JP4675355B2 - ジカルボン酸二塩化物の製造方法 - Google Patents
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Description
−反応混合物を、酢酸の直鎖もしくは分岐鎖(C3−C5)アルコールとのエステル、又はモノ−、ジ−もしくはポリ−クロロ(C1−C4)アルカンで、希釈溶媒と非プロトン性双極性溶媒の比0.3:1〜2.5:1w/wにおいて希釈し、
−水対希釈溶媒の比0.5:1〜4:1w/wにおいて水により非プロトン性双極性溶媒を抽出し、
−水で生成物を沈殿させる。
(S)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物
S−(−)乳酸ナトリウム塩560gを、酢酸1.5kgに溶解した。HCl(35〜38%w/w)180g及び無水酢酸650gを、温度が40℃を越えないように、攪拌しつつ加えた。溶液を20℃に冷却し、無水酢酸ナトリウム20gを、30分間攪拌しつつ加えた。得られた懸濁液をセライトを通してろ過し、このフィルターを酢酸50gで洗浄した。酢酸−無水酢酸(無水物5〜12%)により形成された混合物を真空下に蒸留してろ液を濃縮した。濃縮液は所望の生成物に相当し、そのまま、次の工程に用いた。
工業用SOCl2640gを、80℃で、工程A)で得られた濃縮物に滴下し、この段階の間温度を65〜70℃に維持した。滴下が終了した時点で、過剰なSOCl2を、真空下で濃縮して除去した。45〜70℃、圧力11〜15mmHgで所望の生成物を蒸留した。生成物677gが得られた。
ガスクロマグラフィー: 99.5%
〔α〕D 20=−35.8(生成物)
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは構造と一致していた。
5−ニトロ−1,3−ベンゼンジカルボン酸(市販の製品)325gを、水2.8リットルを含有する反応器に加えた。これを60〜70℃に加熱し、30%NaOH410gを加えることにより、出発物質を溶解した。次いで、炭10gを加えた。スラリーをろ過し、フィルターを水200mlで洗浄した。
水2.75リットルを含有する反応容器に、HCl(34%w/w)0.08kg、前段階の反応で得られた5−アミノ−1,3−ベンゼンジカルボン酸ナトリウム塩溶液3.85kg及びH2SO4(1:1水溶液)375gを加えた。内容物を70℃に加熱し、HCl中のICl溶液(ヨウ素44.5%、ICl:HCl(モル比)=1:1)(市販の製品)1.35kgを3時間かけて加えた。添加が終了したら、溶液を90℃に加熱し、この温度を6時間維持した。次いで内容物を60℃に冷却し、別の反応容器に移し、ここで30℃まで冷却した。攪拌しつつ亜硫酸水素ナトリウム45gを加えてスラリーを脱色し、次いで遠心分離し、生成物を水0.3kgで洗浄して、湿潤した所望の生成物935gを得た。乾燥の後、所望の生成物830gを得た。
水含量 : 2%
電位差滴定分析: 99.3%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは構造と一致していた。
化合物D)1.2kg、キノリン6g及びドデカン970gを、窒素雰囲気下に攪拌しつつ65〜70℃に加熱した。ついで、2時間後にSOCl2/10%n−ドデカンの混合物500〜600gを加え、次いで、4〜6時間後、温度を65〜70℃に維持しつつSOCl2 1kgを加えた。この添加が終了したら、内容物を2時間かけて80〜85℃に加熱し、この温度を6時間維持し、反応を終了させた。次いで、内容物を40〜50℃に冷却し、攪拌しつつ温度を80〜85℃に維持し、SOCl2/10%n−ドデカン混合物を蒸留し、これを再利用した。
水の含量 : 1%
HPLC : 98.5%
固定相:column E、Merck Lichrospher(商品名)、
RP−18 5μm、
4mm×12.5cm
移動相 勾配溶離
A=水
B=CH3CN
分 B(%)
0 60
3 60
12 80
19 80
20 60
流速 : 1.2ml/min
温度 : 30℃
UV検出: 240nm
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは構造と一致していた。
化合物(E)700gを、室温で、ジメチルアセトアミド1kgに攪拌しつつ溶解し、15℃で冷却した後、HCl(g)を15g加えた。次いで、化合物B)288gを4時間以内に加え、温度を8〜15℃に維持した。溶液を、6〜15℃で30〜40時間維持した後、反応を停止した。
水の含量 : 1%
〔α〕D 20=−14.2°(c=10、CH3CN)
HPLC : 99.2%
固定相:column E、Merck Lichrospher(商品名)、
RP−18 5μm、
4mm×12.5cm
移動相 勾配溶離
A=水
B=CH3CN
分 B(%)
0 45
3 45
9.5 45
15 100
17 45
流速 : 1.0ml/min
温度 : 30℃
UV検出: 245nm
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSスペクトルは構造と一致していた。
ジメチルアセトアミド塩酸塩(DMAC.HCl)の存在下でのS−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物の製法
S−(−)−5−〔2−(アセチルオキシ)〕プロピオン酸塩化物362gを、温度15〜17℃で攪拌しつつジメチルアセトアミド(DMAC)657g及びDMAC.HClの31gに溶解した。ついで、DMAC657g中の5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物894gの溶液を、温度を17℃に維持しつつ前記溶液に2時間内に加えた。温度17℃で20時間後反応を終了させた。
プレート1(底部)
:n−ブチルアセタート 4.7リットル/h 7kg
