JP6201146B2 - 非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水系電解質二次電池用正極活物質および非水系電解質二次電池 - Google Patents
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Description
さらに、本発明は、上記非水電解液二次電池用正極活物質の工業的規模での生産に適した製造方法を提供することを目的とする。
酸素濃度5容量%以下の雰囲気中において、ニッケル塩及びコバルト塩を含む混合水溶液と、ニオブ塩溶液と、を含む反応液に、前記反応液の温度を40〜60℃に維持しながら、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を加え、アルカリ溶液により反応液のpHを液温25℃基準で11.1〜13.0に制御して、ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を共沈殿させる晶析工程と、ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子とリチウム化合物を混合してリチウム混合物を得る混合工程と、リチウム混合物を650〜850℃の温度で焼成してリチウム金属複合酸化物の焼成粒子を得る焼成工程と、前記焼成粒子を水洗し、乾燥することにより非水系電解質二次電池用正極活物質を得る水洗工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記混合工程におけるリチウム化合物が、水酸化リチウムまたはその水和物であることが好ましい。
前記二次粒子は、粒子内部の空隙率が20%以下であり、タップ密度が2.0g/ml以上であることを特徴とする。
また、前記リチウム金属複合酸化物粒子中にリチウム、ニオブおよび酸素からなる化合物を含むことが好ましい。
また、前記リチウム、ニオブおよび酸素からなる化合物がLi10Nb2O10および/またはLi8Nb2O9であることが好ましい。
さらに、本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、容易で工業的規模での生産に適したものであり、工業上極めて有用である。
本発明に係る非水系電解質二次電池正極活物質の製造方法は、一般式Li1+zNi1−x−yCoxNbyO2(但し、0.05≦x≦0.35、0.02≦y≦0.08、−0.05≦z≦0.10)で表されるリチウム金属複合酸化物粒子からなる非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、A)酸素濃度5容量%以下の雰囲気中において、ニッケル塩及びコバルト塩を含む混合水溶液と、ニオブ塩溶液と、を含む反応液に、前記反応液の温度を40〜60℃に維持しながら、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を加え、アルカリ溶液により反応液のpHを液温25℃基準で11.1〜13.0に制御して、ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を共沈殿させる晶析工程と、B)ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子とリチウム化合物を混合してリチウム混合物を得る混合工程と、C)リチウム混合物を650〜850℃の温度で焼成してリチウム金属複合酸化物の焼成粒子を得る焼成工程と、D)前記焼成粒子を水洗し、乾燥することにより非水系電解質二次電池用正極活物質を得る水洗工程と、を含むことを特徴とする。
以下、工程ごとに詳細な説明をする。
上記晶析工程においては、ニッケル塩及びコバルト塩を含む混合水溶液とニオブ塩溶液とを含む反応液を用いるが、まず、ニオブ塩溶液の作成方法について説明する。
ニオブ塩溶液には、水酸化ニオブ(ニオブ酸化物・水和物)、ニオブメタル、五塩化ニオブを原料に苛性カリ水溶液で溶解した水溶液、または水酸化ニオブ、五塩化ニオブを塩酸に溶解した水溶液を使用することが好ましい。所望する濃度のニオブ塩溶液を得るためにフェロニオブを苛性カリ水溶液に溶解する方法でもよい。これらは、ニオブ濃度を高くすることが可能であり、上記晶析工程への使用に適している。
ニオブ塩を溶解するための反応条件は、所望するニオブ濃度によって最適とする条件は多少変動するものの、苛性カリ水溶液に溶解する場合、苛性カリの濃度を150〜500g/Lとし、溶解温度を60℃超90℃以下の範囲とすることが好ましい。上記条件とすることにより、ニオブ塩溶液として用いて、晶析時の反応性を最適にし、ニッケルとコバルトとニオブの水酸化物を共沈させることができる。苛性カリの濃度が150g/Lよりも少ない場合、ニオブを十分に溶解できず、残渣中にニオブが残留してしまう。逆に、苛性カリの濃度が500g/Lを超える場合、苛性カリの飽和濃度に近く、ニオブを溶解できなくなる。また、溶解時の温度が60℃よりも低い場合、反応性が低下し、溶解に長時間を要してしまう。一方、90℃超では反応性は上がるが水の蒸発量が多い上、激しく反応して突沸する危険がある。
なお、上記晶析工程に用いられる反応液は、上記ニッケル塩及びコバルト塩を含む混合水溶液と、上記にニオブ塩溶液と、を混合することで得られ、混合方法は、特に限定されない。
反応液中のアンモニア濃度が3g/L未満であると、金属イオンの溶解度が不安定になる場合があり、形状及び粒径が整った一次粒子が形成されず、ゲル状の核が生成して粒度分布が広くなることがある。一方、アンモニア濃度が25g/Lを超える濃度では、金属イオンの溶解度が大きくなりすぎ、反応水溶液中に残存する金属イオン量が増えて、組成のずれなどが起きる場合がある。
また、アンモニア濃度が変動すると、金属イオンの溶解度が変動し、均一な水酸化物粒子が形成されないため、アンモニア濃度は一定値に保持することが好ましい。例えば、アンモニア濃度は、上限と下限の幅を5g/L程度として所望の濃度に保持することが好ましい。
なお、反応液中のアンモニア濃度は、アンモニアイオンメーターにより測定することができる。
アンモニウムイオン供給体はとくに限定されないが、例えば、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、フッ化アンモニウムなどを使用することができる。
また、前記アルカリ溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などを用いることができる。
混合工程は、前記複合水酸化物粒子とリチウム化合物を混合してリチウム混合物を得る工程である。複合水酸化物粒子とリチウム化合物とは、リチウム混合物中のリチウム以外の金属の原子数(すなわち、ニッケル、コバルトおよびニオブの原子数の和(Me))と、リチウムの原子数(Li)との比(Li/Me)が、好ましくは0.95〜1.10、より好ましくは1.00〜1.10となるように混合される。すなわち、次工程である焼成工程前後でLi/Meは変化しないので、この混合工程で混合するLi/Meが正極活物質におけるLi/Meとなるため、リチウム混合物におけるLi/Meが、得ようとする正極活物質におけるLi/Meと同じになるように混合される。
焼成工程は、上記混合工程で得られたリチウム混合物を焼成して、リチウムニッケル複合酸化物からなる焼成粒子を形成する工程である。焼成工程においてリチウム混合物を焼成すると、複合水酸化物粒子中の一次粒子に、リチウム化合物中のリチウムが拡散してリチウム金属複合酸化物が形成される。リチウム混合物の焼成は、650〜850℃で行い、720〜820℃で行うことが好ましい。焼成温度が650℃未満であると、複合水酸化物粒子あるいは熱処理粒子中へのリチウムの拡散が十分に行われなくなり、余剰のリチウムや未反応の粒子が残ったり、結晶構造が十分整わなくなったりして、十分な電池特性が得られないという問題が生じる。また、焼成温度が850℃を超えると、一次粒粒子間の焼結が進行し、二次粒子間で激しく焼結が生じて異常粒成長を生じる可能性がある。
水洗工程は、前記焼成粒子を水洗し、乾燥することにより非水系電解質二次電池用正極活物質を得る工程である。焼成粒子の表面には、余剰のリチウム化合物が残留しており、水洗により除去することで、電池に用いられた際の電池容量を向上させることができる。また、余剰のリチウム化合物が残留していると、非水系二次電池内において副反応を引き起こしガス発生による電池の膨張などの原因となるため安全性を損なうおそれがある。
乾燥時間としては、特に限定されるものでないが、1〜24時間程度とすることが好ましい。
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、一般式Li1+zNi1−x−yCoxNbyO2(但し、0.05≦x≦0.35、0.02≦y≦0.08、−0.05≦z≦0.10)で表され、一次粒子が凝集した二次粒子で構成されたリチウム金属複合酸化物粒子からなる非水系電解質二次電池用正極活物質であって、前記二次粒子は、粒子内部の空隙率が20%未満であり、タップ密度が2.0g/ml以上である。
なお、リチウム、ニオブおよび酸素からなる化合物は、粉末X線回折法により検出することができる。
なお、上記リチウム遷移金属複合酸化物の各成分の含有量は、誘導結合プラズマ(ICP)法による定量分析により測定することができる。
本発明の非水系電解質二次電池の実施形態について、構成要素ごとにそれぞれ詳しく説明する。本発明の非水系電解質二次電池は、正極、負極、非水電解液等、一般のリチウムイオン二次電池と同様の構成要素から構成される。なお、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本発明の非水系電解質二次電池は、下記実施形態をはじめとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、本発明の非水系電解質二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
正極を形成する正極合材およびそれを構成する各材料について説明する。本発明の粉末状の正極活物質と、導電材、結着剤とを混合し、さらに必要に応じて活性炭、粘度調整等の目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製する。正極合材中のそれぞれの混合比も、リチウム二次電池の性能を決定する重要な要素となる。
溶剤を除いた正極合材の固形分の全質量を100質量%とした場合、一般のリチウム二次電池の正極と同様、それぞれ、正極活物質の含有量を60〜95質量%、導電材の含有量を1〜20質量%、結着剤の含有量を1〜20質量%とすることが望ましい。
