JP2013195442A - 露光装置、露光方法及び露光済み材製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法及び露光済み材製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高めることである。
【解決手段】本発明に係る露光装置は、光源からの光の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光部と、均一化集光部から入射した光を平行光にする平行化部と、平行化部から入射した平行光から特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、偏光光を被露光材に照射する偏光素子と、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置、露光方法及び露光済み材製造方法に関するものであって、特に、偏光素子を介して光を照射する露光装置、露光方法及び露光済み材製造方法に関する。
従来から、液晶表示素子の配向膜等を形成するために、基板に偏光光を照射する露光装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された装置は、放電ランプと、楕円集光鏡と、複数の平面鏡と、インテグレータレンズと、シャッタと、コリメータレンズと、偏光素子とを備えている。放電ランプが放射する紫外光を含む光は、楕円集光鏡で集光され、第1の平面鏡で反射し、シャッタを介してインテグレータレンズに入射する。インテグレータレンズから出た光は、さらに第2の平面鏡で反射し、コリメータレンズで平行光にされ、偏光素子に入射する。偏光素子は、複数枚のガラス板を間隔をあけて平行配置し、これらのガラス板を入射光に対してブリュースタ角傾けて配置したものである。特許文献1に記載された装置においては、P偏光に対するS偏光の比S/Pが0.1以下となると共にブリュースタ角に対して±5°傾いた入射光に対する平行偏光光Pの減衰率が1/2以下となることを目指して、8枚以上98枚以下のガラス板を平行配置することによって偏光素子を構成している。
特開平10−90684号公報
しかしながら、特許文献1に記載された装置では、偏光素子に入射する平行光のデクリネーション角が考慮されていない。デクリネーション角とは、中心光線平行度のことをいい、光源の中心から出射して平行光にされた光の光線と照射面の法線とがなす角度である。特許文献1の装置では、放電ランプからの光が、インテグレータレンズとコリメータレンズを介して偏光素子へ入射するように構成されている。コリメータレンズは、インテグレータレンズから出射された光を平行光にするためのレンズである。しかしながら、光学系内部にレンズを用いる場合、照射面の法線に対して完全に平行な光を形成することは困難である。したがって、レンズを介して平行光を形成した場合、レンズから出射される平行光は、0°以外の不均一なデクリネーション角度を伴う平行光を含むことが一般的である。デクリネーション角が均一でないと、偏光素子への平行光の入射角度も不均一になる。
偏光素子表面へ入射する平行光の入射角度が均一でない場合、一例として、照射面において照射される偏光光の偏光軸角度は、上記平行光の入射角度が均一であることを前提に設定した所定の軸角度より、0.2°から0.3°シフトする。例えば、偏光光を基板に照射して光配向膜を製造する場合、基板の照射面における偏光軸角度にばらつきがあると、光配向膜の配向方向が不均一になる。配向方向が不均一な光配向膜は、液晶表示装置において、色調やコントラストがばらつく原因となる。特にIn-Plane Switching(IPS)方式の表示装置用の光配向膜等においては、照射される偏光光の偏光軸角度を高精度に均一化させる必要がある。
そこで本発明の目的は、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高めることである。
本発明は、光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、光源と被露光材とが、被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって被露光材がスキャン露光される露光装置に係るものである。上記目的を達成するために、本発明に係る露光装置は、光源からの光の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光部と、均一化集光部から入射した光を平行光にする平行化部と、平行化部から入射した平行光から特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、偏光光を被露光材に照射する偏光素子と、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部とを備える。
「被露光材」とは、露光される対象物をいう。「被露光材」は、露光される表面を有する基板及び基材を含む。「被露光材」の一例として、液晶表示装置用の光配向膜を製造するための基板及びフィルム、3次元表示装置用の偏光フィルムを製造するための基板及びフィルム等が挙げられる。「偏光光」とは、偏光板、偏光フィルム、偏光ビームスプリッタ等の偏光素子を介して照射された光をいう。本願明細書及び特許請求の範囲の記載において、「平行光」とは、平行又は略平行に進行する光をいい、0°以外のデクリネーション角度を伴う平行光を含む。「偏光軸角度」とは、偏光光の偏光軸が所定の基準方向、基準線又は基準面に対してなす角度のことをいう。
例えば、部分遮光部は、偏光素子を介して被露光材に照射される光を通過させる開口と、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断する遮光領域とを備え、開口は、平行化部の中心から出射した光が該開口の中心を通過するように位置決めされたものであり、開口の形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なると共にスキャン方向側においてスキャン方向に対して交差する1組の対辺を有する平行四辺形である。
