JP4644727B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的には加熱調理器に関し、特定的には、被調理対象物に水蒸気および/または過熱水蒸気を供給することによって加熱調理する加熱調理器に関する。
従来、好ましい食感や焼き色に仕上げる加熱調理方法として、過熱水蒸気を用いて食品を調理する方法が知られている。
たとえば、特開平11−141881号公報(特許文献1)には、過熱水蒸気を用いて食品を加熱調理する加熱調理装置が記載されている。
また、特開2006−300459号公報(特許文献2)には、過熱水蒸気の水源として、アルカリ性の水を用いる加熱調理装置が記載されている。この加熱調理装置では、過熱水蒸気の水源としてアルカリ性の水を用いることによって、食材中の余分な油脂分を効率よく落とす効果があることが記載されている。
特開平11−141881号公報 特開2006−300459号公報
しかしながら、例えば、被調理対象物が野菜や穀物である場合に、特開平11−141881号公報(特許文献1)に記載の加熱調理装置や特開2006−300459号公報(特許文献2)に記載の加熱調理器であく抜きや茹で調理、蒸し調理を行うと、調理を色鮮やかに仕上げることができないことがある。
そこで、この発明の目的は、調理物の外観を改善して良好に仕上げることが可能な加熱調理器を提供することである。
この発明に従った加熱調理器は、被調理対象物を加熱調理するための調理室と、水蒸気を発生させるための単一の水蒸気発生器と、酸性の水とアルカリ性の水とを水蒸気発生器に供給するためのpH調整水生成部と、水蒸気発生器において発生させられた水蒸気を過熱して過熱水蒸気を生成するための過熱水蒸気生成ヒータと、水蒸気と過熱水蒸気を調理室に供給するための水蒸気供給チューブと、水蒸気発生器と過熱水蒸気生成ヒータとpH調整水生成部とを制御するための制御部とを備える。制御部は、単一の水蒸気発生器へ酸性の水またはアルカリ性の水のいずれかを選択的に供給するようにpH調整水生成部を制御する。また、制御部は、酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気および/または過熱水蒸気を被調理対象物に供給する酸性水調理工程と、アルカリ性の水を加熱することによって生成される水蒸気および/または過熱水蒸気を被調理対象物に供給するアルカリ性水調理工程を備え、酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程のいずれか一方を行った後に、他方の調理工程を行って加熱調理器内と被調理対象物との表面を中和させる、加熱調理器における調理方法を行なうように水蒸気発生器と過熱水蒸気生成ヒータとpH調整水生成部とを制御する。
例えば、ナス、黒豆等の野菜では、発色を促進させるために茹で調理や蒸し調理を行う。このとき、例えば、ミョウバン等の三価金属イオンを含む酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気を用いて蒸し調理を行うことによって、発色を促進し、また、煮崩れを防いで調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。また、酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気をゴボウやレンコン等の根菜や栗に供給する酸性水調理工程を行うことによって、退色を防いで調理物の外観を改善して良好にあく抜きを仕上げることができる。このようにすることにより、調理物の外観を改善して良好に仕上げることが可能な加熱調理器を提供することができる。
また、アルカリ性水調理工程を行うことによって、食物繊維を膨潤させ、軟化させることができる。そこで、酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程の両方を行うことによって、多様な目的に合わせて調理を行なうことができる。また、アルカリ性、酸性の両方の水を用いて調理を行うことによって、加熱調理器が腐食したり、加熱調理器から異臭が発生したりすることを防ぐことができる。
また、酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程のいずれか一方を行った後に、他方の調理工程を行うことにより、加熱調理器内や被調理対象物の表面を中和することができる。
以上のように、この発明によれば、調理物の外観を改善して良好に仕上げることが可能な加熱調理器を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態として、加熱調理器の内部の構成を模式的に示す正面図(A)と側面図(B)である。
