JP2013206679A - 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法および二次電池 - Google Patents

非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法および二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】
熱安定性および安全性が高く、かつ、高い充放電容量をもつという2つの特性を両立させた非水系電解質二次電池を実現することが可能な正極活物質を提供する。
【解決手段】
一次粒子が凝集して二次粒子が構成され、前記二次粒子の平均粒径が2μmから30μmであり、二次粒子の内部の一次粒子界面及び二次粒子の表面の少なくとも一部においてジルコニウム複合酸化物層が形成され、遷移金属に対するジルコニウムの原子比が、0.005から0.03である遷移金属複合酸化物であって、前記遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合して700℃〜800℃で4時間〜50時間焼成することにより得られるZr化合物の緩衝層を有するリチウム遷移金属複合酸化物からなることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法および二次電池に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及にともない、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な非水系電解質二次電池の開発が強く要望されている。このような二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、負極および正極と電解液などで構成され、負極および正極の活物質として、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池については、現在、研究開発が盛んに行われているところである。この中でも、リチウム金属複合酸化物、特に合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)を正極材料に用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として実用化が進んでいる。このリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)を用いたリチウムイオン二次電池では、優れた初期容量特性やサイクル特性を得るための開発がこれまで数多く行われてきており、すでにさまざまな成果が得られている。
しかし、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)は、原料に希産で高価なコバルト化合物を用いているため、電池のコストアップの原因となる。このため、正極活物質として、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)以外を用いることが望まれている。
また、最近は、携帯電子機器用の小型二次電池だけではなく、電力貯蔵用や、電気自動車用などの大型二次電池として、リチウムイオン二次電池を適用することへの期待も高まってきている。このため、正極材料のコストを下げ、より安価なリチウムイオン二次電池の製造を可能とすることは、広範な分野への大きな波及効果が期待できる。
リチウムイオン二次電池用正極活物質として新たに提案されている材料としては、コバルトよりも安価なマンガンを用いたリチウムマンガン複合酸化物(LiMn24)や、ニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO2)を挙げることができる。
リチウムマンガン複合酸化物(LiMn24)は、原料が安価である上、熱安定性、特に、発火などについての安全性に優れるため、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)の有力な代替材料であるといえるが、理論容量がリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)のおよそ半分程度しかないため、年々高まるリチウムイオン二次電池の高容量化の要求に応えるのが難しいという欠点を有している。また、45℃以上では、自己放電が激しく、充放電寿命も低下してしまうという問題もある。
一方、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO2)は、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)とほぼ同じ理論容量を持ち、リチウムコバルト複合酸化物よりもやや低い電池電圧を示す。このため、電解液の酸化による分解が問題になりにくく、より高容量が期待できることから、開発が盛んに行われている。しかし、ニッケルを他の元素で置換せずに、純粋にニッケルのみで構成したリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として用いてリチウムイオン二次電池を作製した場合、リチウムコバルト複合酸化物を正極活物質として用いた場合に比べサイクル特性が劣ってしまう。また、高温環境下で使用されたり保存されたりした場合に、比較的電池性能を損ないやすいという欠点も有している。
このような欠点を解決するために、例えば特許文献1では、高温環境下での保存や使用に際して良好な電池性能を維持することのできる正極活物質として、LiwNixCoyz2(0.05≦w≦1.10、0.5≦x≦0.995、0.005≦z≦0.20、x+y+z=1)で表されるコバルトとホウ素が添加されたリチウムニッケル複合酸化物が提案されている。
