JP5189529B2 - 車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造 - Google Patents

車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造 Download PDF

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Description

本発明は、シリンダヘッドもしくは該シリンダヘッドに締結される被締結部材に設けられるプラグ挿入孔から排出される水をシリンダブロック側に導く第1水抜き通路が前記シリンダヘッドに設けられ、第1水抜き通路に連なる第2水抜き通路が、前記シリンダブロックの前面もしくは後面に開口するようにして前記シリンダブロック側に設けられる車両用内燃機関に関し、特に、プラグ挿入孔からの水抜き構造の改良に関する。
プラグ挿入孔から排出される水をシリンダブロック側に導く第1の水抜き孔がシリンダ軸線に沿う方向に延びてシリンダヘッドに設けられ、一端を第1の水抜き孔に連通させるとともに他端をシリンダブロックの側面に開口させるようにしてシリンダブロックに設けられる第2の水抜き孔が、第1の水抜き孔に一端を連通させて第1の水抜き孔の延長方向に延びる縦孔と、該縦孔の他端に一端を連通させるとともに他端をシリンダブロックの側面に開口させる横孔とで構成されるようにしたものが、特許文献1で知られている。
特許第2880687号公報
ところが、上記特許文献1で開示されるものでは、第2の水抜き孔の一部を構成する横孔の配置が、シリンダブロックにシリンダヘッドを締結するための通しボルト等によって制約を受けることがあり、水抜き方向が規制されてしまうことがる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シリンダブロックに配設される他の部材等の制約を受けることなく、水抜き方向を自由に設定可能とした車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シリンダヘッドもしくは該シリンダヘッドに締結される被締結部材に設けられるプラグ挿入孔から排出される水をシリンダブロック側に導く第1水抜き通路が前記シリンダヘッドに設けられ、第1水抜き通路に連なる第2水抜き通路が、前記シリンダブロックの前面もしくは後面に開口するようにして前記シリンダブロック側に設けられる車両用内燃機関において、前記第2水抜き通路の一部を構成する通路部分が、前記第1水抜き通路に一端を通じさせて前記シリンダブロックのデッキ面に設けられる溝と、前記デッキ面に結合されるシリンダヘッドとで形成され、シリンダ軸線に沿う方向に間隔をあけて前記シリンダヘッドの側面に突設される複数のシリンダヘッド側冷却フィンの内側に、シリンダ軸線に沿う方向に延びて前記シリンダヘッドに設けられる前記第1水抜き通路が配置され、前記第1水抜き通路が、前記シリンダヘッドに設けられて前記複数のシリンダヘッド側冷却フィン相互を結ぶ縦リブに内方側から隣接するように配置されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴加えて、前記第2水抜き通路が、前記通路部分と、シリンダ軸線と平行な方向に延びて前記シリンダブロックに設けられるとともに前記溝の他端に一端を通じさせる縦孔と、該縦孔の他端に一端を通じさせるとともに他端を前記シリンダブロックの前面もしくは後面に開口させるようにして該シリンダブロックに設けられる横孔とで構成されることを第2の特徴とする。
本発明は、シリンダヘッドもしくは該シリンダヘッドに締結される被締結部材に設けられるプラグ挿入孔から排出される水をシリンダブロック側に導く第1水抜き通路が前記シリンダヘッドに設けられ、第1水抜き通路に連なる第2水抜き通路が、前記シリンダブロックの前面もしくは後面に開口するようにして前記シリンダブロック側に設けられる車両用内燃機関において、前記第2水抜き通路の一部を構成する通路部分が、前記第1水抜き通路に一端を通じさせて前記シリンダブロックのデッキ面に設けられる溝と、前記デッキ面に結合されるシリンダヘッドとで形成され、前記第2水抜き通路が、前記通路部分と、前記シリンダブロックの前面もしくは後面から内方側に間隔をおいた位置でシリンダ軸線と平行な方向に延びて前記シリンダブロックに設けられるとともに前記溝の他端に一端を通じさせる縦孔と、該縦孔の他端に一端を通じさせるとともに他端を前記シリンダブロックの前面もしくは後面に開口させるようにして該シリンダブロックに設けられる横孔とで構成され、前記溝の前記一端の端面と、前記他端の端面とは、前記シリンダブロックにより閉塞されることを第3の特徴とする。
また本発明は、第2又は第3の特徴加えて、前記横孔が、前記シリンダ軸線に沿う方向に間隔をあけて前記シリンダブロックの側面に突設される複数のシリンダブロック側冷却フィンのうち相互に隣接する一対のシリンダブロック側冷却フィン間に配置されることを第の特徴とする。
また本発明は、第1〜第の特徴何れかに加えて、前記被締結部材に、前記シリンダヘッドの上面側に水を排出する水抜き孔が設けられ、前記シリンダ軸線に沿う方向から見てシリンダボアの外周に沿う円弧状の横断面形状を有するように形成される前記第1水抜き通路の一端が、シリンダヘッドの上面に開口されることを第の特徴とする。
尚、本発明において、シリンダブロックの「前面」及び「後面」とは、本発明の車両用内燃機関が車両に搭載された状態におけるシリンダブロックの、車両前後方向で前面及び後面をいう。
本発明の第1及び第3の各特徴によれば、シリンダブロック側に設けられる第2水抜き通路の一部を構成する通路部分が、シリンダブロックのデッキ面に設けられる溝と、デッキ面に結合されるシリンダヘッドとで形成されるので、第2水抜き通路のうちシリンダヘッド寄りの部分を直線状に形成した場合には他の部材との干渉が問題となる場合でも、溝を自在に屈曲させることができることにより他の部材との干渉を避けることが容易であり、水抜き方向の設定自由度を高めることができる。
