73は、q軸電流Iq、及びd軸電流Idを検出するために、上記電流検出器74と、3相/2相座標変換部80とを備え、さらに、ロータの回転角度θ(位置)を推定する現在速度・位置推定部81を備えている。
電流検出器74は、効率化ブラシレスDCモータ45の3相のうちの少なくとも2相(本実施形態では、U相、及びV相)に流れる相電流Iu、Ivを検出し、デジタル出力する回路である。
3相/2相座標変換部80は、3相交流座標系である相電流Iu、Ivに対し、Clarke変換、及びPark変換を順に施すことで、2相の交流座標系であるq軸電流Iq、及びd軸電流Idに座標変換する。これにより、現在のq軸電流Iq、及びd軸電流Idが検出される。
現在速度・位置推定部81は、q軸電流Iq、及びd軸電流Idと、q軸電圧Vq、及びd軸電圧Vdとに基づいて、ロータの現在の回転速度である現在速度omgと、ロータの回転位置θとを演算によって推定する。q軸電圧Vq、及びd軸電圧Vdは、一般に、効率化ブラシレスDCモータ45の巻線抵抗、及びインダクタンスに基づいて算出される。
現在速度・位置推定部81の推定により、ロータの位置を検出するためのセンサが不要となる。
制御処理部70は、ベクトル制御を実現するために、図3に示すように、速度制御部75と、弱め磁束制御部76と、電流制御部77と、2相/3相座標変換部78とを備えている。さらに、制御処理部70は、これらベクトル制御のための制御ブロックとは別に、効率化ブラシレスDCモータ45に印加するモータ電圧を可変制御するモータ電圧制御部79を備えている。
速度制御部75は、目標速度omgtgtと現在速度omgの偏差に基づいて、トルクの目標値を出力する。上述のとおり、トルク(より正確には、いわゆるマグネットトルク)とq軸電流Iqは関係を有するので、速度制御部75は、トルクの目標値の代わりに、q軸電流Iqの目標値であるIq電流目標値Iqtgtを演算し、このIq電流目標値Iqtgtを出力する。
目標速度omgtgtと現在速度omgの偏差に基づくIq電流目標値Iqtgtの演算には、速度PI(Proportional-Integral)制御に基づく演算が用いられている。
弱め磁束制御部76は、d軸電流Idの目標値であるId電流目標値Idtgtを出力する。上述のとおり、d軸電流Idは磁束制御に用いられる電流であり、このインバータ装置50では、弱め磁束制御に用いられている。
弱め磁束制御は、弱め界磁制御や電圧位相制御とも呼ばれる制御である。詳述すると、ステータの電機子巻線には、ロータの永久磁石の磁束によって回転数Rに比例した誘起電圧が発生する。回転数Rの増加に伴って、誘起電圧がインバータ装置50の出力電圧以上になると、ステータの電機子巻線に電流を流すことができなくなり、回転数Rをそれ以上に上げることができない。
そこで、弱め磁束制御では、d軸に負の電流を流し、これによりロータの永久磁石の磁束が弱められた効果を得ることで、誘起電圧を下げ、より高い回転数での駆動を可能にしている。
このインバータ装置50では、弱め磁束制御部76は、回転数Rが第1回転数Ra以上になった場合に、弱め磁束制御を開始し、回転数Rに比例した値のd軸電流IdをId電流目標値Idtgtとして出力する。
第1回転数Raは、インバータ装置50が出力可能な最大電圧に誘起電圧が近づき、回転数Rの増加に対し、当該インバータ装置50の出力電圧が飽和する状態に至るときの値が予め設定されている。
電流制御部77は、q軸に印加するq軸電圧の指示値であるVq電圧指示値Vqtgt、及びd軸に印加するd軸電圧の指示値であるVd電圧指示値Vdtgtを出力するものである。
具体的には、電流制御部77は、Iq電流目標値Iqtgtと現在のIq電流値の偏差に対し電流PI制御に基づく演算を実行し、演算結果をVq電圧指示値Vqtgtとして出力する。電流制御部77は、d軸についても同様に、Id電流目標値Idtgtと現在のId電流値の偏差に対し電流PI制御に基づく演算を実行し、演算結果をVd電圧指示値Vdtgtとして出力する。
2相/3相座標変換部78は、2相のVq電圧指示値Vqtgt、及びVd電圧指示値Vdtgtと、ロータの回転位置θとに基づいて、これら2相のVq電圧指示値Vqtgt、及びVd電圧指示値Vdtgtを、三相電圧指示値Vu、Vv、Vwに座標変換して出力する。
インバータ部72では、昇圧回路54の出力電圧をパルス幅変調することで、三相電圧指示値Vu、Vv、Vwをパルス幅変調した駆動パルスKu、Kv、Kwを生成する。この駆動パルスKu、Kv、Kwが効率化ブラシレスDCモータ45の各相の電機子巻線に印加されることで、目標速度omgtgtに対応する回転数Rでロータが回転するように制御される。
