JP2005256647A - エンジンにおける潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 掻き上げオイルの回収構造の最適化によりそのオイルの回収効率を高めて、エンジンにおける潤滑性能の向上を図る。
【解決手段】 クラッチ2bの回転により掻き上げられたオイルがクラッチ外周部2b1に対面するケースカバー環状内周面13cに設けられた溝状凹部13dとして形成された捕集手段により捕集され、捕集されたオイルはオイルガイドプレート15の曲折上縁部15iを介してクランクケース10の回収オイル受け11Aに円滑な流れをもって誘導され、回収オイルは回収オイル通路10Cの滴下孔10C1から該通路10C下方の変速ギア機構のギア噛合い部に供給される。
【選択図】 図3

Description

本発明はエンジンにおける潤滑構造に関し、特に、クランクケース下方部に溜まったオイルの掻き上げによる潤滑のための給油構造の改良技術に関する。
エンジンにおける潤滑構造として、クランクケースの下方部に溜まったオイルがクランクシャフトの回転に連動するメインシャフト(変速機駆動軸)装着のクラッチの回転により掻き上げられ、この掻き上げられたオイルがクランクケース内壁部やクラッチカバーの内壁部に設けられたオイル受けにより受け止められ、このオイル受けにより受け止められたオイルが通路を介して変速ギア機構上部を延長するオイル室へと供給され、オイル室に供給されたオイルが該オイル室に形成された滴下孔を通してメインシャフトとカウンタシャフト(動力取出軸)上の変速ギア機構のギア噛合い部に滴下供給されて、このギア噛合い部の潤滑をなすようにしたエンジンにおける潤滑構造が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
実公平5−33686号公報(第2頁−第3頁、第1図−第3図)
前記特許文献1に記載の発明のエンジンは、クランクケース内にクランクシャフトが回転可能に支承され、このクランクシャフトの回転が歯車の噛合いとクラッチを介して変速機駆動軸(メインシャフト)に伝達され、さらにメインシャフトの回転が変速ギア機構を介して動力取出軸(カウンタシャフト)に伝達されるようになされている。
そして、クランクケースの(下方部)底部に溜まったオイルが、メインシャフト上に装着された上述のクラッチの回転により掻き上げられ、この掻き上げられたオイルを利用してメインシャフトやカウンタシャフト上の変速ギア機構のギア噛合い部における潤滑を行う潤滑構造を備えている。
変速ギア機構におけるギアの噛合い部における潤滑は、より具体的には、上述のクラッチにより掻き上げられたオイルが、クランクケースの内壁部とクラッチカバーの内壁部に形成されたオイル受けにより受け止められ、このオイルが通路を経てオイル室へと供給される。
オイル室に供給されたオイルはその一部が該オイル室から落下孔を通してメインシャフトとカウンタシャフト上の変速ギア機構のギア噛合い部上に滴下供給されることでなされている。また、掻き上げられた他の一部のオイルは、連通路を通じてカウンタシャフトへと供給されるようになされている。
ところで、前記特許文献1に記載の発明の潤滑構造におけるクラッチの回転による掻き上げオイルのオイル受け部は、クランクケースやクラッチカバーの内壁部に直接凹部や溝部として形成される該ケースやカバーと一体形成とされたオイル受けであるから、オイル受けとしての充分なオイル回収機能を備えた形状や構造の選択には自ずから制約があり、このようなケースやカバーと一体形成とされたオイル受けの構造においては掻き上げオイルの回収効率を高めることが要求される。
上述したようなことから、クランクケースの下方部(底部)に溜まったオイルをクランクケース内部で回転する回転部により掻き上げて、この掻き上げたオイルを利用してクランクケース内におけるギア噛合い部等の潤滑をなす潤滑構造が前提とされて、その掻き上げオイルの回収効率を向上させることで前記ギア噛合い部等における潤滑効率の向上が図られ、しかも簡単な構造変更により安価で提供できるエンジンにおける潤滑構造の改良技術の提供が求められている。
本発明は、前記課題を解決するために提供されたエンジンにおける潤滑構造の改良であり、下方部にオイル溜まりを備えるクランクケースと、クランクケース内で回転可能に支承されるクランクシャフトと、クランクシャフトに連動して回転するとともに前記クランクケースの下方部オイル溜まりのオイルを掻き上げる回転部材と、該回転部材により掻き上げられたオイルを受けるクランクケース内のオイル受けと、該オイル受けにより受けられたオイルをクランクケース内で潤滑のために循環させるオイル通路とを備えたエンジンにおける潤滑構造において、前記オイル受けは前記回転部材によって掻き上げられたオイルを該オイル受けに誘導するためのオイルガイドプレートを備えていることを特徴とする。
また、前記オイルガイドプレートは、前記オイル受けに当接されることで該オイル受けに前記掻き上げられたオイルを誘導することができ、該オイル受けは前記変速ギア機構のギア噛合い部の上部に位置していることを特徴とする。
