JP4613550B2 - 鉛蓄電池集電体及び鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は電池技術に係り、特に鉛蓄電池の長寿命化、信頼性を向上させる技術に関する。
鉛蓄電池は二次電池(蓄電池)のなかでも特に低温特性に優れ、電池特性とコスト面でバランスのとれた二次電池である。鉛電池は単位体積あたりの重量がリチウム二次電池等に比べて重く、エネルギー密度の点で基本的な課題があった。原因はリチウム等と比較して比重の大きい鉛電極を使用すること、比重の大きい硫酸を電解液に使用する点にある。しかし、鉛電極を極力薄くして、単位重量あたりの電極面積を広くし、隔膜を挟んで負極と正極を巻き取るようにして構成した捲回式鉛蓄電池は高エネルギー密度が期待できる。電極を薄くし薄膜状にして捲回すれば、軽量で大面積の電極を有する電池に構成できるため高エネルギー密度を得ることができる。
しかし、鉛電池は集電体が電池使用環境で腐食するため集電体の薄膜化には信頼性に関する基本的な課題が付きまとう。特に正極材料の耐食性、特に粒界腐食と腐食による集電体の伸び現象は電池機能停止につながる課題である。腐食伸びは最終的に電気的なショートあるいは集電体が電装を貫通する等のトラブルに到るため、産業用電池、自動車用電池問わず特にカルシウムCaを含む集電体格子等のように高強度対策材の鉛電池集電体で基本的な問題になっている。
下記特許文献1の鉛蓄電池においては、正極集電体のいわゆる腐食伸び対策として材料強度を高めることにより腐食伸びを抑制する方法が示されている。
特開平3−261071号公報
鉛電池の軽量化、高出力化するためには集電体を薄くし、同一重量の鉛、鉛合金でできるだけ大面積の集電体を作製し電池を構成する必要がある。集電体の粒界腐食、腐食伸び現象は鉛電池集電体の薄膜化による電池の高機能化技術においては特に大きいリスク要因であり、大きな課題となっている。すなわち粒界腐食は集電体が薄くなればそれだけ粒界貫通腐食に到る危険が増大し、腐食伸び現象は集電体が薄くなればなるほど早い段階で腐食伸び現象が現れるためである。
鉛及び鉛合金の腐食伸びは腐食反応生成物及び、充電反応生成物が鉛及び鉛合金表面で成長することによって集電体と腐食反応生成物界面で生じる応力が原因である。この腐食伸びは最終的に電気的なショートあるいは集電体が電装を貫通する等のトラブルに到るため、これらの対策は正極において重要である。
集電体である金属鉛の腐食生成物は主に硫酸鉛PbSO,二酸化鉛PbOである。特に充電反応時にはPbOが生成、放電反応時にはPbSOが生成する。これら充放電反応と併せて鉛電池の正極は放電反応時、充電反応時をとわず熱力学的pH−電位線図に示されるように、正極電位域において鉛が硫酸中において鉛2価として安定であるため、正極集電体は常時腐食反応が進行する状況にある。充電反応においては特に正極電位を開回路電圧の正極電位よりもよりプラス側の電位に制御して充電するため、腐食反応生成物PbSOの生成を経て、PbOの成長反応が活発になる条件にある。
酸素ガス発生を除くと、腐食が最も進み易い充電領域においては以下の反応が主である。
Pb(集電体) → Pb2+ + 2e (1)
Pb2+ + SO 2− ←→ PbSO(集電体に析出) (2)
(1)は集電体自身の腐食反応の出発反応であり、(2)式で集電体粒界部及び集電体表面で硫酸鉛化してゆく。硫酸鉛は解離平衡を形成しているが(2)式の平衡反応は大きく右に傾いたものである。この硫酸鉛は充電反応においては下記、(3)、(4)式で最終的にPbOになるため、充電反応では集電体硫酸界面においてPbO成長が進行する。(2)式の硫酸鉛は正極の反応活物質の一つであり、次の反応において、正極の充放電反応に関係する。
PbSO←→Pb2+ +SO 2−(解離平衡) (3)
Pb2+ + 2HO←→ PbO + 4H + 2e (4)
(4)式の左から右への反応が充電反応であり、逆に右から左への反応が放電(電池が外部に仕事をするときの反応)である。(1)から(4)式において正極集電体表面に析出するものは硫酸鉛PbSO,二酸化鉛PbOである。したがって、硫酸鉛は充電反応、腐食反応両方の反応に関係する反応生成物である。これらの反応生成物成長によって、腐食伸び現象が進行する。
腐食伸び現象と粒界腐食には以下に示す密接な関係があり、鉛集電体において腐食伸び現象を抑制するためには粒界腐食対策が本質である。すなわち、粒界腐食を抑制できれば、腐食伸びの原因となる内部応力を大きく低下させることができるためである。すなわち鉛集電体の場合、粒界部に成長する腐食反応生成物は一つの粒界部で見た場合、粒界表面部から内部に向かって腐食反応が進行し、腐食反応生成物が成長、蓄積するにつれて、粒界部には左右に押し広げられる力が作用する。この力によって材料が伸び変形してゆく。
