JP2013173632A - リチウムマンガン系複合酸化物、二次電池用正極活物質および二次電池 - Google Patents

リチウムマンガン系複合酸化物、二次電池用正極活物質および二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高容量を示す構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物を提供する。
【解決手段】本発明は、LiおよびMnを必須とする二種以上の遷移金属元素を含み結晶構造が層状岩塩構造に属するリチウムマンガン系複合酸化物であって、CuKα線を用いたX線回折パターンにおいて、(001)面に対応する回折ピークの強度I(001)に対する、(020)面に対応する回折ピークの強度、(110)面に対応する回折ピークの強度および(−111)面に対応する回折ピークの強度を合計した値Itotalの比(Itotal/I(001))が、0.07以下であり、かつ、(001)面に対応する回折ピークの半値幅が2θで0.5°以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池等の正極材料として使用される複合酸化物に関するものである。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどのポータブル電子機器の発達や、電気自動車の実用化などに伴い、小型軽量でかつ高容量の二次電池が必要とされている。現在、この要求に応える高容量二次電池としては、正極材料としてコバルト酸リチウム(LiCoO)、負極材料として炭素系材料、を用いたリチウムイオン二次電池が商品化されている。このようなリチウムイオン二次電池はエネルギー密度が高く、小型化および軽量化が図れることから、幅広い分野で電源としての使用が注目されている。しかしながら、LiCoOは希少金属であるCoを原料として製造されるため、今後、資源不足が深刻化すると予想される。さらに、Coは高価であり、価格変動も大きいため、安価で供給の安定している正極材料の開発が望まれている。
そこで、構成元素の価格が安価で、供給が安定しているマンガン(Mn)を基本組成に含むリチウムマンガン酸化物系の複合酸化物の使用が有望視されている。その中でも、4価のマンガンイオンのみを含み、充放電の際にマンガン溶出の原因となる3価のマンガンイオンを含まないLiMnOという物質が注目されている。LiMnOは、今まで充放電不可能と考えられてきたが、最近の研究では4.8Vまで充電することにより充放電可能なことが見出されてきている。しかしながらLiMnOは内部抵抗が高く、LiMnOのみでは十分な容量を引き出せず、さらなる改善が必要であった。
電池特性の改善のため、LiMnOとLiMtO(Mtは遷移金属元素)との固溶体であるxLiMnO・(1−x)LiMtO(0<x≦1)の開発が盛んである。なお、LiMnOは、一般式Li(Li0.33Mn0.67)Oとも書き表すことが可能であり、LiCoO等と同じ層状岩塩構造に属するとされている。そのため、xLiMnO・(1−x)LiMtOは、Li1.33―yMn0.67−zMty+z(0≦y<0.33、0≦z<0.67)とも記載される場合がある。いずれの記載方法であっても同様の結晶構造をもつ複合酸化物を示す。
たとえば、特許文献1には、溶融塩法により合成されたxLiMnO・(1−x)LiMtOが開示されている。実施例4には、0.3モルの水酸化リチウムと0.1モルの硝酸リチウムとを溶融させた450℃の溶融塩と、Co、NiおよびMnを原子比でMn:Co:Ni=4:1:1含む前駆体と、を反応させることにより、0.5(LiMnO)・0.5(LiCo1/3Ni1/3Mn1/3)が得られることが記載されている。こうした固溶体は、電池特性の改善の観点から有用である。
国際公開第2011/078389号
特許文献1の実施例4では、水酸化リチウムと硝酸リチウムとの混合溶融塩中で、比較的低い温度で前駆体を反応させることにより、微細な反応生成物を得ている。水酸化リチウムの溶融塩は、高酸化状態で反応活性が非常に高い。しかし、硝酸リチウムが存在し低い温度で反応させる条件では、酸化状態が弱く、十分な反応が行われていないと言える。一方、高温で反応させるなどして反応を十分行うと、結晶性の高い反応生成物が得られる。
本発明者等は、層状岩塩構造を有するLiMnO−LiMtOの結晶性と容量との関係について鋭意研究し、試行錯誤を重ねた。LiMnOおよびLiMtOの結晶構造を図3に示す。前述の通り、LiMnOは、Li[Li1/3Mn2/3]Oと表すこともできる。したがって、LiMnOの基本構造はLiCoOと同様の最密充填層状岩塩型構造(図3左上図)であり、Li(○で示す)が遷移金属層内に3倍周期に規則配列すること以外は一般的なLiCoO2-(図3右上図)と同様の層状構造と見なせる。したがって、LiMnO−LiMtOは、Mn等の遷移金属を含む遷移金属層およびリチウム層が酸素層を介して交互に積層されてなる。さらに、LiMtOは、Mtとして複数種類の金属元素を含む場合には、各金属元素が遷移金属層内で超格子配置する。たとえば、MtとしてCo、NiおよびMnを含む場合、図3の下図に示すように、遷移金属層では、Co、NiおよびMnが規則的に並んで配置することが知られている。
本発明者等は、リチウムマンガン系複合酸化物の上記の結晶構造のうち、遷移金属層に着目した。遷移金属層が積層する層間方向(c軸方向)の結晶性を適度に高め、遷移金属層の面内方向(aおよびb方向)の結晶性を低めることで、二次電池用活物質として用いた場合に容量の向上を図れることに着目し、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を発明するに至った。
本発明は、上記の問題点に鑑み、高容量を示す構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物を提供することを目的とする。
本発明は、LiおよびMnを必須とする二種以上の遷移金属元素を含み結晶構造が層状岩塩構造に属するリチウムマンガン系複合酸化物であって、