図1の(A)と(B)に示すように、本発明の調理方法を行うための加熱調理器1は、主に、直方体形状のキャビネット101と、キャビネット101の内部に形成されて被調理対象物を加熱調理するための調理室102と、キャビネット101の内部に配置されて、水素イオン濃度を調整されていない水を収容するための容器としてタンク111と、タンク111の水が供給されて水素イオン濃度を調整するためのpH調整水生成部200と、pH調整水生成部200において水素イオン濃度を調整された水(pH調整水)を加熱して水蒸気を発生させるための水蒸気発生器(エンジン)113と、水蒸気発生器113において発生させられた水蒸気を過熱して過熱水蒸気を生成するための過熱水蒸気生成ヒータ122と、過熱水蒸気生成ヒータ122を収容する過熱水蒸気生成ダクト(SHダクト)121と、水蒸気と過熱水蒸気を調理室102に供給するための水蒸気供給チューブ115と、制御部を備える。過熱水蒸気生成ダクト121は過熱水蒸気を生成するための手段の一例である。
調理室102は、1つの面(正面側)が開口部となっている直方体形状に形成されている。開口部には、被調理対象物の出し入れに使用する開閉ドア103が設置されている。開閉ドア103の上部には、ハンドルが配置されている。使用者は、ハンドルを支持して、開閉ドア103を、開閉ドア103の下端を中心に回動させて開閉することができる。開閉ドア103の中央部には、開閉ドア103を閉めたときに調理室102の内部を視認するために、耐熱ガラスがはめ込まれている。耐熱ガラスの右側には、操作パネルが配置されている。調理室102の残りの面はステンレス鋼板で形成されている。調理室102の内部には、ステンレス鋼板製の受皿104が配置され、受皿104の上には被調理対象物が載置される。使用者は、開閉ドア103を開けて、被調理対象物を調理室102の内部の受皿104上に載置する。
調理室102の天面には、過熱水蒸気を噴き出すための噴出口123が複数箇所に開けられた過熱水蒸気生成ダクト121が取り付けられる。過熱水蒸気生成ダクト121の噴出口123が形成されている面は、ステンレス鋼製である。過熱水蒸気生成ダクト121の右側部の手前側には、調理室102内を照明するための照明装置(図示しない)が配置される。調理室102の床面の下には、回転アンテナ107と導波管106とつゆ受け108が配置されている。
調理室102の奥側の背壁には、左右方向の略中央部に吸込口131が設けられ、左方下部に排気口138が設けられる。
調理室102の外壁には、背面から上面に亘って循環ダクト133が設けられている。循環ダクト133は調理室102の背壁に形成された吸込口131において開口し、調理室102の上方に配置された過熱水蒸気生成ダクト121に接続される。
循環ダクト133の上部には電動式の排気ダンパ134を介して分岐する排気チューブ137が設けられている。排気チューブ137は外部に臨む開放端として排気口139を有し、排気ダンパ134を開いて循環ファン132を駆動することによって調理室102内の水蒸気を強制的に排気することができる。排気ダンパ134と排気口139との間には、湿度センサ135が配置されている。また、調理室102の下部には、排気口138を介して連通する排気チューブ137が導出される。排気チューブ137は、ステンレス鋼等の金属から形成され、外部に臨む開放端を有して、排気ダンパ134が閉じられて循環ファン132が駆動停止されると、調理室102内の水蒸気を自然排気する。なお、マグネトロン105を駆動してマイクロ波による調理を行う場合には、排気チューブ137を介して外気が吸気される。
循環ダクト133は、調理室102の背面側において、水蒸気発生器113で発生した水蒸気を循環ダクト133に導くための水蒸気供給チューブ115と接続されている。水蒸気供給チューブ115は、水蒸気発生器113と接続されている。
水蒸気発生器113には、タンク111内の水が、pH調整水生成部200を通って供給される。
pH調整水生成部200は、中性水給水経路230と、アルカリ性成分充填槽221が配置されるアルカリ性水給水経路220と、酸性成分充填槽211が配置される酸性水給水経路210と、タンク111内の水をpH調整水生成部200に供給するための給水ポンプ201と、給水ポンプ201によってタンク111から供給される水を流通させる経路を切り替えるための切替弁202とから構成されている。
アルカリ性成分充填槽221には、水に溶解して水をアルカリ性にする溶解性添加剤が充填されている。アルカリ性成分充填槽221に充填される溶解性添加剤としては、例えば、炭酸塩が用いられる。この実施の形態においては、重曹が用いられる。酸性成分充填槽211には、水に溶解して水を酸性にする溶解性添加剤が充填されている。酸性成分充填槽211に充填される溶解性添加剤としては、例えば、ミョウバン、クエン酸、酢酸などが用いられる。
このように、加熱調理器1における調理方法においては、酸性の水は、水を酸性にする物質を水に添加することによって生成される。
このようにすることにより、簡単に酸性の水を生成することができる。
また、加熱調理器1における調理方法においては、水を酸性にする物質は、クエン酸、酢酸、および、ミョウバンからなる群より選ばれる少なくとも1つである。
上記の物質を用いて酸性にした水を用いることにより、効果的に調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。
水蒸気発生器113の内部には、pH調整水生成部200から供給された水を加熱するための水蒸気発生ヒータ(エンジンヒータ)114が配置されている。また、水蒸気発生器113の内部に収容されている水の温度を検知するためのエンジン水温検知サーミスタ116が配置されている。水蒸気発生器113の下部には、排水のための配管が接続されており、この配管には排水弁118が配置されている。排水弁118を通って水蒸気発生器113から排出される水は、水蒸気発生器113の下方に配置されるサブタンク112に貯められる。
