JP4322769B2 - 4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は自動二輪車等車両用の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造に関するものである。
一般に4サイクル空冷式内燃機関では、表面に形成した冷却フィンの放熱作用によって、高温部の冷却が行われる。しかしながら、点火プラグ装着部の周辺、および吸気ポート、排気ポートの燃焼室側開口部の付近は、内燃機関の内部であるため、内燃機関外周部の冷却フィンによる放熱作用では十分な冷却が行われない。このため点火プラグ装着部の周囲にオイルジャケットを設け、オイル通路を介して、潤滑用オイルの一部を流通させて冷却する例がある(例えば、特許文献1参照。)。
この例では、車両進行方向に直交し、吸気ポートと排気ポートの間に、ポートに対して直交する方向にオイル通路が形成されている。このためオイルにより点火プラグ装着部の周辺は冷却されるが、熱負荷の高い吸気ポートや排気ポートの付近は十分に冷却されない。
実開昭61−32512号公報(第1図)。
本発明は点火プラグ装着部の周辺のみならず、吸気ポート及び排気ポートの周辺部もオイルによって十分に冷却される構造を提供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、複数の気筒を備え、気筒毎に複数の吸気ポートと複数の排気ポートを備え、シリンダヘッドの点火プラグの周囲部に冷却用オイルジャケットが形成された4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、気筒毎の燃焼室の中央に前記点火プラグが配置され、前記シリンダヘッドの冷却用オイルジャケットにオイルを循環して供給するオイル通路は、吸気ポートの二又部の間に設けられたオイル流入通路と、排気ポートの二又部の間に設けられたオイル流出通路と、前記オイル流入通路およびオイル流出通路間に介装された前記オイルジャケットよりなり、前記オイル通路は、複数の気筒毎にそれぞれ独立して形成され、前記オイル流入通路の流入開口と、前記オイル流出通路の流出開口はそれぞれ単一であることを特徴とする4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、吸気ポートの二叉部の間に設けられたオイル流入通路の表面積より、排気ポートの二叉部の間に設けられたオイル流出通路の表面積を大きくしたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、吸気ポートの二叉部の間を通るオイル流入通路のシリンダ上面視における通路幅は略一定であり、排気ポートの二叉部の間を通るオイル流出通路のシリンダ上面視における通路幅は、点火プラグから排気側に向けて徐々に拡大していることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、上記空冷式内燃機関は複数の気筒を有する多気筒内燃機関であり、クランク軸と直交する方向から見て、シリンダにおけるオイル流出通路とオイル流入通路とがずれて配置されたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、シリンダヘッドにおける前記オイル流入通路が吸気ポートに沿って湾曲して形成されることを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、前記オイル流入通路の開口は円形に形成され、オイル流出通路の開口は細長く形成されることを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、クランク軸と直交する断面で見たときに、シリンダヘッドのオイル流入通路の上下幅は、流入通路の開口及びオイル流出通路の開口の幅より大であることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、上記オイルジャケットへ向かうオイル供給系は、内燃機関潤滑のためのオイル供給系とは別系統となっていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によって、点火プラグ周辺だけでなく、吸気ポートおよび排気ポートの周辺の冷却が可能となり、シリンダヘッドが効果的に冷却される。
