JP4626039B2 - 光配向層の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光配向層の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ラビングを必要としない光配向層が提案されている。光配向層は非接触で配向能の付与が可能でありゴミや欠陥等が入り込みにくい製造方法のため生産性が高く注目されている。光配向層には、光分解型、光二量化型、光異性化型等が挙げられ、長谷川,液晶,Vol 3(1),3−16(1999)の総説に記載されている。なかでも光二量化型が配向能、生産安定性の面で優れた配向膜である。しかし、このような光を照射して二量化する材料を用いた配向膜製造において、以下に示す問題点が明らかとなった。
【0003】
(1)連続した支持体に偏光紫外線照射をする場合、支持体に凹凸がある場合には偏光紫外線の照射角度が部分的に異なってしまうため、部分的に液晶の配向に乱れを与えることが判った。例えば、支持体の振動やカールによる偏光紫外線の照射角の変動により縦方向および横方向に液晶の配向が乱れ、チルト角の違った部分が生じることが判った。
【0004】
(2)支持体に偏光紫外線を照射時に、支持体以外に照射された偏光紫外線が露光装置周辺の部材に照射され、反射することにより支持体に再度照射してしまったり、透明支持体を使用した場合には、透過した偏光紫外線光が露光装置周辺の部材に反射して再度照射するといった問題があった。この場合は露光量の変動、照射角度の変動により液晶の配向、チルト角に影響を与えることが判った。
【0005】
(3)支持体に偏光紫外線を照射する場合に照射角度を調節する機構がないと照射角度を調整することでチルト角などの調節ができない問題を生じた。また照射方向を変える機構がないと支持体の搬送方向に対して、単一の配向方向の配向膜しか製造することができない欠点が生じた。
【0006】
(4)支持体上に光を照射して二量化する材料の塗布は溶剤に希釈して塗布することが均一に塗布できる点で好ましいが、塗布環境の影響や塗布溶剤の種類によっては、塗布故障が起き易い等の問題を有していた。
【0007】
そこで、上記記載のような問題点の解決が要望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液晶の配向ムラが無く、材料設計通りの平均チルト角を有する液晶層を得られ、且つ、塗布故障の少ない光配向層の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は下記に記載の項目によって達成された。
【0010】
1.搬送される連続フィルム支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、該支持体上の該偏光紫外線の照射面積内で該支持体の搬送方向または幅手方向における、該支持体の搬送時の振幅が10mm以内であることを特徴とする光配向層の製造方法。
2.前記支持体の搬送張力を60N/m以上とすることを特徴とする前記1に記載の光配向層の製造方法。
3.前記偏光紫外線の照射面の両側の搬送用ロールの間隔を支持体の幅の4倍以内にすることを特徴とする前記1または2に記載の光配向層の製造方法。
4.前記偏光紫外線の照射面を平面ベルト又は平面ガイドで支える、又は該照射面をテンターで引っ張ることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の光配向層の製造方法。
【0011】
5.搬送される連続支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、偏光紫外線照射装置の側面を支持体に至るまで覆う手段及び支持体の偏光紫外線照射領域の側面に該偏光紫外線の乱反射防止または吸収のための手段から選ばれる手段を設けることを特徴とする光配向層の製造方法。
【0012】
6.搬送される連続支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、支持体の搬送経路を変える斜めロール、支持体の搬送方向の角度を変える高さ調整可能な搬送ロール、照射方向の角度を変える角度調整可能な搬送ロール、偏光紫外線照射装置そのもの又は該装置の照射部分の回転機構、及び該装置を移動可能に支持する可動面から選ばれる手段を設けることにより、該支持体上の該偏光紫外線の照射方向または照射角度を調整することを特徴とする光配向層の製造方法。
【0015】
7.搬送される連続支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布、乾燥した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、塗布液の溶剤が炭素数5以下のケトン系化合物からなることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の光配向層の製造方法。
8.前記溶剤がメチルエチルケトンとシクロペンタノンの組み合わせからなることを特徴とする前記7に記載の光配向層の製造方法。
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、均一な角度で支持体上に偏光紫外線を照射し、偏光紫外線照射時の偏光光の乱反射を防止して光配向層の上に塗布することにより、液晶の配向ムラをなくし、偏光紫外線の進行方向で光配向層の配向方向を調整し、偏光紫外線の照射角度を調整することで液晶の平均チルト角を設定通りに調整でき、且つ、塗布故障の少ない光配向層の製造方法を提供することが出来た。
