JP7038750B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に関する。
従来、内燃機関において、カムチェーンに張力を付与するテンショナに給油する構造が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
例えば、特許文献1には、エンジン側からの潤滑油をテンショナケース内に導く潤滑油通路を、テンショナケースに設けた構造が開示されている。
例えば、特許文献2には、チェーンケースの内壁面に付着して流れ落ちるオイルを案内するオイルガイド溝の構造が開示されている。特許文献2のテンショナハウジングは、前方に突出し、断面形状が先細りに形成された円筒壁を有する。オイルガイド溝は、円筒壁の外周面及び内周面において軸方向に略指向して形成されている。
特開2001-65649号公報 特開2016-20734号公報
しかし、カムチェーンの動きに影響されず、テンショナへ安定的に給油する上で改善の余地があった。
そこで本発明は、カムチェーンの動きに影響されず、テンショナへ安定的に給油することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の態様は以下の構成を有する。
(1)本発明の態様に係る内燃機関は、クランクケース(2)と、前記クランクケース(2)から延びるシリンダ(10)と、前記シリンダ(10)に取り付けられたシリンダヘッド(11)と、前記シリンダヘッド(11)の内部の動弁機構(13)を駆動するカムチェーン(14)と、前記カムチェーン(14)に張力を付与するテンショナ(60)と、を備え、前記カムチェーン(14)を収容するカムチェーン室(50)と、前記シリンダ(10)又は前記シリンダヘッド(11)からオイルを排出する排油孔(101)と、を有し、前記排油孔(101)の下流に、前記テンショナ(60)へ前記オイルを導く導油通路(110)を有し、前記導油通路(110)は、前記カムチェーン室(50)と区画して形成されており、前記導油通路(110)は、前記導油通路(110)の途中において分岐する分岐部(111)と、前記分岐部(111)から延びて前記カムチェーン室(50)と区画して形成された排油通路(130)と、を有し、前記排油通路(130)の下流端(134)は、前記シリンダ(10)において前記クランクケース(2)の上面寄りの部位、又は前記クランクケース(2)において開口する排油開口部(135)を有する
)上記(1)記載の内燃機関では、前記排油孔(101)と前記カムチェーン室(50)とを区画するように立ち上がる遮壁(114,115)を更に備えてもよい。
)上記()に記載の内燃機関では、前記排油孔(101)は、前記カムチェーン(14)をドライブスプロケット(24)からドリブンスプロケット(25)に向けて送る側である送り側に配置されていてもよい。
)上記(1)から()のいずれか一項に記載の内燃機関では、前記オイルの温度を検出する油温センサ(70)を更に備え、前記導油通路(110)は、前記導油通路(110)の途中に前記オイルを溜める溜まり部(116)を有し、前記油温センサ(70)は、前記溜まり部(116)に配置された検出部(71)を有してもよい。
)上記(1)から()のいずれか一項に記載の内燃機関では、前記シリンダ(10)は、前記クランクケース(2)から上方に向けて延び、前記シリンダヘッド(11)は、前記シリンダ(10)の上部に取り付けられ、前記排油孔(101)は、前記シリンダヘッド(11)又は前記シリンダ(10)に設けられたオイルジャケット(80)からの排油を行ってもよい。
)上記()に記載の内燃機関では、前記オイルジャケット(80)は、前記シリンダ(10)又は前記シリンダヘッド(11)から前記オイルを排出する第二排油孔(100)を有し、前記第二排油孔(100)は、前記カムチェーン(14)をドリブンスプロケット(25)からドライブスプロケット(24)に向けて戻す側である戻し側に配置されていてもよい。
本発明の上記(1)に記載の内燃機関によれば、排油孔の下流に、テンショナへオイルを導く導油通路を有し、導油通路は、カムチェーン室と区画して形成されていることで、以下の効果を奏する。
導油通路がカムチェーン室と区画されるため、導油通路を流れるオイルがカムチェーン室に入ることを抑制することができる。これにより、オイルがカムチェーンに接触することによるオイルの攪拌を抑制することができる。したがって、カムチェーンの動きに影響されず、テンショナへ安定的に給油することができる。加えて、分岐部から排油通路を流れるオイルが広い空間(例えばカムチェーン室)に留まる時間を可及的に短くすることができる。
本発明の上記()に記載の内燃機関によれば、排油孔とカムチェーン室とを区画するように立ち上がる遮壁を更に備えることで、以下の効果を奏する。
遮壁によりオイルとカムチェーンとの接触を抑制することができる。したがって、オイルの攪拌を抑制することができる。
本発明の上記()に記載の内燃機関によれば、排油孔は、カムチェーンをドライブスプロケットからドリブンスプロケットに向けて送る側である送り側に配置されていることで、以下の効果を奏する。
送り側においてはオイルが戻るのに対してカムチェーンが向かってくるものの、遮壁によりオイルとカムチェーンとの接触を抑制することができる。したがって、オイルの攪拌を抑制することができる。