水蒸気発生器113において発生した水蒸気は、水蒸気供給チューブ115を通って循環ダクトに流入し、循環ダクトを通って、調理室102の天井部に設置されている過熱水蒸気生成ダクト121内に導かれる。
過熱水蒸気生成ダクト121は過熱水蒸気生成ヒータ(SHヒータ)122を内蔵している。過熱水蒸気生成ヒータ122はシーズヒータによって形成されている。過熱水蒸気生成ヒータ122により加熱された水蒸気は、過熱水蒸気となる。水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成するための熱源は、特にシーズヒータに限られるものではない。過熱水蒸気は、飽和水蒸気の温度を100℃とすると、通常、101℃から300℃以上にまで昇温される。過熱水蒸気は、過熱水蒸気生成ダクト121の底面に二次元的または三次元的に分散配置された複数の噴出口123と、過熱水蒸気生成ダクト121の側面に配置された複数の噴出口123とから噴出して、受皿104上に配置された被調理対象物に供給される。複数の噴出口123は、調理室102の天井の中央部に配置され、過熱水蒸気を調理室102の中央部に吹き降ろす構造である。このようにして、被調理対象物の上面が過熱水蒸気と接触する。また、過熱水蒸気の一部は、噴出口123から斜め下方向に向けて噴き出され、調理室102の内壁で反射して、被調理対象物の下方に導かれる。このようにして、被調理対象物の下面が過熱水蒸気と接触する。
加熱調理器1においては、調理室102内に過熱水蒸気が供給されるに従って、調理室102の内部の余剰となる気体が調理室102の下方に設けた排気口138から外部に排出され、調理室102の内部は常圧に保たれる。被調理対象物に適した加熱時間が経過したとき、水蒸気や過熱水蒸気の供給を停止して加熱調理が完了する。
なお、加熱調理器1においては、過熱水蒸気を用いる調理だけでなく、水蒸気発生器113から水蒸気を供給しながら過熱水蒸気生成ヒータ122の駆動を停止することによって、100℃の水蒸気で蒸し調理を行うことが可能である。
図2は、加熱調理器の制御関連の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部140は、操作パネル141と、湿度センサ135と、エンジン水温検知サーミスタ116と、エンジン水位検知電極117と、庫内温度検知サーミスタ136から信号を受信する。また、制御部140は、水蒸気発生ヒータ114と、過熱水蒸気生成ヒータ122と、排水弁118と、切替弁202と、給水ポンプ201と、排気ダンパ134と、循環ファン132に制御信号を送信する。
使用者が操作パネル141を操作して、調理の種類や被調理対象物の種類を入力すると、操作パネル141から制御部140に信号が送信される。制御部140は、調理の種類や被調理対象物の種類によって、調理工程を決定し、調理工程の各段階において、調理室102内が所定の湿度と温度になるように、水蒸気発生ヒータ114と、過熱水蒸気生成ヒータ122と、排水弁118と、排気ダンパ134と、循環ファン132の駆動を制御する。また、所定の水素イオン濃度の水がpH調整水生成部200から水蒸気発生器113に供給されるように、切替弁202と、給水ポンプ201とを制御する。
湿度センサ135は、湿度を検知して制御部140に信号を送信する。制御部140は、湿度センサ135から受信した信号と、操作パネル141に入力された調理の種類や被調理対象物の種類に基づいて、調理室102内の湿度を制御するように、水蒸気発生ヒータ114の駆動を制御する。
庫内温度検知サーミスタ136は、調理室102内の温度を検知して制御部140に信号を送信する。制御部140は、庫内温度検知サーミスタ136から受信した信号と、操作パネル141に入力された調理の種類や被調理対象物の種類に基づいて、調理室102内の温度を制御するように、過熱水蒸気生成ヒータ122の駆動を制御する。
エンジン水位検知電極117は、水蒸気発生器113内の水位を検知して、制御部140に信号を送信する。制御部140は、エンジン水位検知電極117から受信した信号に基づいて、水蒸気発生器113内の水位を所定の水位にするように、給水ポンプ201の駆動を制御する。
エンジン水温検知サーミスタ116は、水蒸気発生器113内の水温を検知して、制御部140に信号を送信する。制御部140は、調理の終了後、水蒸気発生器113内の水温が所定温度に下がると排水弁118を開くように制御する。
水蒸気を用いる調理と、過熱水蒸気を用いる調理の全体の工程を、図1と図2を用いて説明する。水の水素イオン濃度を調整する工程については、後述する。
水蒸気を用いる蒸し調理やゆで調理、あく抜き調理の場合には、使用者が操作パネル141を通してスタート操作を行うと、給水ポンプ201が駆動を開始し、タンク111の水が水蒸気発生器113に送られる。水蒸気発生器113内が所定の水位になると、排気ダンパ134が閉じた状態で循環ファンが動作を開始する。同時に、水蒸気発生ヒータ114が駆動開始して、水蒸気が発生する。水蒸気発生器113で発生した飽和水蒸気は水蒸気供給チューブ115から循環ダクト133の循環ファン132によって吸込口131に供給される。水蒸気は、循環ファン132によってさらに過熱水蒸気生成ダクト121を通って噴出口123から調理室102内の被調理対象物に噴射される。
