JPWO2018061085A1 - 内燃機関の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

オイルフィルタのオイル容量を十分確保して、メンテナンスの頻度を抑えるとともに、簡単なメンテナンス作業で遠心分離式オイルフィルタのメンテナンスの頻度を極めて少なくして労力を軽減できる内燃機関の潤滑構造を供する。本内燃機関の潤滑構造は、クランクシャフト40のクランクケース21Rから側方に突出した軸部40Rに遠心分離式オイルフィルタ75が設けられた内燃機関において、オイル貯留部100からオイルを汲み上げるオイルポンプ110から遠心分離式オイルフィルタ75に至るオイル通路に、フィルタエレメント123を内蔵したオイルフィルタ120が設けられている。

Description

本発明は、内燃機関において、特に遠心分離式オイルフィルタを備えた潤滑構造に関する。
内燃機関の潤滑構造において、特にクランクシャフト周りの潤滑部位にオイルを供給する途中に、機関の回転を利用してオイルを遠心分離してろ過する遠心分離式オイルフィルタを設けた例(例えば特許文献1参照)がある。
特開2014−70568号公報
特許文献1に開示された潤滑構造は、クランクケースカバーに設けられたオイルポンプの駆動により、引き込み流路を通してオイルパンに貯留されたオイルを引き込み、クランクケースカバーに形成された吐き出し流路に吐き出し、吐き出し流路はやはりクランクケースカバーに形成されたクランンクシャフトの軸端を軸支する軸端給油室に連通しているので、吐出したオイルは軸端給油室に至る。
クランクシャフトは、軸部の軸中心に、軸端から穿孔された上流側メイン流路と下流側メイン流路とが互いに離れて形成され、軸部の上流側メイン流路と下流側メイン流路の間の位置に遠心分離式オイルフィルタが設けられており、円盤状をした遠心分離式オイルフィルタ内部は、上流側メイン流路と連通するとともに、下流側メイン流路とも連通している。
したがって、オイルポンプの駆動により吐出したオイルが軸端給油室に至ると、軸端給油室から上流側メイン流路に入り、さらに連通した遠心分離式オイルフィルタ内に導かれる。
クランクシャフトと一体に遠心分離式オイルフィルタが回転すると、オイル内に混じった比重の大きい異物が遠心力により外周に移動して分離され、ろ過されたオイルが遠心分離式オイルフィルタ内から連通した下流側メイン流路に流出する。
下流側メイン流路に入ったオイルは、分岐したサブ流路によりクランクピンの外周面などに吐出してコンロッドの大端部との軸支部にオイルが供給される。
このように、特許文献1に開示された潤滑構造では、オイルポンプより下流側のクランクシャフトの潤滑部位までのオイル通路には、オイルをろ過するオイルフィルタとしては遠心分離式オイルフィルタが1つ設けられている。
なお、オイルポンプより上流側では、オイルパンに貯留されたオイルを引き込むときに、オイルストレーナが一般に設けられている。
しかし、オイルストレーナは、比較的大き目の異物を除去するもので、潤滑する軸受部などを傷つける金属粉などの比重の大きい微細な異物は、別途オイルフィルタにより除去する必要があり、特許文献1においては、遠心分離式オイルフィルタが微細な異物の除去を行っている。
遠心分離式オイルフィルタは、扁平な円盤状をして、回転によりオイル内に混じった比重の大きいスラッジや金属粉などの異物が径方向外側に移動して円盤の内周部に堆積する。
遠心分離式オイルフィルタは、クランクシャフトの軸部に設けられるので、他の機器との干渉を避ける必要から配置するスペースに余裕があるわけではなく、形状も扁平な円盤状として、できるだけ容量を確保するようにしているが、限界がある。
そのため、遠心分離式オイルフィルタの内部に溜まった堆積物を取り除く清掃作業を行うメンテナンスの頻度が多くなる。
そのメンテナンスの際には、遠心分離式オイルフィルタがクランクシャフトの軸部に設けられるので、クランクケースカバーを取り外す必要あり、メンテナンスが大掛かりな作業となるとともに、遠心分離式オイルフィルタの内部に堆積した異物等を除去する清掃作業を行わなければならないので、労力を要する。
このようなメンテナンス作業を度々行うのは、極めて面倒でコストもかかる。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、オイルフィルタのオイル容量を十分確保して、メンテナンスの頻度を抑えるとともに、簡単なメンテナンス作業で遠心分離式オイルフィルタのメンテナンスの頻度を極めて少なくして労力を軽減できる内燃機関の潤滑構造を供する点にある。
上記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の潤滑構造は、
クランクシャフトを回転自在に軸支するクランクケースと、前記クランクケースを前記クランクシャフトが指向する方向の両側方からそれぞれ覆う一対のクランクケースカバーとで、機関ケースが構成され、
前記クランクケースの底壁部にオイル貯留部を有し、
前記クランクシャフトの前記クランクケースから側方に突出した軸部に遠心分離式オイルフィルタが設けられた内燃機関の潤滑構造において、
前記オイル貯留部からオイルを汲み上げるオイルポンプから前記遠心分離式オイルフィルタに至るオイル通路に、フィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタが設けられることを特徴とする。
この構成によれば、クランクシャフトのクランクケースを側方に突出した軸部に遠心分離式オイルフィルタが設けられた内燃機関の潤滑構造において、オイル貯留部からオイルを汲み上げるオイルポンプから遠心分離式オイルフィルタに至るオイル通路に、フィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタが設けられるので、オイルフィルタとしての全体のオイル容量が格段に増加し、メンテナンスの頻度を抑えることができる。
メンテナンスで清掃作業をする遠心分離式オイルフィルタよりフィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタの方がフィルタエレメントの交換作業となるので、メンテナンスが簡単であり、このオイルフィルタの簡単なメンテナンスをすることにより、面倒な遠心分離式フィルタのメンテナンスは、極めて頻度を少なくして労力を大幅に軽減することができる。
前記構成において、
前記オイルフィルタは、前記機関ケースの外壁に設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、オイルフィルタは機関ケースの外壁に設けられるので、オイルフィルタを外側から覆うカバー部材がなく、カバー部材を外したりする作業をせずに、益々容易に、かつ短時間にオイルフィルタのメンテナンスをすることができる。
前記構成において、
前記オイルフィルタは、前記クランクシャフトの軸方向視で、前記遠心分離式オイルフィルタと重ならない位置に配設されるようにしてもよい。
この構成によれば、オイルフィルタは、クランクシャフトの軸方向視で、遠心分離式オイルフィルタと重ならない位置に配設されるので、内燃機関のクランクシャフトの軸方向における幅を抑えて内燃機関の小型化を図ることができる。
前記構成において、
前記オイルフィルタは、前記機関ケースにおける前記クランクシャフトの軸方向にほぼ垂直な側壁の周縁から軸方向に延出する外周壁に設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、機関ケースがクランクシャフトの軸方向にほぼ垂直な側壁と同側壁の周縁から軸方向に延出する外周壁とからなり、オイルフィルタは、比較的に強度がある外周壁に設けられることで、オイルフィルタが確固として設けられるとともに、外周壁の強度および剛性をさらに向上することができる。