本発明の上記()に記載の内燃機関によれば、オイルの温度を検出する油温センサを更に備え、導油通路は、導油通路の途中にオイルを溜める溜まり部を有し、油温センサは、溜まり部に配置された検出部を有することで、以下の効果を奏する。
検出部により溜まり部のオイルを検出するため、油温の検出精度を向上することができる。
本発明の上記()に記載の内燃機関によれば、シリンダは、クランクケースから上方に向けて延び、シリンダヘッドは、シリンダの上部に取り付けられ、排油孔は、シリンダヘッド又はシリンダに設けられたオイルジャケットからの排油を行うことで、以下の効果を奏する。
排油孔を通じて高温かつ低粘度のオイルが排出されるため、テンショナへより流動的に給油することができる。
本発明の上記()に記載の内燃機関によれば、オイルジャケットは、シリンダ又はシリンダヘッドからオイルを排出する第二排油孔を有し、第二排油孔は、カムチェーンをドリブンスプロケットからドライブスプロケットに向けて戻す側である戻し側に配置されていることで、以下の効果を奏する。
戻し側においてはオイルが戻る向きとなるため、オイル戻りが早まり、油量削減に寄与する。
実施形態に係る内燃機関の模式図である。 図1のII-II断面を含む図である。 図2のIII-III断面を含む図である。 図2の要部拡大図である。 実施形態に係る導油通路の一部を切断した断面を含む斜視図である。 実施形態に係る導油通路の一部を図5とは異なる部位で切断した断面を含む斜視図である。 実施形態に係るシリンダヘッドに設けられたオイルジャケットの斜視図である。 実施形態に係るシリンダヘッドに設けられたオイルジャケットの平面図である。 実施形態に係るオイルジャケットを点火プラグ等と共に示す斜視図である。 実施形態に係る第一ブリーザ室を示す模式図である。 実施形態に係る第二ブリーザ室を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、鞍乗り型車両の一例である自動二輪車に搭載される内燃機関を挙げて説明する。以下の説明に用いる図中適所には、本実施形態の内燃機関を備えた自動二輪車の車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
<内燃機関>
図1に示すように、内燃機関1は、クランクケース2の後部に変速機3(図2参照)を一体に備えた、いわゆるパワーユニットを構成している。例えば、内燃機関1は、クランクシャフト4(図2参照)を車幅方向(左右方向)に沿わせて自動二輪車に搭載される。例えば、内燃機関1は、空油冷単気筒の4ストロークサイクルのエンジンである。
図2に示すように、内燃機関1は、クランクシャフト4を支持するクランクケース2と、クランクケース2から上方に向けて延びるシリンダブロックのシリンダ10と、シリンダ10の上部に取り付けられたシリンダヘッド11と、シリンダヘッド11の上方を覆うシリンダヘッドカバー12と、シリンダヘッド11の内部に配置された動弁機構13と、動弁機構13を駆動するカムチェーン14と、カムチェーン14に張力を付与するテンショナ60と、オイルの温度を検出する油温センサ70と、を備える。
内燃機関1は、クランクケース2上にシリンダ軸線C1を鉛直に沿わせて、シリンダ10、シリンダヘッド11、シリンダヘッドカバー12が起立した姿勢で不図示の車体フレームに懸架される。図中において、符号17はシリンダヘッド11の後壁に設けられた吸気ポート(図1参照)、符号19はシリンダ10及びシリンダヘッド11の外周面に設けられた冷却フィンをそれぞれ示す。
クランクケース2は、クランクシャフト4が配置されるクランク室20と、変速機3を収容するミッション室21と、を有する。ミッション室21は、クランク室20の後方に配置されている。ミッション室21には、クランクシャフト4と平行に左右に延びるメインシャフト22及びカウンタシャフト23が配置されている。図中符号24は、クランクシャフト4に取り付けられたドライブスプロケットを示す。
シリンダ10は、クランクケース2の前上部に設けられている。図3に示すように、シリンダ10は、クランク室20の上に1本のシリンダボア30を有する。シリンダヘッド11は、シリンダ10の上にガスケット31を介して設けられている。シリンダヘッド11及びシリンダ10は、スタッドボルト32によりクランクケース2に一体に締結されている。シリンダヘッドカバー12は、スタッドボルト32の頭部及びシリンダヘッド11の上方を覆っている。
シリンダボア30内には、ピストン33が往復摺動自在に嵌合されている。ピストン33は、コンロッド34によりクランクシャフト4に連接されている。ピストン33、コンロッド34及びクランクシャフト4は、クランク機構を構成している。図中において、符号35は燃焼室、符号33Tは上死点にあるピストン、符号33Bは下死点にあるピストンをそれぞれ示す。
図2に示すように、動弁機構13は、吸気弁40及び排気弁41を開閉駆動する動弁カムシャフト42と、動弁カムシャフト42に取り付けられたドリブンスプロケット25と、吸気ロッカアーム43と、排気ロッカアーム44と、を備える。
内燃機関1は、カムチェーン14を収容するカムチェーン室50を有する。カムチェーン室50は、シリンダ10及びシリンダヘッド11の右側部に設けられている(図3参照)。カムチェーン室50は、シリンダ10及びシリンダヘッド11の右側部を上下方向に開口している。カムチェーン14は、カムチェーン室50を通してドリブンスプロケット25とドライブスプロケット24とに架け渡されている。
