JP4640047B2 - エッチング方法、金属膜構造体の製造方法およびエッチング構造体 - Google Patents

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Description

この発明は、主に半導体装置の製造に利用されるエッチング方法、このエッチング方法を利用した金属膜構造体の製造方法、および、このエッチング方法により得られるエッチング構造体に関する。
一般に、化合物半導体からなる半導体装置に用いられる金属電極は、リフトオフ法により形成される。
すなわち、素子が形成された基板の主面に、形成されるべき金属電極の平面形状と同形の開口を有するフォトレジストパターンを形成する。そして、開口を含むフォトレジストパターンの全面に、真空蒸着等で電極材料である金属を堆積する。その後、開口以外の領域に堆積された不用な金属膜をフォトレジストとともに除去(リフトオフ)することで、所定の平面形状を有する金属電極を残置形成する。
ところで、化合物半導体からなる半導体装置において、素子が存在する基板の主面に保護膜(窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等)を形成することが、しばしば行われる。これは、素子を汚染から保護するため、および表面電荷の発生を抑制するためである。
したがって、保護膜を有する半導体装置に金属電極を形成するにあたっては、保護膜を除去する必要がある。
以下、従来公知の保護膜付きの半導体装置における金属電極の形成方法につき、図5(A)〜(E)を参照して説明する。
まず、図5(A)に示すように、保護膜100が形成された基板102を準備する。
次に、図5(B)に示す構造体を形成する。すなわち、保護膜100上にフォトレジスト104を塗布する。その後、露光および現像を行うことで、金属電極112が形成されるべき電極形成予定領域102cを含む部分のフォトレジスト104を除去する。これにより、フォトレジスト104には保護膜100に至る孔部106が形成される。ここで、孔部106のフォトレジスト104表面における開口を106aと称する。また、電極形成予定領域102cとは、基板102の主面102a上において、開口106aと合同の平面形状を有する領域のことを示す。
次に、図5(C)に示す構造体を形成する。すなわち、フォトレジスト104をマスクとして、RIE(reactive ion etching)法により、エッチングを行う。エッチングの過程で孔部106内部に侵入するプラズマ粒子には、基板102の主面102aに対して傾いて飛来する成分も含まれる。よって、保護膜100表面において、プラズマ粒子は、電極形成予定領域102cよりも広い領域に照射される。その結果、保護膜100は、電極形成予定領域102cに対応する領域のみならず、その周辺の領域までもが除去される(サイドエッチング)。これにより、孔部106の内部において、保護膜100が除去されて基板102の主面102aが露出した露出領域108が形成される。上述した理由により、露出領域108は、電極形成予定領域102cよりも大面積である。
次に、図5(D)に示す構造体を形成する。すなわち、フォトレジスト104を残したままの状態で、主面102a側の全面に、真空蒸着により金属膜110を堆積する。ところで、蒸発源から飛来する金属原子は、上述のプラズマ粒子よりも強い指向性を有している。よって、開口106aを通過して孔部106内部に侵入した金属原子は、露出領域108の限定された領域に堆積される。つまり、金属原子は、露出領域108の全面に堆積されるのではなく、電極形成予定領域102cよりも若干広い領域に断面台形状に堆積される。ここで、電極形成予定領域102cに堆積される金属膜を110aと称する。また、フォトレジスト104上に堆積される金属膜を110bと称する。
最後に、図5(E)に示すような金属電極112(金属膜110a)を得る。すなわち、フォトレジスト104を有機溶剤等で溶解することにより、フォトレジスト104上の不用な金属膜110bを除去する。
図5(E)に示すように、金属電極112と、金属電極112を囲む保護膜100との間には、基板102の主面102aが露出した非被覆領域114が存在する。これは、図5(C)に示すように、RIE法によるエッチングで、過剰なサイドエッチングが生じ、電極形成予定領域102cより広い領域(露出領域108)において保護膜100が除去されたためである。
この非被覆領域114は、保護膜100や金属電極112で被覆されていないため、汚染されやすいとともに、表面電荷の発生源となる。
そのため、非被覆領域114を生じさせないような技術、つまり、保護膜100のサイドエッチング(図5(C))を抑制する技術が望まれていた。
サイドエッチングを抑制する技術として、被エッチング膜(ポーラスシリカ膜)の側面を水素プラズマに晒すことで、このポーラスシリカ膜を難エッチング性に変質させる技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2005−45176号公報
しかしながら、この技術は、ポーラスシリカ膜のサイドエッチングを抑制するために、水素プラズマ処理を追加実施しなければならなかった。そのため、エッチング処理の工程数が増加してしまうという問題点を有している。
