JP2005054698A - 自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラッチ室内にオイルが蓄積されるのを防止し、特に、エンジンを停止させた後にクラッチがオイル漬けになることがなく、クラッチの操作性を良好に維持することができる自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車の提供。
【解決手段】 クランク室20とクラッチ室24とは隔壁38により仕切られ、該隔壁38にはオイルリターン室73が形成されている。該オイルリターン室73の奥には、クラッチ室24内へ流入するオイルが通るオイル流入口52,53と、流入したオイルがオイルパン9へ流出する際に通るオイル流出口60,61とが形成されている。オイルリターン室73には、前記オイル流入口52,53及びオイル流出口60,61を覆うようにしてカバー39が被せられ、クラッチ室24内の他の空間から遮蔽されている。
【選択図】 図10

Description

本発明は、クラッチの操作性を良好に維持することのできる自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車に関する。
自動二輪車に搭載されるエンジンは、主として上部のシリンダと下部のクランクケースと該クランクケースの底部のオイルパンとを備える。前記クランクケース内には、クランクシャフトを収納するクランク室と、クラッチを収納するクラッチ室とが設けられている。自動二輪車のハンドルにはクラッチレバーが備えられ、オペレータは該クラッチレバーを操作することにより、前記クラッチを切り、又はクラッチを繋ぐことができる。
このようなエンジンには、該エンジン内の各所を循環して潤滑及び冷却の用途に供されるオイル(エンジンオイル)が用いられている。オイルをエンジン内に循環させる形態の一つとしてドライサンプ式がある(特許文献1参照)。
ドライサンプ式エンジンでは、オイルパン内のオイルをオイルタンクへ回収するためのオイルポンプ(スカベンジングポンプ)と、オイルタンク内のオイルをエンジン各所へ圧送するためのオイルポンプ(フィードポンプ)とが備えられている。スカベンジングポンプ及びフィードポンプは共に、エンジンの作動(クランクシャフトの回転)によって駆動される。
4ストロークエンジンの場合、フィードポンプによって圧送されたオイルの一部はシリンダヘッドへ送られ、動弁系の潤滑を担う。その後、潤滑の用途を終えたオイルはオイルパンへ集められる。オイルパンへ集められたオイルは、オイルパンに設けられたスカベンジマウスを通ってスカベンジングポンプにより吸い上げられ、オイルパンとは別体に設けられたオイルタンクへ回収される。オイルタンク内のオイルは、フィードポンプによってシリンダヘッド等へ圧送され、再び潤滑及び冷却の用途に供される。
このようなドライサンプ式エンジンは、オイルパンに集められたオイルをスカベンジングポンプによってオイルタンクに回収するため、オイルパン内に大量のオイルが貯蓄されることがない。
特開2003−14094号公報
ところで、エンジンの構造によっては、シリンダヘッドからオイルパンへ戻るオイルがクラッチ室内を経由せざるを得ない場合がある。この場合、クラッチ室内のオイルレベルが高くなってクラッチがオイルに漬かり易くなり、その結果、オイルの粘性抵抗がクラッチの操作性に影響を及ぼすことがある。
例えば、作動していたエンジンを停止させた場合、シリンダヘッドへ送られていたオイルは下降してクラッチ室へ集められるが、エンジンが停止していてスカベンジングポンプは駆動していないため、集められたオイルはオイルタンクへ回収されずにクラッチ室の内底部に蓄積される。従って、蓄積されたオイルにクラッチが漬かり、操作性に影響がでる場合がある。
また、車体に対してサイドスタンドが配置されているのと同じ側にクラッチ室が配置されているエンジンの場合、サイドスタンドによって支持されるとクラッチ室が低くなるように車体は傾く。従って、オイルパン内に溜まったオイル、又は上述したようにシリンダヘッドから下降してきたオイルはクラッチ室へ侵入し、クラッチ室内のオイルレベルが高くなる場合があり、クラッチの操作性に影響がでる。
そこで本発明は、クラッチ室内にオイルが蓄積されるのを防止し、エンジンを停止させた後にクラッチがオイル漬けになることがなく、クラッチの操作性を良好に維持することができる自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車を提供することを目的とする。
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る自動二輪車用エンジンは、クランクシャフトを収納して下部にオイルパンを有するクランク室と、該クランク室に隣接配置されてクラッチを収納するクラッチ室と、前記クランク室及び前記クラッチ室を仕切る隔壁とを備え、該隔壁には前記オイルパンへオイルを導くオイル流路が形成されている。
このような構成とした場合、シリンダヘッドから流下してきたオイルを、クラッチ室を構成する壁内に形成したオイル流路を通じてオイルパンまで導くことができるため、クラッチ室内にオイルが集まらず、クラッチがオイル漬けになるのを防止することができる。
