JP4650648B2 - リチウムマンガン複合酸化物の製造方法 - Google Patents

リチウムマンガン複合酸化物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウムイオンの吸蔵・脱離現象を利用したリチウム二次電池の正極活物質に使用できるリチウムマンガン複合酸化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話、パソコン等の小型化に伴い、エネルギー密度の高い二次電池が必要とされ、通信機器、情報関連機器の分野では、リチウム二次電池が広く普及するに至っている。また、資源問題、環境問題から、自動車の分野でも電気自動車に対する要望が高まり、安価であってかつ容量が大きく、サイクル特性が良好なリチウム二次電池の開発が急がれている。
【0003】
現在、リチウム二次電池の正極活物質には、4V級の二次電池を構成できるものとして、層状岩塩構造のLiCoO2が採用されるに至っている。LiCoO2は、合成が容易でかつ取り扱いも比較的容易であることに加え、充放電サイクル特性において優れることから、現在では、LiCoO2を正極活物質に使用する二次電池が主流となっている。
【0004】
ところが、コバルトは資源量として少なく、LiCoO2を正極活物質に使用した二次電池では、自動車電池をにらんだ将来の量産化、大型化に対応しにくく、また価格的にも極めて高価なものにならざるを得ない。そこでコバルトに代えて、資源として豊富であり、かつ安価なマンガンを構成元素として含む、リチウムマンガン複合酸化物を正極活物質に採用する試みがされている。
【0005】
リチウムマンガン複合酸化物としては、組成式LiMn24で表され、その結晶構造がスピネル構造のものや、組成式LiMnO2で表され、その結晶構造が斜方晶系のジグザグ層状構造のもの、単斜晶系の層状岩塩構造のもの等が知られている。なかでも、組成式LiMnO2で表されるリチウムマンガン複合酸化物は、理論放電容量密度がLiCoO2の理論放電容量密度と同程度の値を示し、特に単斜晶系の層状岩塩構造のものは、比較的結晶構造が安定しているため有効な正極活物質となり得るものとして期待されている。
【0006】
この単斜晶系の層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物の合成方法としては、例えば、Nature 381(1996)499示されている方法があり、マンガンの価数が3価であるマンガン化合物と炭酸ナトリウムからNaMnO2を固相反応で合成し、これをLiClあるいはLiBrのn−ヘキサノール溶液中でイオン交換することにより、層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物を得ている。
【0007】
また、特開平11−21128には、マンガン原料を、水溶性リチウム塩とアルカリ金属水酸化物の溶液中で、130℃〜300℃の温度で水熱処理することにより、層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物を合成する方法が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記Nature 381(1996)499に示されている方法により、単斜晶系の層状岩塩構造のLiMnO2を合成する場合には、α−NaMnO2の合成およびイオン交換という2段階のプロセスを必要とすることから、製造プロセスが複雑になり、大量生産は困難であるという問題があった。
【0009】
また、上記特開平11−21128に示されている方法は、低温での直接反応であるものの、大過剰のアルカリ金属水酸化物が必要であり、原料の無駄が多くなるという問題があった。また、水熱処理後のスラリー中におけるリチウムマンガン複合酸化物の濃度が数%と考えられるため、反応1回あたりの収量が少ないという問題もあった。
【0010】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、リチウム二次電池の有効な正極活物質となり得、組成式LiMnO2で表され、かつ、層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を低コストで簡便に製造でき、かつ大量生産に適した製造方法を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法は、リチウム二次電池の正極活物質として用いられ、組成式LiMnO空間群C2/mで表され、かつ、層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物の製造方法であって、マンガンの価数が3価であるマンガン化合物と、1000℃以上の温度で溶融状態となりかつ少なくともリチウムを含むアルカリ金属化合物とを、アルカリ金属/Mnがモル比で2以上6以下となるような割合(ただし、Li/Mnがモル比で1以上となる)で混合して混合物原料を調製する混合物原料調製工程と、該混合物原料を不活性ガス雰囲気中で1000℃以上1400℃以下の温度に加熱保持し、その後降温速度が℃/min以上となるように冷却して、組成式LiMnO空間群C2/mで表され層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を合成する複合酸化物合成工程とを含んでなることを特徴とする。
【0012】
つまり、本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法は、マンガン化合物と、リチウムを含むアルカリ金属化合物との混合物原料を、1000℃以上1400℃以下の温度に加熱保持することにより反応させる、いわゆる溶融塩法と呼ばれる方法である。本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法においては、1000℃以上の温度で溶融状態となるアルカリ金属化合物を使用する。したがって、反応中、マンガン化合物はこの溶融したアルカリ金属化合物の溶融液中に存在している状態となり、マンガン化合物とアルカリ金属化合物との反応は、固相−液相間の反応となる。このため、マンガン化合物とアルカリ金属化合物との間では、固相−固相間で反応する場合と比較して、反応が効率よく均一に進行すると考えられる。
