JP4631707B2 - 照明装置、露光装置、露光方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents

照明装置、露光装置、露光方法及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子等のデバイスを製造するフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置及び露光方法等に関する。
本願は、2003年11月13日に出願された特願2003−383880号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
半導体素子、薄膜磁気ヘッド、液晶表示素子等のデバイスを製造するフォトリソグラフィ工程では、フォトマスクあるいはレチクルに形成されたパターンの像をフォトレジスト等の感光剤を塗布した基板上に転写させる露光装置が一般的に使用されている。この露光装置では、半導体メモリの大容量化やCPUプロセッサの高速化・大集積化の進展とともに、基板上に形成されるレジストパターンの高集積化・微細化の要求が、年を追う毎に厳しくなってきている。その一方で、パターンの高集積化・微細化に伴い、露光条件のわずかな変化が不良率を上昇させ、歩留まりの低下を招いている。
このため、露光装置では、照度むらに起因して不均一となるパターンの線幅の不良を、積算露光量を均一化することにより防止している。特に、スリット状の照明光に対してマスクと基板とを相対的に走査して、マスクに形成されたパターンを基板上に転写する走査型露光装置においては、例えば、特開平10−340854号公報や特開2000−82655号公報に開示されるように、照明光のスリット幅を部分的に変化させて、積算露光量を均一化させる可変スリット装置が提案されている。
特開平10−340854号公報(第1図) 特開2000−82655号公報(第1図)
上述した技術では、スリット状の照明光の長手方向に複数のブレードを並べ、各ブレードにアクチュエータを連結して、駆動することにより、照明光のスリット幅を部分的に変化させるようにしている。そして、照度むらに起因する露光むらを精度良く解消させるためには、多数のブレードを用いて、スリット幅を変更できる箇所(長手方向の位置)を増やし、照明光のスリット幅を細かく制御することが望ましい。
しかしながら、ブレードの数が増大すると、その分だけアクチュエータの数が増え、アクチュエータの制御が複雑化するとともに、照明光の形状を変化させるための時間が増大して露光装置のスループットを低下させてしまうという問題がある。また、アクチュエータの増加は発熱を伴い、露光装置の露光精度に悪影響を与えてしまうという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、スリット状の照明光の形状を細かく制御することを可能としつつ、照明光のスリット幅の形状変化を高速に行うことができる照明装置、露光装置、露光方法及びデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明に係る照明装置は、スリット状の照明光で被照射物を照明する照明装置において、前記照明光の一方の長辺を規定するための複数のエッジ部を有する第1遮光部と、前記照明光の他方の長辺を規定し、前記複数のエッジ部より少ない数のエッジ部を有する第2遮光部と、前記第1遮光部を駆動し、前記複数のエッジ部の位置を変更する第1駆動機構と、前記第2遮光部を駆動し、前記第2遮光部のエッジ部の位置を変更する第2駆動機構と、前記照明光の照度むらに含まれる第1成分と前記第1成分とは異なる第2成分とをそれぞれ求め、前記第1成分に基づいて、前記第1駆動機構を駆動すると共に、前記第2成分に基づいて、前記第2駆動機構を駆動する制御装置と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、第2遮光部により、照明光の照度むらに含まれる第2成分を容易かつ高速に補正することができる。そして、第1遮光部により、照明光の照度むらに含まれる第1成分を補正することができる。
また、前記第1遮光部は、前記複数のエッジ部を前記照明光の長手方向に対して略直交する方向に押し引きする第1押引部材を有するものでは、照明光の長手方向の形状を詳細に変化させることができる。
また、複数のエッジ部が櫛歯状に略隙間なく配置されるものでは、照明光を漏れなく遮光することができる。
また、前記第2遮光部は、前記エッジ部を有する1枚のブレードと、前記ブレードの両端部を押し引きする第2押引部材を有し、前記第2駆動機構は、前記第2押引部材を介して、前記ブレードの前記エッジ部を所定位置から傾斜させるものでは、簡単な機構で第2遮光部を駆動できるので、高速に照明光の第2成分を補正することができる。
本発明に係る照明装置は、スリット状の照明光をマスクを介して基板に照射しつつ、前記マスクと前記基板とを前記照明光の長手方向と略直交する方向に相対走査することにより、前記マスクに形成されたパターンを前記基板上に露光する露光装置において、前記照明光を前記マスクに照射する照明装置として、上記照明装置を用いることを特徴とする。
この発明によれば、露光むらが高速かつ的確に補正されて、基板に形成される線幅が均一になり、線幅不良の発生を低下させることができる。
また、前記制御装置は、前記第1成分及び前記第2成分に基づいて、前記相対移動時に、前記照明光の長手方向と略直交する方向における前記照明光の照度が累積で略均一になるように、前記第1駆動機構及び前記第2駆動機構に対して、前記第1遮光部及び前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする。
また、前記照明光の照度むらに関する情報を計測する計測部を有し、前記制御装置は、前記計測部の計測結果に基づいて、前記第1成分及び前記第2成分を算出する演算部を有することを特徴とする。
また、前記制御装置は、前記照度むらに関する情報と、前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報とに基づいて、前記第1駆動機構に対して前記第1遮光部を駆動するように駆動指令を与えると共に、前記第2駆動機構に対して前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする。
また、前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報は、前記基板上に塗布される感光剤の膜厚のむらに起因する線幅変化量を含むことを特徴とする。
また、前記演算部は、前記照明光の照度むらに関する情報及び前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記照明光の一方の長辺の形状と前記照明光の他方の長辺の形状との少なくとも一方を求め、前記制御装置は、前記演算部の演算結果に基づいて、前記第1駆動機構に対して、前記第1遮光部を駆動するように駆動指令を与えるとともに、前記第2駆動機構に対して、前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする。
また、前記計測部は、前記マスクの交換時に、前記照明光の照度むらに関する情報を計測し、前記制御装置は、交換された前記マスクに形成されたパターンを前記基板に露光する前に、前記照明光の照度むらに関する情報に基づいて、前記第1駆動機構及び前記第2駆動機構に対して、前記第1遮光部及び前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えると共に、前記基板上の複数の露光領域のそれぞれに前記パターンを露光する毎に、前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記第2駆動機構に対して、前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする。
また、前記第1成分は、前記照明光の長手方向における照度分布の高次むら成分を含み、
前記第2成分は、前記照明光の長手方向における照度分布の低次むら成分を含むことを特徴とする。
また、前記制御装置は、前記基板に形成される前記パターンの線幅不良を抑えるために、前記第2遮光部を駆動する駆動指令を前記第2駆動機構に与えることを特徴とする。
また、前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する前処理工程に起因して発生することを特徴とする。
また、前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する後処理工程に起因して発生することを特徴とする。