CuKα線を用いたX線回折パターンにおいて、(001)面に対応する回折ピークの強度I(001)に対する、(020)面に対応する回折ピークの強度、(110)面に対応する回折ピークの強度および(−111)面に対応する回折ピークの強度を合計した値Itotalの比(Itotal/I(001))が、0.07以下であり、かつ、(001)面に対応する回折ピークの半値幅が2θで0.5°以下であることを特徴とする。
ここで、2θが20〜25°に表れる(020)面、(110)面および(−111)面に対応する回折ピークは、遷移金属層の面内方向の結晶性を示す。Itotal/I(001)値が小さい程、面内においてMnがランダムな配置をしていることを示す。一方、(001)面に対応する回折ピークは、遷移金属層が積層する層間方向(すなわちc軸方向)の結晶性を示す。(001)面に対応する回折ピークの半値幅が小さい程、c軸方向の結晶粒の大きさが大きく、各層が規則性をもって積層されており、結晶性が高いことを示す。つまり、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、遷移金属層が積層する層間方向の配置にある程度の規則性を有し、遷移金属層の面内でMnが不規則な配置をしていることにより、リチウムが放出されやすくなるものと推察される。
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、Liとともに、Mnを必須とする二種以上の遷移金属元素を含み結晶構造が層状岩塩構造に属する。上記の(001)面、(020)面または(110)面に対応する回折ピークは、LiMnOを基本組成とする酸化物を含むLiMnO相を含有するリチウムマンガン系複合酸化物に特有のピークである。したがって、組成式で表すならば、nLiMnO・(1−n)LiMeO(0.2≦n≦0.7、Meは一種以上の遷移金属元素)を基本組成とするリチウムマンガン系複合酸化物である。なお、言うまでもなく、不可避的に生じるLi、Mn、MeまたはOの欠損により、上記組成式からわずかにずれた複合酸化物をも含む。また、Li、Mn、MeおよびOの一部が他の元素で置換されていてもよい。リチウムマンガン系酸化物が層状岩塩構造の場合、基本的にMnの平均酸化数は4価である。しかし、上記の基本組成から僅かにずれることで、4価に満たないMnの存在により、得られる複合酸化物全体のMnの平均酸化数としては3.8〜4価まで許容される。
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、リチウムイオン二次電池などの正極活物質として使用することができる。すなわち、本発明は、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を含む正極活物質、さらにはこの正極活物質を用いた二次電池と捉えることもできる。
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、特徴的な構造を有することにより、二次電池の活物質として用いた場合に高容量を示す。
種々の反応条件で製造されたリチウムマンガン系複合酸化物のX線回折(XRD)測定の結果を示す。 図1に示したXRDパターンの主要部分を拡大して示す。 LiMnOおよびLiMtO(Mtは遷移金属)の結晶構造ならびに積層構造中の遷移金属層の超格子配置を示す。
以下に、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を実施するための形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限aおよび上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。
<リチウムマンガン系複合酸化物>
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、LiおよびMnを必須とする二種以上の遷移金属元素を含む。また、その結晶構造は、層状岩塩構造に属し、特に、空間群:C2/mで表される層状岩塩構造に属するとよい。本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、遷移金属元素として、Mnと、Co、Ni、Fe、Cr、V、Nb、Mo、Rb等から選ばれる一種以上と、を含むのが好ましい。
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、CuKα線を用いたX線回折パターンによって規定することができる。本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、少なくとも(001)面および(020)面に対応する回折ピークを有するのが好ましい。
CuKα線を用いたX線回折パターンおいて、(001)面に対応する回折ピークの強度I(001)に対する、(020)面に対応する回折ピークの強度、(110)面に対応する回折ピークの強度および(−111)面に対応する回折ピークの強度を合計した値Itotalの比(Itotal/I(001))が、0.07以下、好ましくは0.06以下である。(001)面、(020)面および(110)面に対応する回折ピークは、LiMnOを基本組成とする酸化物を含むLiMnO相を含有するリチウムマンガン系複合酸化物に特有なピークである。したがって、これらのピークのうちの少なくとも一つが検出されることで、リチウムマンガン系複合酸化物にLiMnO相が含まれることが確認できる。本発明のリチウムマンガン系複合酸化物はLiMnO相を必須で含むことから、Itotal/I(001)値は、0.03以上さらには0.04以上が好ましい。