また、内燃機関のクランクシャフトの軸方向における幅を拡大することなくオイルフィルタを設けることができ、内燃機関の大型化を避けることができる。
前記構成において、
前記オイルフィルタは、前記クランクシャフトの軸方向視で、一部が前記外周壁の外側に突出して設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、オイルフィルタは、クランクシャフトの軸方向視で、一部が外周壁の外側に突出して設けられるので、オイルフィルタによる外周壁からの突出を可及的に小さくするとともに、オイルフィルタによる外周壁の内側への入り込みも小さくして内部構造への干渉も避けることができる。
前記構成において、
前記内燃機関は、前記クランクケースからシリンダ軸線がほぼ水平になるようにシリンダブロックが突出して設けられ、
前記機関ケースの前記外周壁のうち前記シリンダブロックが突出する壁部から底壁部に至る間の隅壁部に前記オイルフィルタが設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、内燃機関はクランクケースからシリンダ軸線がほぼ水平になるようにシリンダブロックが突出して設けられ、機関ケースの外周壁のうちシリンダブロックが突出する壁部から底壁部に至る間の隅壁部にオイルフィルタが設けられるので、シリンダブロックの下方または下方近辺の機関ケース寄りのデッドスペースを利用してオイルフィルタを配設することができる。
前記構成において、
前記オイルフィルタは、前記底壁部の下面よりも上方に位置するようにしてもよい。
この構成によれば、オイルフィルタは、機関ケースの底壁部の下面よりも上方に位置するので、機関ケースの底壁部の下面より下方にオイルフィルタが突出せず、内燃機関の地面からの必要な距離を容易に確保することができる。
前記構成において、
前記オイルフィルタは、前記オイルポンプよりも下方に配置されるようにしてもよい。
この構成によれば、オイルフィルタは、オイルポンプよりも下方に配置されるので、内燃機関が稼動を停止したときに、停止したオイルポンプよりも下方に配置されるオイルフィルタにはオイルが満たされた状態に維持されるため、再始動時には遅滞なくオイルを循環させることができる。
前記構成において、
前記クランクケースの底壁部には、前記オイル貯留部に連通するオイルドレン孔が下方に開口して形成され、
前記オイルドレン孔の開口はキャップにより閉塞され、
前記キャップに保持されたオイルストレーナが前記オイルドレン孔に配置され、
前記オイルストレーナの上流側が前記オイル貯留部に連通され、
前記オイルストレーナの下流側が前記オイルポンプにより汲み上げるオイルの汲上げオイル通路に連通されるようにしてもよい。
この構成によれば、クランクケースの底壁部に設けられたオイルドレン孔がキャップにより閉塞され、キャップに保持されたオイルストレーナがオイルドレン孔に配置され、オイルストレーナの上流側がオイル貯留部に連通され、オイルストレーナの下流側がオイルポンプにより汲み上げるオイルの汲上げオイル通路に連通されるので、オイル貯留部に溜まったオイルはオイルストレーナにより比較的大き目の異物が除去されてオイルポンプに汲み上げられ、オイルポンプから吐出したオイルは、オイルフィルタを経て微細な異物が除去された後に、遠心分離式オイルフィルタに流入して、さらに微細な異物が除去されてクランクシャフトの潤滑部位に供給される。
オイルフィルタの上流側でオイルストレーナにより比較的大き目の異物が除去されるの、オイルフィルタの負担が軽減されて劣化が抑制される。
また、キャップに保持されたオイルストレーナがオイルドレン孔に配置されるので、オイルドレン孔からキャップを外すことで、オイルストレーナをクランクケースの内部から取り出すことができ、オイルストレーナのメンテナンスが簡単にできる。
本発明は、クランクシャフトのクランクケースを側方に突出した軸部に遠心分離式オイルフィルタが設けられた内燃機関の潤滑構造において、オイル貯留部からオイルを汲み上げるオイルポンプから遠心分離式オイルフィルタに至るオイル通路に、フィルタエレメントを用いたオイルフィルタが設けられるので、オイルフィルタとしての全体のオイル容量が格段に増加し、メンテナンスの頻度を抑えることができる。
メンテナンスも清掃作業をする遠心分離式オイルフィルタよりフィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタの方がフィルタエレメントの交換作業となるので、メンテナンスが簡単であり、このオイルフィルタの簡単なメンテナンスをすることにより、面倒な遠心分離式フィルタのメンテナンスは、極めて頻度を少なくして労力を大幅に軽減することができる。
本発明に係る第1の実施の形態に係る遠心クラッチを備えた内燃機関が搭載された自動二輪車の側面図である。 同自動二輪車の内燃機関の主に機関ケースを示す側面図である。 同自動二輪車の内燃機関周辺の下面図である。 同内燃機関の断面図(図9におけるIV−IV線矢視断面図)である。 図4の一部拡大断面図である。 同内燃機関の断面図(図9におけるVI−VI線矢視断面図)である。 右クランクケースカバーを外した同内燃機関の側面図である。 図7の状態から右クランクケースカバーおよび遠心クラッチ等を除いた同内燃機関の側面図である。 右クランクケースの処でクランクシャフトの軸方向に垂直に切断した同内燃機関の断面図である。 右クランクケースカバーの斜視図である。 同内燃機関におけるオイルの循環経路を透視した透視図である。 第2の実施の形態に係る内燃機関の右クランクケースカバーを外した同内燃機関の側面図である。 第3の実施の形態に係る内燃機関の右クランクケースカバーを外した同内燃機関の側面図である。
以下、本発明に係る第1の実施の形態について図1ないし図11に基づいて説明する。
図1は、遠心分離式オイルフィルタ75を備えた内燃機関Eが搭載された自動二輪車1の側面図である。
なお、本明細書の説明において、前後左右の向きは、本実施の形態に係る自動二輪車1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、FRは前方を,RRは後方を、LHは左方を,RHは右方を示すものとする。
車体フレームは、ヘッドパイプ2から後方斜め下向きにメインフレーム3が1本延出し、同メインフレーム3の後端部に左右一対のピボットプレート4,4が下方に垂設され、メインフレーム3の後部からは後方へ斜め上向きに左右一対のリヤフレーム5,5が延び、メインフレーム3とリヤフレーム5,5との間にサブフレーム6,6が架設されている。
ヘッドパイプ2に軸支されたステアリングシャフト7の上端にバーハンドル7hが取り付けられ、ステアリングシャフト7の下部はフロントフォーク7fに連結されており、フロントフォーク7fの先端に前輪9が軸支されている。
ピボットプレート4にはスイングアーム11がピボット軸10で前端を軸支されて上下に揺動自在に連結され、同スイングアーム11の後端に後輪12が軸支されている。
このスイングアーム11と上方のリヤフレーム5との間にリヤクッション13が介装されている。
メインフレーム3の中央より後部寄りから下方に突設されたエンジンハンガー3hとピボットプレート4に支持されて内燃機関Eが懸架されている。
内燃機関Eは、4ストロークサイクル1気筒の空冷式内燃機関であり、クランクシャフト40を左右車幅方向に指向させた横置き姿勢で、車体フレームに搭載される。
該内燃機関Eは、クランクシャフト40を回転自在に軸支する左右割りの一対の左クランクケース21L,右クランクケース21Rと、同左右クランクケース21L,21Rを左右側方から覆う一対の左クランクケースカバー22L,右クランクケースカバー22Rとで、機関ケース20が構成されている。