さらに、前記オイルガイドプレートはその上部に、前記オイル受けに前記掻き上げられたオイルを誘導するための傾斜しかつその上縁が該オイル受けから離反する方向に曲折する曲折上縁部を備えていることを特徴とする。
そして、前記オイルガイドプレートには、その側面視で該ガイドプレートを覆うルーフプレートが配置され、該ルーフプレートは前記回転部材によって掻き上げられたオイルを捕集し、捕集したオイルをオイルガイドプレートを介してオイル受けに誘導する構造を備えるものであることを特徴とする。
また、さらに、前記ルーフプレートは、オイルがその表面を伝わって前記オイル受けに誘導されるように傾斜配置されたものであることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る発明は、前記エンジンにおける潤滑構造において、前記オイル受けは前記回転部材によって掻き上げられたオイルを該オイル受けに誘導するためのオイルガイドプレートを備えているから、オイルガイドプレートにより複数の方向に飛び散ったオイルを効率良くオイル受けに誘導させることができ、オイルの回収効率を向上させ、結果としてエンジンにおける潤滑性能の向上を図ることができる。
本発明の請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記オイルガイドプレートは、前記オイル受けに当接されることで該オイル受けに前記掻き上げられたオイルを誘導することができ、該オイル受けは前記変速ギア機構のギア噛合い部の上部に位置しているから、複数の方向に飛び散ったオイルをオイルガイドプレートにより効率良くオイル受けに誘導することができ、オイルの回収効率を向上させ、また、オイル受けがギア噛合い部の上部に位置しているから重力による滴下オイルでギア噛合い部の効果的な潤滑が可能となり、結果としてエンジンにおける潤滑性能の向上を図ることができる。
本発明の請求項3に係る発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、前記オイルガイドプレートはその上部に、前記オイル受けに前記掻き上げられたオイルを誘導するための傾斜しかつその上縁が該オイル受けから離反する方向に曲折する曲折上縁部を備えているから、該曲折上縁部により掻き上げられたオイルを円滑に誘導しきわめて効果的にオイル受けに誘導することができる。
本発明の請求項4に係る発明は、前記請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記オイルガイドプレートには、その側面視で該ガイドプレートを覆うルーフプレートが配置され、該ルーフプレートは前記回転部材によって掻き上げられたオイルを捕集し、捕集したオイルをオイルガイドプレートを介してオイル受けに誘導する構造を備えるものであるから、回転部材によって掻き上げられルーフプレートによって捕集されたオイルがオイルガイドプレートを介してオイル受けに効率良く誘導回収される。
本発明の請求項5に係る発明は、前記請求項4に記載の発明において、前記ルーフプレートは、オイルがその表面を伝わって前記オイル受けに誘導されるように傾斜配置されたものであるから、回転部材によって掻き上げられたオイルがルーフプレートの表面を伝わってオイル受けに効率良く誘導される。
クランクシャフトにより回転される変速ギア機構のシャフトに取付けられた回転体を用いて、クランクケース下方部の溜まりオイルを掻き上げ、この回転体により掻き上げられたオイルをルーフプレートにより捕集し、この捕集されたオイルをオイルガイドプレートによりオイル受けに誘導して実施される。
図1および図10に基づいて本発明の実施例について説明する。
図1には本発明の潤滑のための改良が施されるエンジンEが搭載される車両Aである自動二輪車の側面が示されており、本発明の自動二輪車は、その前方のフレーム部材としてヘッドパイプA1を備え、このヘッドパイプA1の下方にはフロントフォークA2が取付けられ、フロントフォークA2には回転可能に前車輪A3が支持されており、ヘッドパイプA1の上方にはハンドルA4が取付けられている。
また、ヘッドパイプA1には、該ヘッドパイプA1から斜め下方に指向して後方に向かって延伸するメインフレームA5が連結され、メインフレームA5の後方部上部には当該部分から略水平方向に指向しかつ後方へ向けて延伸するシートレールA6が取付けられ、さらにメインフレームA5の下方に湾曲する後端部には該後端部から上方に指向しかつ後方に向けて延伸するバックステイA7が取付けられ、このバックステイA7の後端部は前記シートレールA6の後方部に接続されている。
そして、メインフレームA5のバックステイA7取付け部近傍においてスイングアームA8の前端部が枢動可能に支持され、このスイングアームA8のその後方部には車両Aの駆動輪である後車輪A9が支持され、また、メインフレームA5後方のシートレールA6上にはライダーのためのシート部材A10が取付けられている。