加熱調理器1の制御部140は、水蒸気発生ヒータ114を周期的に駆動させて、飽和水蒸気を発生させて循環ダクト133に供給するように制御する。また、水蒸気発生ヒータ114が駆動停止して水蒸気発生器113内水位が安定している間に、給水ポンプ201から水蒸気発生器113に所定水位まで給水するように給水ポンプ201を制御する。
調理室102内には水蒸気発生器113から飽和水蒸気が供給され、調理室102内の水蒸気はさらに吸込口131から循環ファン132に吸込まれて調理室102内と循環ダクト133との間で循環を繰り返し、蒸し調理が実行される。このとき、水蒸気発生器113からの水蒸気供給によって調理室102内の内圧が上がると、余分な水蒸気は排気チューブ137から外へ排出される。
調理が終了すると、排気ダンパ134が開き、循環ファンから圧送循環される調理室102内の水蒸気を含む空気が排気口139から排気される。このとき、調理室102内へは排気チューブ137から空気が取り込まれる。調理終了後、水蒸気発生器113が所定温度に下がると排水弁118を開き、水蒸気発生器113内の水はサブタンク112に排水される。
過熱水蒸気を用いたオーブン調理の場合には、使用者が操作パネル141を通してスタート操作を行うと、給水ポンプ201が駆動を開始し、タンク111の水が水蒸気発生器113に送られる。水蒸気発生器113内が所定の水位になると、排気ダンパ134が閉じた状態で循環ファンが動作を開始する。同時に、過熱水蒸気生成ヒータ122が駆動開始して、調理室102内の加熱が開始される。過熱水蒸気生成ヒータ122は、調理室102内を所定の温度まで加熱する。同時に、水蒸気発生ヒータ114が断続的に駆動して、断続的に飽和水蒸気を水蒸気供給チューブ115から循環ダクト内に供給する。循環ダクト内に供給された飽和水蒸気は、循環ファンによって過熱水蒸気生成ダクト121へ圧送される。飽和水蒸気は、過熱水蒸気生成ダクト121内で過熱水蒸気生成ヒータ122によってさらに加熱されて過熱水蒸気となり、噴出口123から調理室102内の被調理物に噴射される。
加熱調理器1の制御部140は、水蒸気発生ヒータ114を周期的に駆動させて、飽和水蒸気を発生させて循環ダクト133に供給するように制御する。また、水蒸気発生ヒータ114が駆動停止して水蒸気発生器113内水位が安定している間に、給水ポンプ201から水蒸気発生器113に所定水位まで給水するように給水ポンプ201を制御する。
調理室102内に供給された過熱水蒸気は、吸込口131から循環ファン132によって循環ダクト133内に吸い込まれて、水蒸気発生器113から周期的に供給される飽和水蒸気とともに、過熱水蒸気生成ヒータ122によって加熱される。このようにして、過熱水蒸気が調理室102内に維持されるように、過熱水蒸気の生成と循環を繰り返して、過熱水蒸気による調理が行われる。このとき、水蒸気発生器113からの水蒸気の供給によって調理室102内の内圧が上がると、余分な過熱水蒸気は排気チューブ137から外へ排出される。
調理が終了すると、排気ダンパ134が開き、循環ファン132から圧送循環される調理室102内の水蒸気を含む空気が排気口139から排気される。このとき、調理室102内へは排気チューブ137から空気が取り込まれる。調理終了後、水蒸気発生器113が所定温度に下がると排水弁118を開き、水蒸気発生器113内の水はサブタンク112に排水される。
次に、水蒸気発生器113に供給される水の水素イオン濃度(pH)を調整する工程について説明する。
使用者が操作パネル141に調理の種類や被調理対象物の種類を入力すると、制御部140は調理工程を決定する。調理の各段階において、酸性の水を加熱して生成される水蒸気または過熱水蒸気を被調理対象物に供給する酸性水調理工程を行うときには、制御部140は、タンク111の水が酸性水給水経路210を通って水蒸気発生器113に供給されるように、切替弁202を制御する。一方、アルカリ性の水を加熱して生成される水蒸気または過熱水蒸気を被調理対象物に供給するアルカリ性水調理工程を行うときには、制御部140は、タンク111の水がアルカリ性水給水経路220を通って水蒸気発生器113に供給されるように、切替弁202を制御する。また、中性の水を加熱して生成される水蒸気または過熱水蒸気を被調理対象物に供給して中性水調理工程を行うときには、制御部140は、タンク111の水が中性性水給水経路を通って水蒸気発生器113に供給されるように、切替弁202を制御する。
切替弁202は、酸性水給水経路210、アルカリ性水給水経路220、中性水給水経路230のうちの複数の経路に同時に給水することもできるように構成されている。例えば、水に溶解しやすい溶解性添加剤を酸性成分充填槽211に充填している場合には、酸性水給水経路210と中性水給水経路230の両方に水を流通させるように、切替弁202を制御して、水蒸気発生器113に供給される水の水素イオン濃度を調整する。