実際は粒界が表面に広く分布するため、これらの相互作用により、ある部分では圧縮、ある部分では引っ張りの影響が強く現れるようになり、集電体は大きく湾曲して歪んだ形に変形してゆく。この変形は集電体が薄いほど顕在化しやすいが、粒界内部で発生した腐食による反応生成物が粒界内部において成長する場合、粒界壁が腐食反応生成物の左右の空間を占めるため、腐食反応生成物の成長による粒界壁左右への内部応力を逃がすところがない。このため、基本的に集電体が厚い場合においても程度の差こそあれ同様で、粒界腐食進行によって、集電体には大きな内部応力が発生し、鉛及び鉛合金は集電体の変形によって、内部応力が緩和される。
粒界内部での腐食反応は(1)、(2)式で一度硫酸鉛の結晶核が形成され、腐食の進行とともに成長してゆく。結晶成長を材料強度で押さえ込める場合は材料強度面のみで、対策可能である。しかし、現実には結晶成長、硫酸鉛のイオン結合エネルギーを充分上回り、結晶成長をブロックできる鉛及び鉛合金強度を得る方法が高機能、軽量化を念頭にした集電材料において現状見つからない。原理的に顕著な粒界腐食が進行する場合集電体の材料強度を高くしても避けられない課題であり、ただ単に鉛集電体の材料強度を上げて腐食伸びを抑制する対策への警鈴でもある。すなわち粒界腐食が進行し、粒界内部に腐食生成物が成長し粒界壁に結晶成長による力が作用する場合、結晶成長を受け止め、材料強度で、結晶の左右への成長を抑制する対策は抜本対策ではなく、本質は粒界腐食を本質的に抑制する技術にある。
鉛集電体表面が均一に腐食する場合は、この粒界内部からの強い内部応力場がないため材料表面を変形させるいわゆる表面ひずみ現象は軽減させることができる。純粋に表面のみでの腐食生成物の成長は粒界内部での成長とちがい、集電体左右、上部への腐食性生物内部応力の逃げ場が存在するため、腐食伸びに対する影響は粒界内部での腐食生成物の成長に比べ大きく低減させられる。集電体の表面のみで均一に形成された腐食反応生成物は電池の充放電反応において、体積膨張収縮を繰り返すため、自己歪みを解消する効果を有することも作用している。
このため、腐食伸びを抑制するために、材料強度を高めることは良い。しかし、粒界腐食が顕在化するような集電体材料の場合は強度を高めても根本的な対策にはならないため、腐食伸びを抑制するには、基本的に粒界腐食を抑制できる集電体開発が必要であり、これによって腐食伸びを抑制する方法を開発する必要がある。対策にあたり粒界腐食の基本的な現象、メカニズムを基本的なエネルギー的側面から考察し、これをもとに対策を検討する。
(粒界腐食)
粒界は一般的に粒界部への金属元素の偏析、格子原子の結びつきに歪みを生じている部分であり、一般的にエネルギー的に高い状態にある。系のエネルギーをフェルミ準位で代表すると、粒界部のエネルギー準位は左右の結晶粒内の構成元素濃度よりも偏析現象等によりミクロな原子レベルの世界で見るとエネルギー準位が異なった状態に位置する元素構成になっている。粒界部に偏析した元素集団と左右の結晶粒が接触するとこれらの系のフェルミ準位は共通になるまで電子、金属イオン等の移動が進行するのが一般である。すなわち、結晶粒界部はエネルギー的に大変入り組んだ、ちょっとした外的な変化で、平衡が左右される敏感な環境にある。
粒界腐食はこの結晶粒界に外部の環境、この場合は硫酸、水等異なるフェルミ準位を有する系が相互に影響した場合に生じる腐食現象である。粒界腐食が一般的に進行しやすい原因は結晶粒界の敏感なエネルギー場が外部の腐食因子によっていち早く影響を受けるためである。フェルミ準位が高い粒界部は低い粒内部に比べて容易に電子移転によって腐食されやすく、金属偏析物等が存在する場合、その領域のフェルミ準位がそのまわりと異なる場合が多いため、偏析元素、偏析化合物接触部を起点として腐食反応が進行し易い。いわゆる鉄でも超高純度にすると系のフェルミ準位が均一になり、電子移動がエネルギー的に進行できなくなるため腐食しなくなる。逆に一箇所でも不均一部があるとその部分を起点に腐食が進行し始める。粒界部は偏析元素、原子格子配列等種々の面で腐食反応の起点となる条件を有している。
(粒界腐食の抑制)
したがって、粒界腐食を抑制するにはその部分のエネルギー準位を周囲と共通にできれば良い。しかしながら、原子配列の歪みは粒界が存在する以上、粒界部の偏析元素等の偏析密度を低下させることが粒界腐食を抑制する現実的な対策になる。これらを勘案し、以下(a)から(d)が鉛電池集電体として主要な対策と考えられる。
(a)偏析現象を緩和させ、粒界部からの腐食起点密度を低下させ、粒界腐食の起点となる偏析物の密度を低下させる。