図中において、符号51はカムチェーン14をガイドするチェーンガイド、符号52はカムチェーン14を後方から押さえるテンションスリッパをそれぞれ示す。カムチェーン14、チェーンガイド51及びテンションスリッパ52は、カムチェーン室50を貫通している。
チェーンガイド51は、カムチェーン14の前側部位をガイドする。図2の断面視で、チェーンガイド51は、ドライブスプロケット24とドリブンスプロケット25との間において上下に延びるカムチェーン14の前側長尺部分に沿うように延びている。
図2の断面視で、テンションスリッパ52は、ドライブスプロケット24とドリブンスプロケット25との間において上下に延びるカムチェーン14の後側長尺部分に沿うように延びている。図2の断面視で、テンションスリッパ52は、前方に凸をなすように弓形に湾曲して上下に延びている。テンションスリッパ52の下端は、クランクシャフト4の近傍で支軸53に支持されている。これにより、テンションスリッパ52は、支軸53から上方に延びた部分が前後に揺動自在となっている。
テンショナ60は、シリンダ10の後壁に取り付けられている。例えば、テンショナ60は、送りねじ式のテンショナ装置である。図4に示すように、テンショナ60は、有底円筒状のテンショナハウジング61と、テンショナハウジング61から前方に突出する押圧体62と、を備える。
テンショナハウジング61は、底壁63と、円筒状の円筒壁64と、を備える。
底壁63は、円筒壁64より外周方向にフランジ状に延びている。図1の後面視で、底壁63は、一対の対称部分が延びてひし形のフランジ状を有する。図中符号65は、テンショナハウジング61をシリンダ10の後壁に取り付けるためのボルトを示す。
図4に示すように、円筒壁64は、底壁63から前方に向けて突出している。円筒壁64は、底壁63側の基端から前方の先端開口縁に向かうに従って先細りの断面形状を有する。すなわち、円筒壁64の外周面は、底壁63の側から先端開口縁に向けて外径が小さくなる円錐(テーパー)状とされている。
円筒壁64は、円筒壁64の中心軸に略指向するオイルガイド溝66を有する。例えば、オイルガイド溝66は、円筒壁64の外周面の周方向に単数又は複数設けられている。オイルガイド溝66は、円筒壁64において底壁63側の基端から先端開口縁近傍に至るまで延びている。
押圧体62は、円筒壁64の中心軸上で前方に突出することによりテンションスリッパ52を押圧する。押圧体62は、円筒壁64の中心軸と同軸に設けられている。図中符号55は、押圧体62の先端とテンションスリッパ52とに当接する当接部材を示す。
押圧体62は、ゼンマイばね62aに付勢された回転軸体62bに螺合している。テンショナ60は、回転軸体62bと押圧体62との螺合により後退することはない。テンショナ60は、カムチェーン14に弛みが生じると、ゼンマイばね62aのばね力により回転軸体62bが回転され、押圧体62が進行する。これにより、テンショナ60は、常にカムチェーン14に張力を与えることができる。
スタッドボルト32は、シリンダボア30及び燃焼室35を囲むように複数設けられている(図3参照)。シリンダヘッド11及びシリンダ10のそれぞれは、スタッドボルト32が挿通されるスタッドボルト孔36を有する。スタッドボルト32は、シリンダヘッド11及びシリンダ10のそれぞれに穿孔されたスタッドボルト孔36を上方から下方に挿通してクランクケース2に締結されている(図2参照)。
例えば、スタッドボルト32は、シリンダヘッド11及びシリンダ10をクランクケース2に共締めしている。例えば、複数のスタッドボルト孔36の少なくとも1つの内面とスタッドボルト32の外面との間のボルト孔間隙部は、内燃機関1の適所にオイルを供給するためのオイル供給通路とされている。
図2に示すように、内燃機関1は、潤滑用のオイルの一部を冷却用のオイルとして流通させるオイルポンプ68を備える。オイルポンプ68は、クランクケース2の前下部に設けられている。図中符号69は、クランクケース2の下方に膨出して設けられたオイルパンを示す。
オイルポンプ68から吐出されたオイルは、スタッドボルト孔36のオイル供給通路等を介してシリンダヘッド11に設けられたオイルジャケット80に供給される(図7参照)。なお、オイルポンプ68から吐出されたオイルは、スタッドボルト孔36のオイル供給通路に限らず、専用のオイル通路を介してオイルジャケット80に供給されてもよい。
図8に示すように、シリンダヘッド11には、複数の孔が設けられている。図中において、符号36はスタッドボルト孔、符号45は吸気ポート17の燃焼室35への吸気開口を開閉する吸気弁40の挿通孔(以下「吸気弁挿通孔」という。)、符号46は排気ポート18の燃焼室35への排気開口を開閉する排気弁41の挿通孔(以下「排気弁挿通孔」という。)をそれぞれ示す。なお、シリンダヘッド11の左側部には、点火プラグ48(図9参照)が差し込まれる点火プラグ差し込み部47が設けられている。
<オイルジャケット>
図8の平面視で、オイルジャケット80は、シリンダヘッド11の左側部に配置された左側冷却通路81と、シリンダヘッド11の中央に配置された中央冷却通路82と、シリンダヘッド11の前部に配置された前側冷却通路83と、シリンダヘッド11の右側部に配置され排油孔100,101につながる右側冷却通路84と、を有する。