本発明に係る露光方法は、スリット状の照明光をマスクを介して基板に照射しつつ、前記マスクと前記基板とを前記照明光の長手方向と略直交する方向に相対走査させることにより、前記マスクに形成されたパターンを前記基板上に露光する露光方法において、前記照明光の照度むらに関する情報を計測し、前記照明光の一方の長辺を規定するために、前記照度むらに関する情報に基づいて、前記照明光の照度むらに含まれる第1成分を求め、前記第1成分に基づいて、第1遮光部が有する複数のエッジの位置を変更し、前記照明光の他方の長辺を規定するために、前記照度むらに関する情報に基づいて、前記照明光の照度むらに含まれ、前記第1成分とは異なる第2成分を求め、前記第2成分に基づいて、第2遮光部が有する前記複数のエッジより少ない数のエッジ部の位置を変更することを特徴とする。
この発明によれば、第2遮光部により、照明光の照度むらに含まれる第2成分を容易かつ高速に補正することができる。そして、第1遮光部により、照明光の照度むらに含まれる第1成分を補正することができる。
また、前記第1成分及び前記第2成分に基づいて、前記相対移動時に、前記照明光の長手方向と略直交する方向における前記照明光の照度が累積で略均一になるように、前記第1遮光部と前記第2遮光部とを駆動することを特徴とする。
また、前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記照明光の他方の長辺の形状との少なくとも一方を演算し、演算結果に基づいて、前記第2遮光部を駆動することを特徴とする。
また、前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報は、前記基板上に塗布される感光剤の膜厚のむらに起因する線幅変化量を含むことを特徴とする。
また、前記マスクの交換時に、前記照明光の照度むらに関する情報を計測し、計測結果に基づいて、前記第1遮光部及び前記第2遮光部を駆動し、前記基板上の複数の露光領域のそれぞれに前記パターンを露光する毎に、前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記第2遮光部を駆動することを特徴とする。
また、前記第1成分は、前記照明光の長辺方向における照度分布の高次むら成分を含み、
前記第2成分は、前記照明光の長辺方向における照度分布の低次むら成分を含むことを特徴とする。
また、前記基板に形成される前記パターンの線幅不良を抑えるために、前記第1遮光部及び前記第2遮光部の少なくとも一方を駆動することを特徴とする。
また、前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する前処理工程に起因して発生することを特徴とする。
また、前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する後処理工程に起因して発生することを特徴とする。
本発明に係るデバイスの製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程において、上記露光方法を用いることを特徴とする。
この発明によれば、照度むらに起因するパターンの線幅不良が抑えられるので、微細なパターンを備えるデバイスを効率よく製造することができる。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
第1の発明では、低次むら成分と高次むら成分とをそれぞれ異なる遮光部で補正するので、複数の遮光部の制御が錯綜せず、的確に照度むらを補正することができる。
また、照明光の長手方向の形状を詳細に変化させて、照明光の高次むら成分を的確に補正することができる。照明光を漏れなく遮光し、的確に照明光の長手方向の形状を変化させることができる。高速に照明光の低次むら成分を補正することができ、露光装置に用いた場合には、スループットを低下させない。的確に照明光の照度むらを補正することができ、露光装置に用いた場合には、微細なパターンを形成することができる。
第2の発明では、特に、照明光に低次むら成分が発生した場合には、その照度むらを高速かつ容易に補正することができる。
第3の発明及び第4の発明では、露光むらが高速かつ的確に補正されて、基板に形成される線幅が均一になり、線幅不良の発生を低下させることができ、更に、スループットを向上させることができる。特に微細なパターンを形成する場合には有効である。
また、照度光の累積のむらを的確に補正し、基板に形成されるパターンの線幅不良を確実に減らすことができる。
また、照度むらの低次むら成分及び高次むら成分を的確に補正し、基板に形成されるパターンの線幅を均一にすることができる。
第4の発明では、照度むらに起因するパターンの線幅不良が抑えられるので、微細なパターンを備えるデバイスを効率よく製造することができる。更に、半導体メモリの大容量化やCPUプロセッサの高速化・高集積化を効率よく達成することができる。
可変スリット装置を示す図である。 照明光学系及び露光装置を示す模式図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 照明光の照度むらを説明する図である。 ウエハW上に形成されるパターンの線幅の分布等を模式的に表す図である。 ウエハW上に形成されるパターンの線幅の分布等を模式的に表す図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。 図5におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
符号の説明
10 第1遮光部
20 第2遮光部
30,40 ブレード
50,60 アクチュエータ部(駆動機構)
72 ロッド(第1押引部材)
74(74a,b) ロッド(第2押引部材)
100 可変スリット装置
121 照明光学系(照明装置)
220 主制御系(制御装置)
221 演算部
230 照度計(計測部)
R レチクル(マスク)
W ウエハ(基板)
EL 照明光,照明光
L1,L2 長辺
EX 露光装置
以下、本発明の可変スリット装置の実施形態について図を参照して説明する。図1は、可変スリット装置100を示す図である。
まず、不図示の光源から射出された照明光は、整形光学系を通過して矩形状の照明光EL´に整形される。
そして、可変スリット装置100は、矩形状に整形された照明光EL´の長手方向と略直交する方向(以下、短手方向と称する)の幅を変更して、所望のスリット幅を有するスリット状の照明光ELを形成するものである。可変スリット装置100は、スリット状の照明光ELの一方の長辺L2を規定するために、通過する照明光ELの一部を遮光する第1遮光部10と、スリット状の照明光ELの他方の長辺L1を規定するために、通過する照明光ELの一部を遮光する第2遮光部20と、第1遮光部10を駆動するアクチュエータ部50と、第2遮光部20を駆動するアクチュエータ部60とを備える。すなわち、可変スリット装置100は、アクチュエータ部50,60を駆動することによって、通過する照明光ELを任意に遮光し、第1遮光部10と第2遮光部20との間の開口Mを通過する照明光ELの短手方向の幅を部分的に変化させるものである。
従って、第1遮光部10と第2遮光部20によって、照明光ELは、部分的に変化したスリット幅Sを有するスリット状の照明光ELが形成される。なお、照明光ELの両方の短辺は、不図示の2枚のブレードによって規定されている。
なお、照明光ELの短手方向をY方向とし、照明光ELの長手方向をX方向とする。
第1遮光部10は、複数のブレード30を有し、これら複数のブレード30は、互いに独立に駆動される。これら複数のブレード30は、照明光ELの光軸と直交する面内に配置され、その面内において、櫛歯状に隙間なく配置されている。
各ブレード30は、長板状に形成され、その長手方向がY方向に平行に配置される。また、各ブレード30は、照明光ELにより加熱されるため、耐熱性を備えた素材、例えば、ステンレス、鉄、銅合金等の金属により形成される。更に、隣接するブレード30と接触しつつも滑動できるように、表面処理が施される。
また、各ブレード30の長手方向における一方の端部には、直線状のエッジ部が形成されており、このエッジ部は、スリット状の照明光ELの一方の長辺L2を規定するものであり、X方向に平行に形成される。また、それぞれのエッジ部は、約10μm程度の厚みに形成される。これは、スリット状の照明光ELを遮断する光軸方向(Z方向)の位置を正確に一致させるためである。
そして、各ブレード30の長手方向における他方の端部は、ロッド72を介して後述するリニアアクチュエータ70に連結される。したがって、各ロッド72のそれぞれを照明光ELの短手方向(Y方向)に任意の距離だけ移動させることにより、各ブレード30がY方向に移動して、照明光ELの一方の長辺L2を規定する。
