JPH11266822A - クロロフィルを含有せず、ポリフェノール類を含有する野菜の変色防止の方法 - Google Patents

クロロフィルを含有せず、ポリフェノール類を含有する野菜の変色防止の方法

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JPH11266822A
JPH11266822A JP10121610A JP12161098A JPH11266822A JP H11266822 A JPH11266822 A JP H11266822A JP 10121610 A JP10121610 A JP 10121610A JP 12161098 A JP12161098 A JP 12161098A JP H11266822 A JPH11266822 A JP H11266822A
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JP
Japan
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discoloration
acidic water
water
vegetables
product
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JP10121610A
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English (en)
Inventor
Koichi Sakamoto
浩一 坂元
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ISHIHARA FOODS KK
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ISHIHARA FOODS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロロフィルを含有せず、ポリフェノール類
を含有する野菜のポリフェノール類に起因する変色を防
止する。 【解決手段】 希食塩水の電気分解で陽極側に得られる
酸性水を使用し、カットした野菜を製品に応じて湯ざま
しの酸性水に浸漬、もしくは酸性水でブランチングす
る。変色防止の効果が弱い時には、ミョウバン製剤等の
添加物を従来添加量の半量以下酸性水に添加する。これ
らの方法を任意に組み合わせてもよい。この方法で従来
の変色防止方法に比べ酸味の弱い製品をつくることが可
能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】蔬菜類特に地下物の様にポリ
フェノール類を含有する野菜は貯蔵中や洗浄後、剥皮
後、カット後にポリフェノール類の酸化やポリフェノー
ル類と金属イオンとの結合やポリフェノールオキシター
ゼの作用による酸化やポリフェノール類とアミノ酸なら
びに蛋白質との結合等により変色を生じる物がある。
又、調理加工後や加工品の保管中にポリフェノールが酸
化され製品の変色を生じる場合もある。
【0002】本発明は、ポリフェノール類を含有する野
菜のポリフェノール類が原因となる変色を防止する方法
に関するものである。但し、本発明は緑茶のようにクロ
ロフィルを含有する蔬菜類には適さない。
【0003】
【従来の技術】蔬菜類特にポリフェノール類を含有する
物は、原料貯蔵中や加工中や加工品の保管中にそのポリ
フェノール類の種々の化学反応で呈色物質を生じ変色し
易い。ポリフェノール類が原因の変色を防止する従来の
方法は、アスコルビン酸や亜硫酸塩等の還元剤の添加、
ミョウバンやクエン酸等の添加による金属イオンのキレ
ート、ブランチング処理や食塩添加によるポリフェノー
ルオキシターゼ失活や活性阻害、加工品の冷蔵や冷凍保
管、真空包装等の酸素の遮断、などが単独もしくは種々
の方法を組み合わせて実施されている。
【0004】この従来の方法を用いて、野菜中のポリフ
ェノール類に由来する変色を完全に防止した時、次の様
な欠点が生じる。一つ目は、リン酸塩類や亜硫酸塩類を
使用すると最近の消費者の要望に反し商品が支持されな
い。二つ目は、ミョウバンやクエン酸やアスコルビン酸
等を使用すると、比較的添加量を多くする必要があり商
品に酸味が残る。野菜の種類やカット法や添加量でその
酸味の程度は異なり、又、調理方法でも酸味の強さは異
なってくる。
【0005】例えば地下物でポリフェノール類を多量に
含む代表的な野菜にごぼうがある。このごぼうを用い素
材用に加工する場合、原料、洗浄、皮剥き、カット、水
詰め包装、冷蔵保管、といった工程で加工される。包装
時の用水には、変色防止の目的でよく亜硫酸塩類やミョ
ウバン製剤等が添加されている。この製品を使い調理し
た時、ごぼう中に含まれる添加物の影響で料理が酸っぱ
くなったり、調理後に変色することもある。又、惣菜に
加工する場合、原料、洗浄、皮剥き、カット、水さら
し、ブランチング、冷却、調理、トレー包装、冷蔵保
管、といった工程で加工される。ブランチング時には、
一般的にミョウバン製剤等が添加、利用されている。こ
の方法でごぼうのポリフェノール類(クロロゲン酸)の
変色を完全に防止するには、ブランチング溶液にミョウ
バン製剤をミョウバン濃度で0.2〜0.3%程度添加
する必要がある。ただし、ブランチング、冷却後のごぼ
うには酸味があるので、調理する前に水さらし等の酸味
抜きや調理時の工夫をするほうが良い。酸味抜きしない
と酸っぱい製品になる可能性がある。
【0006】又、酸味のある従来品は、酸味抜きのため
に水さらし等をしすぎると製品が変色する場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、外観
の白さや変色防止を優先させると製品が酸っぱくなり、
味を優先させると変色が起こるという問題があった。こ
の相反する欠点を解決しようと検討した結果、酸味がな
く、ポリフェノール類の変色を防止する方法が開発でき
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】酸味を有する添加物の添
加量を最低レベルに落としつつ変色防止効果を持たせる
ことに着目し、クロロフィルを含有せずポリフェノール