この機関ケース20の左右クランクケース21L,21Rから前方にシリンダブロック23,シリンダヘッド24,シリンダヘッドカバー25が順に重ねられて突出している。
シリンダブロック23のシリンダの中心軸線であるシリンダ軸線Lcがほぼ水平近くまで前傾してシリンダブロック23が突出しており、シリンダブロック23の前方にシリンダヘッド24,シリンダヘッドカバー25が順次重ねられている。
前方へ略水平に突出配置されたシリンダヘッド24の上面からは吸気管30が上方に延出し、同吸気管30はスロットルボディ31を介してメインフレーム3に取り付けられたエアクリーナ32に接続されている。
図1および図3を参照して、シリンダヘッド24の下面から下方へ延出する排気管35は、屈曲して内燃機関Eの下面に沿って後方に延び、機関ケース20より後方で車体右側に配置されたマフラ38に接続されている。
排気管35の途中には、第1触媒コンバータ36と第2触媒コンバータ37の2つの触媒コンバータが順次配設されている。
シリンダヘッド24寄りの上流側の第1触媒コンバータ36は、水平近くまで前傾したシリンダブロック23の下方にほぼ水平に前後斜め方向に指向して配設されており(図1,図3参照)、下流側の第2触媒コンバータ37は、マフラ38の内部に配設されている(図1参照)。
第1触媒コンバータ36と第2触媒コンバータ37は、ともに三元触媒である。
第1触媒コンバータ36と第2触媒コンバータ37の2つに分割して触媒を持つことにより、大型の触媒コンバータと同じ容量を確保して浄化性能を向上させながら、各触媒コンバータが小さいことから配置の自由度が大きく、一方の第1触媒コンバータ36はシリンダブロック23の下方にコンパクトに配置され、他方の第2触媒コンバータ37はマフラ38内に収めることができる。
第1触媒コンバータ36は排気上流側にあってシリンダブロック23の下方に配置されるので、機関始動時に速やかに触媒が加熱され活性化して、始動の早い段階から排気の浄化をすることができる。
図3を参照して、第1触媒コンバータ36の下流の排気管35が、右クランクケース21Rとオイルフィルタ120のフィルタハウジング(121)との間を近接して通過している。
そのため、第1触媒コンバータ36をクランクケース21に近接して配置することが可能である。
図1に示されるように、車体フレームのヘッドパイプ2の前方をフロントカバー14が覆い、メインフレーム3の上方からメインフレーム3の左右側方をシリンダブロック23,シリンダヘッド24,シリンダヘッドカバー25の左右側方にかけてレッグシールド15が覆い、メインフレーム3の後部およびリヤフレーム5の左右側方をボディカバー16が覆っている。
ボディカバー16の上部には、シート18と荷台19が前後に設けられており、ボディカバー16の前側上部のシート18との間の開口はセンタカバー17により閉塞される。
内燃機関Eにおける機関ケース20は、レッグシールド15およびボディカバー16によって覆われることなく、側方が露出している(図1参照)。
この機関ケース20の前部の右側方には、ピボットプレート4の下部から機関ケース20の下方を前方に延びたブレーキペダル28の上方に屈曲した先端部が揺動自在に位置している。
また、機関ケース20の前後中央部の側方には、ステップ29が位置している。
機関ケース20の後部右側方には、斜め後上方に延びたキックスタータペダル27が位置している。
図4は、内燃機関Eの断面展開図(図9のIV−IV線断面図)であり、同図4を参照して、内燃機関Eのクランクシャフト40は、左右クランクケース21L,21R内に収容される左右一対のクランクウエブ40w,40wからそれぞれ左側軸部40Lと右側軸部40Rが同軸一体に突出し、左右クランクウエブ40w,40w間をクランクピン40pが連結してクランク形状に構成した一体構造のものである。
クランクシャフト40は、左側軸部40Lと右側軸部40Rのそれぞれクランクウエブ40w,40w側が左右クランクケース21L,21Rに左右一対の主軸受41,41を介して軸支されて、回転自在に支持される。
シリンダブロック23のシリンダボア内に摺動自在に嵌合されたピストン42のピストンピン42pとクランクシャフト40のクランクピン40pとがコンロッド43により連結され、ピストン42の往復動が、コンロッド43を介してクランクシャフト40の回転動に変換される。
ピストン42の頂面がシリンダヘッド24の天井面との間に形成する燃焼室24aには、シリンダヘッド24の天井壁に嵌入された点火プラグ44が先端の電極を臨ませている。
クランクシャフト40の左側主軸受41から左方に延びる左側軸部40Lには、主軸受41側から左方に向かって駆動スプロケット45、スタータドリブンギヤ46、ACジェネレータ48が順次設けられる。
クランクシャフト40の左側軸部40Lと一体に結合された駆動スプロケット45と、シリンダヘッド24に回転自在に支持された動弁系のカム軸150に一体に嵌着されたカムスプロケット151との間には、タイミングチェーン152が巻き掛けられて、カム軸150がクランクシャフト40の1/2の回転数で回転駆動され、カム軸150の吸気カム150iと排気カム150eに各々接して揺動する吸気ロッカアーム153iと排気ロッカアーム153eが図示しない吸気バルブと排気バルブを所定のタイミングで開閉駆動して内燃機関Eの吸排気を行う。
ACジェネレータ48は、アウタロータ48rがクランクシャフト40の左側軸部40Lの左端部に嵌着され、インナステータ48sは、左クランクケースカバー22Lに固定支持されている。
そして、左側軸部40Lにニードル軸受49を介して回転自在に軸支されたスタータドリブンギヤ46は、クランクシャフト40に一体に結合されたACジェネレータ48のアウタロータ48rとの間に一方向クラッチ47が介装されており、スタータドリブンギヤ46からアウタロータ48rおよびクランクシャフト40への一方向の動力のみ伝達され、内燃機関Eの始動を行うことができる。
一方、クランクシャフト40の右側の主軸受41から右方に延びる右側軸部40Rには、遠心クラッチ70や遠心分離式オイルフィルタ75が設けられる。
図4を参照して、クランクシャフト40の右側軸部40Rには、主軸受41のインナレースに右側から接してポンプドライブギヤ51が嵌合され、ポンプドライブギヤ51に右側から接してスラスト軸受52が嵌合され、さらにスラスト軸受52に右側から接してプライマリドライブギヤ53が右側軸部40Rに相対回転自在に嵌合される。
そして、プライマリドライブギヤ53の円筒基部に右側から接して外筒部材54が右側軸部40Rに相対回転自在に嵌合される。
図5に示されるように、外筒部材54は、プライマリドライブギヤ53の円筒基部と接する同径の円筒部54aの右端部に外周方向に展開したフランジ部54bを有し、フランジ部54bの右側面からは円筒部54aより径の大きい右端円筒部54cが突出形成されている。
図5を参照して、クランクシャフト40の右側軸部40Rは、外筒部材54の円筒部54aより右方に段部を介して縮径してスプラインが形成されたスプライン軸部40Raが形成され、スプライン軸部40Raよりさらに右方が軸端部40Rbとなっている。
外筒部材54の右端円筒部54cの内側でスプライン軸部40Raにワッシャ55を嵌合して段部に当接してから環状部材56をスプライン嵌合する。
環状部材56の外周面と外筒部材54の右端円筒部54cの内周面の間にニードル軸受57が介装される。
クランクシャフト40のスプライン軸部40Raには、さらにドライブプレート60を支持する環状ボス部材61がスプライン嵌合される。
そして、スプライン軸部40Raより右方の軸端部40Rbに環状の油路形成金具62を嵌合して環状ボス部材61に当接し、さらにワッシャ63を介してナット部材64を軸端部40Rbに螺合して締め付けることで、環状部材56と環状ボス部材61をクランクシャフト40の右側軸部40Rに一体に固定する。