第2遮光部20は、長板状の一枚のブレード40から構成され、ブレード40は、その長手方向がX方向に平行に配置される。なお、図1では、ブレード40の長手方向がX方向に対して平行に配置された初期状態から、所定角度傾斜した状態を示している。
ブレード40は、ブレード30と同一の材料からなり、照明光EL側のエッジ部は、直線状に形成されるとともに、約10μm程度の厚みに形成される。
そして、ブレード40の長手方向における両端には、回転可能に連結されたロッド74a,74bと、ロッド74a,74bを照明光ELの短手方向(Y方向)に任意の距離だけ移動させるリニアアクチュエータ70が連結される。2本のロッド74a,74bを照明光ELの短手方向(Y方向)に任意の距離だけ移動させることにより、ブレード40のエッジ部を照明光ELの光軸と略直交する面内において、初期状態から傾斜させることができる。すなわち、ブレード40は、このブレード40に回転可能に連結されたロッド74aの回転軸を中心に回転したり、或いはブレード40に回転可能に連結されたロッド74bの回転軸を中心に回転させることで、ブレード40のエッジ部が、通過する照明光ELの遮光状態を変化させることができ、照明光ELを任意のスリット形状に形成することができる。
アクチュエータ部(駆動機構)50は、ブレード30の数と同数のリニアアクチュエータ70と、各リニアアクチュエータに連結されたロッド(第1押引部材)72を備え、前述したように、各リニアアクチュエータ70を駆動することにより、ロッド72を介して各ブレード30をY方向に移動させる。なお、リニアアクチュエータとして、例えば、ボイスコイルモータ等を用いることができる。
また、アクチュエータ部(駆動機構)60は、2つのリニアアクチュエータ70と、この2つのリニアアクチュエータに連結されたロッド(第2押引部材)74a,74bを備え、上述したように、各リニアアクチュエータ70を駆動することにより、ロッド74を介して、ブレード40をY方向に平行に移動させたり、回転させたりする。なお、2本のロッド74a、74bのうちの一方のロッド74aは、X方向に弾性変形可能な弾性体(例えば、板ばね等)で構成されており、ロッド74aの先端、すなわち、ブレード40との連結部がX方向に微動可能になっている。このように、ロッド74aの先端部分をX方向に微動可能に構成するのは、ブレード40が回転運動するからである。つまり、ブレード40を回転させると、リニアアクチュエータ70との連結する両端部がY方向に移動しつつX方向にも微動してしまうため、ロッド74aをX方向に変位可能に構成する必要がある。なお、他方のロッド74bは、ブレード40のX方向への移動の起点となるように、X方向へは屈曲しない程度の剛性、すなわち、ブレード40がY方向に移動した際に、屈曲しない剛性を備える。
なお、アクチュエータ部50、60をY方向に移動可能な不図示の移動台に取り付け、アクチュエータ部50、60と共に、各ブレード30、40をY方向に移動させることも可能である。
次に、上述した可変スリット装置100を照明装置及び露光装置に適用した実施形態について説明する。図2は、照明光学系121及び露光装置EXを示す模式図である。なお、本実施形態では、照明装置として、照明光学系121を例に説明する。
露光装置EXは、照明光(露光光)ELをレチクル(マスク)Rに照射しつつ、レチクルRとウエハ(基板)Wとを一次元方向に相対的に同期移動させて、レチクルRに形成されたパターン(回路パターン等)を投影光学系PLを介してウエハW上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパである。このような露光装置EXでは、投影光学系PLの露光フィールドよりも広いウエハW上の領域にレチクルRのパターンを露光できる。
露光装置EXは、光源120、光源120からの照明光ELによりレチクルRを照射する照明光学系121、レチクルRを保持するレチクルステージRS、レチクルRから射出される照明光ELをウエハW上に照射する投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージWS、露光装置EXの動作を統括的に制御する主制御系220等から構成される。なお、露光装置EXは、全体としてチャンバ(不図示)の内部に収納されている。
なお、XYZ直交座標系は、ウエハWを保持するウエハステージWSに対して平行となるようにX軸及びY軸が設定され、Z軸がウエハステージWSに対して直交する方向に設定される。実際には、図中のXYZ直交座標系は、XY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直方向に設定される。
光源120としては、波長約120nm〜約200nmの波長域の照明光、例えば、ArFエキシマレーザ(波長:193nm)、フッ素(F)レーザ(157nm)、クリプトン(Kr)レーザ(146nm)、アルゴン(Ar)レーザ(126nm)等を発生させるものが用いられる。なお、本実施形態では、照明光としてArFエキシマレーザを用いるものとする。
また、光源120には、図示しない光源制御装置が併設されており、この光源制御装置は、主制御系220からの指示に応じて、射出される照明光ELの発振中心波長及びスペクトル半値幅の制御、パルス発振のトリガ制御等を行う。
照明光学系121は、光源120から照射された照明光ELをレチクルR上の所定の照明領域内にほぼ均一な照度分布で照射する。
具体的には、光源120から照射された照明光ELは、偏向ミラー130にて偏向されて、光アッテネータとしての可変減光器131に入射する。可変減光器131は、ウエハ上のフォトレジストに対する露光量を制御するために、減光率が段階的又は連続的に調整可能である。可変減光器131から射出される照明光ELは、光路偏向ミラー132にて偏向された後に、第1フライアイレンズ133、ズームレンズ134、振動ミラー135等を順に介して第2フライアイレンズ136に入射する。
第2フライアイレンズ136の射出側には、有効光源のサイズ・形状を所望に設定するための開口絞りを切り替えるためのレボルバ137が配置されている。本実施形態では、開口絞りでの光量損失を低減させるために、ズームレンズ134による第2フライアイレンズ136への光束の大きさを可変としている。
レボルバ137には、ほぼ等間隔で、例えば、通常の円形開口より成る開口絞り(通常絞り)、小さな円形開口より成りコヒーレンスファクターであるσ値を小さくするための開口絞り(小σ絞り)、輪帯照明用の輪帯状の開口絞り(輪帯絞り)、及び変形光源用に複数の開口を偏心させて配置している変形開口絞りが設けられている。このレボルバ137は、モータ等の駆動装置によって回転され、いずれかの開口絞りが照明光ELの光路上に選択的に配置され、これにより瞳面における2次光源の形状や大きさが輪帯、小円形、大円形、或いは四つ目等に制限される。このように、照明光ELの光路上に、いずれかの絞りを配置することによって、レチクルRの照明条件を変更することができる。
更に、開口絞りの開口を通過した照明光ELは、コンデンサレンズ群140を介して照明視野絞り(レチクルブラインド)141を照明する。なお、照明視野絞り141については、特開平4−196513号公報及びこれに対応する米国特許第5,473,410号公報に開示されている。
また、照明視野絞り141の近傍には、可変スリット装置100が配置されている。詳述すると、可変スリット装置100が備える第1遮光部10及び第2遮光部20は、図2に示すように、レチクルRのパターンと共役の位置(厳密には、共役の位置の近傍)に配置されて、照明光ELのスリット幅Sを変化させる。また、第1遮光部10及び第2遮光部20は、照明光学系121の光軸方向に変位可能である。可変スリット装置100のスリット幅Sを変化させると、レチクルR及びウエハWに照射される照明光ELのスキャン方向(Y方向)のスリット幅Sが変化し、さらに、第1遮光部10及び第2遮光部20を照明光学系121の光軸方向に移動させることによって、レチクルR及びウエハWに照射される照明光ELの周縁部分のぼけ幅を調整することができる。
そして、照明視野絞り141及び可変スリット装置100を通過した照明光ELは、偏向ミラー142,145、レンズ群143,144,146,147からなる照明視野絞り結像光学系(レチクルブラインド結像系)を介してレチクルR上に導かれる。

これにより、レチクルR上には、可変スリット装置100の開口Mと同一形状の照明領域(露光フィールド)が形成される。