また、特許文献2では、リチウムイオン二次電池の自己放電特性やサイクル特性を向上させることを目的として、LixNiaCobc2(0.8≦x≦1.2、0.01≦a≦0.99、0.01≦b≦0.99、0.01≦c≦0.3、0.8≦a+b+c≦1.2、Mは、Al、V、Mn、Fe、CuおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウムニッケル複合酸化物が提案されている。
しかしながら、これらの製造方法によって得られたリチウムニッケル複合酸化物では、リチウムコバルト複合酸化物に比べて充電容量および放電容量がともに高く、サイクル特性も改善されているが、満充電状態で高温環境下に放置しておくと、リチウムコバルト複合酸化物に比べて低い温度からリチウムニッケル複合酸化物の分解による酸素放出を起こすといった問題がある。さらに、高温環境下で不安定となったリチウムニッケル複合酸化物の中のニッケルが、電解液と接触することにより触媒的な働きをし、放出された酸素との反応を促進し発火しやすくなるという安全性の問題がある。
このような問題を解決するために、例えば特許文献3では、リチウムイオン二次電池正極材料の熱安定性を向上させることを目的として、LiabNicCode(Mは、Al、Mn、Sn、In、Fe、V、Cu、Mg、Ti、Zn、Moからなる群から選択される少なくとも一種の金属であり、かつ0<a<1.3、0.02≦b≦0.5、0.02≦d/c+d≦0.9、1.8<e<2.2の範囲であって、さらにb+c+d=1である)で表されるリチウム金属複合酸化物が提案されている。この場合に添加元素として、Mに例えばアルミニウムを選択した場合、ニッケルからアルミニウムへの置換量を多くすれば正極活物質の分解反応は抑えられ、熱安定性は向上することが確かめられている。しかし、十分な安定性を確保するのに有効なアルミニウムでニッケルを置換すると、充放電反応にともない酸化還元反応に寄与するニッケルの量が減少するため、電池性能として最も重要である初期容量が大きく低下するという問題点を有している。これは、アルミニウムが3価で安定していることから、ニッケルも電荷を合わせるため3価で安定し、酸化還元反応に寄与しない部分が生ずるために容量低下が起こるものと考えられる。
近年、携帯電子機器等に用いる小型二次電池に対する高容量化の要求は高まる一方であるが、安全性を確保するために容量を犠牲にすることは、リチウムニッケル複合酸化物の高容量のメリットを失うことになり高容量化の要求に応えられなくなる。また、リチウムイオン二次電池を大型二次電池の用途に適用しようという動きも盛んであり、中でもハイブリッド自動車用、電気自動車用の電源としての期待が大きい。このように自動車用の電源として用いられる場合、安全性に劣るというリチウムニッケル複合酸化物の問題点の解消は大きな課題である。
そこで、安全性を改善するため、正極活物質の周りを異種化合物で被覆し、正極活物質と電解液との直接的な接触を防ぐ方法が提案されている。例えば、非特許文献1では、リチウムニッケル複合酸化物の表面にマグネシウム酸化物をコーティングし熱安定性を向上させることを提案している。しかしながら、かかるリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質として用いた二次電池では、充放電容量が低下しており、高容量と安全性の両立という課題を満たしているとは言い難い。
また、特許文献4では、リチウム二次電池の正極用層相構造酸化物の表面をリチウム転移金属酸化物でコーティングすることが提案されている。この技術では、表面処理用原料溶液を、有機酸とアンモニアでpHを5〜9に調整し、溶液濃度を0.1〜2モル濃度に調節したのち層相構造酸化物を添加して、コーティングされた層相構造酸化物を500〜850℃、3〜48時間で熱処理することにより、リチウム転移金属酸化物で表面を層状にコーティングされた層相構造酸化物からなる正極活物質を得ている。しかしながら、リチウム転移金属酸化物として、LiMn2-XM1X4、LiCo1-XAlX2、LiNi1-XAlX2、LiNi1-X-YCoXAlY2、LiNi1-X-Y-ZCoXM1YM2Z2(M1とM2は、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Cu、Ti、W、Ta、MgまたはMo、0≦X<0.5、0≦Y<0.5、0≦Z<0.5)が挙げられているが、これらはリチウムイオンの移動が可能な酸化物であるにもかかわらず、かかる正極活物質を用いても、約8%もの充放電容量の低下が生じている。このように、この提案においても高容量と安全性の両立という課題を満たしているとは言い難い。
さらに、特許文献5では、リチウムニッケル酸化物粒子の表面にコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウムなどのリチウム化合物をそれぞれ単独で、メカノフュージョンを用いて添着させた非水電解質リチウムイオン二次電池用正極材料が提案されている。しかしながら、この提案は電解液分解の抑制を目的としたものであって、高容量と安全性の両立を目的としたものではない。また、表面に添着させる態様として層状に被覆させる場合および塊状に点在化させる場合が提案されているが、いずれの態様においても長所と短所を有しており、この観点から見ても高容量と安全性を両立させているとはい言い難い。
以上のように、高い充放電容量と熱安定性および安全性を両立させたリチウム金属複合酸化物は見出されておらず、これらの問題を解決した非水系電解質二次電池が望まれている。