また本発明の第1の特徴によれば、複数のシリンダヘッド側冷却フィンの内側に、シリンダ軸線に沿う方向に延びる第1水抜き通路が配置されるので、第1水抜き通路が設けられることによるシリンダヘッド側冷却フィンの形状への影響を抑え、内燃機関の外観性低下を防止することができる。その上、複数のシリンダヘッド側冷却フィンを結ぶ縦リブに内方側から隣接する位置に第1水抜き通路が配置されるので、第1水抜き通路が設けられることによるシリンダヘッドの強度低下を抑制することができる。
また本発明の第2及び第3の各特徴によれば、第2水抜き通路が、通路部分と、溝に通じる縦孔と、該縦孔に通じるとともにシリンダブロックの前面もしくは後面に開口する横孔とで構成されるので、シリンダブロックのデッキ面から離れた位置で水をシリンダブロックの前面もしくは後面から外方に排出するようにし、溝の両端を閉じた構造とすることにより、溝が設けられることによるシリンダブロックの強度低下を抑制することができる。
本発明の第の特徴によれば、シリンダ軸線に沿う方向に間隔をあけて配置される複数のシリンダブロック側冷却フィンのうち相互に隣接する一対のシリンダブロック側冷却フィン間に横孔が配置されるので、横孔の開口端を目立ち難くすることができ、内燃機関の外観性に影響するシリンダブロック側冷却フィンの形状への横孔の配設による影響を抑えることができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、被締結部材の水抜き孔からシリンダヘッドの上面側に排出される水は、シリンダヘッドおよびシリンダブロック間に形成される燃焼室の天井部に沿って流れるが、シリンダ軸線に沿う方向から見てシリンダボアの外周に沿う円弧状の横断面形状を有するように形成される第1水抜き通路がシリンダヘッドの上面に開口するので、シリンダヘッドの上面に排出された水をできるだけ滞留なく第1水抜き通路側に導くことができる。
自動二輪車の右側面図 4サイクル空油冷内燃機関の縦断面図であって図3の2−2線に沿う断面図 図2の3−3線断面図 図3の4−4線矢視図 図3の5−5線矢視図 図3の6矢視平面図 図2の7矢示部拡大図 カムキャップの斜視図 オイルストレーナを外した状態でクランクケースを図3の9−9矢視方向から見た図 クランクケースおよびオイルパン内のオイル通路構造の一部を示すための図9の10−10線に沿う断面図 図2の11−11線拡大断面図 図6の12−12線に沿って切断してオイルジャケットならびに該オイルジャケットに通じる通路を示す断面図 図12の13−13線断面図 車体フレームに搭載された状態にある機関本体を図3の14矢視方向から見た正面図 図3の15矢視図 図6の16−16線に沿うシリンダヘッドの断面図 図5の17−17線に沿う断面図
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図16を参照しながら本発明の実施例1について説明すると、先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFは、下端部で前輪WFを軸支したフロントフォーク140を操向可能に支承するヘッドパイプ141と、該ヘッドパイプ141から後方に延びるメインフレーム142と、該メインフレーム142の後端から下方に延びる左右一対のセンターチューブ143…と、前記ヘッドパイプ141から前記メインフレーム142よりも急角度で後下がりに傾斜した左右一対のダウンチューブ144…と、前記センターチューブ143…の下端部にそれぞれ設けられる左右一対のピボットプレート145…と、それらのピボットプレート145…から後方に延びる左右一対のシートレール146…とを備える。
前記フロントフォーク140の上端には操向ハンドル147が連結され、前記シートレール146…上には乗車用シート148が設けられ、該乗車用シート148の前方で前記メインフレーム142を跨ぐ燃料タンク149が前記メインフレーム142に取付けられる。
前記メインフレーム142と、前記センターチューブ143…と、前記ダウンチューブ144…とで囲まれる部分には、4サイクルである直列多気筒の空油冷内燃機関の機関本体15が、ダウンチューブ144…およびピボットプレート145…で支持されるようにして配置される。
また前記ピボットプレート145…には、前記内燃機関によって駆動される後輪WRを後端部で軸支するスイングアーム150…の前端部が支軸151を介して揺動可能に支承されており、前記シートレール146…および前記スイングアーム150…間にリヤクッションユニット152…が設けられる。
図2および図3において、前記機関本体15は、クランクケース16、シリンダブロック17、シリンダヘッド18およびヘッドカバー19を備えており、シリンダブロック17の側面にはシリンダ軸線CLに沿う方向に間隔をあけた複数のシリンダブロック側冷却フィン17a,17a…が一体に突設され、シリンダヘッド18の側面には前記シリンダ軸線CLに沿う方向に間隔をあけた複数のシリンダヘッド側冷却フィン18a,18a…が一体に突設される。また機関本体15の底部すなわちクランクケース16の底部にはオイルパン20が結合される。さらに前記クランクケース16は上部ケース半体16aおよび下部ケース半体16bが相互に結合されて成り、上部および下部ケース半体16a,16b間に、クランクシャフト21が回転自在に支承される。
図4および図5を併せて参照して、機関本体15は、前記クランクシャフト21の軸線と平行に並ぶ第1〜第4気筒C1,C2,C3,C4を有するものであり、各気筒C1〜C4毎に前記シリンダブロック17に設けられたシリンダボア22,22…に摺動可能に嵌合されるピストン23…は前記クランクシャフト21に共通に連接され、各ピストン23…の頂部を臨ませる燃焼室24…が各気筒C1〜C4毎に前記シリンダブロック17および前記シリンダヘッド18間に形成される。而してシリンダボア22…の軸線すなわちシリンダ軸線CLが前傾するようにしてシリンダブロック17がクランクケース16に結合される。