(b)粒界部を圧延して引き伸ばし、偏析密度を圧延により低下させる。このとき圧延後再結晶化による圧延面で結晶粒の粗大化を抑制する必要がある。
(c)鉛の高純度化によって不純物の偏析密度を減らす。
(d)発生する内部応力に打ち勝つ強度を持たせ腐食伸びを軽減させる。
(a)の方法は基本的に単一粒界面積あたりの偏析元素の数そのものを低下させることが重要である。一般的には結晶粒を小さくして、結晶粒面の総面積を増大させ、偏析元素結晶粒界部への偏析密度を低下させる方法も有効である。しかし鉛は常温レベルに再結晶化温度を有しているため、通常の純鉛、及び鉛合金では結晶粒を一時時的に小さく出来たと仮定しても、結晶粒成長を抑制するピンニング剤が材料内部に存在し、結晶成長を抑制しない限り、結晶粒を小さくして、結晶粒面の総面積を増大させる方法は鉛及び鉛合金に直接適用できるものではない。
(b)の方法は(a)の方法と類似であるが、圧延によって偏析物の粒界部での析出密度を粒界部結晶粒面の面積を増やすことにより偏析密度を下げる方法である。圧延材は再結晶化し、新しい粒界、偏析現象が発生しやすいので、再結晶を抑制できる対策が必要である。
(c)の方法は偏析元素の原料となる物を低下させ、粒界部での偏析現象を緩和し、偏析密度を低下させる、一般的な方法である。
(d)の方法は、鉛粉にカーボン、酸化物等を混入させ材料そのものの強度を高め、腐食伸びを抑制する技術に見られる内容のものである。しかし、この方法は上記のように、腐食伸びの要因である内部応力発生源の粒界腐食が進行しやすい鉛合金集電体の場合は、粒界腐食による粒界内部で発生する腐食反応生成物成長を止める材料強度は基本的に得られないため、粒界腐食を抑制できる材料でない限り抜本対策にはならない。したがって、(a)から(c)の対策が基本的な粒界腐食抑制、腐食伸び抑制の基本的な対策になる。もちろん(a)から(c)の対策が完了した鉛集電体に(d)の強度を持たせることは、腐食伸び抑制対策としてはより効果的であるが、強度を持たせるために偏析現象が強く発現し、粒界腐食速度が強く現れるのは対策として本末転倒となる。また、結晶粒を小さくする技術は一般に結晶成長を抑制できる添加元素、いわゆるピンニング効果を有する添加物が必要になり、腐食現象にとっては一般に系のエネルギーバランスを乱し、悪影響になると考えるのが通念である。このため、(a)、(b)は表裏一体の現象を取り扱う要因が相互に影響し合うため、単純ではない。(c)の対策はコスト等を考えると、超高純度化は現実的ではない。
本発明は(a)から(b)に関する技術課題に対して、粉末圧延技術を用いて、下記(i)、(ii)の組成のアトマイズ鉛及びSn等を含有するアトマイズ鉛合金粉末を圧延することにより上記(a)、(b)を同時に達成する方法及び集電体を作製する方法を見出したことにある。(d)は抜本対策ではないが、(a)、(b)の対策が完了し、鉛、及び鉛合金集電体において粒界腐食が抑制できる材料に対して付加的に望ましい方法といえる。(iii)は(i)、(ii)の材料に対して付加的に加えられる可能な添加物をしめしたものである。
(i)アトマイズ鉛及び酸化鉛混合アトマイズ鉛
純鉛及び純鉛に対してPbOもしくはPbOを体積%(vol%)で0.05〜3%の範囲含むもの。
(ii)アトマイズ鉛合金及び酸化鉛混合アトマイズ鉛合金
Pb−0.5〜3.0%Sn合金あるいはPb−0.5〜3.0%SnにCa又はSb、又はSrを0.01から3.0%含む合金に対してPbO若しくはPbOを体積%で0.05〜3%の範囲含むもの。
(iii)添加物
鉛酸化物(PbO、PbO)、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化第二スズ(SnO)、メタ鉛酸バリウム(BaPbO)三酸化アンチモン(Sb)、炭素化物
これら、(i)、(ii)の原料粉末を、図1に示すプロセスで圧延し、鉛電池集電体とした。
本技術のポイントは上記(a)と(b)の要因を同時に達成できるところにある。通常の鋳造圧延によって成長する鉛集電体の結晶粒サイズは大きくなかにはミリメートルレベルのものが見受けられる。これらの結晶粒の境界は上述のようにエネルギー的には複雑な領域で偏析元素等によって、選択的な腐食反応に起点となる。
一方アトマイズ鉛粉末粒子はそれ自体数十ミクロンの粒子になっており、この粒子表面は粒界ではなく、フリーな自由表面の状態になっている。個々のアトマイズ粉末粒子は偏析元素密度が不純物濃度レベルで極端に小さい。この状態の原料を集めて圧延すると、粒子同士は金属結合部分が形成され、集電体として形成される。このため、この原料を圧延してできる粒と粒の境界は偏析元素が極端に少ない境界層を形成することができる。このようにして上記(a)の課題が解決できた。また粉末を圧延するプロセスで、(b)の課題対策も含まれている。