レチクルステージRSは、照明光学系121の直下に設けられ、レチクルRを保持するレチクルホルダ等を備える。レチクルホルダ(不図示)は、レチクルステージRSに支持されるとともに、レチクルR上のパターンに対応した開口を有し、レチクルRのパターンを下にして真空吸着によって保持する。レチクルステージRSは、不図示の駆動部によりY方向に一次元走査移動し、さらにX方向、及び回転方向(Z軸回りのθ方向)に微動可能である。駆動部としては、例えばリニアコイルモータが用いられる。これにより、レチクルRのパターン領域の中心が投影光学系PLの光軸を通るようにレチクルRの位置決めが可能な構成となっている。
そして、レーザ干渉計150によってレチクルRのY方向の位置が逐次検出されて、主制御系220に出力される。
投影光学系PLは、フッ素ドープ石英、或いは蛍石、フッ化リチウム等のフッ化物結晶からなる複数の屈折光学素子(レンズ)を投影系ハウジング(鏡筒169)で密閉したものであり、レチクルステージRSの直下に設けられる。投影光学系PLは、レチクルRを介して射出される照明光ELを所定の投影倍率β(βは例えば1/4)で縮小して、レチクルRのパターンの像をウエハW上の特定領域(ショット領域)に結像させる。なお、投影光学系PLを構成する各光学素子は、それぞれ保持部材(不図示)を介して投影系ハウジングに支持され、各保持部材は各光学素子の周縁部を保持する。
なお、照明光ELとして、Fレーザ等の真空紫外線を用いる場合には、透過率の良好な光学硝材として、蛍石(CaFの結晶)、フッ素や水素等をドープした石英ガラス、及びフッ化マグネシウム(MgF)等が用いられる。この場合、投影光学系PLにおいて、屈折光学素子のみで構成して所望の結像特性(色収差特性等)を得るのは困難であることから、屈折光学素子と反射光学素子(反射鏡)とを組み合わせた反射屈折系を採用してもよい。
ウエハステージWSは、ウエハWを保持するウエハホルダ180等を備える。ウエハホルダ180は、ウエハステージWSに支持されるとともに、ウエハWを真空吸着によって保持する。ウエハステージWSは、互いに直交する方向へ移動可能な一対のブロックを定盤183上に重ね合わせたものであって、不図示の駆動部によりXY平面内で移動可能となっている。
そして、外部に設けたレーザ干渉計151によってウエハステージWSのX方向およびY方向の位置が逐次検出されて、主制御系220に出力される。ウエハステージWSの−Y側の端部には、平面鏡からなるY移動鏡152YがX方向に延設されている。このY移動鏡152Yにほぼ垂直に外部に配置されたY軸レーザ干渉計151Yからの測長ビームが投射され、その反射光がY軸レーザ干渉計151Yに受光されることによりウエハWのY位置が検出される。また、略同様の構成により不図示のX軸レーザ干渉計によってウエハWのX位置が検出される。
そして、ウエハステージWSのXY面内の移動により、ウエハW上の任意のショット領域をレチクルRのパターンの投影位置(露光位置)に位置決めして、レチクルRのパターンの像をウエハWに投影転写する。
また、ウエハステージWSは、カウンタウエイト(不図示)とともに、非接触ベアリングである複数のエアパッド(不図示)を介して、床面上に浮上支持される。このため、運動量保存の法則により、例えば、ウエハステージWSの+X方向及び+Y方向の移動に応じて、カウンタウエイトが−X方向及び−Y方向に移動する。このように、カウンタウエイトの移動により、ウエハステージWSの移動に伴う反力を相殺するとともに、重心位置の変化を防ぐようにしている。
なお、ウエハWの表面のZ方向の位置(フォーカス位置)や傾斜角を検出するための斜入射形式のオートフォーカスセンサ181、オフ・アクシス方式のアライメントセンサ182等がウエハステージWSの上方に設けられる。
そして、主制御系(制御装置)220は、露光装置EXを統括的に制御するものであり、各種演算を行う演算部221の他、各種情報を記録する記憶部222が設けられる。
例えば、レチクルステージRS及びウエハステージWSの位置等を制御して、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上のショット領域に転写する露光動作を繰り返し行う。
また、可変スリット装置100のアクチュエータ部50,60に指令して、遮光部10,20の形状、位置を制御して、積算露光量の均一化も行う。
ところで、照明光EL、すなわちArFエキシマレーザ光は、酸素分子や有機物等(以下、吸光物質という)による吸収の影響を受けるので、照明光ELが通過する空間内に存在する吸光物質を低減して、照明光ELをウエハW上面まで十分な照度で到達させる必要がある。
このため、照明光ELが通過する空間、すなわち、照明光路(光源120からレチクルRへ至る光路)と投影光路(レチクルRからウエハWへ至る光路)を外部雰囲気から遮断し、それらの光路を真空紫外域の光に対する吸収性が少ない特性を有する低吸光性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン等の不活性ガス、又はこれらの混合ガス)で満たしている。
具体的には、光源120から可変減光器131までの光路にはケーシング160が、可変減光器131から照明視野絞り141までの光路にはケーシング161が、レンズ群143からレンズ群147までの照明視野絞り結像光学系にはケーシング162が設けられ、外部雰囲気から遮断されるとともに、光路内に低吸光性ガスが充填される。なお、ケーシング161とケーシング162はケーシング163により接続されている。
照明視野絞り結像光学系を納めたケーシング162と投影光学系PLとの間の空間には、レチクルRを保持するレチクルステージRSが設けられる。
また、投影光学系PLは、その鏡筒169がケーシングとなっており、その内部光路に低吸光性ガスが充填されている。
そして、投影光学系PLの像面側には、ウエハホルダ180を介してウエハWを保持するウエハステージWS、ウエハWの表面のZ方向の位置(フォーカス位置)や傾斜角を検出するための斜入射形式のオートフォーカスセンサ181、オフ・アクシス方式のアライメントセンサ182、ウエハステージWSを載置している定盤183等が設けられる。
更に、ケーシング161,162及び鏡筒169のそれぞれには、給気弁200,201,206及び排気弁210,211,216が設けられ、これらの給気弁200,201,206及び排気弁210,211,216が不図示のガス給排気システムに接続されて、各空間内に低吸光性ガスが供給されるとともに、吸光物質等が外部に排出されるようになっている。
続いて、以上のような構成を備えた可変スリット装置100、照明光学系121、及び露光装置EXを用いて、ウエハW上にレチクルRに形成されたパターンを転写する露光処理を行う方法について説明する。
まず、レチクルステージRS上及びウエハステージWS上にそれぞれレチクルR及びウエハWを載置し、照明光学系121からの照明光ELにより、レチクルRを照射する。レチクルR上の照明領域からの光は、投影光学系PLを介してウエハW上へ導かれ、ウエハW上には、レチクルRの照明領域内のパターンが縮小されて投影される。
そして、スリット状の照明光ELをレチクルRに照射しつつ、レチクルRとウエハWとを照明光ELのスリット幅Sの方向に、互いに逆方向に相対的に同期移動させて、レチクルRに形成されたパターンを投影光学系PLを介してウエハW上に転写する。このような露光作業を繰り返し行うことにより、レチクルRに形成されたパターンをウエハW上の各ショット領域に順次露光する。
この際、レチクルRに照射される照明光ELに照明むらがあると、積算露光量が不均一となり、ウエハW上に形成されるパターンの線幅が不均一となる。線幅の不均一は、半導体デバイスにおける断線等の障害原因となるため、照明光ELによる積算露光量を均一にする必要がある。このような照明むらは、照明光学系121や投影光学系PLを構成する各光学素子の透過率の変化などが原因で発生すると考えられている。
ここで、照度むらに起因する露光むらの補正原理等について述べる。図3A〜Hは、照明光の照度むら等を説明する図であり、図3A〜Dは、照度むら(分布)の形態を示し、図3E〜Hは、これらの照度むらを補正するための可変スリット装置100の開口Mの形状、すなわち、遮光部10,20によって形成される照明光ELの通過領域の形状を示す図である。
照明光ELは、通常、スリット状に形成され、レチクルRを介して、ウエハWを照射することによって、ウエハW上には、スリット状の照明領域が形成される。そして、レチクルRとウエハWとを照明光ELのスリット幅S方向に走査させることにより、ウエハW上に形成された矩形のショット領域に、レチクルRのパターンが転写される。この際、照明光ELの照度が均一であり、且つ、走査速度が一定であれば、スキャン方向と直交方向における照明光の積算露光量は均一となり、ウエハW上のショット領域は、均一に露光されるはずである。