また前記シリンダヘッド18には、二股に分岐して形成される吸気ポート28…が、シリンダヘッド18の後面30に開口するようにして各気筒C1〜C4毎に設けられ、二股に分岐して形成される排気ポート29…がシリンダヘッド18の前面31に開口するようにして各気筒C1〜C4毎に設けられる。吸気ポート28…の燃焼室24…への開口端は、シリンダヘッド18に開閉作動可能に配設されるとともに閉弁方向にばね付勢される吸気弁32…により開閉され、排気ポート29…の燃焼室24…への開口端は、シリンダヘッド18に開閉作動可能に配設されるとともに閉弁方向にばね付勢される排気弁33…により開閉される。
前記各吸気ポート28…には、スロットル弁34…を有するスロットルボディ35…がインシュレータ36…を介して接続されており、スロットルボディ35…には、吸気ポート28に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁37…が付設される。また前記各排気ポート29には、排気管38…(図1参照)が個別に接続されており、各排気管38…はシリンダヘッド18の前面31から下方に彎曲し、機関本体15の下方を通って後方に延出される。
図6を併せて参照して、前記ヘッドカバー19は、前記シリンダヘッド18の上部に結合されて該シリンダヘッド18との間に吸気側動弁室26Iを形成する後方箱状部19aと、前記シリンダヘッド18の上部に結合されて該シリンダヘッド18との間に排気側動弁室26Eを形成する前方箱状部19bと、後方箱状部19aおよび前方箱状部19bを一体に連結する連結部19cとを有して略H字状に形成される。
各吸気弁32…を開閉駆動する吸気側動弁装置39Iは、シリンダヘッド18およびヘッドカバー19間に形成される前記吸気側動弁室26Iに収容されており、各吸気弁32…の上端のステムエンドに当接するとともにシリンダヘッド18に摺動可能に嵌合される有底円筒状のリフタ40I…と、各気筒に共通にしてクランクシャフト21と平行に延びるとともにシリンダヘッド18ならびに該シリンダヘッド18に締結される複数の吸気側カムキャップ41I…間で回転可能に支承される吸気側カムシャフト42Iとを備え、吸気側カムシャフト42Iの回転に応じて前記各リフタ40I…が上下に摺動することで各吸気弁32…が開閉作動する。
各排気弁33…を開閉駆動する排気側動弁装置39Eは、シリンダヘッド18およびヘッドカバー19間に形成される前記排気側動弁室26Eに収容されており、各排気弁33…の上端のステムエンドに当接するとともにシリンダヘッド18に摺動可能に嵌合される有底円筒状のリフタ40E…と、各気筒に共通にしてクランクシャフト21と平行に延びるとともにシリンダヘッド18ならびに該シリンダヘッド18に締結される複数の排気側カムキャップ41E…間で回転可能に支承される排気側カムシャフト42Eとを備え、排気側カムシャフト42Eの回転に応じて前記各リフタ40E…が上下に摺動することで各排気弁33…が開閉作動する。
ところで吸気側カムシャフト42Iおよび排気側カムシャフト42Eと、クランクシャフト21との間には、クランクシャフト21の回転動力を1/2の減速比で吸気側カムシャフト42Iおよび排気側カムシャフト42Eに伝達する調時伝動機構44(図2参照)が設けられるものであり、その調時伝動機構44の一部を構成するカムチェーン45を走行させるためのカムチェーン通路46が、気筒配列方向に沿う中央部で前記クランクケース16、シリンダブロック17およびシリンダヘッド18にわたって設けられる。
ところで前記シリンダヘッド18の上部は、前記カムチェーン通路46を相互間に挟む一対のプラグ取付け凹部47…が、機関本体15の自動二輪車への搭載状態では、左側方および上方と、右側方および上方とにそれぞれ開放するようにして形成される。
また燃焼室24…の中央部に先端部を臨ませる点火プラグ48…が前記シリンダヘッド18に取付けられるのであるが、点火プラグ48…を取付けるためのプラグ取付け孔49…が燃焼室24…の中央部でプラグ取付け凹部47…の底部にそれぞれ設けられる。
図7を併せて参照して、前記ヘッドカバー19の前方側箱状部19bには、内燃機関の排気系に供給される二次空気の供給制御を行うリードバルブ160,160…が各気筒C1〜C4毎に配設され、それらのリードバルブ160…が配設される部分で前記ヘッドカバー19の前方箱状部19bには、前記リードバルブ160…を収容するリードバルブ室161…を形成するようにして排気側カムシャフト側に膨出した膨出部162…が一体に設けられ、排気側カムシャフト42Eをシリンダヘッド18と協働して回転自在に支承するようにしてシリンダヘッド18に締結される排気側カムキャップ41Eに、前記膨出部162の一部を挿入せしめる凹部163が設けられる。
前記リードバルブ160は各気筒C1〜C4毎に配設されるものであり、この実施例1では2気筒分のリードバルブ160,160が相互に隣接して配置される。而してヘッドカバー19の前方箱状部19bには、相互に隣接した一対ずつ2組のリードバルブ160160…を個別に収容する一対のリードバルブ室161,161…を形成する膨出部162…が2つ形成され、前方箱状部19bの外面には、図示しないエアクリーナから二次空気を導く導管を接続せしめる接続管164a…を一体に有する一対のハウジング164…が、前記ヘッドカバー19の前方箱状部19bのうち前記膨出部162…が形成される部分を覆うようにして締結される。
前記リードバルブ160は、リング状の支持部材165に取付けられるものであり、一対のリードバルブ160…の支持部材165…がヘッドカバー19の前方箱状部19bおよび前記ハウジング164間に挟持される。また前記ハウジング164には、該ハウジング164内を一対の前記リードバルブ160…に個別に対応した一対の空気導入室166,167に区画する隔壁164bが一体に設けられ、該隔壁164bには両空気導入室166,167間を連通する連通孔168が設けられる。また膨出部162には、相互に隣接した一対のリードバルブ160…に個別に対応した一対のリードバルブ室161,161を相互に隣接させて前記膨出部162内に形成するための隔壁162bが一体に設けられる。