【0017】
本発明に係る光配向層に付いて説明する。
本発明においては、光配向層に偏光紫外線を照射し、特定の方向に化学変化させ、液晶配向性を付与することにより光配向層上に塗布された液晶の配向方向をそろえることが可能になる。また、光配向層の材料によってはチルト角の制御が可能である。したがって支持体上に均一に液晶の配向方向を実現できる配向膜を製造するには、実質的に平行な偏光紫外線を連続的に一定の照射方向および照射角度で支持体上に照射させることが好ましい。
【0018】
本発明において、『実質的に平行』とは2軸のなす角度が5°以内であることを表し、更に好ましくは、3°以内である。
【0019】
ところが、支持体の偏光紫外線の照射面積内に凹凸な部分や進行方向の波打が生じたり、横方向のカールなどにより支持体の平面性が劣ると配向膜の液晶配向が乱れたり、チルト角が部分的に変動することが判った。種々検討の結果、偏光紫外線の支持体上での照射面積内での照射方向のばらつきが5°以内または照射角度のばらつきが5°以内でないと液晶の配向の乱れやチルト角の乱れを生ずることが判った。好ましい光配向層の偏光紫外線の照射方向または照射角度のばらつきは3°以内であり、さらに好ましくは1°以内である。
【0020】
照射方向および照射角度を上記記載のばらつき以内にするには、支持体の搬送時の振幅を10mm以内に調整することが必要であり、本発明に記載の効果を得る観点から、好ましくは5mm以内であり、更に好ましくは3mm以内である。
【0021】
上記記載の支持体の搬送時の振幅測定は、CCDレーザー変位センサLK−500(キーエンス(株)製)を用いて行う。
【0022】
支持体上に塗布した光配向層に液晶配向性を付与する場合、支持体の搬送時の振幅を上記の範囲内に調整するための具体的な方法の一つとしては、搬送張力を調節する方法が好ましく、更には、搬送張力を高く設定することが好ましい。搬送張力としては、60N/m以上が好ましく、更に好ましくは150N/m以上であり、特に好ましくは、150〜300N/mである。
【0023】
また、偏光紫外線照射を受ける光配向層塗設済みの支持体(以降、偏光紫外線の照射時に、支持体と記載した場合には、光配向層塗設済みの支持体とする)の搬送時の振幅を少なくする方法として、偏光紫外線照射部での支持体の搬送用ロール間隔を狭くする方法が好ましい。具体的には、偏光紫外線照射部の両側の搬送用ロールの間隔を支持体の幅の4倍以内にすると支持体の平面性は良好であることが判った。更に好ましいロール間隔は支持体の幅の3倍以内であり、特に好ましくは2倍以内である。また、偏光紫外線の露光領域から紫外線照射部の両側のロールの最小間隔は、支持体の幅の21/2倍であることが好ましい。
【0024】
偏光紫外線照射を受ける支持体の振幅を上記の範囲内に調整する具体的手段として、図1に示すように、偏光紫外線2で照射される支持体1(光配向層塗設済み)の照射される部位を平面ベルト3aで支える、また、図2に示すように、偏光紫外線2で照射される支持体1(光配向層塗設済み)の照射される部位を平面ガイド3bで支える方法、特開平11−90943号に記載の図2に示すような支持体の両側を挟み、引っ張る手段(テンター)を設けても良い。
【0025】
本発明に係る光配向層に用いられる光配向性材料としては、一般に公知の光配向性材料を用いることができる。例えば、光分解型、光二量化型、光異性化型等が挙げられ、長谷川,液晶,Vol 3(1),3−16(1999)の総説を参考にすることができる。本発明では特に偏光紫外線照射によって配向性が付与される光二量化性配向性材料を用いた光二量化性の光配向層の作製に本発明に記載の目的が効果的に発現される。上記記載の光二量性配向層としては、例えば、特開平8−304828号、同7−138308号、同6−095066号、同5−232473号、同8−015681号、同9−222605号、同6−287453号、同6−289374号、特表平10−506420号、特開平10−324690号、同10−310613号等に記載されている。
【0026】
これらの手法では、光配向層に偏光紫外線を照射することにより、液晶配向性が付与される。光照射装置としての光源は超高圧水銀灯、キセノン灯、蛍光灯、レーザなどを用いることができる。これに偏光子を組み合わせて直線偏光を照射することができる。照射装置としては、例えば、特開平10−90684号に開示されている装置を用いることができる。また、本発明に係る光配向層は、光配向性材料を含有する塗布液を用いて作製することが均一に塗布する観点から好ましい。
【0027】
光配向層に液晶配向性を付与するために行われる、偏光紫外線の照射について、図3(a)、図3(b)を用いて説明する。
【0028】
図3(a)において、偏光紫外線照射装置6から支持体1(光配向層塗設済み)に対して偏光紫外線2の照射を行う場合、支持体1(光配向層塗設済み)の搬送方向5と偏光紫外線2の照射方向との角度を調整する機構を偏光紫外線照射装置6に設けることにより、光配向層に付与される配向方向を自由に調整できるので好ましい。
【0029】
その理由としては、偏光紫外線2の照射により配向性を付与された光配向層の上に塗布された液晶は光配向層の配向方向に並ぶが、光配向層の配向方向は偏光紫外線の照射方向が決定する。したがって、偏光紫外線の照射方向が可変ならば配向方向を自由に選択することが可能となる。
