JP4647420B2 - エンジン用ジェネレータ冷却構造 - Google Patents

エンジン用ジェネレータ冷却構造 Download PDF

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Description

本発明は、潤滑油の冷却効果を用いてエンジン用ジェネレータの冷却を行うための、冷却構造に関するものである。
エンジンには、通常、バッテリー充電等に必要な電力を発電するためのジェネレータが組み込まれている。このジェネレータは、一般に、クランクケースにジェネレータカバーを固定してジェネレータ室を形成し、このジェネレータ室に突出するクランク軸にカップ状のロータを固定し、一方ジェネレータカバーの内面には上記ロータの内周面と対向するコイル付きステータを固定して構成されている。
上記のようなエンジンに直結された密閉形のジェネレータでは、潤滑油を使用する冷却方式が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。この例では、ジェネレータカバーの内側上部にオイル噴出孔を設け、流出したオイルをジェネレータカバー内側に設けたリブに沿ってステータに案内する点が開示されている。この例では、ステータはジェネレータカバーに設けられた中央円筒部にボルトによって固定されている。したがって、リブに沿って流下したオイルは上記中央円筒部に到達した後、その一部はステータまで流れるが、その他のオイルは中央円筒部の外周を伝って流れるので、ステータに付着することなくジェネレータカバーの下方に流下する。したがってジェネレータカバーに導かれたオイルの一部はジェネレータの冷却に使用されることなく回収されてしまうので、オイルによる冷却効率の向上が望めなかった。
特許第2898257号公報。
冷却用潤滑油を無駄に流下させることなく、ジェネレータ室内で集め、発熱しているステータの方へ流れ込むようにして、ステータを効果的に冷却しようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
カップ状に形成され、クランクケースの外面に固定されて、その内部にジェネレータ室を形成するジェネレータカバーと、カップ状に形成され、クランク室側からジェネレータ室へ突出するクランク軸の軸端に固定されているロータと、上記ロータに対向する位置のジェネレータカバーの内側中央部に配置される中央円筒部に固定されるステータとを備えたエンジン用ジェネレータ冷却構造において、
上記中央円筒部の上方から流下する潤滑油を中央円筒部の内方に導くために上記中央円筒部の上方に切欠き部又は開口が設けられ、上記ジェネレータカバーに、上記中央円筒部から連続して斜め上方へ延出して、少なくともステータの外周近傍まで延びるオイル案内部が設けられ、上記オイル案内部は、上記切欠き部又は開口を通って上記中央円筒部の中へ潤滑油を流入させるように、上記中央円筒部の切欠き部又は開口の近傍より延出することを特徴とするエンジン用ジェネレータ冷却構である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエンジン用ジェネレータ冷却構造において、上記ジェネレータカバーは金属製であって、上記中央円筒部はステータの半径方向に関して肉厚に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のエンジン用ジェネレータ冷却構造において、上記ジェネレータカバーには、潤滑油を上記ステータに向けて噴射するジェネレータカバーオイル噴射孔が設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のエンジン用ジェネレータ冷却構造において、上記ジェネレータカバーオイル噴射孔が上記切欠き部又は開口の上方に配置されることを特徴とする。