(b)の課題の中で、前述のように通常結晶粒成長を抑制するピンニング元素を入れるが、難しい側面を有する。すなわち粒界腐食要因と同じで、フェルミ準位の異なる物質を混在させることはその部分にミクロ電池を形成させ、腐食の起点を形成させる要因と等価になるためである。このため、腐食起点になることが避けられ、かつピンニング効果、すなわち結晶粒成長を抑制し、結晶粒界への偏析物濃度を低下させるピンニング効果を有する添加物が必要である。
鉛集電体は前述したように熱力学的に腐食される電位領域での電池使用環境であり、自らの腐食生成物の一つに鉛酸化物である。これらの酸化物の内PbOを経て形成されるPbOは反応活物質そのものであり、これは超高純度鉛においても集電体と酸化物系で均一に形成される熱力学的に異相界面として安定な組み合わせである。すなわち結晶粒界の腐食において結晶粒界に鉛の酸化物が存在することは母材自体の自然な反応形態であり、偏析元素のようにエネルギー準位が大きく異なり、その部分が特異な腐食挙動をする析出部と異なる。
本発明ではこのようなエネルギー的な観点、又は反応の活物質としての観点から、ピンニング元素として鉛の酸化物をアトマイズ粒子と併用する事が上記(a)、(b)の課題を同時に解決できる方法であることを実験的にも確認できた。すなわち鉛酸化物が鉛、及び鉛合金に分散することによって、粒界部での腐食の起点となるエネルギーバランスのズレを最小限に抑え、かつ、再結晶を抑制し新たな粒界成長を抑制することにより、粒界腐食を最小限に抑え、これにより腐食伸びを抑えることに成功した。
このようにして作製された鉛酸化物を分散させた鉛及び鉛合金粉末圧延集電材料の断面組織は結晶粒のアスペクト比にも特徴が明瞭に現れる。すなわちアスペクト比は3〜13となり、従来のものと組織的にもちがいが見られる。このようにして得られた本発明材料に、材料強度添加元素を添加することは付加的な効果として有効である。
本手法としては上記組成を有するアトマイズ材料粉末に粉末圧延以外にメカニカルアロイング法を用いた方法が有効である。以下メカニカルアロイングを用いた場合の詳細である。メカニカルアロイングは特に結晶粒サイズの点で、以下に示す耐食性向上のポイントを有する。
金属の高耐食化技術には合金化による組織制御等が一般的である。電池の集電体としての高耐食化には水素過電圧、酸素過電圧等の電池特性そのものに関する制約があり、ステンレス鋼等の構造材料とは異なる側面、制約を有する。鉛−カルシウム−スズ3元系合金のように粒界腐食が問題になる場合は結晶粒径を制御し、粒径を小さく制御することにより高耐食化を図ることができる。これは定電位電池機能環境においては、腐食反応機構、腐食速度に基本的悪影響がない場合、結晶粒径を小さく制御することにより単位重量、単位面積あたりの結晶総粒界長が長くなり、腐食しろが長くなることにより破断寿命が延び、高耐食化を計ることができる。定電流電池環境においても同様に腐食反応機構、特に粒界腐食速度に基本的悪影響がない場合、結晶総粒界長が長くなることにより単位長さあたりの粒界部で受け持つ腐食電流が小さくてすむため高耐食化の効果が現れる。
しかし、前述のように、鉛は常温領域ですでに再結晶化が進行し、結晶粒を小さく制御するには、結晶粒成長を抑制するための、いわゆるピンニング効果を有する添加元素、化合物の合金への添加が必要である。このピンニング元素の添加によって結晶粒界への偏析物濃度が高くなると結晶粒を小さくしても粒界腐食速度が大きくなり腐食伸び抑制効果が見られなくなる。本発明においては、粉末冶金の一種であるメカニカルアロイング(MA)を用いてカーボン及び鉛酸化物を鉛に分散させた結果、従来の鉛に比べて特に粒界腐食抑制効果に優れ、腐食伸び抑制効果が顕著な高強度の鉛集電体を作製することができる。
カーボン、カーボンナノチューブを鉛酸化物とともにMAによって鉛及び鉛合金に分散させた集電体鉛蓄電池の場合、結晶粒の微細化と共に、集電体鉛表面に生成する一酸化鉛(PbO)を主成分とする不働態膜による鉛電池充電放電機能劣化を抑制する機能が現れる。すなわち集電体内部の炭素化物成分が鉛表面の自然腐食によって不働態皮膜内に取り込まれ、不働態皮膜内部に電子伝導のためのパスが生成し、従来の鉛電池にはない機能が現れる。炭素化物がカーボンナノチューブの場合はナノチューブの化学安定性、機械的強度によって、陽極鉛集電体内での安定性は更に向上する。