したがって、環状ボス部材61に支持されるドライブプレート60は、クランクシャフト40と一体に回転する。
ドライブプレート60は、環状ボス部材61に嵌着する椀状外周部60aと同椀状外周部60aの開口端部から外周に展開するフランジ部60bとからなり、椀状外周部60aはナット部材64の外周を覆い、フランジ部60bは外筒部材54のフランジ部54bに対向する。
クランクシャフト40と一体に回転するドライブプレート60と外筒部材54のフランジ部54bに固着される椀状のクラッチアウタ71との間に、遠心クラッチ70が構成される。
ドライブプレート60に固定された3つの支持軸72には、3つの遠心ウェイトからなるクラッチシュー73が、それぞれ揺動自在に支持され、外側面に摩擦材からなるライニングを有する各クラッチシュー73は、クランクシャフト40の回転とともに旋回して遠心力によりクラッチスプリング74に抗して径方向外側に揺動し、所定の回転数を越えると、クラッチシュー73がクラッチアウタ71に接して摩擦力により遠心クラッチ70が接続し、クランクシャフト40の回転が外筒部材54に伝達する。
ドライブプレート60は、ナット部材64の外周を覆う椀状外周部60aの開口に蓋をするようにカバープレート76が右側から被せられることで、内部に環状空間75sが形成され、遠心分離式オイルフィルタ75を構成することができる。
カバープレート76は、中央にクランクシャフト40の軸端部40Rbが嵌入する円孔を有する円板状部材であり、軸端部40Rbに嵌合したカバープレート76の外周部がドライブプレート60のフランジ部60bに環状シール部材77を間に挟んで当てがわれ、周方向に複数のボルト78がカバープレート76の外周部および環状シール部材77を貫通してドライブプレート60のフランジ部60bに螺合して緊締することで、ドライブプレート60にカバープレート76が取り付けられて内部に環状空間75sを有する遠心分離式オイルフィルタ75が構成される。
図4および図5を参照して、クランクシャフト40の右側軸部40Rには、軸端部40Rbに軸端面から軸中心に短尺の第1軸内油路40Aが穿設され、クランクウエブ40w側から軸中心に長尺の第2軸内油路40Bが前記第1軸内油路40Aの手前まで穿設されている。
第2軸内油路40Bの開口は栓部材79で閉塞される。
図5を参照して、軸端部40Rbの第1軸内油路40Aと第2軸内油路40Bを仕切る部分にナット部材64が螺合されて位置する。
第1軸内油路40Aから径方向に分岐した枝油路40Aaが、ナット部材64とカバープレート76との間に形成されて、枝油路40Aaは環状空間75sに開口している。
一方、ドライブプレート60を支持する環状ボス部材61には、油路形成金具62との間にスプライン軸部40Raの外周面まで切り欠かれた導出油路61aが形成されている。
第2軸内油路40Bは、その右端部において径方向に分岐した枝油路40Baが、導出油路61aに連通するように形成されている(図5参照)。
したがって、第1軸内油路40Aは、枝油路40Aa,遠心分離式オイルフィルタ75の環状空間75s,導出油路61a,枝油路40Baを順次経て第2軸内油路40Bと連通している。
クランクシャフト40の回転に伴い遠心分離式オイルフィルタ75が回転すると、第1軸内油路40Aから環状空間75sに入ったオイルは、オイル内に混じった比重の大きい異物が遠心力により外周に移動して分離され、ろ過されたオイルが導出油路61aから第2軸内油路40Bに入る。
図4を参照して、クランクシャフト40の右側軸部40R内の第2軸内油路40Bは、径方向に外筒部材54の内周面に向けて枝油路40Bbが分岐するとともに、径方向にプライマリドライブギヤ53の内周面に向けて枝油路40Bcが分岐して相対回転する潤滑部位に遠心分離式オイルフィルタ75によりろ過されたオイルが供給される。
さらに、第2軸内油路40Bは、クランクウエブ40w辺りからクランクピン40pに向けて枝油路40Bdが分岐しており、枝油路40Bdはクランクピン40p内の油路40paに連通し、油路40paからクランクピン40pのコンロッド43との軸支部等の潤滑部位にろ過されたオイルが供給される。
図9に示されるように、本内燃機関Eは、クランクシャフト40の後方にギヤ常時噛み合い式の多段変速機80を備え、多段変速機80のメインシャフト81とカウンタシャフト82が前後に並んで左右クランクケース21L,21Rに回転自在に軸支されて配設されている。
左右クランクケース21L,21R内において、メインシャフト81上のメインギヤ群81Gとカウンタシャフト82上のカウンタギヤ群82Gとが互いの対応するギヤどうしを噛合している。
図4を参照して、多段変速機80のメインシャフト81は、右クランクケース21Rを右方に貫通して突出した部分に変速クラッチ85が設けられている。
メインシャフト81に回転自在に軸支されたプライマリドリブンギヤ84にダンパを介して変速クラッチ85のクラッチアウタ86が支持されており、このクラッチアウタ86を支持するプライマリドリブンギヤ84は、クランクシャフト40に軸支される前記プライマリドライブギヤ53と噛合している。
変速クラッチ85は、運転者により操作されるレリーズ機構により摩擦接合または接合解除がなされる多数のクラッチ板を有する摩擦式多板クラッチであり、多数のクラッチ板がスプリング力により摩擦接合したとき、クラッチアウタ86のトルクが、メインシャフト81と一体に結合されたクラッチインナ87に伝達されて、変速クラッチ85が接続状態となり、多数のクラッチ板の摩擦接合が解除されたとき、クラッチアウタ86からクラッチインナ87へのトルクの伝達が断たれて、変速クラッチ85が切断状態となる。
多段変速機80のカウンタシャフト82は、出力軸であり、左クランクケース21Lを左方に貫通した左端に駆動スプロケット88が嵌着されている。
駆動スプロケット88に巻き掛けられた駆動チェーン89が、後輪12側の図示されない他方の被動スプロケットに巻き掛けられて、内燃機関Eの駆動力が駆動チェーン89を介して後輪12に伝達されて自動二輪車1は走行する。
左右クランクケース21L,21Rに、互いに平行に軸支された前後のメインシャフト81とカウンタシャフト82の斜め上方には、シフトドラム90が左右クランクケース21L,21Rに回転自在に軸支されている(図9,図6参照)。
図6に示されるように、シフトドラム90は、円筒本体部90Aの外周面にシフトフォーク91,92をそれぞれ軸方向に移動させるリード溝90Aa,90Abが周方向に形成されており、円筒本体部90Aから左方に外径を縮径して突出した左端軸部90Lが左クランクケース21Lの軸受孔に回動自在に嵌合して軸支され、他方、円筒本体部90Aの右端にフランジ部90fが形成され、同フランジ部90fより右方に外径を縮径して突出した右端軸部90Rが、右クランクケース21Rの軸受孔にニードル軸受93を介して回動自在に軸支されている。
シフトドラム90の左端軸部90Lを軸支する左クランクケース21Lの軸受孔は、ほぼ下半部を軸受して上半部は空洞となりオイルが溜まるようにしている。
そのため、シフトドラム90の右端軸部90Rは、右クランクケース21Rの軸受孔の幅を確保して介装したニードル軸受93により軸支されることで、シフトドラム90の軸倒れを防止してシフトドラム90が抵抗なく円滑に回動するようにしている。
以上のように、左右クランクケース21L,21Rには、クランクシャフト40,メインシャフト81,カウンタシャフト82およびシフトドラム90が回転自在に軸支されて、右クランクケース21Rの右方には、クランクシャフト40の右クランクケース21Rから右方に突出した右側軸部40Rに設けられた遠心クラッチ70および遠心分離式オイルフィルタ75、メインシャフト81の右クランクケース21Rから右方に突出した右側軸部に設けられた変速クラッチ85が配設される(図4参照)。