層状岩塩構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物の遷移金属層の面内方向においてMnが規則配置である場合のItotal/I(001)値は、0.15程度である。そのため、Itotal/I(001)値が0.07以下である本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、遷移金属層の面内方向においてMn、ひいては他の金属元素がランダムな配置をしていると推察される。また、遷移金属層の面内方向においてMnがランダムな配置をしていることは、(001)面、(020)面および(110)面に対応する回折ピークがブロードであることからも明白である。具体的には、(020)面に対応する回折ピークの半値幅が2θで1°以上さらには1.3°以上であるのが好ましい。
上記のXRDパターンに対応する構造を有する本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を表す組成式は、nLiMnO・(1−n)LiMeO(0.2≦n≦0.7、Meは一種以上の遷移金属元素)であるのが好ましい。さらに好ましくは、MeはCoおよび/またはNiを必須としCo、MnおよびNiから選ばれる一種以上の金属元素である。nが0.2未満では、LiMnOがXRDにより検出され難く、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物が有する特徴的な構造が乏しくなる。nの値は、好ましくは0.3以上さらには0.4以上である。一方、LiMnOは抵抗上昇や容量減少の原因となることから、nを0.7以下さらには0.6以下とする。なお、リチウムマンガン系複合酸化物のnの値は、組成分析や価数分析を行うことで求められる。
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、上記組成式で表される組成を基本組成とすればよい。「基本組成とする」とは、その組成式で表される組成のものだけでなく、結晶構造におけるLi、Mn、Me、Oのサイトの一部を他の元素で置換したものも含むことを意味する。さらに、化学量論組成のものだけでなく、一部の元素が欠損等して化学量論組成から僅かにずれた非化学量論組成のものも含むことを意味する。具体的には、上記組成式において、Liは、原子比で60%以下さらには45%以下がHに置換されてもよい。また、Meのほとんどが遷移金属元素、さらにはCoおよび/またはNiで占められるのが好ましいが、Meのうちの5原子%以下さらには1原子%以下が他の金属元素で置換されていてもよい。LiMnOについても、Mnサイトのうちの5原子%以下さらには1原子%以下が他の金属元素で置換されていてもよい。MnまたはMeを置換するMn、NiおよびCo以外の金属元素としては、電極材料とした場合の充放電可能な容量の観点から、Al、Fe、Mg、Ti等から選ばれる一種以上であるのが好ましい。
LiMeOの具体例としては、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Mn0.5、LiCoO2、LiNiO、LiFeO、LiCrO、LiVO、LiNbO等が挙げられる。LiMeOは、これらの列挙した酸化物を基本組成とすればよい。したがって、これらの列挙した酸化物に含まれる金属元素も、LiMnOに含まれる金属元素も、その一部は、前述の通り、他の金属元素で置換されていてもよい。また、非化学量論組成のものも含む。
なお、Itotal/I(001)値が0.07以下の小さい値となることは、溶融塩法により合成されるリチウムマンガン系複合酸化物に特徴的な構造に起因するものである。たとえば、固相法により得られるリチウムマンガン系複合酸化物の合成では、上記組成式で表されるリチウムマンガン系複合酸化物を得られたとしても、同様の回折ピークを確認することはできない。
また、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、CuKα線を用いたX線回折パターンおいて、(001)面に対応する回折ピークの半値幅が、2θで0.5°以下、好ましくは0.45°以下である。(001)面に対応する回折ピークの半値幅が小さい程、c軸方向の結晶粒の大きさが大きく、各層が規則的に積層され結晶性が高いリチウムマンガン系複合酸化物である。結晶性は、高い方が好ましいが、(001)面に対応する回折ピークの半値幅は、2θで0.2°以上さらには0.3°以上が好ましい。
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、粉末状であるのが好ましい。粒径に特に限定はないが、平均粒径で1〜10μmさらには3〜7μmであるのが好ましい。なお、平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置などの各種粒度分布測定装置によって算出することができる。
<複合酸化物の製造方法>
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、溶融塩法により合成が可能である。以下に、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物に好適な製造方法を説明する。溶融塩法によるリチウムマンガン系複合酸化物の合成は、主として、溶融反応工程および回収工程を含み、必要に応じて、前駆体調製工程および/または乾燥工程などを経て行われる。
溶融反応工程は、金属含有原料と溶融塩原料とを、溶融塩原料の溶融塩中で反応させる工程である。金属含有原料は、Mnを必須とする二種以上の遷移金属元素を含む。溶融塩原料は、Liを含む。
金属含有原料は、金属元素を供給する原料である。金属含有原料は、前駆体としてあらかじめ合成するとよい。すなわち、溶融反応工程の前に、少なくとも二種の金属元素を含む溶液から沈殿物を得る前駆体調製工程を行うとよい。こうした前駆体の合成方法として、二種以上の金属イオンを含む溶液から難溶性の塩を沈殿させる方法(たとえば共沈法)が知られている。たとえば、硝酸塩、硫酸塩、塩化物塩などの水溶性の無機塩を水に溶解し、アルカリ金属水酸化物、アンモニア水などで水溶液をアルカリ性にすると、沈殿物が生成される。生成された沈殿物は、溶媒を蒸発させて溶液から回収されるとよい。具体的には、常圧乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥、薄層乾燥、流動床乾燥、泡沫乾燥、などにより沈殿物を乾燥させることで、二種以上の金属を含む前駆体が容易に得られる。