【0030】
更に、この場合、図3(b)に示すように、偏光紫外線照射装置の照射部分が回転する機構を有することが好ましい。更に、図4に示すように、別途に偏光紫外線照射装置18がガイドレール16上を回転したり、または、偏光紫外線照射装置18が可動面17の端部17a〜端部17bに自由に移動できる機構を設けることにより、偏光紫外線2の照射方向と支持体1の搬送方向5とがなす角度を調整することも好ましい照射角度の調整法のひとつとして用いられる。
【0031】
偏光紫外線の照射角度について説明する。偏光紫外線照射装置から支持体上に照射される偏光紫外線の進行方向と支持体の表面に対する法線との角度を偏光紫外線の照射角度(Φ)と定義し、Φは0°より大きく90°よりも小さい値である。
【0032】
その他、偏光紫外線の照射方向および照射角度の調整方法について説明する。
上記の偏光紫外線の照射方向および照射角度の調整方法は偏光紫外線の方向、角度を調整するものであったが、塗布設備のスペースの問題や可変角度の限界から、支持体の搬送方法を調節できる機構にするとさらに生産できる光配向層の自由度が上がり目的に合った光配向層の製造が可能であり、生産設備の省スペース化の利点があることがわかった。
【0033】
偏光紫外線の支持体上への照射方向を調整する手段の一つとして、支持体の搬送方向を調節する手段、具体的には搬送ロールの角度を調節することで搬送方向を変えることができる。
【0034】
例えば、図5(a)に示されるように、支持体1の搬送においては、偏光紫外線照射領域19で光配向層の配向方向20は搬送方向5に対して、搬送方向5を北方向としたとき、北東方向に45°の角度で配向性付与される、また、図5(b)に示されるように、斜めロール21を設けることにより、支持体1の搬送方向5に対して、搬送方向5を北方向とした時、北西方向に45°の角度に配向性が付与される。
【0035】
図5(a)、図5(b)から、搬送ロールとして斜めロール21を用いて支持体1の搬送経路を変えることにより、偏光紫外線の照射方向を変えずに90°、配向方向の異なる光配向層の製造が可能となることがわかる。また、ロールの配置、角度、高さを調整、搬送経路全体の方向を変えることにより配向方向の調整が可能となる。
【0036】
次に、図6(a)、(b)に示したように、搬送ロール4aの高さを変える、図7(a)、(b)に示したように、搬送ロール4(c)の角度を変えることにより、偏光紫外線の支持体への照射角度を調整する方法を説明する。
【0037】
図6においては、支持体1の搬送方向5に対して0°〜90°の方向で角度調整できるように搬送ロール4aの高さが調整できることが好ましい。また、図7においては、偏光紫外線2の照射方向に対して0°〜90°の方向で角度調整が出来るように搬送ロール4(c)の角度が調整できることが好ましい。
【0038】
照射角度や照射角度を調整するには、図5(b)に記載の斜めロールを用いることが支持体の搬送の安定性の点で好ましい。また搬送装置が複雑にしなくても照射方向および照射角度を容易に調整できるので好ましく用いられる。
【0039】
支持体(光配向層塗設済み)に偏光紫外線を照射して、光配向層に配向性付与を与える時には、配向性付与に用いられる以外の偏光紫外線(具体的には、残存する偏光紫外線の吸収、乱反射等)があると、光配向層の配向にムラが生じ、結果的に配向層上に塗布される液晶層の液晶分子の配向ムラ、設計通りの平均チルト角が得られないなどの望ましくない影響がでやすくなる。そこで、残存偏光紫外線を防止する方法を図3(b)、図8を用いて説明する。
【0040】
光配向に用いられる以外の偏光紫外線の乱反射や漏れを防止するには、偏光紫外線照射時に可能な限り支持体以外に当たる偏光紫外線を減少させることが有効であり、具体的には、図3(b)に示したように、偏光紫外線2の照射から支持体1上までを照射形状に合わせてカバー7をして漏れを防ぐ方法、図8に示したように、支持体1の両サイドに遮蔽板22を取り付ける方法が有効である。
【0041】
尚、図3(b)の偏光紫外線照射装置6のカバー7、図8の遮蔽板22の各々において、偏光紫外線が当たる面は、黒色のペイント塗工したり、または紫外線吸収剤等が塗工されていることが好ましい。
【0042】
更に、偏光紫外線照射近傍や図3(b)のカバー7や図8の遮蔽板22から漏れる偏光紫外線が照射される部分(搬送ロール、架台、床など)を黒色または紫外線吸収剤を塗工することが好ましい。また、市販の塗料に下記に記載の紫外線吸収剤を添加するのが好ましい。これらの手段により乱反射による影響がなくなり光配向層の配向ムラをなくし、液晶の配向性を高め、且つ、設計通りの平均チルト角を得る等、本発明に記載の効果を更に得ることができた。
【0043】