請求項2の発明によって、熱負荷の高い排気側の受熱面積を増やすことによって、熱バランスに優れた冷却が可能となる。
請求項3の発明によって、請求項2の効果を達成しつつ、オイルジャケットのための中子を自立させ、鋳造によって、オイルジャケットの形成が容易にできる。また、オイルジャケット形成のための機械加工、または別部材の必要がないので、コスト削減ができる。
請求項4の発明によって、オイル通路をそれぞれ気筒毎に独立して形成することにより、各気筒に供給するオイルの流量を適切に制御でき、気筒間の熱バランスが良好となる。
請求項の発明によって、内燃機関冷却のために必要なオイル流量設定が明確化でき、冷却に必要とされるオイルの量を適切に冷却系に供給できるので、オイルポンプの容量を最適化できる。また、シリンダヘッド内の潤滑用オイル通路を冷却系オイル通路から分岐させて形成する必要がないので、オイル通路が簡略化され、加工コスト、製造コストが削減される。
図1は、本発明の一実施形態に係る4気筒DOHCウェットサンプ式内燃機関1の縦断面を右方から見た図に、冷却系オイル回路を示した図である。矢印Fは前方を指している。この内燃機関1は動力発生部2と変速機部3とが一体化されている。内燃機関1の外殻は、 下クランクケース5、上クランクケース6、シリンダブロック7、シリンダヘッド8、シリンダヘッドカバー9、及びオイルパン10からなっている。上下に2分割されているクランクケース5、6の合わせ面の軸受に、クランク軸11、変速機のメイン軸12、カウンタ軸13が回転可能に支持されている。
シリンダブロック7は4気筒であり、各シリンダ穴14の中には、それぞれピストン15が摺動可能に収容され、コンロッド16を介して、クランク軸11と接続されている。各ピストン15の上面に向き合うシリンダヘッド8の下部に燃焼室20が設けてある。
シリンダヘッド8の上方から、上記各燃焼室20の上部中央に、それぞれ点火プラグ21が挿入され、その先端が燃焼室20内に臨んでいる。シリンダヘッド8には、各燃焼室20に連なる吸気ポート22と排気ポート23が設けられ、その内端が燃焼室に開口している。吸気ポート22と排気ポート23の内端開口には、それぞれの開口を開閉する吸気弁24と排気弁25が設けてある。シリンダヘッド8とシリンダヘッドカバー9の合わせ面の近くに吸気カム軸26、排気カム軸27を始めとする動弁機構28が設けられている。
下クランクケース5の下部に、浅底部10Aと深底部10Bとを備えたオイルパン10が接続されている。オイルパン10の深底部10Bにストレーナ30を備えたオイル吸入管31が設けられ、その上部にオイルポンプ32が接続されている。オイルポンプ32は冷却系用オイルポンプ32Aと潤滑系用オイルポンプ32Bとからなり、同一のオイルポンプ軸33に接続されている。
上記内燃機関には冷却系オイル回路と潤滑系オイル回路が独立に設けられている。それぞれのオイル回路には、上記冷却系用オイルポンプ32Aと潤滑系用オイルポンプ32Bとから別々にオイルが供給される。図1には冷却系オイル回路が示してあり、図2には潤滑系オイル回路が示してある。
図1の冷却系オイル回路において、冷却系用オイルポンプ32Aに連なる冷却系吐出管A1が上方へ向かって伸びている。この管は、下クランクケース内オイル通路A2、上クランクケース内オイル通路A3を経て、シリンダブロック7内に設けられた冷却系供給側オイルギャラリ38に達する。同オイルギャラリ38に油温センサ47が設けてある。同オイルギャラリ38からのオイル進路は、シリンダブロック7の後壁内に気筒毎に設けられた冷却系供給オイル通路A4に分岐し、各オイル通路はそれぞれシリンダヘッド8内に気筒毎に独立設けられたオイルジャケット40につながる。このオイルジャケット40は、シリンダブロック7の前壁に設けられた冷却系戻りオイル通路A5につながり、上クランクケース6に設けられた戻りオイル通路A6を経て、冷却系戻り側オイルギャラリ42に達する。
