JP6200206B2 - 調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、過熱蒸気を用いた調理器に関し、特に従来のスチームコンベクションオーブンでは対応できなかった食材の調理も可能な新規調理器に係る。
食材を主に温める目的として電子レンジが一般に使用され、食材を主に焼いたり、ローストする目的としてオーブンが使用されてきた。
近年、焼く,焙る,蒸す,煮る,炊く,炒める等の多機能の調理器としてスチームコンベクションオーブンが提案されている。
例えば、特許文献1には加熱庫に加熱蒸気を供給するとともに、この加熱庫の底部にターンテーブルを設けることで調理物に均一に熱風が当たるようにしたスチームコンベクションオーブンを開示する。
しかし、この種のスチームコンベクションは使用条件を調整するのが難しく、スチームが強いと水っぽい調理になったり、熱風が強いと焼きムラや加熱ムラが発生しやすかった。
特に従来のスチームコンベクションオーブンでは、煮魚や煮物等の調理が難しかった。
特開平9−119642号公報
本発明は、食材の内部まで均一に焼く,蒸す,煮る,炊く,炒める等の調理が容易な調理器の提供を目的とする。
本発明に係る調理器は、調理庫内に向けて過熱蒸気を供給する過熱蒸気発生手段と、調理庫内に過熱ヒーターを備え、調理庫内に向けて水を噴霧する水噴霧手段を有し、前記過熱蒸気発生手段は、0.5ppm以上の水素を含有する原水を用いることで水素が含まれた過熱蒸気を発生させるものであり、調理庫内を還元雰囲気にすることが可能であることを特徴とする。
本発明に用いる過熱蒸気は、300℃以上に過熱された蒸気を用いるのがよく、好ましくは400〜550℃に過熱された蒸気がよい。
過熱蒸気は、一般に水を加熱沸騰させることで発生した水蒸気をさらに過熱することで得られる。
このようにして得られた過熱蒸気は、乾燥したドライスチームであり、ある程度の活性水素が発生するものの、焼き芋やピザ等を調理するには不充分な場合もある。
これらの食材を内部まで均一に焼いたり、豆類を焙るにはさらに活性水素が多く、還元雰囲気であるのが好ましい。
そこで、本発明においては過熱蒸気を発生させる原水として水素水を用いるのが好ましい。
水素水は、電気分解によるもの,還元セラミックスによるもの,高周波を印加するもの等、公知の方法で得ることができる。
水素水の水素濃度は0.5ppm以上が好ましく、水素の水への飽和濃度は約1.6ppmと言われている。
酸化還元電位としては、−200mV〜−650mVの範囲がよい。
また、調理庫内に過熱蒸気を噴霧又は吐出しただけでは、調理庫内の食材等に触れた際に温度が低下してしまう場合も多い。
そこで、本発明は調理庫内に過熱ヒーターを配設した点に特徴がある。
これにより、過熱蒸気が調理庫内で再加熱され、食材への浸透性が向上し、従来のスチームコンベクションオーブンではターンテーブルが必要であったのに対して、本発明ではターンテーブルが不要である。
ピザ,焼き芋,肉炒め,野菜炒め,焼き魚,コーヒー豆等の豆類を焙るには、このように水素水を用いた過熱蒸気にて風味があり、内部まで均一に調理された料理が得られる。
しかし、煮魚,各種野菜煮物,各種肉煮物等の水の多い調理をする場合には、過熱蒸気だけでは不充分となる。
このような場合には、調理庫内に水を少しずつ、例えばキリ状に噴霧する水噴霧管を設けるとよい。
本発明に係る調理器は、調理庫内に過熱蒸気の供給手段と過熱ヒーターを配設し、さらに必要に応じて過熱蒸気の原水に水素水を用いたり、調理庫に水を噴霧する水噴霧管を設けることにより、焼き物料理や煮物料理等に対しても内部まで均一に熱がとおり、風味に優れた料理ができる。
(a)は調理の内部断面構造を示し、(b)は調理庫の底部側の平面図を示す。 (a)は調理器の外観側面図、(b)は調理器を3段にしてラックに収納した状態を示す。
本発明に係る調理器10の構造例を以下図面に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1に調理器10の構造を模式的に示す。
内部が略長方体からなる調理庫11の下部に網目状,格子状あるいはスリット状の食材載置部14を形成し、この食材載置部14の下側に図1(b)に示すように過熱蒸気供給管23,及び過熱ヒーター13を配設してある。
また、過熱ヒーター12は調理庫11の上部にも設けてある。
過熱蒸気供給管は過熱蒸気発生器20に配管接続され、供給口23aのノズル孔から300〜550℃の過熱蒸気が吐出する。
吐出した過熱蒸気は下側の過熱ヒーター13にて再過熱され、活性度が高い。
過熱蒸気発生器20は水供給部21と水を沸騰させ、さらに過熱するヒーター22を有する。
過熱蒸気の発生構造は沸騰水をヒーターで300〜550℃に過熱するものであり、公知の方法を用いることができる。
調理器10の調理庫11の上部と底部には水噴霧管30が配設され、ノズル31からの噴霧を図示を省略した制御部にて制御されている。
図2(a)に調理器10の外観例を示し、本体10aの正面に扉10bを有し、調理庫11に食材の出し入れを行う。
本発明に係る調理器10は蒸気を使用するものの、排気はダクト等の簡単な構造でよいために図2(b)に示すように複数の調理器10をラック1に収納させて使用することもできる。
本発明に係る調理器を用いて、過熱蒸気約500℃、調理庫内を過熱ヒーターで350〜400℃に維持し、ピザを焼いた。
風味のある美味しいピザができた。
同様にして、サツマイモを焼いたところ、内部まで、蒸気が浸透し、ふっくらと焼き上がった。
次に、トレイに、魚の切り身及び調味料、だし等を加え、調理庫内に水を噴霧しながら、調理をしたところ、美味しい煮魚が得られた。
10 調理器
11 調理庫
12 過熱ヒーター
13 過熱ヒーター
20 過熱蒸気発生器
21 水供給部
22 ヒーター
23 過熱蒸気供給管
23a 供給口
30 水噴霧管

Claims (1)

  1. 調理庫内に向けて過熱蒸気を供給する過熱蒸気発生手段と、調理庫内に過熱ヒーターを備え、
    調理庫内に向けて水を噴霧する水噴霧手段を有し、
    前記過熱蒸気発生手段は、0.5ppm以上の水素を含有する原水を用いることで水素が含まれた過熱蒸気を発生させるものであり、調理庫内を還元雰囲気にすることが可能であることを特徴とする調理器。
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