塗工剤に含まれる紫外線吸収剤の例としては、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、安息香酸誘導体又は有機金属錯塩等がある。具体例として特に限定されることはないが、例えば、サリチル酸誘導体としてはサリチル酸フェニル、4−t−ブチルフェニルサリチル酸等を、ベンゾフェノン誘導体としては、2−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等を、ベンゾトリアゾール誘導体としては、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等を、安息香酸誘導体としては、レゾルシノール−モノベンゾエート、2′,4′−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等を、有機錯塩誘導体としては、ニッケルビス−オクチルフェニルサルファミド、エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸のニッケル塩等を挙げることができる。これら紫外線吸収剤の1種以上を用いていることが好ましく、異なる2種以上の紫外線吸収剤を含有してもよい。また高分子紫外線吸収剤、例えば、一方社油脂工業株式会社製の紫外線吸収性コーティング剤ULS−1635(ベンゾトリアゾール系高分子紫外線吸収剤)、特開平6−148430記載に例示されたようなものを用いてもよい。本発明において好ましい紫外線吸収剤は、紫外線の吸収形状や保存性の観点から紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。特に、波長370nmでの透過率が、10%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。このような観点からベンゾトリアゾール誘導体またはベンゾフェノン誘導体が好ましく用いられる。
【0044】
本発明の光配向層の製造方法に係る塗布溶剤について説明する。
光を照射して二量化する材料を溶解が可能な一般に用いられる塗布溶剤を用いることができる。溶剤に希釈して塗布すると均一に塗布できる点で好ましい。本発明で使用される溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ペンタノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセロソルブ、ジエチルカルビトール等のグリコールエーテル類;N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド、水等が挙げられ、それらを単独または2種以上混合して使用する事が出来る。なかでも、ケトン類、例えば、アセトン、メテルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、シクロペンタノンが液晶の配向のし易さの面で好ましい。しかし光配向層の塗布はブラッシングが起きやすく、塗布環境をコントロールすることで改良できるが、どんな塗布環境下でも塗布可能な塗布溶剤が求められていた。通常高沸点の有機溶媒を添加すればブラッシング(白濁)を抑制することはできるが、光配向層の上に塗布する液晶のチルト角に影響を及ぼすことがわかった。ケトン系の溶剤を検討したところ、炭素数5以下または沸点が150℃以下の溶剤を用いるとブラッシングがなく、チルト角に影響を与えないことがわかった。メチルエチルケトンとシクロペンタノンの組み合わせが特に好ましい。
【0045】
本発明に係る液晶化合物は光配向層上に液晶を含有させた状態で塗布すればよく、液晶化合物は公知のものを用いることができる。本発明に係る液晶化合物について説明する。
【0046】
液晶化合物が液晶性高分子である場合、その化合物構造としては主鎖型の液晶性高分子、例えばポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルイミド等が挙げられる。又、側鎖型の液晶性高分子、例えばポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリシロキサン、ポリマロネート等も例示できる。以下、具体的に本発明に用いることのできる液晶性高分子の構造を示すがこれらに限定されない。
【0047】
【化1】
Figure 0004626039
【0048】
液晶化合物の塗布の方法としては、バルクまたは有機溶媒に液晶化合物を溶解した溶液を、カーテンコーティング、押し出しコーティング、ロールコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、印刷コーティング、スプレーコーティング及びスライドコーティングなどで実施することができるがこれらに限定されない。中でも、溶液を塗布した場合には、塗布後、溶媒を除去し、膜厚が均一な液晶層を得ることができる。
【0049】
液晶層は、熱または光エネルギーの作用等に基づく化学反応によって、液晶の配向を固定化することができる。特にモノメリックな液晶化合物は一般に粘度が低く、熱的な外因によって液晶の配向が変化しやすいため、光重合性開始剤を用いて、エチレン性不飽和結合基含有液晶化合物を光ラジカル反応等で硬化反応を実施して固定化することもできる。
【0050】
本発明において、配向を固定化する際に光重合開始剤を使用する場合には、ラジカルの発生のために、以下に述べる光源を用いることができる。例えば、高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの近紫外線を強く吸収できるものが好ましく、360m〜450mの光に対するモル吸光係数の最大値が100以上、更には500以上のものが好ましい。光重合用の光線としては、電子線、紫外線、可視光線、赤外線(熱線)を必要に応じて用いることができるが、一般的には、紫外線が好ましい。紫外線の光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)及びショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)を挙げることができる。