ここから先のオイル通路は1本となり、上クランクケース6に設けられた連絡オイル通路A7を経て、サーモスタット43に達する。この装置において、油温が高い場合にはオイルクーラへつながるオイルポートが開き、オイルはオイルクーラ連結パイプA8へ流れる。油温が低い時はオイルクーラへつながるオイルポートが閉じて、オイルはバイパス通路A9を経て、上クランクケース内オイル戻り通路45へ流入する。オイルクーラにつながる戻り連結パイプA10からの戻りオイルは、上記流路45につながる下クランクケース内オイル戻り通路46へ、オイルクーラ戻りパイプ取付け部67を経て流入するようになっている。クランクケース内オイル戻り通路45、46に流入したオイルは下方へ流れ、オイルパン10内へ戻る。以上が冷却系オイル回路の概要である。
図2の潤滑系オイル回路において、潤滑系オイルポンプ32Bに連なる潤滑系吐出管B1が、オイルパン10の中で湾曲しながら前方へ伸び、オイルフィルタ50に接続されている。下クランクケース内でオイルフィルタ50の上方かつクランク軸11の下方にメインギャラリ51が設けてあり、オイルフィルタ50の中央から伸びるオイルフィルタ出口配管B2が接続されている。クランク軸11を支持するために、下クランクケース5の複数の仕切り壁と上クランクケース6の複数の仕切り壁との間にジャーナル軸受52が設けてある。上記メインギャラリ51から分岐して上記複数のジャーナル軸受52へ向かうオイル通路B3が下クランクケースの各仕切り壁の壁体内に穿設されている。
上クランクケース6の上部にオイルジェット用オイルギャラリ53が設けてある。このオイルギャラリ53は、上クランクケース仕切り壁に穿設されたオイル通路B4によって、中央部の一つのジャーナル軸受52と連通している。各シリンダ穴14毎に上記オイルジェット用オイルギャラリ53に連なる後部噴射ノズル54が設けられ、各シリンダ穴の後部へオイルが噴射される。チェーンテンショナ55を潤滑するオイルが上記オイルジェット用オイルギャラリ53からオイル通路B5によって供給される。各シリンダ穴14の側部の上クランクケース仕切り壁には各ジャーナル軸受52に連通する前部噴射ノズル56が設けられ、ジャーナル軸受52を通過したオイルが各シリンダ穴14の前部へ噴射される。
中央部の上記とは別の、一つのジャーナル軸受52の周囲部に連通し、シリンダ上方へ向かうオイル通路B6が上クランクケース仕切り壁の一つに穿設され、シリンダブロック内オイル通路B7、シリンダヘッド内オイル通路B8、及び上部オイル通路B9を経て、吸気カム軸26および排気カム軸27に潤滑用オイルが送られる。カム軸等を潤滑したオイルは、中央部のカムチェーン室を経てオイルパン10へ戻る。以上が潤滑系オイル回路の概要である。
図3は上記内燃機関1の要部縦断面図である。矢印Fは前方を指している。図において、冷却系用オイルポンプ32Aに連なる冷却系吐出管A1が上方へ向かって伸びている。この管は、下クランクケース内オイル通路A2、上クランクケース内オイル通路A3を経て、シリンダブロック7内に設けられた冷却系供給側オイルギャラリ38に達する。同オイルギャラリ38からのオイル進路は、シリンダブロック7の後壁7b内に設けられた気筒毎に独立の冷却系供給オイル通路A4に分かれ、更に、気筒毎に独立に設けられたシリンダヘッド冷却用オイルジャケット40のオイル流入通路39につながる。オイル流入通路39、オイルジャケット40、及びオイル流出通路41は前後方向に連なっている。オイルジャケット40のオイル流出通路41は、シリンダブロック前壁7aに設けられた気筒毎に独立の冷却系戻りオイル通路A5につながり、上クランクケース6に設けられたオイル通路A6を経て、冷却系戻り側オイルギャラリ42に達する。