さらに、ヘッドパイプA1にはダウンチューブA11の上端が連結され、ダウンチューブA11は下方に指向して延びる部分から略水平に延びてその端部はメインフレームA5の湾曲終端に連結されており、メインフレームA5とダウンチューブA11により囲われるメインフレームA5の下方空間には該空間に抱えられるようにエンジンEが配置され、このエンジンEはメインフレームA5とダウンチューブA11に支持部材を介して支持されることで自動二輪車である車両Aに搭載されている。
図1には車両Aに搭載された状態のエンジンEが示されているが、該図にはエンジンEの上方後部に配設される吸気管E1や、これに接続されるエアクリーナE11、エンジンEの前方に配設されエンジンEの側方部を経て後方へ延びる排気管E2と、該排気管E2の後部に接続されるマフラーE21等が図示され、またエンジンEの冷却のためのエンジンE前方に配設されるラジエターE3、さらにはブローバイガス管E4やキックスタータペダルE5等も図示されている。
上述の自動二輪車に搭載されるエンジンEの構造の概要について説明する。
本発明のエンジンEは、図2にその主要部が断面で図示されており、該図に示されるようにクランクケース10と、クランクケース10に連結されたシリンダブロック20と、シリンダブロック20に連結されるシリンダヘッド30、シリンダヘッドカバー40等を備え、これらがスタッドボルト等により互いに一体的に締付け固定されることでエンジンEの本体構造部が構成されている。
クランクケース10は左右に分割形成されたケース半体11,12が互いに結合一体化された構造を備えており、このケース半体11,12が互いに一体化されたクランクケース10には、クランクシャフト1と、クランクシャフト1と平行に延伸する変速ギア機構Gのメインシャフト2およびカウンタシャフト3等がそれぞれ回転可能に軸受支持されている。
クランクシャフト1は軸受1a,1bにより支持され、そのクランクピン1cには、コンロッド1dがその大端部1eの軸受を介して回動可能に取付けられ、コンロッド1dの小端部1fにはピストンピン1gを介してピストンPが揺動可能に取付けられている。本実施例におけるピストンPは1つであり、本発明のエンジンEは単気筒の4サイクルエンジンである。
クランクシャフト1の右方端寄りの位置には、比較的外径の小さなギア1hが取付けられており、このギア1hは上述の変速ギア機構Gのメインシャフト2に遊嵌されるドリブンギア2aと噛合うドライブギア1hである。そして、メインシャフト2に遊嵌されたドリブンギア2aは、該ドリブンギア2aの回転をその開閉作動により選択的に該シャフト2に伝達するクラッチ2bと共に、該シャフト2の右方端寄りの位置に並設されている。また、メインシャフト2を回転可能に支持する軸受2c,2d間のシャフト部には変速のための複数のギア2eが装着されている。
カウンタシャフト3には、メインシャフト2に装着の複数のギア2eと選択的に噛合うことでカウンタシャフト3を所望の変速比で回転させるための複数のギア3aが装着され、これらのギア3aはカウンタシャフト3を支持する軸受3b,3c間のシャフト部に装着されており、また、カウンタシャフト3の左方端には車両Aの駆動輪である後車輪A10駆動のためのスプロケット3dが取付けられている。
したがって、クランクシャフト1の回転はドライブギア1hとドリブンギア2aの噛合、さらには開閉クラッチ2bを介してメインシャフト2に伝達され、メインシャフト2に伝達されたクランクシャフト1の回転は、メインシャフト2とカウンタシャフト3上に装着された変速のための複数のギア2e,3aの適宜選択的な噛合いを介してメインシャフト2からカウンタシャフト3に伝達される。
メインシャフト2からカウンタシャフト3へのギア2e,3aの選択的な噛合いを介した回転の伝達は、カウンタシャフト3を前記ギア2e,3aのギアの噛合い選択に基づく所望の変速比で回転させるものであり、カウンタシャフト3のこの回転は、既述のように該シャフト3左方端の駆動スプロケット3d、さらには図示されない駆動チエーン等を介して車両走行用の駆動輪である後車輪A9(図1参照)に伝達されて、車両Aを所望の速度で走行駆動させることができる。
シリンダブロック20には、前記ピストンPのためのシリンダ孔20aが設けられ、本実施例におけるエンジンEは1つのピストンPを備えるものであるからシリンダ孔20aは1つだけ設けられている。そして周知のように、このシリンダ孔20a内を前記ピストンPがクランクシャフト1の回転によるコンロッド1dの運動に連動して往復摺動する。
シリンダヘッド30には、シリンダブロック20のシリンダ孔20aとシリンダヘッド30の下部の凹部とにより形成される燃焼室30aが設けられ、この燃焼室30aには図示されない吸・排気のための開口が形成され、これら開口はそれぞれ吸・排気通路に連通しており、またこの開口には該開口を開閉させるためのその一部のみが図示される吸・排気バルブ30b,30cが配設されている。
そして、シリンダヘッド30には、吸・排気バルブ30b,30cを作動させるための動弁機構が備えられており、該動弁機構を構成するカム30dやカム軸30e等が配設され、カム軸30eには該カム軸30eをクランクシャフト1の回転数の1/2の回転数で回転するためのタイミングチェーン30f用のスプロケット30gが取付けられている。そして、シリンダヘッド30の上部にはシリンダヘッドカバー40が装着されている。