【0051】
一方、ラジカル重合開始剤を用いる場合、例えばアゾビス化合物、パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、レドックス触媒など、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、tert−ブチルパーオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、イソプロピルパーカーボネート、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーキサイド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド或いはベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンゾイン類、チオキサントン類等を挙げることができる。これらの詳細については「紫外線硬化システム」総合技術センター、63頁〜147頁、1989年等に記載されている。
【0052】
また、エポキシ基を有する化合物の重合には、紫外線活性化カチオン触媒として、アリルジアゾニウム塩(ヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボラート)、ジアリルヨードニウム塩、第15族アリロニウム塩(PF6、AsF6、SbF6のようなアニオンを有するアリルスルホニウム塩)が一般的に用いられる。
【0053】
これらの反応を利用して、液晶化合物に官能基を導入したものを単量体の液晶化合物を選択する際に重要な因子である。
【0054】
一方、液晶性化合物が高分子液晶である場合、上記化学反応による硬化反応を実施して液晶の配向を固定しなくてもよい。これは、本発明の液晶表示素子の使用上問題のない温度範囲、例えば90℃以上の温度領域において、高分子液晶化合物が液晶転移温度を示す場合、光配向層上に高分子液晶を塗布して設置した後、液晶転移温度範囲内に加熱し配向させた後、室温放冷することによって液晶の配向が維持される。
【0055】
また、支持体が高分子液晶の配向を実施する温度で変形してしまう場合も想定できる。そのような場合は、耐熱性フィルムに上述の配向処理を行った後に本発明に用いられる透明支持体に液晶層を接着層を介して転写してもよい。
【0056】
本発明に用いられる液晶表示素子の液晶層の上には、配向性の保持や偏光板を作製する際の傷などの光学的変質をさけるために保護層を設けてもよい。保護層の材料としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/無水マレイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ(−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリカーボネート等のポリマー及びこれらの誘導体を挙げる事ができる。これらの材料を上記塗布方法より、溶液を調製して塗布、乾燥によって設置することができる。
【0057】
液晶性化合物がディスコチック構造単位を有する化合物で場合、例えば、特許公報第2587398号、同第2640083号、同第2641086号、同第2692033号、同第2692035号、同第2767382号、同第2747789号、同第2866372号記載の構造の化合物を用いることができる。
【0058】
液晶性化合物が高分子液晶である場合、例えば、特許公報第2592694号、同第2687035号、同第2711585号、同第2660601号、特開平10−186356号、同10−206637号、同10−333134号記載の構造の化合物を用いることができる。
【0059】
液晶性化合物がディスコチック液晶および高分子液晶以外の液晶性化合物としては、一般に棒状液晶が挙げられ、不飽和エチレン性基を有する液晶化合物が配向の固定化の観点から好ましく、例えば特開平9−281480号、同9−281481号記載の構造の化合物を用いることができる。
【0060】
本発明に係る支持体に用いられる支持体としては、好ましくは透明であり、更に好ましくは、光透過率が80%以上の透明支持体である。これらの素材としてはトリアセチルセルロースなど、固有複屈折値が小さい素材から形成された素材が好ましく、トリアセチルセルロースフィルム(コニカ(株)製)などを用いることができる。連続とはロール状の支持体で連続して製造することを意味する。
【0061】
但し、光透過率が良好であれば、固有屈折率が大きい素材でも製膜時に特に正面から見たときに光学的等方性を有するものが好ましい。この様な材料としては、ゼオネックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成ゴム(株)製)などの市販品を使用することができる。更に、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルフォン及びポリエーテルスルフォンなどの固有複屈折率の大きい素材であっても、溶液流延、溶融押し出し等の条件、更には縦、横方向に延伸条件等を適宜設定することにより、得ることが出来る。