これら電子導電体の炭素化物成分とSiO,Al等のセラミックスを同様にMA法を用いて鉛に含有させることにより結晶粒径10ミクロメートル以下の鉛集電体を容易に作製することができる。従来の鉛合金の結晶粒径が100マイクロメートルレベルを超える値であることを考えると10マイクロメートルを切る本発明による集電体の結晶粒径は結晶粒界の総粒界長の点で大きな改善につながる。更にアトマイズ鉛粉末と鉛酸化物の混合物原料を用いることで偏析物濃度低下効果、ピンニング効果が顕著となり、粒界腐食を抑制し、腐食伸びを抑制する効果が発揮できる。
MAは複合粒子の非晶質化プロセスも可能であり、従来の鉛合金で問題になる粒界腐食の課題は払拭することも可能である。鉛及び鉛集電体を以上のように粉末冶金的な方法に基づく作製方法では従来の鉛溶湯から得られる鉛及び鉛合金と以下の点で基本的に異なる材料が得られる。
(ア)結晶粒径の微細化
(イ)材料強度の向上
(ウ)非晶質化
(エ)炭素化物粒子の含有で集電体表面の不働態皮膜内に電子伝導パス形成
(イ)の材料強度の向上は(ア)の結晶粒微細化に関係し、ホール-ペッチの法則(5)式で示される。
σ = σ + AG−1/2 (5)
ここに、σは降伏強度、σとAは材料定数、Gは結晶粒径である。(5)式によれば結晶粒径平方根の逆数に降伏強度が比例するため、結晶粒が小さくなるほど材料強度は増してゆく。(5)式は上記の粉末冶金技術の中のMAを用いて複合鉛材料を作製した場合、材料強度面においても大きな向上が図れることを示している。したがって、ピンニング効果により結晶粒径が小さく制御され、高耐食化が達成されると鉛集電体は薄く、軽く構成することができる。
MAは遊星ボールミル、アトライターミル等あるが、アトライターミルを使ったMAの場合、固定容器の中に混ぜ合わせる材料と磨砕ボール、回転羽根、回転羽根を駆動する駆動軸等を有し、容器の中に挿入した材料同士に対して冷間接合、破砕を繰り返し実施し、磨砕の結果均一な複合粒子を形成することができる。MAで得られた鉛紛は通常の熱間固化により固体化し,圧延、集電体として用いる。複合材料作製の基になる鉛及び鉛微紛末はガスアトマイズ法によって得ることができる。
このように本発明は従来の粉末冶金技術を基本にした種々の鉛集電体開発への展開が可能であり、その基本は粒界腐食の抑制による内部応力の低減である。
本発明によれば鉛電池集電体の粒界腐食を抑制し、集電体の腐食伸びを抑制することができる。このため、鉛蓄電池の正極の耐久性信頼性を向上させることができるため鉛蓄電池及び鉛蓄電池を使用したシステムの高信頼化、高効率化技術を提供することができる。
以下具体例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実験):
PbOをそれぞれ0.1vol%で含む平均粒径が20〜25μmのPb、Pb−1.5%Sn、Pb−2.5%Sn合金ガスアトマイズ粉及び前記Pb粉とPb−2.5%Sn合金粉が1:1比の混合粉を水平配置されたロール間に投入して冷間圧延を行い、厚さ0.2mmの圧延シートを作製した。この圧延シートを用い、ミクロ組織観察、引張り試験及び腐食試験を実施し、従来の鋳造圧延材と比較検討した。
図2〜図5は本発明に係る圧延シート板幅方向面の光学顕微鏡断面組織を示す。図面上部が圧延面方向である。図2、図3、図4、図5は、それぞれPbOを0.1vol%で含むPb、Pb−1.5%Sn、Pb−2.5%Sn合金ガスアトマイズ粉及び前記図2に示されるPb粉とPb−2.5%Sn合金粉が1:1比の混合粉を水平配置されたロール間に投入して冷間圧延材の断面ミクロ写真である。図6は従来のPb−1.5%Sn鋳造圧延材の圧延シート板幅方向面の光学顕微鏡断面組織を示す。図7に示す従来方法の鋳造−圧延により作製された比較材のPb−1.5%Sn合金は、再結晶粗大化して結晶粒のアスペクト比が1〜2程度の等方組織であるのに対し、本発明材は結晶粒が圧延方向に配向した微細な圧延組織を呈しており、アスペクト比も3〜13程度となっている。
これらの粉末圧延集電材料の耐粒界腐食性を腐食試験を実施し検討した。圧延材から10mm×100mm×0.2mmtの試験片を採取して75℃、比重1.28(20℃)の硫酸電解液中で2.5Vを6時間充電、6時間放置の定電圧腐食試験サイクルを連続4週間行った。試験後、試験片の長さ方向(圧延方向)及び幅方向の伸びを測定した。また、試験片を切断研磨後に、レーザー顕微鏡を用いて粒界腐食深さを測定した。
表1はPbO及びPbOを混ぜ合わせた種々の組成の鉛アトマイズ粉末原料に添加剤を加えたものを含む種々の粉末原料を圧延して得られた試験片についての評価結果である。表1から明らかなように、従来の鋳造圧延材と比較して粉末圧延材の粒界腐食深さの著しい低下とともに腐食伸び抑制効果が顕著であることが明らかになった。これらの試験片の結晶粒アスペクト比がはいずれも3〜13の範囲にある粉末圧延材となっている。図7は上記腐食試験条件で実施した腐食試験終了後のアトマイズPb−1.5%Sn合金粉末に0.1vol%PbOを混合させて作製した圧延材の腐食断面を示す。図7は上記腐食試験条件で実施した腐食試験終了後の従来材Pb−1.5%Sn鋳造圧延合金の腐食断面を示す。図6に示される腐食層1はPbOを混ぜ合わせた粉末圧延材は均一な相を形成し、金属集電体相2には粒界腐食が進行していない。
