JP5314454B2 - 多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造 - Google Patents

多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造 Download PDF

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Description

本発明は、空冷式多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造に関する。
気筒毎に分かれている点火プラグのオイルジャケットに連なるシリンダヘッドの冷却用油路にオイルを供給するため、上記シリンダヘッドに対応する各シリンダの周囲部に、シリンダの軸線方向に伸びる油路を穿設して、上記シリンダヘッドの油路につないでいた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−97611号公報(図5、図6)。
従来は、シリンダの軸線方向に伸びる油路の本数分だけ穿設加工が必要となり、加工工数が増加し、コストアップとなっていたので、加工工数の低減が課題となっていた。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
多気筒エンジンのシリンダヘッドに設けられた複数の気筒のそれぞれに設けられた点火プラグの周囲のオイルジャケットにオイルを導く供給油路、及び記各オイルジャケットからオイルを排出する排出油路を、シリンダブロックに設けられた気筒毎に分かれていない上昇油路、及び下降油路にそれぞれ接続する接続油路によってオイルを分配・回収する多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、
前記接続油路は、シリンダブロックの上面に形成されるオイル供給用分配溝と、シリンダブロックの上面に形成されるオイル排出用回収溝と、オイル供給用分配溝およびオイル排出用回収溝の上部を閉塞するシリンダヘッドの下面とによって形成され、前記シリンダブロック上面のオイル排出用回収溝に接続されるシリンダブロック内下降油路の接続位置が、前記オイル排出用回収溝に接続される複数のシリンダヘッド内排出油路の接続位置をつないで形成される範囲の内側に位置し、前記シリンダブロック上面のオイル供給用分配溝に接続されるシリンダブロック内上昇油路の接続位置が、前記オイル供給用分配溝に接続される複数のシリンダヘッド内供給油路の接続位置をつないで形成される範囲の外側に位置し、前記シリンダブロック上面のオイル供給用分配溝およびオイル排出用回収溝にそれぞれ接続される前記シリンダブロック内上昇油路と前記シリンダブロック内下降油路の接続位置がシリンダ配列方向に関してずらして配置されたことを特徴とする多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造である。
請求項2に記載の発明は、請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、シリンダブロック上面のオイル供給用分配溝に接続されるシリンダブロック内上昇油路の接続位置が、オイル供給用分配溝に接続される複数のシリンダヘッド内供給油路の接続位置をつないで形成される範囲の外側に位置するオイル供給側において、シリンダブロック内上昇油路の上端開口位置から、複数のシリンダヘッド内供給油路のうちの近い側の接続位置までの溝の幅を大きくし、それより遠い側の溝の幅を小さくしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、シリンダブロックは、該シリンダブロックをクランクケースに固定するボルトを通すボルト挿入孔を備え、シリンダブロック上面において、オイル供給用分配溝および前記オイル排出用回収溝、前記ボルト挿入孔をシリンダ中心より離れる側に避けて形成されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、前記多気筒エンジンは、動弁系駆動部材を収容する駆動部材収容室を挟んで両側にそれぞれ複数個のシリンダを備え、前記シリンダブロック内上昇油路は、前記駆動部材収容室寄りに配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、記エンジンは小型車両に搭載されるエンジンであって、シリンダ配列方向を車両幅方向に向けて配置され、前記駆動部材収容室寄りに配置される前記シリンダブロック内上昇油路は車両前方に向けて搭載され、前記シリンダブロック内上昇油路の下端、シリンダ配列方向にびるオイルギャラリに接続されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、記駆動部材収容室は、シリンダブロックの上部ほどシリンダブロックの前面に膨出するよう形成され、記エンジン前面に設けられるシリンダ配列方向にびるオイルギャラリはこの膨出が始まる近傍に配置されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、記動弁系駆動部材は、駆動伝達部材としてカムチェーンを使用し、該カムチェーンを張るテンショナが取付けられるカムチェーンテンショナ取付け部駆動部材収容室の外面に設けられ記シリンダブロック内下降油路に接続されるシリンダの配列方向に延びるオイルギャラリは、前記カムチェーンテンショナ取付け部の下方に通されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、シリンダブロック上面に形成された溝によって、分配油路を形成することによって、シリンダブロックにおけるシリンダ軸線方向の供給・排出油路を少なくして、シリンダ軸線方向の加工を減らすと共に、分配油路を溝で形成することによって、加工コストを低減することができる。
また、シリンダブロック上面の溝に接続されるシリンダブロック内下降油路の接続位置が、上記溝における複数のシリンダヘッド内供給油路あるいは排出油路の接続位置をつないで形成される範囲の内側に接続されると、排出油路が短くなる。
また、シリンダブロック上面の溝に接続されるシリンダブロック内上昇油路の接続位置が、シリンダブロックにおけるシリンダの配列方向に対して端寄りに配置することで、供給油路が長くなる。
さらに、シリンダブロック上面の溝に接続されるシリンダブロック内上昇油路とシリンダブロック内下降油路の接続位置をシリンダ配列方向に関してずらして配置することによって、シリンダブロック上面における油路長を変えることができて、シリンダブロックの冷却用フィンを介して走行風によってオイルを冷却する必要がある供給側では長い油路を、オイルを冷却する必要がない排出側では、短い油路を設定することにより、冷却性能を適切にすることができる。
請求項の発明によれば、シリンダブロック内上昇油路の上端開口位置に近い側のシリンダヘッド内供給油路の接続位置より遠い側の溝の幅を小さくすることにより、流量が低下したことによるオイル圧の低下を抑制して、オイル流れを確保することができる。
請求項の発明によれば、ボルト挿入孔を避けて溝を形成する場合に、シリンダ外側を通すようにすると、シリンダから離れる方向に溝が配置されるので、シリンダ内の燃焼熱によるオイル温度の上昇を抑えることができる。
請求項の発明によれば、オイル冷却性の要否に応じて、油路長を、供給側・排出側で変えることにより、冷却性能を向上することができる。
請求項の発明によれば、オイルギャラリに接続される油路は駆動部材収容室寄りであるから、このオイルギャラリは短い。オイルギャラリが短い側をエンジン前面に配置することで、この油路を目立ち難くしてエンジンの外観性を保つことができる。
請求項の発明によれば、駆動部材収容室の膨出に影響を受けない位置にオイルギャラリを配置することにより、油路を簡単に構成して、加工等の成形を容易にできる。
請求項の発明によれば、シリンダの配列方向に延びるオイルギャラリが、テンショナ取付け部に干渉せずに配置できる。また、テンショナ取付け部の下方を通すことによって、シリンダの配列方向に延びる油路を低く配置して、目立ち難くすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る4気筒エンジンが搭載された自動二輪車の側面図である。 上記エンジンの縦断面を右方から見た図である。 上記エンジンのカムチェーン室を含むエンジン要部の縦断面を右方から見た図である。 図2の空冷式オイルクーラを正面から見た図である。 シリンダブロック中央部の前面図である。 図5のVI−VI断面図である。 シリンダブロックの上面図である。 シリンダヘッドの下面図である。 シリンダヘッドの上面図である。 図9のX−X断面図である。 オイルジャケット用蓋部材の上面図 図11のXII−XII断面図 図11のXIII−XIII断面図である。 シリンダブロックの後面図である。 シリンダブロックの下面図である。 オイル戻し配管の周辺部の側面図である。 下部クランクケースの上面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る4気筒エンジン1が搭載された自動二輪車2の側面図である。矢印Fは前方を指している。自動二輪車2の車体フレームはヘッドパイプ3と、同ヘッドパイプ3から斜め後方に延出するメインフレーム4と、メインフレーム4の後端から下方に延出するセンターフレーム5と、ヘッドパイプ3とメインフレーム4をつなぐ補助フレーム6と、補助フレーム6から下方に伸びるダウンフレーム7と、メインフレーム4から後方に延出するシートステー8と、センターフレーム5の中央部とシートステー8の中央を結ぶミッドフレーム9とを備えている。前輪10を支持するフロントフォーク11がヘッドパイプ3によって操向可能に支持されている。フロントフォーク11にはステアリングハンドル12が連結されている。また、後輪13を支持するリアフォーク14がセンターフレーム5の後部に上下揺動可能に支持され、シートステー8とミッドフレーム9との接続部と、リアフォーク14との間にはクッションユニット15が設けられている。エンジン1は、ダウンフレーム7とメインフレーム4とセンターフレーム5に支持され、エンジン1の動力は、後輪駆動用チェーン16を介して後輪13に伝達される。メインフレーム4には、エンジン1の上方に位置するようにして燃料タンク17が設けられ、シートステー8上には運転者用と同乗者用のタンデム型シート18が取付けられている。エンジン1から排気管19が延出し、下方へ曲がり、さらに後方へ伸び、後部のマフラー20に接続されている。エンジン1の前方のダウンフレーム7には空冷式オイルクーラ21が設けてある。
