JP4621315B2

JP4621315B2 - 当接・離間機構を有するウエブ輪転印刷機

Info

Publication number: JP4621315B2
Application number: JP17461199A
Authority: JP
Inventors: ズラティンレヴ
Original assignee: Goss International Asia Pacific Inc
Current assignee: Goss International Asia Pacific Inc
Priority date: 1998-06-23
Filing date: 1999-06-21
Publication date: 2011-01-26
Anticipated expiration: 2019-06-21
Also published as: JP2000025197A; EP0967078A3; DE59902906D1; EP0967078A2; EP0967078B1; DE19916255A1; US6227110B1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷機、特にウエブ輪転印刷機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
多数のウエブ輪転オフセット印刷機は、エンドレスの紙ウエブを両面印刷できる。材料ウエブを両面印刷するための従来のオフセット印刷機では、材料ウエブの片側だけを印刷して、その間に材料ウエブの他方の側で刷版を交換することは可能ではない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術における欠点を取り除くことである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、枠と、枠に運動可能に支承されている第１の版胴と、第１の版胴を選択的に当接または離間させることのできる第１のゴム胴と、第１のゴム胴と共に材料ウエブが通り抜けることのできる印刷隙間を形成する第２のゴム胴と、第２のゴム胴に当接させることのできる第２の版胴とを有しており、印刷機が第１の運転モードと第２の運転モードとを有しており、第１の運転モードでは第１の版胴が第１のゴム胴に当接していて、材料ウエブの両面印刷が可能とされており、第２の運転モードでは第１の版胴が第１のゴム胴から離間していて、材料ウエブが第２のゴム胴によって印刷される間に第１の版胴上の刷版を交換できるようにようにした。この印刷機はさらに第３の運転モードを有することもでき、この第３の運転モードにおいては第２の版胴が第２のゴム胴から離間していて、その間に材料ウエブが第１のゴム胴によって印刷される。
【０００５】
【発明の効果】
要するに本発明は、有利には、材料ウエブの一方の側が引き続き印刷されている間に、刷版交換を行うことができるようにするのである。そうすることによって、印刷機の停止時間を短縮し、印刷機の生産性を高めることができる。
【０００６】
また有利には、ゴム胴の１つを運動可能に配置しておくこともできる。さらに、運動可能に固定された胴を枠に旋回可能に固定して、簡単で安定した並進運動を保証することができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【０００８】
図１は本発明によるウエブ輪転オフセット印刷機１００の側面図であり、このウエブ輪転オフセット印刷機は枠１３、第１の版胴１０１、第１のゴム胴１０２、第２のゴム胴１０３および第２の版胴１０４を備えた少なくとも１つの印刷ユニット１１０を有している。紙ウエブ１０８は、第１のゴム胴１０２と第２のゴム胴１０３との間に形成される印刷隙間を通り抜ける。多色印刷機は言うまでもなく複数の、原則として４つの印刷ユニット１１０を有している。
【０００９】
