JP4906684B2 - 内燃機関の潤滑構造 - Google Patents
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Description
したがって、クランク軸の他方のジャーナル部には、前記ケース油路から分岐して新たなケース油路が他方の側に回り込むように延びて形成され、他方のジャーナル部にオイルを供給して潤滑を行うようにしている。
なお、他方の側にもオイルジェットを設ける場合にも一方の側のケース油路とは別のケース油路を用いることになる。
すなわち、クランク軸の一方の側の機関ケースに油路を集中して形成した場合でも、クランク軸の軸油路により簡易な油路構成で他方の側にジェットノズルを配置することができる。
本実施の形態に係る内燃機関Eは、内燃機関Eの後方に変速機Mを一体に備えて自動二輪車に搭載される。
なお、本実施の形態において、前後左右は、車両を基準としたときの前後左右に一致するものとする。
左右一対のピボットプレート3p,3pの中央高さ位置に架設されたピボット軸5に、図示しない後輪を支持するリヤフォーク6が揺動自在に前端を軸支されている。
このようにシリンダが後傾姿勢にある内燃機関Eのクランクケース11の前半上部がクランク室Ccであり、後半部がミッション室Cmとなっている。
なお、クランク室Ccの下方のオイルパン室Coは、クランクケース11の下方に延出して一体に形成されたオイルパン15の内側の室である。
カウンタ軸22はリヤフォーク6を軸支するピボット軸5の前方近い位置にあり、カウンタ軸22に嵌着された駆動チェーンスプロケット23に巻き掛けられる駆動チェーン24が、リヤフォーク6の後端に設けられる図示されない被動チェーンスプロケットに架渡されてチェーン伝達機構が構成され後輪側に動力が伝達される。
また、若干後傾したシリンダヘッド13の後面からは、排気ポート13eの延長である排気通路16eが後方に略水平に延出しており、同排気通路16eに排気管18が左右一対のメインフレーム3,3間で連結されている。
左右のボディカバー7は、下部に行くにしたがい互いに接近して、最下端が互いに連結された先細形状を形成しており、前記排気管18およびマフラー19が下方をボディカバー7で覆われて保護されている(図7,図8参照)。
かかるクランク軸20における左右軸体20L,20Rのクランクウエブ20w,20wと隣接する部分が軸受されるジャーナル部20Lj,20Rjである。
左右クランクケース11L,11Rの合体でクランク室Ccの上方に形成された円開口に、シリンダブロック12のシリンダ12aの下部が嵌入され、シリンダ12aのシリンダボア12b内にピストン30が往復摺動自在に嵌合される。
左サイドカバー40は椀状をして、その底面中央から突出した円筒部41がクランク軸20の左端部に被せられて、同円筒部41にボルト26bによりインナステータ26sの固定子鉄心が固着される。
なお、バランサ軸55の右軸端部には、バランサ被動ギヤ27bのほかに水ポンプ駆動ギヤ59aが嵌着されている。
変速クラッチ50は、多数のクラッチ板50pを備え、クラッチ操作機構により操作されて変速機Mへのクランク軸20の動力の伝達および遮断を行う。
右サイドカバー45は、前記変速クラッチ50の周囲を覆い開口する円筒部45a、クランク軸20の軸方向箇所に円開口45bが形成されるとともに、円開口45bの上方に水ポンプ56のポンプボディ45cが形成されており、円筒部45aの開口にはクラッチカバー46が被せられ、円開口45bには蓋部材47が嵌合され、水ポンプボディ45cには水ポンプカバー48が被せられる。
水ポンプ駆動軸56aには水ポンプ被動ギヤ59bが嵌着されていて、同水ポンプ被動ギヤ59bはより前方の前記バランサ軸55の右軸端部に嵌着された水ポンプ駆動ギヤ59aと噛合し、バランサ軸55の回転動力が水ポンプ56の駆動に伝達される。
図5および図9を参照して、クランクケース11のクランク室Ccと下方のオイルパン室Coとを仕切る仕切壁11oは、クランクウエブ20wの回転軌跡に沿ってクランク室Ccの下半部を略円弧状に仕切っており、その後部にトロコイド型のスカベンジポンプ70のロータ収容室71が形成されている。
ロータ収容室71は、左クランクケース11Lに合せ面11Lsに臨んで凹出形成される左ロータ収容凹部71Lと右クランクケース11Rに合せ面11Rsに臨んで凹出形成される右ロータ収容凹部71Rとがポンプ駆動軸72の軸方向に連通して構成されている(図7参照)。
スカベンジポンプ70は、オイルパン室Coの上部にあって、吐出油口A2はオイルパン室Coの後方の上部空間に開口している。
そして、スカベンジポンプ70の吐出油口A2は略上方に向いてオイルパン室Co内の上部空間に開口しているので、オイルパン室Co内のオイルがスカベンジポンプ70内に浸入することが極力防止され、オイルパン室Co内のオイルが攪拌されるのを抑え気泡の混入を防止することができる。
ロータ収容室81の左側開口を蓋部材82が閉塞して内部にアウタロータ83とインナロータ84を収容する。
図8に示すように、吸油管91は、左クランクケース11L内で、上端が通路壁81aの前端開口に連結されて左方に延出し、次いで下方へ湾曲した後にオイルパン室Co内を斜め下方に直線的に延び、下端に設けられたオイルストレーナ90がオイルパン室Coの前部の最低底面の近傍に配置されている。
なお、吐出ケース油路B3の途中にはリリーフ弁85が設けられており、吐出油圧が設定圧を超えたときは吐出油の一部をオイルパン室Coに戻すようになっている。