而して各リードバルブ室161…に一端を個別に通じさせる複数の二次空気通路169…が、図3で示すように、ヘッドカバー19およびシリンダヘッド18に設けられ、これらの二次空気通路169…の他端は、各気筒C1〜C4の排気ポート29…に開口される。
図8を併せて参照して、前記排気側カムキャップ41Eは、前記排気側カムシャフト42Eに設けられた複数の排気側カム、たとえば2つの気筒C1,C2;C3,C4の排気弁33…のうち相互に隣接した2つの排気弁33,33に個別に対応して排気側カムシャフト42Eに設けられた2つの排気側カム170,170を相互間に挟むとともにシリンダヘッド18とともに排気側カムシャフト42Eを回転自在に支承する一対の軸受部171,171と、両軸受部171,171間を連結する連結部172とを一体に有するものであり、前記凹部163が前記連結部172に設けられる。
しかも排気側カムシャフト42Eに設けられる一対の前記排気側カム170,170間に配置されるとともに前記膨出部162から前記排気側カムシャフト42E側にさらに膨出する第2膨出部162aが前記膨出部162に一体に連設され、この第2膨出部162aは、前記排気側カムシャフト42Eの軸方向から見て一対の前記排気側カム170,170の外周の回転軌跡TCのうち大径である方の回転軌跡、この実施例1では前記両排気側カム170…の外周の回転軌跡TCは同一径であるので両排気側カム170…の外周の回転軌跡TCと一致するまで前記排気側カムシャフト42E側に膨出、形成される。
しかも前記連結部172には、前記膨出部162の一部を配置するようにして欠損部173,173が設けられるとともに、排気側カムシャフト42Eおよび前記膨出部162間に配置される補強ブリッジ174が該補強ブリッジ174の両側に前記欠損部173,173を配置するようにして一体に設けられる。
前記排気側カムキャップ41Eにおける軸受部171…には、ヘッドカバー19の前方箱状部19bを貫通する円筒状の取付けボス171a,171aが一体に設けられており、それらの取付けボス171a…にボルト175…が螺合される。而してそれらのボルト175…の拡径頭部175a…およびヘッドカバー19の前方箱状部19bとの間に環状の弾性部材1786…が挟まれることで、ヘッドカバー19がシリンダヘッド18側に取付けられる。
図2に注目して、前記クランクシャフト21の一端には発電機50が連結されており、この発電機50は、前記クランクケース16に結合されるサイドカバー51およびクランクケース16間に形成された発電機室52に収容される。また自動二輪車の後輪WRには無端状のチェーン53を介してクランクシャフト21の回転動力が伝達されるものであり、クランクシャフト21の回転動力は一次減速装置54、ダンパばね55、発進クラッチ56および歯車変速機57を介して前記チェーン53に伝達される。
歯車変速機57は、前記一次減速装置54、ダンパばね55および前記発進クラッチ56を介してクランクシャフト21の回転動力が入力されるメインシャフト58と、該メインシャフト58と平行な軸線を有するとともにクランクケース16からの突出部には前記チェーン53を巻き掛ける駆動スプロケット61が固定されるカウンタシャフト59と、選択的に確立することを可能として前記メインシャフト58および前記カウンタシャフト59間に設けられる複数変速段の歯車列たとえば第1〜第5速歯車列G1,G2,G3,G4,G5と、回動作動に応じて第1〜第5速歯車列G1〜G5を択一的に確立することを可能として前記メインシャフト58および前記カウンタシャフト59と平行な軸線まわりに回動可能なシフトドラム60(図3参照)とを有して前記クランクケース16に収納される。しかも前記メインシャフト58および前記カウンタシャフト59は、クランクケース16を構成する上部および下部ケース半体16a,16b間に回転自在に支承される。
図9および図10を併せて参照して、冷却用オイルポンプ63と、潤滑用オイルポンプ64とは、共通のポンプ軸65を有してユニット化されており、クランクケース16の底部に配設される。またクランクケース16の底部に結合されたオイルパン20内には、オイルストレーナ66が収容されており、このオイルストレーナ66から上方に延びるオイル吸入管67の上部が、前記冷却用オイルポンプ63および前記潤滑用オイルポンプ64が共通に備える吸入通路68に下方から嵌合、固定される。而して冷却用オイルポンプ63および潤滑用オイルポンプ64は、オイルストレーナ66を介してオイルパン20からオイルを汲み上げることになり、前記ポンプ軸65にはクランクシャフト21からの動力が伝達される。
潤滑用オイルポンプ64に連なる潤滑用吐出管69は、オイルパン20の中で彎曲しながら前方(図9の右方、図10の左方)に延び、クランクケース16の側壁のうち自動二輪車への機関本体15の搭載状態では前方に臨む前壁70に取付けられるオイルフィルタ71に接続される。またクランクケース16の下部ケース半体16bにはメインギャラリ72が設けられており,このメインギャラリ72にオイルフィルタ71の中央部から延びるオイルフィルタ出口通路73が連通する。
図11を併せて参照して、前記各気筒C1〜C4相互間でクランクシャフト21には、クランクケース16の上部および下部ケース半体16a,16b間に回転自在に支承されるためのジャーナル部21a…が設けられており、それらのジャーナル部21a…と、クランクケース16の上部および下部ケース半体16a,16bとの間には環状の潤滑室74…が形成され、前記メインギャラリ72から分岐して複数の前記潤滑室74…に向かうオイル通路75…が下部ケース半体16bに設けられる。