タンク111内の中性の水が酸性水給水経路210を流通すると、酸性成分充填槽211に充填されている溶解性添加剤が水中に溶解して、酸性になった水が水蒸気発生器113に供給される。タンク111内の中性の水がアルカリ性水給水経路220を流通すると、アルカリ性成分充填槽221に充填されている溶解性添加剤が水中に溶解して、アルカリ性になった水が水蒸気発生器113に供給される。タンク111内の水は、中性水給水経路230を流通するときには、そのまま水蒸気発生器113に供給される。
調理の仕上がりにおいて、酸性水調理工程またはアルカリ性水調理工程による効果を強める場合には、酸性水またはアルカリ性水の供給割合を大きくして、中性水の供給割合を小さくする。一方、酸性水調理工程またはアルカリ性水調理工程による効果を弱める場合には、酸性水またはアルカリ性水の供給割合を小さくして、中性水の供給割合を大きくする。
調理の途中で、水を流通させる経路を変更する場合には、一度、排水弁118を開いて、水蒸気発生器113の内部の水をサブタンク112に排出する。その後、切替弁202を切り替えて、新たな経路に水を流通させる。
各溶解性添加剤は、水に溶解してなくなるので、補充をする。酸性成分充填槽211とアルカリ性成分充填槽221は、カートリッジ式に構成され、溶解性添加剤がなくなればカートリッジごと交換されるように構成されてもよい。
以下に、いくつかの調理工程を例示する。
(1)野菜の茹で調理は、以下の工程によって行われる。
図3は、野菜の茹で調理の工程を順に示す図である。
図3に示すように、野菜を調理室102に収容した後、蒸気投入工程の前半を行なう。まず、ステップS101では、水蒸気発生ヒータ114をOn/Off比95%で駆動する。すなわち、水蒸気発生ヒータ114は、毎分57秒ON、3秒Offにするように制御される。同時に、ステップS102では、循環ファン132を、最大回転数の50%の回転数で駆動させる。ステップS103では、排気ダンパ134は、閉じられるように制御される。ステップS104では、水蒸気発生器113には酸性の水が供給されるように、切替弁202が制御される。蒸気投入工程の前半は、7分30秒間行われる。
水蒸気発生器113に酸性の水が供給されて、調理室102内には、酸性の水を加熱して生成された水蒸気が供給される。このようにして、酸性水調理工程が行われる。
次に、蒸気投入工程の後半を行なう。ステップS105では、水蒸気発生ヒータ114をOn/Off比80%で駆動する。すなわち、水蒸気発生ヒータ114は、毎分48秒ON、12秒Offにするように制御される。循環ファン132は、最大回転数の50%の回転数で駆動され続けている。また、排気ダンパ134は、閉じたままにされている。水蒸気発生器113には、蒸気投入工程の前半から引き続き酸性水が供給されている。蒸気投入工程の後半を、1分30秒間行なう。このようにして、引き続き、酸性水調理工程が行われる。
最後に、蒸気排気工程を行なう。ステップS106では、水蒸気発生ヒータ114を駆動停止し、ステップS107では、過熱水蒸気生成ヒータ122を駆動する。同時に、ステップS108では、循環ファン132を、最大回転数の70%の回転数で駆動させる。ステップS109では、排気ダンパ134は、開かれるように制御される。また、ステップS110では、水蒸気発生器113には水が供給されないように、給水ポンプ201の駆動を停止する。この工程を、1分間行なう。
茹で調理は、このようなシーケンスで行われる。
このように、加熱調理器1における調理方法においては、酸性水調理工程において、水蒸気を野菜に供給することによって野菜を茹でる。
このようにすることにより、野菜の発色を促進し、調理物の外観を改善して良好に茹で調理を仕上げることができる。
(2)野菜のあく抜き調理の工程について説明する。
野菜のあく抜き調理は、茹で調理とほぼ同様に、蒸気投入工程の前半、蒸気投入工程の後半、蒸気排気工程が行われる。ただし、工程全体が20分間で行なわれる。あく抜き調理においても、蒸気投入工程の前半、蒸気投入工程の後半には、酸性の水が水蒸気発生器113に供給され、水蒸気となって調理室102内に供給される、酸性水調理工程が行われる。
このように、加熱調理器1における調理方法においては、酸性水調理工程において、水蒸気を野菜に供給することによって野菜のあく抜きをする。
このようにすることにより、野菜の退色を防いで、調理物の外観を改善して良好にあく抜きを仕上げることができる。
(3)焼き魚調理の工程について説明する。
焼き魚調理工程では、タンク111の水が酸性水給水経路210を通って水蒸気発生器113に供給されるように、制御部140が切替弁202を制御する。次に、過熱水蒸気を用いて魚の調理を行うように、過熱水蒸気生成ヒータ122を駆動させる。
このように、加熱調理器1における調理方法においては、酸性水調理工程を行うことによって魚を焼く。
このようにすることにより、魚に含まれるトリメチルアミンを中和して、臭気を低減させることができる。
(4)除菌工程について説明する。
被調理対象物を除菌する場合には、タンク111の水が酸性水給水経路210を通って水蒸気発生器113に供給されるように、制御部140が切替弁202を制御する。過熱水蒸気生成ヒータ122の駆動は停止されている。水蒸気発生ヒータ114が駆動されると、酸性の水が加熱されて、水蒸気が発生し、調理室102の内部に供給される。調理室102の内部では、被調理対象物の表面において水蒸気が凝縮し、被調理対象物の表面を酸性水膜で覆うことができる。