図2は、上記エンジン1の縦断面を右方から見た図である。このエンジン1は、空冷式4気筒DOHCウェットサンプ式エンジンであり、図には、冷却系オイル回路が示されている。この図のシリンダ24は、後述の図7のII−II断面を示している。矢印Fはエンジンが車両に搭載されたときの車両の前方に対応して前方を指している。このエンジンは内燃機関25と変速機26とが一体化されている。エンジン1の外殻は、上部クランクケース27Aと下部クランクケース27Bとからなるクランクケース27、シリンダブロック28、シリンダヘッド29、シリンダヘッドカバー30、及びオイルパン31からなっている。上下に2分割されているクランクケース27の合わせ面の軸受に、クランク軸32、変速機のメイン軸33、カウンタ軸34が回転可能に支持されている。
シリンダブロック28は4気筒であり、各シリンダ24の中には、それぞれピストン35が摺動可能に収容され、コンロッド36を介して、クランク軸32と接続されている。各ピストン35の上面に向き合うシリンダヘッド29の下部に燃焼室37が設けてある。シリンダヘッド29の上方から、上記各燃焼室37に向けて、それぞれ点火プラグ38が挿入され、その先端が燃焼室37内に臨んでいる。シリンダヘッド29には、各燃焼室37に連なる吸気ポート39と排気ポート40が設けられ、その内端が燃焼室37に開口している。吸気ポート39と排気ポート40の内端開口には、それぞれの開口を開閉する吸気弁41と排気弁42が設けてある。シリンダヘッド29とシリンダヘッドカバー30の合わせ面に吸気カム軸43、排気カム軸44を始めとする動弁機構45が設けてある。
下部クランクケース27Bの下部に、浅底部と深底部とを備えたオイルパン31が接続されている。オイルパン31の深底部にストレーナ46を備えたオイル吸入管47が設けられ、その上部にオイルポンプ48が接続されている。オイルポンプ48は冷却系用オイルポンプと潤滑系用オイルポンプとからなり、同一のオイルポンプ軸に接続されている。
上記エンジン1には冷却系オイル回路と潤滑系オイル回路が独立に設けられている。それぞれのオイル回路には、上記冷却系用オイルポンプと潤滑系用オイルポンプとから別々にオイルが供給される。図2には、冷却系用オイルポンプ48と冷却系オイル回路が示してあり、潤滑系用オイルポンプと潤滑系オイル回路の図示は省略してある。本発明は冷却系に関するものに限定されているので、以下の説明においては、冷却系用オイルポンプ48及び冷却系オイル回路を、単にオイルポンプ48及びオイル回路と呼んで述べる。
油路の詳細については後述するが、まず、油路の全体構成に付いて述べる。図2のオイル回路において、オイルポンプ48に連なる吐出管A1が、オイルパンの中で前方へ伸び、上方へ曲がって下部クランクケース27Bの前面下部のオイルクーラ連結部49に至っている。このオイルクーラ連結部49にオイルクーラ往きパイプA2が接続され、エンジン前方上方の空冷式オイルクーラ21に連なっている。ここで冷却されたオイルは、オイルクーラ戻りパイプA3を介して、シリンダブロック28の前面下部のオイル導入部50に送られる。オイル導入部50は、供給側オイルギャラリA4に連なっている。
動弁系駆動部材としてはカムチェーンやタイミングベルトがあるが、本実施形態のエンジン1ではカムチェーン51(図3参照)が用いられているので、以下の説明では、動弁系駆動部材収容室を、カムチェーン室52と呼ぶ。このエンジンは車両に搭載された時、左右方向に4個のシリンダ24が並ぶ並列4気筒エンジンであり(図7参照)、中央部にカムチェーン室52が設けてあるので、シリンダ24は、左右に2個ずつまとまっている。上記供給側オイルギャラリA4で油路は左右に別れ、左右ブロックそれぞれに向かうシリンダブロック内上昇油路A5につながる。シリンダブロック内上昇油路A5の上部は、左右ブロック別々のシリンダブロック上面分配溝A6に連なる。上記分配溝A6の上部を覆うシリンダヘッド29の下面には、気筒毎に独立に設けられたシリンダヘッド内供給油路A7の下端が、上記分配溝A6に連通するよう開口している。シリンダヘッド内供給油路A7の上端は、点火プラグオイルジャケットA8に連通し、供給されたオイルで点火プラグ38の周囲部が冷却される。