図4に示されるように、これら遠心クラッチ70,遠心分離式オイルフィルタ75および変速クラッチ85は、右クランクケース21Rを右側から覆う右クランクケースカバー22Rにより周囲を覆われる。
図2は、内燃機関Eの主に機関ケース20を示す側面図であり、図7は、右クランクケース21Rから右クランクケースカバー22Rを取り外した内燃機関Eの同側面図であり、図8は、図7の状態から遠心クラッチ70,遠心分離式オイルフィルタ75および変速クラッチ85を取り外した状態を示す同側面図である。
図7および図8を参照して、右クランクケース21Rは、クランクシャフト40,メインシャフト81等を軸支する軸方向に垂直な側壁21Rvと同側壁21Rvの外周縁から軸方向に延出する外周壁21Rsとからなり、右クランクケース21Rの外周壁21Rsの右開口端面である右クランクケースカバー22Rとの合せ面21Rsf(図7,図8における散点模様の部分)が環状に示されている。
この右クランクケース21Rの外周壁21Rsの合せ面21Rsfの環状の内側に、右クランクケース21Rの側壁21Rvから右方に突出したクランクシャフト40の右側軸部40Rに設けられた遠心クラッチ70と遠心分離式オイルフィルタ75およびメインシャフト81の右側軸部に設けられた変速クラッチ85が位置している(図7参照)。
図8に示されるように、右クランクケース21Rの側壁21Rvには、クランクシャフト40の斜め下前方に、内部にオイルポンプ110が構成されたオイルポンプカバー111がボルト113の締結により取り付けられる。
オイルポンプ110のポンプ駆動軸110aに嵌着されたポンプドリブンギヤ112が、クランクシャフト40の右側軸部40Rに嵌着されたポンプドライブギヤ51と噛合している。
したがって、クランクシャフト40の回転が、ポンプドライブギヤ51とポンプドリブンギヤ112の噛合を介して伝達されてオイルポンプ110が駆動される。
右クランクケース21Rの外周壁21Rsの処で左右方向に垂直に切断した断面図である図9を参照して、右クランクケース21Rの外周壁21Rsのうち底壁部21Rsbには、前記オイルポンプ110の下方辺りで、オイルドレン孔101が形成されている。
オイルドレン孔101の下方に開いた開口は、キャップ103により閉塞される。
オイルドレン孔101には、金網状のオイルストレーナ102がスプリングを介してキャップ103に保持されて挿入される。
オイルドレン孔101は、左右クランクケース21L,21Rの底壁部21Lsb,21Rsbに形成されるオイル貯留部100に連通しており、オイルドレン孔101内にキャップ103に保持されて配置されたオイルストレーナ102の外側(上流側)が、オイル貯留部100に連通し、オイルストレーナ102の内側(下流側)は、前記オイルポンプ110の吸入ポートに延びる汲上げオイル通路105P(図8参照)に連通している。
オイルポンプ110の吐出ポートから吐出オイル通路115Pが延びる。
吐出オイル通路115Pは、オイルポンプカバー111を右方に貫通しており、オイルポンプカバー111の右側面に連結開口端面115aを形成する(図8参照)。
図10は、右クランクケースカバー22Rを裏側から斜めに視た斜視図であり、右クランクケースカバー22Rの表面は、図2に示されている。
右クランクケース21Rを右側から覆う右クランクケースカバー22Rは、図10に示されるように、クランクシャフト40の軸方向にほぼ垂直な側壁22Rvと同側壁22Rvの周縁から軸方向右方に延出する外周壁22Rsとにより矩形椀状に形成されている。
右クランクケースカバー22Rは、外周壁22Rsの左側開口端面が合せ面22Rsfとなって、右クランクケース21Rの合せ面21Rsfと合わされて、遠心クラッチ70,遠心分離式オイルフィルタ75および変速クラッチ85を内側に収容して右クランクケース21Rの右側を覆う。
右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsの右側開口を閉塞する側壁22Rvは、遠心クラッチ70および遠心分離式オイルフィルタ75に対向する部分がさらに右方に膨出した円形側壁部22Rvaを形成しており、円形側壁部22Rvaの中央に内側に円筒状に突出した軸受部143が形成され、同軸受部143の内側の軸受穴143Aにクランクシャフト40の右側軸部40Rの軸端部40Rbが回転自在に嵌入される(図5参照)。
したがって、図5に示されるように、軸受穴143Aに嵌入されたクランクシャフト40の右側軸部40Rの軸端部40Rbに形成された第1軸内油路40Aの軸端開口は軸受穴143Aに臨み、第1軸内油路40Aと軸受穴143Aとは連通する。
図10に示されるように、円形側壁部22Rvaの内面には、軸受部143から径方向に複数のリブが延びており、そのうちの前方に延びる比較的幅のあるリブ142にオイル通路142Pが形成されている(図5参照)。
さらに右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsの前側の壁の内面には円筒状リブ141がクランクシャフト40の軸方向である左右方向に指向して形成されており、この円筒状リブ141に形成されたオイル通路141Pの右端がリブ142のオイル通路142Pの前端と連通しており、円筒状リブ141の左端は連結開口端面141aとなっている。
この右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsの前側下部には、フィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタ120が設けられる(図2,図10参照)。
図2および図3を参照して、右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsにおける前壁部22Rsaから底壁部22Rsbに至る間の隅壁部22Rscに、オイルフィルタ120の円筒状をしたフィルタハウジング121が一部を外側に突出して形成されている。
なお、右クランクケースカバー22Rの前壁部22Rsaとともに機関ケース20の前壁部を構成する右クランクケース21Rの前壁部からはシリンダブロック23が前方に突出している。
円筒状をしたフィルタハウジング121は、右方に開口しており、内部にフィルタエレメント123を挿入して、開口を蓋部材122により閉塞する。
蓋部材122はフィルタハウジング121にボルト124により固着される。
このオイルフィルタ120は、右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsの隅壁部22Rscに、一部前方斜め下方に突出して設けられる(図2参照)。
図2に示されるように、オイルフィルタ120は、上端部がシリンダブロック23下面とほぼ同じ高さにあり、右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsの底壁部22Rsbの下面よりも上方に位置している。
しかし、図8にオイルフィルタ120の位置を仮想線で示すように、オイルフィルタ120はオイルポンプ110よりも低い位置に配置される。
また、図3に示されるように、オイルフィルタ120の右端の蓋部材122は、右クランクケースカバー22Rの側壁22Rvの最も右方に突出した円形側壁部22Rvaの右外側面よりは左方に引っ込んだ位置にある。
図10および図11を参照して、オイルフィルタ120の円筒状をしたフィルタハウジング121の上側壁の一部が上方に膨出して左方に延出する流入円筒部125が形成されている。
流入円筒部125は、左端が連結開口端面125aとなり、流入円筒部125の内側の流入オイル通路125Pの右端は、フィルタハウジング121の内部に連通している。