少なくとも平行化部と部分遮光部とを複数個備え、複数の部分遮光部の内の1個の部分遮光部によって、平行四辺形の開口におけるスキャン方向側の端部を介して照射された領域が、他の部分遮光部の開口におけるスキャン方向側の端部を介してさらに照射されるように構成してもよい。
一例として、均一化集光部は、光源からの光の光強度分布を均一にする均一化部と、均一化部によって光強度分布を均一にした光を集光させる集光部とを備える。
例えば、部分遮光部は、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、スキャン方向に積算したデクリネーション角度値を略均一にするものである。
「スキャン方向」とは、スキャンする方向をいい、被露光材が照射されていく方向をいう。「デクリネーション角」とは、前述のように中心光線平行度のことをいう。本願明細書及び特許請求の範囲の記載において、積算する「デクリネーション角度値」は、絶対値ではなく、マイナス値及びプラス値を用いて表した角度値である。
本発明に係る他の露光装置は、光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、光源と被露光材とが、被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって被露光材がスキャン露光される露光装置であって、光源からの光の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光部と、均一化集光部から入射した光を平行光にする平行化部と、平行化部の周縁部から出射された平行光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部と、部分遮光部を介して入射した平行光から特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、偏光光を被露光材に照射する偏光素子とを備える。
上記他の露光装置において、例えば、部分遮光部は、平行光を通過させる開口と、平行化部の周縁部から出射された平行光の少なくとも一部を遮断する遮光領域とを備え、開口は、平行化部の中心から出射した光が該開口の中心を通過するように位置決めされたものであり、開口の形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なると共にスキャン方向側においてスキャン方向に対して交差する1組の対辺を有する平行四辺形である。
また、上記他の露光装置において、少なくとも平行化部と部分遮光部とを複数個備え、複数の部分遮光部の内の1個の部分遮光部によって、平行四辺形の開口におけるスキャン方向側の端部を介して照射された領域が、他の部分遮光部の開口におけるスキャン方向側の端部を介してさらに照射されるように構成してもよい。
加えて、上記他の装置において、均一化集光部は、光源からの光の光強度分布を均一にする均一化部と、均一化部によって光強度分布を均一にした光を集光させる集光部とを備えるように構成してもよい。
また、上記他の装置において、部分遮光部は、平行化部の周縁部から出射された平行光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、スキャン方向に積算したデクリネーション角度値を略均一にするものであってもよい。
また、本発明は、光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、光源と被露光材とが、被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって被露光材が露光される露光方法に係るものである。上記目的を達成するために、本発明に係る露光方法は、光源からの光の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光ステップと、均一化集光ステップによって光強度分布を均一にして集光させた光を、平行化部によって平行光にする平行化ステップと、平行化ステップによって平行光にした光から、偏光素子によって特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、偏光光を被露光材に照射する偏光ステップと、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光ステップとを含む。
さらに、本発明は、光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、光源と被露光材とが、被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって被露光材を露光し、露光済み材を製造する露光済み材製造方法に係るものである。上記目的を達成するために、本発明に係る露光済み材製造方法は、光源からの光の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光ステップと、均一化集光ステップによって光強度分布を均一にして集光させた光を、平行化部によって平行光にする平行化ステップと、平行化ステップによって平行光にした光から、特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、偏光光を被露光材に照射する偏光ステップと、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光ステップとを含む。
「露光済み材」とは、露光された物をいい、「被露光材」が露光されたものである。「露光済み材」は、露光された基板及び基材を含み、「露光済み材」の一例として、露光工程を経て製造された液晶表示装置用の光配向膜、3次元表示装置用の偏光フィルム等がある。
本発明に係る露光装置は、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部を備えている。後に詳述するように、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部の光に起因して照射面における偏光光の偏光軸角度のばらつきが大きくなってしまう。したがって、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部の光を遮断することによって、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高めることができる。