特に、前駆体調製工程は、二種以上の金属イオンを含む金属塩含有溶液に水酸化リチウム溶液を加えて沈殿物を沈殿させる工程であるのがよい。金属塩含有溶液に水酸化リチウム溶液を添加することで、金属水酸化物の沈殿物が得られる。その後、溶媒を蒸発させて、上記金属元素を含む前駆体を得るとよい。
前駆体は、目的生成物であるリチウムマンガン系複合酸化物に含まれる金属元素の少なくとも一部が含まれるのが好ましく、さらに、金属元素を置換する置換元素が含まれていてもよい。遷移金属元素だけでなく、Liを含有してもよい。
回収された沈殿物は、焼成してもよい。焼成温度:300〜700℃さらには450〜550℃、焼成時間:1〜4時間さらには1.5〜2.5時間で焼成するとよい。
また、目的生成物であるリチウムマンガン系複合酸化物に含まれる金属元素を含むのであれば、金属単体および/または金属化合物を単独であるいは混合または焼成して得られる材料を金属含有原料として使用可能である。このような材料は、前駆体と併用することも可能である。具体的には、二酸化マンガン(MnO)、三酸化二マンガン(Mn)、一酸化マンガン(MnO)、四三酸化マンガン(Mn)水酸化マンガン(Mn(OH))、オキシ水酸化マンガン(MnOOH)、酸化コバルト(CoO、Co)、硝酸コバルト(Co(NO・6HO)、水酸化コバルト(Co(OH))、酸化ニッケル(NiO)、硝酸ニッケル(Ni(NO・6HO)、硫酸ニッケル(NiSO・6HO)、水酸化アルミニウム(Al(OH))、硝酸アルミニウム(Al(NO・9HO)、酸化銅(CuO)、硝酸銅(Cu(NO・3HO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、これらの化合物の金属元素の一部がCr、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Mgなどで置換された金属化合物などが挙げられる。目的生成物の組成に応じて、これらのうちの一種あるいは二種以上を金属含有原料として用いればよい。ここで、金属含有原料に含まれる金属元素の価数に限定はない。本発明の製造方法では、反応中の溶融塩の活性に応じて金属元素の価数が変化するためである。
金属含有原料に含まれる金属元素の配合割合は、本発明の製造方法における目的生成物であるリチウムマンガン系複合酸化物に含まれる金属元素の比率と同等とすればよい。つまり、金属含有原料に含まれる金属元素の配合割合により、上記組成式のnの値を変化させることが可能となる。なお、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物はLiMnOを含む化合物であるため、金属含有原料にMnが過剰に含まれるとよい。たとえば、金属含有原料に含まれるMnおよびNiの割合は、Niに対するMnのモル比で、2≦Mn/Ni≦10であるのが望ましい。
金属含有原料は、粉末状であるのが好ましい。粉末の平均粒径に特に限定はないが、敢えて規定するのであれば、望ましくは3〜7μmである。
溶融塩原料は、Liの供給源となるが、製造されるリチウムマンガン系複合酸化物に含まれるLiの理論組成を超えるLiを含む。リチウムを含む溶融塩原料として使用可能なリチウム塩として、水酸化リチウム(無水物または一水和物)、硝酸リチウム、炭酸リチウム、硫酸リチウム、塩化リチウム等が挙げられる。特に、リチウム塩のうち最も塩基性が高く溶融塩の酸化力が高い水酸化リチウムを含む溶融塩原料を使用するのが望ましい。水酸化リチウムを含む溶融塩中で合成を行うことにより、4価のMnを含むLiMnOが合成されやすくなるからである。溶融塩原料に占める水酸化リチウムの割合は、望ましくは80モル%以上、90モル%以上、さらに望ましくは95モル%以上である。あるいは、溶融塩原料は、水酸化リチウムを含み、他の化合物を実質的に含まないのが好ましい。
溶融塩は、Liの供給源のみならず、金属含有原料を高分散状態で維持する役割も果たす。したがって、溶融塩原料に含まれるLiに対する、目的の複合酸化物に含まれるLiの理論組成(複合酸化物のLi/溶融塩原料のLi)は、モル比で1未満であればよいが、0.02〜0.7が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.6である。0.02未満であると、使用する溶融塩原料の量に対して生成する複合酸化物の量が少なくなるため、製造効率の面で望ましくない。また、0.7以上であると金属含有原料を分散させる溶融塩の量が不足し、溶融塩中で複合酸化物が凝集したり粒成長したりすることがあるため望ましくない。溶融塩原料は、金属含有原料と混合された混合原料として溶融反応工程に供されるのが望ましい。
なお、使用される金属含有原料および溶融塩原料は、脱水された状態にあるのが望ましい。水酸化リチウムを含む溶融塩原料からなる溶融塩中に存在する水は、非常にpHが高くなる。pHの高い水の存在下で溶融反応工程が行われると、その水が坩堝と接触することで、坩堝の種類によっては坩堝の成分が微量ではあるが溶融塩に溶出する可能性がある。そこで、溶融反応工程の前に、金属含有原料および溶融塩原料の少なくとも一部を乾燥させる乾燥工程を行ってもよい。乾燥工程では、原料の水分が除去されるため、坩堝の成分の溶出抑制につながる。なお、水酸化リチウムとして無水水酸化リチウムを使用する場合には、乾燥工程を省略しても同様の効果が得られる。金属含有原料として吸湿性の高い金属化合物を使用しない場合も同様である。また、乾燥工程において少なくとも水酸化リチウムから水分を除去することで、溶融反応工程において水が沸騰して溶融塩が飛散するのを防止できる。
乾燥は、真空乾燥器を用いるのであれば、80〜150℃で2〜24時間真空乾燥するとよい。