特開平8−45509号公報 特開平8−213015号公報 特開平5−242891号公報 特開2002−231227号公報 特開2005−190996号公報 "Surface Modification of LiSr0.002Ni0.9Co0.1O2 by Overcoating with a Magnesium Oxide", H. J. Kweon et al., Electrochem. Solid-State Lett., Volume 3, Issue 3, pp.128-130(March 2000)
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、熱安定性および安全性が高く、かつ、高い充放電容量をもつという2つの特性を両立させた非水系電解質二次電池を実現することが可能な正極活物質を提供することを目的とする。
本発明者は、正極活物質としてリチウム金属複合酸化物を、非水系電解質二次電池に用いる場合に重要となる充放電容量と安全性の両立について深く検討した結果、リチウム遷移金属複合酸化物を構成する内部の一次粒子及び二次粒子の表面に、リチウムジルコニウム複合酸化物からなる被覆層を形成させることにより高い充放電容量と熱安定性および安全性を両立させることができるとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
本発明の第一の発明は、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物において、一次粒子が凝集して二次粒子が構成され、前記二次粒子の平均粒径が2μmから30μmであり、二次粒子の内部の一次粒子界面及び二次粒子の表面の少なくとも一部においてジルコニウム複合酸化物層が形成され、遷移金属に対するジルコニウムの原子比が、0.005から0.03である遷移金属複合酸化物であって、前記遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合して700℃〜800℃で4時間〜50時間焼成することにより得られるZr化合物の緩衝層を有するリチウム遷移金属複合酸化物からなることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第二の発明は、前記遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合して700℃〜800℃で、4時間〜50時間焼成することを特徴とする第一の発明に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第三の発明は、前記リチウム遷移金属複合酸化物が、一般式:LizNi1-x-yCoxyZrt2(ただし、0.10≦x≦0.21、0≦y≦0.08、0.97≦z≦1.15、0.005≦t≦0.03、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される第一または第二の発明に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第四の発明は、一次粒子が凝集して二次粒子を構成している多孔性の前駆体である遷移金属複合酸化物の一次粒子表面にジルコニウムを被覆し、このジルコニウムを被覆した遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合し、700℃〜800℃で4時間〜50時間焼成することを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法である。
本発明の第五の発明は、第一から第三の発明に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質が、正極に用いられていることを特徴とする二次電池である。
従来の発明においては、二次粒子の表面における被覆層形成による熱安定性向上を図っていたが、本発明においては、二次粒子内部の一次粒子表面に高温環境下での酸素放出を抑制するための緩衝層を形成することを特徴としている。すなわち、本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、リチウム遷移金属複合酸化物の二次粒子内及び表面に形成された緩衝層からなることを特徴とする。
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、非水系電解質二次電池の正極材料として適切に用いられる。特に、本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質を正極材料として用いることで、熱安定性および安全性に優れながら、該二次電池の初期放電容量を、190mAh/g以上とすることが可能となる。
本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法により、熱安定性および安全性が高く、かつ、高い充放電容量を有するという2つの特性を両立させた非水系電解質二次電池を実現することが可能な正極活物質を提供することができる。
また、本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質を用いて、非水系電解質二次電池を得ることにより、最近の携帯電子機器等の小型二次電池に対する高容量化の要求を満足するとともに、ハイブリッド自動車用や電気自動車用の大型二次電池に用いられる電源として求められる安全性をも確保することが可能となり、工業上、きわめて有用である。
以下、本発明について、一般式:LizNi1-x-yCoxyZrt2(ただし、0.10≦x≦0.21、0≦y≦0.08、0.97≦z≦1.15、0.005≦t≦0.03、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を用いた場合を中心に説明する。