また、前記隔壁には、前記クラッチ室内へ流入するオイルが通るオイル流入口と、前記クラッチ室から前記オイルパンへ流出するオイルが通るオイル流出口とが形成され、前記オイル流路は、前記オイル流入口に通じるオイル流入路と、前記オイル流出口に通じるオイル流出路とから成り、前記クラッチ室内には、前記オイル流入口から流入したオイルの飛散を防止して該オイルを前記オイル流出口へ導くべく、前記オイル流入口を覆うようにカバーが設けられていてもよい。
このような構成とした場合、例えばシリンダヘッドからオイルが流下する際に、エンジンの構造上クラッチ室内を経由せざるを得ない場合であっても、オイル流入口から流入したオイルは、カバーで遮られてクラッチ室内へ飛散することがなく、オイル流出口へ円滑に誘導することができる。従って、エンジンの停止後にシリンダヘッドから流下してきたオイルを、クラッチ室の内底部に溜めることなくオイルパンへ導くことが可能であり、クラッチがオイル漬けになるのを防止することができる。
また、前記隔壁には窪部が形成され、前記オイル流入口と前記オイル流出口とは前記窪部の奥に形成され、前記カバーは前記窪部の開口を塞いで設けられていてもよい。このような構成とした場合、窪部とカバーとによって、オイル流入口とオイル流出口とを内部に有する閉塞的な空間(オイルリターン室)が形成される。従って、オイル流入口から流入したオイルは、前記空間からクラッチ室内へ漏出しにくく、より確実にオイル流出口を通ってオイルパンへ導くことができる。
また、前記カバーは錘状を成し、前記窪部の奥側へ突出するようにして設けられていてもよい。このような構成とした場合、オイル流入口から流入したオイルはカバーの表面ではね返り、窪部の奥側へ誘導されやすくなる。従って、窪部とカバーとにより形成された空間からクラッチ室へ、オイルがより漏出しにくくなる。
また、前記カバーは金属製であり、前記クラッチ室内には発電用のゼネレータが前記カバーに近接して設けられていてもよい。このような構成とした場合、ゼネレータにて発生した熱は、カバーへ伝わって放熱される。また、カバーに伝わった熱は、該カバーに接触したオイルによっても奪われる。従って、発電中に比較的高温になるゼネレータを冷却することが可能である。
また、より具体的な構成例をあげれば、前記クランクシャフトの端部は前記窪部及び前記カバーを貫通して前記クラッチ室内へ突出しており、前記端部には発電用のゼネレータの回転子が設けられ、前記カバーは金属製であって前記ゼネレータの固定子は該カバーに近接して設けられていてもよい。このような構成とした場合、ゼネレータとカバーとを比較的容易に近接配置することができ、カバーを介してゼネレータの放熱及び冷却を促進することができる。
また、前記クランク室と前記クラッチ室との間は、前記隔壁により、互いの底部間でのオイルの通流が制限され、前記クランク室及び前記クラッチ室の内底部に溜まったオイルを吸い込むためのスカベンジングポンプを備えていてもよい。
このような構成とした場合、クランク室とクラッチ室とが隔壁によって仕切られているため、エンジンが傾けられたとしても、クランク室の内底部に溜まったオイルがクラッチ室へ流れ込むことがなく、クラッチがオイル漬けになるのを防止することができる。
また、前記クラッチ室は、前記クランク室に対し、車体に対するサイドスタンドの配置側と同じ側に配置されていてもよい。このような構成とした場合、車体をサイドスタンドで支持することにより車体が傾斜し、クランク室に対してクラッチ室が下方に位置する状態になったとしても、クランク室の内底部に溜まったオイルがクランク室へ侵入するのを防止することができる。
また、上述したエンジンを自動二輪車に搭載した場合は、エンジンのクラッチがオイル漬けになりにくく、変速時におけるクラッチ操作をスムースに行い得る自動二輪車を実現することができる。
本発明によれば、クラッチ室内にオイルが蓄積されるのを防止し、エンジンを停止させた後にクラッチがオイル漬けになることがなく、クラッチの操作性を良好に維持することができる自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、自動二輪車の左側面図である。図1に示す自動二輪車1はアメリカンタイプであり、前輪2と後輪3との間に車体の骨格を成すフレーム4を備え、該フレーム4内にエンジンEが搭載されている。該エンジンEは、複数のブラケットを介してフレーム4に固定されている。また、フレーム4の左側にはサイドスタンド5が備えられている。なお、本実施の形態についての以下の説明では、図1に示す自動二輪車1に関する方向(前後、左右、及び上下)に基づいて記述する。
図2は一部を切り欠いたエンジンEの左側面図であり、図3は一部を切り欠いたエンジンEの右側面図である。該エンジンEはV型2気筒の4サイクルエンジンであり、前後に傾斜して上方へ開くようにV字状に配置されたシリンダ6,7と、該シリンダ6,7の下方に設けられたクランクケース8と、該クランクケース8の下方に設けられたオイルパン9とを備えている。また、シリンダ6,7は、夫々の上部にシリンダヘッド6a,7aを有し、その内部にバルブ及びロッカーシャフト等の動弁系を有している。