Figure 0004613550
一方図8に示される腐食層1は大きくクラックが観察され、金属集電体相2には図に示されるように1部深く粒界腐食が進展している部分が観察された。PbOを混ぜた粉末圧延集電体の耐粒界腐食抑制効果を明瞭である。
表2は、本発明に係る粉末圧延材及び比較材の引張り強さを示す。試験片は圧延方向に平行に採取した。本発明材は、図2〜図5で観察されたように組織が微細であること、添加剤の存在によって強化されて引張り強さが向上している。また、板幅方向の引張り強さもほぼ同等であり、圧延による異方性は特に認められなかった。粒界腐食を抑制してかつ、強度の向上が得られていることが確認された。強度の向上は断面ミクロエッチング面の観察からもわかるように結晶粒径が小さくなるためホールピッチの法則からも推定できる。粉末としては鉛及び鉛合金粉末粒子はアトマイズ法を用いた方法で作製した粉末粒子を用いたが、本発明の考え方からすれば、自由表面を有する粉末原料であればよく、粉末はアトマイズ法で作製した原料に限定されるものではない。
Figure 0004613550
以下、表1に示す本発明集電材料で、PbOを0.2vol.%含むPb−1.5%Snガスアトマイズ粉を用いた鉛電池構成を以下に示す。
(正極集電体の作製)
PbOを0.2vol.%含むPb−1.5%Snガスアトマイズ粉を圧延して厚さ0.8mmの圧延シートを作製し、エキスパンド加工して正極集電体に用いた。
(負極板の作製)
負極板の作製においては、まず、鉛粉に対して、0.3 重量%のリグニンと0.2 重量%の硫酸バリウム、もしくは硫酸ストロンチウム、及びカーボン粉末を0.1重量%加えて混練機で約10分混練した混合物を準備した。次に、鉛粉に対して12重量%の水を鉛粉に加えて混合し、更に鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重1.26,20℃)を加えて負極活物質ペーストを作製した。この負極活物質ペースト50gを厚さ0.8mmの鉛合金のエキスパンドからなる集電体に充填してから、温度50℃,湿度95%中に18時間放置して熟成した後に、温度110℃で2時間放置して乾燥させ未化成負極を作製した。
(正極板の作製)
正極板の作製においては、まず、鉛粉と、鉛粉に対して12重量%の水と、鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重1.26,20℃)とを混練して正極活物質ペーストを作製した。次に、正極活物質ペースト60gを上記粉末圧延エキスパンドからなる集電体に充填してから、温度50℃,湿度95%中に18時間放置して熟成した後に、温度110℃で2時間放置して乾燥させ未化成正極板を作製した。
(積層電池の作製・化成)
図9は、本発明の一実施形態を示す図である。未化成負極板4を5枚と未化成正極板5を4枚とをポリプロピレンからなるセパレータ6を介して積層し、同極性の極板同士をストラップで連結させて極板群7を作製した。更に、極板群7を電槽8内に6直列に接続,配置してから、比重1.05(20℃)の希硫酸電解液9を注液して未化成電池を作製した。この未化成電池を9Aで20時間化成した後に電解液を排出し、再び比重1.28(20℃)の希硫酸電解液を注液した。正極端子10と負極端子11を溶接し、蓋12で密閉して鉛蓄電池を完成させた。得られた電池の容量は28Ahであり、平均放電電圧は12Vである。
鉛電池では、単電池を複数個直列に接続することで所定の電圧を得ることができる。ここでは、放電電圧が12V、充電電圧が14Vである電池を作製したが、放電電圧が36V、充電電圧が42Vである電池も作製可能であり、本発明では、この電圧域に限定されるものではない。従って、本発明の実施例では放電電圧が12Vの電池を作製したが、本発明の種々の特性はこの電圧域で変るものではない。
図10は本発明に基づく方法でメカニカルアロイングで作製した鉛集電体17と集電体界面と活物質断面概略を示す。ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等が酸化鉛とともにメカニカルアロイングにより分散させられた状態にある。カーボン粒子13は小さく、図9においては拡大表現して描いてある。酸化アルミニウム14も同様である。0.2vol%原料に含有した酸化鉛PbOの分散状態は省略した。活物質層15は二酸化鉛PbO、硫酸鉛PbSOを主体とする層で形成される。