この発明は、これらの問題点に鑑みなされたものである。したがって、この発明の目的は、工程数を増加させることなく、被エッチング膜のサイドエッチングを抑制することができるエッチング方法、このエッチング方法を利用した金属膜構造体の製造方法、および、このエッチング方法によって形成されるエッチング構造体を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明のエッチング方法は、下記の基板構造体において、被エッチング膜のうち、エッチング予定領域に存在する被エッチング膜部分を誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングにより除去して、基板の主面が露出した露出領域を形成するものである。
すなわち、基板構造体は、基板と、基板の主面を覆う被エッチング膜と、被エッチング膜を覆い、かつ、孔部が形成されているエッチング保護膜とを備えている。
この孔部は、エッチング保護膜表面に形成された開口部と、開口部にエッチング保護膜の厚み方向に連続し、被エッチング膜に至る中空部とで形成されている。
この開口部の平面形状は、被エッチング膜のエッチング予定領域の平面形状と合同である。また、孔部は、エッチング保護膜表面から深さ方向に被エッチング膜に向かうにしたがって拡幅している孔幅を有する。
ここで、誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングは、(1)ICPパワーを4060Wとし、(2)RIEパワーを5〜50Wとし、および、(3)エッチング室の気圧を1〜100mTorrとする条件で行われる。
上述のエッチング方法において、基板として主面側にGaN層が設けられた基板を用い、被エッチング膜として窒化シリコン膜を用い、エッチング保護膜としてネガ型フォトレジストを用い、および誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングのエッチングガスとしてSFを用いることが好ましい。
この発明の金属膜構造体の製造方法は、上述のエッチング方法を利用したものであり、露出領域の形成後に、エッチング保護膜をマスクとして、露出領域を含む基板の主面側の領域に真空蒸着により金属膜を堆積する工程と、金属膜のうち、孔部外に存在する金属膜部分を、エッチング保護膜とともに除去する工程とを含んでいる。
この発明のエッチング構造体は、上述のエッチング方法により形成され、基板と、基板の主面を覆う被エッチング膜と、被エッチング膜が除去されて基板の主面が露出した露出領域と、被エッチング膜の領域であって、露出領域の平面形状を相似的に拡大した領域から露出領域を除いた周辺領域と、前記被エッチング膜の領域であって、露出領域および周辺領域からなる領域以外の領域である平坦領域とを備えている。
そして、周辺領域に存在する被エッチング膜の断面の輪郭線の傾きが、露出領域から離間するにしたがって緩やかとなるように、被エッチング膜の膜厚が、露出領域から離間するにしたがって厚くなっており、および周辺領域と平坦領域との間の境界部に、被エッチング膜が主面に垂直に延在する側壁を備えている。
この発明のエッチング方法によれば、所定条件で、被エッチング膜の誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング(以下、ICP−RIEと称する。)を行うことにより、基板の主面に対してほぼ垂直にプラズマ粒子が照射される。その結果、開口部(エッチング予定領域)と合同の平面形状を有する露出領域が得られる。つまり、この条件でICP−RIEを行うことにより、従来技術に比べて被エッチング膜のサイドエッチングが抑制される。
また、エッチング予定領域の周辺領域には、微量のプラズマ粒子が照射される。周辺領域に照射されるプラズマ粒子の量は、エッチング予定領域からの距離が長くなるとともに少なくなる。その結果、周辺領域に存在する被エッチング膜は、露出領域から離間するにつれて、なだらかに膜厚が増加する。つまり、主面が露出した露出領域と、被エッチング膜が残留する周辺領域との境界部において、被エッチング膜の側面は、露出領域に対して垂直には形成されず、露出領域から離間するにつれて緩やかに傾きが小さくなる斜面状に形成される。
また、この発明の金属膜構造体の製造方法によれば、露出領域の全面積を金属膜構造体により被覆することができる。すなわち、真空蒸着の蒸発源から基板に飛来する金属原子には、主面に対して垂直に飛来するものばかりでなく、主面に対して傾いて飛来するものも含まれる。よって、開口部を通過して孔部内に至る原子は、開口部と合同の平面形状を有する露出領域のみでなく、上述の周辺領域に存在する被エッチング膜の一部にかかるように堆積する。その結果、露出領域の全面積が金属膜構造体により被覆されることとなる。
また、上述のように、周辺領域においては、被エッチング膜の側面は、緩やかに傾きが変化する斜面状に形成されている。つまり、露出領域と周辺領域との間の境界部で、高さの不連続な(階段状の)変化が抑制されている。よって、この境界部に堆積する金属膜構造体にいわゆる段切れが発生することがない。
さらに、この発明のエッチング構造体によれば、周辺領域において、被エッチング膜の断面の輪郭線の傾きが露出領域からの距離に応じて緩やかになるように形成されている。つまり、露出領域と周辺領域との境界部に階段状の段差が存在しない。その結果、周辺領域を一部被覆するように露出領域に金属膜を堆積させたときに、露出領域と周辺領域との境界部でいわゆる段切れが発生することがない。