本実施例におけるエンジンEは、概ね上述のような構造を備えるものであるが、さらに特徴的な潤滑のための構造を備えている。以下にこの潤滑構造について説明する。
クランクケース10は、既述のように、また図2と説明図である図5に図示されるように、左右に分割形成されたケース半体11,12が互いに一体結合された構造を備えており、クランクケース10内にはクランクシャフト1が回転可能に軸受支持され、このクランクシャフト1の回転はドライブギア1hとドリブンギア2aの噛合いとクラッチ2bを介して変速ギア機構Gのメインシャフト2に伝えられる。
メインシャフト2に伝達されたクランクシャフト1からの回転は、さらに変速のためのギア2e,3aの噛合いを介してカウンタシャフト3に伝えられるようになされており、本実施例における潤滑構造においては、この回転伝達系の回転部による掻き上げオイルがエンジンEの前記変速ギア機構Gのギア噛合い部G1における潤滑のために利用される。
回転伝達系における回転部によるオイルの掻き上げのために本実施例においては、この回転伝達系において最大直径の回転体であるメインシャフト2上のクラッチ2bが利用され、そのためにクラッチ2bの下方部がクランクケース10の下方部に溜まるオイルに浸っている。
そして、図3,4および説明図である図5に図示されるように、クラッチ2bの回転による掻き上げオイルがオイル捕集手段により捕集されて、オイル受け11Aに回収され、この回収オイルは、オイル受け11Aから該オイル受け11Aに連通された分割クランクケース10の左右分割ケース半体11,12内のオイル通路11C,12Cを介して変速ギア機構Gのギア噛合い部G1の潤滑のために供給される構造を備えている。
変速ギア機構Gのギア噛合い部G1の潤滑のために図6に図示される右ケース半体の側面視から理解できるような構造が採用されている。すなわち、変速ギア機構Gは、回収オイル受け11Aの下方に位置し、後に説明される回収オイル受け11Aに連通されるクランクケース10を車両の前後方向に直交する方向で横断する回収オイル通路11Cと12Cからなるオイル通路10Cの丁度真下になる位置に配置される構造が採られている。なお、この図における、4はシフトドラムであり、5はバランサシャフト、6はオイルポンプである。
クラッチ2bは図2および説明図5に図示されるようにメインシャフト2の右方端に装着され、その装着状態において分割クランクケース10の右ケース半体11のクラッチ装着側側面11aから外部へその大部分が突出するようになされており、クラッチ2bの右ケース半体11の側面11aから突出する部分はケースカバー13により完全に覆われている。
ケースカバー13は、クラッチ2bの右ケース半体側面11aから突出する部分を覆うための碗状の凹部を有する外形形状を備えており(図2,3,5参照)、この椀状凹部の開口を実質的に形作る該カバー13の開口13aが、右ケース半体11の側面11aに外側から当てがわれボルト等の適宜固着手段により固定されてケースカバー13は該ケース半体11の側面11aに装着される。またケースカバー13の椀状凹部の底13bを実質形作る該カバー13外方側は完全に封鎖構造とされており、右ケース半体11の側面11aへのケースカバー13の装着は右ケース半体11の前記側面11aを完全に覆うものである。
図2ないし図5を参照することで理解できるように、クラッチ2bの突出する部分を覆う椀状のケースカバー13の実質的な凹部の深さを設定しかつクラッチ2bの外径外周部2b1を覆う環状内周面13cは、クラッチ2bの外周部2b1と略同心的な関係とされており、クラッチ2bの外径外周部2b1とケースカバー13の環状内周面13cは比較的狭い間隔をもって互いに対面し、このケースカバー13上方部の環状内周面13cには、図3ないし図5に図示されるように環状内周面13cの幅方向を斜めに横断する溝状凹部13dが形成されている。
この溝状凹部13dはクラッチ2bの回転により掻き上げられたオイルを捕集する手段であり、ケースカバー13上方部所定部分の環状内周面13cにその幅方向において該内周面13cを斜めに横断する溝13eとして形成され、この溝13eは所定幅で所定深さ切込まれた構造を備えている。そして、このオイル捕集手段をもつ前記環状内周面13cの構造部は、後述されるオイル回収手段におけるオイルガイドプレート15と協働する該ガイドプレート15の側面視においてその上方を覆うルーフプレート14として位置付けられるものである(図3参照)。
ルーフプレート14におけるオイル捕集手段である溝状凹部13dは、クラッチ2bの回転により掻き上げられたオイルを最も効率よく捕集することができる位置に形成され、この掻き上げオイルの捕集に最適な位置としては、図5に図示されるようにクランクケース10の上面視において変速ギア機構Gのメインシャフト2とカウンタシャフト3の略上部に対応する前記ケースカバー13上方部所定部分の環状内周面13cが選択されている。