負極には、金属リチウム、リチウム合金等、また、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
正極と負極との間にはセパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な穴を多数有する膜を用いることができる。
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2等、およびそれらの複合塩を用いることができる。
さらに、非水系電解液は、ラジカル補足剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
以上説明してきた正極、負極、セパレータおよび非水系電解液で構成される本発明に係るリチウム二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極をセパレータを介して積層させて電極体とし、この電極体に上記非水電解液を含浸させる。正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、並びに負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を集電用リード等を用いて接続する。以上の構成のものを電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
ニオブ酸溶液を得るため、ニオブ酸(Nb2O5・xH2O)粉末を300g/lの濃度の苛性カリ溶液にニオブ濃度が30g/lとなるように、溶解温度を80℃で一定に保持し、6時間攪拌して溶解した後、残渣を濾別して溶解液を得た。得られた溶解液をニオブ塩溶液とし、ニッケル:コバルト:ニオブのモル比が83.7:13.3:3.0となるように、硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの混合溶液とニオブ塩溶液との反応液を準備し、25質量%のアンモニア水を液中のアンモニア濃度が10g/Lとなるように加え、さらに、25質量%水酸化ナトリウム溶液を反応槽に添加し、反応温度を50℃に、pH11.5に保ち、共沈法によってニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製した。なお、反応槽内部の酸素濃度は、窒素ガスを反応槽内の空間部に供給することにより1容量%に調整した。その後、反応槽内の水酸化物スラリーを全量回収し、濾過、水洗後乾燥し、ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物の乾燥粉末を得た。
なお、添加したコバルトはほぼ全て層状結晶構造のニッケルサイトを置換していると考えられる。
粒子内部の空隙率は、断面SEM像の画像解析により全粒子に対する空隙部の割合から算出した。断面SEM像を図3に示す。
作製した電池は24時間程度放置し、開路電圧OCV(open circuit voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.5mA/cm2としてカットオフ電圧4.3Vまで充電して初期充電容量とし、1時間の休止後カットオフ電圧3.0Vまで放電したときの容量を初期放電容量とした。
また50mlのメスシリンダーに所定量の正極活物質粉末を投入して、500回タッピングした後の体積を読み取り、タップ密度を算出した。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にpHを12.7となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際に酸素濃度を4%となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にアンモニア濃度を4g/Lとなるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にアンモニア濃度を20g/Lとなるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際に反応温度を40℃、pHを12.0となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際に反応温度を60℃、pHを11.2となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にニッケル:コバルト:ニオブのモル比が84.6:13.4:2.0となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にニッケル:コバルト:ニオブのモル比が80.3:12.7:7.0となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にニッケル:コバルト:ニオブのモル比が82.0:13.0:5.0となるようにし、反応温度を70℃、pHを10.5、酸素濃度を21%とし、アンモニウムイオン供給体を加えずアンモニア濃度が0.1g/L未満となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。