1.二次電池用正極活物質
本発明の層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物の作製に用いられる遷移金属複合酸化物においては、一次粒子が凝集してできる二次粒子の平均粒径は2μmから30μmである。二次粒子径が小さすぎると二次電池用の極板を作製する際のペースト化においてペースト粘度が高くなりすぎる等の支障が生じ、二次粒子径が大きすぎると、極板の厚みを超えてセパレータの破損の原因となる可能性があり、好ましくない。ここで言う平均粒径とは、レーザー散乱式粒度分布測定装置で計測した粒度分布における平均体積粒径のことである。なお、一次粒子の粒径は、0.1μmから1μmであることが好ましい。
さらに、二次粒子の内部の一次粒子界面及び二次粒子の表面の少なくとも一部においてリチウムジルコニウム複合酸化物層(以下緩衝層と記載することもある)が形成されている。リチウム遷移金属複合酸化物を構成する一次粒子間及び二次粒子の表面に該緩衝層を形成させることで、非水系電解質二次電池の正極活物質として用いて高温環境になった場合にも、二次粒子表面での電解液との接触を減少させ、かつ二次粒子内部に浸透している電解液との接触も減少させて、熱安定性および安全性が高く、かつ、高い充放電容量を確保することが可能となる。ここで、リチウム遷移金属複合酸化物に含まれる遷移金属の合計量に対するジルコニウムの原子比は、0.005から0.03である。ジルコニウム添加量が少ないと熱安定性が低くなり、また、ジルコニウム添加量が多すぎると、電池材料としての容量低下を招き、好ましくない。
本発明のリチウム遷移金属複合酸化物は、一般式:LizNi1-x-yCoxyZrt2(ただし、0.10≦x≦0.21、0≦y≦0.08、0.97≦z≦1.10、0.005≦t≦0.03、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるものであることが好ましい。このリチウム遷移金属複合酸化物を構成する二次粒子の内部にリチウムジルコニウム複合酸化物からなる緩衝層が形成された状態にすることが重要である。
2.二次電池用正極活物質の製造方法
本発明においては、まず、一次粒子が凝集して二次粒子を構成している多孔性の前駆体である遷移金属複合酸化物の一次粒子に水酸化ジルコニウムあるいは酸化ジルコニウムの被覆を施す。被覆方法は、遷移金属複合酸化物にジルコニウムが溶解している溶液を含浸させて乾燥させる方法、遷移金属複合酸化物を水スラリー化し、そのスラリー中にてジルコニウム化合物の加水分解反応により被覆し固液分離後に乾燥させる方法等が挙げられるが、二次粒子の内部まで被覆が施すことができれば方法は問わない。次に、このジルコニウムの被覆を施した遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合し、700℃〜800℃で4時間〜50時間焼成することにより、リチウム遷移金属複合酸化物が形成されると共に被覆層もリチウムジルコニウム複合酸化物へと変化し、リチウム遷移金属複合酸化物一次粒子間及び二次粒子表面の緩衝層となる。
ここで、リチウム化合物としては、水酸化リチウムあるいは炭酸リチウムを用いることが好ましい。また、焼成温度は700℃〜800℃である。焼成温度が低すぎると層状化合物の結晶構造が不完全となり、焼成温度が高すぎると層状化合物における3aサイトと3bサイトのミキシングが起こり、放電容量が低下するために好ましくない。焼成時間は4時間〜50時間である。焼成時間は焼成温度により採用し得る範囲が異なるが、短すぎると層状化合物の結晶構造が不完全となり、長すぎると層状化合物における3aサイトと3bサイトのミキシングが起こり、放電容量が低下するために好ましくない。
リチウムジルコニウム複合酸化物緩衝層は、リチウム遷移金属複合酸化物の一次粒子表面を完全に被覆しても部分的に被覆しても熱安定性の向上に寄与するが、完全にかつ厚く被覆すると、リチウムイオンや電子の出入りを阻害するために、電池特性の劣化につながる。従って、緩衝層の厚さは数nmから300nm程度が好ましい。リチウム遷移金属複合酸化物を構成する遷移金属の合計量に対するZrの原子比が0.005から0.03になるように合成すると、電池としての容量をほとんど損なわずに熱安定性を高めることができる。
(実施例1)
微細な一次粒子(粒径0.1〜0.8μm)から構成される二次粒子であり平均粒径が8μmであるNi0.85Co0.15Oで表される多孔性の金属複合酸化物の粉末40gを、2.5lの純水に加え、撹拌して濃度16g/lのスラリーに調整した。
次に、そのスラリーに硫酸ジルコニウム・四水和物5gを100mlの純水に溶解しておいた溶液を37.5ml加えて4時間攪拌し、加水分解反応により水酸化ジルコニウムを金属複合酸化物の一次粒子界面及び二次粒子表面に析出させた。この添加量は金属複合酸化物を構成するニッケル(Ni)とコバルト(Co)の合計に対するジルコニウム(Zr)の原子比が0.01に相当する。
ろ過により固液分離を行った水酸化ジルコニウム被覆金属複合酸化物粉を300℃で2時間乾燥させた。得られた被覆金属複合酸化物粉を薄片化して透過電子顕微鏡(TEM)にて組織を観察した結果を図1に示す。さらにエネルギー分散型X線分析装置(EDX)にてZrの分布を分析した結果を図2に示す。微細な一次粒子が凝集してからなる二次粒子において、一次粒子界面にジルコニウムを含む被覆層が形成されている。