以上をまとめると、この発明によれば、工程数を増加させることなく、被エッチング膜のサイドエッチングを抑制することができるエッチング方法、このエッチング方法を利用した金属膜構造体の製造方法、および、このエッチング方法によって形成されるエッチング構造体を提供することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。尚、各図は、各構成要素の形状、大きさおよび配置関係を、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例について説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例に過ぎない。したがって、この発明は、以下の実施の形態に何ら限定されない。
(実施の形態1)
図1〜図4を参照して、実施の形態1の、エッチング方法、金属膜構造体の製造方法およびエッチング構造体の好適例につき説明する。
図1(A)〜(E)は、この実施の形態のエッチング方法の説明に供する工程図であって、各図は、各工程段階において得られる構造体の断面切り口を示す図である。図2は、第3工程後に得られる構造体の断面SEM(scanning electron microscope)写真を示す。図3は、第3工程後に得られる構造体のエッチング予定領域の外縁付近における断面切り口を示す図である。図4は、金属膜構造体(およびエッチング構造体)の断面TEM(transmission electron microscope)写真を示す。
図1〜図4を参照して、エッチング方法および金属膜構造体の製造方法の一好適例につき説明する。
(第1工程)
まず、図1(A)に示すように、主面12aが被エッチング膜としての保護膜10により覆われた基板12を準備する。
ここで、基板12は、好ましくは、たとえば、サファイア基板12b上に厚みが約3μmのGaN層12cが堆積された積層基板とする。このGaN層12cの主面12a側には、トランジスタ等の素子が形成されている。なお、これらの素子は、図示を省略している。
保護膜10は、好ましくは、たとえば、厚みが約100nmの窒化シリコン膜とする。この窒化シリコン膜は、好ましくは、たとえばプラズマCVD(chemical vapor deposition)法により形成される。
(第2工程)
次に、図1(B)に示す基板構造体20を形成する。すなわち、保護膜10の表面10aの全面に、エッチング保護膜としてのフォトレジスト14を、スピンコート法で塗布する。続いて、約65℃の基板温度で、約20分間フォトレジスト14のプリベークを行う。続いて、後述する露光光よりも長波長のUV光(波長:約400nm)をフォトレジスト14全面に照射する。その後、露光光としてのディープUV光(波長:約250nm)を照射して、コンタクト露光法により露光を行い、孔部16の平面形状をフォトレジスト14に転写する。そして、約100℃の基板温度で、約20分間ポストエクスポージャベークを行う。最後に、公知の現像液で現像を行い、フォトレジスト14の現像液可溶部分を除去する。これにより孔部16が形成される。
このようにして形成された孔部16は、開口部16bと、これに連通する中空部16cとで形成されている。
開口部16bは、フォトレジスト14の上面14dに設けられており、孔部16の内部空間(中空部16c)と外部空間とを接続している。
中空部16cは、フォトレジスト14の厚み方向に開口部16bに連続した空間であり、露出した保護膜10(以下、保護膜露出領域10bと称する。)と、側面16aとで囲まれている。
孔部16は、フォトレジスト14の上面14dからの深さが深くなるにしたがって徐々に拡幅していく。つまり、中空部16cの、基板12の主面12aに平行な平面内にとった幅(図面左右方向の幅)は、上面14dからの深さとともに徐々に拡がっていく。つまり、孔部16の側面16aは、保護膜露出領域10bの上空に庇上に張り出すように形成される。すなわち側面16aは、いわゆるオーバーハング形状に形成される。その結果、保護膜露出領域10bの面積は、開口部16bよりも大きくなる。
ここで、開口部16bの保護膜露出領域10bに対する正射影で与えられる領域をエッチング予定領域18と称する。つまり、エッチング予定領域18は、平面形状が開口部16bと合同である。
ここで、フォトレジスト14の厚みは、好ましくは、たとえば約1μmとする。また、開口部16bの、基板12の主面12aに平行な平面内にとった幅W1は、好ましくは、たとえば約1μmとする。また、側面16aのオーバーハングの幅L、すなわち保護膜露出領域10bの、基板12の主面12aに平行な平面内にとった幅W2と開口部16bの幅W1との差の半値は、現像条件によっても変化するが、ここでは、たとえば約0.5μmとする。
また、孔部16にオーバーハング形状の側面16aを形成するために、フォトレジスト14として、ネガ型フォトレジスト(LMR−F33:冨士薬品工業株式会社製)を使用した。