点火プラグオイルジャケットA8は、シリンダ24の後側で、気筒毎に設けられたシリンダヘッド内オイル排出油路A9に連なっている。シリンダヘッド内オイル排出油路A9の下端は、左右ブロック別々のシリンダブロック上面回収溝A10に開口している。このシリンダブロック上面回収溝A10は、左右ブロック1本ずつのシリンダブロック内下降油路A11によって、シリンダブロック28の下部に設けられた排出側オイルギャラリA12につながる。排出側オイルギャラリA12は左右ブロックにまたがっているので、ここで、左右のブロック別々のシリンダブロック内下降油路A11は1本にまとまって、排出接続部53を経てクランクケース内排出油路A13に連なる。クランクケース内排出油路A13の下端には、オイル戻し配管A14が連なり、オイルパン31の上方に開口している。
図3は、カムチェーン室52を含むエンジン1の縦断面を右方から見た図である。カムチェーン室52はエンジン1の左右方向のほぼ中央部に設けられている。この図のカムチェーン室52は、後述の図7のIII−III断面を示している。図3において、シリンダヘッド29とシリンダヘッドカバー30の合わせ面に吸気カム軸43と排気カム軸44が回転可能に支持されており、それぞれの軸にカム軸従動スプロケット56が設けてある。上下のクランクケース27A、27Bの合わせ面に支持されているクランク軸32には上記カム軸従動スプロケット56の半分の径のカム軸駆動スプロケット57が設けてある。これらのスプロケットにカムチェーン51が巻き掛けられ、クランク軸32の回転に応じて吸気カム軸43、排気カム軸44が回転する。
クランク軸32は、矢印Wの方向へ回転する。カムチェーン51の周囲には、カムチェーンガイドが設けてある。2個の従動スプロケットの間の上部には固定式上部カムチェーンガイド58、カムチェーン室52の前側の引き込み側のカムチェーン51には固定式前側カムチェーンガイド59、カムチェーン室52の後側の繰り出し側のカムチェーン51には揺動式カムチェーンガイド60が設けてある。上記揺動式カムチェーンガイド60は下端ボルト61を中心に揺動する。シリンダブロック28後壁のカムチェーンテンショナ取付け部62にカムチェーンテンショナ63が設けてあり、その突出軸63aによって揺動式カムチェーンガイド60が押され、カムチェーン51の弛みが防がれる。
図4は、図2の空冷式オイルクーラ21を正面から見た図である。図には上記エンジン1を車両に搭載したときの車両の左右に対応して、左・右が矢印L・Rで示してある。以下に述べる他の図も同じである。オイルクーラ往きパイプA2の上端は、オイルクーラ21の右側に連結されており、その下端の往きパイプのフランジ部66は下部クランクケースの前部のオイルクーラ連結部49に接続される(図2)。オイルクーラ戻りパイプA3の上端は、オイルクーラ21の左側に連結されており、その下端の戻りパイプのフランジ部67はシリンダブロック28の前部のオイル導入部50に接続される(図2)。
図5は、シリンダブロック28の中央部の前面図である。図にはこのエンジン1を車両に搭載したときの左右L・Rと共に、車両の上方に対応するエンジンの上方が矢印Upで示してある。以下に述べる他の図も同じである。図において、シリンダブロック28の前面下部にオイル導入部50が設けてある。ここに、オイルクーラ戻りパイプA3の下端の戻りパイプのフランジ部67(図4)が接続される。上記オイル導入部50は供給側オイルギャラリA4に連通している。供給側オイルギャラリA4の両端部から、それぞれシリンダブロック内上昇油路A5が立ち上がっている。このシリンダブロック28は左右方向の中央部にカムチェーン室52が設けられ、気筒が左右2個ずつに分離しているので、左右のブロックそれぞれへオイルを送るために、オイルが供給側オイルギャラリA4を介して左右に分配される。シリンダブロック内上昇油路A5の上端は、シリンダブロック上面分配溝A6に連なっている。
図6は、図5のVI−VI断面図であり、シリンダブロック内上昇油路A5を含むシリンダブロック28の縦断面図である。シリンダブロック内上昇油路A5の下部は供給側オイルギャラリA4に連通し、シリンダブロック内上昇油路A5の上部はシリンダブロック上面分配溝A6に連通している。図には、シリンダブロック上面回収溝A10および排出側オイルギャラリA12も示してある。
図7は、シリンダブロック28の上面図である。シリンダブロック28の左右方向中央部にはカムチェーン室52が開口しているので、シリンダ24は左右に2個ずつに分かれている。このエンジン1では上部クランクケース27Aとシリンダブロック28は、スタッドボルトによって一体に結合される。図には複数のスタッドボルト挿通孔68が見える。シリンダブロック28の上面には、分配溝A6がカムチェーン室52の両側にそれぞれ設けてある。回収溝A10もカムチェーン室52の両側にそれぞれ設けてある。これらの溝は、何れもスタッドボルト挿通孔68を避けてその外側に湾曲して設けてある。カムチェーン室52の左右の分配溝A6の、それぞれのカムチェーン室52寄りの、符号m1、m2 を付した位置に、シリンダブロック内上昇油路A5の上端が開口している。カムチェーン室52の左右の回収溝A10のそれぞれの、符号n1、n2を付した位置に、シリンダブロック内下降油路A11の上端が開口している。