図4はシリンダブロック7の上面を上方から見た図である。矢印Fは前方を指している。中央にカム軸駆動用チェーンを収容するチェーン室57が設けられ、その両側にシリンダ穴14が各2個づつ、合計4個配置されている。シリンダの前部に左右方向に長いシリンダ前壁7a、後部に左右方向に長いシリンダ後壁7b、両側部に前後方向に長いシリンダ側壁7c、およびチェーン室57とシリンダ穴14との間、シリンダ穴14相互の間に前後方向に長い仕切り壁7dが設けられ、シリンダの内部空間即ちチェーン室57と複数のシリンダ穴14が囲まれている。上記各壁体が交わる部分にシリンダブロック7、シリンダヘッド8、シリンダヘッドカバー9を上クランクケース6に結合するための連結ボルト挿通孔58が設けてある。シリンダの周囲に空冷用フィン7eが張り出している。
シリンダブロック後壁7bの下部に、冷却系供給側オイルギャラリ38が設けてあり、オイルポンプ32Aからのオイルを供給するオイル通路A3の上端が、チェーン室57の近くで、上記オイルギャラリ38に接続されている。上記オイルギャラリ38から分岐してシリンダヘッドの各オイルジャケット40へ向かう冷却系供給オイル通路A4は、各シリンダ後壁7bにそれぞれ設けられている。冷却系供給オイル通路A4の上端には、後述のシリンダヘッド8に設けられているオイルジャケット40のオイル流入通路39が連通する。各オイルジャケット40のオイル流出通路41に連なる冷却系戻りオイル通路A5はシリンダ前壁7aの各シリンダ穴14の前側に設けられている。
図5はシリンダヘッド8の下部を上方から透視的に見た図であり、一部にオイルジャケット40の横断面を上方から見た図が示してある。矢印Fは前方を指している。中央にカム軸駆動用チェーン室57の開口があり、その両側に上記シリンダ穴14に対向する燃焼室20が2個づつ、合計4個配置されている。各燃焼室20の周囲部には、上記シリンダブロックの連結ボルト挿通孔58に連続する連結ボルト挿通孔59が設けてある。各燃焼室20の後部には吸気ポート22が設けられ、前部には排気ポート23が設けられている、吸気ポート22と排気ポート23は共に燃焼室付近で二叉に分岐し、吸気ポート22の燃焼室側の開口22a、及び排気ポート23の燃焼室側の開口23aはそれぞれ2個づつとなっている。
各燃焼室20の中央には、その中心に点火プラグ装着孔60を備えた点火プラグ装着部61が設けてある。各点火プラグ装着部61の周囲にはオイルジャケット40が設けられ、その前後部が前後に伸びて、オイル流入通路39とオイル流出通路41が形成されている。オイル流入通路39は上記シリンダブロック7の冷却系供給オイル通路A4に連通し、オイル流出通路41は上記シリンダブロック7の冷却系戻りオイル通路A5に連通している。
各オイルジャケット40のオイル流入通路39から流入したオイルは点火プラグ装着部61で二手に分かれて点火プラグ装着部61の周辺部を冷却し、再び合流してオイル流出通路41へ流出する。上記オイルジャケット40のオイル流入通路39は吸気ポート22の二叉部の間に形成され、上記オイル流出通路41は排気ポート23の二叉部の間に形成されている。これによって、点火プラグ21の周辺だけでなく、吸気ポート22および排気ポート23の周辺の冷却が可能である。
上記オイルジャケット40内のオイル通路において、吸気ポート22の二叉部の間に設けられたオイル流入通路39の表面積より、排気ポート23の二叉部の間に設けられたオイル流出通路41の表面積の方を大きくしてある。熱負荷の高い排気側の受熱面積が大きいので、熱バランスに優れた冷却が可能である。
上記オイルジャケット40内のオイル通路において、吸気ポート22の二叉部の間を通るオイル流入通路39のシリンダ上面視における通路幅は略一定であるが、上記のように排気側の受熱面積の増加に伴って、排気ポート23の二叉部の間を通るオイル流出通路41のシリンダ上面視における通路幅は、点火プラグ60から排気側に向けて徐々に拡大するように形成されている。これによって、シリンダヘッド鋳造時にオイルジャケット形成のための中子を自立させることができ、鋳造が容易となる。