請求項1の発明によって、ジェネレータカバーの中央円筒部の上部に切欠き部又は開口を設けたため、ジェネレータカバーの上方から流下する潤滑油を、上記切欠き部又は開口を介して中央円筒部の内部に導くため、従来のように中央円筒部の外周を伝って無駄に流れる潤滑油を削減できる。さらに、中央円筒部の内側に導かれた潤滑油はステータおよびロータの内部に流れ込むことによって、ジェネレータの内部に多量の潤滑油が滞留し、また、滞留時間も長くなるので、冷却効率を向上させることができる。
そして、中央円筒部から連続してステータの半径方向外方へ向けかつ斜め上方に延出して、少なくともステータの外周部近傍まで延びるオイル案内部を設けたため、ジェネレータカバー内を流下するシリンダヘッドからの戻り油なども広範囲に回収して中央円筒部に導くことができるので、ステータの冷却効率を一層高めることができる。
また、オイル案内部は、中央円筒部の切欠き部または開口の近傍から延出するので、回収した多くの潤滑油を中央円筒部内に導いて、ステータおよびロータの内部からの冷却効果を高めることができる。
請求項2の発明によって、金属製のジェネレータカバーの中央円筒部を肉厚に形成したので、ステータとの接触面積を大きくすることができ、熱伝導による熱の外部への放散効果を高めることができ、ステータの冷却効果を高めることが出来る。
請求項3の発明のように、ジェネレータカバーに、潤滑油をステータに向けて噴射するジェネレータカバーオイル噴射孔を設けることにより、冷却性をさらに向上することができる。
請求項4の発明のように、ジェネレータカバーオイル噴射孔を切欠き部又は開口の上方に配置することで、噴射オイルによりステータを直接噴射冷却でき、さらなる冷却性を確保できる。
図1は本発明の実施形態に係るパワーユニット2を備えた自動二輪車1の側面図である。この自動二輪車1には、ヘッドパイプ3に連なり後下方へ傾斜する一対のメインフレーム4と、ヘッドパイプ3の下部から下方へ下がり、後方へ湾曲し、その先端部が上記メインフレーム4の後端部に接続される一対のサブフレーム5が設けてある。上記メインフレーム4とサブフレーム5とが形成する側面視がほぼ三角形の空間に、内燃機関6と変速機7とを一体化したパワーユニット2が搭載されている。上記内燃機関6は、水冷式V型2気筒内燃機関であり、気筒は前後方向にV型に開いている。上記内燃機関6のクランク軸は車両進行方向に直交し、車両の左右方向に向けて配置されている。変速機7の変速機軸は上記クランク軸と平行である。
図2は、上記自動二輪車に搭載されるパワーユニット2の左面図である。矢印Fは車両搭載時の前方を指している。前側気筒24Fと後側気筒24Rとは同じ内部構造であるから、後側気筒24Rのみ断面を示してある。図3は図2のIII−III断面展開図である。図2、図3において、パワーユニット2の主な外殻は、左クランクケース20、右クランクケース21、左クランクケースカバー22、右クランクケースカバー23、および前側気筒24Fと後側気筒24Rとのそれぞれに設けられたシリンダブロック25、シリンダヘッド26、およびシリンダヘッドカバー27からなっている。
図3において、クランク軸30が、左側軸受28と右側軸受29を介して、左右のクランクケース20、21に回転可能に支持されている。クランク軸30のクランクピン31に、コンロッド32とピストン33が連なり、ピストン33はシリンダ孔34に摺動可能に保持されている。シリンダヘッド26の上記ピストン33に対向する部分に燃焼室35が形成され、シリンダヘッド26の壁体を貫通して点火プラグ36が設けてある。
図2において、燃焼室35に連なる排気ポート40には排気弁42、吸気ポート41には吸気弁43が設けてある。また、シリンダヘッドカバー27の中には、カム軸44が設けられ、カム軸44の上方に排気ロッカーアーム軸45、吸気ロッカーアーム軸46が設けられ、これらのアーム軸に設けられた排気ロッカーアーム47、吸気ロッカーアーム48は、上記カム軸44のカム44a、44bに駆動されて、上記排気弁42、吸気弁43のステム頂部を押して各弁を開閉駆動する。
図3において、カム軸44は、その端部に設けられたカム軸従動スプロケット49とクランク軸30に設けられたカム軸駆動スプロケット50とに、カムチェーン室52の中で掛け回されたカム軸駆動チェーン51によって駆動される。