左側冷却通路81は、点火プラグ差し込み部47の側方に形成されている。左側冷却通路81は、点火プラグ48を避けるように湾曲している(図9参照)。左側冷却通路81は、シリンダヘッド11の左側下部からシリンダヘッド11の中央へ向けて延びて中央冷却通路82に連なっている(図7参照)。
中央冷却通路82は、燃焼室35の上部壁に形成されている。図8の平面視で、中央冷却通路82は、燃焼室35と重なるように前後左右に広がっている。図8の平面視で、中央冷却通路82は、シリンダヘッド11の中央から左右の吸気弁挿通孔45及び左右の排気弁挿通孔46の近傍まで広がっている。
図7に示すように、前側冷却通路83は、排気ポート18を囲むように湾曲している。具体的に、前側冷却通路83は、中央冷却通路82に連なり排気ポート18の下方に向けて湾曲した後、シリンダヘッド11の右側部へ向けて湾曲して延びている。
図8に示すように、右側冷却通路84は、前側冷却通路83の右側の湾曲端に連なるとともに、中央冷却通路82の一部に連なっている。右側冷却通路84は、カムチェーン室50側において前後に間隔をあけて配置された排油孔100,101に連なっている。
例えば、オイルポンプ68(図2参照)から吐出されたオイルは、オイル供給通路等を経て矢印V1の如く先ず左側冷却通路81に流入する(図7~図9参照)。これにより、点火プラグ差し込み部47の周囲を冷却することができる。
その後、オイルは、左側冷却通路81を経て矢印V2の如く上向きに流れ、中央冷却通路82に流入する(図7~図9参照)。これにより、燃焼室35の上方を冷却することができる。
中央冷却通路82に流入したオイルの一部は、中央冷却通路82を経て矢印V3の如く流れ、前側冷却通路83に流入する(図7~図9参照)。前側冷却通路83に流入したオイルは、排気ポート18の下方を通り矢印V4の如く流れ、右側冷却通路84に流入する。これにより、排気ポート18の周囲を冷却することができる。
一方、中央冷却通路82に流入したオイルの他の一部は、中央冷却通路82を経て矢印V5の如く流れ、右側冷却通路84に流入する(図7~図9参照)。右側冷却通路84に流入したオイルは、排油孔100,101によりシリンダヘッド11から排出される。
<排油孔>
図4に示すように、排油孔100,101は、シリンダヘッド11の前部及び後部のそれぞれに設けられている。以下、シリンダヘッド11の前部に設けられた排油孔を前側排油孔100、シリンダヘッド11の後部に設けられた排油孔を後側排油孔101とする。
前側排油孔100は、ドリブンスプロケット25の前下部と重なる位置に配置されている。前側排油孔100は、シリンダヘッド11前部においてドリブンスプロケット25の左側方の壁部を内方(右方)に開口している。
後側排油孔101は、ドリブンスプロケット25の後下方に配置されている。後側排油孔101は、シリンダヘッド11後部においてテンションスリッパ52上端の左側方の壁部を内方(右方)に開口している。
ここで、カムチェーン14をドライブスプロケット24(図2参照)からドリブンスプロケット25に向けて送る側を「送り側」、カムチェーン14をドリブンスプロケット25からドライブスプロケット24に向けて戻す側を「戻し側」とする。送り側は、ドライブスプロケット24の軸心とドリブンスプロケット25の軸心とを結ぶ仮想直線K1よりも後側にある。戻し側は、仮想直線K1よりも前側にある。図中において、矢印J1はカムチェーン14が送り側において移動する方向(上方向)、矢印J2はカムチェーン14が戻し側において移動する方向(下方向)をそれぞれ示す。
前側排油孔100は、戻し側に配置されている。すなわち、前側排油孔100は、仮想直線K1よりも前側に配置されている。
後側排油孔101は、送り側に配置されている。すなわち、後側排油孔101は、仮想直線K1よりも後側に配置されている。
<導油通路>
図4に示すように、内燃機関1は、オイルの流れ方向において後側排油孔101(排油孔)の下流に、テンショナ60へオイルを導く導油通路110を有する。導油通路110は、カムチェーン室50と区画して形成されている。すなわち、導油通路110とカムチェーン室50との間には、シリンダヘッド11及びシリンダ10を構成する壁部等が設けられている。
導油通路110は、導油通路110の途中において分岐する分岐部111と、分岐部111から延びてテンショナ60へ向かうテンショナ側通路120と、分岐部111から延びてカムチェーン室50と区画して形成された排油通路130と、を有する。
分岐部111は、シリンダ10の後壁においてシリンダヘッド11との境界部近傍に設けられている。
テンショナ側通路120は、シリンダヘッド11の後下部及びシリンダ10の後壁に設けられている。テンショナ側通路120は、後側排油孔101からシリンダ10の上部後面(テンショナハウジング61の底壁63の取付面)に至るまで延びている。
シリンダヘッド11には、後側排油孔101とカムチェーン室50とを区画するように立ち上がる遮壁114,115が設けられている。遮壁114,115は、シリンダヘッド11の後壁から前方に離間した位置に配置されている。遮壁114,115は、シリンダヘッド11の底部から上方に起立している。遮壁114,115は、後側排油孔101の側方に配置された第一遮壁114と、第一遮壁114の下部に連なる第二遮壁115と、である。
図5に示すように、第一遮壁114は、左右方向に厚みを有する。第一遮壁114は、後側排油孔101の右側方から第二遮壁115の上端にわたって上下に延びている。