【0013】
ここで、アルカリ金属化合物は、少なくともマンガンと等モル量のリチウムを含むものであり、この等モル量のリチウムが優先的にマンガン化合物と反応する。なお、反応に関与しない過剰のリチウム、またはリチウム以外のアルカリ金属は、その反応を進行させるための溶融状態を維持し、かつ還元性雰囲気を保持する役割を果たすものである。この還元性の雰囲気中で反応が行われることにより、後述するLi2MnO3等のマンガンの価数が4価の化合物の副生が抑制され、合成された複合酸化物の結晶性が向上する。
【0014】
また、加熱保持した後の冷却の際、降温速度が℃/min以上となるように冷却する。℃/min以上という比較的速い降温速度で冷却することにより、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物の生成が抑制され、理論放電容量密度の大きい層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物を得ることができる。
【0015】
したがって、本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法は、マンガン化合物とアルカリ金属化合物中のリチウムとの反応が一段反応であるため、低コストで簡便な製造方法となる。
【0016】
また、本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法は、アルカリ金属化合物をアルカリ金属/Mnがモル比で2以上6以下となるような割合で混合すればよいため、原料のロスが少なく、大量生産に適した製造方法となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法について、製造対象となるリチウムマンガン複合酸化物、本製造方法における混合物原料調製工程、および複合酸化物合成工程を説明し、その後に、製造されたリチウムマンガン複合酸化物の利用形態であるリチウム二次電池について説明する。
【0018】
〈製造対象となるリチウムマンガン複合酸化物〉
本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法が製造の対象とするリチウムマンガン複合酸化物は、組成式LiMnO2で表されかつ、層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物である。ここで、「組成式LiMnO2で表され」とは、必ずしもその化学量論組成のものに限定されるわけではなく、例えば、製造上不可避的に生じるLi、Mnの陽イオン元素が欠損した、あるいは酸素原素が欠損した非化学量論組成のもの等をも含む。また、このリチウムマンガン複合酸化物は、その結晶構造が単斜晶系の層状岩塩構造となるものであり、その空間群はC2/mで表される。
【0019】
〈混合物原料調製工程〉
本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法における、混合物原料調製工程は、マンガンの価数が3価であるマンガン化合物と、1000℃以上の温度で溶融状態となり、かつ、少なくともリチウムを含むアルカリ金属化合物とを、アルカリ金属/Mnがモル比で2以上6以下となるような割合(ただし、Li/Mnがモル比で1以上となる)で混合して混合物原料を調製する工程である。
【0020】
マンガン化合物は、マンガンの価数が3価であれば特に限定するものではなく、例えば三酸化二マンガン、オキシ水酸化マンガン等を用いることができる。特に、収率およびコストの観点から三酸化二マンガンを用いることが好ましい。
【0021】
アルカリ金属化合物は、1000℃以上の温度で溶融状態となるものを用いる。ただし、製造対象であるリチウムマンガン複合酸化物を合成するためには、アルカリ金属化合物中に、少なくともマンガンと等モル量のリチウムを含んでいる必要がある。すなわち、Li/Mnがモル比で1以上となるように、リチウム化合物を用いる必要がある。したがって、リチウム化合物として、例えば水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウム等を、Li/Mnがモル比で1以上となる量で用いることができる。特に、マンガン化合物として三酸化二マンガンを用いた場合、後に掲げる反応式で示すように、反応において水蒸気以外のガスが発生せず、また入手が容易であり、安価であるという理由から、水酸化リチウムを用いることが好ましい。
【0022】
また、その他のアルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム等の水酸化物や、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等を用いることができる。特に、上述の反応時において水蒸気以外のガスが発生しないという観点から、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の水酸化物を用いることが好ましい。なかでも、イオン半径が大きくマンガン化合物と反応しにくいという理由から水酸化カリウムを用いることが好ましい。
【0023】
アルカリ金属化合物は、リチウム化合物を単独で、または2種以上用いてもよいし、またリチウム化合物と他のアルカリ金属化合物の1種または2種以上とを混合して用いてもよい。リチウム化合物を単独で用いる場合の実施態様としては例えば、水酸化リチウムのみを用いる態様が、また、リチウム化合物と他のアルカリ金属化合物とを混合して用いる態様としては例えば、水酸化リチウムと水酸化カリウムとを混合して用いる態様が挙げられる。なお、リチウム化合物と他のアルカリ金属化合物とを混合して用いる場合には、共融反応により融点が下がり、さらに溶融状態となりやすくなるというメリットがある。
【0024】