図3において、右クランクケース21の右方へ突出するクランク軸30をジェネレータカバー91が覆い、その内部に、上記カムチェーン室52に隣接するジェネレータ室90が形成されている。ジェネレータ室90の中に、ジェネレータカバー91に固定されたステータ92と、クランク軸30の軸端部に固定されたロータ93とからなるジェネレータ94が構成されている。ジェネレータ94は、バッテリ等へ電気を供給する交流発電機である。
図3において、クランク軸30の後方に静油圧式無段変速機55が設けてある。これは遠心式ガバナークラッチ56と斜板式油圧ポンプ57と斜板式油圧モータ58とを変速機軸66を介して一体的に組み合せた装置である。クランク軸30の左端部に設けてあるクランク軸出力歯車37は、隣接するカム式トルクダンパ38と一体となって機能する歯車で、上記斜板式油圧ポンプ57のケーシング61に一体結合されている変速機入力歯車60に噛合っている。斜板式油圧ポンプ57と斜板式油圧モータ58とは、斜板式油圧モータ58の斜板67の傾斜状態に応じた変速比で接続され、変速された回転力は、変速機軸66に固定された変速機出力歯車68から取り出される。
図4は図2のIV−IV断面展開図である。これは、変速機軸66から後輪へ動力を伝達する連絡軸85に至る動力伝達経路を示している。変速機軸66に平行に、ニュートラル・ドライブ切換用クラッチ75のクラッチ軸76が右クランクケース21と右クランクケースカバー23にボールベアリングを介して回転可能に支持されている。上記クラッチ軸76に平行に、出力軸80が左クランクケース20と右クランクケース21とにボールベアリングを介して回転可能に支持されている。更に、上記出力軸80に直交して、連絡軸85が出力軸80の左端部の近くに設けられた連絡軸支持部84に回転可能に支持されている。連絡軸支持部84は、左クランクケース20の外側に取り付けられている(図2も参照)。動力は、変速機軸66から、変速機出力歯車68、歯車77、係合部材78を備えたニュートラル・ドライブ切換用クラッチ75、クラッチ軸76、一対の歯車79と81、出力軸80、一対の傘歯車82と86、を経て連絡軸85に伝達される。連絡軸85の後端に設けられたスプライン85aに後輪駆動用動力伝達軸(図示なし)が接続され、この軸を介して後輪が駆動される。
図2において、クランクケース20、21の下部にはオイルポンプ120が設けられ、オイルパン121内にはオイルポンプ120に接続されたオイルストレーナ122が設けてある。オイルポンプ120は、オイルポンプ軸123に設けられたオイルポンプ従動スプロケット124と、クランク軸30に設けられたオイルポンプ駆動スプロケット125とに掛け回されたオイルポンプ駆動用チェーン126によって駆動される。オイルパン121からオイルストレーナ122を経て吸入され、オイルポンプ120から吐出されたオイルは、図示されていない配管を経てクランクケース後部に設けられているオイルクーラ127とオイルフィルタ128を経由してクランク軸30の下方に設けられているメインギャラリ105等へ供給され、要所の潤滑および部材の冷却に供せられる。
図5は、本発明の第1実施形態のジェネレータ冷却構造に係るジェネレータ94の、クランク軸30の軸線を含む断面の拡大図である。右クランクケース21に、クランク軸30の端部を覆うようにジェネレータカバー91がボルトで取付けられ、その内部にジェネレータ室90が形成されている。このジェネレータカバー91は、端部91aと外周筒状部91bと中央円筒部91cとから成り、右クランクケース側が開放されたカップ状のもので、中央円筒部91cにはステータ92が複数のボルト95によって締結されている。ステータ92は磁性体で形成され、放射状に配置された複数の半径方向円筒部92aと、これに巻回されたコイル92bとからなっている。