つまり、ネガ型フォトレジストは、露光光が照射された部分が不溶化する。ところで、照射される露光光は、フォトレジスト14を厚み方向に伝搬する過程でレジスト分子により吸収され、深さとともに徐々に強度が減少する。つまり、フォトレジスト14の上面14dからの深さにとともに、到達する露光光の強度が減少する。よって、上面14dからの深さとともに、フォトレジスト14の不溶化の程度が小さくなっていく。すなわち、上面14dからの深さとともに、フォトレジスト14は現像液に溶けやすくなる。その結果、現像により、中空部16cは、上面14dからの深さとともに拡幅し、オーバーハング形状の側面16aが形成される。
(第3工程)
次に、図1(C)に示す構造体30を形成する。すなわち、基板構造体20において、フォトレジスト14をマスクとしてICP−RIEを行うことで、エッチング予定領域18に存在する保護膜10を除去し、基板12の主面12aが露出した露出領域22を形成する。
ICP−RIEにあたっては、エッチングガスとしてSFガスを用いた。ここで、SFガスの流量を、約10sccmとした。また、エッチング室の気圧を約7.5mTorrとした。また、ICPパワーを約50Wとし、およびRIEパワーを約15Wとした。さらに、エッチング中における基板12の温度を約40℃とした。
この実施の形態においては、保護膜10(膜厚:約100nm)の1.5倍に相当する膜厚(約150nm)を除去するエッチング時間でエッチングを行った。これは、保護膜10を確実に除去するためである。具体的には、事前実験から求められた窒化シリコン(保護膜10)のエッチング速度(約40nm/min)から、エッチング時間を約3.75(min)(=150/40)とした。
これらの条件でエッチングを行うことにより、エッチング予定領域18の保護膜10が除去され、開口部16bと合同な平面形状の露出領域22が形成される。
ここで、「合同」とは、エッチング終了時において、露出領域22の平面形状と、主面12aに対する開口部16bの正射影とが、実質的に一致することを示す。なお、「実質的に一致」とは、この実施の形態のように、保護膜10を膜厚換算で50%オーバーエッチングしたときに、開口部16bの正射影と、露出領域22(正射影よりも大面積)との間の間隔が0.1μm以内であることを示す。
また、SFガスの流量の単位「sccm」は、温度0℃および気圧101325Paに換算したガス流量cm/minを示す。
また、ICPパワーとは、プラズマを生成するための高周波電源に印加する電力のことを示し、エッチング室中で生成されるプラズマ粒子の量に関係する。また、RIEパワーとは、基板構造体20へとプラズマ粒子を引き込むための高周波電源に印加する電力のことを示し、プラズマ粒子の保護膜10への入射エネルギー、すなわち、プラズマシース電位に関係する。
ここで、図2のSEM写真を参照して、所定条件のICP−RIEにより開口部16bと合同な平面形状の露出領域22が得られることを示す。
図2に示された構造体70は、発明者らが発明完成に至るまでの過程で製作した一試作例である。したがって、構造体70の積層構造は、上述した基板構造体20とは若干異なっている。しかし、構造体70および基板構造体20の基本的な積層構造は共通していることから、以下に説明する議論は基板構造体20についても成立する。
構造体70は、基板52と保護膜54とフォトレジスト56とからなる。
基板52は、サファイア基板である。サファイア基板52上には、約100nmの厚みの窒化シリコンからなる保護膜54が堆積されている。保護膜54上には、この実施の形態で用いたものと同様のフォトレジスト56を、約0.5μmの厚みで塗布している。
そして、上述した第2工程と同様にして、フォトレジスト56の露光および現像を行い、開口幅が約1μmの孔部58を形成した。続いて、エッチング時間を2分とした以外は第3工程と同様のエッチング条件でICP−RIEを行い、保護膜54を除去した。
その結果、図2に示したように、孔部58と、ほぼ合同な形状、つまり、孔部58の開口幅とほぼ等しい幅を有する露出領域59が得られた。
次に、図3を参照して、エッチング予定領域18の外縁付近における構造体30の断面構造につき、詳細に説明する。
図3を参照すると、露出領域22と開口部16bの平面形状は合同に形成されている。これは、上述したエッチング条件では、大部分のプラズマ粒子が、主面12aに対してほぼ垂直な方向から、保護膜露出領域10bへと照射されるためである。
なお、「プラズマ粒子」とは、プラズマを構成する正イオンおよびラジカルを示すものとする。
しかし、プラズマ粒子の中には、飛行の過程でエッチング室内に残留する気体粒子と衝突することにより、軌道が変更されるものが僅かながら存在する。このようにして軌道が変更されたプラズマ粒子(以下、周辺照射プラズマ粒子と称する。)は、エッチング予定領域18外の保護膜露出領域10bへも照射されることとなる。その結果、図3に示すように、エッチング予定領域18の周辺領域18aでも保護膜10のエッチングが進行する。
ここで、周辺領域18aは、平面視で、保護膜露出領域10bからエッチング予定領域18を除いた領域のことを示す。つまり、周辺領域18aは、露出領域22を囲む環状の平面形状を有し、外周が孔部16の側面16aで規制された環状領域である。換言すれば、周辺領域18aは、平面視で、露出領域22を相似的に拡大した領域(側面16aで囲まれる領域)から露出領域22を除いた領域ということもできる。