このように、加熱調理器1における調理方法は、被調理対象物の表面を酸性水膜で行う除菌工程を備える。
被調理対象物の表面を酸性水膜で覆うことによって、被調理対象物の除菌をすることができる。
(5)酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程の両方を行う調理について説明する。
アルカリ性水調理工程を行うことによって、被調理対象物中の食物繊維を膨潤させ、軟化させることができる。また、ブロッコリーのような緑黄色野菜は、アルカリ性の水を加熱して発生した水蒸気を供給されることによって、色鮮やかなまま茹でることができる。
例えば、ゴボウや栗を調理する場合には、まず、酸性水調理工程で飽和水蒸気を用いて茹で調理や蒸し調理、あく抜きを行う。次に、アルカリ性水調理工程において過熱水蒸気を用いて焼き調理を行う。
一方、例えば、ブロッコリーなどの緑黄色野菜は、まず、アルカリ性水調理工程で飽和水蒸気を用いて茹でる。その後、酸性水調理工程において過熱水蒸気を用いて焼き調理を行う。
このようにして、多様な調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。また、このように、酸性水調理工程の後にアルカリ性水調理工程を行ったり、アルカリ性水調理工程の後に酸性水調理工程を行ったりすることによって、被調理対象物の表面や調理室102の内部を中和させることができる。
このように、加熱調理器1における調理方法は、アルカリ性の水を加熱することによって生成される水蒸気および/または過熱水蒸気を被調理対象物に供給するアルカリ性水調理工程を備える。
アルカリ性水調理工程を行うことによって、食物繊維を膨潤させ、軟化させることができる。そこで、酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程の両方を行うことによって、多様な目的に合わせて調理を行なうことができる。
また、アルカリ性、酸性の両方の水を用いて調理を行うことによって、加熱調理器1が腐食したり、加熱調理器1から異臭が発生したりすることを防ぐことができる。
またこのように、加熱調理器1における調理方法は、酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程のいずれか一方を行った後に、他方の調理工程を行う。
このようにすることにより、加熱調理器1内や被調理対象物の表面を中和することができる。
また、加熱料理器における調理方法においては、野菜の種類に応じて酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程のいずれかの工程において、水蒸気および/または過熱水蒸気を野菜に供給することによって野菜を茹でる。
例えば、ブロッコリーのような緑黄色野菜は、アルカリ性の水を加熱して生成した水蒸気で茹で調理を行うことによって、退色を防ぐことができる。そこで、ブロッコリーのような緑黄色野菜の場合には、調理の全工程の中で、茹で調理をアルカリ性水調理工程において行うことによって、調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。
そこで、野菜の種類に応じて酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程のいずれかの工程において野菜を茹でることによって、野菜の種類に応じて、効果的に調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。
また、加熱調理器1の調理方法においては、野菜の種類に応じて酸性水調理工程とアルカリ性水調理工程のいずれかの工程において、水蒸気および/または過熱水蒸気を野菜に供給することによって野菜のあく抜きをする。
このようにすることにより、野菜の種類に応じて、効果的に調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。
なお、被調理対象物が調理室102内に収容されていないときには、使用者は操作パネル141から庫内清掃モードを選択して、庫内の清掃を行なうことができる。
庫内清掃モードが選択されると、制御部140は、まず、アルカリ性の水を水蒸気発生器113に供給するように給水ポンプ201と切替弁202を制御し、水蒸気発生ヒータ114を駆動する。過熱水蒸気生成ヒータ122は駆動停止する。アルカリ性の水は、水蒸気発生器113において加熱されて、水蒸気が発生する。この水蒸気が調理室102内に供給されると、壁面や受皿104上の汚れを浮き上がらせ、油脂汚れを凝縮水中に溶解させることができる。使用者は、ここで、汚れをふき取ってもよい。
次に、制御部140は、水蒸気発生器113の内部の水をサブタンク112に排出するように排水弁118を開き、閉じた後、酸性の水を水蒸気発生器113に供給するように切替弁202を制御し、水蒸気発生ヒータ114を駆動する。酸性の水が水蒸気発生器113に供給され、水蒸気が発生して調理室102内に供給されると、調理室102の内壁や受皿104上で水蒸気が凝縮し、アルカリ性の水を加熱して発生させられた水蒸気の凝縮水と混ざって中和される。