図8はシリンダヘッド29の下面図である。左右方向の中央部にカムチェーン室52が開口している。図7の各シリンダ24に対応する各燃焼室37には、点火プラグ挿入孔69と、各2個の吸気ポート39の内側端39aと排気ポート40の内側端40aが開口している。これらの開口には、それぞれ図2に示した点火プラグ38と吸気弁41と排気弁42が設けられる。燃焼室37の前後の平面部は、図7のシリンダブロック上面分配溝A6及びシリンダブロック上面回収溝A10の上面を覆う蓋となる。
燃焼室37の前後の平面部には、後述の図10に示されるシリンダヘッド内供給油路A7とシリンダヘッド内オイル排出油路A9の下端が開口している。上記シリンダヘッド内供給油路A7の下端は、図7において、シリンダブロック上面分配溝A6の、f1、f2、f3、f4の符号を付した位置に開口する。上記シリンダヘッド内オイル排出油路A9の下端は、図7において、シリンダブロック上面回収溝A10の、g1、g2、g3、g4の符号を付した位置に開口する。オイルは、シリンダブロック上面分配溝A6からシリンダヘッド内供給油路A7へ供給される。また、シリンダヘッド内オイル排出油路A9からはシリンダブロック上面回収溝A10へ排出される。
図9はシリンダヘッド29の上面図である。中央部にカムチェーン室52が開口している。シリンダヘッドの左右部に各2個の点火プラグ挿入孔69が設けてある。各点火プラグ挿入孔69の後側に各2個の吸気弁装着孔70が設けてある。各点火プラグ挿入孔69の前側に各2個の排気弁装着孔71が設けてある。各一対の吸気弁装着孔70の間に吸気カム軸43の軸受部84が、各一対の排気弁装着孔71の間に排気カム軸44の軸受部85が設けてある。
各点火プラグ挿入孔69の周囲部に点火プラグオイルジャケットA8が設けてある。この点火プラグオイルジャケットA8に、シリンダヘッド内供給油路A7及びシリンダヘッド内オイル排出油路A9が連なっている。点火プラグオイルジャケットA8の上部は、後述の図11〜図13に示されるオイルジャケット用蓋部材72で覆われる。
図10は、図9のX−X断面図であり、点火プラグ挿入孔69を含むシリンダヘッド29の縦断面図である。点火プラグ挿入孔69の周囲に、オイルジャケットA8が設けられている。オイルジャケットA8は環状溝(図9参照)であり、供給されたオイルによって、点火プラグ38(図2)の周囲が冷却される。シリンダヘッド内供給油路A7の上端は、点火プラグオイルジャケットA8の前側に達している。また点火プラグオイルジャケットA8の後側は、シリンダヘッド内オイル排出油路A9に連なっており、点火プラグ38の周囲の冷却を終わったオイルが、シリンダヘッド内オイル排出油路A9に排出される。点火プラグオイルジャケットA8の上部は、オイルジャケット用蓋部材72で覆われている。
図11〜図13はオイルジャケット用蓋部材72の三面図であり、図11は上面図、図12は図11のXII−XII断面図、図13は図11のXIII−XIII断面図である。このエンジン1では、動弁機構45はシリンダヘッドカバー30で覆われているが(図2、図3)、点火プラグ38の上方は、シリンダヘッドカバー30で覆われていないので、オイルジャケット用蓋部材72は空気流に触れる。オイルジャケット用蓋部材72の上面に蓋部材冷却用フィン73が設けてあり、点火プラグ38の周囲の冷却に役立っている。また上記のように、点火プラグ38は外気に露出した構造であるので、点火プラグ38の周囲に水が入ることがある。このため、オイルジャケット用蓋部材72には水抜き孔74が設けてある。オイルジャケット用蓋部材72には一対の取付け用ネジ孔挿通孔72aが設けてある。
図7のカムチェーン室52の右側のシリンダブロック28の上面において、シリンダブロック上面分配溝A6におけるシリンダブロック内上昇油路A5の上端開口位置m2の隣接部の、符号sを付した部分から、シリンダブロック上面回収溝A10における符号g3を付した部分に至る、バイパス溝B1が形成されている。シリンダブロック内上昇油路A5の上端開口位置m2と、上記バイパス溝B1の始点sとの間は、図8のシリンダヘッドの下面に形成されたバイパス溝B2によって連通する。シリンダブロック28の上面がシリンダヘッド29の下面によって覆われたとき、バイパス溝B1とB2によってオイルジャケットA8を通らず、シリンダブロック上面分配溝A6とシリンダブロック上面回収溝A10とを短絡するバイパス油路Bが形成される。これはシリンダブロック内上昇油路A5から上昇した冷却されたオイルと、オイルジャケットA8を経由した高温のオイルとを、シリンダブロック上面回収溝A10において合流させることによって、シリンダブロック28の前側と後側との温度差を低下させて、シリンダブロック28における冷却ムラを解消させるためのものである。なお、上記カムチェーン室52を挟んでバイパス油路の反対側、即ち左側のシリンダブロック28上面には、動弁機構45の各部を潤滑する潤滑オイルを分配する潤滑オイル分配溝75が溝形式で形成されている。