第1および第2気筒C1,C2間、ならびに第3および第4気筒C3,C4間でシリンダブロック17には、図2で示すように、オイルジェット用オイル通路76がそれぞれ設けられ、これらのオイルジェット用オイル通路76…には,上部ケース半体16aに設けられたオイル通路77…を経て前記潤滑室74…からのオイルが導かれる。しかも前記オイルジェット用オイル通路76…には、略T字状の分配管78…が接続されており、第1および第2気筒C1,C2間のオイルジェット用オイル通路76に接続された分配管78には第1および第2気筒C1,C2のピストン23…に向けてオイルを噴射する噴射ノズル79,79が取付けられ、第3および第4気筒C3,C4間のオイルジェット用オイル通路76に接続された分配管78には第3および第4気筒C3,C4のピストン23…に向けてオイルを噴射する噴射ノズル79,79が取付けられる。
また前記メインギャラリ72からのオイルは、シリンダブロック17およびシリンダヘッド18に設けられたオイル通路(図示せず)を経て吸気側動弁装置39Iおよび排気側動弁装置39Eに潤滑用として供給される。
図12および図13において、前記冷却用オイルポンプ63から圧送されるオイルを流通させるオイルジャケット81…が各プラグ取付け孔49…を囲むようにして各気筒C1〜C4毎に形成されものであり、該オイルジャケット81は、プラグ取付け孔49を囲むようにしてシリンダヘッド18に設けられるリング状の溝82の開口端が、点火プラグ48を囲むリング状に形成されてシリンダヘッド18に締結される被固定部材としての蓋部材83で閉塞されて成り、蓋部材83には複数の冷却フィン83a,83a…が一体に形成される。
ところでシリンダヘッド18には、プラグ取付け孔49の軸線に直交する平面に配置されるとともに溝82の開口端を内外から挟むようにして無端状に連なる平坦なシール面84…が各気筒C1〜C4毎に形成され、シール面84に対向した平坦面86を有する蓋部材83が、シール面84…と、前記平坦面86…との間にシール部材87を介在させつつ、図6および図13で示すように、気筒配列方向に間隔をあけた一対のボルト88,88…でシリンダヘッド18に締結される。而して点火プラグ48は、前記蓋部材83の中央部に設けられたプラグ挿入孔89に挿入され、シリンダヘッド18のプラグ取付け孔49に螺合される。
またシリンダヘッド18には、各気筒C1〜C4の前記オイルジャケット81…に前記排気ポート29…側からオイルを導入する導入側オイル通路91…と、各気筒C1〜C4の前記オイルジャケット81…から前記吸気ポート28側にオイルを導出する導出側オイル通路92…とが設けられるものであり、導入側オイル通路91…および導出側オイル通路92…は、気筒配列方向に直交してシリンダ軸線CLを通る平面上に配置される。
図14を併せて参照して、第1および第2気筒C1,C2の前記導入側オイル通路91…は、第1および第2気筒C1,C2に対応する部分でシリンダブロック17およびシリンダヘッド18間に形成される導入側第1共通通路93に連通され、第3および第4気筒C3,C4の前記導入側オイル通路91…は、第3および第4気筒C3,C4に対応する部分でシリンダブロック17およびシリンダヘッド18間に形成される導入側第1共通通路93に連通される。またシリンダブロック17には、一対の前記導入側第1共通通路93,93に一端を個別に通じさせて上下に延びる一対の通路94,94が設けられ、それらの通路94,94の他端は、シリンダブロック17の前壁に設けられて気筒配列方向に延びる導入側第2共通通路95の両端に連通される。
図15を併せて参照して、第1および第2気筒C1,C2の前記導出側オイル通路92…は、第1および第2気筒C1,C2に対応する部分でシリンダブロック17およびシリンダヘッド18間に形成される導出側第1共通通路96に連通され、第3および第4気筒C3,C4の前記導出側オイル通路92…は、第3および第4気筒C3,C4に対応する部分でシリンダブロック17およびシリンダヘッド18間に形成される導出側第1共通通路96に連通される。またシリンダブロック17には、一対の前記導出側第1共通通路96,96に一端を個別に通じさせて上下に延びる一対の通路97,97が設けられ、それらの通路97,97の他端は、第1〜第4気筒C1〜C4にわたって気筒配列方向に延びるようにしてシリンダブロック17の前壁に設けられる導出側第2共通通路98の両端に連通される。さらにクランクケース16の上部ケース半体16aには、導出側第2共通通路98の略中央部に一端を通じさせて上下に延びる通路99が設けられ、下端開口部をオイルパン20内に突入させて上下に延びる管部材100の上端部が、前記通路99の下端部に液密に嵌合され、管部材100の下部に固定された支持板101がボルト102によってクランクケース16の下部ケース半体16bに締結される。また前記シリンダブロック17の前壁には油温センサ103が、前記導出側第2共通通路98を流通するオイルの温度を検出するようにして取付けられる。
再び図10において、冷却用オイルポンプ63の吐出口に通じる冷却用オイル吐出管138に設けられてオイルパン20内に収容される分岐部139には、オイルクーラ104(図14参照)を有するオイル冷却回路105と、該オイル冷却回路105を迂回するバイパス回路106とが接続されるものであり、冷却用オイルポンプ63から吐出されるオイルの前記オイル冷却回路105および前記バイパス回路106への流通を制御するサーモスタット107が前記分岐部139に配設される。しかも前記分岐部139は、サーモスタット107を収納、固定するようにして前記冷却用オイル吐出管138に連設されるサーモスタット収納ケース108によって構成される。
前記サーモスタット収納ケース108は、下部を開放した有底筒状の上部ケース109と、上部を開放した有底筒状に形成されるととともに上部ケース109に下方から嵌合する下部ケース110とで構成され、このサーモスタット収納ケース108の下部がオイルパン20に取付けられる。
またクランクケース16に対するオイルパン20の着脱方向、すなわち上下方向に延びて前記冷却用オイル吐出管138に連なる有底円筒状の接続管112の下部が、前記サーモスタット収納ケース108の上部に液密に嵌合され、この接続管112の上端閉塞部は、メインギャラリ72にオイルフィルタ71の中央部から延びるオイルフィルタ出口通路73を連通させるようにしてクランクケース16に設けられた連通孔113の下端部を閉塞するようにしてクランクケース16に固定される栓部材114に当接される。