アルカリ金属化合物は、アルカリ金属/Mnがモル比で2以上6以下となるような割合で混合する。アルカリ金属/Mnのモル比が2以下であると、溶融液の量がマンガン化合物を濡らすためには不充分であり、固相−液相間の反応が充分に進行せず、6以上であると原料としてのアルカリ金属化合物の無駄が多くなり、収率が下がるからである。さらに、収率を向上させる観点を重視すれば、アルカリ金属/Mnがモル比で2以上4以下となる割合で混合することが好ましい。
【0025】
マンガン化合物とアルカリ金属化合物との混合方法は、特に限定されるものではなく、通常用いられている公知の混合方法に従えばよい。例えば、ボールミル、自動乳鉢等の装置を用いることができる。
【0026】
〈複合酸化物合成工程〉
本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法における、複合酸化物合成工程は、混合物原料を不活性ガス雰囲気中で1000℃以上1400℃以下の温度に加熱保持し、その後700℃以上の温度範囲において降温速度が3℃/min以上となるように冷却して、組成式LiMnO2で表され層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を合成する工程である。
【0027】
不活性ガスは、マンガン化合物とアルカリ金属化合物との反応以外の副反応を抑制するために必要である。例えば、不活性ガスを用いず、大気中、あるいは酸素雰囲気中で反応を行うと、価数が3価であるマンガンが酸化され、マンガンの価数が4価となる。このため、Li2MnO3等の化合物が副生し、合成された複合酸化物の結晶性が悪くなる。なお、不活性ガスはHe、Ne、Ar等の通常用いられている気体を用いることができ、特に安価で取り扱いが容易であることからArを用いることが好ましい。
【0028】
加熱保持する温度範囲は、1000℃以上1400℃以下とする。加熱保持する温度が1000℃以下では、結晶構造が極めて不安定なジグザグ層状構造のリチウムマンガン複合酸化物、あるいはジグザグ層状構造、スピネル構造および層状岩塩構造のものが混晶状態となっているリチウムマンガン複合酸化物となるからであり、また1400℃以上では、リチウムが蒸発しリチウムが欠損した組成となるからである。
【0029】
加熱保持温度が1000℃以上1400℃以下である場合は、上記ジグザグ層状構造のリチウムマンガン複合酸化物は生成されないが、副相として若干スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物が生成する。したがって、最も理論放電容量密度の大きいリチウムマンガン複合酸化物を得ることを重視する場合には、加熱保持する温度範囲は、1200℃以上1400℃以下とすることが望ましい。この温度範囲で加熱保持すると、略単一相の層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物となるからである。
【0030】
加熱保持する時間は、その加熱温度等の条件で異なるものとなるが、5〜20時間の範囲とすることが好ましい。5時間未満では結晶の成長が不充分であり、20時間を越えるとリチウムが蒸発し、リチウムが欠損した組成となるからである。また、加熱装置は特に限定されるものではなく、通常用いられている公知の装置を用いればよい。例えば反応の雰囲気を制御することができる管状または箱型炉等の装置を使用することができる。
【0031】
また、上記加熱する際の昇温速度は特に限定されるものではない。しかし、一定時間加熱保持した後に冷却する際の降温速度は、700℃以上の温度範囲においては3℃/min以上とする。上記加熱保持温度から700℃までの温度範囲を3℃/min未満の速度で徐冷すると、組成式LiMn24で表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物が生成するからである。さらに、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物の生成を抑制し、略単一相の層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物を得るためには、降温速度は25℃/min以上とすることが望ましい。
【0032】
なお、例えば、マンガン化合物としてMn23を、このマンガン化合物と優先的に反応するアルカリ金属化合物としてLiOH・H2Oを用いた場合には、複合酸化物を合成する反応は次式で表される。[Mn23+2LiOH・H2O→2LiMnO2+2H2O]この反応では、目的とする複合酸化物の他には水のみが生成され、上述したガスは発生しないことから、好ましい実施形態の一つとなる。
【0033】
合成されたリチウムマンガン複合酸化物は、粉砕、粒度調製、残留アルカリの除去のための水洗、乾燥等の工程を経て粉末状のものとする。粉砕、粒度調製、水洗、および乾燥方法は特に限定されるものではなく、通常用いられている方法に従えばよい。
【0034】
〈リチウム二次電池〉
リチウム二次電池の一つの実施形態として、本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法により製造されたリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として使用して、リチウム二次電池を構成することができる。本発明の製造方法により製造されたリチウムマンガン複合酸化物を、正極活物質として使用した形態のリチウム二次電池は、4V級の高い電池電圧を有し、理論放電容量密度が大きく、かつ安価なリチウム二次電池となる。
【0035】
以下、本発明の製造方法により製造されたリチウムマンガン複合酸化物を、正極活物質として使用したリチウム二次電池の主要構成について説明する。一般にリチウム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出する正極および負極と、この正極と負極との間に挟装されるセパレータと、正極と負極の間をリチウムイオンを移動させる非水電解液とから構成される。本実施形態の二次電池もこの構成に従うため、以下の説明は、これらの構成要素のそれぞれについて行うこととする。
【0036】
正極は、リチウムイオンを吸蔵・放出できる正極活物質に導電材および結着剤を混合し、必要に応じ適当な溶媒を加えて、ペースト状の正極合材としたものを、アルミニウム等の金属箔製の集電体表面に塗布、乾燥し、その後プレスによって活物質密度を高めることによって形成することができる。