部分遮光部は、偏光素子を介して被露光材に照射される光を通過させる開口と、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断する遮光領域とを備え、開口は、平行化部の中心から出射した光が該開口の中心を通過するように位置決めされたものであり、開口の形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なると共にスキャン方向側においてスキャン方向に対して交差する1組の対辺を有する平行四辺形であるように構成した場合には、偏光光の偏光軸角度の均一性が高い照射領域をできるだけ大きく確保することができる。
少なくとも平行化部と部分遮光部とを複数個備え、複数の部分遮光部の内の1個の部分遮光部によって、平行四辺形の開口におけるスキャン方向側の端部を介して照射された領域が、他の部分遮光部の開口におけるスキャン方向側の端部を介してさらに照射されるように構成した場合には、隣り合う照射領域の端部において、照度を互いに補間することができる。また、複数の平行化部が同一構成を有する場合には、1個の部分遮光部の開口と他の部分遮光部の開口を介して重複照射された領域では、後に詳述するように、プラス側にシフトしたデクリネーション角とマイナス側にシフトしたデクリネーション角とが積算されるため、部分遮光部の開口におけるスキャン方向側の端部を介して照射された領域の偏光軸角度が改善し、照射領域全体において偏光軸角度をより均一化することができる。
均一化集光部が、光源からの光の光強度分布を均一にする均一化部と、均一化部によって光強度分布を均一にした光を集光させる集光部とを備えるように構成した場合には、均一化部と集光部とを別個の光学素子によって構成することができる。
部分遮光部が、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、スキャン方向に積算したデクリネーション角度値を略均一にするものであるように構成した場合には、デクリネーション角度値のばらつきに起因して生じる偏光光の偏光軸角度のばらつきを低減させることができる。
本発明に係る他の露光装置は、平行化部の周縁部から出射された平行光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部を備えている。したがって、前述した本発明に係る露光装置と同様に、平行化部の周縁部から出射された平行光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高めることができる。
上記他の露光装置において、部分遮光部は、平行光を通過させる開口と、平行化部の周縁部から出射された平行光の少なくとも一部を遮断する遮光領域とを備え、開口は、平行化部の中心から出射した平行光が該開口の中心を通過するように位置決めされたものであり、開口の形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なると共にスキャン方向側においてスキャン方向に対して交差する1組の対辺を有する平行四辺形であるように構成した場合には、偏光光の偏光軸角度の均一性が高い照射領域をできるだけ大きく確保することができる。
本発明に係る露光方法は、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光ステップを含む。後に詳述するように、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部の光に起因して照射面における偏光光の偏光軸角度のばらつきが大きくなってしまう。したがって、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部の光を遮断することによって、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高めることができる。
本発明に係る露光済み材製造方法は、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、被露光材の照射面において、偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光ステップとを含む。したがって、本発明に係る露光方法と同様に、平行化部の周縁部から偏光素子を介して被露光材に照射される光の少なくとも一部の光を遮断することによって、被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高めることができる。
第1の実施形態に係る露光装置の正面図である。 第1の実施形態に係る露光装置の右側面図である。 デクリネーション角の説明図である。 第1の実施形態に係る部分遮光部の平面図である。 (a)第1の実施形態に係る露光装置において、部分遮光部を外した状態で、偏光光を照射した場合のシミュレーションに関する照射領域の平面図である。(b)上記シミュレーションの結果を示すグラフである。 (a)第1の実施形態に係る露光装置において、部分遮光部を外した状態で、偏光光を照射した場合のシミュレーションに関する照射領域の平面図である。(b)上記シミュレーションの結果を示すグラフである。 図5(b)に示すシミュレーション結果と図6(b)に示すシミュレーション結果とを合成した結果を示すグラフである。 第1の実施形態に係る露光装置の部分斜視図である。 第1の実施形態に係る露光装置を用いた場合におけるスキャン方向に積算したデクリネーション角度値の変化を示すグラフである。 第1の実施形態に係る露光装置を用いた露光方法及び露光済み材製造方法に関する工程を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る露光装置を複数個用いて被露光材を露光する場合の照射領域を示す説明図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の実施の形態を添付の図により説明する。図1及び図2に第1の実施形態に係る露光装置1の構成を示す。第1の実施形態に係る露光装置1は、搬送される被露光材16をスキャン露光するものである。図1は、スキャン方向Sに対して側面から露光装置1を見た図であり、図2は、図1に示す露光装置1の右側面図である。