[主要ハウジング]
図4は、シリンダ6,7を除いたエンジンEの主要なハウジング部品を示す分解斜視図である。図4に示すようにエンジンEは、左右で対を成す左側クランクケース10と右側クランクケース11とを備えている。該左側クランクケース10及び右側クランクケース11が左右から閉じ合わさってクランクケース8を成すことにより、該クランクケース8内には、クランク室20、トランスミッション室21、出力シャフト室22、及びセパレータ室23が形成される。
左側クランクケース10の左側部(外側部)は右側(中心側)へ窪んでクラッチ室24の一部分を形成している。左側クランクケース10には内側クラッチカバー12が左側から取り付けられて互いの周縁部が接合され、該内側クラッチカバー12の左側部には外側クラッチカバー13が取り付けられる。左側クランクケース10に内側クラッチカバー12が接合され、該内側クラッチカバー12に外側クラッチカバー13が接合することにより、カバー内部にクラッチ室24が形成される。
右側クランクケース11の右側部(外側部)前寄りの位置にはカムカバー14が取り付けられる。右側クランクケース11とカムカバー14との間の空間はカム室25を成し、該カム室25内には後述するカム及びカムチェーン等が収納される。また、右側クランクケース11の右側部後寄りの位置には内側ミッションカバー15が取り付けられ、該内側ミッションカバー15の右側部には外側ミッションカバー17が取り付けられる。内側ミッションカバー15と外側ミッションカバー17とによって形成される内部空間は、オイル貯蓄室26を成している。
左側クランクケース10及び右側クランクケース11の下部にはオイルパン9が取り付けられる。その結果、該オイルパン9は、クランク室20及びトランスミッション室21の下方に位置する。
なお、図示していないが、上述した各部材間にはシール部材が介装されており、気体及び液体が各部材間の接続箇所から漏れでないようになっている。
図5は、図2に示すエンジンEのV-V断面図である。図5に示すようにエンジンEにおいて、クランク室20はシリンダ6,7の下方に位置し、該クランク室20の後方にはトランスミッション室21が配置されている。該トランスミッション室21はオイルタンクとしても用いられる。
トランスミッション室21の後方には出力シャフト室22が配置されており、トランスミッション室21の右側部分は、出力シャフト室22の右側部に沿って後方へ延設されている。また、該出力シャフト室22の後方にはセパレータ室23が配置されている。更に、エンジンEの左側部であってクランク室20及びトランスミッション室21の左側にはクラッチ室24が配置されており、エンジンEの右側部であってトランスミッション室21の右側にはオイル貯蓄室26が配置されている。
前記クランク室20、トランスミッション室21、出力シャフト室22、セパレータ室23、及びクラッチ室24は、左側クランクケース10と右側クランクケース11とが閉じ合わさってできるクランクケース8によって一体的に成形されている。
このように一体的に成形されたエンジンEは、トランスミッション室21,出力シャフト室22,及びセパレータ室23を、クランク室20に対して別体に構成した場合に比べ、部品点数を削減できるため、エンジン重量及び組立作業工数も削減することができる。また、エンジンEをコンパクト化することができる。
[動力伝達構造]
図5に示すように、クランク室20内にはクランクシャフト30が収納されている。左側クランクケース10及び右側クランクケース11の夫々には、軸受部30aが設けられており、クランクシャフト30は軸芯が左右方向へ向くようにして軸受部30aにて回転自在に支持されている。該クランクシャフト30のクランクピン31には、コンロッド32を介してピストン33が連結されている。該ピストン33は、クランクシャフト30の回転に連動し、シリンダ6,7の内壁面に沿って略上下方向へ往復運動をする。
クランクシャフト30の右端部は、右側クランクケース11を貫通してカム室25内に突出しており、チェーンを介してカムスプロケット34,35に連結している(図3参照)。また、クランクシャフト30の右端部は、チェーンを介してクランクシャフト30の前後に配置されたバランサ用シャフト36,37にも連結している(図3参照)。
該バランサ用シャフト36,37はクランクシャフト30に対して平行に配置されており、シャフト上にウェイトが設けられている(図示せず)。バランサ用シャフト36,37はクランクシャフト30の回転に伴って回転し、エンジンEの作動によって生じるエンジンE自体の振動を抑制する。また後述するように、後ろ側に配置されたバランサ用シャフト37は、エンジンE内を循環するオイルを圧送し又は吸い上げるためのオイルポンプ(図12のオイルポンプ90参照)を駆動する。
図5に示すように、クランク室20とクラッチ室24との間には、左側クランクケース10に形成された隔壁38が設けられ、両室を仕切っている。前述した軸受部30aは、該隔壁38を貫通して設けられている。クランクシャフト30の左端部は、該隔壁38に設けられた軸受部30a及び後述するカバー39を貫通してクラッチ室24内に突出しており、該左端部には発電用のゼネレータ40が設けられている。