【0062】
本発明に係る支持体は、透明な材料であれば特に限定されないが、光学的に実質的に等方性のものであればシート全体の光学異方性を液晶層でコントロールしやすいため好ましい。
【0063】
また、TN型液晶セルは黒表示の時に液晶層中間部の液晶分子が垂直に配列するため正の1軸性を示すが、この部分の補償を助けるために、支持体自身が法線方向に光軸を有する負の1軸性を有するか、さらには面内の屈折率異方性が異なる2軸性を有しかつ支持体面の法線方向の屈折率がさらに小さい値であることがさらに有効である(nx≠ny>nz、ここでnx;支持体平面内の一方向、ny;支持体平面内のnxに直交する方向、nz;支持体の厚み方向)。このような特性を得やすい材料としては、アセチルセルロースプロピオネートが挙げられる。これは、アセチル置換度2.0、プロピオニル置換度0.8が好ましい。
【0064】
支持体の膜厚は、20〜120μmであることが好ましく、より好ましくは25〜100μm、特に好ましくは30〜85μmである。本発明に係る支持体には、可塑剤を含有することが好ましい。用いることのできる可塑剤としては特に限定はないが、リン酸エステル系ではトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系ではジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等、グリコール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート等を単独あるいは併用して用いることができる。
【0065】
上記可塑剤の使用量は、フィルムの性能、加工性の点ではセルロースエステルに対して1〜15質量%が好ましく、寸法安定性の点で液晶表示部材用としては1〜10質量%が更に好ましく、特に好ましくは3〜7質量%である。
【0066】
本発明に係る支持体には、必要に応じてマット剤を加えても良く、例えば酸化ケイ素等の微粒子を加えることができる。該微粒子は、有機物によって表面処理されていることがフィルムのヘイズを低下できるため好ましい。
【0067】
表面処理に用いられる有機物としてはハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサン等が挙げられる。前記微粒子は、マット効果、フィルムの透明性などの点から一次粒子の平均粒径が5〜50nmが好ましく、更には7〜14nmであることが好ましい。
【0068】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0069】
実施例1
《連続支持体の作製》
(ドープ組成物の調製)
セルローストリアセテート(平均酸化度61.0%) 85kg
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度2.0、プロピオニル基置換度0.8) 15kg
トリフェニルフォスフェート 5kg
エチルフタリルエチルグリコレート 2kg
チヌビン109 0.5kg
チヌビン117 0.5kg
チヌビン326 0.3kg
超微粒子シリカ(アエロジル200V:日本アエロジル(株)製)0.01kg
メチレンクロライド 430kg
メタノール 90kg
上記の材料を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温し撹伴しながら完全に溶解してドープ組成物を得た。次にこのドープ組成物を濾過し、冷却して35℃に保ちステンレスバンド上に均一に流延し、剥離が可能になるまで溶媒を蒸発させたところで、ステンレスバンド上から剥離した。剥離後の残留溶媒量50質量%〜5質量%の間の乾燥ゾーン内で、特開平11−090943号に記載のようなテンターによって幅保持しながら乾燥を進行させ、さらに、多数のロールで搬送させながら残留溶媒量1質量%以下となるまで乾燥させ、膜厚80μmのフィルムを得た。
【0070】
このセルロースエステルフィルムを、コア径200mmのガラス繊維強化樹脂製のコアに巾1m、長さ1000mのロール状にテーパーテンション法で巻き取り、連続支持体を作製した。この際、フィルム端部に温度250℃のエンボスリングを押し当て、厚みだし加工を施して、フィルム同士の密着を防止した。
【0071】
《溶出ブロック層の作製》
上記で得られた連続支持体に下記活性線硬化層用塗布組成物を搬送しながら、ワイヤーバー塗布し乾燥後、200mJ/cm2(365nmの光量)の紫外線を照射して硬化し、搬送されたフィルムを巻き取った。硬化後の溶出ブロック層の膜厚は3μmであった。
【0072】
Figure 0004626039
《光配向層の塗設および偏光紫外線の照射》