露光装置1は、光源部2と偏光素子12を備え、光源部2と偏光素子12との間において、光源からの光の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光部と、均一化集光部から入射した光を平行光にする平行化部10とを備えている。均一化集光部は、光源部2から出射した光3の光強度分布を均一化する均一化部5と、光強度分布を均一にした光を集光させる集光部7とから構成されている。また、偏光素子12と被露光材16の間に、部分遮光部14が設けられている。部分遮光部14は、平行化部10の周縁部から偏光素子12を介して被露光材16に照射される光の少なくとも一部を遮断するものである。偏光素子12からの偏光光13は、部分遮光部14によって一部遮光されて、被露光材16の照射面16aに照射される。
被露光材16は、一例として、ポリイミド等のフォトレジストからなる配向膜を塗布した基板又はフィルムである。本実施形態では、露光処理中において、光源部2、均一化部5、集光部7、平行化部10、偏光素子12、部分遮光部14は固定されていて、被露光材16が一方向に一定速度で搬送されることによって、スキャン露光される。したがって、被露光材16の搬送方向は、スキャン方向Sと逆方向になる。
光源部2は、例えば、超高圧水銀ランプやキセノンフラッシュランプ、エキシマレーザ又はYAGレーザ等のレーザ光源等からなる光源を有し、波長域は一例として、280nm〜400nmである。光源部2は、さらに集光型の楕円ミラーを備えている。楕円ミラーは、楕円ミラーよって集光された光3が均一化部5に入射するように、配置されている。
均一化部5は、光入射側レンズアレイ5aと光出射側レンズアレイ5bとを対向配置したフライアイレンズによって構成されている。光入射側レンズアレイ5aと光出射側レンズアレイ5bは、同一平面内に複数の単位レンズをマトリクス状に配置したレンズアレイである。光入射側レンズアレイ5aと光出射側レンズアレイ5bは同一構成のレンズアレイであり、互いに対応する単位レンズが対面するように対向配置されている。均一化部5は、光源部2から入射した光3の光強度分布を均一にして、光強度分布が均一な光6を集光部7へ出射する。
均一化部5の出射側には、集光部7が設けられている。集光部7は、シリンドリカルレンズによって構成されている。シリンドリカルレンズは、1軸方向にのみ光を集束させるものである。集光部7を構成するシリンドリカルレンズは、凸面を均一化部5側に向けて配置されている。集光部7への入射光について、集光部7はスキャン方向Sにおける光の幅を所定の幅に制限する。したがって、集光部7から平行化部10に入射する光9の幅Wは、集光部7に入射する光6の幅Wよりも狭くなっている。集光部7よって、平行化部10に入射する光9の光束断面形状は、略矩形に整形される。
集光部7の出射側には、平行化部10が設けられている。平行化部10は、2枚の平凸レンズを凸面を内側にして組み合わせたコンデンサレンズによって構成されている。平行化部10は、集光部7から出射された光9を平行光11にするためのものである。一例として、この平行光11はコンデンサレンズによって拡張又は縮小して照射される。平行化部10を構成するコンデンサレンズは、平行光を形成するように、均一化部5及び集光部7に対して位置決めされている。しかしながら、光学系の内部にレンズを用いる場合、平行光の平行度を完全に均一にすることは困難である。したがって、平行化部10から出射される平行光11は、0°以外のデクリネーション角度を伴う平行光を含むものである。
デクリネーション角とは、中心光線平行度のことをいう。デクリネーション角の説明図を図3に示す。デクリネーション角は、図3の角度θによって示すように、光源の中心から出射してコンデンサレンズ等によって平行光にされた光の光線と照射面の法線lとがなす角度である。
平行化部10(図1,図2)の出射側には、偏光素子12が設けられている。偏光素子12は、P偏光及びS偏光のうちのいずれか一方を透過させると共に他方を反射させる偏光ビームスプリッタである。この偏光ビームスプリッタは、一例として、紫外線を透過させるために石英ガラス基板を用いて形成されている。本実施形態において、偏光素子12は、平行光11がブリュースタ角に極めて近い約60°の入射角αで素子表面12aに入射するように、平行光11に対して傾いて配置されている。本実施形態に係る偏光素子12は、一例として、P偏光を透過して被露光材16の照射面16aにP偏光を照射し、S偏光を反射させるように設計されている。
偏光素子12と被露光材16との間には、部分遮光部14が設けられている。部分遮光部14の平面図を図4に示す。部分遮光部14は、スキャン方向Sに延びる板状部材であり、一例として、金属板によって形成されている。部分遮光部14は、偏光素子12からの偏光光13を遮光する遮光領域14aと、偏光光13を通過させる平行四辺形の開口14bを備えている。平行四辺形の開口14bは、2組の対辺のうち、一方の対辺21がスキャン方向Sと直交し、且つ偏光光13の入射方向に交差する方向に延びている。他方の対辺22は、スキャン方向Sと直交以外の角度で交差し、且つ偏光光13の入射方向に交差する方向に延びている。
一方の対辺21と他方の対辺22の長さは異なっており、1組の対角の大きさは他の組の対角の大きさと異なっている。なお、後述するように一方の対辺21と他方の対辺22の長さの比率及び一方の対辺21と他方の対辺22がなす角度は、平行化部10を構成するコンデンサレンズの設計に依存するため、限定されない。
部分遮光部14の配置は、開口14bの中心が平行化部10を構成するコンデンサレンズの光軸と一致するように位置決めされている。したがって、平行化部10の中心から出射した光は偏光素子12を介して部分遮光部14の開口14bの中心を通過し、平行化部10の周縁部から偏光素子12を介して被露光材16に照射される光の少なくとも一部は、部分遮光部14の遮光領域14aによって遮断される。これによって、デクリネーション角に起因した照射面16aにおける偏光軸角度のずれを軽減することができる。この点について、以下に詳述する。