ところで、周辺領域18aにおける周辺照射プラズマ粒子の照射量は、エッチング予定領域18からの離間距離が長くなるとともに急激に少なくなっていく。また、保護膜10のエッチング量は、その点におけるプラズマ粒子の照射量に比例する。
この結果、周辺領域18aにおける保護膜10の断面形状は、周辺領域18a内での周辺照射プラズマ粒子の照射量分布を反映したものとなる。つまり、周辺領域18aにおいて、保護膜10は、露出領域22から離間するとともに、なだらかに湾曲しながら徐々に厚くなっていく。すなわち、周辺領域18aにおける保護膜10の断面は、その輪郭線10dの傾きが露出領域22から離間するとともに緩やかとなるような形状を有している。換言すれば、露出領域22と周辺領域18aとの境界部Bにおいて、保護膜10の高さの不連続(階段状の)変化が抑制される。
ここで、「輪郭線10d」とは、周辺領域18aで主面12aに対して垂直に保護膜10を切断して得られる切断面における、中空部16cと保護膜10との境界となる曲線のことを示す。
周辺領域18aの幅D、つまり、周辺領域18aの外縁と、露出領域22の外縁との間の距離は、上述のオーバーハングの幅L(図1(B)参照)に等しく、約0.5μmである。
周辺照射プラズマ粒子は、実質的に周辺領域18a内部にのみ照射されるので、周辺領域18aの外側、つまりフォトレジスト14で被覆された領域ではエッチングは進行しない。ここで、フォトレジスト14で被覆された、周辺領域18aの外側の非エッチング領域を平坦領域18bと称する。換言すれば、平坦領域18bは、保護膜10において、露出領域22および周辺領域18aを除いた領域ということもできる。
上述のように、周辺領域18aではエッチングが進行するが、平坦領域18bではエッチングが進行しない。よって、周辺領域18aと平坦領域18bとの境界部においては、保護膜10がほぼ垂直に延在する側壁10cが形成される。この側壁10cの高さ、すなわち、平坦領域18bの高さと、周辺領域18aの高さの差は、約50nmである。
なお、第1〜第3工程までが、この発明のエッチング方法に相当する。
また、構造体30から、フォトレジスト14を除いた構造体、すなわち、基板12と保護膜10と露出領域22と周辺領域18aと平坦領域18bとからなる構造体が、この発明のエッチング構造体60に相当する。
(第4工程)
次に、図1(D)に示す構造体40を形成する。すなわち、孔部16を有するフォトレジスト14をマスクとして、露出領域22を含む構造体30の主面12a側の領域に真空蒸着により金属膜24を堆積する。ここで、金属膜24は、たとえば、厚み約50nmのNi膜と厚み約0.5μmのAu膜とをこの順序で堆積した積層膜とする。
より詳細には、構造体30を洗浄後、不図示の真空蒸着装置にセットして、金属膜24の真空蒸着を行う。金属の蒸発源としては、電子線加熱方式のるつぼを用いた。そして、るつぼを、支持体(プラネタリ)に取り付けられた基板12の主面12aに臨むように、基板12から離間させて配置する。この際、るつぼは、プラネタリの回転軸から偏心させて位置させる。そして、成膜室内の真空度を約7×10−7Torrに保った状態で、プラネタリを、回転軸の周りに所定の速度で回転させながら、るつぼ中の金属を蒸発させることで金属膜24を堆積した。
これにより、フォトレジスト14の上面14dに金属膜24aが堆積される。同様に、露出領域22に金属膜24bが堆積される。
蒸発源を点蒸発源と見なせないこと、および、プラネタリを回転させていることなどにより、開口部16bを通過して中空部16cに至る金属原子には、主面12aに対して垂直に飛来するものばかりでなく、主面12aに対して傾いて飛来するものも含まれる。
しかし、中空部16cに飛来する金属原子は、上述した周辺照射プラズマ粒子よりも高い指向性を有しており、周辺照射プラズマ粒子の照射領域よりも狭い範囲に堆積する。これは、蒸発源の面積がプラズマ生成領域よりも小さいこと、および、真空蒸着の際の真空度が、ICP−RIEの際の真空度よりも小さいことなどによる。
よって、金属原子は、露出領域22よりも広く、かつ、周辺領域18aの外縁よりも狭い領域に堆積する。つまり、金属膜24bは、露出領域22のみならず、周辺領域18aに存在する保護膜10の一部を被覆するように形成される。
この実施の形態においては、金属膜24bは、周辺領域18aに約0.2μmの幅にわたってオーバーラップしている。
また、金属膜24bは、上方に向かうほど幅が狭くなる断面台形状に堆積される。この理由は、真空蒸着の進行とともに、開口部16bの周縁を構成するフォトレジスト14上に徐々に金属膜24aが堆積されるためである。つまり、真空蒸着が進行して、上記周縁に堆積される金属膜24aの厚みが増加するとともに、露出領域22上の任意の点から見た、開口部16bの立体角が徐々に小さくなっていく。よって、真空蒸着の進行とともに開口部16bを通過可能な金属原子の飛来角度範囲が制限され、結果として、金属膜24bは断面台形状に堆積される。
(第5工程)
最後に、図1(E)に示す構造体50を形成する。すなわち、孔部16内に存在する金属膜24b以外の金属膜24aをフォトレジスト14とともに除去する。
より詳細には、構造体40を、ジメチルホルムアミド((CHNCHO)溶液に浸漬する。これにより、フォトレジスト14が溶解し、フォトレジスト14上に堆積されていた金属膜24aとともに除去される。不用な金属膜24aが取り除かれることにより、露出領域22上に金属膜構造体26(金属膜24b)が残置形成される。