図6は、上クランクケース6、シリンダブロック7、シリンダヘッド8の要部断面を後方から見て重ね合わせた図である。シリンダブロック7には中央にチェーン室57があり、その左右に2個づつのシリンダ穴14があり、これらは左右の側壁7cと仕切り壁7dとによって仕切られている。シリンダブロック7の後部(図では手前側)に横方向に長い冷却系供給側オイルギャラリ38が設けてある。シリンダブロック7の下側に接続されている上クランクケース6にはオイル通路A3が設けてあり、上記オイルギャラリ38の中央付近に接続され、オイルが供給される。上クランクケース6の前部(図では向こう側)には横方向に長い冷却系戻り側オイルギャラリ42が設けてある。シリンダヘッド8にはオイルジャケット40が設けてある。
シリンダの後部に関連して、図の右半部に、冷却系供給側オイルギャラリ38から分岐する冷却系供給オイル通路A4、オイルジャケットのオイル流入通路39、及びオイルジャケット40が描いてある。図の左半部には、供給オイル通路A4の一部を残して、上記オイル通路は図示省略してある。チェーン室の後部にチェーンテンショナ取付け座77が設けられている。また、チェーンテンショナ取付け座77の下方の、オイルギャラリ38の、オイル通路A3との接続部の近くに、油温センサ取付け座78が設けてある。
シリンダの前部に関連して、図の左半部に、オイルジャケット40、オイルジャケットのオイル流出通路41、冷却系戻りオイル通路A5、上クランクケース内戻りオイル通路A6が描いてあり、戻りオイル通路A6が冷却系戻り側オイルギャラリ42に接続されている状態が示してある。図の右半部には、オイル通路A6の一部を残して、上記オイル通路は図示省略してある。冷却系戻り側オイルギャラリ42の中央にサーモスタット43へつながる1本の連絡オイル通路A7が接続されている。
図3において、連絡オイル通路A7を経てサーモスタット43に流入したオイルの油温が高い場合には、サーモスタット43のオイルクーラへつながるオイルポートが開き、オイルはオイルクーラ連結パイプA8へ流れる。油温が低い時はオイルクーラへつながるオイルポートが閉じ、オイルはバイパス通路A9を経て上クランクケース内オイル戻り通路45へ流入する。オイルクーラから、戻りオイル通路A10を経て戻るオイルは、上記通路45につながる下クランクケース内オイル戻り通路46へ流入する。クランクケース内オイル戻り通路45、46に流入したオイルは下方へ流れ、オイルパン10内へ戻る。
本実施形態のシリンダヘッドの冷却構造は以上詳述したように構成され、作用するので、つぎのような効果がある。
(1)上記オイルジャケットにオイルを導くオイル通路を吸気ポート二叉部の間、および排気ポートの二叉部の間に設けてあるので、点火プラグ周辺だけでなく、吸気ポートおよび排気ポートの周辺の冷却が可能となり、シリンダヘッドが効果的に冷却される。
(2)吸気ポートの二叉部の間に設けられたオイル通路の表面積より、排気ポートの二叉部の間に設けられたオイル通路の表面積を大きくしてあるので、熱負荷の高い排気側の受熱面積を増やすことによって、熱バランスに優れた冷却が可能となっている。
(3)吸気ポートの二叉部の間を通るオイル通路のシリンダ上面視における通路幅は略一定とし、排気ポートの二叉部の間を通るオイル通路のシリンダ上面視における通路幅を、点火プラグから排気側に向けて徐々に拡大しているので、オイルジャケットのための中子を自立させ、鋳造によって、オイルジャケットの形成ができるため、オイルジャケット形成のための機械加工や、または別部材の必要がないので、コスト削減ができる。
(4)オイルギャラリに連通して上記オイルジャケットにオイルを流通するシリンダヘッド側のオイル通路がそれぞれの気筒毎に独立して形成されているので、各気筒に供給するオイルの流量を適切に制御でき、気筒間の熱バランスが良好となる。
(5)上記オイルジャケットへ向かうオイル供給系は、内燃機関潤滑のためのオイル供給系とは別系統となっているので、内燃機関冷却のために必要なオイル流量設定が明確化でき、冷却に必要とされるオイルの量を適切に冷却系に供給できる。また、オイルポンプの容量を最適化できる。さらに、シリンダヘッド内の潤滑用オイル通路を冷却系オイル通路から分岐させて形成する必要がないので、オイル通路が簡略化され、加工コスト、製造コストが削減される。