フィルタハウジング121の底壁である左側壁の中央から左方に延出した流出オイル通路126Pは、上方に屈曲した後、さらに左方に屈曲して流出円筒部126の内側を通って、流出円筒部126の左端の連結開口端面126aに開口している。
ここに、流入円筒部125の連結開口端面125aと流出円筒部126の連結開口端面126aおよび流入円筒部125の上方近傍に形成される前記円筒状リブ141の連結開口端面141aは、右クランクケースカバー22Rの合せ面22Rsfと同一面上にある。
この右クランクケースカバー22Rが被せられる右クランクケース21Rは、図8を参照して、前記オイルポンプ110を構成するオイルポンプカバー111に形成された吐出オイル通路115Pの右側面に開口した連結開口端面115aが、右クランクケースカバー22Rの流入円筒部125の連結開口端面125aと対向する位置にある。
また、右クランクケース21Rにおける右クランクケースカバー22Rの流出円筒部126の連結開口端面126aに対向する位置に、連結開口端面131aを右端に有する左右方向に指向する円筒状リブ131が外周壁21Rsに沿って形成されている(図8参照)。
図8および図11を参照して、円筒状リブ131の内側のオイル通路131Pに交差して上方にオイル通路132Pが延び、同オイル通路132Pの上端で交差して斜め前後方向にオイル通路133Pが延びている。
オイル通路133Pは、斜め前方にシリンダブロック23と右クランクケース21Rの合せ面まで延びており、その間の途中で右方に枝分かれしたオイル通路134Pを形成する円筒状リブ134が外周壁21Rsに沿って右方に延び(図11参照)、合せ面21Rsfに連結開口端面134aを形成している(図8参照)。
なお、オイル通路133Pは、シリンダブロック23と右クランクケース21Rの合せ面に至ると、屈曲して合せ面に沿ってシリンダの周囲を円弧状に上方に延びるオイル通路135Pに連通し、オイル通路135Pはシリンダ軸線Lcに平行にシリンダヘッド24側に延びるオイル通路136Pに連通し、このオイル通路135P,136Pにより動弁系にオイルが供給される。
右クランクケース21Rの合せ面21Rsfに、右クランクケースカバー22Rの合せ面22Rsfを合わせて、右クランクケース21Rに右クランクケースカバー22Rを被せると、右クランクケース21R側の吐出オイル通路115Pの連結開口端面115a,オイル通路131Pの連結開口端面131a,オイル通路134Pの連結開口端面134aが、それぞれ対応する右クランクケースカバー22R側の流入オイル通路125Pの連結開口端面125a,流出オイル通路126Pの連結開口端面126a,オイル通路141Pの連結開口端面141aと液密に合わされて、対応するオイル通路どうしが連通する。
図11は、本内燃機関Eにおけるオイルの循環経路(図11において散点模様で示す部分)を透視した透視図である。
同図11を参照して、左右クランクケース21L,21Rのオイル貯留部100に溜まったオイルは、オイルポンプ110の駆動により、オイルドレン孔101内のオイルストレーナ102を通って比較的大きな異物が除去されて、汲上げオイル通路105Pを通って汲み上げられる。
オイルポンプ110から吐出したオイルは、吐出オイル通路115Pを通って、右クランクケースカバー22R側の流入オイル通路125Pに入りオイルフィルタ120に流入し、フィルタエレメント123によりスラッジや金属粉などの細かい異物が除去されて流出オイル通路126Pを通って流出する。
流出オイル通路126Pを通って流出したオイルは、右クランクケース21R側のオイル通路131Pに入り、次いで上下方向に延びるオイル通路132Pを通り、屈曲して前後方向に延びるオイル通路133Pに入る。
オイル通路133Pから分岐したオイル通路134Pに分流したオイルは、右クランクケースカバー22R側のオイル通路141Pに入り、次いで屈曲して円形側壁部22Rvaの径方向に指向するリブ142のオイル通路142Pを通って軸受部143の内側の軸受穴143Aに入る。
図5を参照して、軸受穴143Aに入ったオイルは、クランクシャフト40の右側軸部40Rの第1軸内油路40Aに流入し、さらに枝油路40Aaから遠心分離式オイルフィルタ75の環状空間75sに入り、遠心分離式オイルフィルタ75の回転によりオイル内に未だ混じっていた金属粉などの比重の大きい異物が遠心力により分離され、ろ過されたオイルが導出油路61aから第2軸内油路40Bに入る。
第2軸内油路40Bからは、枝油路40Bbを通って外筒部材54の内周面および枝油路40Bcを通ってプライマリドライブギヤ53の内周面にオイルを供給して軸支部を潤滑するとともに、第2軸内油路40Bから枝油路40Bdを通ってクランクピン40pにオイルが供給され、コンロッド43との軸支部等を潤滑する。
ろ過装置としての遠心分離式オイルフィルタ75の場合、メンテナンスに際しては、右クランクケースカバー22R内にあるので、まず右クランクケースカバー22Rを右クランクケース21Rから外す必要があり、さらに遠心分離式オイルフィルタ75のカバープレート76を外して内側に溜まっていた異物を清掃して除去することになり、かなり面倒なメンテナンス作業となる。
これに対して、オイルフィルタ120は、右クランクケースカバー22Rから突出して設けられているので、メンテナンスに際しては、ボルト124を外して蓋部材122を取り除き、フィルタハウジング121内のフィルタエレメント123を抜き取り、新たなフィルタエレメントに交換して蓋部材122を閉めればよく、メンテナンス作業が極めて簡単である。
以上、詳細に説明した本発明に係る内燃機関の潤滑構造の第1の実施の形態では、以下に記す効果を奏する。
クランクシャフト40の右クランクケース21Rを側方に突出した右側軸部40Rに遠心分離式オイルフィルタ75が設けられた内燃機関Eの潤滑構造において、図11に示されるように、オイル貯留部100からオイルを汲み上げるオイルポンプ110から遠心分離式オイルフィルタ75に至るオイル通路に、フィルタエレメント123を内蔵したオイルフィルタ120が設けられるので、オイルフィルタとしての全体のオイル容量が格段に増加し、メンテナンスの頻度を抑えることができる。
メンテナンスで清掃作業をする遠心分離式オイルフィルタ75よりオイルフィルタ120の方がフィルタエレメントの交換作業となるので、メンテナンスが簡単であり、このオイルフィルタ120の簡単なメンテナンスをすることにより、面倒な遠心分離式オイルフィルタ75のメンテナンスは、極めて頻度を少なくして労力を大幅に軽減することができる。
図2および図3に示されるように、オイルフィルタ120は右クランクケースカバー22Rの外壁である外周壁22Rsに設けられるので、オイルフィルタ120を外側から覆うカバー部材がなく、カバー部材を外したりする作業をせずに、益々容易に、かつ短時間にオイルフィルタ120のメンテナンスをすることができる。
図7に示されるように、オイルフィルタ120は、右クランクケースカバー22Rの外壁である外周壁22Rsに設けられ、クランクシャフト40の右側軸部40Rに取り付けられる遠心分離式オイルフィルタ75とは、クランクシャフト40の軸方向視で、重ならない位置に配設されるので、内燃機関Eのクランクシャフト40の軸方向における幅を抑えて内燃機関の小型化を図ることができる。
図2および図3に示されるように、オイルフィルタ120は、右クランクケースカバー22Rの比較的に強度がある外周壁22Rsに設けられることで、オイルフィルタ120が確固として設けられるとともに、外周壁22Rsの強度および剛性をさらに向上することができる。
また、内燃機関Eの車体幅方向(クランクシャフトの軸方向)における幅を拡大することなくオイルフィルタを設けることができ、内燃機関の大型化を避けることができる。