以上のように、加熱調理器1における調理方法は、被調理対象物を加熱して調理する加熱調理器1において、酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気および/または過熱水蒸気を被調理対象物に供給する酸性水調理工程を備える。
例えば、ナス、黒豆等の野菜では、発色を促進させるために茹で調理や蒸し調理を行う。このとき、例えば、ミョウバン等の三価金属イオンを含む酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気を用いて蒸し調理を行うことによって、発色を促進し、また、煮崩れを防いで調理物の外観を改善して良好に仕上げることができる。
また、酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気をゴボウやレンコン等の根菜や栗に供給する酸性水調理工程を行うことによって、退色を防いで調理物の外観を改善して良好にあく抜きを仕上げることができる。
このようにすることにより、調理物の外観を改善して良好に仕上げることが可能な加熱調理器1における調理方法を提供することができる。
(第2実施形態)
図4は、この発明の第2実施形態として、加熱調理器の内部の構成を模式的に示す正面図である。
図4に示すように、第2実施形態の加熱調理器2が第1実施形態の加熱調理器1と異なる点としては、加熱調理器2においては、pH調整水生成部300は電解によって酸性の水とアルカリ性の水とを生成する。
加熱調理器2のpH調整水生成部300は、第1の電極311と第1の電極311が収容される第1の電解槽310と、第2の電極321と第2の電極321が収容される第2の電解槽320と、第1の電解槽310と第2の電解槽320とを分離するための隔膜330と、第1の電解槽310の水を水蒸気発生器113に供給するための第1電解槽給水経路312と、第2の電解槽320の水を排出するための戻し経路340と、タンク111内の水をpH調整水生成部300に供給するための給水ポンプ301と、切替弁303とから構成されている。第1の電極311と第1の電解槽310と第2の電極321と第2の電解槽320と隔膜330とが電解槽302を構成している。
また、サブタンク112の内部は、仕切りによって第1室と第2室の2つに区切られている。第1の電解槽310から第1電解槽給水経路312を通って水蒸気発生器113に供給された水は、排水弁118を通って、サブタンク112の第1室に排出される。第2の電解槽320から戻し経路340を通って排出される水は、サブタンク112の第2室に排出される。切替弁303は、タンク111に貯められている中性の水と、サブタンク112の第2室の水のどちらを電解槽302に供給するかを切り替えるための弁である。加熱調理器2のその他の構成は、加熱調理器1と同様である。
第1の電解槽310と第2の電解槽320において生成される水の水素イオン濃度は、第1の電極311と第2の電極321に印加される直流電圧の極性と電圧の大きさによって調整される。第1の電極311と第2の電極321には、逆の極性の電圧が印加される。
給水ポンプ301が駆動されて、タンク111から中性の水が電解槽302に供給され、第1の電極311と第2の電極321に直流電圧が印加されると、第1の電解槽310と第2の電解槽320の内部の水は、それぞれ、水素イオン濃度が調整されて、酸性またはアルカリ性になる。酸性水調理工程を行う場合には、第1の電解槽310の水が酸性になるように、制御部140は電解槽302を駆動する。このとき、第2の電解槽320の水はアルカリ性になる。第1の電解槽310の水は、水蒸気発生器113に供給されて、水蒸気になる。一方、第2の電解槽320の水は、戻し経路340を通ってサブタンク112の第2室内に排出される。
調理の途中で、酸性水調理工程からアルカリ性水調理工程に切り替える場合には、制御部140は、切替弁303を制御して、サブタンク112の第2室に貯められているアルカリ性の水を電解槽302に供給するように制御する。また、制御部140は、第1の電極311と第2の電極321のどちらにも電圧を印加しないように制御する。電解槽302に流入したアルカリ性の水は、そのまま水蒸気発生器113に供給されて、水蒸気になる。
調理の始めにアルカリ性水調理工程を行う場合には、第1の電解槽310の水がアルカリ性になるように、制御部140は電解槽302を駆動する。このとき、第2の電解槽320の水は酸性になる。第1の電解槽310の水は、水蒸気発生器113に供給されて、水蒸気になる。一方、第2の電解槽320の水は、戻し経路340を通ってサブタンク112の第2室内に排出される。
調理の途中で、アルカリ性水調理工程から酸性水調理工程に切り替える場合には、制御部140は、切替弁303を制御して、サブタンク112の第2室に貯められている酸性の水を電解槽302に供給するように制御する。また、制御部140は、第1の電極311と第2の電極321のどちらにも電圧を印加しないように制御する。電解槽302に流入した酸性の水は、そのまま水蒸気発生器113に供給されて、水蒸気になる。