プレート5:生成物を含有する溶液 2.3リットル/h
プレート13:K2CO3(23%w/w) 1.2リットル/h 0.48kg
プレート15(最上部):洗浄用水 0.9リットル/h 1.4kg
HPLC : 99.0%
化学的−物理的特性は、上記したものと一致した。
S−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物のその他の精製方法
S−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物溶液(実施例1で調製)680gを、CH3CCl3 550mlで希釈した。室温で15分間攪拌した後、溶液を17〜18℃で冷却し、30%NaOH溶液を加えてpHを6〜6.2に調整し、温度を20〜25℃に保った。NaClを含有する反応混合物を水500mlで希釈し、30分間攪拌しつつ保持した。2つの相を分離し、有機相を室温で攪拌下に水に注ぎ、生成物を沈殿させた。溶液を20〜23℃で1時間攪拌し続け、次いで加圧下にろ過し、まずCH3CCl3で、次いで水で洗浄した。所望の生成物267gを得た。
特性は、上記したものと一致した。
S−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物のその他の精製方法
S−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物溶液(実施例1で調製)680gをtBuOH256gで希釈した。7%NaOH溶液1,040gを、30℃で滴下してpHを4.5〜5.5とした。滴下が終了した後、pHを調節しつつ攪拌下にこのスラリーを1時間保持した。固体をろ過し、水で洗浄した。所望の生成物256gを得た。
化学的−物理的特性は、上記したものと一致した。
S−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物のその他の精製方法
S−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物溶液(実施例1で調製)680gを、温度20〜40℃で、30%w/wのtert−ブタノール496.4gの水−アルコール性溶液に滴下した。同時に、7%NaOH約612gを加えてpHを3.5〜5.5に維持した。
化学的−物理的特性は、上記したものと一致した。
tBuOHを2−BuOHに代え、実施例4にしたがって、所望の生成物241gを得た。
化学的−物理的特性は、上記したものと一致した。
Claims (9)
- S−(−)−2−(アセチルオキシ)プロピオン酸塩化物と5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物とを、非プロトン性双極性溶媒中で、ハロゲン化水素酸の存在下で反応させることにより得られる反応混合物からの、式(I):
で示されるS−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物の精製及び単離方法であって、前記反応混合物を、酢酸の直鎖もしくは分岐鎖(C3−C5)アルコールとのエステル;直鎖もしくは分岐鎖の(C 3 −C 5 )第二又は第三級アルコール;又はモノ−、ジ−もしくはポリクロロ(C1−C4)アルカンから選択される溶媒で希釈し、ついで水を加えることを含む方法。 - 以下の工程:
−反応混合物を、酢酸の直鎖もしくは分岐鎖(C 3 −C 5 )アルコールとのエステル又はモノ−、ジ−もしくはポリクロロ(C 1 −C 4 )アルカンから選択される溶媒で、希釈溶媒と反応混合物中に存在する非プロトン性双極性溶媒との比0.3:1〜2.5:1w/wにおいて希釈する工程、
−希釈溶媒に対する水の比率0.5〜4w/wにおいて、水によって抽出する工程、
−生成物を水で沈殿させる工程
を含む、請求項1記載の方法。 - 希釈溶媒が、プロピルアセタート、n−ブチルアセタート及びメチルクロロホルムから選択される、請求項1または2記載の方法。
- 水による抽出が、希釈に用いるのと同じ溶媒及び水を端部に、希釈された混合物が中間プレート上に充填された連続式抽出器で実施され、生成物は溶媒相の濃縮により単離される、請求項2または3記載の方法。
- 以下の工程:
−反応混合物中に存在する非プロトン性双極性溶媒に対する希釈溶媒の比率0〜1.5w/wにおいて、直鎖もしくは分岐鎖(C3−C5)アルコールで反応混合物を希釈する工程、
−生成物を水で沈殿させる工程
を含む、請求項1記載の方法。 - S−(−)−2−(アセチルオキシ)プロピオン酸塩化物と5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物とを、非プロトン性双極性溶媒中で、ハロゲン化水素酸の存在下で反応させることにより得られる反応混合物からの、S−(−)−5−〔〔2−(アセチルオキシ)−1−オキソプロピル〕アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボン酸二塩化物の精製及び単離方法であって、以下の工程:
−反応混合物中に存在する非プロトン性双極性溶媒に対する希釈溶媒の比率0〜1.5w/wにおいて、直鎖もしくは分岐鎖(C3−C5)アルコールを含有する水−アルコール溶液に、反応混合物を加える工程
を含む方法。 - アルコールが、イソプロパノール、tert−ブタノール及びsec−ブタノールからなる群から選択される、請求項6記載の方法。
- アルコールの量が、反応混合物中に存在する非プロトン性双極性溶媒に対する希釈溶媒の比率0.3〜0.6w/wの範囲である、請求項6または7記載の方法。
- 反応混合物中に存在する非プロトン性双極性溶媒が、N,N′−ジメチルアセトアミドである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
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