ベクトル制御では、パルス幅変調のパルス幅の1周期ごとに、三相電圧指示値Vu、Vv、Vwが出力され、この三相電圧指示値Vu、Vv、Vwをパルス幅変調して駆動パルスKu、Kv、Kwが出力される。
モータ電圧制御部79は、回転数Rが第2回転数Rb以上の場合に、モータ電圧Vを可変し、モータ電流Iを規制電流値It(図4)に維持する。モータ電圧Vの可変は、昇圧回路54が出力する出力電圧を可変することで行われている。また、規制電流値Itは、減磁電流値Iaに応じて設定され、当該減磁電流値Iaよりも低い電流値である。第2回転数Rbは、モータ電流Iが規制電流値Itに至る回転数Rであり、制御マイコン51に予め設定されている。
一般に、ブラシレスDCモータにおいては、モータ電圧Vが高いほど、低い値のモータ電流Iで同じ回転数Rが得られる。したがって、回転数Rの増加に伴ってモータ電流Iが、減磁電流値Iaに近い付いた場合に、モータ電圧Vを回転数Rの増加に応じて高めることで、回転数Rが増加してもモータ電流Iの増加が抑えられることとなる。
本実施形態では、モータ電圧制御部79は、回転数Rが第2回転数Rb以上の場合に、ベクトル制御動作(より正確には、三相電圧指示値Vu、Vv、Vwの生成動作)のための各部の動作を妨げる(干渉する)ことなく、かつ、ベクトル制御の安定性を損なわない周期で、モータ電圧Vを可変している。
また、モータ電圧Vの上限は、少なくともインバータ装置50が出力可能な最大電圧Vmax以下に設定されており、また、電圧値の1回あたりの調整量もベクトル制御の安定性を損なわない範囲に抑えられている。
さらに、この最大電圧Vmaxは、インバータ装置50の定格の最大電圧に設定されており、これにより、モータ電圧Vを最大電圧Vmax付近まで高めたときに、効率化によって引き上げられた最大出力Pmaxが得られる。なお、この最大出力Pmaxは、少なくとも、冷凍サイクルに要求される上記需要最大出力Pm以上となっている。
図4はモータ制御手順の説明図である。なお、同図には、圧縮機11の回転数上昇に対して負荷も上昇する場合のモータ電流Iの挙動が示されている。
インバータ装置50は、上述のとおり、回転数Rに応じて効率化ブラシレスDCモータ45の制御を異ならせている。
すなわち、回転数Rが第1回転数Raに達するまでは、図4に示すように、PWM制御が行われる。このPWM制御では、インバータ装置50は、ベクトル制御により三相電圧指示値Vu、Vv、Vwを生成し、これをパルス幅変調して駆動パルスKu、Kv、Kwを生成し、効率化ブラシレスDCモータ45の各相の電機子巻線に印加することで、回転数Rを制御する。このPWM制御では、回転数Rの増加に応じてモータ電流Iが増加し、またd軸電流Idは略ゼロに維持される。
次いで、回転数Rが第1回転数Ra以上であり、第2回転数Rb以下の場合、インバータ装置50は、PWM制御に加えて、弱め磁束制御を行う。この弱め磁束制御では、インバータ装置50は、回転数Rの増加に応じてd軸電流Idを負方向に増加させる。
弱め磁束制御が行われている場合は、図4に示すように、回転数Rに対するモータ電流Iの増加率が、弱め磁束制御が行われていない場合よりも大きくなる。
第2回転数Rbは、上述のように、モータ電流Iが規制電流値Itに至る回転数Rであり、この規制電流値Itは、減磁電流値Iaから所定マージン分だけ下回った電流値である。所定マージンは、電流検出器74の測定誤差を踏まえて設定されており、規制電流値Itが減磁電流値Iaを下回る範囲で可能な限り当該減磁電流値Iaに近づくように設定されている。
したがって、PWM制御、及び弱め磁束制御は、モータ電流Iが減磁電流値Iaに近い規制電流値Itに達するまで行われる。
そして回転数Rが第2回転数Rbを超えた場合、すなわち、モータ電流Iが規制電流値Itに達した場合、インバータ装置50は、PWM制御、及び弱め磁束制御に加え、モータ電圧Vを可変するモータ電圧可変制御を行う。
図5は、モータ電圧可変制御のフローチャートである。
このモータ電圧可変制御では、インバータ装置50は、モータ電流Iが規制電流値Itに維持されるように、最大電圧Vmax以下の範囲でモータ電圧Vを可変する。モータ電圧Vの可変は、PWM制御、及び弱め磁束制御の安定性を害すること無く、これらPWM制御、及び弱め磁束制御に干渉しない周期で行われる。
モータ電圧可変制御において、インバータ装置50のモータ電圧制御部79は、モータ電圧Vの可変周期が到来すると、図5に示すように、インバータ部72から現在のモータ電圧Vを取り込む(ステップS1)。このモータ電圧Vは、昇圧回路54からの出力電圧を抵抗器によって分圧した電圧を制御マイコン51に取り込んで特定される。