図14は、シリンダブロック28の後面図である。図7に示した左右のシリンダブロック上面回収溝A10は、図14にも示されている。左右のそれぞれの回収溝A10の中程から、シリンダブロック内下降油路A11が下方へ向かって伸びている。この一対のシリンダブロック内下降油路A11は、シリンダブロック下部の排出側オイルギャラリA12に達し、そこで合流する。排出側オイルギャラリA12の中程、中央よりやや左側に、排出接続部53が設けてあり、これを介して排出側オイルギャラリA12は、クランクケース内排出油路A13に連通する。なお、図において、シリンダブロック28の後面中央にテンショナ取付け部62が設けてある。
図15はシリンダブロック28の下面図である。シリンダブロック28の後面側の排出側オイルギャラリA12の中程のやや左側に、クランクケース内排出油路A13へ油路を接続するための排出接続部53が開口している。この図には、供給側オイルギャラリA4及びオイル導入部50も示してある。
図16は、オイル戻し配管A14の周辺部の側面図である。上記排出接続部53は、上部クランクケース27Aの上部に設けられたクランクケース内排出油路A13の上端に連通している。クランクケース内排出油路A13は短い油路である。オイル戻し配管A14は、その上端が上記クランクケース内排出油路A13の下端に、シール部材82を介して差し込まれ、オイル戻し配管A14の中間部は、オイルポンプ48に支持部材80を介して着脱可能に固定されている。オイル戻し配管A14の下部は下部クランクケース27Bの下端面の付近まで伸びているが、下部クランクケース27Bの下端面より下へは突出していない。オイル戻し配管A14の下端はオイルパン31に向けて開放されている。図16には、クランクウエブ78(図17)の最大外周の軌跡79aが描いてある。側面視で、オイル戻し配管A14はクランクウエブ78の軌跡79と重なっている。
図17は、下部クランクケース27Bの上面図である。下部クランクケース27Bの左右端部と前縁部の下面には底板27Baが設けてあるが、中央部の下面はオイルパンに接続するために下部開口27Bbとなっている。図には軸受部83に支えられたクランク軸32が、断面で描いてある。オイル戻し配管A14は、カムチェーン室52の側壁とクランクウエブ78とオイルポンプ48との間の狭小なスペースに通され、支持部材80を介してオイルポンプ48によって支持されている。
以上に述べた油路において、オイルパン31からオイルポンプ48を経て送られたシリンダヘッド冷却用オイルは、吐出管A1、オイルクーラ往きパイプA2、オイルクーラ戻りパイプA3、供給側オイルギャラリA4、シリンダブロック内上昇油路A5、シリンダブロック上面分配溝A6、シリンダヘッド内供給油路A7、点火プラグオイルジャケットA8、シリンダヘッド内オイル排出油路A9、シリンダブロック上面回収溝A10、シリンダブロック内下降油路A11、排出側オイルギャラリA12、クランクケース内排出油路A13、オイル戻し配管A14、を経由してオイルパン31に戻り、循環してシリンダヘッド29を冷却する。この循環経路において、一部のオイルは、点火プラグオイルジャケットA8を通らないでバイパス溝B1、B2を経由して流れ、シリンダブロック28の冷却ムラを解消させる。
図7において、シリンダヘッドに向かうオイル及びシリンダヘッドから排出されるオイルの分配・回収は、シリンダブロック上面分配溝A6及びシリンダブロック上面回収溝A10と、その溝の上部を閉塞するシリンダヘッド29の下面によって形成されている。シリンダブロック上面分配溝A6あるいはシリンダブロック上面回収溝A10によって、油路を形成することによって、シリンダブロック28におけるシリンダ軸線方向の供給・排出油路を少なくして、シリンダ軸線方向の加工を減らすと共に、供給・排出油路を溝形式で形成することによって、加工コストを低減することができる。
図7において、シリンダブロック上面回収溝A10に接続されるシリンダブロック内下降油路A11の接続位置n1、n2は、上記溝A10に接続される複数のシリンダヘッド内排出油路A9の接続位置をつないで形成される範囲g1−g2、及びg3−g4の内側に位置しているので、溝を特別に長くする必要がないという利点がある。
図7において、シリンダブロック上面分配溝A6に接続されるシリンダブロック内上昇油路A5の接続位置m1、m2は、上記溝に接続される複数のシリンダヘッド内供給油路A7の接続位置をつないで形成される範囲f1−f2、及びf3−f4の外側に位置しているので、シリンダブロック28におけるシリンダ24の配列方向に対して端寄りに配置する等の配置自由度を高め、空きスペースを利用して油路をコンパクトに配置できる。