化学分析により被覆金属複合酸化物粉の各元素の品位を確認した。分析結果に基づき被覆金属複合酸化物を構成するニッケル(Ni)とコバルト(Co)とジルコニウム(Zr)の合計に対するリチウム(Li)の原子比が1.065になるように水酸化リチウムの混合比を算出し、その混合比に基づき被覆金属複合酸化物と水酸化リチウムを秤量して混合した。混合後にアルミナボートに移して雰囲気焼成炉内において酸素気流中にて昇温して740℃で20時間保持して焼成した。
焼成後に解砕処理を施し、純水中に投入して30分攪拌して水洗を実施した。その後、固液分離して回収した粉末を真空乾燥器内において210℃で10時間真空乾燥させた後に本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。
得られた正極活物質を薄片化し透過電子顕微鏡で観察した結果を図3に示す。またEDXでZrの分布を分析した結果を図4に示す。一部Zrの偏析は見られるが、全般に焼成により約500nmに成長したリチウム遷移金属複合酸化物一次粒子の間にZr化合物の緩衝層が形成されている。X線回折装置により得られた回折パターン中に、LiZrOの微弱なパターンが認められたことから、Zr化合物の緩衝層はLiZrOであると考えられる。
得られた正極活物質の初期容量評価は、以下のようにして行った。
正極活物質の粉末70質量%に、アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)20質量%、およびPTFE(ダイキン工業株式会社製)10質量%を混合し、150mgを取り出して、圧力100MPaで直径11mmのペレットを作製し、正極とした。負極としてリチウム金属を用い、電解液には1MのLiClO4を支持塩とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合溶液(富山薬品工業株式会社製)を用いた。これらを用いて、露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス中で、2032型のコイン電池を作製した。
作製した電池は、24時間程度、放置し、開回路電圧(OCV;Open Circuit Voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.5mA/cm2として、カットオフ電圧4.3Vまで充電して、初期充電容量とし、1時間の休止後、カットオフ電圧3.0Vまで放電したときの容量を、初期放電容量とした。
正極の安全性の評価は、前述と同様な方法で作製した2032型のコイン電池を用いて、以下のように行った。
まず、カットオフ電圧4.5VまでCCCV充電(定電流−定電圧充電。最初に、充電が定電流で動作し、それから定電圧で充電を終了するという2つのフェーズの充電過程を用いる充電方法)をした後、短絡しないように注意しながら解体して正極を取り出した。得られた正極を3.0mg計り取り、電解液を1.3mg加えてアルミニウム製測定容器に封入し、示差走査熱量計(DSC、BRUCKER社製、DSC3100SA)を用いて昇温速度10℃/minで室温から400℃までの発熱速度を測定し、発熱が増大する温度を発熱開始温度とし、さらに発熱ピーク強度を測定した。そして、後述する比較例1で得られた発熱ピーク強度を100とする相対比を算出した。
以上によって得られた初期放電容量、DSC発熱ピーク温度、および相対比として求めたDSC発熱ピーク強度を表1に示す。
(実施例2)
微細な一次粒子から構成される二次粒子であり平均粒径が8μmであるNi0.85Co0.15Oで表される多孔性の金属複合酸化物の粉末80gを、2.5lの純水に加え、撹拌して濃度32g/lのスラリーに調整した以外は実施例1と同様にして、加水分解反応により金属複合酸化物の一次粒子界面及び二次粒子表面に析出させた。この添加量は金属複合酸化物を構成するニッケル(Ni)とコバルト(Co)の合計に対するジルコニウム(Zr)の原子比が0.005に相当する。実施例1と同様に、得られた被覆金属複合酸化物と水酸化リチウムを混合して焼成し、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得て、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
微細な一次粒子から構成される二次粒子であり平均粒径が8μmであるNi0.85Co0.15Oで表される多孔性の金属複合酸化物の粉末20gを、2.5lの純水に加え、撹拌して濃度8g/lのスラリーに調整した以外は実施例1と同様にして、加水分解反応により金属複合酸化物の一次粒子界面及び二次粒子表面に析出させた。この添加量は金属複合酸化物を構成するニッケル(Ni)とコバルト(Co)の合計に対するジルコニウム(Zr)の原子比が0.02に相当する。実施例1と同様に、得られた被覆金属複合酸化物と水酸化リチウムを混合して焼成し、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得て、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
焼成時間を4時間とした以外は実施例1と同様にして、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
焼成時間を50時間とした以外は実施例1と同様にして、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
焼成条件を温度700℃とした以外は実施例1と同様にして、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
焼成条件を温度800℃、とした以外は実施例1と同様にして、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