前述のように、集光部7(図1)は、シリンドリカルレンズによって、スキャン方向Sにおける光9の幅Wがシリンドリカルレンズへ入射する光6の幅Wよりも狭くなるように光9を集光させるものである。したがって、図1に示すように、スキャン方向Sの側方からみて、平行化部10を構成するコンデンサレンズの中央部と周辺部に入射する光線、すなわち、コンデンサレンズの中心に入射する光線と、コンデンサレンズの中心からスキャン方向Sに離れた位置に入射する光線及びコンデンサレンズの中心からスキャン方向Sと逆方向に離れた位置に入射する光線とでは、シリンドリカルレンズとコンデンサレンズ間の光線焦点距離が異なる。このように、スキャン方向Sに集光された光9の光線が円形のコンデンサレンズに入射するため、デクリネーション角度がスキャン方向Sの上流側及び下流側において、それぞれマイナス側及びプラス側にシフトする。
図5から図7に、部分遮光部14を外した露光装置1を用いて、偏光光を照射した場合のシミュレーション結果を示す。図5(a)にシミュレーションを行った照射領域を示す。図5(a)に示す照射領域は、スキャン方向Sの幅が約30mmであり、スキャン方向Sと直交する方向(以下、「エレメント方向」という)の幅が約250mmの矩形領域である。図5(a)には、照射領域におけるスキャン方向S側の幅の中央を示す仮想基準線lとエレメント方向側の幅の中央を示す仮想基準線lを明示している。
仮想基準線lに沿ったエレメント方向におけるデクリネーション角の変化を図5(b)のグラフに示す。図5(a)に示す位置関係において、照射領域における仮想基準線l上に入射する各光線について、光線の入射方向を上方から下方へ向かうものとした場合、照射領域の法線の右側に形成されるデクリネーション角をプラス値で表し、法線の左側に形成されるデクリネーション角をマイナス値で表している。
図6(a)の仮想基準線lに沿ったスキャン方向Sにおけるデクリネーション角の変化を図6(b)のグラフに示す。図6(a)に示す位置関係において、照射領域における仮想基準線l上に入射する各光線について、照射領域の法線に対してスキャン方向Sの下流側(図6(a)の上側)に形成されるデクリネーション角をプラス値で表し、法線に対してスキャン方向Sの上流側(図6(a)の下側)に形成されるデクリネーション角をマイナス値で表している。
図5(b)に示したエレメント方向のデクリネーション角度値と図6(b)に示したスキャン方向Sのデクリネーション角度値とを合成した照射領域全体におけるデクリネーション角度値を図7に示す。横軸に照射領域におけるエレメント方向の位置[mm]を示し、縦軸にデクリネーション角度値[°]を示している。グラフの右側に示す凡例は、照射領域におけるスキャン方向Sの位置[mm]を示している。図7に示すように、照射領域全体におけるデクリネーション角度値は略S字曲線を描く。図7に示すシミュレーション結果からも明らかなように、デクリネーション角度は照射領域におけるスキャン方向S側の両端部において、それぞれマイナス側及びプラス側にシフトする。すなわち、平行化部10のコンデンサレンズの周縁部から照射領域におけるスキャン方向S側の両端部に入射する光によってデクリネーション角のばらつきが大きくなっている。
図7のグラフ上に、部分遮光部14の開口14bを仮想的に示す。部分遮光部14によって、平行化部10のコンデンサレンズの周縁部から照射領域におけるスキャン方向S側の両端部に入射する光を遮光することができる。これにより、スキャン方向Sにおける各位置においてデクリネーション角が略均一化した偏光光13を被露光材16に照射することができる。
図8に、平行化部10のコンデンサレンズと、偏光素子12と、部分遮光部14と、被露光材16の斜視図を示す。本実施形態において、偏光光13(図1,図2)の偏光方向は、エレメント方向に一致している。エレメント方向は、スキャン方向Sと直交し且つ光の入射方向に交差する方向である。エレメント方向に平行な偏光軸の偏光軸角度を0°とすると、被露光材16の照射面16aにおいて偏光軸角度は、偏光光13のデクリネーション角に依存して、0°か又はプラス側若しくはマイナス側に僅かにシフトする。しかしながら、デクリネーション角の変化量が大きい偏光光13については、前述のように部分遮光部14によって遮光されているため、偏光軸角度は略均一化される。
さらに、露光装置1は、スキャン露光を行うため、デクリネーション角度値はスキャン方向Sに積算される。すなわち、図7においては、グラフの縦方向に積算される。図7において実線の丸囲みで示したエレメント方向の中心におけるスキャン方向S(グラフ縦方向)のデクリネーション角の積算値は、+0.3°〜−0.3°で0°になる。これに対して、図7に点線の丸囲みで示すエレメント方向左端部では、グラフ縦方向にデクリネーション角を積算すると、+0.1°〜−0.5°で−0.2°になる。照射領域におけるスキャン方向S側両端部に出射される偏光光13は部分遮光部14によって遮光されるため、スキャン露光に際し、照射される偏光光13について、スキャン方向Sにおけるデクリネーション角の積算値が0°又は略0°に略均一化される。また、開口14bを平行四辺形にすることによって、デクリネーション角の積算値が略0°になる照射領域をできるだけ大きく確保することができる。
図9に、積算したデクリネーション角度値Dを示す。曲線A〜Cは、図8に示す偏光素子12において、仮想基準線A〜Cによって示した位置に入射した光線のデクリネーション角度値の変化を表すものである。図8の偏光素子12において示した仮想基準線Aは、偏光素子12においてスキャン方向Sの下流側(図8の上側)でエレメント方向に延びるものであり、仮想基準線Bは、スキャン方向Sの中央でエレメント方向に延びるものであり、仮想基準線Cは、スキャン方向Sの上流側(図8の下側)でエレメント方向に延びるものである。
図9のA〜Cに示すデクリネーション角の変化特性は、図7に示すデクリネーション角の変化特性と同様である。部分遮光部14を介して、被露光材16の照射面16aに照射された偏光光13について、スキャン方向Sに積算したデクリネーション角度値を曲線Dに示す。図7を参照して前述したように、照射領域におけるスキャン方向S側の両端部に出射される偏光光13は部分遮光部14によって遮光されるため、照射面16aにおいてスキャン方向Sに積算したデクリネーション角度値Dは、照射領域におけるスキャン方向S側両端部付近でのデクリネーション角の変化量が、偏光素子12へ入射する光11よりも減少している。