2質量%のPA−1のメチルエチルケトン溶液を調整し、連続支持体上に塗設された溶出ブロック層上に乾燥膜厚が50nmとなるように搬送しながら押し出しコーティング機で塗布し、乾燥後110℃で90秒間搬送しながら熱処理した。その後、図3に示す偏光紫外線照射装置(250mWの高圧水銀灯でコリメータレンズを用いて出射光を平行として、ポラロイド社製紫外線用偏光フィルム(HNP’B)を透過して偏光とした。)を用いて、連続支持体上に対する300nm〜330nmの波長域の偏光照射光量を光学異方層に12mJ/cm2となるよう露光し、搬送してフィルムを巻き取った。このとき、連続支持体の面内の最大屈折率方向が搬送方向と一致しており、光配向層に照射する紫外線の偏光方向は搬送方向から45°の方向、かつ照射面法線から該略直交方向を含む方向に20°傾斜した角度で照射した。表1に示す条件(支持体の搬送時の振幅、搬送張力、搬送ロール間隔、テンターの使用、平面ベルトの使用、平面ガイドの使用、遮蔽板の使用、遮蔽板から漏れる偏光紫外線を吸収するための紫外線吸収剤の塗布を装置周りに行う)で搬送しながら偏光紫外線を照射し、連続支持体上の光配向層に各々、配向性を付与した光配向層101〜112を各々、作製した。尚、表1に記載の平面ベルト、平面ガイド共に、千代田化工製のものを使用した。また、紫外線吸収剤は、一方社油脂工業株式会社製の紫外線吸収性コーティング剤ULS−1635(ベンゾトリアゾール系高分子紫外線吸収剤)をメチルエチルケトンに溶解し、遮蔽板または偏光紫外線照射近辺の部材に塗布した。
【0073】
得られた光配向層101〜112を表1に示す。
【0074】
【表1】
Figure 0004626039
【0075】
《光学異方層の塗設》
上記で得られた光配向層101〜112の各々に、LC−2を1.6質量部、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(M101;東亜合成(株)製)0.4質量部、及び光重合開始剤(イルガキュア−907;チバ・ガイギー社製)0.01質量部を、3.65質量部のメチルエチルケトンに溶解して得られた塗布液を押し出しコーティング機で塗布した。
【0076】
乾燥と配向のために120℃の乾燥ゾーンに累積時間が3分間となるように加熱し、液晶化合物を配向させた。次に20℃かつ窒素雰囲気のゾーンに搬送し、高圧水銀灯を用いて照度500mJ/cm2の紫外線を照射し、架橋反応により配向を固定化した。搬送されたフィルムを室温下で巻き取り、試料101(比較例)を作製した。光学異方層の膜厚は1.2μmであった。
【0077】
次に、偏光紫外線照射部における連続支持体の搬送時の上下の振幅を表1に示したように代えた以外は同様にして、試料102〜112を作製した。
【0078】
【化2】
Figure 0004626039
【0079】
得られた試料101〜112について下記のような評価を行った。
《光学異方層の配向性の評価》
上記の試料101〜112の各々について、20cm間隔で連続支持体の進行方向に4個所ずつ、幅方向に4個所ずつ計16個所から3cm×3cmに試料を切り出した。試料を光透過軸が直行するように配置した2枚の偏光板の間に設置した。試料の設置方向をA:試料の配向方向を偏光板の光透過軸から45°傾けて設置。B:試料の配向方向を1枚の偏光板の光透過軸方向に平行に設置。A、Bの状態でX−Rite 310Rを用いてビジュアルで透過濃度を測定し、3cm×3cmの中で5個所測定し、その平均値を濃度とし、Aの配置の透過濃度を透過濃度A、Bの配置の透過濃度を透過濃度Bとした。また、透過濃度Aから透過濃度Bを引いた値をコントラストとし、16点の平均値を表に記した。コントラストが大きいほど光学異方層の配向性は高く、低ければ配向性が低いことを表す。また16個所の透過濃度Aのばらつきが小さいほど配向ムラが少ないことを表し、透過濃度Aの最大値と最小値の差をばらつきとして表2に記載した。
【0080】
《光学異方層の平均チルト角測定》
自動複屈折率計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、連続支持体のみのリターデーションの角度依存性(−40°〜+40°の範囲、測定は10°毎)を測定した。光学異方層を塗布した試料については、光学異方層の最大屈折率を含む方向の測定を実施した。連続支持体〜光学異方層を含めた全体のリターデーションの角度依存性に対して、対応する連続支持体の各角度成分のリターデーションの差を求めた。測定角度に依存するリターデーションの最大値を与える観測角度を光学異方層を構成する液晶化合物の平均チルト角とし、20cm間隔で連続支持体の進行方向に4個所ずつ、幅方向に4個所ずつ計16個所から3cm×3cmに試料を切り出し、それぞれの平均チルト角を平均し、使用の平均チルト角とした。本実施例では、試料の面に対する法線方向(0°)から最大値を与える観測角度がずれており、光学異方層の液晶分子が傾いていることを確認した。また、リターデーション値の最小値は、0でないため、液晶分子は厚さ方向に関して角度が変化していることを確認した。尚、製造時の光学異方層を形成する液晶化合物のの平均チルト角が30°になるように製造条件を設定した。
【0081】
得られた結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
Figure 0004626039
【0083】
表2から、比較の試料に比べて、本発明の試料は、偏光紫外線照射時における連続支持体の搬送時の振幅を少なくする手段および乱反射を防止する手段により、液晶の配向性が高い(コントラスト)、液晶の配向ムラ(ばらつき)が少なく、且つ、設計通りの平均チルト角が得られていることが明らかである。
【0084】
実施例2
実施例1で用いた連続支持体、材料を用い、試料106とは図6(b)(支持体が平面とがなす角度θ1を30°に設定)、図7(b)(搬送ロールの傾斜角度θ2を30°に設定)に示すように偏光紫外線照射方向、偏光紫外線照射角度を変更する搬送系に変更した以外は同様にして光学異方層まで塗工を行なった。実施例1と同様に紫外線照射方向を90°異なる方向に照射し、照射角度は40°に変更した。偏光方向は試料106とは90°異なり、チルト角は45°のものが得られた。このことから、偏光紫外線の照射方向と照射角度を変えずに支持体の方向を変えることにより液晶の配向方向とチルト角を調整することができた。