また潤滑用オイルポンプ64の吐出口にはリリーフ弁115が接続されるものであり、潤滑用オイルポンプ64に連なる潤滑用吐出管69をオイルフィルタ71に接続せしめるようにしてクランクケース16に設けられた入口側通路116に接続されるようにしてリリーフ弁115の上部がクランクケース16に下方から液密に嵌合され、クランクケース16の底部に結合されたオイルパン20に取付けられる前記サーモスタット収納ケース108の上部ケース109に、前記リリーフ弁115の下端を当接、支持せしめる円弧状の支持突部109aが突設される。
前記オイル冷却回路105は、前記サーモスタット収納ケース108に一端部が接続されるとともに他端部がクランクケース16の前壁内面に接続、支持される第1オイル導管119と、第1オイル導管119の他端に連なるようにして一端部がクランクケース16の前壁内面に接続されるとともに他端部が図14で示すようにオイルクーラ104に接続される第2オイル導管120と、オイルクーラ104で冷却されたオイルをオイルクーラ104から導出する第3オイル導管121とで構成され、前記オイルクーラ104は、機関本体15におけるシリンダブロック17よりも上方かつ機関本体15よりも前方に位置するようにして車体フレームFのダウンチューブ27…に支持される。
而して前記バイパス回路106は、前記サーモスタット収納ケース108に一端部が接続されるとともに他端部がクランクケース16の前壁内面に接続、支持される第4オイル導管124と、前記オイルフィルタ71を第2オイル導管120のクランクケース16への接続点との間に挟む位置でクランクケース16の前壁外面に一端が接続されて第4オイル導管124に通じる第5オイル導管125とを備え、第5オイル導管125の他端が、前記導入用第2共通通路95の中央部に連通される。
またオイル冷却回路105の一部を構成してオイルクーラ104から下方に延びる第3オイル導管121の下端部は、前記導入用第2共通通路95に連通される。すなわち冷却用オイルポンプ63および導入用第2共通通路95間に、冷却用オイルポンプ63から吐出されるオイルの一部を冷却するオイルクーラ104を有するとともに該オイルクーラ104で冷却されたオイルを導入用第2共通通路95に導くオイル冷却回路105が設けられることになる。
前記蓋部材83には、図12で明示するように、プラグ挿入孔89内に浸入した水をシリンダヘッド18の上面側すなわちプラグ取付け凹部47側に排出する一対の水抜き孔135,135が設けられる。而して両水抜き孔135…および冷却フィン83a…は、シリンダヘッド18に対する蓋部材83の前後方向が相互に逆となってもシリンダヘッド18に対する相対姿勢が同一となるように、気筒配列方向に直交するとともにシリンダ軸線CLを通る平面に関して対称となるように形成される。しかも両水抜き孔135…は、シリンダ軸線CLが前傾している機関本体15のシリンダヘッド18に取付けられた状態で前方側に配置される水抜き孔135が水平もしくは前下がりとなるように形成される。
図16において、前記シリンダヘッド18の第1および第2気筒C1,C2間ならびに第3および第4気筒C3,C4間には、該シリンダヘッド18の前面に一端を開口させるとともに他端をプラグ取付け凹部47…に開口させた走行風流通孔126,126と、プラグ取付け凹部47…に一端を開口させるとともに他端をシリンダヘッド18の後面に開口させた走行風流通孔127,127とが、自動二輪車の走行時に走行風を流通させるようにして設けられる。
したがってプラグ取付け凹部47,47のうち第2および第3気筒C2,C3に対応する部分に溜まった水、ならびに第2および第3気筒C2,C3における前記蓋部材83…の水抜き孔135…からプラグ取付け凹部47,47に排出される水は、図6の矢印で示すように、走行風流通孔126…,127…のうち前下がりとなっている走行風流通孔126…からシリンダヘッド18の前面側に排出されることになる。
一方、気筒配列方向両端の気筒すなわち第1および第4気筒C1,C4に対応する部分でプラグ取付け凹部47,47に溜まった水や、第1および第4気筒C1,C4における前記蓋部材83…の水抜き孔135…からプラグ取付け凹部47,47に排出される水は、前記走行風流通孔126…側には流通し難い。
そこで気筒配列方向の両端部でシリンダヘッド18には、プラグ取付け凹部47…からの水をシリンダブロック17側に導く第1水抜き通路128,128がシリンダヘッド18の上面に開口するようにして設けられ、第1水抜き通路128…に連なる第2水抜き通路129…が、シリンダブロック17の前面もしくは後面、この実施例1では前面に開口するようにしてシリンダブロック17側に設けられる。
しかも第1水抜き通路128は、シリンダ軸線CLに沿う方向に延びて前記シリンダブロック17に設けられており、シリンダヘッド18の側面に突設される複数のシリンダヘッド側冷却フィン18a,18a…の内側に配置され、複数のシリンダヘッド側冷却フィン18a,18a…を結ぶ縦リブ18bに内方側から隣接するように配置される。また第1水抜き通路128は、シリンダ軸線CLに沿う方向から見てシリンダボア22の外周に沿う円弧状の横断面形状を有するように形成される。
図17において、前記第2水抜き通路129の一部を構成する通路部分130が、第1水抜き通路128に一端を通じさせて前記シリンダブロック17のデッキ面17bに設けられる溝131と、前記デッキ面17bに結合されるシリンダヘッド18とで形成されており、第2水抜き通路129は、前記通路部分130と、シリンダ軸線CLと平行な方向に延びて前記シリンダブロック18に設けられるとともに前記溝131の他端に一端を通じさせる縦孔132と、該縦孔132の他端に一端を通じさせるとともに他端を前記シリンダブロック17の前面に開口させるようにして該シリンダブロック17に設けられる横孔133とで構成される。
しかも横孔133は、シリンダブロック17の側面に突設される複数のシリンダブロック側冷却フィン17a,17a…のうち相互に隣接する一対のシリンダブロック側冷却フィン17a,17a間に配置される。