しかしながら、実際には、照明光ELの照度が不均一となる場合が少なくなく、例えば、図3Aに示すように、スリット状の照明領域の中心Pに対して、照明光ELの照度が右側が適正値より高く、左側(−X側)が低くなるような状態が発生する。そして、このように不均一な照明光ELにより露光処理を行うと、ショット領域の右側が、いわゆる露光オーバーとなり、かつ左側が露光アンダーとなる。この結果、感光剤(フォトレジスト)の露光が不均一となり、ウエハWに形成される線幅が不均一になってしまう。
そこで、上述したような照明光ELの照度の不均一を補正する必要が生じる。補正の方法としては、照度が適正値より高い(露光オーバー)場所では、露光量を減らすために、照明光ELが照射される面積を減らすようにする。すなわち、スリット幅Sの一部を狭める。逆に、照度が適正値より低い(露光アンダー)場所では、露光量を増やすために、照明光ELが照射される面積を増やすようにする。すなわち、スリット幅Sの一部を広げる。つまり、可変スリット装置100は、スリット幅Sの一部を調整することにより、スキャン方向と直交方向における照明光の積算露光量が略均一になるように調整する。
上述した例で言えば、図3Aに示すような照明光ELの照度不均一性が生じている場合には、図3Eに示すように、右側のスリット幅Sを狭め、一方、左側のスリット幅Sを広げるように、可変スリット装置100の遮光部10,20を駆動する。これにより、右側は露光量が減り、一方、左側は露光量が増えるので、照明光ELの照度むらに起因する露光むらを補正することができる。
なお、図3E〜Hは、照明光ELの片側の長辺の形状を変更した場合を示す。両側の長辺の形状を変更する場合には、スリット幅Sが片側の長辺の形状を変更した場合と同一の幅となるようにすればよい。
照明光ELの照度むらには、上述した例のように、右から左に向けて一定の比率で照度が変化している低次むら成分(一次むら或いは傾斜むらを含む)の他、高次むら成分が存在する。この高次むら成分には、照度が放射線状に変化している2次むら(図3B)や、4次曲線形の4次むら(図3C)、或いは照度むらがランダムに発生するランダムむら(図3D)等が含まれる。
一次むらの場合には、上述したように、スリット幅Sも一定比率で変化させることにより、露光量を略均一に調整することができる(図3E)。また、2次むら、4次むら、或いはランダムむらの場合には、その照度の分布状況に合わせて、スリット幅Sを図3F〜Hのように、変化させることにより、露光量を略均一に補正して、照度むらに起因する露光むらの発生を抑えることが可能である。
次に、照度むら等に起因する露光むらを補正する際の可変スリット装置100の具体的な動作について説明する。
まず、照明光ELの露光量が計測される。照度計230は、例えば、図2に示すように、ウエハWを保持するステージWS上に設けられており、照明光ELの露光領域内の照度を計測する場合には、投影光学系PLに関し、レチクルRのパターンと共役の位置(投影光学系PLの像面)付近に配置される。なお、この照度計230の受光面の大きさは、ウエハW上に照射される露光領域より大きく形成して、露光領域内の照度むらを計測してもよいし、また、照度計230の受光面の大きさを、ウエハW上の照射される露光領域に対して小さく形成し、この露光領域内を照度計230が走査することによって、露光領域内における照度むらを計測する構成としてもよい。
そして、照度計230を用いた露光量(照度むら)の計測結果は主制御系220に送られる。
なお、照度計230を用いずに、回路パターンが形成されたレチクルRの代わりに、テストパターンが形成されたテストレチクルを用いて、ウエハW上にテストパターンを露光し、この露光処理されたウエハW上のテストパターンの線幅を実際に測定して、露光量を間接的に計測するようにしてもよい。また、ウエハW上の線幅計測は、少なくとも1つのショット領域内の複数箇所で行うことが望ましい。さらに、スリット幅Sの補正値は、ショット領域内の照明光ELが照射される位置に応じて求めることが望ましい。

このように、実際にウエハW上に形成されたテストパターンの線幅を計測することにより、後述するような照明光ELの照度むら以外の原因(例えば、ウエハW上のレジスト塗布むら等)による線幅誤差を一括して補正することも可能になる。
なお、露光領域内の照度むらの計測は、露光装置の立ち上げ時や、メンテナンス時、あるいはウエハを露光する際の露光条件設定時に行われる。露光条件としては、例えば、レチクルRを照明するための照明条件(開口絞りの設定)や、投影光学系の開口数、ウエハ上に塗布されているレジストの感度等が含まれる。なお、照度むらの計測は、ショット領域毎、ウエハW毎、或いはロット毎に行ってもよい。
露光量の計測結果が送られた主制御系220では、演算部221において、計測結果を分析し、照明光ELの照度むらの形態(1次むら、2次むら、ランダムむら等)が判断される。そして、その照度むらに起因する露光むらを補正するために必要な照明光ELの形状(スリット幅S)が求められ、更に、その形状を形成するための遮光部10,20のそれぞれのブレードの駆動量が求められる。
そして、主制御系220は、求めたブレードの駆動量に基づいて、可変スリット装置100に指令して、アクチュエータ部50,60のリニアアクチュエータ70を駆動させて、各遮光部10,20のブレードを駆動させる。
このようにして、照明光ELの照度むらに応じて可変スリット装置100を駆動して、照明光ELのスリット幅Sを部分的に変化させる。
演算部221において、照明光ELの照度むらの形態を判断するのは、照度むらの形態に応じて、駆動させる遮光部10,20を区別しているからである。
例えば、照明光ELの照度むらが1次むらであった場合には、主制御系220は、可変スリット装置100に第2遮光部20のみを駆動するように指令する。なぜならば、第2遮光部20を構成するブレード40エッジ部は、直線状に形成されているため、ブレード40を照明光ELに向けて回転及び移動させるだけで、照明光ELを直線的に遮光することができるからである。これにより、1次むらを確実に補正することができる。また、ブレード40は2つのリニアアクチュエータ70のみにより駆動されるので、複数のブレード30からなる第1遮光部10に比べて高速かつ確実に照明光ELを直線的に遮光することができる。
また、例えば、照明光ELの照度むらが2次以上の高次むら(ランダムも含む)の場合には、主制御系220は、可変スリット装置100に第1遮光部10のみを駆動するように指令する。なぜならば、第2遮光部20では高次むらを補正することが機構上不可能であり、2次以上の高次むらは第1遮光部10により補正する必要があるからである。
なお、照明光ELの照度むらは、複数の形態のむらが結合した複合むらである場合が少なくない。このため、遮光部10,20の両方を複合的に駆動して、照度むらを解消させるようにする必要がある。また、複合むらには、1次むらが含まれている場合が多い。このため、まず、第2遮光部20により、確実に1次むらを解消させることが望ましい。そして、1次むらを解消させた後に、高次むらを第1遮光部10により解消させるようにする。これにより、複数の形態のむらが結合した複合むらであっても、確実に補正することができる。
また、一枚のウエハWに形成されるショット領域毎に照度むらを補正することも可能性である。この場合には、例えば、ウエハを露光する前に、第1遮光部10により、1次むらを除いた2次以上のむらを補正するように、第1遮光部10の各ブレード30の押し引き量を設定する。この押し引き量の設定は、1枚のウエハ又は複数枚のウエハの露光が終了するまでは変更されない。また、第2遮光部20により、1次むらを補正するように、第2遮光部20のブレード40のエッジ部の傾斜角度を設定する。第2遮光部20は、高速に駆動が可能であるため、第2遮光部20のブレード40のエッジ部の傾斜角度は、1枚のウエハに形成されるショット領域毎に変更することができる。従って、1次むらは、ショット領域毎に確実に補正することができる。