トランスミッション室21内には、軸芯がクランクシャフト30に対して平行を成すようにして、メインシャフト41及びカウンターシャフト42が回転自在に支持されている。メインシャフト41及びカウンターシャフト42は中空管状であってその内部はオイル通路43を成している。メインシャフト41の左端部は、トランスミッション室21とクラッチ室24とを仕切る隔壁44を貫通してクラッチ室24へ突出しており、該左端部にはクラッチ45が設けられている。
また、クランクシャフト30とメインシャフト41とは、クラッチ室24内においてスプロケット30b,41b及びチェーン41aを介して連結されている。クラッチ45が繋がった状態のとき、クランクシャフト30の回転力は、前記スプロケット30b,41b及びチェーン41aを介してメインシャフト41へ伝達され、クラッチ45が切られた状態のとき、クランクシャフト30の回転力はメインシャフト41へ伝達されない。
メインシャフト41及びカウンターシャフト42の右端部は、内側ミッションカバー15を貫通し、夫々のシャフトに形成されたオイル通路43はオイル貯蓄室26内にて開口している。従って、オイル貯蓄室26と、メインシャフト41内及びカウンターシャフト42内の夫々のオイル通路43とは連通している。
メインシャフト41及びカウンターシャフト42には、直径が異なる複数のギア46aから成るトランスミッション46が設けられており、オペレータが図示しないチェンジレバーを操作することによって、メインシャフト41の所定のギア46aとカウンターシャフト42の所定のギア46aとが歯合するようになっている。また、トランスミッション46を成す複数のギア46aの付け根位置には、メインシャフト41及びカウンターシャフト42の周部を夫々貫通して内部のオイル通路43へ通じる複数のオイル噴射孔47が設けられている。
出力シャフト室22内には、軸芯がカウンターシャフト42に対して平行を成すようにして、出力シャフト48が回転自在に支持されている。該出力シャフト48の右端部は出力シャフト室22からトランスミッション室21へ突出している。出力シャフト48の右端部とカウンターシャフト42の右端部とには、互いに歯合する歯車が夫々設けられており、カウンターシャフト42の回転力は前記歯車を介して出力シャフト48へ伝達される。
出力シャフト48の左端部は、出力シャフト室22から左側クランクケース10の左側へ突出しており、該左端部にはプーリ49が設けられている。該プーリ49と自動二輪車1の後輪3(図1参照)の軸との間にはベルトが架け渡されており、出力シャフト48の回転力は後輪3へ伝達されるようになっている。
[クラッチ室]
図6は、クラッチ室24を構成する左側クランクケース10を部分的に示した左側面図であり、図7は、図6に示す左側クランクケース10のVII-VII矢視断面図である。図6及び図7に示すように、左側クランクケース10に設けられた軸受部30aの周囲には、環状を成す突出部50が軸受部30aと同芯状にしてクラッチ室24側へ突設されており、該突出部50の内径側には環状の窪部51が形成されている。
窪部51の奥面上部にはオイル流入口52,53が形成されており、該オイル流入口52,53からは、隔壁38内を通って上方へオイル流入路(オイル流路)54,55が延設されている。該オイル流入路54,55は、左側クランクケース10の上端にて開口しており、シリンダ6,7(図1参照)上部のシリンダヘッド6a,7aからのオイルが通流すべく、シリンダ6,7の左側に設けられたオイルパイプ56,57に連通している。
窪部51の奥面下部にはオイル流出口60,61が形成されており、該オイル流出口60,61からは、隔壁38内を通って下方へオイル流出路(オイル流路)62,63が延設されている。該オイル流出路62,63は、左側クランクケース10の下端にてオイルパン9(図4参照)へ向けて開口している。
図6に示すように、突出部50の外側において隔壁38には複数(図6では7つ)の通気孔66が設けられている。図7に示すように該通気孔66は、隔壁38を貫通してクランク室20及びクラッチ室24の間を連通しており、ピストン33(図5参照)の上下動に伴ってクランク室20からクラッチ室24へ空気が出入りする。
図8は、図6に示す左側クランクケース10に、カバー39とゼネレータ40用の環状のステータ70を取り付けた状態を示す左側面図、図9はカバー39の斜視図であり、図10は、図8に示す左側クランクケース10のX-X矢視断面図である。図8に示すように、カバー39及びステータ70は左側面視で円形状を成し、クランクシャフト30に対して同芯状に配置されている。
図9に示すように、カバー39は背の低い切頭円錐状を成し、周部には全周にわたって拡径方向へ延設されたフランジ71が形成され、該フランジ71には複数(図9では4つ)のネジ孔72が設けられている。該フランジ71はアルミニウム等の金属製である。