印刷機１００は３つの運転モード、すなわち材料ウエブ１０８が両面に印刷される第１の運転モードと、第１の版胴１０１が第１のゴム胴１０２から離間している間に第２の版胴１０４が第２のゴム胴１０３を介して材料ウエブ１０８の片面に印刷する第２の運転モードと、第２の版胴１０４が第２のゴム胴１０３から離間している間に、第１の版胴１０１が第１のゴム胴１０２を介して材料ウエブ１０８の第２の面に印刷する第３の運転モードとを有している。したがって、第２の運転モードでは、材料ウエブ１０８の一方の面が引き続き印刷されている間に、第１の版胴１０１上の刷版を交換でき、第３の運転モードでは材料ウエブ１０８の他方の面が引き続き印刷される間に第２の版胴１０４上の刷版を交換できる。これらの運転モードは、印刷機１００の各印刷ユニット１１０において同時に適用できる。
【００１０】
図２は、本発明の印刷機１００の１実施例を詳細に示す。図１の版胴１０１、ゴム胴１０２、ゴム胴１０３および版胴１０４はそれぞれ一方の端部で、第１の版胴ケーシング１、第１のゴム胴ケーシング２、第２のゴム胴ケーシング３および第２の版胴ケーシング４内に配置されている。各々の胴ケーシング１、２および４は枢着ピン７もしくは８もしくは１８を介して枠１３に運動可能に支承されている。しかし、第２のゴム胴ケーシング３はボルト（１つのボルト９のみ示す）によって枠１３に固定して支承されている。言うまでもなく、胴１０１、１０２および１０４の別の側では相応のケーシング（図示しない）が旋回可能に支承されていて、胴１０１、１０２および１０４の他方の端部を保持している。また、第２のゴム胴１０３の他方の側は、枠１３に固定して支承されている相応の第２のゴム胴ケーシングを有している。
【００１１】
３つの運転モードを働かせるために、２つの圧縮空気シリンダ５および６を設けることができる。第１の圧縮空気シリンダ５は、一方の側では枢着ピン１０を介して第２の版胴ケーシング４と結合され、他方の側ではヨーク１１４を介して枠１３と結合されている。ヨーク１１４は端部１４が、枠１３に取り付けたブロック１５に固定されている。ヨーク端部１４は、ブロック１５のピン１６と協働するスリットを有している。ヨーク１１４は第１のゴム胴ケーシング２のアーム１１２内の開口部を通って延びている。ばね１７がヨーク１１４に固定されているストッパ１１７とアーム１１２との間に設けられていて、アーム１１２をストッパ１１７から押し離すように作用している。第２の圧縮空気シリンダ６は一方の端部で枢着ピン１１を介して第１の版胴ケーシング１に固定され、他方の端部では枢着ピン１２を介して枠１３内に固定されている。
【００１２】
第１の運転モードにおいて、材料ウエブの両面が印刷される場合は、圧縮空気シリンダ６が版胴ケーシング１をゴム胴ケーシング２上のストッパ１１９に押し付け、それによって版胴１０１がゴム胴１０２に当接せしめられている。圧縮空気シリンダ５は第２の版胴ケーシング４を、固定して設けられた第２のゴム胴ケーシング３に向かって引っ張り、ヨーク端部１４は第１のゴム胴ケーシング２をアーム１１２を介してばね１７の作用に抗して第２のゴム胴ケーシング３に向かって引っ張る。したがってすべての胴１０１、１０２、１０３および１０４が別の胴１０１、１０２、１０３、１０４に当接しており、その結果としてゴム胴１０２と１０３との印刷隙間を通り抜けるウエブ１０８の両面に印刷することができる。
【００１３】
第２の運転モードでは第２の圧縮空気シリンダ６が第１の版胴ケーシング１を引っ張り、版胴ケーシング１は枢着ピン７を中心にして、ストッパ１９に当たるまで旋回する。これにより版胴１０１はもはやゴム胴１０２には当接していないので、第２の版胴１０４で印刷過程が継続されている間に版胴１０１上の刷版を交換できる。
【００１４】
第３の運転モードでは、第２の圧縮空気シリンダ６が第１の版胴ケーシング１を再びストッパ１１９に押し付け、それにより第１の版胴１０１が第１のゴム胴１０２に当接する。第１の圧縮空気シリンダ５は、ヨーク端部１４がブロック１５に当たり、同時に第２の版胴ケーシング４が枢着ピン１８を中心にしてストッパ２０に当たるまで旋回するように働く。第２のゴム胴ケーシング３は枠１３に動かないように固定されているので、第２の版胴１０４が第２のゴム胴１０３から離間されて、第１の版胴１０１においてウエブ１０８の第２の面の印刷過程が継続されている間に版を交換できる。