類を含有する野菜のポリフェノール類が原因となる変色
を防止し、かつ、酸味等の味の変化を極力抑える方法を
検討した。
【0009】その結果、希食塩水を電気分解し陽極側で
得られる酸性の水を応用し、製品の酸味を抑えつつポリ
フェノール類が原因の変色を防止する方法を開発した。
【0010】以下にその詳細を説明する。
【0011】希食塩水に陽極と陰極の電極を入れ直流電
流を通電させると、陽極に次亜塩素酸等を含む酸性水
(以下酸性水と言う)が生じ、陰極に水酸化ナトリウム
等を含むアルカリ水が生じる。この酸性水を利用すると
ポリフェノール類の変色が防止できることが分かった。
しかし、酸性水は次亜塩素酸を含むので直接蔬菜類に使
用できない。次亜塩索酸を除去した湯ざましの酸性水を
使用する。
【0012】クロロフィルを含有せず、ポリフェノール
類を含有する野菜で比較的賞味期間の短い製品の未加熱
の水入り袋詰め製品を作る場合、洗浄、剥皮、カット後
四倍量以上の湯ざましした酸性水と一緒に包装、加工す
ると野菜の変色が防止できる。この製品は、従来のミョ
ウバン製剤等を使用した製品に比べ酸味がない。
【0013】この方法で製品の色調が好ましくないとき
には、目的に応じて従来添加量の半量以下のミョウバン
製剤等を湯ざましした酸性水に添加すれば良い。この製
品は、従来の製品に比べ酸味が弱い。
【0014】クロロフィルを含有せず、ポリフェノール
類を含有する野菜で比較的賞味期間の長い製品の冷凍製
品等を作る場合、洗浄、剥皮、カット、三倍量以上の酸
性水でブランチング、冷却、凍結、包装、加工すると野
菜の変色が防止できる。この製品は、従来のミョウバン
製剤等を使用した製品に比べ酸味がない。
【0015】この方法で製品の色調が好ましくないとき
には、目的に応じて従来添加量の半量以下のミョウバン
製剤等を酸性水に添加すれば良い。この製品は、従来の
製品に比べ酸味が弱い。
【0016】この他に、野菜の種類やカット方法や求め
られる製品の品質に応じて、上記の方法を選択し任意に
組み合わせる事もできる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を説明する。
【0018】洗浄、剥皮、乱切りした蓮根500gを用
い、蓮根の四倍量の処理水、水浸漬区、エフシー化学
(株)製ハイソフトC−2(ミョウバン製剤)0.2%
水溶液浸漬区、コロナ工業(株)製強酸性水生成装置の
湯ざまし酸性水浸漬区、湯ざまし酸性水ハイソフトC−
2、0.1%溶液浸漬区で24時間後の変色の程度と酸
味を官能比較した。その結果は表1の通りであった。
【0019】
【表1】
【0020】洗浄、剥皮、乱切りした蓮根500gを用
い、蓮根の三倍量の処理水、無添加の水区、酸性水区、
酸性水ハイソフトC−2、0、1%溶液区、ハイソフト
C−2、0、2%水溶液区で夫々95℃×1分間ブラン
チング処理、冷却、水切り、2時間室温放置後の変色の
程度と酸味を官能比較した。その結果は表2の通りであ
った。
【0021】
【表2】
【0022】洗浄、剥皮、笹がきカットしたごぼう50
0gを用い、ごぼうの四倍量の処理水、水浸漬区、ハイ
ソフトC−2、0.3%水溶液浸漬区、湯ざまし酸性水
浸漬区、湯ざまし酸性水ハイソフトC−2、0.15%
溶液浸漬区で24時間後の変色の程度と酸味を官能比較
した。その結果は表3の通りであった。
【0023】
【表3】
【0024】洗浄、剥皮、笹がきカットしたごぼう50
0gを用い、ごぼうの三倍量の処理水、無添加の水区、
酸性水区、酸性水ハイソフトC−2、0.15%溶液
区、ハイソフトC−2、0.3%水溶液区で夫々95℃
×10分間ブランチング処理、冷却、水切り、2時間室
温放置後の変色の程度と酸味を官能比較した。その結果
は表4の通りであった。
【0025】
【表4】
【0026】上記の方法と同様に、笹がきカットしたご
ぼう500gを四倍量の湯ざまし酸性水に16時間浸漬
後、三倍量の酸性水で95℃×10分間ブランチング処
理、冷却、水切り、2時間室温放置後の変色の程度と酸
味を官能比較した。その結果は表5の通りであった。
【0027】
【表5】
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明で、クロロフィル
を含有せずポリフェノール類を含有する野菜の変色防止
ができる。又、従来の方法と異なり、添加物の添加量を
削減できるので製品の酸味が改善できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希食塩水を電気分解して得られる陽極側
    の酸性水中の次亜塩素酸を除去した酸性水で野菜の変色
    を防止する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の次亜塩素酸を除去した酸性水
    にミョウバン製剤等を添加して野菜の変色を防止する方
    法。
  3. 【請求項3】 希食塩水を電気分解して得られる陽極側
    の酸性水で野菜をブブランチング処理し野菜の変色を防
    止する方法。
  4. 【請求項4】 請求項3の酸性水にミョウバン製剤等を
    添加し野菜をブランチング処理し野菜の変色を防止する
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2と請求項3、請求項
    4の各組み合わせで野菜の変色を防止する方法。
JP10121610A 1998-03-25 1998-03-25 クロロフィルを含有せず、ポリフェノール類を含有する野菜の変色防止の方法 Pending JPH11266822A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008504036A (ja) * 2004-06-30 2008-02-14 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー テルペングリコシド及びテルペングリコシドを含有する組成物を含有する植物材料からジュースを抽出するための方法
WO2009144895A1 (ja) * 2008-05-27 2009-12-03 シャープ株式会社 加熱調理器における調理方法

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