溶融反応工程は、少なくとも金属含有原料と溶融塩原料とを反応させる工程である。反応温度は、溶融反応工程における溶融塩の温度である。反応温度と反応時間とを適切に組み合わせることにより、特定の構造を有する本発明のリチウムマンガン系複合酸化物が得られる。本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、前述の通り、遷移金属層が積層する層間方向の配置にある程度の規則性を有し、遷移金属層の面内のMnがランダムな配置をしている。高い反応温度または長い反応時間は、遷移金属層が積層する層間方向の配置に規則性を付与する反面、遷移金属層の面内のMnの配置にも規則性を付与する。一方、低い反応温度または短い反応時間は、遷移金属層の面内のMnをランダムな配置にさせやすいが、遷移金属層が積層する層間方向の配置も不規則にさせる。たとえば、溶融塩原料として実質的に水酸化リチウムのみを使用し、反応温度を550〜650℃とし、その温度で30分〜3時間さらには45分〜2時間反応させることが望ましい。また、溶融塩原料として実質的に水酸化リチウムのみを使用し、反応温度を450〜550℃とし、その温度で4〜8時間さらには5〜7時間反応させることが望ましい。
溶融反応工程は、酸素含有雰囲気、たとえば大気中、酸素ガスおよび/またはオゾンガスを含むガス雰囲気中で行うと、所望のリチウムマンガン系複合酸化物が単相で得られやすい。酸素ガスを含有する雰囲気であれば、酸素ガス濃度を20〜100体積%さらには50〜100体積%とするのがよい。なお、酸素濃度を高くするほど、合成される複合酸化物の粒子径は小さくなる傾向にある。
回収工程は、溶融反応工程にて得られた反応生成物と溶融塩との混合物から、該反応生成物を回収する工程である。回収工程は、以下に説明する冷却工程および分離工程を含むとよい。
冷却工程は、溶融反応工程後の溶融塩を冷却する工程である。冷却工程では、反応終了後の高温の溶融塩を、加熱炉の中に放置して炉冷してもよいし、加熱炉から取り出して室温にて空冷してもよい。冷却により溶融塩は凝固するため、冷却工程後には、反応生成物と溶融塩との混合物が固形物で得られる。冷却速度に特に限定はないが、0.5〜5℃/分さらには3〜3.5℃/分が望ましい。
分離工程は、冷却工程により凝固した溶融塩を極性プロトン性溶媒に溶解させて、溶融塩から反応生成物を分離する工程である。なお、極性プロトン性溶媒は、凝固した溶融塩(つまり水酸化リチウム等の溶融塩原料)を溶解することができるため本工程に採用されるが、プロトン供与性をもつ溶媒であるため、リチウム含有珪素系材料にLi欠損が生じやすい。しかし、プロトン性溶媒は、非プロトン性溶媒に比べてイオンを安定化させる効果があり、溶融塩であった水酸化リチウム等を溶解するのに適しているため、本工程に好適である。具体的には、イオン交換水などの純水、エタノールなどのアルコール類、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。固化した溶融塩は極性プロトン性溶媒に容易に溶解し、極性プロトン性溶媒に溶解しにくいリチウムマンガン系複合酸化物は溶液中に溶け残る。そのため、溶融塩と反応生成物とは、容易に分離される。反応生成物の回収方法に特に限定はないが、溶液を遠心分離したり濾過したりして、回収可能である。回収後の反応生成物を乾燥させてもよい。
また、回収工程の後に、リチウムマンガン系複合酸化物のLiの一部を水素(H)に置換するプロトン置換工程を行ってもよい。プロトン置換工程では、回収工程後のリチウムマンガン系複合酸化物を希釈した酸などの溶媒に接触させることで、Liの一部が容易にHに置換する。
また、回収工程(あるいはプロトン置換工程)の後に、複合酸化物を酸素含有雰囲気中で加熱する加熱焼成処理工程を行ってもよい。焼成を行うことで、リチウムマンガン系複合酸化物に存在する残留応力が除去される。また、焼成を行うことで、回収工程で完全に除去されずたとえば皮膜となって反応生成物の表面に残留する不純物が低減される。このような不純物は、溶融塩原料である水酸化リチウム、LiCO等のリチウム塩、などから選ばれる一種以上のリチウム化合物を主成分とすると考えられる。そのため、複合酸化物に含まれるLiが理論組成よりも少ない場合(Li欠損)には、焼成の熱により複合酸化物の表面部とリチウム化合物とが反応して、複合酸化物のLi欠損が低減されるとともにリチウム化合物が分解される。つまり、焼成の結果、残留応力が除去され、表面の不純物およびLi欠損が低減されたリチウムマンガン系複合酸化物が得られる。
焼成は、酸素含有雰囲気中で行われるとよい。加熱焼成処理工程は、酸素含有雰囲気、たとえば大気中、酸素ガスおよび/またはオゾンガスを含むガス雰囲気中で行うのがよい。酸素ガスを含有する雰囲気であれば、酸素ガス濃度を20〜100体積%さらには50〜100体積%とするのがよい。焼成温度は、300℃以上さらには350〜500℃が望ましく、この焼成温度で20分以上さらには0.5〜2時間保持するのが望ましい。
<二次電池>
本発明のリチウムマンガン系複合酸化物は、たとえばリチウムイオン二次電池などの正極活物質として用いることができる。以下に、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を含む正極活物質を用いた二次電池を説明する。二次電池は、主として、正極、負極および非水電解質を備える。また、一般の二次電池と同様に、正極と負極の間に挟装されるセパレータを備える。
正極は、リチウムイオンを挿入・脱離可能な正極活物質と、正極活物質を結着する結着剤と、を含む。さらに、導電助材を含んでもよい。正極活物質は、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を単独、あるいは本発明のリチウムマンガン系複合酸化物とともに、一般の二次電池に用いられる一種以上の他の正極活物質を含んでもよい。他の正極活物質としては、金属リチウムの他、LiCoO、LiNiCoMn(0<p<1、0+p<q<1−p、0+(p+q)<r<1−(p+q))、LiMnO、LiMnO、LiNiMn(0<s<1、0+s<t<1−s)、LiFePO、LiFeSOを基本組成とするリチウム含有金属酸化物あるいはそれぞれを1種または2種以上含む固溶体材料などが挙げられる。