本実施形態の内燃機関の冷却系オイル回路を示した図である。 本実施形態の内燃機関の潤滑系オイル回路を示した図である。 上記内燃機関の要部縦断面図である。 シリンダブロックの上面を上方から見た図である。 シリンダヘッドの下部を上方から透視的に見た図である。 上クランクケース、シリンダブロック、シリンダヘッドの要部断面を後方から見て重ね合わせた図である。
符号の説明
A4…冷却系供給オイル通路、A5…冷却系戻りオイル通路(シリンダブロック)、5…下クランクケース、6…上クランクケース、7…シリンダブロック、8…シリンダヘッド、9…シリンダヘッドカバー、10…オイルパン、14…シリンダ穴、20…燃焼室、21…点火プラグ、22…吸気ポート、23…排気ポート、38…冷却系供給側オイルギャラリ、39…オイル流入通路、40…オイルジャケット、41…オイル流出通路、42…冷却系戻り側オイルギャラリ、60…点火プラグ装着孔、61…点火プラグ装着部

Claims (8)

  1. 複数の気筒を備え、気筒毎に複数の吸気ポートと複数の排気ポートを備え、
    シリンダヘッドの点火プラグの周囲部に冷却用オイルジャケットが形成された4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造において、
    気筒毎の燃焼室の中央に前記点火プラグが配置され、
    前記シリンダヘッドの冷却用オイルジャケットにオイルを循環して供給するオイル通路は、吸気ポートの二又部の間に設けられたオイル流入通路と、排気ポートの二又部の間に設けられたオイル流出通路と、前記オイル流入通路およびオイル流出通路間に介装された前記オイルジャケットよりなり、
    前記オイル通路は、複数の気筒毎にそれぞれ独立して形成され、
    前記オイル流入通路の流入開口と、前記オイル流出通路の流出開口はそれぞれ単一であることを特徴とする4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  2. 吸気ポートの二叉部の間に設けられたオイル流入通路の表面積より、排気ポートの二叉部の間に設けられたオイル流出通路の表面積を大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  3. 吸気ポートの二叉部の間を通るオイル流入通路のシリンダ上面視における通路幅は略一定であり、排気ポートの二叉部の間を通るオイル流出通路のシリンダ上面視における通路幅は、点火プラグから排気側に向けて徐々に拡大していることを特徴とする請求項2に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  4. 上記空冷式内燃機関は複数の気筒を有する多気筒内燃機関であり、
    クランク軸と直交する方向から見て、シリンダにおけるオイル流出通路とオイル流入通路とがずれて配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  5. シリンダヘッドにおける前記オイル流入通路が吸気ポートに沿って湾曲して形成されることを特徴とする請求項4記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  6. 前記オイル流入通路の開口は円形に形成され、オイル流出通路の開口は細長く形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  7. クランク軸と直交する断面で見たときに、シリンダヘッドのオイル流入通路の上下幅は、流入通路の開口及びオイル流出通路の開口の幅より大であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  8. 上記オイルジャケットへ向かうオイル供給系は、内燃機関潤滑のためのオイル供給系とは別系統となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の4サイクル空冷式内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
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