第二遮壁115は、前後方向に厚みを有する。例えば、第二遮壁115は、カムチェーン室50の左右幅と対応する範囲全体にわたって左右に延びているとよい。
導油通路110は、テンショナ側通路120の途中にオイルを溜める溜まり部116を有する。溜まり部116は、シリンダヘッド11の後下部に設けられている。溜まり部116は、燃焼室35(図3参照)の近傍に設けられている。溜まり部116は、シリンダヘッド11の底部と、シリンダヘッド11の後壁と、シリンダヘッド11後部において後側排油孔101の後下方の壁部117(以下「第一側壁117」という。)と、第一側壁117の右側方に配置された第二側壁118と、第二遮壁115と、によって区画されている。
第二側壁118は、シリンダヘッド11の後壁と第二遮壁115とに連接している。第二側壁118は、左右方向に厚みを有する。第二側壁118は、シリンダヘッド11の底部から上方に起立している。第二側壁118の起立高さ(上端位置)は、第二遮壁115の側からシリンダヘッド11の後壁の側に向かうに従って徐々に小さくなっている(図4参照)。
図4に示すように、油温センサ70は、前後方向に略指向した状態でシリンダヘッド11の後下部に取り付けられている。油温センサ70は、溜まり部116に配置された検出部71を有する。検出部71の先端は、溜まり部116を区画する壁部から離反している(図5参照)。検出部71の先端は、第二遮壁115の上端よりも下方に配置されている。図4の断面視で、検出部71の一部は、第二側壁118と重なる位置に配置されている。
テンショナ側通路120は、分岐部111から下方に延びる下方延在通路121と、下方延在通路121に連なり後方に延びる後方延在通路122と、を有する。以下、導油通路110において溜まり部116と下方延在通路121との間の分岐部111を含む部分を「連通路112」とする。連通路112は、シリンダヘッド11の底部及びシリンダ10の上部に跨るように上下方向に開口している。連通路112は、第二側壁118の右側方に設けられている(図5参照)。連通路112の下部は、左右方向に延びている(図6参照)。
図6に示すように、下方延在通路121は、連通路112の下部左底部に連通している。下方延在通路121の流路断面積(オイルの流れ方向と直交する断面の面積)は、連通路112の流路断面積よりも小さい。
後方延在通路122の流路断面積は、下方延在通路121の流路断面積よりも大きい。後方延在通路122は、テンショナ60のオイルガイド溝66に連通している。後方延在通路122の下流端近傍部位は、オイルガイド溝66に向けて下方に湾曲している。
図4に示すように、排油通路130は、分岐部111から前方に延びる前方延在通路131と、前方延在通路131に連なりシリンダ10内を下方に延びる上部延在通路132と、を有する(図3参照)。図中符号133は、上部延在通路132に連なりクランクケース2内を下方に延びる下部延在通路を示す。
図4の断面視で、前方延在通路131は、シリンダ10とシリンダヘッド11との境界部に沿うようにシリンダ10の上面に設けられている。図4の断面視で、前方延在通路131は、上部延在通路132とともにL字状を有する。
図4の断面視で、上部延在通路132は、前方延在通路131の下流端からシリンダ10の下部(シリンダ10とクランクケース2との境界部近傍)に向けて上下方向に直線状に延びている(図3参照)。
図3の断面視で、下部延在通路133は、シリンダ10の下部からクランクケース2内に向けて下方に延びている。下部延在通路133は、上部延在通路132の下流端134からクランクケース2に向けて延びている。
上部延在通路132の下流端134は、シリンダ10内に側面視でカムチェーン14と重ならない位置に開口している。すなわち、排油通路130の下流端134は、シリンダ10において開口している。排油通路130の下流端134は、シリンダ10においてクランクケース2の上下方向寄りの部位(例えばクランクケース2の上面寄りの部位)において開口する排油開口部135を有する。
排油通路130の下流端134は、カムチェーン14の上下半分の位置Pmよりも下方に配置されている。ここで、カムチェーン14の上下半分の位置Pmは、カムチェーン14の上端とカムチェーン14の下端との間の上下中央位置を意味する。
<後側排油孔からのオイルの流れ>
図5に示すように、後側排油孔101からの排出されたオイルは、遮壁114,115により案内されつつ導油通路110を経て矢印W1の如く溜まり部116に流入する。溜まり部116に流入したオイルの一部は、溜まり部116内においてとどまる。一方、溜まり部116に流入したオイルの他の一部は、連通路112を経て矢印W2の如く分岐部111に流入する。
分岐部111に流入したオイルの一部は、下方延在通路121を経て矢印W3の如く後方延在通路122に流入する(図6参照)。その後、オイルは、後方延在通路122を経て矢印W4の如くテンショナ60のオイルガイド溝66に流入する(図6参照)。テンショナ60のオイルガイド溝66に流入したオイルは、回転軸体62bの軸受部位など、テンショナ60において潤滑が必要な部位に供給される。