ここで、金属膜構造体26とは、半導体装置に用いられる、金属からなる各種電極(たとえば、ゲート電極等)や、配線等を示す。
図4に第1〜第5工程を経ることにより得られた金属膜構造体26(およびエッチング構造体60)の断面TEM写真を示す。
この断面TEM写真は、4000倍の倍率で観察したものである。
図4には、GaN層12c、保護膜10および金属膜構造体26等が示されている。
図面中央の断面台形状の黒色部が金属膜構造体26である。この金属膜構造体26とオーバーラップするように延在する白色部が保護膜10である。保護膜10の底部および金属膜構造体26の底部の双方と接して存在する灰色部がGaN層12cである。
図4より明らかなように、露出領域22と周辺領域18aとの境界部Bにおいて、保護膜10の階段状の高さの変化が抑えられていることがわかる。そして、幅が約0.5μmの周辺領域18aにおいては、露出領域22から離間するとともに、保護膜10の膜厚が徐々に厚くなっていくことがわかる。周辺領域18aと平坦領域18bとの境界部においては、保護膜10に側壁10cが形成されていることがわかる。
また、金属膜構造体26は、周辺領域18aに約0.2μmの幅にわたってオーバーラップしていることがわかる。境界部Bに跨って堆積された金属膜構造体26の写真像には、不均一な濃淡の変化は見られない。つまり、金属膜構造体26には、段切れが発生していないことがわかる。
ここで、「段切れ」とは、段差に跨って金属を真空蒸着した場合に、段差の上段に存在する金属膜と、段差の下段に存在する金属膜とが、それぞれ別個に成長するために、両者の間に隙間が生じ、電気的導通が悪化する現象のことを示す。
このように、この実施の形態のエッチング方法では、第3工程において、所定条件のICP−RIEにより保護膜10のエッチングを行っている。その結果、開口部16bを介して保護膜10に照射されるプラズマ粒子は、保護膜露出領域10bに対してほぼ垂直に入射する。よって、エッチングは、開口部16bと合同の平面形状を有するエッチング予定領域18でのみ実質的に進行する。これにより、保護膜10のサイドエッチングが抑制される。
また、この実施の形態のエッチング方法では、ICP−RIEの条件を最適化することにより、サイドエッチングを抑制している。よって、従来技術のように、サイドエッチングを抑制するために新たな工程を追加する必要がない。
また、この実施の形態の金属膜構造体26の製造方法では、露出領域22が開口部16bと合同の平面形状に形成されるので、露出領域22およびその周辺の保護膜10を金属膜構造体26で被覆することができる。これにより、背景技術で説明した非被覆領域114(図5)の形成が防止される。その結果、非被覆領域114に由来する、主面12aの汚染や、表面電荷の発生が抑制される。よって、この金属膜構造体26を電極や配線として用いた半導体装置の電気的特性の低下を抑制できる。
また、この実施の形態の金属膜構造体26の製造方法では、上述のエッチング方法を利用しているので、周辺領域18aにおいても保護膜10のエッチングがわずかながら進行する。よって、露出領域22と周辺領域18aとの境界部において、保護膜10の高さはなだらかに高くなっていく。その結果、この境界部に堆積される金属膜構造体26の段切れが抑制される。
また、この実施の形態のエッチング構造体60では、周辺領域18aにおいて、保護膜10の断面の輪郭線10dの傾きが露出領域22からの距離に応じて緩やかになるように形成されている。つまり、露出領域22と周辺領域18aとの境界部Bに階段状の段差が存在しない。その結果、周辺領域18aを一部被覆するように露出領域22に金属膜24bを堆積させたときに、露出領域22と周辺領域18aとの境界部Bで段切れが発生することがない。
また、この実施の形態のエッチング構造体60は、周辺領域18aと平坦領域18bとの境界に、側壁10cを備えている。この結果、エッチング構造体60の全面に層間絶縁膜等を被覆した際に、この側壁10cがアンカー効果を発揮し、層間絶縁膜の膜剥がれ等を抑制することができる。
なお、基板12は、サファイア基板12bとGaN層12cの積層基板に限られず、たとえば、Si基板など、設計に応じて任意好適な基板を用いることができる。
また、保護膜10は、窒化シリコン膜に限られず、たとえば、SiO膜など、設計に応じて任意好適な膜を用いることができる。ただし、この保護膜をエッチングするにあたっては、保護膜の種類に応じてエッチングガスの種類を選択する必要がある。
また、保護膜10の膜厚は100nmに限られず、設計に応じて任意好適な膜厚とすることができる。
また、フォトレジスト14は、ネガ型フォトレジストに限られず、イメージリバース法を用いて露光現像したポジ型フォトレジストを用いてもよい。
また、フォトレジスト14の厚みは、1μmに限られず、設計に応じて任意好適な厚みとすることができる。
また、開口部16bの幅W1は、1μmに限られず、形成する金属膜構造体26のサイズにあわせて、設計に応じて任意好適な幅とすることができる。
また、側面16aのオーバーハングの幅Lは、0.5μmに限られず、設計に応じて任意好適な幅とすることができる。ただし、オーバーハングの幅Lは、金属膜24bの堆積の障害とならないような幅とすることが好ましい。したがって、この実施の形態の場合には、オーバーハングの幅Lは、金属膜24bと周辺領域18aとのオーバーラップ幅(約0.2μm)よりも広い幅であることが好ましい。