微細な一次粒子から構成される二次粒子であり平均粒径が2μmであるNi0.85Co0.15Oで表される多孔性の金属複合酸化物の粉末を用いた以外は、実施例1と同様にして、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
微細な一次粒子から構成される二次粒子であり平均粒径が30μmであるNi0.85Co0.15Oで表される多孔性の金属複合酸化物の粉末を用いた以外は、実施例1と同様にして、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ジルコニウム化合物の被覆を行わない金属複合酸化物を用いて、実施例1と同様にしてリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
微細な一次粒子から構成される二次粒子であり平均粒径が8μmであるNi0.85Co0.15Oで表される多孔性の金属複合酸化物の粉末10gを、2.5lの純水に加え、撹拌して濃度4g/lのスラリーに調整した以外は実施例1と同様にして、加水分解反応により金属複合酸化物の一次粒子界面及び二次粒子表面に析出させた。この添加量は金属複合酸化物を構成するニッケル(Ni)とコバルト(Co)の合計に対するジルコニウム(Zr)の原子比が0.04に相当する。実施例1と同様に、得られた被覆金属複合酸化物と水酸化リチウムを混合して焼成し、正極活物質を得て、本発明のリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
焼成時間を2時間とした以外は実施例1と同様にして、リチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
焼成時間を55時間とした以外は実施例1と同様にして、リチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
焼成条件を温度820℃とした以外は実施例1と同様にして、リチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例6)
焼成条件を温度650℃とした以外は実施例1と同様にして、リチウム遷移金属複合酸化物正極活物質を得た。得られた正極活物質を用いて2032型のコイン電池を作製し、充放電特性、熱安定性評価を行った。評価結果を表1に示す。
[評価]
本発明の実施例では、DSC発熱ピーク強度が比較例1に対して、大幅に減少していることがわかる。すなわち、一次粒子界面に被覆層が形成されているため、電解液との接触が抑制されて正極活物質から脱離した酸素との反応が比較的緩やかになったと考えられる。
ジルコニウム添加量が多い比較例2では、初期放電容量が大幅に低下するため好ましくない。焼成温度が高すぎる場合や低すぎる場合も初期放電容量が低下するために好ましくない
実施例1における中間生成物であるジルコニウム化合物被覆金属複合酸化物粉末の断面における透過電子顕微鏡観察像 実施例1における中間生成物であるジルコニウム化合物被覆金属複合酸化物粉末の断面におけるEDX面分析像 実施例1で得られたリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質粉末の断面における透過電子顕微鏡観察像 実施例1で得られたリチウム遷移金属複合酸化物正極活物質粉末の断面におけるEDX面分析像

Claims (5)

  1. 層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物において、一次粒子が凝集して二次粒子が構成され、前記二次粒子の平均粒径が2μmから30μmであり、二次粒子の内部の一次粒子界面及び二次粒子の表面の少なくとも一部においてジルコニウム複合酸化物層が形成され、遷移金属に対するジルコニウムの原子比が、0.005から0.03である遷移金属複合酸化物であって、前記遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合して焼成することにより得られるZr化合物の緩衝層を有するリチウム遷移金属複合酸化物からなることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。
  2. 前記遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合して700℃〜800℃で、4時間〜50時間焼成することを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  3. 前記リチウム遷移金属複合酸化物が、一般式:LizNi1-x-yCoxyZrt2(ただし、0.10≦x≦0.21、0≦y≦0.08、0.97≦z≦1.15、0.005≦t≦0.03、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表される請求項1または2に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  4. 一次粒子が凝集して二次粒子を構成している多孔性の前駆体である遷移金属複合酸化物の一次粒子表面にジルコニウムを被覆し、このジルコニウムを被覆した遷移金属複合酸化物とリチウム化合物を混合し、700℃〜800℃で4時間〜50時間焼成することを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  5. 請求項1から3に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質が、正極に用いられていることを特徴とする二次電池。
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