図10に示すように、カバー39は、頂部を窪部51の奥側(右側)へ向くようにして(奥側へ突出するようにして)配置され、突出部50の左側端部に対してステータ70を間に挟んでフランジ71がネジ止めされている。その結果、窪部51の開口はカバー39によって覆われ、カバー39より奥側にはオイルリターン室73が形成されている。該オイルリターン室73は、図8に示すようにオイル流入口52,53及びオイル流出口60,61を有し、図10に示すようにクラッチ室24とはカバー39によって遮蔽されている。
隔壁38に設けられた複数の通気孔66は、突出部50にステータ70が固定された状態において該ステータ70へ向けて開口するように設けられている。従って、通気孔66を通じてクランク室20から流入したブローバイガスはステータ70に吹き付けられ、該ステータ70は冷却される。また、軸受部30aに支持されたクランクシャフト30は、カバー39及びステータ70の中心を貫通してクラッチ室24内へ突出しており、その端部にはゼネレータ40用のロータ74が取り付けられている。
シリンダヘッド6a,7a(図2及び図3参照)にて動弁系の潤滑の用に供されたオイルがオイルパン9へ戻されるまでのオイルの流れは以下のようになる。即ち、図8及び図10に示すように、オイルパイプ56,57を通じて流下してきたオイルは、オイル流入路54,55を通じて流下し、オイル流入口52,53からオイルリターン室73内へ流入する。オイルリターン室73内へ流入したオイルは、オイル流出口60,61から流出し、オイル流出路62,63内を流下してオイルパン9(図4参照)へと戻される。
オイルリターン室73はカバー39によりクラッチ室24から遮断されているため、オイル流入口52,53から流入したオイルがクラッチ室24へ漏れ出るのを防止しつつ該オイルをオイル流出口60,61へ誘導することができる。また、カバー39はオイルリターン室73の奥側へ向けて突出しており、オイル流入口52,53から落下したオイルはカバー39の内面にて跳ねかえって奥側へ向かうため、クラッチ室24への漏れを更に防止することができる。
また、カバー39とステータ70とは接触して設けられているため、ステータ70にて発生した熱は、カバー39へ伝わって放熱される。カバー39へはオイル流入口52,53から流入したオイルが接触するため、カバー39からの放熱は更に促進され、比較的高温になるステータ70を冷却することができる。
なお、カバー39は必ずしも切頭円錐状でなくてもよく、例えば円盤状であってもよく、オイルリターン室73をクラッチ室24から遮蔽できればよい。また、窪部51は必ずしも必要ではなく、例えばカバー39を頂部が外側(左側)へ向くように配置することによってクラッチ室24から遮蔽された空間を形成してもよい。即ち、オイル流入口52,53からオイル流出口60,61へ至るオイルの移動ルートを、クラッチ室24内にて遮蔽することができれば他の構成をなしていてもよく、このためにはカバー39とステータ70とは接触していなくてもよい。
また、本実施の形態では、隔壁38に形成されたオイル流路がオイル流入口52,53及びオイル流出口60,61を通じてオイルリターン室73へ通じているが、このような構成に限られない。即ち、オイル流入路54,55とオイル流出路62,63とを直接連通してオイル流路としてもよい。この場合、カバー39は不要となってオイルリターン室73を設けずとも、クラッチ室24内にオイルが漏れ出ることがない。
[オイルパン]
図11は、オイルパン9の斜視図である。図11に示すようにオイルパン9は平面視で前後方向に長い長方形状を成している。前後方向の中心より後寄りの位置には隔壁80が立設されており、該隔壁80よって、前方のクランク室用オイルパン81と、後方のミッション室用オイルパン82とに仕切られている。
クランク室用オイルパン81は、左右端から中央位置へ至るにつれて内底面が下方へ向かうように傾斜しており、その底部は、前後方向に直交する断面が楔形状を成すオイル溜部83となっている。該オイル溜部83には、長寸管状を成すオイルストレーナ84が、その長手方向を前後方向に一致させて配置されている。オイルストレーナ84は周面下部に吸込口85を有し、後端は隔壁80に当接して設けられている。
ミッション室用オイルパン82には、オイル通路86が一体的に成形されており、該オイル通路86は、ミッション室用オイルパン82の左右の中央位置にて前後方向へ延設されている。オイル通路86は、前方においては隔壁80まで延設され、クランク室用オイルパン81に設けられたオイルストレーナ84に連通している。
一方、後方においてはオイルパン9の後端部まで延設され、ドレインプラグ87を介して外部に連通し得るようになっている。従って、オイル交換時には、ドレインプラグ87を外すことによって、クランク室用オイルパン81内に溜まったオイルを外部へ排出することができる。オイル通路86は、前後方向の途中で分岐して上方へも延設されており、後述するクランク室用スカベンジングポンプに連通している。