ジェネレータ室92内に突出するクランク軸30の右端にはカップ状のロータ93が固定されている。ロータ93は、端部93aと周囲円筒部93bとボス部93cとからなり、そのボス部93cにおいてキー96、ワッシャ97、ボルト98によってクランク軸30に固定されている。ロータ93の周囲円筒部93bの内周面には永久磁石99が設けられている。永久磁石99の内周面とステータ92の半径方向円筒部92aの外端面とは所定の間隔を持って対向するようにしてある。
ロータ93の端部93aにはワンウエイクラッチ100の外輪100aがボルト101によって固定されている。ワンウエイクラッチ100の内輪を兼ねたボス部102aを有する歯車102は、ローラベアリング103を介してクランク軸30に遊嵌されている。歯車102は図示していない減速歯車群を介してスタータモータの出力ピニオンに噛み合い上記スタータモータによって内燃機関始動時にクランク軸30が回転駆動される。内燃機関6が起動され、クランク軸30が回転すると、上記ステータ92のコイル92bに交流電流が発生し、ジェネレータ94が機能する。
クランクケースのクランク軸30の下方を左右に貫通してメインギャラリ105が設けてある。オイルパン121からオイルストレーナ122を経てオイルポンプ120に吸入された後、吐出されたオイルが、オイルクーラ127とオイルフィルタ128を経てこのメインギャラリ105へ供給されている。メインギャラリ105の端部から右クランクケース21内を上方へ向かうクランクケース上向き油路106は、クランク軸30の右側ジャーナル軸受部29へ向かい、さらにクランクケース上方延長油路107に連なり、更にシリンダ孔内やピストンの裏側を潤滑するシリンダ孔内向けオイル噴射孔108に連なっている。メインギャラリ105の端部からジェネレータカバー91の方へ向かうクランクケース横方向延長油路110は、ジェネレータカバー下部壁内油路111につながり、更にジェネレータカバーの内面下側の隅のジェネレータカバー下部オイル噴射孔112に達している。ジェネレータ94のステータ92は、発電中に発熱する。これを冷却するために、上記ジェネレータカバー下部オイル噴射孔112からオイルをステータ92に向けて噴射するようになっている。
図6は上記実施形態のジェネレータカバー91を内側から見た図である。図5に示したジェネレータカバー91は図6のA−A断面を示している。図6によってジェネレータカバー91を内側から見ると、外周筒状部91bに囲まれた中に端部91aがあり、端部91aには多数の放射状リブが設けられ、端板部の中央部に中央円筒部91cが見える。下部にはジェネレータカバー下部オイル噴射孔112が見える。この第1実施形態のジェネレータカバー91には、ステータ向けのオイル噴射孔は下部にジェネレータカバー下部オイル噴射孔112が1個が設けられているのみである。
図7は図6のVII−VII断面図、図8は図6のVIII−VIII断面図である。図9は図6のIX矢視図である。ジェネレータカバー91の中央円筒部91cの上部には、図6、図7、および図9に示されるように、切欠き91dが設けてあり、中央円筒部91cの外部と内部が連通している。これは中央円筒部91cの上方より流下するオイルを、中央円筒部91cの内方へ導くために設けられたものである。
ジェネレータカバー91の端板部91aの内側に設けられている複数のリブの大多数は補強用リブ115であり、これは図7に示されるように、背丈の低いリブである。図6に示されている複数のリブのうちの、ハッチングを付してある2枚のリブは、図8に示されているように、特に背丈の高いリブであって、オイル案内用リブ116である。オイル案内用リブ116は上記中央円筒部91cの外周の、切欠き91dの近傍に接続し、ジェネレータカバー外周方向へ向かい、かつ斜め上方に延出して、少なくともステータ92の外周部近傍まで延びている。