また、前述したように、レチクルRは、輪帯、小円形、大円形、或いは四つ目等の照明条件で照明することができる。そこで、各種照明条件毎に、一度設定した照明光ELの形状(スリット幅)を主制御系220内に記憶しておき、照明条件が変更される毎に、照明光ELの形状になるように、可変スリット装置100の遮光部10,20を駆動するようにしてもよい。また、各種照明条件毎に、可変スリット装置100の第1遮光部10及び第2遮光部20を照明光学系121の光軸方向へ移動させるための移動量を主制御系220内に記憶しておき、照明条件が変更される毎に、照明光ELの周縁部のぼけ幅が最適になるように駆動するようにしてもよい。なぜなら、照明条件の変更に伴い、レチクルR上及びウエハW上に照射されるスリット状の照明領域の周縁部のぼけ幅が変化する。特に、スキャン方向(Y方向)と直交する方向(X方向)の周縁部のぼけ幅(スリット状の照明光ELの長辺L1、L2の幅)が変化すると、ショット領域におけるスキャン方向の照度均一性を許容範囲内に維持することが困難になる。そこで、本実施形態では、上述したように、照明条件が変更される毎に、第1遮光部10及び第2遮光部20を光軸方向に移動させ、周縁部のぼけ幅を最適に設定できるようにしている。この最適に設定されたぼけ幅と、露光量と、照度均一性との関係から、一つのショット領域を露光するための最小の露光パルス数が求められ、実際にショット領域を露光するための露光パルス数を、求めた最小の露光パルス数以上に設定することができ、ウエハWに対する積算露光量および照度均一性の精度を維持することができる。
上述した実施形態では、照度むらを可変スリット装置100により補正して露光むらを抑えることにより、パターンの線幅を均一化する場合について説明した。しかし、可変スリット装置100により積極的に照度むらを発生させて不均一に露光することにより、パターンの線幅を均一化する場合もある。
例えば、ウエハW上に塗布されるフォトレジストの膜厚が不均一な場合には、その膜厚のむらに合わせて照度むらを発生させる。そして、ポジ型フォトレジストの膜厚が厚い領域では、スリット幅Sを広くして露光量を増やし、一方、膜厚が薄い領域では、スリット幅Sを狭くして露光量を減らすことにより、フォトレジストの膜厚のむらに起因するパターンの線幅の不良(不均一)を抑えることが可能である。
そこで、以下では、照度むら以外の原因により発生するパターンの線幅不良(不均一)を補正する際の可変スリット装置100の具体的な動作について説明する。
ウエハW上には、露光に先立ってフォトレジストが塗布される。フォトレジストは、感光性樹脂であって、レチクルRからの照明光ELが照射された部分が残るネガ型と、照射された部分が除去されるポジ型が存在する。フォトレジストは、塗布機(コータ)によりウエハWの表面に薄く塗布される。コータとは、ノズルから供給された液状のレジストを、回転支持台に固定したウエハWの表面に滴下し、それを高速回転させることによってウエハW上に均一なレジスト薄膜を作る装置のことである。
しかしながら、実際には、ウエハWの表面に均一なレジスト膜を形成させることは非常に困難である。ウエハW上に成膜されるレジストの膜厚は、レジストの粘度やレジスト中の溶媒の種類、およびコータの回転速度、回転時間によって左右される。特に、レジストの塗布方法に起因してウエハWの中心から同心円状に不均一な膜厚のレジスト膜が形成される。つまり、レジスト膜厚は、ウエハWのエッジ部における表面張力等の影響で、ウエハWの中央領域に比べて、周辺領域が厚くなる傾向にある。
そして、ウエハW上のレジスト膜厚が不均一な場合にウエハWの全体を露光すると、均一な照明光を照射しても、レジスト膜が厚い領域と薄い領域との間でレジストの感光(光化学反応)の程度に差が生じてしまう。すなわち、レジストが厚い領域では感光が不十分となり、薄い領域では感光が過度となってしまう。
そして、ポジ型レジストの場合には、感光が不十分な領域ではレジストが十分に除去されないのでパターンの線幅が細くなり、一方、感光が過度な領域ではレジストが必要以上に除去されるのでパターンの線幅が太くなってしまう。したがって、ウエハWの中央領域ではパターンの線幅が細く、周辺領域ではパターンの線幅が太くなってしまう。なお、ネガ型レジストの場合には、ウエハWの中央領域ではパターンの線幅が太く、周辺領域ではパターンの線幅が細くなる。
また、露光処理後に行われる現像・エッチング工程の各処理が不均一な場合にも、パターンの線幅が不均一となる。
現像処理は、露光処理が施されたウエハW上のレジストの一部をアルカリ性水溶液で溶解して除去するものである。すなわち、ウエハW上のレジストは、照明光ELの照射(露光処理)された部分がアルカリ性水溶液に対して可溶或いは不溶に光化学変化するので、スプレーノズルからアルカリ性水溶液をウエハWに吹き付けてレジストの可溶な部分を溶解除去する。
レジストの溶解は、アルカリ水溶液の温度、濃度、スプレーの圧力、吹き付ける角度、時間による影響が大きく、レジストの溶解が不均一となってしまう場合が少なくない。例えば、ウエハWの周辺側から中心に向けてアルカリ水溶液をスプレーする場合には、ウエハWの中央領域では、レジストの溶解が不十分となり、周辺領域では過度になる場合がある。
このため、レジストの溶解除去が不十分な領域ではパターンの線幅は細くなり、一方、溶解が過度な領域ではパターンの線幅は太くなってしまうという現象が発生する。
エッチング処理は、現像処理によって露出したウエハWの銅箔部分を酸化性水溶液で溶解して、パターンを形成するものである。酸化性水溶液としては、例えば、塩化第二鉄液、塩化第二銅液があり、酸化性水溶液の塗布方法としては、ディップ式とスプレー式がある。
ディップ式エッチングでは、ウエハWの周辺から中心に向かってエッチングが進むという現象があるので、ウエハWの中央領域と周辺領域では、エッチングが不均一となってしまう。特に、ウエハWの大型化に伴い中央領域と周辺領域との差が大きくなってしまう。
また、スプレーエッチングでは、ディップ式に比べて中央領域と周辺領域とのエッチングの差は小さいが、現像処理の場合と同様に、スプレーノズルがカバーするノズル有効範囲等の影響によりエッチングが不均一となってしまう。
このため、例えば、ウエハWの中央領域では、エッチングが不十分となってパターンの線幅は太くなり、周辺領域ではエッチングが過度になってパターンの線幅が細くなってしまうという現象が発生する。
図4A,Bは、ウエハW上に形成されるパターンの線幅の変化量の分布を模式的に表す図である。なお、図中の色の濃い領域では線幅が細く、色が薄い領域では線幅が太くなっているものとする。
上述したように、照明光ELに照度むらがない場合であっても、露光処理の前処理工程及び後処理工程(図6参照)における各処理に起因して、ウエハWの各ショット領域に形成されるパターンの線幅が不均一となる場合がある。
このような場合であっても、可変スリット装置100を以下のように作用させることにより、パターンの線幅を均一化するが可能となる。
まず、パターンの線幅の不均一がどのような原因により発生したか、またどのような原因がどの程度影響しているのかを正確に知ることは容易ではない。しかし、前処理工程及び後処理工程における各処理は、少なくとも同一ロット内のウエハWに対しては略均一に行われるはずである。つまり、レジストの膜厚や、現像・エッチング処理の状態は、同一ロットのウエハWでは、略均一である。
そこで、ウエハW上に形成されるパターンの線幅の不均一性を事前に調べるために、テストパターンが形成されたレチクル、或いは回路パターンが形成されたレチクルを用いて、テスト露光を行い、ウエハW上に形成されるパターンの線幅を測定する。また、テスト露光を行う前、一旦、可変スリット装置100を初期状態、すなわち、等間隔なスリット幅になるように、第1遮光部10及び第2遮光部20を駆動する。この初期状態において、照度計230を用いて、ウエハ上に照射されるスリット状の露光領域内の照度分布を計測する。その後、等間隔なスリット幅を通過した照明光ELにより露光処理を行って、ウエハW上にパターンを形成し、その線幅の分布を計測する。
テスト露光前に計測したスリット状の露光領域内の照度分布に基づき、露光装置が備える照明光学系121や投影光学系PLを構成する光学素子の透過率が変化することによって生じる照度むらを補正するための第1遮光部10の各ブレード30の押し引き量、及び第2遮光部20のブレード40の傾斜量を求める。
また、テスト露光によって求めたウエハWの線幅の変化量の分布に基づき、ウエハ上のショット領域毎に生じる線幅変化量を求める。求められた線幅変化量に基づいて、この線幅変化量を補正するための第2遮光部20のブレード40の傾斜量を各ショット領域毎に求める。
そして、主制御系220は、実際の露光処理に先立って、照度計230の計測結果に基づいて、第1遮光部10の各ブレード30の押し引き量及び第2遮光部20のブレード40の傾斜量を調整する。次に、実際の露光処理では、ショット領域毎に、テスト露光したウエハWの線幅の分布の結果に応じて、前もって調整されたブレード40の傾斜量(照度計230の計測結果に基づいて求められた第2遮光部20のブレードの傾斜量)に、各ショット領域毎に求められた傾斜量を加えて、各ショット領域毎に与えられる積算露光量を調整してパターンの線幅不良を改善する。
例えば、パターンの線幅が細くなってしまったショット領域では、照明光ELの照度を少なくし、一方、パターンの線幅が太くなってしまったショット領域では、照明光ELの照度を多くする。すなわち、積極的に露光むらを発生させることにより、露光処理の前処理工程及び後処理工程における各処理のむらを相殺する。