上述したオイルパン9は、クランク室20及びトランスミッション室21の底部を成すものであり、隔壁38により仕切られた図5に示すクランク室20とクラッチ室24とは該オイルパン9を共有していない。従って図4に示すように、クランク室20の底部を成すクランク室用オイルパン81とクラッチ室24の底部24aとの間は隔壁38に遮断されてオイルの通流が制限される。例えば、上述したようにオイル流入路54,55、オイルリターン室51、及びオイル流出路62,63を通じて流下したオイルは、クランク室用オイルパン81に溜められ、該オイルがクラッチ室24内へ侵入しにくくなっている。
[オイルポンプ]
図12は、図2に示すエンジンEのXII-XII断面図であり、図13は、左側クランクケース10の右側面図である。図12及び図13に示すようにクランクケース8の下部にはオイルポンプ90が備えられている。より詳述すると、クランク室20とトランスミッション室21とを仕切る隔壁91の下部には、左側クランクケース10と一体的にポンプケーシング92が成形されている(図4も参照)。
図12に示すようにポンプケーシング92は、中心軸が左右方向に一致して左側(クラッチ室24側)に開口した段付きの略円筒状を成している。ポンプケーシング92の内部には、3つのポンプ用ロータが嵌め込まれており、その軸芯には各ロータに共有されるポンプシャフト93が嵌挿されている。その結果、オイルポンプ90として、右側から順にクランク室用スカベンジングポンプ94、クラッチ室用スカベンジングポンプ95、及びフィードポンプ96が形成されている。
また、ポンプシャフト93の左端部は、バランサ用シャフト37の左端部との間でチェーン93aによって連結されており(図2参照)、該バランサ用シャフト37に連動して回転する。なお、本実施の形態においては前記ポンプは全てトロコイド式である。
ポンプケーシング92の奥側周部からは、下方へ向けてオイル吸入路100が延設されており、該オイル吸入路100は、オイルパン9に形成されたオイル通路86に連通する。従って、クランク室用オイルパン81(図11参照)は、オイル通路86及びオイル吸入路100を通じ、クランク室用スカベンジングポンプ94の吸入口(図示せず)に連通している。
図12に示すように、ポンプケーシング92の内底部には、拡径方向へ窪んだ別のオイル吸入路101が、左右方向の略中央部から左端部へ至って形成されている(図4参照)。また、図4に示すように、左側クランクケース10及び内側クラッチカバー12の内底部であって、前記オイル吸入路101の左側への延長上には、下方へ窪んだオイル溜部102が形成されている。
図12に示すように、オイル溜部102には軸芯を左右方向へ沿わせてオイルパイプ103が配置されている。該オイルパイプ103は、左端部の周面下部にオイル溜部102のオイルを吸い入れる開口を有し、右端部は前記オイル吸入路101に連通されている。従って、クラッチ室24は、オイルパイプ103及びオイル吸入路101を通じ、クラッチ室用スカベンジングポンプ95の吸入口(図示せず)に連通している。
図13に示すように、クランク室20とトランスミッション室21とを仕切る隔壁91にはオイル吐出路104が形成されている。該オイル吐出路104は、左側クランクケース10に設けられた隔壁91から、右側クランクケース11に設けられた隔壁91(図4参照)に渡って左右方向に延設されている。
該オイル吐出路104は、一方で、図12に示すクランク室用スカベンジングポンプ94及びクラッチ室用スカベンジングポンプ95の、図示しない吐出口に連通し、他方で、右側クランクケース11の右側部に接続されたオイルパイプ105に連通している(図3参照)。図3に示すように、オイルパイプ105は外側ミッションカバー17の下部に接続されており、下方からオイル貯蓄室26(図5参照)に連通している。
図12に示すように、ミッション室用オイルパン82にはオイルストレーナ106が配置されており、該オイルストレーナ106は、図示しないオイル吸入路を介してフィードポンプ96の吸入口に連通している。また、フィードポンプ96のオイル吐出口(図示せず)は、クランクケース8に形成されたメインギャラリ(図示せず)を介してエンジンEの各所へ通じている。
上述したクランク室用スカベンジングポンプ94、クラッチ室用スカベンジングポンプ95、及びフィードポンプ96は、バランサ用シャフト37に連動してポンプシャフト93が回転することによって駆動する。なお、ポンプシャフト93の右端部は、ギアを介してウォーターポンプ97に連結しており、該ウォーターポンプ97もバランサ用シャフト37に連動して駆動する。
[オイルの流れ]
上述したエンジンEにおけるオイルの流れについて説明する。図14は、エンジンEでのオイルの流れを説明するための模式図である。図14に示すように、オイルタンクを成すトランスミッション室21内に溜められたオイルは、エンジンEの作動に伴って駆動するフィードポンプ96に吸い上げられ、メインギャラリ110を通じてエンジンE内の各所へ圧送される。
圧送されたオイルはオイルフィルタ111にて濾過され、一方では、クランクシャフト30へ供給されてクランクピン31とコンロッド32(図5参照)との摺接面の潤滑等に供され、他方では、シリンダヘッド6a,7aに備えられたロッカーシャフト112,113内へも供給されて動弁系の潤滑に供される。