モータ電圧Vが最大電圧Vmax以上である場合(ステップS2:Y)、モータ電圧制御部79は、モータ電圧Vを抑えるために、昇圧回路54の出力電圧の現在の調整量から所定電圧値を減算した値を算出する(ステップS3)。
一方、モータ電圧Vが最大電圧Vmax以下である場合(ステップS2:N)、モータ電圧制御部79は、モータ電流Iを規制電流値Itに維持するために、次の動作を実行する。
すなわち、モータ電流Iが規制電流値Itの上限値である規制電流上限値Itmax以上である場合(ステップS4:Y)、モータ電圧制御部79は、モータ電流Iを下げるべく、昇圧回路54の出力電圧の現在の調整量に所定電圧値を加算する(ステップS5)。
また、モータ電流Iが規制電流値Itの下限値である規制電流下限値Itmin以下である場合(ステップS6:Y)、モータ電圧制御部79は、モータ電流Iを上げるべく、昇圧回路54の出力電圧の現在の調整量から所定電圧値を減算する(ステップS7)。
次いで、減算、又は加算後の調整量が、調整量の所定上限値以上である場合には(ステップS8:Y)、モータ電圧制御部79は、調整量を所定上限値に設定する(ステップS9)。この所定上限値は、昇圧回路54の出力電圧を所定上限値により調整して得られるモータ電圧Vが最大電圧Vmax、或いは、それ以下となる値である。
また、減算、又は加算後の調整量が「0」を下回っている場合には(ステップS10:Y)、モータ電圧制御部79は、調整量を「0」に設定する(ステップS11)。
そして、モータ電圧制御部79は、この調整量をインバータ部72の昇圧回路54に出力し、この調整量分だけ昇圧回路54の出力電圧を可変する(ステップS12)。
これにより、インバータ部72では、昇圧回路54の可変後の出力電圧に基づいてパル幅変調が行われて駆動パルスKu、Kv、Kwが生成される。この駆動パルスKu、Kv、Kwが効率化ブラシレスDCモータ45に供給されることで、当該効率化ブラシレスDCモータ45に印加されるモータ電圧Vが調整量に応じて可変されることなる。
そして、回転数Rが第2回転数Rbを超えた場合に、このモータ電圧可変制御が行われることで、図4に示すように、モータ電流Iが規制電流値It(より正確には、規制電流上限値Itmaxと規制電流下限値Itminの間)に維持され、また、モータ電圧Vが最大電圧Vmax以下に抑えられた状態で、回転数Rを大きくすることがき、これにより高速回転領域が拡大される。
そして、モータ電圧Vを最大電圧Vmaxまで高めることで、モータ電流Iを規制電流値Itに維持し、かつ、効率化ブラシレスDCモータ45の元と成った既存のブラシレスDCモータの定格の最大電圧の範囲のモータ電圧Vで、需要最大出力Pm以上の最大出力Pが得られることとなる。
以上説明したように、本実施形態によれば次の効果を奏する。
すなわち、インバータ装置50は、PWM制御に弱め磁束制御を追加して回転数Rを制御している間、モータ電流Iが規制電流値Itに達した場合に、モータ電圧Vを可変する。このモータ電圧Vの可変により、回転数Rの増減に伴うモータ電流Iの増減の幅が抑えられる。すなわち、モータ電流Iの増加を抑えたまま回転数Rを大きくできるので、弱め磁束制御によりモータ電流Iが規制電流値Itに近づいた場合でも、モータ電流Iのそれ以上の増加を抑え、低いモータ電流Iのまま高速回転領域を拡大できる。
加えて、モータ電圧Vの可変は、モータ電流Iが規制電流値Itに達した場合に行われるので、モータ電圧Vの調整幅が小さくても十分に高速回転領域を拡大できる。これにより、高速回転領域の拡大に要するモータ電圧Vの最大電圧Vmaxが抑える。
またインバータ装置50は、モータ電流Iの増減に基づいてモータ電圧Vを可変するので、モータ電流Iを確実にコントロールできる。したがって、モータ電流Iが規制電流値Itを超えないように確実に制御することができるので、規制電流値Itを減磁電流値Iaに十分に近付けることができる。
またインバータ装置50は、モータ電圧Vを可変して、モータ電流Iを規制電流値Itに維持する。これにより、弱め磁束制御を、減磁電流値Iaによって制限されるまで最大に行った状態を維持したたま、高速回転領域を拡大することができる。
またインバータ装置50には、モータ電流Iが規制電流値Itに達する第2回転数Rbが予め設定され、インバータ装置50は、回転数Rが第2回転数Rbに達した場合にモータ電圧Vを可変する。
これにより、インバータ装置50は、回転数Rのフィードバック制御の中で、モータ電圧Vの可変制御の開始、及び終了のタイミングも判断でき、制御が簡素化される。