一方、分岐部111に流入したオイルの他の一部は、前方延在通路131を経て矢印X1の如く上部延在通路132に流入する(図4参照)。その後、オイルは、上部延在通路132を経て矢印X2の如く下部延在通路133に流入する(図3参照)。その後、オイルは、クランクケース2内に流入する。クランクケース2内に流入したオイルは、ドライブスプロケット24など(図2参照)、クランクケース2内において潤滑が必要な部位に供給される。
<ブリーザ室>
図10に示すように、内燃機関1(図1参照)は、ブローバイガス(クランクケース2内のガス)を気液分離するブリーザ室90を有する。クランクケース2は、左右割り構造を有する(図1参照)。クランクケース2は、左右の一方に設けられた第一ケース半体91と、左右の他方に設けられた第二ケース半体92(図11参照)と、を備える。ブリーザ室90は、第一ケース半体91と第二ケース半体92とに跨って設けられている。
第一ケース半体91と第二ケース半体92との間には、ブリーザ室90を区画する仕切り板93が設けられている。図中において仕切り板93をドットハッチで示す。仕切り板93は、第一ケース半体91及び第二ケース半体92のそれぞれとは別体に設けられている。図10の例では、仕切り板93は、第一ケース半体91に設けられている。ブリーザ室90は、仕切り板93により、第一ケース半体91側の第一ブリーザ室95と、第二ケース半体92側の第二ブリーザ室96(図11参照)とに区画される。
第一ブリーザ室95は、リブによって区画される複数の第一連通室97を有する。図11に示すように、第二ブリーザ室96は、リブによって区画される複数の第二連通室98を有する。各第二連通室98は、仕切り板93(図10参照)を挟んで各第一連通室97と対応する位置に配置されている。
図10に示すように、仕切り板93は、第一ブリーザ室95と第二ブリーザ室96とを連通する連通口94を有する。図10の例では、連通口94は、複数設けられている。例えば、連通口94は、各第一連通室97と各第二連通室98(図11参照)とをそれぞれ連通させるように設けられている。
なお、連通口94の数は、複数に限らず、1つのみでもよい。連通口94の数は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述の通り、ブリーザ室90は、左右割り構造のクランクケース2の一方の第一ケース半体91と、他方の第二ケース半体92との間の仕切り板93に連通口94を設けた構造により、ラビリンス構造を有する。したがって、第一ケース半体91及び第二ケース半体92の構造を簡素化しつつ気液分離性能の高いブリーザ室90を提供することができる。
<作用効果>
以上説明したように、上記実施形態の内燃機関1は、クランクケース2と、クランクケース2から延びるシリンダ10と、シリンダ10に取り付けられたシリンダヘッド11と、シリンダヘッド11の内部の動弁機構13を駆動するカムチェーン14と、カムチェーン14に張力を付与するテンショナ60と、を備え、カムチェーン14を収容するカムチェーン室50と、シリンダヘッド11からオイルを排出する後側排油孔101と、を有し、後側排油孔101の下流に、テンショナ60へオイルを導く導油通路110を有し、導油通路110は、カムチェーン室50と区画して形成されている。
この構成によれば、導油通路110がカムチェーン室50と区画されるため、導油通路110を流れるオイルがカムチェーン室50に入ることを抑制することができる。これにより、オイルがカムチェーン14に接触することによるオイルの攪拌を抑制することができる。したがって、カムチェーン14の動きに影響されず、テンショナ60へ安定的に給油することができる。
上記実施形態では、導油通路110は、導油通路110の途中において分岐する分岐部111と、分岐部111から延びてカムチェーン室50と区画して形成された排油通路130と、を有し、排油通路130の下流端134は、シリンダ10においてクランクケース2の上下方向寄りの部位に開口する排油開口部135を有することで、以下の効果を奏する。
分岐部111から排油通路130を流れるオイルが広い空間(例えばカムチェーン室50)に留まる時間を可及的に短くすることができる。
上記実施形態では、内燃機関1は、後側排油孔101とカムチェーン室50とを区画するように立ち上がる遮壁114,115を更に備えることで、以下の効果を奏する。
遮壁114,115によりオイルとカムチェーン14との接触を抑制することができる。したがって、オイルの攪拌を抑制することができる。
上記実施形態では、後側排油孔101は、カムチェーン14をドライブスプロケット24からドリブンスプロケット25に向けて送る側である送り側に配置されていることで、以下の効果を奏する。
送り側においてはオイルが戻るのに対してカムチェーン14が向かってくるものの、遮壁114,115によりオイルとカムチェーン14との接触を抑制することができる。したがって、オイルの攪拌を抑制することができる。
上記実施形態では、内燃機関1は、オイルの温度を検出する油温センサ70を更に備え、導油通路110は、導油通路110の途中にオイルを溜める溜まり部116を有し、油温センサ70は、溜まり部116に配置された検出部71を有することで、以下の効果を奏する。
検出部71により溜まり部116のオイルを検出するため、油温の検出精度を向上することができる。
上記実施形態では、シリンダ10は、クランクケース2から上方に向けて延び、シリンダヘッド11は、シリンダ10の上部に取り付けられ、後側排油孔101は、シリンダヘッド11に設けられたオイルジャケット80からの排油を行うことで、以下の効果を奏する。