クランクシャフト30にて潤滑等に供されたオイルは、その後にクランク室20内を落下し、オイルパン9に形成されたオイル溜部83に集められる。動弁系の潤滑に供されたオイルは、オイルパイプ56,57及びオイル流入路54,55内を流下し、オイルリターン室73を経由した後にオイル流出路62,63内を流下してオイルパン9のオイル溜部83に集められる。オイルリターン室73はクラッチ室24内にて遮蔽されているため、シリンダヘッド6a,7aから流下したオイルがクラッチ室24へ漏れ出るのを防止することができる。また、オイル溜部83はクランク室20の下部に設けられ、クランク室20とクラッチ室24とは隔壁38により仕切られているため、オイル溜部83に集められたオイルがクラッチ室24へ流出することはない。
オイル溜部83に集められたオイルは、オイルストレーナ84及びオイル通路86(図11参照)と、オイル吸入路100(図12参照)とを通じてクランク室用スカベンジングポンプ94へ吸入され、オイル吐出路104及びオイルパイプ105を通じてオイル貯蓄室26へ吐出される。更に、オイル貯蓄室26に溜められたオイルは、メインシャフト41及びカウンターシャフト42内のオイル通路43を通じ、複数設けられたオイル噴射孔47から噴射されてトランスミッション46を潤滑した後、オイルタンクを成すトランスミッション室21へ戻される。
なお、メインギャラリ110の途中にはリリーフバルブ114が設けられており、メインギャラリ110内の油圧が所定の基準値を越える場合には、該リリーフバルブ114が開放されて圧抜きされる。
また、クランク室20内にはブローバイガスが発生し、該ブローバイガスはピストン33の上下動に伴ってクランク室20とクラッチ室24との間を通気孔66を通じて行き来する。この際、クラッチ室24へ流入したブローバイガスに含まれるオイル分の一部はクラッチ室24の内壁に付着する。また、流入したブローバイガスの一部は気液分離し、液状のオイル分がクラッチ室24の内底部に形成されたオイル溜部102に集められる。
オイル溜部102に集められたオイルは、オイルパイプ103及びオイル吸入路101(図12も参照)を通じてクラッチ室用スカベンジングポンプ95へ吸入される。クラッチ室用スカベンジングポンプ95へ吸入されたオイルは、クランク室用スカベンジングポンプ94へ吸入されたオイルと同様に、オイル吐出路104及びオイルパイプ105を通じてオイル貯蓄室26へ吐出され、更に、メインシャフト41及びカウンターシャフト42内のオイル通路43を通じてオイル噴射孔47からオイルタンクを成すトランスミッション室21へ戻される。
このように、クランク室用スカベンジングポンプ94とクラッチ室用スカベンジングポンプ95とを別個に備え、クランク室20とクラッチ室24とのオイルを夫々独立したルートで回収する。従って、本実施の形態のようにクラッチ室24をサイドスタンド5と同じ左側に備えるエンジンEを搭載した自動二輪車1であっても、クラッチ室24内のオイルを効率的に回収することができ、クラッチ45がオイル漬けになるのを防止することができる。
また、クランク室20とクラッチ室24とが隔壁38によって仕切られ、両室間でのオイルの通流が制限されているため、例えばオイルパン9に溜まったオイル、又はクランク室20の内壁に付着しているオイルが、クラッチ室24内へ侵入するのを防止することができる。
一方、エンジンEを停止させた場合、ロッカーシャフト112,113へ供給されて動弁系の潤滑の用に供されていたオイルは、オイルパイプ56,57を通じてクラッチ室24へ流下してくる。エンジンEの停止と共にクラッチ室用スカベンジングポンプ95は停止するため、その後にクラッチ室24内に集められたオイルはオイル溜部102に蓄積され、トランスミッション室21へ回収することはできない。
しかしながら、本実施の形態に係るエンジンEの場合、オイルパイプ56,57を流下してきたオイルは、クラッチ室24内で外部に対して遮蔽されたオイルリターン室73を通るため、該オイルリターン室73外のクラッチ室24内へオイルが漏れ出ることがない。従って、エンジンEの停止後にクラッチ室24にオイルが集まってクラッチ45がオイル漬けになるのを防止することができる。
なお、本実施の形態においては、サイドスタンド5が車体の左側にあって、クラッチ室24がクランク室20の左側に位置するエンジンEについて説明しているが、サイドスタンドが車体の右側にあって、クラッチ室がクランク室の右側に位置するエンジンについても本発明を適用することができる。
また、クランク室20、トランスミッション室21、出力シャフト室22、及びセパレータ室23が、クランクケース8によって一体的に成形されたエンジンEを示しているが、これに限られず、それぞれが独立した構成であってもよい。
また、出力シャフト48を備えずにカウンターシャフト42の端部からプーリ又はスプロケットを介して後輪3へ回転を出力するエンジンであってもよい。
更に本発明は、アメリカンタイプの自動二輪車に搭載されるエンジンに限られず、クラッチ室を経由してオイルを循環させるエンジンであれば、他のタイプの自動二輪車用エンジンにも適用することができる。
本発明は、特に自動二輪車に搭載するエンジンに適用することができ、また、アメリカンタイプのほか様々のタイプの自動二輪車に適用することができる。