【００１５】
印刷機１００が停止しているか、印刷過程が行われない場合、第１の圧縮空気シリンダ５および第２の圧縮空気シリンダ６は、第１の版胴ケーシング１がストッパ１９に押し付けられ、第２の版胴ケーシング４がストッパ２０に押し付けられるように働く。ばね１７は、第１のゴム胴ケーシング２が枢着ピン８を中心にして、アーム１１２がブロック１５に当たるまで、第２のゴム胴ケーシング３から離反旋回するように働く。このようにすることによって、両ゴム胴１０２、１０３は分離され得る。
【００１６】
図３に示す本発明の第２の実施例では、３つの運転モードを可能にするために３つの圧縮空気シリンダ５′、６′および２１が使用される。第２のゴム胴ケーシング３は再び固定して設けられており、ほかの胴ケーシング１、２および４は枢着ピン７もしくは８もしくは１８を介して枠１３に旋回可能に支承されている。
【００１７】
第１の運転モードでは、一方の側では枢着ピン２２と結合され、他方の側では胴ケーシング２のアーム１１２と結合された枢着ピン２３と結合されている第３の圧縮空気シリンダ２１が、胴ケーシング２を胴ケーシング３に押し付ける。また、一方の側では枢着ピン１０′を介して胴ケーシング４と結合され、他方の端部では枠１３と結合された枢着ピン２４と結合されている第１の圧縮空気シリンダ５′が、胴ケーシング４を胴ケーシング３に押し付ける。第２の圧縮空気シリンダ６′は枢着ピン１２′を介して枠１３と結合され、枢着ピン１１′を介して第１の版胴ケーシング１と結合されている。第１の運転モードでは、第２の圧縮空気シリンダ６′が胴ケーシング１をストッパ１１９に向かって引っ張る。
【００１８】
第２の運転モードでは、圧縮空気シリンダ６′が第１の版胴ケーシング１をストッパ１１９から押し離すので、第１の版胴１０１上の刷版を交換できる。
【００１９】
第３の運転モードでは、第２の圧縮空気シリンダ６′が胴ケーシング１をストッパ１１９に向かって引っ張り、第１の圧縮空気シリンダ５′が胴ケーシング４を胴ケーシング３から引き離す。
【００２０】
印刷機１００が停止しているか、印刷過程が行われない場合、第２の圧縮空気シリンダ６′が第１の版胴ケーシング１をストッパ１１９から押し離し、第３の圧縮空気シリンダ２１が第１のゴム胴ケーシング２を第２のゴム胴ケーシング３から引き離す。
【００２１】
「運動可能に支承されている」とは、本明細書においては、「並進運動可能に、すなわち旋回も可能であるように固定されている」ことを意味する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるウエブ輪転オフセット印刷機の概要図である。
【図２】本発明による印刷機の第１実施例の詳細な側面図である。
【図３】本発明による印刷機の第２実施例の詳細な側面図である。
【符号の説明】
１版胴ケーシング、２ゴム胴ケーシング、３ゴム胴ケーシング、４版胴ケーシング、５および５′ 圧縮空気シリンダ、６および６′ 圧縮空気シリンダ、７および８枢着ピン、９ボルト、１０，１０′，１１，１１′および１２枢着ピン、１３枠、１４ヨーク端部、枢着ピン、１５ブロック、１６ピン、１７ばね、１８枢着ピン、１９および２０ストッパ、２１圧縮空気シリンダ、２２，２３および２４枢着ピン、１００ウエブ輪転オフセット印刷機、１０１版胴、１０２ゴム胴、１０３ゴム胴、１０４版胴、１０８紙ウエブ、１１０印刷ユニット、１１２アーム、１１４ヨーク、１１７ストッパ、１１９ストッパ

Claims

材料ウエブを印刷するためのオフセット印刷機において、
枠（１３）と、
枠（１３）に運動可能に支承されている第１の版胴（１０１）と、
第１の版胴（１０１）を選択的に当接または離間させることのできる第１のゴム胴（１０２）と、
第１のゴム胴（１０２）と共に材料ウエブ（１０８）が通り抜けることのできる印刷隙間を形成する第２のゴム胴（１０３）と、
第２のゴム胴（１０３）に当接させることのできる第２の版胴（１０４）とを有しており、
枠（１３）に固定して支承された第２のゴム胴ケーシング（３）が設けられており、