オイルフィルタ92は、左クランクケース11Lにおけるクランク軸20の左端部を覆う円筒部41と後端の吐出ケース油路B4に対応する部分との間に有底円筒状のフィルタハウジング93を形成して設けられる。
内側シール部材95は、フィルタエレメント92eを通過しない浄化されていないオイルが流出ケース油路B6に漏れて下流に流出するのを防止し、外側シール部材96は、流出ケース油路B6から外部にオイルが漏れるのを防止している。
ピストンジェット油路J2が開口する左側主軸受部11Lbの右方に向いた垂直面にジェットノズル部材105がボルト106により固着されており、ジェットノズル部材105のジェットノズルN2がピストンジェット油路J2に連通する。
ピンボス34,34は、ピストンスカート33,33より下方に突出している。
図3を参照して、ケース油路E1は、シリンダブロック12との合せ面に形成されたケース油溝E2に開口し、ケース油溝E2は左後のヘッドボルトh2のボルト孔を利用したシリンダ油路E3に連通しており、シリンダ油路E3の上端がシリンダヘッド13との合せ面においてシリンダヘッド13に形成されたヘッド油路E4に連通し、上方に延びるヘッド油路E4からカムホルダ68e,68iにオイルが供給され、動弁装置65の所要部が潤滑される。
すなわち、クランク軸20の左側の左クランクケース11Lおよび左サイドカバー40に油路を集中して形成しているが、クランク軸20の軸油路C1,C2,C3により簡易な油路構成で右側の右クランクケース11Rの右側主軸受部11RbのジェットノズルN1にオイルを供給することができる。
11…クランクケース、Cc…クランク室、Cm…ミッション室、Co…オイルパン室、11m…仕切壁、11o…仕切壁、11L…左クランクケース、11R…右クランクケース、11Lb,11Rb…主軸受部、12…シリンダブロック、12a…シリンダ、12b…シリンダボア、13…シリンダヘッド、14…シリンダヘッドカバー、15…オイルパン、
20…クランク軸、20p…クランクピン、20w…クランクウエブ、20L,20R…軸体、20Lj,20Rj…ジャーナル部、
30…ピストン、31…ピストン頂部、34…ピンボス、35…縦リブ、36…横リブ、37…横延長リブ、38…ピストンピン、39…コンロッド、
40…左サイドカバー、41…円筒部、45…右サイドカバー、
70…スカベンジポンプ、71…ロータ収容室、72…ポンプ駆動軸、73L,73R…アウタロータ、74L,74R…インナロータ、
80…フィードポンプ、81…ロータ収容室、82…蓋部材、83…アウタロータ、84…インナロータ、85…リリーフ弁、87…オイルポンプ駆動チェーン、
90…オイルストレーナ、91…吸油管、92…オイルフィルタ、93…フィルタハウジング、94…フィルタ蓋部材、
100…シール部材、101…拡径孔部、102…オイルシール、105…ジェットノズル部材。
Claims (3)
- 内燃機関(E)の機関ケース(11)に形成された一対の第1,第2主軸受部(11Rb,11Lb)によりクランク軸(20)がクランクウエブ(20w)の軸方向両側の第1,第2ジャーナル部(20Rj,20Lj)でそれぞれ軸受を介して回転自在に軸支され、
クランク軸(20)には軸内に第2ジャーナル部(20Lj)の外周面に開口されるとともに第2ジャーナル部(20Lj)を経てクランクピン部(20p)に延びる軸油路(C1,C2)が形成され、
前記機関ケース(11)にシリンダボア(12b)内に向けてオイルを噴射するジェットノズル(N1,N2)が設けられた内燃機関の潤滑構造において、
前記クランク軸(20)の前記軸油路(C1,C2)がクランクピン部からさらに第1ジャーナル部(20Rj)に延出され、径方向に屈曲して延び同第1ジャーナル部(20Rj)の外周面に開口され、
前記第1ジャーナル部(20Rj)を軸支する第1主軸受部(11Rb)に、前記ジェットノズル(N1)が設けられるととともに、前記第1ジャーナル部(11Rb)を軸支する軸受孔と前記ジェットノズル(N1)とを連通するピストンジェット油路(J1)が形成され、
前記第1主軸受部(11Rb)は、前記第1ジャーナル部(11Rb)を軸支する軸受孔と該軸受孔の軸方向でクランクウエブ(20w)と反対側に段差(101d)をなして内径を拡大したオイルシール(102)を嵌着する拡径孔部(101)が形成され、
前記ピストンジェット油路(J1)は前記軸受孔における前記段差(101d)部位に開口することを特徴とする内燃機関の潤滑構造。 - 前記機関ケース(11)は複数のケースから構成され、
前記第1主軸受部(11Rb)は、第1ケース(11R)に形成され、
前記第2ジャーナル部(20Lj)を軸支する第2主軸受部(11Lb)は、第2ケース(11L)に形成され、
第2のジェットノズル(N2)が前記第2主軸受部(11Lb)に設けられ、
前記第2ケース(11L)に前記軸油路(C1,C2)の第2ジャーナル部(20Lj)側に潤滑油を供給するケース油路と前記第2のジェットノズル(N2)に潤滑油を供給する油路(J2)とが形成されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の潤滑構造。 - 前記内燃機関(E)のシリンダボア(12b)内を往復摺動するピストン(30)が、裏面に井桁形状にリブ(35,36)が形成されていることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の潤滑構造。
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