また、断面SEM像を図4に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際に反応温度を60℃、pHを11.5、酸素濃度を21%、アンモニア濃度が5g/Lとなるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にアンモニウムイオン供給体を加えずアンモニア濃度が0.1g/L未満となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にニッケル:コバルト:ニオブのモル比が85.5:13.5:1.0となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を作製させる際にニッケル:コバルト:ニオブのモル比が77.7:12.3:10.0となるようにした以外は実施例1と同様にして正極活物質粉末を得るとともに評価した。
正極活物質中に含まれるリチウムニオブ複合酸化物の種類、正極活物質粒子の空隙率および比表面積、電池評価によって得られた初期放電容量及び、DSC測定によって得られた発熱ピーク高さ、正極活物質のタップ密度を表1に示す。
2 セパレータ(電解液含浸)
3 正極(評価用電極)
4 ガスケット
5 負極缶
6 正極缶
7 集電体
なお、電気自動車用の電源とは、純粋に電気エネルギーで駆動する電気自動車のみならず、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の燃焼機関と併用するいわゆるハイブリッド車用の電源を含み、これらに好適に用い得る。
Claims (9)
- 一般式Li1+zNi1−x−yCoxNbyO2(但し、0.05≦x≦0.35、0.02≦y≦0.08、−0.05≦z≦0.10)で表されるリチウム金属複合酸化物粒子からなる非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、
酸素濃度5容量%以下の雰囲気中において、ニッケル塩及びコバルト塩を含む混合水溶液と、ニオブ塩溶液と、を含む反応液に、前記反応液の温度を40〜60℃に維持しながら、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を加え、アルカリ溶液により反応液のpHを液温25℃基準で11.1〜13.0に制御して、ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子を共沈殿させる晶析工程と、
ニッケルコバルトニオブ複合水酸化物粒子とリチウム化合物を混合してリチウム混合物を得る混合工程と、
リチウム混合物を650〜850℃の温度で焼成してリチウム金属複合酸化物の焼成粒子を得る焼成工程と、
前記焼成粒子を水洗し、乾燥することにより非水系電解質二次電池用正極活物質を得る水洗工程と、
を含むことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記晶析工程において、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を加えた後の反応液中のアンモニア濃度が3〜25g/Lであることを特徴とする請求項1記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合工程におけるリチウム化合物が、水酸化リチウムまたはその水和物であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記晶析工程における雰囲気中の酸素濃度が、4容量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記ニオブ塩溶液は、ニオブ塩を、濃度150〜500g/Lの苛性カリ水溶液に溶解して得られることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
- 一般式Li1+zNi1−x−yCoxNbyO2(但し、0.05≦x≦0.35、0.02≦y≦0.08、−0.05≦z≦0.10)で表され、一次粒子が凝集した二次粒子で構成されたリチウム金属複合酸化物粒子からなる非水系電解質二次電池用正極活物質であって、
前記二次粒子は、粒子内部の空隙率が20%以下であり、タップ密度が2.0g/ml以上であり、BET法測定による比表面積が、0.5〜2.0m2/gであることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。 - 前記リチウム金属複合酸化物粒子中にリチウム、ニオブおよび酸素からなる化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
- 前記リチウム、ニオブおよび酸素からなる化合物がLi10Nb2O10および/またはLi8Nb2O9であることを特徴とする請求項7に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項6〜8のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質を用いた正極を備えることを特徴とする非水系電解質二次電池。
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