また、真空蒸着は、電子線加熱方式に限られず、抵抗加熱方式や高周波加熱方式などの公知の加熱方式を採用することができる。
また、第3工程においてエッチングに用いるプラズマは、ICP(誘導結合プラズマ)に限られず、ECR(electron cyclotron resonance)法により生成されたプラズマであってもよい。
また、第3工程において、エッチング中の基板12の温度は、40℃に限られず、フォトレジスト14が熱変形しないような温度であればよい。たとえば、基板12の温度は、室温(約25℃)〜80℃程度の温度であればよい。
(実施の形態2)
この実施の形態においては、第3工程におけるICP−RIEの好適なエッチング条件につき説明する。
発明者らは、(1)ICPパワー、(2)RIEパワーおよび(3)エッチング室の気圧を種々に変更して、基板構造体20のICP−RIEを行った。
その結果、通常のICP−RIEで用いられる条件(たとえば、ICPパワー:1kW以上およびRIEパワー:500W以上)では、エッチング速度が大きすぎて、露出領域22および周辺領域18aの形状(保護膜10の輪郭線10dの傾きや周辺領域18aのエッチング量)を制御することが困難であることが明らかとなった。
発明者らは、ICPパワーおよびRIEパワーを通常の1/10程度にまで減少させて本発明の範囲とすれば、エッチング速度が小さくなり、露出領域22および周辺領域18aの形状を制御可能であることを見いだした。
また、発明者らは、保護膜10のエッチング速度は、主にRIEパワーに依存することを見いだした。つまり、RIEパワーの変化率に対するエッチング速度の変化率よりも、ICPパワーの変化率に対するエッチング速度の変化率の方が小さいことを明らかにした。
ICPパワーは、20〜100Wとすることが好ましい。ICPパワーを20W以上とすることにより、実用上許容できる程度の量のプラズマ粒子がエッチング室内で生成される。その結果、保護膜10のエッチング速度を実用上許容できる大きさとすることができる。
また、ICPパワーを100W以下とすることにより、エッチング室内で生成されるプラズマ粒子の量が過剰となることはない。その結果、保護膜10のエッチング速度が大きくなりすぎることはない。
ICPパワーは、30〜80Wであることがより好適である。さらに、ICPパワーを40〜60Wとすれば、より一層好適である。ICPパワーをこれらの範囲に限定することにより、露出領域22および周辺領域18aの形状制御性を犠牲にすることなく、保護膜10のエッチングに要する時間を短縮することができる。
RIEパワーは、保護膜10へのプラズマ粒子の引き込み量(照射量)、および、保護膜10に入射するプラズマ粒子の入射エネルギーに関係している。
この入射エネルギーは、さらに、境界部B(図3)付近における保護膜10の断面の輪郭線10dの傾きに関係している。つまり、RIEパワーを大きくすると、入射エネルギーが大きくなり、したがって、境界部B付近の輪郭線10dが立ってくる(傾きが大きくなる)。それに対し、RIEパワーを小さくすると、入射エネルギーが小さくなり、したがって、境界部B付近の輪郭線10dが寝てくる(傾きが小さくなる)。
RIEパワーは、5〜50Wとすることが好ましい。RIEパワーを5W以上とすることにより、エッチング予定領域18に、実用上許容できる量のプラズマ粒子を照射することができる。また、プラズマ粒子の入射エネルギーが小さいことから、プラズマ粒子の衝突により露出領域22に生じるダメージを小さくすることができる。さらに、境界部B付近における保護膜10の断面の輪郭線10dの傾きを小さくすることができるので、金属膜構造体26を形成した場合に境界部B付近における段切れを抑制することができる。
また、RIEパワーを50W以下とすることにより、エッチング予定領域18に、実用上充分な量のプラズマ粒子を照射することができる。また、プラズマ粒子の衝突により露出領域22に生じるダメージを実用上許容できる程度に抑えることができる。さらに、境界部B付近における保護膜10の断面の輪郭線10dの傾きを、金属膜構造体26の境界部B付近における段切れを抑制可能な程度とすることができる。
RIEパワーは、10〜30Wであることがより好適である。さらに、RIEパワーを15〜20Wとすれば、より一層好適である。RIEパワーをこの範囲にすることにより、境界部B付近の輪郭線10dの傾きを金属膜構造体26の段切れが発生しないような角度に保ちつつ、露出領域22に対するダメージを抑え、かつ、エッチング速度を実用上充分な大きさとすることができる。
エッチング室の気圧は、1〜100mTorrとすることが好ましい。エッチング室の気圧は、エッチング室内に残留する気体粒子の量に関係しており、この気圧が大きいほど、プラズマ粒子と気体分子との衝突が増える。この結果、この気圧が大きいほど、飛行の過程で軌道が変化するプラズマ粒子が多くなる。したがって、気圧が大きいほど、プラズマ粒子は、保護膜露出領域10bの広い範囲にわたって照射されることになる。この結果、気圧が大きいほど、境界部B付近の輪郭線10dの傾きが小さくなる。