【0037】
本実施形態においては、正極活物質は、上記の製造方法で得られた組成式LiMnO2で表される層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物を用いる。また、このリチウムマンガン複合酸化物と、既に公知となっている他の正極活物質、例えば、LiCoO2、LiNiO2等と混合して使用するものであってもよい。
【0038】
正極に用いる導電材は、正極活物質層の電気伝導性を確保するためのものであり、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の炭素物質紛状体の1種または2種以上を混合したものを用いることができる。結着剤は、活物質粒子を繋ぎ止める役割を果たすもので、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。これら活物質、導電材、結着剤を分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
【0039】
本実施形態での負極は、負極活物質である金属リチウムを、一般の電池のそれと同様に、シート状にして、あるいはシート状にしたものをニッケル、ステンレス等の集電体網に圧着して形成する。負極活物質には金属リチウムに代え、リチウム合金、またはリチウム化合物をも用いることができる。
【0040】
また負極のもう一つの形態として、負極活物質にリチウムイオンを吸蔵・脱離できる炭素物質を用いて負極を構成させることもできる。使用できる炭素物質としては、天然あるいは人造の黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の紛状体が挙げられる。この場合は、負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶媒を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布乾燥して形成することができる。
【0041】
炭素物質を負極活物質とした場合、正極同様、負極結着剤としてはポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂等を、溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
【0042】
正極と負極の間に挟装されるセパレータは、正極と負極とを隔離しつつ電解液を保持してイオンを通過させるものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い微多孔膜を用いることができる。
【0043】
非水電解液は、有機溶媒に電解質を溶解させたもので、有機溶媒としては、非プロトン性有機溶媒、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン等の1種またはこれらの2種以上の混合液を用いることができる。また、溶解させる電解質としては、溶解させることによりリチウムイオンを生じるLiI、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiPF6等を用いることができる。なお非水電解液に代えて、固体電解質等を用いることもできる。
【0044】
以上のものから構成されるリチウム二次電池であるが、その形状はコイン型、積層型、円筒型等の種々のものとすることができる。いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極にセパレータを挟装させ電極体とし、正極および負極から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間をそれぞれ導通させるようにして、この電極体を非水電解液とともに電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
【0045】
なお、これまでに説明した本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法およびリチウム二次電池の実施形態は例示にすぎず、本発明の製造方法およびそれによって製造したリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質に用いたリチウム二次電池は、上記実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【0046】
【実施例】
上記本発明の製造方法により、良好な正極活物質用リチウムマンガン複合酸化物が製造できることを確認すべく、種々の条件の製造方法でリチウムマンガン複合酸化物を製造し、これらを評価した。リチウムマンガン複合酸化物の製造、製造したリチウムマンガン複合酸化物の結晶構造の特定について、以下に実施例として説明する。
【0047】
〈リチウムマンガン複合酸化物の製造〉
(1)実施例1
マンガン化合物としてMn23を用い、アルカリ金属化合物としてLiOH・H2Oを用いて、これらをLi/Mnがモル比で2.5となるような割合で混合して混合物原料を調製した。この混合物原料をアルミナるつぼへ入れ、Ar雰囲気中で500℃、700℃、900℃、1000℃、1200℃の各温度に、それぞれ10時間保持した。加熱の際の昇温速度は3℃/minであった。保持後の冷却は、降温速度を5℃/minとして冷却した。そして、粉砕、水洗した後、80℃の大気中で乾燥してリチウムマンガン複合酸化物を得た。
【0048】
(2)実施例2
上記実施例1の製造方法において、加熱保持温度は1000℃とし、冷却は合成物の入ったアルミナるつぼを氷水中へ入れ急冷することにより行った。なお、本実施例の冷却の際の降温速度は50℃/min程度である。その他の条件は実施例1と同様にしてリチウムマンガン複合酸化物を得た。
【0049】
(3)比較例
上記実施例1の製造方法において、加熱保持温度は1000℃とし、冷却は降温速度を1℃/minとして行った。その他の条件は実施例1と同様にしてリチウムマンガン複合酸化物を得た。