したがって、図7を参照して前述し、図9の曲線Dによって示すように、照射面16aにおいてスキャン方向Sに積算したデクリネーション角度値Dは、0°又は略0°に略均一化されている。照射面16aに照射される偏光光13のデクリネーション角が0°又は略0°に略均一化されているため、被露光材16の照射面16aに照射された偏光光13の偏光軸角度を略均一化することができる。
次に、上記露光装置1を用いて実行する露光方法及び露光済み材製造方法について説明する。露光装置1は、一定速度で搬送される被露光材16に光源部2から露光光を照射し、スキャン露光を行う。このスキャン露光において、まず、光源部2から照射された光3の光強度分布を均一にし、光強度分布を均一にした光を集光させる(ステップ1)。光源部2から照射された光3は、均一化部5に入射する。均一化部5は入射した光3の光強度分布を均一化して集光部7に出射する。集光部7は、光強度分布が均一化された光をスキャン方向Sに集光して、平行化部10に出射する。
次に、光強度分布を均一にして集光させた光を平行化部10によって平行光にする(ステップ2)。この平行光11は、前述のように、0°以外のデクリネーション角度を伴う平行光11を含むものである。平行化部10は平行光を偏光素子12に出射する。平行光11は偏光素子12の素子表面12aに入射する。
平行化部10から入射した平行光11から、偏光素子12によって特定の偏光成分を有する偏光光13を取り出して偏光光13を被露光材16に照射する(ステップ3)。本実施形態においては、偏光素子12は、S偏光を反射し、P偏光を透過させて被露光材16の照射面16aに向けて出射する。
次いで、平行化部10の周縁部から偏光素子12を介して被露光材16に照射される光の少なくとも一部を遮断する(ステップ4)。平行化部10のスキャン方向S側の両端部から、照射領域におけるスキャン方向S側の両端部に出射される光は前述のようにデクリネーション角度の変化量が大きい。しかしながら、部分遮光部14によって、前述のように、このデクリネーション角度の変化量が大きい偏光光13が遮断され、平行四辺形の開口14bを介してデクリネーション角度が略均一化した偏光光13が被露光材16に照射される。偏光光13が被露光材16に照射されている間、被露光材16は一定速度で搬送されている。したがって、照射面16aの同一箇所に照射される偏光光13は、スキャン方向Sに積算された光となる。前述のように、部分遮光部14によって、偏光光13の一部が遮断されることにより、照射面16aに照射された偏光光13のデクリネーション角をスキャン方向Sに積算した積算値は、0°又は略0°に略均一化される。したがって、照射面16aにおける偏光軸角度の均一性を高めることができる。
このように、露光装置1によれば、被露光材16の照射面16aにおける偏光軸角度を略均一にすることができる。したがって、被露光材16が配向膜を塗布した基板又はフィルムである場合には、配向方向が略均一な光配向膜を製造することができる。露光装置1は、例えば、液晶表示装置用の光配向膜、IPS方式表示装置用の光配向膜、 VA(Vertical Alignment)方式の3次元表示装置用偏光フィルム、IPS方式の3次元表示装置用偏光フィルム等の製造に用いることができる。偏光軸角度の均一化が特に要求されるIPS方式表示装置用部材の製造には特に有効である。露光装置1を用いることにより、上記各種製品の製造に際して、被露光材16の照射面16aにおける偏光軸角度を略均一にして偏光軸角度の均一性を高めることができるため、表示装置における色調、コントラスト等のばらつきを解消又は低減させることができる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態における露光装置1を被露光材16に対して複数個設置して、複数光源によるスキャン露光を実行してもよい。4個の露光装置1を設置したスキャン露光の照射イメージを図11に示す。第1から第4の露光装置1によって形成される第1から第4の照射領域H1〜H4は、各部分遮光部14の開口14bの形状に依存して、平行四辺形となっている。対応する各照射領域H1〜H4において、スキャン方向Sと直交するエレメント方向に延びる辺の長さは、一例として約250mmである。
第1の露光装置1による照射領域H1に対して第2の露光装置1による照射領域H2はスキャン方向Sの上流側に配置されている。スキャン方向Sと直交するエレメント方向(図11の左右方向)においては、照射領域H1の右側端部領域Rと照射領域H2の左側端部領域Rとが重複しているため、照射面16aにおいて、照射領域H1によって照射された部分を照射領域H2によってさらに照射するオーバーラップ領域Oが生じている。照射領域H1の右側端部領域Rは、照射領域H1において、スキャン方向Sの下流側における2辺の接点と、スキャン方向Sの上流側においてエレメント方向に延びる辺との間に、このエレメント方向に延びる辺と直交する仮想線を想定し、照射領域H1におけるこの仮想線より右側の領域である。照射領域H2の左側端部領域Rは、照射領域H2において、スキャン方向Sの上流側における2辺の接点と、スキャン方向Sの下流側においてエレメント方向に延びる辺との間に、このエレメント方向に延びる辺と直交する仮想線を想定し、照射領域H2におけるこの仮想線より左側の領域である。
スキャン方向Sにおいて、第3の露光装置1による照射領域H3は、第1の照射領域H1と同位置にあり、第4の露光装置1による照射領域H4は、第2の照射領域H2と同位置にある。エレメント方向においては、照射領域H2の右側端部領域Rと照射領域H3の左側端部領域Rとが重複してオーバーラップ領域Oを形成し、照射領域H3の右側端部領域Rと照射領域H4の左側端部領域Rとが重複してオーバーラップ領域Oを形成している。各照射領域H1〜H4における左側端部領域Rと右側端部領域Rでは、照射領域がスキャン方向Sの上流側又は下流側に向かって狭くなっているため、他の部分と比較して積算照度が少なくなってしまう。しかしながら、互いに隣合う露光装置1の間でオーバーラップ領域O〜Oを設けることにより、左側端部領域Rと右側端部領域Rの照度を互いに補間することができる。