エッチング室の気圧を、1mTorr以上とすることにより、境界部B付近の輪郭線10dの傾きを金属膜構造体26の段切れが発生しないような角度に保つことができる。また、エッチング室の気圧を、100mTorr以下とすることにより、周辺領域18aにおける保護膜10の過剰なエッチングを抑えることできる。
エッチング室の気圧は、7.5〜15mTorrであることがより好適である。エッチング室の気圧をこの範囲にすることにより、周辺領域18aにおける保護膜10の過剰なエッチングを抑えつつ、境界部B付近の輪郭線10dの傾きを金属膜構造体26の段切れが発生しないような角度に保つことができる。
なお、通常のICP−RIEは、“RIEパワー<ICPパワー”という条件で行われることが多い。しかし、この発明の場合には、RIEパワーとICPパワーとの大小関係には特に制限はなく、“RIEパワー≧ICPパワー”との条件でエッチングを実施してもよい。
(A)〜(E)は、実施の形態のエッチング方法の説明に供する工程図であって、各工程段階における構造体の断面切り口を示す図である。 第3工程後に得られる構造体の断面SEM写真である。 第3工程後に得られる構造体のエッチング予定領域の外縁付近における断面切り口を示す図である。 金属膜構造体(エッチング構造体)の断面TEM写真である。 (A)〜(E)は、従来技術のエッチング方法の説明に供する工程図であって、各工程段階における構造体の断面切り口を示す図である。
符号の説明
10,54 保護膜
10a 表面
10b 保護膜露出領域
10c 側壁
10d 輪郭線
12,52 基板
12a 主面
12b サファイア基板
12c GaN層
14,56 フォトレジスト
14d 上面
16,58 孔部
16a 側面
16b 開口部
16c 中空部
18 エッチング予定領域
18a 周辺領域
18b 平坦領域
20 基板構造体
22,59 露出領域
24,24a,24b 金属膜
26 金属膜構造体26
30,40,50,70 構造体
60 エッチング構造体

Claims (4)

  1. 基板と、該基板の主面を覆う被エッチング膜と、該被エッチング膜を覆い、かつ、孔部が形成されているエッチング保護膜とを備えており、
    該孔部は、前記エッチング保護膜表面に形成された開口部と、該開口部に前記エッチング保護膜の厚み方向に連続し、前記被エッチング膜に至る中空部とで形成されており、
    前記開口部の平面形状は、前記被エッチング膜のエッチング予定領域の平面形状と合同であり、
    前記孔部は、前記エッチング保護膜表面から深さ方向に前記被エッチング膜に向かうにしたがって拡幅している孔幅を有する基板構造体において、
    前記被エッチング膜のうち、前記エッチング予定領域に存在する被エッチング膜部分を誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングにより除去して、前記基板の前記主面が露出した露出領域を形成するにあたり、
    (1)ICPパワーを4060Wとし、
    (2)RIEパワーを5〜50Wとし、および、
    (3)エッチング室の気圧を1〜100mTorrとする
    条件でエッチングを行うことを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記基板として主面側にGaN層が設けられた基板を用い、前記被エッチング膜として窒化シリコン膜を用い、前記エッチング保護膜としてネガ型フォトレジストを用い、および前記誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングのエッチングガスとしてSFを用いることを特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 請求項1または2に記載のエッチング方法を利用して金属膜構造体を形成するにあたり、
    前記露出領域の形成後に、
    前記エッチング保護膜をマスクとして、前記露出領域を含む前記基板の前記主面側の領域に真空蒸着により金属膜を堆積する工程と、
    該金属膜のうち、前記孔部外に存在する金属膜部分を、前記エッチング保護膜とともに除去する工程と
    を含むことを特徴とする金属膜構造体の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載のエッチング方法を利用して形成されるエッチング構造体であって、
    基板と、
    該基板の主面を覆う被エッチング膜と、
    該被エッチング膜が除去されて前記基板の主面が露出した露出領域と、
    前記被エッチング膜の領域であって、該露出領域の平面形状を相似的に拡大した領域から該露出領域を除いた周辺領域と、
    前記被エッチング膜の領域であって、前記露出領域および前記周辺領域からなる領域以外の領域である平坦領域とを備えており、
    該周辺領域に存在する前記被エッチング膜の断面の輪郭線の傾きが、前記露出領域から離間するにしたがって緩やかとなるように、前記被エッチング膜の膜厚が、前記露出領域から離間するにしたがって厚くなっており、および
    該周辺領域と前記平坦領域との間の境界部に、前記被エッチング膜が前記主面に垂直に延在する側壁を備えている
    ことを特徴とするエッチング構造体。
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