【0050】
〈リチウムマンガン複合酸化物の結晶構造の特定〉
上記各実施例1、2および比較例に基づいて製造された各リチウムマンガン複合酸化物について、CuKα線によるX線回折分析を行った。実施例1のリチウムマンガン複合酸化物についてのX線回折パターンを図1に示す。図1のパターンから、加熱保持温度によって、得られるリチウムマンガン複合酸化物の結晶構造が異なることがわかる。加熱保持温度が700℃以下のものでは結晶構造が極めて不安定なジグザグ層状構造特有のピークが観察され、また900℃のものでは、スピネル構造、層状岩塩構造、およびジグザグ層状構造のピークが混在している。1000℃のものではスピネル構造のピークが若干見られるが、ジグザグ層状構造のピークはなくなっている。1200℃のものでは層状岩塩構造のピークのみが観察される。したがって、層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸物を得るためには、加熱保持温度を1000℃以上とするのがよく、さらにスピネル構造の副相が抑制され略単一相の層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸物を得るためには、加熱保持温度を1200℃以上とするのがよいことが確認できた。
【0051】
同様に、実施例2のリチウムマンガン複合酸化物についてのX線回折パターンを図2に示す。図2のパターンから判るように、上記実施例1における1000℃のパターンとは異なり、層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物が略単一相となるようなピークが観察される。したがって、氷水を使用して急冷することによって、降温速度が50℃/min程度と速い場合では、スピネル構造の副相がほとんど生成しない層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物が得られることが確認できた。
【0052】
さらに、比較例のリチウムマンガン複合酸化物についてのX線回折パターンを図3に示す。図3のパターンから判るように、スピネル構造特有のピークが観察され(図中●印)、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物が主に生成していた。したがって、降温速度を1℃/minとして徐冷した場合には、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物が主に生成し、この降温速度は、層状岩塩構造のリチウムマンガン複合酸化物を得るためには適さないことが確認できた。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、組成式LiMnO2で表され、かつ、層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物の製造方法を、マンガン化合物と、比較的低温で溶融状態となるようなリチウムを含むアルカリ金属化合物とを混合し、それを所定の温度に加熱保持して反応させた後、所定の速度以上で冷却するという構成としたものである。
【0054】
このような構成をもつ本発明のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法によれば、リチウム二次電池の有効な正極活物質となり得、組成式LiMnO2で表され、かつ、層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を、低コストで簡便に、かつ収率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 加熱保持を500℃、700℃、900℃、1000℃、1200℃の各温度で行い、降温速度を5℃/minとして合成したリチウムマンガン複合酸化物のX線回折パターンである。
【図2】 加熱保持を1000℃の温度で行い、合成物の入ったるつぼを氷水中に入れることにより急冷して合成したリチウムマンガン複合酸化物のX線回折パターンである。
【図3】 加熱保持を1000℃の温度で行い、降温速度を1℃/minとして合成したリチウムマンガン複合酸化物のX線回折パターンである。

Claims (4)

  1. リチウム二次電池の正極活物質として用いられ、組成式LiMnO空間群C2/mで表され、かつ、層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物の製造方法であって、
    マンガンの価数が3価であるマンガン化合物と、1000℃以上の温度で溶融状態となりかつ少なくともリチウムを含むアルカリ金属化合物とを、アルカリ金属/Mnがモル比で2以上6以下となるような割合(ただし、Li/Mnがモル比で1以上となる)で混合して混合物原料を調製する混合物原料調製工程と、
    該混合物原料を不活性ガス雰囲気中で1000℃以上1400℃以下の温度に加熱保持し、その後降温速度が℃/min以上となるように冷却して、組成式LiMnO空間群C2/mで表され層状岩塩構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を合成する複合酸化物合成工程と、
    を含んでなるリチウムマンガン複合酸化物の製造方法。
  2. 混合物原料を加熱保持する前記温度が1200℃以上1400℃以下である請求項1に記載のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法。
  3. 前記降温速度が25℃/min以上となる請求項1に記載のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法。
  4. 前記マンガン化合物は三酸化二マンガンであり、かつ、前記アルカリ金属化合物はLi/Mnがモル比で1以上の水酸化リチウムを含む請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法。
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