加えて、第1から第4の露光装置1において平行化部10に同一構成のコンデンサレンズを用いている場合には、図7のグラフからも明らかなように、部分遮光部14の開口14bのスキャン方向S側両端部から入射する光のデクリネーション角は、それぞれプラス側又はマイナス側にシフトしているため、左側端部領域Rにおける照射光のデクリネーション角はマイナス側にシフトし、右側端部領域Rにおける照射光のデクリネーション角はプラス側にシフトしていることになる。オーバーラップ領域O〜Oでは、左側端部領域Rにおける照射光と右側端部領域Rにおける照射光とが積算されるため、積算されたデクリネーション角を0°により近づけることができる。したがって、オーバーラップ領域O〜Oにおいて、偏光軸角度の均一性をより高めることができる。
なお、照射領域全体の両端に表れる照射領域H1の左側端部領域Rと照射領域H4の右側端部領域Rによって照射された部分は、露光処理後にカットして、その他の照射領域(図11における有効照射領域)によって照射された部分のみを露光済み材として使用又は販売等してもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、第1の実施形態に係る露光装置1において、部分遮光部14は偏光素子12と被露光材16との間に配置され、偏光素子12からの偏光光13を一部遮断するように構成されているが、これに限定されない。平行化部10と被露光材16の間であれば、デクリネーション角の変化量が大きい光を遮断することができるため、部分遮光部14を平行化部10と偏光素子12との間に配置してもよい。
また第1の実施形態では、被露光材16が搬送されることによってスキャン露光が実行されているが、これに限定されず、被露光材16を静止させた状態で、光源部2、均一化部5、集光部7、平行化部10、偏光素子12及び部分遮光部14を一体的に移動させることによってスキャン露光を実行してもよい。
例えば、第1の実施形態に係る露光装置1において、平行化部10を構成するコンデンサレンズは、2枚の平凸レンズを凸面を内側にして組み合わせたコンデンサレンズによって構成されているがこれに限定されない。コンデンサレンズを1枚のレンズによって構成してもよいし、他のレンズ構成を採用してもよい。平行光を形成するコンデンサレンズ、コリメータレンズ等のレンズ素子に、均一化集光部によって光強度が均一化されて集光された光が入射されると、レンズ構成に関わらず、平行光のデクリネーション角度値の変化は、図7に示すような略S字状の曲線として表れる。この曲線の曲率、個々のデクリネーション角度値等は、平行化部10のレンズ特性、レンズ構成等の相違に応じて変化するため、部分遮光部14における開口14bの幅及び平行四辺形の対角の大きさ等は、デクリネーション角の積算値が略均一になる照射領域をできるだけ大きく確保するように、平行化部10の特性に応じて決定することになる。
また例えば、第1の実施形態に係る露光装置1において、部分遮光部14の開口14bの形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なり、且つ1組の対辺の長さは他の組の対辺の長さと異なる平行四辺形であるが、これに限定されない。部分遮光部14の開口14bの形状は、長方形、菱形又は正方形であってもよく、平行四辺形以外の形状であってもよい。
第1の実施形態に係る露光装置1において、均一化集光部について均一化部5と集光部7をそれぞれ別個の光学素子によって形成しているが、これに限定されない。光強度分布の均一化機能と光強度分布を均一化した光を平行化部10に向けて集光する機能とを共に備える一体型の光学素子を均一化集光部として用いてもよい。
均一化部5の入射側に光の光強度分布を均一化する他の均一化部をさらに設けて、偏光素子12に対する各入射点に集束する複数の入射光、すなわち、偏光素子12に対する各入射点に異なる入射角度で入射する複数の入射光の光強度を均一にするように構成してもよい。
第1の実施形態に係る均一化部5を光入射側レンズアレイ5aと光出射側レンズアレイ5bとを対向配置したフライアイレンズによって構成しているがこれに限定されない。1枚のレンズアレイから構成されるフライアイレンズであってもよいし、フライアイレンズではなく、ロッドレンズ又はライトパイプ等の他の光強度分布均一化手段であってもよい。
第1の実施形態に係る集光部7を1個のシリンドリカルレンズによって構成しているがこれに限定されない。集光部7をシリンドリカルレンズアレイによって構成してもよいし、他の集光手段によって構成してもよい。
第1の実施形態に係る露光装置1では、偏光素子12として偏光ビームスプリッタを採用しているが、これに限定されない。また、第1の実施形態に係る露光装置1は、被露光材16の照射面16aにP偏光を照射するように構成されているが、これに限定されず、照射面16aにS偏光を照射するように構成してもよい。第1の実施形態において、偏光素子12は、平行光11がブリュースタ角に極めて近い約60°の入射角αで入射するように配置されているが、これに限定されず、入射角αを他の角度に設定してもよい。第2の実施形態において、複数の露光装置1を用いて被露光材16を露光する場合、各露光装置1を構成する構成要素の一部を共有してもよい。
1 露光装置
2 光源部
5 均一化部
7 集光部
10 平行化部
11 平行光
12 偏光素子
13 偏光光
14 部分遮光部
14a 遮光領域
14b 開口
16 被露光材
16a 照射面

Claims (9)

  1. 光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、前記光源と前記被露光材とが、前記被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって前記被露光材がスキャン露光される露光装置であって、
    前記光源からの光の光強度分布を均一にし、前記光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光部と、
    前記均一化集光部から入射した光を平行光にする平行化部と、
    前記平行化部から入射した前記平行光から特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、前記偏光光を前記被露光材に照射する偏光素子と、