第１の版胴ケーシング（１）、第１のゴム胴ケーシング（２）および第２の版胴ケーシング（４）を有しており、第１の圧縮空気シリンダ（５）が第１のゴム胴ケーシング（２）を介して第１のゴム胴（１０２）と結合され、かつ第２の版胴ケーシング（４）を介して第２の版胴（１０４）と結合されており、第２の圧縮空気シリンダ（６）が第１の版胴ケーシング（１）を介して第１の版胴（１０１）と結合されており、
第１の圧縮空気シリンダ（５）が、一方の側では第２の版胴ケーシング（４）と結合され、他方の側では枠と結合されており、
第２の圧縮空気シリンダ（６）が一方の端部で第１の版胴ケーシング（１）に固定され、他方の端部では枠（１３）に固定されており、
印刷機（１００）が第１の運転モードと第２の運転モードとを有しており、第１の運転モードでは第１の版胴（１０１）が第１のゴム胴（１０２）に当接していて、材料ウエブ（１０８）の両面印刷が可能にされており、第２の運転モードでは第１の版胴（１０１）が第１のゴム胴（１０２）から離間していて、材料ウエブ（１０８）が第２のゴム胴（１０３）によって印刷される間に第１の版胴（１０１）上の刷版を交換できるようになっており、
第２の版胴（１０４）が枠（１３）に運動可能に支承されており、印刷機（１００）が第３の運転モードを有し、この第３の運転モードにおいて第２の版胴（１０４）が第２のゴム胴（１０３）から離間していて、その間に材料ウエブ（１０８）が第１のゴム胴（１０２）によって印刷されることを特徴とする、材料ウエブを印刷するためのオフセット印刷機。
第１の版胴（１０１）が枠（１３）に旋回可能に支承されている、請求項１記載のオフセット印刷機。
第２の版胴（１０４）が枠（１３）に旋回可能に支承されている、請求項１記載のオフセット印刷機。
第２のゴム胴（１０３）が回転可能に、しかし運動不能に枠（１３）に支承されている、請求項１記載のオフセット印刷機。
第１のゴム胴（１０２）が枠（１３）に運動可能に支承されており、
印刷機（１００）が印刷をしない状態では第１のゴム胴（１０２）が第２のゴム胴（１０３）から離間している、請求項１記載のオフセット印刷機。
材料ウエブを印刷するためのオフセット印刷機であって、
枠（１３）と、
枠（１３）に運動可能に支承されている第１の版胴（１０１）と、
第１の版胴（１０１）を選択的に当接または離間させることのできる、枠（１３）に運動可能に支承されている第１のゴム胴（１０２）と、
第１のゴム胴（１０２）と共に材料ウエブ（１０８）が通り抜けることのできる印刷隙間を形成する第２のゴム胴（１０３）と、
第２のゴム胴（１０３）に当接させることのできる、枠（１３）に運動可能に支承されている第２の版胴（１０４）とを有しており、
印刷機（１００）が第１の運転モードと第２の運転モードと第３の運転モードとを有しており、第１の運転モードでは第１の版胴（１０１）が第１のゴム胴（１０８）に当接していて、材料ウエブ（１０８）の両面印刷が可能とされており、第２の運転モードでは第１の版胴（１０１）が第１のゴム胴（１０２）から離間していて、材料ウエブ（１０８）が第２のゴム胴（１０３）によって印刷される間に第１の版胴（１０１）上の刷版を交換できるようになっており、さらに第３の運転モードでは材料ウエブ（１０８）が第１のゴム胴（１０２）によって印刷される間、第２の版胴（１０４）が第２のゴム胴（１０３）から離間しており、
枠（１３）に固定して支承された第２のゴム胴ケーシング（３）が設けられており、
第１の版胴ケーシング（１）、第１のゴム胴ケーシング（２）および第２の版胴ケーシング（４）を有しており、
一方の側では第２の版胴ケーシング（４）と結合されておりかつ他方の側では枠（１３）と結合されている第１の圧縮空気シリンダ（５′）と、一方の側では第１の版胴ケーシング（１）と結合されておりかつ他方の側では枠（１３）と結合されている第２の圧縮空気シリンダ（６′）と、さらに一方の側では第１のゴム胴ケーシング（２）と結合されておりかつ他方の側では枠（１３）に結合されている第３の圧縮空気シリンダ（２１）とを有していることを特徴とする、材料ウエブを印刷するためのオフセット印刷機。