次にこの実施例1の作用について説明すると、ヘッドカバー19には、排気系に供給される二次空気の供給制御を行うリードバルブ160…が配設されており、リードバルブ160…が配設される部分で前記ヘッドカバー19には、リードバルブ160…を収容するリードバルブ室161…を形成するようにして排気側カムシャフト42E側に膨出した膨出部162…が一体に設けられるのであるが、排気側カムシャフト42Eをシリンダヘッド18と協働して回転自在に支承するようにしてシリンダヘッド18に締結される排気側カムキャップ41Eに、膨出部162の一部を挿入せしめる凹部163が設けられるので、排気側カムシャフト42Eの排気側カム170…への干渉ならびに排気側カムキャップ41Eとの干渉を避けるようにして膨出部162の排気側カムシャフト42E側への膨出量を大きくし、ヘッドカバー19の外側に膨出させることなくリードバルブ室161…の容積を確保することができる。
また排気側カムキャップ41Eは、排気側カムシャフト42Eに設けられた複数たとえば一対の排気側カム170…を相互間に挟むとともにシリンダヘッド18とともに排気側カムシャフト42Eを回転自在に支承する一対の軸受部171,171と、両軸受部171…間を連結する連結部172とを一体に有し、凹部163が連結部172に設けられるので、排気側カムキャップ41Eによる排気側カムシャフト42Eの支持強度が、凹部163が設けられることによって低下することを回避することができる。
しかも連結部172に、膨出部162の一部を配置するようにして欠損部173…が設けられるので、排気側カムキャップ41Eとの干渉を回避して膨出部162を排気側カムシャフト42Eにより近づけることができ、排気側カムキャップ41Eの強度が低下しない範囲で、欠損部162による軽量化を図ることができる。
また膨出部162には、排気側カムシャフト42Eに設けられる一対の排気側カム170…間に配置される第2膨出部162aが、膨出部162からさらに排気側カムシャフト42E側に膨出するようにして一体に連設されるので、排気側カム170…との干渉を回避しながらリードバルブ室161…の容積をさらに増大することができる。
また第2膨出部162aが、排気側カムシャフト42Eの軸方向から見て一対の前記排気側カム170…の外周の回転軌跡のうち大径である方の回転軌跡TCと一致するまで排気側カムシャフト42E側に膨出、形成されるので、第2膨出部162aを排気側カムシャフト42E側により近接させてリードバルブ室161…の容積を稼ぐことができる。
また排気側カムキャップ41Eの連結部172に、排気側カムシャフト42Eおよび膨出部162間に配置されるようにして補強ブリッジ174が一体に設けられ、この補強ブリッジ174の両側に前記欠損部173,173が配置されるので、膨出部162に影響を与えないようにして排気側カムキャップ41Eの連結部172を補強することができる。
また相互に隣接してヘッドカバー19に配設される複数たとえば一対のリードバルブ160…に個別に対応した一対のリードバルブ室161…が、相互に隣接して膨出部162内に形成されるので、リードバルブ160…およびリードバルブ室161…のコンパクトな配置が可能となる。
ところでシリンダヘッド18には、プラグ挿入孔89…ならびに該プラグ挿入孔89…から水を抜くための水抜き孔135…を有する蓋部材83…が各気筒C1〜C4毎に締結されており、第1および第4気筒C1,C4に対応した蓋部材83…のプラグ挿入孔89…から排出される水をシリンダブロック17側に導く第1水抜き通路128…がシリンダヘッド18に設けられ、第1水抜き通路128…に連なる第2水抜き通路129…が、シリンダブロック17の前面に開口するようにしてシリンダブロック17側に設けられるのであるが、第2水抜き通路129の一部を構成する通路部分130が、第1水抜き通路128に一端を通じさせてシリンダブロック17のデッキ面17bに設けられる溝131と、デッキ面17bに結合されるシリンダヘッド18とで形成されるので、第2水抜き通路129のうちシリンダヘッド17寄りの部分を直線状に形成した場合には他の部材との干渉が問題となる場合でも、溝131を自在に屈曲させることができることによって他の部材との干渉を避けることが容易であり、水抜き方向の設定自由度を高めることが可能となる。
また第2水抜き通路129が、前記通路部分130と、シリンダ軸線CLと平行な方向に延びてシリンダブロック17に設けられるとともに溝131の他端に一端を通じさせる縦孔132と、該縦孔132の他端に一端を通じさせるとともに他端をシリンダブロック17の前面に開口させるようにして該シリンダブロック17に設けられる横孔133とで構成されるので、シリンダブロック17のデッキ面17bから離れた位置で水をシリンダブロック17の前面から外方に排出するようにし、溝131の両端を閉じた構造とすることにより、溝131が設けられることによるシリンダブロック17の強度低下を抑制することができる。
また横孔133が、シリンダ軸線CLに沿う方向に間隔をあけてシリンダブロック17の側面に突設される複数のシリンダブロック側冷却フィン17a…のうち相互に隣接する一対のシリンダブロック側冷却フィン17a,17a間に配置されるので、横孔133の開口端を目立ち難くすることができ、内燃機関の外観性に影響するシリンダブロック側冷却フィン17a,17a…の形状への横孔133の配設による影響を抑えることができる。
また第1水抜き通路128が、シリンダ軸線CLに沿う方向に間隔をあけてシリンダヘッド18の側面に突設される複数のシリンダヘッド側冷却フィン18a,18a…の内側に配置され、シリンダ軸線CLに沿う方向に延びるようにしてシリンダヘッド18に設けられるので、第1水抜き通路128が設けられることによるシリンダヘッド側冷却フィン18a,18a…の形状への影響を抑え、内燃機関の外観性低下を防止することができる。
また複数の前記シリンダヘッド側冷却フィン18a,18a…を結ぶ縦リブ18bがシリンダヘッド18に設けられており、第1水抜き通路128が、その縦リブ18bに内方側から隣接するように配置されるので、第1水抜き通路128が設けられることによるシリンダヘッド18の強度低下を抑制することができる。