ジェネレータカバー下部オイル噴射孔112からステータ92に向けて噴射されたオイルはロータ93にも降り掛かり、ジェネレータカバー91の外周筒状部91bの内面へ遠心力で飛散する。図5に示されるように、隣接しているカムチェーン室52を経て、カム軸44等を潤滑した戻りオイルも、ジェネレータ室92へ流入する。これらのオイルは合流して、ジェネレータカバー91の端板部91aの内側を経由して流下する。流下したオイルはオイル案内用リブ116によって中央部へ集められる。中央円筒部91cの端面にはステータ92が密着して取付けられているので、中央円筒部91cの上面に達したオイルは、オイルは中央円筒部91cの端面側へ流出することは出来ないので、切欠き91dを通って中央円筒部91cの中へ流入する。そして、ステータ92の中心部および中心部の左右付近を冷却し、更に流下して下側のステータ92の表面を冷却しながら流れて落下する。
オイル案内用リブ116や切欠き91dが設けられていない場合は、ジェネレータカバー91の端板部91aの内面を流下したオイルは、中央円筒部91cの円筒外周側面を伝って落下するので、ステータの中心部や下側のステータは冷却されることがなかった。ジェネレータカバー中央円筒部の切欠き91dとオイル案内用リブ116の作用によって、従来冷却出来なかった部分の冷却が可能となり、ジェネレータの冷却効率が向上した。
図10は、図6のIX方向から見た、他の開口の例である。上記実施形態では、形状として、中央円筒部91cの端面から中央円筒部91cの肉厚部を削除した切欠き91d(図9)を示したが、このような切欠きの代わりに、中央円筒部91cの肉厚部に半径方向に貫通する、図10に示されるような角形開口91eを設けても良い。または図示していないが、丸型などの開口であってもよい。
ステータの冷却は、オイルの流れによる熱伝達効果だけでなく、金属部材への熱伝導と金属部材から走行風への熱伝達も利用されている。ジェネレータカバー91は金属製であり、ステータ92が取付けられる中央円筒部91cの半径方向の肉厚、即ち図6にWで示した厚さ、は十分厚くしてある。ステータ92で発生した熱は、中央円筒部91cへの取付け部から、肉厚の中央円筒部91cを経てジェネレータカバー91の端板部91aに伝わり、ジェネレータカバー91の外面に沿って流れる走行風によって、熱が外気へ放散される。この理由から、中央円筒部91cの厚さWが厚いことはステータ92の冷却に役立っている。。
図11は、本発明の第2実施形態のジェネレータ冷却構造に係るジェネレータ130の、クランク軸30の軸線を含む断面図である。図12は上記実施形態のジェネレータカバー131を内側から見た図である。図11に示したジェネレータカバー131は、図11のB−B断面を示している。ジェネレータカバー131を構成している端板部131a、外周筒状部131b、中央円筒部131c、切欠き131dおよびリブなどの配置は第1実施形態とほぼ同じである。
本実施形態が第1実施形態と異なる点は、第1実施形態に設けられていたジェネレータカバーの内面下側隅のジェネレータカバー下部オイル噴射孔112とこれに関連する油路が廃止され、その代わりに、オイル噴射孔の位置がジェネレータ室の上方に変更され、これに関連する新たな油路が設けられている。本実施形態においては、ステータ向けのオイル噴射孔は、図11および図12に示されるように、ジェネレータカバー131の内側上部にジェネレータカバー上部オイル噴射孔132が1個が設けられている。図には、ジェネレータカバーと新設された油路に関する部分を除いては、第1実施形態と同じであるから第1実施形態と同じ符号が付してある。
上記ジェネレータカバー上部オイル噴射孔132へオイルを供給するための油路は、右クランクケース21内のクランクケース上向き油路106および上方クランクケース上方延長油路107(以上は第1実施形態と同じ)に連続して新たに設けられたクランクケース上部追加延長油路133と、ジェネレータカバー上部壁内油路134とである。これらの油路を通じて、オイルがジェネレータカバー上部オイル噴射孔132へ供給され、ステータ92へ向けて噴射される。
ジェネレータカバー131の中央円筒部131cには、図12に示されるように第1実施形態と同様に切欠き131dが設けてあり、端板部131aには、オイル案内用リブ136が設けてある。ステータの上部へ噴射されたオイルは第1実施形態と同様のオイル案内用リブ136によって集められ、切欠き131dからステータ92の中央部へ流れ込み、ステータ92の中央部を冷却し、更にステータ92の下部を冷却して流下する。