不働態皮膜層16は硫酸鉛PbSO、一酸化鉛PbOを主体とした層で形成される。鉛集電体17はアトマイズ法により得られた約30ミクロン平均粒径の鉛粒子を基にして圧延、焼結して得られたものである。アトマイズ鉛接合部18は圧延焼結によってアトマイズ鉛粒子同士の接触接合部を示してある。
鉛集電体17内部に分散するカーボン粒子13はケッチェンブラック及びカーボンナノチューブ(single wall carbon nanotube)として0.1wt%、酸化アルミニウム2は平均粒径1マイクロメートルレベルの粉末0.5wt%をメカニカルアロイングによって、アトマイズ鉛粒子に分散させたものである。通常の鉛の溶湯中にこれらの、酸化鉛、カーボン粒子、酸化アルミニウムを混入させてもこれらの粒子が軽く、鉛溶湯との濡れ性も悪く、溶湯表面に浮いてしまい混じらない。カーボン粒子は炭素化プロセスとしての気相反応(セチレンブラック等)、液相反応(人造黒鉛等)、固相反応(炭素繊維等)、及び本実施例に示されたケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等問わず同様な再結晶成長による結晶粒成長抑制効果(ピンニング効果)がある。
また、不働態皮膜層16の中において、炭素化物は電気導電性の特性から、充放電の際に必要になる電気の流れるルートを提供する役割を担うことができる。鉛電池の正極は陰極に対して単極電極間で2ボルトレベルの酸化環境に置かれる。このため耐酸化性の強いカーボンナノチューブ等は炭素化物として望ましい。酸化鉛、酸化アルミニウムはピンニング効果、炭素化物は電気導電性能とピンニング効果両面で重要な役割を担っている。試験の場合、アトマイズ鉛粒子内部の再結晶粒の結晶粒径は電池使用環境において5〜10μmレベルである。
電池使用環境において鉛集電体17は金属としての鉛が基本的に有する腐食反応によって鉛集電体17と活物質層15の間に不働態皮膜層16を生成しやすい。通常、不働態皮膜層16が完全に硫酸鉛PbSOによって鉛集電体17を密閉してしまう場合、活物質層15における放電反応、充電反応が進行できなくなり、電池機能が停止する。しかし、本発明の技術を用いる場合、不働態皮膜層16に鉛集電体17の溶出反応によって供給された電子導電性物質であるカーボン粒子13が存在し、電子伝導のルートを供給しつづけるため、安定した電池特性を得ることができた。これは基材の集電体鉛の溶出によって内部にメカニカルアロイングによって分散されたカーボン粒子が不働態皮膜層領域に混入してゆくことによるものである。カーボン粒子13は繊維質のカーボンにおいても同様な効果がある。
本実施例の場合、鉛集電体17の結晶粒径が小さくなったことにより、材料降伏強度は20MPaレベルから60MPaへと大きくなった。これにより、数十ミクロンの薄膜化による捲回式電池作製においても薄膜鉛集電体が作業途中で破断する等の問題がなくなり捲回作業性が向上した。
一方、作製した鉛集電体17単体を20℃、比重1.280硫酸溶液中で4週間過充電条件での腐食試験を実施した結果、鉛集電体17の粒界腐食、腐食伸びは粒界部の偏析元素濃度の低下により従来の鋳造圧延(カルシウム入り鉛スズ合金)に対して大幅な改善効果を示した。通常のカルシウム入り鉛スズ合金は粒界腐食が試験後現れ、平均粒界腐食深さ4マイクロメートルであった。しかしながら、メカニカルアロイングによって作製したPbO含有カーボン酸化物コンポジットである鉛集電体17は粒界腐食が見られない。
腐食試験は定電流制御装置(ガルバノスタット)を用いて鉛蓄電池の集電体の腐食が顕著になる過充電環境を模擬して実施したものである。腐食試験条件は電流密度20mA/cm、対極に鉛板、開発鉛合金(鉛集電体17)と対極間距離1cm、温度30℃である。
本試験で用いた酸化アルミニウム14は二酸化珪素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化第二スズ(SnO)、ペロブスカイト構造系のメタ鉛酸バリウム(BaPbO)等を用いても同様な結晶成長抑制効果がある。本実施例においては粒界腐食に悪影響を与えない範囲で炭素化物と酸化物系を一緒にアトマイズ鉛内に分散させたが、炭素化物単独あるいは、酸化物粒子系単独でアトマイズ鉛粒子内に分散させても同様な再結晶成長抑制効果が得られる。
金属粉末と金属そのものの酸化物粉末を混合して得られる粉末圧延材料には本発明と同様の粒界腐食抑制効果が期待できる可能性がある。この点において、その他腐食環境において問題となる粒界腐食抑制を有した機能性材料、構造材料等への展開の可能性がある。