図2および図7に示されるように、オイルフィルタ120は、クランクシャフト40の軸方向視で、一部が外周壁22Rsの外側に突出して設けられるので、オイルフィルタ120による外周壁22Rsからの突出を可及的に小さくするとともに、オイルフィルタ120による外周壁22Rsの内側への入り込みも小さくして内部構造への干渉も避けることができる。
本内燃機関Eは、左右クランクケース21L,21Rからシリンダ軸線Lcがほぼ水平になるようにシリンダブロック23が突出して設けられており、図2に示されるように、オイルフィルタ120は、右クランクケースカバー22Rの外周壁22Rsのうち前壁部22Rsaから底壁部22Rsbに至る間の隅壁部22Rscに設けられるので、右クランクケースカバー22Rの前壁部22Rsaとともに機関ケース20の前壁部を構成する右クランクケース21Rの前壁部から前方に突出するシリンダブロック23の下方近辺の右クランクケースカバー22R寄りのデッドスペースにオイルフィルタ120を配設することができる(図2,図3参照)。
すなわち、クランク軸方向視で、オイルフィルタ120が上下に突出することを抑制することができる。
図2および図7に示されるように、オイルフィルタ120は、機関ケース20における左右クランクケース21L,21Rの底壁部21Rsbの下面よりも上方に位置するので、底壁部21Rsbの下面より下方にオイルフィルタ120が突出せず、内燃機関Eの地面からの必要な距離を容易に確保することができる。
図8および図11に示されるように、オイルフィルタ120は、オイルポンプ110よりも下方に配置されるので、内燃機関Eが稼動を停止したときに、停止したオイルポンプ110よりも下方に配置されるオイルフィルタ120にはオイルが満たされた状態に維持されるため、再始動時には遅滞なくオイルを循環させることができる。
図11に示されるように、オイルフィルタ120の上流側のオイルドレン孔101でオイルストレーナ102により比較的大き目の異物が除去されるの、オイルフィルタ120の負担が軽減されて劣化が抑制される。
また、図9に示されるように、オイルドレン孔101に挿入されたオイルストレーナ102がキャップ103に保持されて配置されるので、オイルドレン孔101からキャップ103を外すことで、オイルストレーナ102をクランクケースの内部から取り出すことができ、オイルストレーナ102のメンテナンスが簡単にできる。
以上の本発明に係る第1の実施の形態では、オイルフィルタ120が機関ケース20のうちでもクランクケースカバー(右クランクケースカバー22R)に設けられるものであったが、クランクケースにオイルフィルタが設けられる第2の実施の形態について図12に基づき説明する。
本第2の実施の形態における内燃機関Eは、右クランクケースにオイルフィルタが設けられる構造以外は、前記第1の実施の形態における内燃機関Eと殆ど変らないので、右クランクケース201とオイルフィルタ220以外の部材は同じ符号を用いて示す。
なお、図示しないが、フィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタ220に流入・流出するオイル通路は異なる。
右クランクケース201は、クランクシャフト40,メインシャフト81等を軸支する軸方向に垂直な側壁201vと同側壁201vの外周縁から軸方向に延出する外周壁201sとからなり、図12には、右クランクケース201の外周壁201sの右開口端面である右クランクケースカバーとの合せ面201sf(図12における散点模様の部分)が環状に示されている。
この右クランクケース201の外周壁201sの合せ面201sfの内側に、右クランクケース201の側壁201vから右方に突出したクランクシャフト40の右側軸部に設けられた遠心クラッチ70と遠心分離式オイルフィルタ75およびメインシャフト81の右側軸部に設けられた変速クラッチ85が位置している(図7参照)。
右クランクケース201の外周壁201sの前側下部にオイルフィルタ220が設けられる。
右クランクケース201の外周壁201sにおけるシリンダブロック23が突出する前壁部201saから底壁部201sbに至る間の隅壁部201scに、円筒状をしたフィルタハウジング221が一部を外側に突出して形成されており、同フィルタハウジング221は右方に開口しており、内部にフィルタエレメント223を挿入して、開口を蓋部材222により閉塞する。
蓋部材122はフィルタハウジング221にボルト224により固着される。
右クランクケース201の外周壁201sの合せ面201sfのうち隅壁部201scにおける合せ面201sfaは、図12に示されるように、隅壁部201scに一部を外側に突出して形成されたフィルタハウジング221の内側(クランクシャフト40側)の外周面に沿って内側に凹むように形成されている。
したがって、右クランクケースカバー(図示せず)は、右クランクケース201の合せ面201sfに対向する合せ面を有して、右クランクケース201の右側をオイルフィルタ220を外側に避けて覆う。
以上のように、右クランクケース201の外周壁201sの隅壁部201scにオイルフィルタ220が設けられるので、オイルフィルタ220のメンテナンスは、右クランクケースカバーを取り外すことなく、外部に露出した蓋部材122を取り外せば、内部のフィルタエレメント223を交換することができ、簡単な作業で済む。
したがって、オイルポンプから遠心分離式オイルフィルタ75に至るオイル通路に、オイルフィルタ220が設けられるので、オイルフィルタとしての全体のオイル容量が格段に増加し、メンテナンスの頻度を抑えることができる。
オイルフィルタ220の簡単なメンテナンスをすることにより、面倒な遠心分離式オイルフィルタ75のメンテナンスは、極めて頻度を少なくして労力を大幅に軽減することができる。
オイルフィルタ220は右クランクケース201の外周壁201sに設けられるので、カバー部材を外したりする作業をせずに、益々容易に、かつ短時間にオイルフィルタ220のメンテナンスをすることができる。
オイルフィルタ220は、遠心分離式オイルフィルタ75とクランクシャフト40の軸方向視で、重ならない位置に配設されるので、内燃機関Eのクランクシャフト40の軸方向における幅を抑えて内燃機関の小型化を図ることができる。
オイルフィルタ220は、右クランクケース201の比較的に強度がある外周壁201sに設けられることで、オイルフィルタ220が確固として設けられるとともに、外周壁201sの強度および剛性をさらに向上することができる。
オイルフィルタ220は、一部が外周壁201sの外側に突出して設けられるので、オイルフィルタ220による外周壁201sからの突出を可及的に小さくするとともに、オイルフィルタ220による外周壁201sの内側への入り込みも小さくして内部構造への干渉も避けることができる。
オイルフィルタ220は、右クランクケース201の外周壁201sのうちシリンダブロック23が前方に突出する前壁部201saから底壁部201sbに至る間の隅壁部201scに設けられるので、シリンダブロック23の下方の右クランクケース201寄りのデッドスペースにオイルフィルタ120を配設することができる。
すなわち、クランク軸方向視で、オイルフィルタ220が上下に突出することを抑制することができる。
オイルフィルタ220は、機関ケース20における右クランクケース201の底壁部201sbの下面よりも上方に位置するので、内燃機関Eの地面からの必要な距離を容易に確保することができる。
オイルフィルタ220は、オイルポンプよりも下方に配置することができ、再始動時には遅滞なくオイルを循環させることができる。
次に、右クランクケースの外周壁にオイルフィルタを設ける第3の実施の形態について、図13に基づき説明する。
本第3の実施の形態における内燃機関Eは、右クランクケースにオイルフィルタが設けられる構造以外は、前記第1の実施の形態における内燃機関Eと殆ど変らないので、右クランクケース301とオイルフィルタ320以外の部材は同じ符号を用いて示す。