さらに第1および第4気筒C1,C4に対応した蓋部材83…のプラグ挿入孔89…から水抜き孔135…を介してシリンダヘッド18の上面に水が排出され、その水はシリンダヘッド18およびシリンダブロック17間に形成される燃焼室24の天井部に沿って流れるのであるが、一端がシリンダヘッド18の上面に開口される第1水抜き通路128…が、シリンダ軸線CLに沿う方向から見てシリンダボア22の外周に沿う円弧状の横断面形状を有するように形成されているので、シリンダヘッド18の上面に排出された水をできるだけ滞留なく第1水抜き通路128側に導くことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
17・・・シリンダブロック
17a・・・シリンダブロック側冷却フィン
18・・・シリンダヘッド
18a・・・シリンダヘッド側冷却フィン
18b・・・縦リブ
22・・・シリンダボア
83・・・締結部材としての蓋部材
89・・・プラグ挿入孔
128・・・第1水抜き通路
129・・・第2水抜き通路
130・・・通路部分
131・・・溝
132・・・縦孔
133・・・横孔
135・・・水抜き孔
CL・・・シリンダ軸線

Claims (5)

  1. シリンダヘッド(18)もしくは該シリンダヘッド(18)に締結される被締結部材(83)に設けられるプラグ挿入孔(89)から排出される水をシリンダブロック(17)側に導く第1水抜き通路(128)が前記シリンダヘッド(18)に設けられ、第1水抜き通路(128)に連なる第2水抜き通路(129)が、前記シリンダブロック(17)の前面もしくは後面に開口するようにして前記シリンダブロック(17)側に設けられる車両用内燃機関において、
    前記第2水抜き通路(129)の一部を構成する通路部分(130)が、前記第1水抜き通路(128)に一端を通じさせて前記シリンダブロック(17)のデッキ面(17b)に設けられる溝(131)と、前記デッキ面(17b)に結合されるシリンダヘッド(18)とで形成され
    シリンダ軸線(CL)に沿う方向に間隔をあけて前記シリンダヘッド(18)の側面に突設される複数のシリンダヘッド側冷却フィン(18a)の内側に、シリンダ軸線(CL)に沿う方向に延びて前記シリンダヘッド(18)に設けられる前記第1水抜き通路(128)が配置され、
    前記第1水抜き通路(128)が、前記シリンダヘッド(18)に設けられて前記複数のシリンダヘッド側冷却フィン(18a)相互を結ぶ縦リブ(18b)に内方側から隣接するように配置されることを特徴とする、車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造。
  2. 前記第2水抜き通路(129)が、前記通路部分(130)と、シリンダ軸線(CL)と平行な方向に延びて前記シリンダブロック(17)に設けられるとともに前記溝(131)の他端に一端を通じさせる縦孔(132)と、該縦孔(132)の他端に一端を通じさせるとともに他端を前記シリンダブロック(17)の前面もしくは後面に開口させるようにして該シリンダブロック(17)に設けられる横孔(133)とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造。
  3. シリンダヘッド(18)もしくは該シリンダヘッド(18)に締結される被締結部材(83)に設けられるプラグ挿入孔(89)から排出される水をシリンダブロック(17)側に導く第1水抜き通路(128)が前記シリンダヘッド(18)に設けられ、第1水抜き通路(128)に連なる第2水ぬき通路(129)が、前記シリンダブロック(17)の前面もしくは後面に開口するようにして前記シリンダブロック(17)側に設けられる車両用内燃機関において、
    前記第2水抜き通路(129)の一部を構成する通路部分(130)が、前記第1水抜き通路(128)に一端を通じさせて前記シリンダブロック(17)のデッキ面(17b)に設けられる溝(131)と、前記デッキ面(17b)に結合されるシリンダヘッド(18)とで形成され、
    前記第2水抜き通路(129)が、前記通路部分(130)と、前記シリンダブロック(17)の前面もしくは後面から内方側に間隔をおいた位置でシリンダ軸線(CL)と平行な方向に延びて前記シリンダブロック(17)に設けられるとともに前記溝(131)の他端に一端を通じさせる縦孔(132)と、該縦孔(132)の他端に一端を通じさせるとともに他端を前記シリンダブロック(17)の前面もしくは後面に開口させるようにして該シリンダブロック(17)に設けられる横孔(133)とで構成され、
    前記溝(131)の前記一端の端面と、前記他端の端面とは、前記シリンダブロック(17)により閉塞されることを特徴とする、車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造。
  4. 前記横孔(133)が、前記シリンダ軸線(CL)に沿う方向に間隔をあけて前記シリンダブロック(17)の側面に突設される複数のシリンダブロック側冷却フィン(17a)のうち相互に隣接する一対のシリンダブロック側冷却フィン(17a)間に配置されることを特徴とする、請求項2又は3記載の車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造
  5. 前記被締結部材(83)に、前記シリンダヘッド(18)の上面側に水を排出する水抜き孔(135)が設けられ、前記シリンダ軸線(CL)に沿う方向から見てシリンダボア(22)の外周に沿う円弧状の横断面形状を有するように形成される前記第1水抜き通路(128)の一端が、シリンダヘッド(18)の上面に開口されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用内燃機関におけるプラグ挿入孔からの水抜き構造。
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