原料粉末から圧延で鉛電池集電体を作製するプロセス。 アトマイズPb粉末に0.1vol%PbOを混合させて作製した圧延材断面光学顕微鏡組織(実施例1)。 アトマイズPb−1.5%Sn合金粉末に0.1vol%PbOを混合させて作製した圧延材断面光学顕微鏡組織(実施例1)。 アトマイズPb−2.5%Sn合金粉末に0.1vol%PbOを混合させて作製した圧延材断面光学顕微鏡組織(実施例1)。 アトマイズPb粉末とアトマイズPb−1.5%Sn合金粉末に0.1vol%PbOを混合させて作製した圧延材断面光学顕微鏡組織(実施例1)。 従来材Pb−1.5%Sn鋳造圧延合金断面光学顕微鏡組織(実施例1)。 アトマイズPb−1.5%Sn合金粉末に0.1vol%PbOを混合させて作製した圧延材の4週間過充電領域温度75℃腐食断面(実施例1)。 従来材Pb−1.5%Sn鋳造圧延合金の4週間過充電領域温度75℃腐食断面(実施例1)。 本発明の一実施形態の鉛蓄電池の概略図(実施例1)。 カーボン酸化物コンポジット鉛集電体、集電体界面/活物質断面概略(実施例2)。
符号の説明
1 腐食層、2 金属集電体相 3 深い粒界腐食部 4 負極板、5 正極板、6 セパレータ、7 極板群、8 電槽、9 電解液、10 正極端子、11 負極端子、12 蓋、13 カーボン粒子、14 酸化アルミニウム、15 活物質層、16 不働態皮膜層、17 鉛集電体、18 アトマイズ鉛接合部

Claims (8)

  1. 活物質を表面に有する集電体が、アスペクト比3〜13の特定方向に配向した結晶粒を持ち、結晶粒界、結晶粒内に酸化鉛(PbO)又は過酸化鉛(PbO)の少なくとも一方を含むことを特徴とする鉛又は鉛合金であることを特徴とする鉛蓄電池用集電体。
  2. 請求項1において、鉛合金は、スズ鉛合金(Pb−Sn)、スズ−カルシウム系鉛合金(Pb−Sn−Ca)、スズ−アンチモン系鉛合金(Pb−Sn−Sb)、スズ−ストロンチウム系鉛合金(Pb−Sn−Sr)、スズ−バリウム系鉛合金(Pb−Sn−Ba)から選択される一種類以上であることを特徴とする鉛蓄電池用集電体。
  3. 活物質を表面に有する集電体が、アスペクト比3〜13の特定方向に配向した結晶粒を持ち、結晶粒界、結晶粒内に酸化鉛(PbO)又は過酸化鉛(PbO)の少なくとも一方を含む集電体材料からなり、該集電体材料が、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化第二スズ(SnO)、メタ鉛酸バリウム(BaPbO)、炭素化物から選択される一種類以上を含むことを特徴とする鉛蓄電池用集電体。
  4. 正極活物質有する鉛正極と負極活物質を有する鉛負極と該両電極に挟まれ電解液を含浸するセパレータ及び電解液を格納し、該正極、負極それぞれと接続された電極ターミナルを有する電池収納容器からなる鉛蓄電池において、活物質を表面に有する正極及び負極の集電体が、アスペクト比3〜13の特定方向に配向した結晶粒を持ち、結晶粒界、結晶粒内に酸化鉛(PbO)又は過酸化鉛(PbO)の少なくとも一方を含むことを特徴とする鉛又は鉛合金であることを特徴とする鉛蓄電池。
  5. 請求項4において、鉛合金は、スズ鉛合金(Pb−Sn)、スズ−カルシウム系鉛合金(Pb−Sn−Ca)、スズ−アンチモン系鉛合金(Pb−Sn−Sb)、スズ−ストロンチウム系鉛合金(Pb−Sn−Sr)、スズ−バリウム系鉛合金(Pb−Sn−Ba)から選択される一種類以上であることを特徴とする鉛蓄電池。
  6. 正極活物質有する鉛正極と負極活物質を有する鉛負極と該両電極に挟まれ電解液を含浸するセパレータ及び電解液を格納し、該正極、負極それぞれと接続された電極ターミナルを有する電池収納容器からなる鉛蓄電池において、活物質を表面に有する正極及び負極の集電体が、アスペクト比3〜13の特定方向に配向した結晶粒を持ち、結晶粒界、結晶粒内に酸化鉛(PbO)又は過酸化鉛(PbO)の少なくとも一方を含む集電体材料からなり、該集電体材料が、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化第二スズ(SnO)、メタ鉛酸バリウム(BaPbO)、炭素化物から選択される一種類以上を含むことを特徴とする鉛蓄電池。
  7. 請求項4〜6のいずれかにおいて、鉛電池が捲回式であることを特徴とする鉛蓄電池。
  8. 請求項1〜3のいずれかにおいて用いられる鉛電池用集電体材料が、アトマイズ法によって鉛粉末及び/又は鉛合金粉末を製造する工程と、該鉛粉末及び/又は鉛合金粉末を圧延する工程を経て作製されることを特徴とする鉛蓄電池用集電体の製造方法。
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