後側排油孔101を通じて高温かつ低粘度のオイルが排出されるため、テンショナ60へより流動的に給油することができる。加えて、燃焼室35近傍を通ったオイルをそのまま検出する場合、油温の検出精度を向上することができる。加えて、検出部71により溜まり部116のオイルを検出する場合、溜まり部116内のオイルがより流動的に流れるため、油温をリアルタイムで検出することができる。
上記実施形態では、オイルジャケット80は、シリンダヘッド11からオイルを排出する前側排油孔100(第二排油孔)を有し、前側排油孔100は、カムチェーン14をドリブンスプロケット25からドライブスプロケット24に向けて戻す側である戻し側に配置されていることで、以下の効果を奏する。
戻し側においてはオイルが戻る向きとなるため、オイル戻りが早まり、油量削減に寄与する。
<変形例>
なお、上記実施形態では、内燃機関1は、シリンダヘッド11からオイルを排出する排油孔100,101を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、内燃機関1は、シリンダ10からオイルを排出する排油孔100,101を有してもよい。例えば、排油孔の設置位置は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、導油通路110は、導油通路110の途中において分岐する分岐部111と、分岐部111から延びてカムチェーン室50と区画して形成された排油通路130と、を有し、排油通路130の下流端134は、シリンダ10において開口している例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、排油通路130の下流端134は、クランクケース2において開口していてもよい。例えば、排油通路130の下流端134の開口位置は、要求仕様に応じて変更することができる。
例えば、導油通路110は、分岐部111及び排油通路130を有しなくてもよい。すなわち、導油通路110は、テンショナ側通路120のみを有していてもよい。例えば、導油通路110の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。すなわち、導油通路110は、カムチェーン室50と区画して形成されていればよい。
上記実施形態では、内燃機関1は、後側排油孔101とカムチェーン室50とを区画するように立ち上がる遮壁114,115を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、内燃機関1は、遮壁114,115を備えていなくてもよい。例えば、後側排油孔101は、シリンダヘッド11及びシリンダ10を構成する壁部内の油路のみを通じてカムチェーン室50と区画されていてもよい。すなわち、後側排油孔101は、壁部内の油路のみを通じて導油通路110に連なっていてもよい。
上記実施形態では、後側排油孔101は、カムチェーン14をドライブスプロケット24からドリブンスプロケット25に向けて送る側である送り側に配置されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、後側排油孔101は、カムチェーン14をドリブンスプロケット25からドライブスプロケット24に向けて戻す側である戻し側に配置されていてもよい。例えば、後側排油孔101の配置位置は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、内燃機関1は、オイルの温度を検出する油温センサ70を備え、導油通路110は、導油通路110の途中にオイルを溜める溜まり部116を有し、油温センサ70は、溜まり部116に配置された検出部71を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、検出部71は、溜まり部116以外の導油通路110の途中に配置されていてもよい。例えば、検出部71の配置位置は、要求仕様に応じて変更することができる。
例えば、内燃機関1は、油温センサ70を備えていなくてもよい。
上記実施形態では、シリンダ10は、クランクケース2から上方に向けて延び、シリンダヘッド11は、シリンダ10の上部に取り付けられ、後側排油孔101は、シリンダヘッド11に設けられたオイルジャケット80からの排油を行う例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、シリンダ10は、クランクケース2から左右側方に向けて延び、シリンダヘッド11は、シリンダ10の左右側部に取り付けられていてもよい。例えば、シリンダ10及びシリンダヘッドの態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
例えば、後側排油孔101は、シリンダ10に設けられたオイルジャケット80からの排油を行ってもよい。例えば、オイルジャケット80の設置位置は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、オイルジャケット80は、シリンダヘッド11からオイルを排出する前側排油孔100を有し、前側排油孔100は、カムチェーン14をドリブンスプロケット25からドライブスプロケット24に向けて戻す側である戻し側に配置されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、オイルジャケット80は、シリンダ10からオイルを排出する前側排油孔100を有していてもよい。例えば、前側排油孔100は、カムチェーン14をドライブスプロケット24からドリブンスプロケット25に向けて送る側である送り側に配置されていてもよい。例えば、前側排油孔100の配置位置は、要求仕様に応じて変更することができる。