ルーフプレート14におけるオイル捕集手段である溝状凹部13dは、上述したようにケースカバー13の環状内周面13cの幅方向を斜めに横断しており、より具体的にはケースカバー13の外方側からクランクケース10側の内方に向かって、すなわち、図3ないし図5におけるケースカバー13の右方側であるカバー封鎖側13fから左方側であるカバー開口側13gに向かって、ケースカバー13の環状内周面13cをその幅方向において斜めに横断しており、そして、この溝状凹部13dの環状内周面13cの幅方向における斜め横断は、クラッチ2bの回転方向Rに沿うように指向されている。
ルーフプレート14を構成するケースカバー13の環状内周面13cを上述のように斜め横断する溝状凹部13dは、図3(b)にその断面が示されるように所定の幅と深さを備えて該ケースカバーの環状内周面を円弧状に抉るような構造をもって形成され、緩やかな曲線を描いて前記横断方向に延伸しており、また溝状凹部13dの頂部は、すなわち、溝状凹部13dの底部13hは、図3(a)から理解できるように、ケースカバー13の外方カバー封鎖側13fから内方のカバー開口側13gに向かってやや高くなる緩やかな曲線を描く形状とされ、つまり溝状凹部13dは緩やかな曲線を描いてケースカバー13外方の封鎖側13fから内方の開口側13gに向かって次第にその底部13hが深くなるように形成されている。
溝状凹部13dの上述の構造は、クラッチ2bの回転により掻き上げられたオイルを効果的に捕集するのに最適な構造であり、溝状凹部13dにより捕集された掻き上げオイルは、ケースカバー13のルーフプレート14側から後述されるオイルガイドプレート15を介してクランクケース10内方側、より具体的には右ケース半体11の側面11aに沿って形成された回収オイルのオイル受け11Aへと誘導されるようになされている(図3ないし図5参照)。
クランクケース10の右ケース半体11側面11aには、該側面11aに沿ってケースカバー13のルーフプレート14に形成されるオイル捕集用溝状凹部13dに通じる上述の回収オイルのオイル受け11Aが形成されており、そのためにこの回収オイル受け11Aは図5ないし図8等に図示されるように、変速ギア機構Gのメインシャフト2上部のやや車両後部寄りに位置して形成され、この位置は実質的に変速ギア機構Gのメインシャフト2とカウンタシャフト3上の変速ギア2e,3aが互に噛合うギア噛合い部G1の上部である。なお、参考のために述べておくが、図8における7は、ブリーザ管である。
回収オイル受け11Aは、図3および図6等に図示されるように、右ケース半体11の側面11a(図3参照)、すなわち、右ケース半体11のクラッチ2b装着側側面11aにおけるリブ11bにより仕切られる区画空間11c(図6参照)が、より具体的には前記側面11aにおけるメインシャフト2の略上部位置に対応するリブ11bにより仕切られる区画空間11cの下方部11dが、該空間11cの側面11eにオイルガイドプレート15が当接されて覆われることで形成され(図3,6参照)、この回収オイル受け11Aはオイルガイドプレート15により覆われた区画空間11cの下方部11dの上述した車両後部寄りの一段低い部分11fに位置付けられる。
また、オイルガイドプレート15により区画空間11cの下方部11d側面11e(図3参照)が覆われることで、これと同時にリブ11bにより仕切られる区画空間11cとリブ11gを挟んで隣接するリブ11hに仕切られる小さな区画空間11iの下方部11jが該プレート15により覆われ、これにより回収オイル受け11Aとは別のオイル受け11Bが形成される(図6参照)。
このオイル受け11Bは、メインシャフト2の上部のやや車両前部寄りに位置して、小さな区画空間11iの下方部11jの一段と低い部分11kに形成され、この小さな区画空間11iの一段と低い部分11kは回収オイル受け11Aの一段低い部分11fに比べてさらにやや低めに位置付けられている。したがって、このオイル受け11Bは回収オイル受け11Aに対しやや低い位置にある。そして、このオイル受け11Bは注入オイルのために供されるオイル受け11Bであり、このためにオイル受け11Bには図9に図示されるオイル注入口11mが連通されている。
オイルガイドプレート15は、図10(a)(b)に図示されるように比較的薄い鋼板等から形成された板状の部材であり、このプレート15は、上述したようにクランクケース10の右ケース半体11側面11aにおけるリブ11b,11g,11hにより仕切られる区画空間11c,11iの下方部11d,11jを覆うように右ケース半体11の側面11aに当接されて取付けられる(図3,図5等も参照)。
オイルガイドプレート15の取付けは、その当接状態におけるプレート15のメインシャフト2上部に対応する該プレート15のやや後方寄りの上方位置15aと、プレート15の最前方の下方位置でかつ前記注入オイルのためのオイル受け11B近傍位置15bの2箇所においてボルトBを用いてなされる(図6も参照)。
そして、オイルガイドプレート15は、クランクケース1の右ケース半体11における前記リブ11b,11g,11hにより仕切られる区画空間11c,11iの下方部11d,11jを覆うことから、その外形形状は側面視において、その下方形状15Aが、区画空間11c,11iの下方部11d,11jを実質的に形作るリブ11b,11hに沿った形状を呈し、上方に凸の略弧状を描いて延びる中央部15cと、その両端、すなわち、上方に凸の略弧状に形成される中央部15cを挟んだプレート15の車両前後方向において一段と下方に延びる両端部15d,15eとを備えた形状とされている。