【0085】
実施例3
実施例1の光配向層の作製に用いた塗布溶剤を以下の表に示す比率(質量部)に代えた以外は実施例1の試料112の作製と同様にして試料を作製し、実施例1と同様に評価した。塗布溶剤と評価結果を表3に示す。
【0086】
【表3】
Figure 0004626039
【0087】
表3から、塗布液調製に炭素数が5以下のケトン化合物を含有する塗布液を用いて作製した試料は、炭素数が6のシクロヘキサノン単独で作製した塗布液を用いて作製した試料に比べて、配向性が高く(コントラスト)、設計通りの平均チルト角が得られ、且つ、外観も良好であることが判る。
【0088】
【発明の効果】
本発明により、液晶の配向ムラが無く、設定通りの平均チルト角が得られ、且つ、塗布故障の少ない光配向層の製造方法を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光紫外線照射を受ける支持体部分を平面ベルトで支える製造方法の一例を示す図である。
【図2】偏光紫外線照射を受ける支持体部分を平面ガイドで支える製造方法の一例を示す図である。
【図3】(a)は本発明に用いられる偏光紫外線照射装置の構成を示し、(b)は偏光紫外線照射装置の外観を示す図である。
【図4】支持体への偏光紫外線の照射角度調整が出来る偏光紫外線照射装置の一例を示す図である。
【図5】(a)、(b)は支持体の搬送方向を調整することにより、偏光紫外線照射方向を変えずに、光配向方向を調整する一例を示す図である。
【図6】(a)、(b)は、搬送ロールの高さを調整して偏光紫外線照射角度を調整する一例を示す図である。
【図7】(a)、(b)は、搬送ロールの角度を調整して偏光紫外線の照射角度を調整する一例を示す図である。
【図8】支持体上に偏光紫外線が照射される部分に遮蔽板を設け、光配向層への配向性付与に用いられる以外の偏光紫外線を乱反射を防止する一例を示す図である。
【符号の説明】
1 連続支持体(光配向層塗設済み)
2 偏光紫外線
3a 平面ベルト
3b 平面ガイド
4 搬送ロール
4a 高さ調整可能な搬送ロール
4c 角度調整可能な搬送ロール
θ1 支持体と平面とがなす角度
θ2 搬送ロールの傾斜角度
5 連続支持体の搬送方向
6 偏光紫外線照射装置
7 カバー
8 集光鏡
9 超高圧水銀ランプ
10 平面鏡
11 インテグレータ
12 シャッタ
13 平面鏡
14 コリメータレンズ
15 偏光子
16 ガイドレール
17 可動面
17a、17b 可動面の端部
18 偏光紫外線照射装置
19 偏光紫外線照射領域
20 配向方向
21 斜めロール
22 遮蔽板

Claims (8)

  1. 搬送される連続フィルム支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、該支持体上の該偏光紫外線の照射面積内で該支持体の搬送方向または幅手方向における、該支持体の搬送時の振幅が10mm以内であることを特徴とする光配向層の製造方法。
  2. 前記支持体の搬送張力を60N/m以上とすることを特徴とする請求項1に記載の光配向層の製造方法。
  3. 前記偏光紫外線の照射面の両側の搬送用ロールの間隔を支持体の幅の4倍以内にすることを特徴とする請求項1または2に記載の光配向層の製造方法。
  4. 前記偏光紫外線の照射面を平面ベルト又は平面ガイドで支える、又は該照射面をテンターで引っ張ることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    項に記載の光配向層の製造方法。
  5. 搬送される連続支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、偏光紫外線照射装置の側面を支持体に至るまで覆う手段及び支持体の偏光紫外線照射領域の側面に該偏光紫外線の乱反射防止または吸収のための手段から選ばれる手段を設けることを特徴とする光配向層の製造方法。
  6. 搬送される連続支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、支持体の搬送経路を変える斜めロール、支持体の搬送方向の角度を変える高さ調整可能な搬送ロール、照射方向の角度を変える角度調整可能な搬送ロール、偏光紫外線照射装置そのもの又は該装置の照射部分の回転機構、及び該装置を移動可能に支持する可動面から選ばれる手段を設けることにより、該支持体上の該偏光紫外線の照射方向または照射角度を調整することを特徴とする光配向層の製造方法。
  7. 搬送される連続支持体上に光配向性材料を含有する塗布液を塗布、乾燥した後、該塗布層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、塗布液の溶剤が炭素数5以下のケトン系化合物からなることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の光配向層の製造方法。
  8. 前記溶剤がメチルエチルケトンとシクロペンタノンの組み合わせからなることを特徴とする請求項7に記載の光配向層の製造方法。
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