具体的には、テスト露光の結果、一つのショット領域内においてパターンの線幅が不均一とであった場合には、そのショット領域については、非スキャン方向のむらは可変スリット装置100によりスリット幅を変化させて露光むらを発生させることにより補正する。一方、スキャン方向のむらは、照明光ELのパルス数を変化させながらスキャン露光したり、或いはウエハステージWSの移動速度、すなわちスキャン速度を変化させながら露光したりすることにより、むらを補正することができる。
図4Bに示すように、ウエハWにおける非スキャン方向(X方向)に並ぶ複数のショット領域に注目すると、例えば、左端のショット領域では、ショット内の左側の線幅が太く、右側が細くなる。中央のショット領域では、全体的に線幅が細くなる。そして、右端のショット領域では、ショット内の左側の線幅が細く、右側が太くなる。
このような場合には、X方向にステップ移動して順々に露光する際に、可変スリット装置100の遮光部20をショット領域毎に変化させることで、むらを良好に改善させることができる。具体的には、図4Bに示すように、左端のショット領域では、遮光部20を駆動して開口Mのスリット幅Sをショット内の左側では広く、右側では狭くして露光する。中央のショット領域では、遮光部20を平行にして均一に露光する。そして、右端のショット領域では、開口Mのスリット幅Sをショット内の左側では狭く、右側では広くして露光する。
なお、遮光部20を駆動させるのは、パターンの線幅がX方向に沿って徐々に変化しているので、1次成分の補正のみでも大きな効果を得ることが期待できるからであり、また、遮光部20は、遮光部10に比べて高速に駆動させることができるので、露光処理を中断させずに高いスループットを維持することができるからである。
このように、ウエハW上の各ショット領域に対して可変スリット装置100を作用させて露光処理を行うことにより、露光処理の前処理工程及び後処理工程における各処理に起因してウエハWの各ショット領域に形成されるパターンの線幅が不均一となる事態を抑制することができ、パターンの線幅が均一化される。
なお、ウエハWにおけるスキャン方向(Y方向)に並ぶ複数のショット領域を注目すると、パターンの線幅がY方向に沿って徐々に変化しているので、X方向にステップ移動せずに、Y方向にステップ移動しつつ露光処理を行うことも可能である。この場合には、例えばステージの移動速度及びレーザの発振周波数、レーザのパルスエネルギ等をショット領域毎に変化させることにより、遮光部20の形状変化を少なくしつつ、むらを抑えることができる。なお、Y方向にステップ移動しつつ露光処理を行うには、レチクルステージRS、照明光学系照明光学系121のレチクルブラインド等の駆動を、X方向へのステップ移動とは異なる駆動シーケンスで行う必要がある。この場合、遮光部10は、Y方向の一列の露光が終了するまでは駆動する必要はない。
以上、説明したように、可変スリット装置100によれば、1次むらと高次むらとをそれぞれ異なる遮光部10,20で補正するので、複数の遮光部10,20の制御が錯綜せず、的確に照度むらを補正することができる。また、照明光ELの長手方向の形状を詳細に変化させて、照明光ELの高次むらを的確に補正することができる。特に照明光ELの1次むらを、遮光部20により高速に補正することができるので、露光装置EXのスループットを低下させずに、微細なパターンを正確に形成することができる。
また、可変スリット装置100は、照明むらを抑える場合に限らず、積極的に照明むらを発生させることにより、照明むら以外の原因によるパターンの線幅不良(不均一)を改善させることもできる。

なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
上述した実施形態では、遮光部の一方に、複数のブレードを櫛歯状に略隙間なく配置して形成させた、いわゆる櫛歯型の遮光部を用いた場合について説明したが、これに限らない。特開平10−340854号に示されるような、複数のブレードをそれぞれの両端部において回転可能に連結させて形成させた、いわゆるチェーン型の遮光部を用いてもよい。
上述した実施形態では、第2遮光部20のブレード40を回転させるために、ブレード40の両端にリニアアクチュエータ70を連結させた場合について説明したが、これに限らない。例えば、ブレード40の中央部にモータ等の回転系アクチュエータを接続して、ブレード40を回転させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、第2遮光部20が一枚のブレード40を備える構成について説明したが、第1遮光部10のブレードよりもエッジ部の長さが長いブレードを複数枚組み合わせてもよい。例えば、2枚のブレード、3枚のブレード、あるいは4枚のブレードを備える構成であってもよい。
また、リニアアクチュエータとしては、ボイスコイルモータの他、リニアモータ、サーボモータを用いたラック・ピニオン機構やカム機構等を用いることが可能である。
また、上述した実施形態では、ウエハ上に形成されるテストパターンの線幅の分布に基づいて、レジストの膜厚のむらに起因するパターンの線幅不良を確認していた。しかしながら、この実施形態に限られない。例えば、予め実験やシュミレーションなどで、レジストの膜厚とパターンの線幅不良の関係を求めておき、レジストの膜厚を膜厚測定装置で検出し、その検出結果からパターンの線幅不良を確認してもよい。
露光装置の用途としては半導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。
また、本発明が適用される露光装置の光源には、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)等のみならず、g線(436nm)及びi線(365nm)を用いることができる。さらに、投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでもよい。
また、ウエハステージやレチクルステージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
ウエハステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
レチクルステージの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図5は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図6は、半導体デバイスの場合におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
また、半導体素子等のマイクロデバイスだけではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハ等ヘ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光等を用いる露光装置では、一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶等が用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置等では、透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハ等が用いられる。なお、このような露光装置は、WO99/34255号、WO99/50712号、WO99/66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453号、特開2000−29202号等に開示されている。
さらに、例えば国際公開WO99/49504号パンフレットなどに開示されているように、投影光学系PLとウエハとの間に液体(例えば、純水など)が満たされる液浸型露光装置に本発明を適用することができる。液浸露光装置は、反射屈折型の投影光学系を用いる走査露光方式でも良い。

Claims (25)

  1. スリット状の照明光で被照射物を照明する照明装置において、
    前記照明光の一方の長辺を規定するための複数のエッジ部を有する第1遮光部と、
    前記照明光の他方の長辺を規定し、前記複数のエッジ部より少ない数のエッジ部を有する第2遮光部と、
    前記第1遮光部を駆動し、前記複数のエッジ部の位置を変更する第1駆動機構と、
    前記第2遮光部を駆動し、前記第2遮光部のエッジ部の位置を変更する第2駆動機構と、