また、その上方形状15Bは、プレート15の車両後部寄り位置が斜め後方に下がる直線部15fとされ、この直線部15fに車両Aの前後方向に指向して水平に延びる直線部15gが連なり、さらにこの直線部15gにプレート15の車両前部寄り位置の円弧を描く下方に延びる曲線部分15hが連なる形状とされている。したがって、プレート15は全体として側面視で略扇型に類似した形状を呈しており、そして、プレート15上方形状15Bの車両後部寄り位置の斜め後方に下がる前記直線部15fは、その側面視においては分かり難いがクランクケース1から離反する方向にその上縁が曲折された上縁曲折部15iとされている(図10(b)も参照)。
オイルガイドプレート15は右ケース半体11の側面11aにおける区画空間11c,11iを覆うその取付け状態において、プレート15の下方形状15Aの凸の弧状を描いて延びる中央部15cを挟む一段と下方に延びる両端部15d,15eが覆う区画空間11c,11iの一段と低い空間部11f,11kが上述した2つのオイル受け11A,11Bの対応部とされている。
すなわち、オイルガイドプレート15の車両Aの前後方向に見た後部の一段と下方に延びる部分15dが覆う区画空間11cの一段と低い空間部11fが、回収オイルのオイル受け11Aとされ、また、前部のさらに一段と下方に延びる部分15eが覆う区画空間11iの一段と低い空間部11kが、注入オイルのオイル受け11Bとして形成されている。
そして、オイルガイドプレート15の上方形状15Bの曲折上縁部15iは回収オイル受け11Aの上部に位置し、この曲折上縁部15iはそのクランクケース10から離反する曲折構造と該曲折上縁部15iの斜め後方に下がる直線構造15fとが相俟って、ケースカバー13のルーフプレート14のオイル捕集用溝状凹部13dから回収オイル受け11Aに流入されるオイルの誘導を容易とし、掻き上げオイルを効果的に回収オイル受け11Aに誘導することができる。
また、オイルガイドプレート15の上方形状15Bの車両Aの前方に指向して円弧を描いて下方に延びる曲線部分15hは、丁度前記注入オイルのオイル受け11Bの上部に位置している。
回収オイル受け11Aは、クランクケース10の右ケース半体11における車両Aの前後方向に対して直交する方向に向かって該ケース半体11内を横断するように延びるオイル通路11C、すなわち、説明図として示される図5と図6に図示されるように、丁度変速ギア機構Gのメインシャフト2とカウンタシャフト3上の変速ギアの噛合い部G1の上部を該両シャフト2,3と平行な関係をもって前記ケース半体11内を横断するように延びる回収オイルを流すためのオイル通路11Cに連通され、また、この回収オイル受け11Aには後に説明されるが注入オイルを循環供給させるためのオイル通路10D2も連通されている。
右ケース半体11内を横断する回収オイル通路11Cは、クランクケース10の左ケース半体12内を同様に横断して延びるオイル通路12Cに連通接続され、この互いに連通接続され実質一体化され1本とされたクランクケース10内を横断するオイル通路10Cは、結局、変速ギア機構Gのメインシャフト2とカウンタシャフト3上の変速ギアの噛合い部G1の全長を十分に抱え込む長さをもって該ギア噛合い部G1の上部を延びる構造とされて、左右の分割ケース半体11,12からなるクランクケース10内を横断する回収オイル通路10Cを形成している。
クランクケース10内を横断する回収オイル通路10Cは、上述のように変速ギア機構Gのギア噛合い部G1上部を通過しており、このオイル通路10Cには該通路内を流れる回収オイルをギア噛合い部G1に滴下供給するためのオイル滴下手段が形成されており、本実施例においてはオイル滴下のための滴下孔10C1(図3,5参照)が形成されている。そして、この滴下孔10C1は通路10Cの長手方向に沿って所定間隔をもって適宜複数個所で開孔形成される所定径の孔であるが、滴下孔10C1の形状や大きさ、さらには滴下孔10C1の数や開孔の間隔等は適宜設定されるものである。
また、図5の説明図から理解できるように注入オイル受け11Bは、回収オイル受け11A同様、クランクケース10の右ケース半体11における車両Aの前後方向に対して直交する方向に向かって該ケース半体11内を横断するように延びる注入オイルを流すためのオイル通路11Dに連通されている。そして、既述のように、また図6等の参照から明らかなように注入オイル受け11Bは回収オイル受け11Aに対しやや低い位置にあることから、注入オイル通路11Dも回収オイル通路11Cに対してやや低い位置でケース半体11内を横断するように延びている。そして、図5には図示されないが、既述したようにこのオイル受け11Bはオイルを注入するための注入口11m(図9参照)に連通されている。