図13は、本発明の第3実施形態のジェネレータ冷却構造に係るジェネレータ140の、クランク軸30の軸線を含む断面図である。図14は上記実施形態のジェネレータカバー141を内側から見た図である。図13に示したジェネレータカバー141は、図14のC−C断面を示している。ジェネレータカバー141を構成している端板部141a、外周筒状部141b、中央円筒部141c、切欠き141dおよびリブなどの配置は第1実施形態とほぼ同じである。
本実施形態のジェネレータカバー141は第1実施形態と第2実施形態とを複合したものであって、オイル噴射孔はジェネレータカバーの上下にそれぞれジェネレータカバー下部オイル噴射孔142とジェネレータカバー上部オイル噴射孔143が設けてある。これらは、それぞれ、第1実施形態のジェネレータカバー下部オイル噴射孔112、および第2実施形態のジェネレータカバー上部オイル噴射孔132と同じものである。またこれたのオイル噴射孔に連なるジェネレータカバー壁内油路も、第1実施形態、第2実施形態と同様な、ジェネレータカバー下部壁内油路144とジェネレータカバー上部壁内油路145とが設けてある。これらのオイル噴射孔へオイルを供給するクランクケース側の油路も、第1実施形態と第2実施形態にそれぞれ設けられていた油路、メインギャラリ105、クランクケース上向き油路106、クランクケース上方延長油路107、クランクケース横方向延長油路110、クランクケース上部追加延長油路133がそのまま用いられている。図には、ジェネレータカバーに関する部分を除いて、第1実施形態・第2実施形態と共通の部分の符号は、同じ符号を付してある。上下両方からオイルを噴射するので、ステータ冷却の効果は一層高められている。オイルの流れも、第1実施形態および第2実施形態と同様である。
以上に詳述したように、上記各実施形態においてはつぎの効果がもたらされる。
(1)ジェネレータカバーの中央円筒部の上部に切欠き部又は開口を設けたため、ジェネレータカバーの上方から流下する潤滑油を、上記切欠き部又は開口を介して中央円筒部の内部に導くため、従来のように中央円筒部の外周を伝って無駄に流れる潤滑油を削減できる。また、潤滑油はステータおよびロータの内部に流れ込むことによって、ジェネレータの内部に多量の潤滑油が滞留するので、冷却効率を向上させることができる。
(2)中央円筒部から連続してステータの半径方向外方斜め上方に延出するオイル案内部を設けたため、ジェネレータカバー内を流下するシリンダヘッドからの戻り油なども広範囲に回収して中央円筒部に導くことができ、ステータの冷却効率を一層高めることができる。
(3)オイル案内部は、中央円筒部の切欠き部または開口の近傍から延出するので、回収した多くの潤滑油を中央円筒部内に導いて、ステータおよびロータの内部からの冷却効果を高めることができる。
(4)金属製のジェネレータカバーの中央円筒部を肉厚に形成したので、熱伝導による熱の外部への放散効果を高めることができ、ステータの冷却効果を高めることが出来る。
本発明の実施形態に係るパワーユニット2を備えた自動二輪車1の側面図である。 上記自動二輪車に搭載されるパワーユニット2の左面図である。 図2のIII−III断面展開図である。 図2のIV−IV断面展開図である。 本発明の第1実施形態に係るジェネレータ94の、クランク軸軸線30を含む断面の拡大図である。 上記実施形態のジェネレータカバー91を内側から見た図である。 図6のVII−VII断面図である。 図6のVIII−VIII断面図である。 図6のIX矢視図である。 図6のIX方向から見た、他の開口の例である。 本発明の第2実施形態に係るジェネレータ130の、クランク軸30の軸線を含む断面図である。 上記実施形態のジェネレータカバー131を内側から見た図である。 本発明の第3実施形態に係るジェネレータ140の、クランク軸30の軸線を含む断面図である。 上記実施形態のジェネレータカバー141を内側から見た図である。