    前記平行化部の周縁部から前記偏光素子を介して前記被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、前記被露光材の照射面において、前記偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部とを備える露光装置。
  2. 前記部分遮光部は、前記偏光素子を介して前記被露光材に照射される光を通過させる開口と、前記平行化部の周縁部から前記偏光素子を介して前記被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断する遮光領域とを備え、
    前記開口は、前記平行化部の中心から出射した光が該開口の中心を通過するように位置決めされたものであり、前記開口の形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なると共にスキャン方向側においてスキャン方向に対して交差する1組の対辺を有する平行四辺形であることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 少なくとも前記平行化部と前記部分遮光部とを複数個備え、複数の前記部分遮光部の内の1個の部分遮光部によって、前記平行四辺形の前記開口におけるスキャン方向側の端部を介して照射された領域が、他の前記部分遮光部の前記開口におけるスキャン方向側の端部を介してさらに照射されることを特徴とする請求項2記載の露光装置。
  4. 前記均一化集光部は、前記光源からの光の光強度分布を均一にする均一化部と、前記均一化部によって光強度分布を均一にした光を集光させる集光部とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の露光装置。
  5. 前記部分遮光部は、前記平行化部の周縁部から前記偏光素子を介して前記被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、前記被露光材の照射面において、スキャン方向に積算したデクリネーション角度値を略均一にするものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の露光装置。
  6. 光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、前記光源と前記被露光材とが、前記被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって前記被露光材がスキャン露光される露光装置であって、
    前記光源からの光の光強度分布を均一にし、前記光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光部と、
    前記均一化集光部から入射した光を平行光にする平行化部と、
    前記平行化部の周縁部から出射された前記平行光の少なくとも一部を遮断することによって、前記被露光材の照射面において、照射される偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光部と、
    前記部分遮光部を介して入射した前記平行光から特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、前記偏光光を前記被露光材に照射する偏光素子とを備える露光装置。
  7. 前記部分遮光部は、前記平行光を通過させる開口と、前記平行化部の周縁部から出射された前記平行光の少なくとも一部を遮断する遮光領域とを備え、
    前記開口は、前記平行化部の中心から出射した前記平行光が該開口の中心を通過するように位置決めされたものであり、前記開口の形状は、1組の対角の大きさが他の組の対角の大きさと異なると共にスキャン方向側においてスキャン方向に対して交差する1組の対辺を有する平行四辺形であることを特徴とする請求項6記載の露光装置。
  8. 光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、前記光源と前記被露光材とが、前記被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって前記被露光材が露光される露光方法であって、
    前記光源からの光の光強度分布を均一にし、前記光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光ステップと、
    前記均一化集光ステップによって光強度分布を均一にして集光させた光を、平行化部によって平行光にする平行化ステップと、
    前記平行化ステップによって平行光にした光から、偏光素子によって特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、前記偏光光を前記被露光材に照射する偏光ステップと、
    前記平行化部の周縁部から前記偏光素子を介して前記被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、前記被露光材の照射面において、前記偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光ステップとを含む露光方法。
  9. 光を照射する光源が被露光材に光を照射した状態で、前記光源と前記被露光材とが、前記被露光材への光の入射方向に交差する方向に相対移動することによって前記被露光材を露光し、露光済み材を製造する露光済み材製造方法であって、
    前記光源からの光の光強度分布を均一にし、前記光強度分布を均一にした光を集光させる均一化集光ステップと、
    前記均一化集光ステップによって光強度分布を均一にして集光させた光を、平行化部によって平行光にする平行化ステップと、
    前記平行化ステップによって平行光にした光から、特定の偏光成分を有する偏光光を取り出して、前記偏光光を前記被露光材に照射する偏光ステップと、
    前記平行化部の周縁部から前記偏光素子を介して前記被露光材に照射される光の少なくとも一部を遮断することによって、前記被露光材の照射面において、前記偏光光の偏光軸角度の均一性を高める部分遮光ステップとを含む露光済み材製造方法。
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