分割右ケース半体11内を横断するオイル通路11Dは、クランクケース10の左ケース半体12内を同様に横断して延びるオイル通路12Dに連通接続され、この互いに連通接続され実質一体化され1本とされたオイル通路10Dは、左右の分割ケース半体11,12からなるクランクケース10内を横断する注入オイル通路10Dを形成し、注入オイル通路10Dを流れる注入オイルはその一部が図示されない通路を介してメインシャフト2に供給され、他の一部は後述される接続通路12D1および第2の注入オイル通路12D2を介して回収オイル受け11Aに循環供給される。
そして、上述したことから理解できるように、左右の分割ケース半体11,12からなるクランクケース10内を横断する2つの通路、すなわち、回収オイル通路10Cと注入オイル通路10Dはクランクケース10内を互いに所定間隔を保って平行な関係で横断している。そして、クランクケース10内には図5に図示されるように、回収オイル通路10Cおよび注入オイル通路10Dとは別のクランクケース10内を横断する1つのオイル通路10D2が形成されている。
このオイル通路10D2は、その一方端が左ケース半体12の図示における左側面壁部内に形成される上述のクランクケース10内を横断した注入オイル通路10Dに接続する接続通路12D1と連通され、その他方端は右ケース半体11の前記回収オイル受け11Aに連通されており、このオイル通路10D2を介して注入オイル受け11Bに注入されたオイルは回収オイル受け11Aに循環供給されるようになされていて、このオイル通路は第2の注入オイル通路10D2を形成している。
そして、メインシャフト2とカウンタシャフト3の変速ギア機構Gにおけるギア噛合い部G1のやや下方側部位置に対応する右ケース半体11の側面、すなわち、ケース半体11の側面視における回収オイル受け11Aの略真下のギア噛合い部G1やや下方側部位置に対応する右ケース半体11の側面にクランクケース10内の過剰なオイルを排出するためのオーバーフロー孔Xが設けられている。本実施例においては図6ないし図8等に図示される右ケース半体11にのみオーバーフロー孔Xが設けられるが、左ケース半体12にも同様のオーバーフロー孔を設けることができる。
ここで、本実施例におけるクラッチ2bによる掻き上げオイルの回収と該オイルによる潤滑作用について図3ないし図5に基づいて簡単な説明を加えておくことにする。
なお、特許請求の範囲に記載された回転部材、オイル通路、オイルガイドプレートおよびルーフプレートは、それぞれクラッチ2b、オイル通路11C、オイルガイドプレート15およびルーフプレート14に相当する。
メインシャフト2に装着されたクラッチ2bの回転Rにより掻き上げられたオイルは、ケースカバー13のルーフプレート14により、すなわち、ケースカバー13の環状内周面13c上方所定部の溝状凹部13dを備える構造部により捕集される。捕集された掻き上げオイルは、溝状凹部13dに沿って環状内周面13cを斜めに横断して流れる。
この溝状凹部13dに沿った捕集オイルの流れは、緩やかな曲線を描いて延びかつその底部13hが外側からクランクケース側に向かって次第に深くなる溝13e構造により効果的に誘導され、オイルガイドプレート15上部の溝状凹部13dのクランクケース10側開放端に向かって流れる。
溝状凹部13dのクランクケース10側開放端に達した捕集オイルの流れは、オイルガイドプレート15後部(左方)のクランクケース10から離反するように曲折する曲折上縁部15iの曲折部により誘導され、該曲折上縁部15iの後方に指向した傾斜面15に沿って流れ、右ケース半体11の側面11aから回収オイル受け11Aに導入される。
回収オイル受け11Aに導入された回収オイルは右ケース半体11の回収オイル通路11Cに沿って流れ、左ケース半体12の回収オイル通路12Cへと流れ、この流れの過程において回収オイル通路11C,12Cに開孔した複数のオイル滴下孔10C1から該通路11C,12C下部に位置する変速ギア機構Gのメインシャフト2とカウンタシャフト3上のギア噛合い部G1に重力によりオイルが滴下され該ギア噛合い部G1の潤滑が行なわれる。
また、本実施例の形態では、複数のオイル滴下孔10C1にて回収オイルが流れる構成としているが、回収オイル通路11C,12Cにそのような滴下孔を設けず、回収オイル通路11C,12C内に溢れたオイルがそのエッジ部分から流れ出す構成としてもよい。
一方、オイル注入口11m(図9参照)から注入されたオイルは、注入オイル受け11Bに流れ込み、注入オイル受け11Bから右側ケース半体11の注入オイル通路11Dに沿って流れ、左ケース半体12の注入オイル通路12Dを流れて左右の分割ケース半体11,12からなるクランクケース10を横断し、その一部のオイルは注入オイル通路12Dに連通する図示されない通路を通して開口12E(図2参照)からメインシャフト2に供給される。
そして、他の一部のオイルは注入オイル通路12Dから左ケース半体12の図5における左側面壁部内の接続通路12D1に流入するが、注入オイル受け11Bと注入オイル通路11D,12Dは回収オイル受け11Aと回収オイル通路11C,12Cに対しやや低い位置にあるので、前記接続通路12D1には一定の液位を超えた注入オイルのみが流入する。
接続通路12D1に流入したオイルは、該通路12D1を経てUターンして、再びクランクケース10を横断する第2の注入オイル通路10D2を流れ、右ケース半体11の回収オイル受け11Aに循環供給され、そして、この回収オイル受け11Aにおいて既述の回収オイルと合流して、上述の回収オイルの流れの経路を辿り、既述の変速機構Gのギア噛合い部G1の潤滑に供される。