図7において、シリンダブロック上面分配溝A6に対するシリンダブロック内上昇油路A5の接続位置m1、m2と、シリンダブロック上面回収溝A10に対するシリンダブロック内下降油路A11の接続位置n1、n2を、シリンダ配列方向に関してずらして配置してある。これは、シリンダブロック28の上面の溝における油路長を変えることによって、シリンダブロック冷却用フィン81(図6、図7)を介して走行風によってオイルを冷却する必要がある供給側では長い油路を、排出されたオイルが流れ出るだけで冷却する必要がない排出側では、短い油路を設定することにより、冷却性能を適切化することができる。
図7において、供給側においては、シリンダブロック上面分配溝A6に接続されるシリンダブロック内上昇油路A5の接続位置m1、m2が、上記シリンダブロック上面分配溝A6に接続される複数のシリンダヘッド内供給油路A7の接続位置をつないで形成される範囲f1−f2、及びf3−f4の外側に位置している。シリンダブロック内上昇油路A5の上端開口位置m1、m2から、複数のシリンダヘッド内供給油路A7のうちの近い側の接続位置f2、f3までの溝m1−f2、及びm2−f3の幅は大きくし、上記近い側の接続位置f2、f3より遠い方の溝f2−f1、及びf3−f4の幅を小さくしてある。遠い側では流量が低下したことによるオイル圧の低下を抑制して、オイル流れを確保することができる。
図7において、シリンダブロック28は、これをクランクケース27に固定するボルトを通すためのスタッドボルト挿入孔68を複数備えている。シリンダブロック上面分配溝A6、及びシリンダブロック上面回収溝A10は、このスタッドボルト挿入孔68をシリンダ中心より離れる側に避けて形成されている。このようにすると、シリンダから離れる方向に溝が配置されるので、シリンダ内の燃焼熱によるオイル温度の上昇を抑えることができる。
図7において、
シリンダブロック内上昇油路A5の上端開口位置m1、m2を、シリンダブロック上面分配溝A6における複数のシリンダヘッド内供給油路A7の接続位置をつないで形成される範囲f1−f2、及びf3−f4の外側で、かつ、カムチェーン室52寄りに配置し、シリンダブロック内下降油路A11の上端開口位置n1、n2を、シリンダブロック上面回収溝A10における複数のシリンダヘッド内排出油路A9の接続位置をつないで形成される範囲g1−g2、及びg3−g4の内側に配置してある。オイル冷却性の要否に応じて、供給側・排出側で溝の油路長を変えることにより、冷却性能を向上することができる。
図7において、カムチェーン室52寄りに配置されている左右一対のシリンダブロック内上昇油路A5は、エンジン1の前側、即ち車両前方に向けて搭載されている(図5)。この左右のシリンダブロック内上昇油路A5の下端は、シリンダ配列方向に伸びる供給側オイルギャラリA4に接続されている(図5)。カムチェーン室52を跨いでシリンダ配列方向に向けて伸びる供給側オイルギャラリA4は、同じくカムチェーン室52を跨いでシリンダ配列方向に向けて伸びる排出側オイルギャラリA12に比して短い(図14、図15)。短い側の供給側オイルギャラリA4がエンジン前面に配置されているので(図3)、この供給側オイルギャラリA4は目立ち難くなっており、エンジン1の外観性が保たれている。
図3において、カムチェーン室52は、シリンダ24の上部ほどシリンダ前面に膨出するよう形成されている。上記エンジン前面に設けられるシリンダ配列方向に伸びる供給側オイルギャラリA4はこの膨出が始まる前の位置に配置されている。供給側オイルギャラリA4をカムチェーン室52の膨出に影響を受けない位置に配置することにより、加工等の成形を容易にしている。
図3において、カムチェーン51を張るカムチェーンテンショナ63が取付けられるテンショナ取付け部62がシリンダブロック28のカムチェーン室52の後部外面に設けられており、シリンダ24の配列方向に延びる排出側オイルギャラリA12はこのテンショナ取付け部62の下方に通されている。これによって、排出側オイルギャラリA12は、テンショナ取付け部62に干渉せずに配置され、また、排出側オイルギャラリA12をテンショナ取付け部62の下方に低く配置して目立ち難くしてある。
A4…供給側オイルギャラリ、A5…シリンダブロック内上昇油路、A6…シリンダブロック上面分配溝、A7…シリンダヘッド内供給油路、A8…点火プラグ周囲のオイルジャケット、A9…シリンダヘッド内排出油路、A10…シリンダブロック上面回収溝、A11…シリンダブロック内下降油路、A12…排出側オイルギャラリ、m1、m2…シリンダブロック内上昇油路A5の上端開口位置、n1、n2…シリンダブロック内下降油路A11の上端開口位置、f1、f2、f3、f4…シリンダヘッド内供給油路A7の接続位置、g1、g2、g3、g4…シリンダヘッド内排出油路A9の接続位置、28…シリンダブロック、29…シリンダヘッド、52…カムチェーン室、62…テンショナ取付け部、68…スタッドボルト挿通孔

Claims (7)

  1. 多気筒エンジンのシリンダヘッド(29)に設けられた複数の気筒(24)のそれぞれに設けられた点火プラグ(38)の周囲のオイルジャケット(A8)にオイルを導く供給油路(A7)、及び記各オイルジャケット(A8)からオイルを排出する排出油路(A9)を、シリンダブロック(28)に設けられた気筒(24)毎に分かれていない上昇油路、及び下降油路にそれぞれ接続する接続油路によってオイルを分配・回収する多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造において、