また、結着剤および導電助材にも特に限定はなく、一般の二次電池で使用可能なものであればよい。導電助材は、電極の電気伝導性を確保するためのものであり、たとえば、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛などの炭素物質粉状体の1種または2種以上を混合したものを用いることができる。結着剤は、正極活物質および導電助材を繋ぎ止める役割を果たすもので、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂などを用いることができる。
正極に対向させる負極は、負極活物質である金属リチウムをシート状にして、あるいはシート状にしたものをニッケル、ステンレス等の集電体網に圧着して形成することができる。金属リチウムのかわりに、リチウムイオンを吸蔵・放出可能であってリチウムと合金化可能な元素および/またはリチウムと合金化可能な元素を有する化合物を使用してもよい。リチウムと合金化反応可能な元素は、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Biが挙げられる。これらのうちの少なくとも1種を含む負極活物質を使用するのが望ましく、中でも、珪素(Si)または錫(Sn)であるとよい。リチウムと合金化反応可能な元素を有する元素化合物は、珪素化合物または錫化合物であることがよい。珪素化合物は、SiO(0.5≦m≦1.5)であることがよい。錫化合物は、例えば、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)などが挙げられる。
中でも、負極活物質は、珪素(Si)を有するとよく、さらにはSiO(0.5≦m≦1.5)を有するとよい。珪素は、理論容量が大きい一方で、充放電時の体積変化が大きいため、SiOとすることで体積変化を少なくすることができる。
また、天然黒鉛、人造黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の炭素物質の粉状体を用いることができる。これらのうちの一種を単独あるいは二種以上を混合して使用することができる。
負極は、少なくとも負極活物質が結着剤で結着されてなる活物質層が、集電体に付着してなるのが一般的である。そのため、負極は、活物質および結着剤、必要に応じて導電助材を含む電極合材層形成用組成物を調製し、さらに適当な溶剤を加えてペースト状にしてから集電体の表面に塗布後、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成することができる。結着剤および導電助材には、正極と同様の上記の材料を使用すればよい。
集電体は、金属製のメッシュや金属箔を用いることができる。集電体としては、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅などの金属材料または導電性樹脂からなる多孔性または無孔の導電性基板が挙げられる。多孔性導電性基板としては、たとえば、メッシュ体、ネット体、パンチングシート、ラス体、多孔質体、発泡体、不織布などの繊維群成形体、などが挙げられる。無孔の導電性基板としては、たとえば、箔、シート、フィルムなどが挙げられる。電極合材層形成用組成物の塗布方法としては、ドクターブレード、バーコーターなどの従来から公知の方法を用いればよい。
粘度調整のための溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メタノール、メチルイソブチルケトン(MIBK)などが使用可能である。
電解質としては、有機溶媒に電解質を溶解させた有機溶媒系の電解液や、電解液をポリマー中に保持させたポリマー電解質などを用いることができる。その電解液あるいはポリマー電解質に含まれる有機溶媒は特に限定されるものではないが、負荷特性の点からは鎖状エステルを含んでいることが好ましい。そのような鎖状エステルとしては、たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートに代表される鎖状のカーボネートや、酢酸エチル、プロピロン酸メチルなどの有機溶媒が挙げられる。これらの鎖状エステルは、単独でもあるいは2種以上を混合して用いてもよく、特に、低温特性の改善のためには、上記鎖状エステルが全有機溶媒中の50体積%以上を占めることが好ましく、特に鎖状エステルが全有機溶媒中の65体積%以上を占めることが好ましい。
ただし、有機溶媒としては、上記鎖状エステルのみで構成するよりも、放電容量の向上をはかるために、上記鎖状エステルに誘導率の高い(誘導率:30以上)エステルを混合して用いることが好ましい。このようなエステルの具体例としては、たとえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートに代表される環状のカーボネートや、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイトなどが挙げられ、特にエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状構造のエステルが好ましい。そのような誘電率の高いエステルは、放電容量の点から、全有機溶媒中10体積%以上、特に20体積%以上含有されることが好ましい。また、負荷特性の点からは、40体積%以下が好ましく、30体積%以下がより好ましい。
有機溶媒に溶解させる電解質としては、たとえば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)などが単独でまたは2種以上混合して用いられる。中でも、良好な充放電特性が得られるLiPFやLiCSOなどが好ましく用いられる。
電解液中における電解質の濃度は、特に限定されるものではないが、0.3〜1.7mol/dm、特に0.4〜1.5mol/dm程度が好ましい。
また、電池の安全性や貯蔵特性を向上させるために、非水電解液に芳香族化合物を含有させてもよい。芳香族化合物としては、シクロヘキシルベンゼンやt−ブチルベンゼンなどのアルキル基を有するベンゼン類、ビフェニル、あるいはフルオロベンゼン類が好ましく用いられる。