本発明の実施例においては、ルーフプレート14の溝状凹部13dがクラッチ2bの外周部2b1に対面してクラッチ2bの回転方向に指向して斜めにしかも緩やかでかつ外側から内側に向かうに従い次第に深くなる構造をもって横断するものであるから、クラッチ2bの回転により掻き上げられたオイルの捕集が効率よくなされ、また捕集されたオイルの誘導がきわめて円滑になされる。
オイルガイドプレート15は、ルーフプレート14の溝状凹部13dの下方隣接部に斜め後方に指向しかつクランクケース10側から離反する方向に曲折した曲折上縁部15iを備えているから、ルーフプレート14の溝状凹部13dにより誘導され流れてきたオイルは、さらに前記曲折上縁部15iにより円滑に誘導されて該曲折上縁部15iに沿って流れ落ち効率よく回収オイル受け11Aに導かれる。
回収オイル受け11Aにはクランクケース10を横断する回収オイル通路10Cが連通され、この通路10Cには複数のオイル滴下孔10C1が開孔し、この開孔からオイルが重力により滴下されて歯車噛合い部G1の潤滑がなされるから、格別のコストをかけることなく簡単な構造によりしかも確実な歯車噛合い部G1における潤滑が達成される
注入オイル通路10Dのオイルは、接続通路12D1および第2の注入オイル通路10D2を介して回収オイル受け11Aに導かれるから、クランクケース10を横断する回収オイル通路10Cにおけるオイル不足が解消され、歯車噛合い部G1における潤滑はきわめて効果的にしかも確実になされる。
本発明の潤滑構造を備えるエンジンは、本発明の実施例においては自動二輪車用エンジンとされているが、この潤滑構造を備えるエンジンは自動二輪車用に限定されるものではなく、他の類似車両においても使用される。
本発明の潤滑構造を備えるエンジンが搭載された車両の全体を示す側面図である。 本発明のエンジンの主要構造部を示す断面図である。 本発明の主要構造部を示す断面図であり、(a)は側面図、(b)は(a)におけるA-A断面図である。 本発明の主要構造部を示す図であり、図3(b)のB−B断面図である。 本発明の主要構造部を示す説明用の図である。 本発明のクランクケースの右ケース半体を示す側面図である。 本発明のクランクケースの右ケース半体を示す図6と同様の側面図である。 本発明のクランクケースの右ケース半体を別の側面で示す図である。 本発明のクランクケースの右ケース半体の外側側面を示す図である。 本発明のオイルガイドプレートを示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は(a)におけるC-C断面図である。
符号の説明
1・・・クランクシャフト、2b・・・クラッチ、10、クランクケース、11A・・・回収オイル受け、11C,12C・・・回収オイル通路、14・・・ルーフプレート、15・・・オイルガイドプレート、15i・・・曲折上縁部。

Claims (5)

  1. 下方部にオイル溜まりを備えるクランクケースと、クランクケース内で回転可能に支承されるクランクシャフトと、クランクシャフトに連動して回転するとともに前記クランクケースの下方部オイル溜まりのオイルを掻き上げる回転部材と、該回転部材により掻き上げられたオイルを受けるクランクケース内のオイル受けと、該オイル受けにより受けられたオイルをクランクケース内で潤滑のために循環させるオイル通路とを備えたエンジンにおける潤滑構造において、
    前記オイル受けは前記回転部材によって掻き上げられたオイルを該オイル受けに誘導するためのオイルガイドプレートを備えていることを特徴とするエンジンにおける潤滑構造。
  2. 前記オイルガイドプレートは、前記オイル受けに当接されることで該オイル受けに前記掻き上げられたオイルを誘導することができ、該オイル受けは前記変速ギア機構のギア噛合い部の上部に位置していることを特徴とする請求項1に記載のエンジンにおける潤滑構造。
  3. 前記オイルガイドプレートはその上部に、前記オイル受けに前記掻き上げられたオイルを誘導するための傾斜しかつその上縁が該オイル受けから離反する方向に曲折する曲折上縁部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンにおける潤滑構造。
  4. 前記オイルガイドプレートには、その側面視で該ガイドプレートを覆うルーフプレートが配置され、該ルーフプレートは前記回転部材によって掻き上げられたオイルを捕集し、捕集したオイルをオイルガイドプレートを介してオイル受けに誘導する構造を備えるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエンジンにおける潤滑構造。
  5. 前記ルーフプレートは、オイルがその表面を伝って前記オイル受けに誘導されるように傾斜配置されたものであることを特徴とする請求項4記載のエンジンにおける潤滑構造。
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