また冷凍サイクルが備える圧縮機11を駆動する効率化ブラシレスDCモータ45の駆動制御に上記インバータ装置50を用いることで、圧縮機11を内蔵した室外ユニット2の低コスト化、及びダウンサイズイング化を図ることができる。
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示したものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態において、効率化ブラシレスDCモータ45に、減磁電流値Iaよりも低い他の電流制限値が設定されている場合には、当該他の電流制限値に応じて規制電流値Itが設定される。
また例えば、上述した実施形態では、効率化ブラシレスDCモータ45として、電機子巻線の巻線数を増やすことでブラシレスDCモータの効率を高めた構成を例示した。しかしながら、これに限らず、例えばロータが備える永久磁石の磁力を増加させることで効率化ブラシレスDCモータ45を構成することもできる。
また例えば、インバータ装置50は、効率化ブラシレスDCモータ45に限らず、この効率化ブラシレスDCモータ45の元となった既存のブラシレスDCモータを駆動制御してもよい。
さらに、インバータ装置50の駆動制御対象のブラシレスDCモータは、冷凍サイクルに設けられた圧縮機11を駆動するモータに限定されるものではない。
1 空気調和装置
2 室外ユニット
11 圧縮機
45 効率化ブラシレスDCモータ
50 インバータ装置
51 制御マイコン
53 整流器
54 昇圧回路
55 IPM
55A インバータ回路
55B ドライバ回路
60 三相電源
64 昇圧制御回路
70 制御処理部
72 インバータ部
73 検出処理部
74 電流検出器
75 速度制御部
76 弱め磁束制御部
77 電流制御部
78 2相/3相座標変換部
79 モータ電圧制御部
80 3相/2相座標変換部
I モータ電流
Ia 減磁電流値
Id d軸電流
It 規制電流値(所定電流値)
R 回転数
Ra 第1回転数
Rb 第2回転数
Rmax 最大回転数
V モータ電圧
Vmax 最大電圧
Vu、Vk、Vw 三相電圧指示値(指示電圧)

Claims (6)

  1. 回転数に応じた指示電圧をパルス幅変調して生成した駆動パルスをブラシレスDCモータに印加して回転数をPWM制御するブラシレスDCモータの制御方法において、
    前記回転数が第1回転数に至るまで、前記PWM制御により回転数を制御する第1ステップと、
    前記回転数が前記第1回転数を超えた場合に、前記PWM制御に弱め磁束制御を追加して回転数を制御する第2ステップと、
    前記第2ステップにおいてモータ電流が、減磁電流値に応じて設定された所定電流値に達した場合に、前記駆動パルスによって前記ブラシレスDCモータに印加されるモータ電圧を可変する第3ステップと、
    を備えたことを特徴とする制御方法。
  2. 前記第3ステップでは、前記モータ電流の増減に基づいて前記モータ電圧を可変する、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記第3ステップでは、前記モータ電圧を可変して、前記モータ電流を前記所定電流値に維持する、ことを特徴とする請求項2に記載の制御方法。
  4. 前記モータ電流が前記所定電流値に達する第2回転数が予め設定され、
    前記第3ステップでは、前記回転数が前記第2回転数に達した場合に前記モータ電圧を可変することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制御方法。
  5. 前記ブラシレスDCモータは、冷凍サイクルが備える圧縮機を駆動するモータである、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の制御方法。
  6. 回転数に応じた指示電圧をパルス幅変調して生成した駆動パルスをブラシレスDCモータに印加して回転数をPWM制御するインバータ装置において、
    前記回転数が第1回転数を超えた場合に、d軸電流を制御して弱め磁束制御をする弱め磁束制御部と、
    前記弱め磁束制御が行われている間、モータ電流が、減磁電流値に応じて設定された所定電流値に達した場合に、前記駆動パルスによって前記ブラシレスDCモータに印加されるモータ電圧を可変制御するモータ電圧制御部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
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