符号の説明
21…右クランクケース、30…クランク軸、90…ジェネレータ室、91…ジェネレータカバー、91a…端版部、91b…外周筒状部、91c…中央円筒部、91d…切欠き、91e…角形開口、92…ステータ、92a…半径方向円筒部、92b…コイル、93…ロータ、93a…端板部、93b…周囲円筒部、93c…ボス部、94…ジェネレータ、100…ワンウエイクラッチ、100a…外輪、102…歯車、102a…内輪を兼ねたボス部、103…ローラベアリング、105…メインギャラリ、106…クランクケース上向き油路、107…クランクケース上方延長油路、108…シリンダ孔内向けオイル噴射孔、110…クランクケース横方向延長油路、111…ジェネレータカバー下部壁内油路、112…ジェネレータカバー下部オイル噴射孔、115…補強用リブ、116…オイル案内用リブ、130…ジェネレータ(第2実施形態)、131…ジェネレータカバー、132…ジェネレータカバー上部オイル噴射孔、133…クランクケース上部追加延長油路、134…ジェネレータカバー上部壁内油路、135…補強用リブ、136…オイル案内用リブ、140…ジェネレータ(第3実施形態)、141…ジェネレータカバー、142…ジェネレータカバー下部オイル噴射孔、143…ジェネレータカバー上部オイル噴射孔、144…ジェネレータカバー下部壁内油路、145…ジェネレータカバー上部壁内油路、148…補強用リブ、149…オイル案内用リブ

Claims (4)

  1. カップ状に形成され、クランクケース(21)の外面に固定されて、その内部にジェネレータ室(90)を形成するジェネレータカバー(91,131,141)と、
    カップ状に形成され、クランク室側からジェネレータ室(90)へ突出するクランク軸(30)の軸端に固定されているロータ(93)と、
    上記ロータ(93)に対向する位置のジェネレータカバー(91,131,141)の内側中央部に配置される中央円筒部(91c,131c)に固定されるステータ(92)とを備えたエンジン用ジェネレータ冷却構造において、
    上記中央円筒部(91c,131c)の上方から流下する潤滑油を中央円筒部(91c,131c)の内方に導くために上記中央円筒部(91c,131c)の上方に切欠き部(91d,131d,141d)又は開口(91e)が設けられ、
    上記ジェネレータカバー(91,131,141)に、上記中央円筒部(91c,131c)から連続して斜め上方へ延出して、少なくともステータ(92)の外周近傍まで延びるオイル案内部(116,136)が設けられ、
    上記オイル案内部(116,136)は、上記切欠き部(91d,131d,141d)又は開口(91e)を通って上記中央円筒部(91c,131c)の中へ潤滑油を流入させるように、上記中央円筒部(91c,131c)の切欠き部(91d,131d,141d)又は開口(91e)の近傍より延出する
    ことを特徴とするエンジン用ジェネレータ冷却構造。
  2. 上記ジェネレータカバー(91,131,141)は金属製であって、上記中央円筒部(91c,131c)はステータ(92)の半径方向に関して肉厚に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用ジェネレータ冷却構造。
  3. 上記ジェネレータカバー(91,131,141)には、潤滑油を上記ステータ(92)に向けて噴射するジェネレータカバーオイル噴射孔(112,132,142,143)が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジン用ジェネレータ冷却構造。
  4. 上記ジェネレータカバーオイル噴射孔(112,132,142,143)が上記切欠き部(91d,131d,141d)又は開口(91e)の上方に配置されることを特徴とする請求項3に記載のエンジン用ジェネレータ冷却構造。
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