例えば、オイルジャケット80は、前側排油孔100を有しなくてもよい。すなわち、オイルジャケット80は、後側排油孔101のみを有していてもよい。例えば、排油孔の設置数は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、内燃機関1は、空油冷単気筒の4ストロークサイクルのエンジンである例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、内燃機関は、空油冷多気筒の2ストロークのエンジンであってもよい。すなわち、内燃機関は、空冷又は油冷式において種々の形式を採用することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両も含まれる。また、本発明は、自動二輪車のみならず、自動車等の四輪の車両にも適用可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 内燃機関
2 クランクケース
10 シリンダ
11 シリンダヘッド
13 動弁機構
14 カムチェーン
24 ドライブスプロケット
25 ドリブンスプロケット
50 カムチェーン室
60 テンショナ
70 油温センサ
71 検出部
80 オイルジャケット
100 前側排油孔(第二排油孔)
101 後側排油孔(排油孔)
110 導油通路
111 分岐部
114 第一遮壁(遮壁)
115 第二遮壁(遮壁)
116 溜まり部
130 排油通路
134 排油通路の下流端
135 排油開口部

Claims (6)

  1. クランクケース(2)と、
    前記クランクケース(2)から延びるシリンダ(10)と、
    前記シリンダ(10)に取り付けられたシリンダヘッド(11)と、
    前記シリンダヘッド(11)の内部の動弁機構(13)を駆動するカムチェーン(14)と、
    前記カムチェーン(14)に張力を付与するテンショナ(60)と、を備え、
    前記カムチェーン(14)を収容するカムチェーン室(50)と、前記シリンダ(10)又は前記シリンダヘッド(11)からオイルを排出する排油孔(101)と、を有し、
    前記排油孔(101)の下流に、前記テンショナ(60)へ前記オイルを導く導油通路(110)を有し、
    前記導油通路(110)は、前記カムチェーン室(50)と区画して形成されており、
    前記導油通路(110)は、
    前記導油通路(110)の途中において分岐する分岐部(111)と、
    前記分岐部(111)から延びて前記カムチェーン室(50)と区画して形成された排油通路(130)と、を有し、
    前記排油通路(130)の下流端(134)は、前記シリンダ(10)において前記クランクケース(2)の上面寄りの部位、又は前記クランクケース(2)において開口する排油開口部(135)を有することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記排油孔(101)と前記カムチェーン室(50)とを区画するように立ち上がる遮壁(114,115)を更に備えることを特徴とする請求項に記載の内燃機関。
  3. 前記排油孔(101)は、前記カムチェーン(14)をドライブスプロケット(24)からドリブンスプロケット(25)に向けて送る側である送り側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の内燃機関。
  4. 前記オイルの温度を検出する油温センサ(70)を更に備え、
    前記導油通路(110)は、前記導油通路(110)の途中に前記オイルを溜める溜まり部(116)を有し、
    前記油温センサ(70)は、前記溜まり部(116)に配置された検出部(71)を有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の内燃機関。
  5. 前記シリンダ(10)は、前記クランクケース(2)から上方に向けて延び、
    前記シリンダヘッド(11)は、前記シリンダ(10)の上部に取り付けられ、
    前記排油孔(101)は、前記シリンダヘッド(11)又は前記シリンダ(10)に設けられたオイルジャケット(80)からの排油を行うことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の内燃機関。
  6. 前記オイルジャケット(80)は、前記シリンダ(10)又は前記シリンダヘッド(11)から前記オイルを排出する第二排油孔(100)を有し、
    前記第二排油孔(100)は、前記カムチェーン(14)をドリブンスプロケット(25)からドライブスプロケット(24)に向けて戻す側である戻し側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の内燃機関。
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