セパレータとしては、強度が充分でしかも電解液を多く保持できるものがよく、そのような観点から、5〜50μmの厚さで、ポリプロピレン製、ポリエチレン製、プロピレンとエチレンとの共重合体などポリオレフィン製の微孔性フィルムや不織布などが好ましく用いられる。特に、5〜20μmと薄いセパレータを用いた場合には、充放電サイクルや高温貯蔵などにおいて電池の特性が劣化しやすく、安全性も低下するが、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を正極活物質として用いた二次電池は安定性と安全性に優れているため、このような薄いセパレータを用いても安定して電池を機能させることができる。
以上の構成要素によって構成される二次電池の形状は円筒型、積層型、コイン型等、種々のものとすることができる。いずれの形状を採る場合であっても、正極と負極との間にセパレータを挟装させ電極体とする。そして正極集電体および負極集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を集電用リードなどで接続し、この電極体に上記電解液を含浸させ電池ケースに密閉し、二次電池が完成する。
二次電池を使用する場合には、はじめに充電を行い、正極活物質を活性化させる。ただし、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を正極活物質として用いる場合には、初回の充電時にリチウムイオンが放出されるとともに酸素が発生する。そのため、電池ケースを密閉する前に充電を行うのが望ましい。
以上説明した本発明のリチウムマンガン系複合酸化物を活物質として用いた二次電池は、携帯電話、パソコン等の通信機器、情報関連機器の分野の他、自動車の分野においても好適に利用できる。たとえば、この二次電池を車両に搭載すれば、電気自動車用の電源として使用できる。
以上、本発明のリチウムマンガン系複合酸化物の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
以下に説明する実施例および比較例では、0.5(LiMnO)−0.5(LiCo1/3Ni1/3Mn1/3)の合成を、反応温度および反応時間を変化させて行った。
<実施例1>
溶融塩原料として水酸化リチウム一水和物(LiOH・HO)を120℃の真空乾燥炉で24時間以上乾燥させて水和物を除去した水酸化リチウム(LiOH)を準備した。また、金属化合物原料(前駆体)を以下の手順で合成した。
0.67molのMn(NO・6HO(45.9g)と0.16molのCo(NO・6HO(46.6g)と0.16molのNi(NO・6HO(46.5g)とを500mLの蒸留水に溶解させて金属塩含有水溶液を作製した。この水溶液を氷浴中でスターラーを用いて撹拌しながら、50g(1.2mol)のLiOH・HOを300mLの蒸留水に溶解させたものを2時間かけて滴下して水溶液をアルカリ性とし、金属化合物の沈殿物を析出させた。この沈殿溶液を5℃に保持したまま酸素雰囲気下で1日熟成を行った。得られた沈殿物を濾過、蒸留水を用いて洗浄することによりMn:Co:Ni=0.67:0.16:0.16の前駆体を得た。
なお、得られた前駆体は、X線回折測定により、Mn、CoおよびNiOの混合相からなることが確認された。そのため、この前駆体1gの遷移金属酸化物含有量は0.013molである。
120gのLiOH(5モル)と200gの前駆体とを混合して原料混合物を調製した。このとき、前駆体の遷移金属が全て目的生成物に供給されたと仮定して、(目的生成物のLi)/(溶融塩原料のLi)は、2.6mol/5mol=0.52であった。
原料混合物を坩堝にいれて、直ちに500℃に熱せられた電気炉に移し、大気中500℃で6時間加熱した。その後、電気炉内で室温まで冷却した。冷却後の坩堝内では、LiOHが固化してなる透明な固体に茶色の生成物が覆われていた。このとき、冷却開始から0.5時間程度で溶融塩は400℃になった。つまり、冷却速度は3.3℃/分であった。
次に、坩堝に純水を加えて固体化した溶融塩を溶解させ、30〜60分放置して生成物の沈殿物とLiOHが溶解した上澄み液とに分離した。上澄み液を捨ててから、再び坩堝に純水を加え、同様の作業をさらに二度繰り返して行った。沈殿物を濾過し、120℃の恒温槽で6時間以上乾燥させた。乾燥後の茶色固体を乳鉢と乳棒を用いて粉砕し、茶色粉末を得た。茶色粉末の平均粒径は、5μmであった。
<実施例2>
LiOHと前駆体との反応温度を600℃、反応時間を1時間、とした他は、実施例1と同様の手順で茶色粉末を得た。茶色粉末の平均粒径は、5μmであった。
なお、本実施例における冷却速度は、冷却開始から1時間程度で溶融塩が400℃になったことから、3.3℃/分であった。
<比較例1>
LiOHと前駆体との反応温度を600℃、反応時間を6時間、とした他は、実施例1と同様の手順で茶色粉末を得た。
<比較例2>
LiOHと前駆体との反応温度を700℃、反応時間を1時間、とした他は、実施例1と同様の手順で茶色粉末を得た。
<比較例3>
LiOHと前駆体との反応温度を700℃、反応時間を6時間、とした他は、実施例1と同様の手順で茶色粉末を得た。
<X線回折測定>
上記の手順で得られた各実施例および各比較例の粉末についてCuKα線を用いたXRD測定を行った。測定結果を図1および図2に示した。図1は2θ=10〜30°の範囲の測定結果を示し、そのうちの20〜25°の範囲を図2に拡大して示した。統合粉末X線解析ソフトウェアPDXL(株式会社Rigaku製)を用い、得られたXRDパターンからバックグラウンドを除去し、ピーク強度および半値幅を求めた。ピーク強度は積分強度とした。指数付けは、空間群:C2/mに基づいて行った。
解析結果から、超格子構造を有する遷移金属層に由来する回折ピークである(020)面、(110)面および(−111)面に対応する回折ピークの強度を合計した値をItotalとし、メインピークである(001)面に対応する回折ピークの強度I(001)に対する比(Itotal/I(001))を計算した。計算結果を、(001)面に対応する回折ピークの半値幅と共に、表1に示した。
<二次電池>
各実施例および各比較例の複合酸化物粉末を正極活物質として用いた五種類のリチウム二次電池を作製し、充放電試験を行った。