また、中性水調理工程を行う場合には、第1の電極311と第2の電極321のどちらにも電圧を印加せずに、タンク111の水を電解槽302に供給する。このようにして、中性の水が水蒸気発生器113に供給されて、水蒸気が発生する。
調理の工程は、第1実施形態の加熱調理器1と同様である。調理において、酸性水調理工程やアルカリ性水調理工程による効果を強めたい場合には、電極に印加する電圧を大きくする。酸性水調理工程やアルカリ性水調理工程による効果を弱めたい場合には、電極に印加する電圧を小さくする。また、電極に印加する電圧を変更しなくても、中性のまま水蒸気発生器113に供給する水の量を少なくして酸性水調理工程やアルカリ性水調理工程による効果を強め、中性のまま水蒸気発生器113に供給する水の量を多くして酸性水調理工程やアルカリ性水調理工程による効果を弱めることができる。
以上のように、加熱調理器2における調理方法においては、酸性の水は、電解によって生成される。
このようにすることにより、簡単に酸性の水を生成することができる。また、水の水素イオン濃度を簡単に調整することができる。また、溶解性添加剤を用いる場合のような添加剤の補充や交換が必要ない。
第2実施形態の加熱調理器2のその他の構成と効果は、第1実施形態の加熱調理器1と同様である。
この発明の加熱調理器における調理方法による効果のひとつに、あく抜きや蒸し調理物の外観を改善して良好に仕上げる効果がある。この効果を確認するために、以下の実験を行なった。
まず、ごぼうのあく抜き調理の仕上げ効果を確認する実験について説明する。
ゴボウ8片を、加熱調理器の調理室内に入れて、100℃の飽和水蒸気による蒸し調理を行った。蒸し調理は、20分間行った。蒸し調理工程においてゴボウに供給する水蒸気は、酸性の水と、アルカリ性の水を用いて比較した。酸性の水は、クエン酸を水に添加して作製した。酸性の水の水素イオン濃度は、pH2であった。アルカリ性の水は、重曹を水に添加して作製した。アルカリ性の水の水素イオン濃度は、pH9であった。
酸性の水を用いた場合にも、アルカリ性の水を用いた場合にも、ゴボウのあくは抜けていた。しかしながら、アルカリ性の水を用いた場合には、ゴボウの黒ずみ、褐変が激しかった。酸性の水を用いた場合には、ゴボウの黒ずみや褐変は少なかった。
次に、栗の蒸し調理の仕上げ効果を確認する実験について説明する。
栗9個を、加熱調理器の調理室内に入れて、100℃の飽和水蒸気による蒸し調理を行った。蒸し調理は、20分間行った。蒸し調理工程において栗に供給する水蒸気は、酸性の水と、アルカリ性の水を用いて比較した。酸性の水は、ミョウバンを水に添加して作製した。酸性の水の水素イオン濃度は、pH2〜3であった。アルカリ性の水は、重曹を水に添加して作製した。アルカリ性の水の水素イオン濃度は、pH9であった。
アルカリ性水を用いて蒸し調理を行った栗は、蒸し調理前と比較して、色が濃くなっていた。また、内部には、中心部に空洞が生じ、また、色も褐色に変色した。一方、酸性の水を用いて蒸し調理を行った栗は、蒸し調理前の色とほとんど変化がなかった。栗の内部の色も、蒸し調理前とほとんど同じ色であった。内部に空洞が生じることもなかった。
以上のように、酸性水調理工程を行うことによって、調理物の外観を改善して良好に仕上げられることを確認した。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
この発明の第1実施形態として、加熱調理器の内部の構成を模式的に示す正面図(A)と側面図(B)である。 加熱調理器の制御関連の構成を示すブロック図である。 野菜の茹で調理の工程を順に示す図である。 この発明の第2実施形態として、加熱調理器の内部の構成を模式的に示す正面図である。
符号の説明
1,2:加熱調理器。

Claims (1)

  1. 被調理対象物を加熱調理するための調理室と、
    水蒸気を発生させるための単一の水蒸気発生器と、
    酸性の水とアルカリ性の水とを前記水蒸気発生器に供給するためのpH調整水生成部と、
    前記水蒸気発生器において発生させられた水蒸気を過熱して過熱水蒸気を生成するための過熱水蒸気生成ヒータと、
    水蒸気と過熱水蒸気を前記調理室に供給するための水蒸気供給チューブと、
    前記水蒸気発生器と前記過熱水蒸気生成ヒータと前記pH調整水生成部とを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記単一の水蒸気発生器へ酸性の水またはアルカリ性の水のいずれかを選択的に供給するように前記pH調整水生成部を制御し、かつ、
    酸性の水を加熱することによって生成される水蒸気および/または過熱水蒸気を被調理対象物に供給する酸性水調理工程と、
    アルカリ性の水を加熱することによって生成される水蒸気および/または過熱水蒸気を被調理対象物に供給するアルカリ性水調理工程を備え、
    前記酸性水調理工程と前記アルカリ性水調理工程のいずれか一方を行った後に、他方の調理工程を行って加熱調理器内と被調理対象物との表面を中和させる、加熱調理器における調理方法を行なうように前記水蒸気発生器と前記過熱水蒸気生成ヒータと前記pH調整水生成部とを制御する、加熱調理器。
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