本発明の実施の形態に係るエンジンを搭載した自動二輪車の左側面図である。 一部を切り欠いた図1に示すエンジンの左側面図である。 一部を切り欠いた図1に示すエンジンの右側面図である。 シリンダを除いたエンジンの主要なハウジング部品を示す分解斜視図である。 図2に示すエンジンのV-V断面図である。 クラッチ室を構成する左側クランクケースを部分的に示した左側面図である。 図6に示す左側クランクケースのVII-VII断面図である。 図6に示す左側クランクケースにカバー及びゼネレータ用のステータを取り付けた状態を示す左側面図である。 カバーの斜視図である。 図8に示す左側クランクケースのX-X断面図である。 オイルパンの斜視図である。 図2に示すエンジンのXII-XII断面図である。 左側クランクケースの右側面図である。 本実施の形態に係るエンジンでのオイルの流れを説明するための模式図である。
符号の説明
1 自動二輪車
5 サイドスタンド
6,7 シリンダ
8 クランクケース
9 オイルパン
10 左側クランクケース
11 右側クランクケース
12 内側クラッチカバー
13 外側クラッチカバー
20 クランク室
21 トランスミッション室
22 出力シャフト室
23 セパレータ室
24 クラッチ室
30 クランクシャフト
30a 軸受部
38 隔壁
39 カバー
40 ゼネレータ
45 クラッチ
50 突出部
51 窪部
52,53 オイル流入口
54,55 オイル流入路
56,57 オイルパイプ
60,61 オイル流出口
62,63 オイル流出路
66 通気孔
70 ステータ
73 オイルリターン室
81 クランク室用オイルパン
82 ミッション室用オイルパン
83 オイル溜部
90 オイルポンプ
94 クランク室用スカベンジングポンプ
95 クラッチ室用スカベンジングポンプ
96 フィードポンプ
102 オイル溜部

Claims (9)

  1. クランクシャフトを収納して下部にオイルパンを有するクランク室と、
    該クランク室に隣接配置されてクラッチを収納するクラッチ室と、
    前記クランク室及び前記クラッチ室を仕切る隔壁とを備え、
    該隔壁には前記オイルパンへオイルを導くオイル流路が形成されていることを特徴とする自動二輪車用エンジン。
  2. 前記隔壁には、前記クラッチ室内へ流入するオイルが通るオイル流入口と、前記クラッチ室から前記オイルパンへ流出するオイルが通るオイル流出口とが形成され、
    前記オイル流路は、前記オイル流入口に通じるオイル流入路と、前記オイル流出口に通じるオイル流出路とから成り、
    前記クラッチ室内には、前記オイル流入口から流入したオイルの飛散を防止して該オイルを前記オイル流出口へ導くべく、前記オイル流入口を覆うようにカバーが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用エンジン。
  3. 前記隔壁には窪部が形成され、前記オイル流入口と前記オイル流出口とは前記窪部の奥に形成され、前記カバーは前記窪部の開口を塞いで設けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車用エンジン。
  4. 前記カバーは錘状を成し、前記窪部の奥側へ突出するようにして設けられていることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車用エンジン。
  5. 前記カバーは金属製であり、前記クラッチ室内には発電用のゼネレータが前記カバーに近接して設けられていることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の自動二輪車用エンジン。
  6. 前記クランクシャフトの端部は前記窪部及び前記カバーを貫通して前記クラッチ室内へ突出しており、前記端部には発電用のゼネレータの回転子が設けられ、前記カバーは金属製であって前記ゼネレータの固定子は該カバーに近接して設けられていることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車用エンジン。
  7. 前記クランク室と前記クラッチ室との間は、前記隔壁により、互いの底部間でのオイルの通流が制限され、前記クランク室及び前記クラッチ室の内底部に溜まったオイルを吸い込むためのスカベンジングポンプを備えることを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動二輪車用エンジン。
  8. 前記クラッチ室は、前記クランク室に対し、車体に対するサイドスタンドの配置側と同じ側に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の自動二輪車用エンジン。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載のエンジンを搭載していることを特徴とする自動二輪車。

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