    前記接続油路は、シリンダブロック(28)の上面に形成されるオイル供給用分配溝(A6)と、シリンダブロック(28)の上面に形成されるオイル排出用回収溝(A10)と、オイル供給用分配溝(A6)およびオイル排出用回収溝(A10)の上部を閉塞するシリンダヘッド(29)の下面とによって形成され、
    前記シリンダブロック上面のオイル排出用回収溝(A10)に接続されるシリンダブロック内下降油路(A11)の接続位置(n1,n2)が、前記オイル排出用回収溝(A10)に接続される複数のシリンダヘッド内排出油路(A9)の接続位置(g1,g2; g3,g4)をつないで形成される範囲(g1-g2,g3-g4)の内側に位置し、
    前記シリンダブロック上面のオイル供給用分配溝(A6)に接続されるシリンダブロック内上昇油路(A5)の接続位置(m1,m2)が、前記オイル供給用分配溝(A6)に接続される複数のシリンダヘッド内供給油路(A7)の接続位置(f1,f2; f3,f4)をつないで形成される範囲(f1-f2,f3-f4)の外側に位置し、
    前記シリンダブロック上面のオイル供給用分配溝(A6)およびオイル排出用回収溝(A10)にそれぞれ接続される前記シリンダブロック内上昇油路(A5)と前記シリンダブロック内下降油路(A11)の接続位置がシリンダ配列方向に関してずらして配置された
    ことを特徴とする多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
  2. シリンダブロック上面のオイル供給用分配溝(A6)に接続されるシリンダブロック内上昇油路(A5)の接続位置(m1,m2)が、オイル供給用分配溝(A6)に接続される複数のシリンダヘッド内供給油路(A7)の接続位置(f1,f2: f3,f4)をつないで形成される範囲(f1-f2, f3-f4)の外側に位置するオイル供給側において、シリンダブロック内上昇油路(A5)の上端開口位置から、複数のシリンダヘッド内供給油路(A7)のうちの近い側の接続位置(f2,f3)までの溝(m1-f2,m2-f3)の幅を大きくし、それより遠い側の溝(f2-f1,f3-f4)の幅を小さくしたことを特徴とする請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
  3. シリンダブロック(28)は、該シリンダブロック(28)をクランクケース(27)に固定するボルトを通すボルト挿入孔(68)を備え、シリンダブロック(28)上面において、オイル供給用分配溝(A6)および前記オイル排出用回収溝(A10)が、前記ボルト挿入孔(68)をシリンダ中心より離れる側に避けて形成されることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
  4. 前記多気筒エンジンは、動弁系駆動部材(51)を収容する駆動部材収容室(52)を挟んで両側にそれぞれ複数個のシリンダ(24)を備え、前記シリンダブロック内上昇油路(A5)は、前記駆動部材収容室(52)寄りに配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
  5. 記エンジンは小型車両に搭載されるエンジンであって、シリンダ配列方向を車両幅方向に向けて配置され、前記駆動部材収容室(52)寄りに配置される前記シリンダブロック内上昇油路(A5)は車両前方に向けて搭載され、前記シリンダブロック内上昇油路(A5)の下端、シリンダ配列方向にびるオイルギャラリ(A4)に接続されることを特徴とする請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
  6. 記駆動部材収容室(52)は、シリンダブロック(28)の上部ほどシリンダブロックの前面に膨出するよう形成され、記エンジン前面に設けられるシリンダ配列方向にびるオイルギャラリ(A4)はこの膨出が始まる近傍に配置されることを特徴とする請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
  7. 記動弁系駆動部材(51)は、駆動伝達部材としてカムチェーン(51)を使用し、該カムチェーン(51)を張るテンショナ(63)が取付けられるカムチェーンテンショナ取付け部(62)駆動部材収容室(52)の外面に設けられ記シリンダブロック内下降油路(A11)に接続されるシリンダの配列方向に延びるオイルギャラリ(A12)は、前記カムチェーンテンショナ取付け部(62)の下方に通されていることを特徴とする請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド冷却用油路構造
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