本第3の実施の形態は、前記第2の実施の形態と同様に、右クランクケース301が側壁301vと外周壁301sとからなり、外周壁301sにおけるシリンダブロック23が突出する前壁部301saから底壁部301sbに至る間の隅壁部301scにフィルタエレメントを内蔵したオイルフィルタ320が設けられるが、前記第2の実施の形態とは異なり、隅壁部301scの外表面にオイルフィルタ320のフィルタケース321が取り付けられるフィルタ取付座302が形成されている。
有底円筒状をなすフィルタケース321は、内部にフィルタエレメント323が収容されて、開口端のフランジ部321fがフィルタ取付座302にボルト324により締結される。
フィルタ取付座302は、右クランクケース301の外周壁301s(隅壁部301sc)の外表面にあって、外周壁301sの右開口端面である右クランクケースカバーとの合せ面301sf(図13における散点模様の部分)とは別の場所にある。
したがって、オイルフィルタ320のメンテナンスは、右クランクケースカバーを取り外すことなく、外部に露出したフィルタケース321を取り外せば、内部のフィルタエレメント323を交換することができ、簡単な作業で済む。
その他に、本第3の実施の形態においても、前記第2の実施の形態において奏される効果と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明に係る3つの実施の形態に係る内燃機関の潤滑構造について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
E…内燃機関、1…自動二輪車、20…機関ケース、21L…左クランクケース、22L…左クランクケースカバー、
21R…右クランクケース、21Rv…側壁、21Rs…外周壁、21Rsb…底壁部、21Rsf…合せ面、
22R…右クランクケースカバー、22Rv…側壁、22Rva…円形側壁部、22Rs…外周壁、22Rsa…前壁部、22Rsb…底壁部、22Rsc…隅壁部、22Rsf…合せ面、
23…シリンダブロック、24…シリンダヘッド、
40…クランクシャフト、40L…左側軸部、40R…右側軸部、40Ra…スプライン軸部、40Rb…軸端部、40A…第1軸内油路、40B…第2軸内油路、41…主軸受、54…外筒部材、60…ドライブプレート、61…環状ボス部材、70…遠心クラッチ、
75…遠心分離式オイルフィルタ、76…カバープレート、77…環状シール部材、78…ボルト、100…オイル貯留部、101…オイルドレン孔、102…オイルストレーナ、103…キャップ、105P…汲上げオイル通路、
110…オイルポンプ、111…オイルポンプカバー、115P…吐出オイル通路、
120…オイルフィルタ、121…フィルタハウジング、122…蓋部材、123…フィルタエレメント、124…ボルト、125…流入円筒部、125P…流入オイル通路、126…流出円筒部、126P…流出オイル通路、131…円筒状リブ、131P,132P,133P…オイル通路、134…円筒状リブ、134P…オイル通路、135P,136P…オイル通路、141…円筒状リブ、141P,142P…オイル通路、142…リブ、143…軸受部、143A…軸受穴、
201…右クランクケース、201s…外周壁、201sa…前壁部、201sb…底壁部、201sc…隅壁部、201sf…合せ面、220…オイルフィルタ、221…フィルタハウジング、222…蓋部材、223…フィルタエレメント、224…ボルト、
301…右クランクケース、301s…外周壁、301sa…前壁部、301sb…底壁部、301sc…隅壁部、301sf…合せ面、302…フィルタ取付座、320…オイルフィルタ、321…フィルタケース、323…フィルタエレメント、324…ボルト。

Claims (9)

  1. クランクシャフト(40)を回転自在に軸支するクランクケース(21L,21R)と、前記クランクケース(21L,21R)を前記クランクシャフト(40)が指向する方向の両側方からそれぞれ覆う一対のクランクケースカバー(22L,22R)とで、機関ケース(20)が構成され、
    前記クランクケース(21L,21R)の底壁部にオイル貯留部(100)を有し、
    前記クランクシャフト(40)の前記クランクケース(21L,21R)から側方に突出した軸部に遠心分離式オイルフィルタ(75)が設けられた内燃機関の潤滑構造において、
    前記オイル貯留部(100)からオイルを汲み上げるオイルポンプ(110)から前記遠心分離式オイルフィルタ(75)に至るオイル通路に、フィルタエレメント(123)を内蔵したオイルフィルタ(120)が設けられることを特徴とする内燃機関の潤滑構造。
  2. 前記オイルフィルタ(120)は、前記機関ケース(20)の外壁に設けられることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の潤滑構造。
  3. 前記オイルフィルタ(120)は、前記クランクシャフト(40)の軸方向視で、前記遠心分離式オイルフィルタ(75)と重ならない位置に配設されることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の潤滑構造。
  4. 前記オイルフィルタ(120)は、前記機関ケース(20)における前記クランクシャフト(40)の軸方向にほぼ垂直な側壁の周縁から軸方向に延出する外周壁(22Rs)に設けられることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の潤滑構造。
  5. 前記オイルフィルタ(120)は、前記クランクシャフト(40)の軸方向視で、一部が前記外周壁(22Rs)の外側に突出して設けられることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の潤滑構造。
  6. 前記内燃機関は、前記クランクケース(21L,21R)からシリンダ軸線(Lc)がほぼ水平になるようにシリンダブロック(23)が突出して設けられ、
    前記機関ケース(20)の前記外周壁(22Rs)のうち前記シリンダブロック(23)が突出する壁部(22Rsa)から底壁部(22Rsb)に至る間の隅壁部(22Rsc)に前記オイルフィルタ(120)が設けられることを特徴とする請求項4または請求項5記載の内燃機関の潤滑構造。
  7. 前記オイルフィルタ(120)は、前記底壁部(22Rsb)の下面よりも上方に位置することを特徴とする請求項6記載の内燃機関の潤滑構造。
  8. 前記オイルフィルタ(120)は、前記オイルポンプ(110)よりも下方に配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の内燃機関の潤滑構造。
  9. 前記クランクケース(21L,21R)の底壁部(22Rsb)には、前記オイル貯留部(100)に連通するオイルドレン孔(101)が下方に開口して形成され、
    前記オイルドレン孔(101)の開口はキャップ(103)により閉塞され、
    前記キャップに保持されたオイルストレーナ(102)が前記オイルドレン孔(101)に配置され、
    前記オイルストレーナ(102)の上流側が前記オイル貯留部(100)に連通され、
    前記オイルストレーナ(102)の下流側が前記オイルポンプ(110)により汲み上げられるオイルの汲上げオイル通路(105P)に連通されることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の内燃機関の潤滑構造。
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