いずれかの複合酸化物、導電助剤としてのアセチレンブラック、結着材としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を質量比で50:20:30の割合で混合した。次いで、この混合物を集電体であるアルミニウムメッシュに圧着した。その後、120℃で12時間以上真空乾燥し、電極(正極:φ14mm)とした。正極に対向させる負極は、金属リチウム(φ14mm、厚さ400μm)とした。
正極および負極の間にセパレータとして厚さ20μmの微孔性ポリエチレンフィルムを挟装して電極体電池とした。この電極体電池を電池ケース(宝泉株式会社製CR2032コインセル)に収容した。また、電池ケースには、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを1:2(体積比)で混合した混合溶媒にLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解した非水電解質を注入して、リチウム二次電池を得た。
作製したリチウム二次電池を用いて25℃一定温度下において充放電試験を行った。充電は0.2Cのレートで4.6Vまで定電流充電を行い、その後0.02Cの電流値まで4.6V一定電圧で充電を行った。放電は2.0Vまで0.2Cのレートで行った。初期放電容量を表1に示した。
Figure 2013173632
表1において「検出不可」とは、回折ピークが過少であったため、解析ソフトを用いても半値幅の計測が困難であったことを示す。
total/I(001)値が小さい程、遷移金属層に存在するMnの配列、ひいては金属元素の配列が不規則であることを示す。また、(001)面に対応する回折ピークの半値幅は、各層の積層方向の結晶性を示す指標となる。(001)面に対応する回折ピークの半値幅が小さい程、結晶粒が大きく、遷移金属層が規則的に積層するため結晶性が高い。
実施例1および実施例2の粉末は、Itotal/I(001)値が0.04〜0.05程度で小さかった。つまり、実施例1および実施例2の粉末は、遷移金属層の金属元素が面内においてランダムな配置をしているリチウムマンガン系複合酸化物からなることがわかった。一方、比較例1〜3の粉末は、Itotal/I(001)値が0.1程度で大きかった。また、(020)面に対応する回折ピークの半値幅が0.5°以下の明確なピークであった。そのため、各比較例の粉末では、遷移金属層における金属元素の配置が、各実施例の粉末に比べて規則配置に近いと考えられる。
また、実施例1および2の粉末は、積層方向の結晶性を示す(001)面に対応する回折ピークの半値幅が0.4程度で比較的小さく、c軸方向の結晶性が高いリチウムマンガン系複合酸化物からなることがわかった。そのため、各実施例の粉末では、c軸方向の結晶性が高く、各層が規則的に積層されていると考えられる。
実施例1および実施例2の粉末を用いた二次電池の初期放電容量は、250mAh/gを越える高容量であった。これは、各実施例の粉末が、金属元素の配置がランダムでありながら積層方向の結晶性が高いという特徴的な構造をもつリチウムマンガン系複合酸化物からなるためである。

Claims (11)

  1. LiおよびMnを必須とする二種以上の遷移金属元素を含み結晶構造が層状岩塩構造に属するリチウムマンガン系複合酸化物であって、
    CuKα線を用いたX線回折パターンにおいて、(001)面に対応する回折ピークの強度I(001)に対する、(020)面に対応する回折ピークの強度、(110)面に対応する回折ピークの強度および(−111)面に対応する回折ピークの強度を合計した値Itotalの比(Itotal/I(001))が、0.07以下であり、かつ、(001)面に対応する回折ピークの半値幅が2θで0.5°以下であることを特徴とするリチウムマンガン系複合酸化物。
  2. 組成式:nLiMnO・(1−n)LiMeO(0.2≦n≦0.7、Meは一種以上の遷移金属元素)を基本組成とする請求項1に記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  3. 組成式:nLiMnO・(1−n)LiMeO(0.2≦n≦0.7、MeはCoおよび/またはNiを必須としCo、MnおよびNiから選ばれる一種以上の金属元素)を基本組成とする請求項2に記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  4. 組成式:nLiMnO・(1−n)LiCo1/3Ni1/3Mn1/3(0.2≦n≦0.7)を基本組成とする請求項3に記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  5. total/I(001)が、0.06以下である請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  6. (001)面に対応する回折ピークの半値幅が2θで0.45°以下である請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  7. (020)面に対応する回折ピークの半値幅が2θで1°以上である請求項1〜6のいずれかに記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  8. 空間群:C2/mで表される層状岩塩構造に属する請求項1〜7のいずれかに記載のリチウムマンガン系複合酸化物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のリチウムマンガン系複合酸化物を含む二次電池用正極活物質。
  10. 請求項9に記載の二次電池用正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質と、を備えることを特徴とする二次電池。
  11. 請求項10に記載の二次電池を搭載したことを特徴とする車両。
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