    前記照明光の照度むらに含まれる第1成分と前記第1成分とは異なる第2成分とをそれぞれ求め、前記第1成分に基づいて、前記第1駆動機構を駆動すると共に、前記第2成分に基づいて、前記第2駆動機構を駆動する制御装置と、
    を有することを特徴とする照明装置。
  2. 前記第1遮光部は、前記複数のエッジ部を前記照明光の長手方向に対して略直交する方向に押し引きする第1押引部材を有すること特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記複数のエッジ部は、櫛歯状に略隙間なく配置されることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記第2遮光部は、前記エッジ部を有する1枚のブレードと、前記ブレードの両端部を押し引きする第2押引部材を有し、
    前記第2駆動機構は、前記第2押引部材を介して、前記ブレードの前記エッジ部を所定位置から傾斜させることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の照明装置。
  5. スリット状の照明光をマスクを介して基板に照射しつつ、前記マスクと前記基板とを前記照明光の長手方向と略直交する方向に相対走査することにより、前記マスクに形成されたパターンを前記基板上に露光する露光装置において、
    前記照明光を前記マスクに照射する照明装置として、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の照明装置を用いることを特徴とする露光装置。
  6. 前記制御装置は、前記第1成分及び前記第2成分に基づいて、前記相対移動時に、前記照明光の長手方向と略直交する方向における前記照明光の照度が累積で略均一になるように、
    前記第1駆動機構及び前記第2駆動機構に対して、前記第1遮光部及び前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記照明光の照度むらに関する情報を計測する計測部を有し、
    前記制御装置は、前記計測部の計測結果に基づいて、前記第1成分及び前記第2成分を算出する演算部を有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記制御装置は、前記照度むらに関する情報と、前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報とに基づいて、前記第1駆動機構に対して前記第1遮光部を駆動するように駆動指令を与えると共に、前記第2駆動機構に対して前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報は、前記基板上に塗布される感光剤の膜厚のむらに起因する線幅変化量を含むことを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記演算部は、前記照明光の照度むらに関する情報及び前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記照明光の一方の長辺の形状と前記照明光の他方の長辺の形状との少なくとも一方を求め、
    前記制御装置は、前記演算部の演算結果に基づいて、前記第1駆動機構に対して、前記第1遮光部を駆動するように駆動指令を与えるとともに、前記第2駆動機構に対して、前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の露光装置。
  11. 前記計測部は、前記マスクの交換時に、前記照明光の照度むらに関する情報を計測し、
    前記制御装置は、交換された前記マスクに形成されたパターンを前記基板に露光する前に、前記照明光の照度むらに関する情報に基づいて、前記第1駆動機構及び前記第2駆動機構に対して、前記第1遮光部及び前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えると共に、前記基板上の複数の露光領域のそれぞれに前記パターンを露光する毎に、前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記第2駆動機構に対して、前記第2遮光部を駆動するように駆動指令を与えることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の露光装置。
  12. 前記第1成分は、前記照明光の長手方向における照度分布の高次むら成分を含み、
    前記第2成分は、前記照明光の長手方向における照度分布の低次むら成分を含むことを特徴とする請求項5から請求項11のいずれか一項に記載の露光装置。
  13. 前記制御装置は、前記基板に形成される前記パターンの線幅不良を抑えるために、前記第2遮光部を駆動する駆動指令を前記第2駆動機構に与えることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の露光装置。
  14. 前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する前処理工程に起因して発生することを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する後処理工程に起因して発生することを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  16. スリット状の照明光をマスクを介して基板に照射しつつ、前記マスクと前記基板とを前記照明光の長手方向と略直交する方向に相対走査させることにより、前記マスクに形成されたパターンを前記基板上に露光する露光方法において、
    前記照明光の照度むらに関する情報を計測し、
    前記照明光の一方の長辺を規定するために、前記照度むらに関する情報に基づいて、前記照明光の照度むらに含まれる第1成分を求め、前記第1成分に基づいて、第1遮光部が有する複数のエッジの位置を変更し、
    前記照明光の他方の長辺を規定するために、前記照度むらに関する情報に基づいて、前記照明光の照度むらに含まれ、前記第1成分とは異なる第2成分を求め、前記第2成分に基づいて、第2遮光部が有する前記複数のエッジより少ない数のエッジ部の位置を変更することを特徴とする露光方法。
  17. 前記第1成分及び前記第2成分に基づいて、前記相対移動時に、前記照明光の長手方向と略直交する方向における前記照明光の照度が累積で略均一になるように、前記第1遮光部と前記第2遮光部とを駆動することを特徴とする請求項16に記載の露光方法。
  18. 前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記照明光の他方の長辺の形状との少なくとも一方を演算し、
    演算結果に基づいて、前記第2遮光部を駆動することを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の露光方法。
  19. 前記基板に形成される前記パターンの線幅に関する情報は、前記基板上に塗布される感光剤の膜厚のむらに起因する線幅変化量を含むことを特徴とする請求項18に記載の露光方法。
  20. 前記マスクの交換時に、前記照明光の照度むらに関する情報を計測し、
    計測結果に基づいて、前記第1遮光部及び前記第2遮光部を駆動し、
    前記基板上の複数の露光領域のそれぞれに前記パターンを露光する毎に、前記パターンの線幅に関する情報に基づいて、前記第2遮光部を駆動することを特徴とする請求項19に記載の露光方法。
  21. 前記第1成分は、前記照明光の長辺方向における照度分布の高次むら成分を含み、
    前記第2成分は、前記照明光の長辺方向における照度分布の低次むら成分を含むことを特徴とする請求項16から請求項20のいずれか一項に記載の露光方法。
  22. 前記基板に形成される前記パターンの線幅不良を抑えるために、前記第1遮光部及び前記第2遮光部の少なくとも一方を駆動することを特徴とする請求項16に記載の露光方法。
  23. 前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する前処理工程に起因して発生することを特徴とする請求項22に記載の露光方法。
  24. 前記パターンの線幅不良は、前記基板に対する後処理工程に起因して発生することを特徴とする請求項22に記載の露光方法。
  25. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程において請求項16から請求項24のうちいずれか一項に記載の露光方法を用いることを特徴とするデバイスの製造方法。
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