JPH06342660A - 鉛蓄電池用集電体及びその製造方法 - Google Patents

鉛蓄電池用集電体及びその製造方法

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JPH06342660A
JPH06342660A JP5130405A JP13040593A JPH06342660A JP H06342660 A JPH06342660 A JP H06342660A JP 5130405 A JP5130405 A JP 5130405A JP 13040593 A JP13040593 A JP 13040593A JP H06342660 A JPH06342660 A JP H06342660A
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JP
Japan
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lead
current collector
active material
collector
storage battery
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Application number
JP5130405A
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English (en)
Inventor
Toshio Shibahara
敏夫 柴原
Shinji Saito
慎治 斉藤
Koichi Nobeyama
弘一 延山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短い熟成時間で集電体と活物質との密着性を
高めて、電池のサイクル寿命を延ばし初期放電容量を高
めることができる鉛蓄電池用集電体を得る。 【構成】 活物質ペーストを充填可能な形状を有する未
処理集電体を作る。未処理集電体を温度30〜100
℃、湿度60〜100%の雰囲気中に1〜48時間放置
して表面に水酸化鉛及び塩基性炭酸鉛の少なくとも1つ
と酸化鉛とを含む結晶体からなる腐食部1を形成する。 【効果】 活物質ペーストを集電体に充填すると、酸化
鉛(PbO)の共有結合の反応が促進されて、短い熟成
時間で活物質と集電体との密着性が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛蓄電池用集電体及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ペースト式極板に用いる鉛蓄電池用集電
体は、鉛または鉛合金を用いて活物質ペーストを充填で
きる形状に形成されている。鉛蓄電池用集電体に活物質
ペーストを充填した後に、これを熟成、乾燥して未化成
の鉛蓄電池用極板を得る。熟成を行うと集電体の表面部
のPbは活物質ペースト中に溶解して酸化鉛(PbO)
となり、このPbOは活物質中のPbOと再溶解析出し
てPbO−PbOの共有結合を形成するため、集電体と
活物質との結合強度が高くなって両者の密着度が高くな
る。しかしながら、このようにPbO−PbOの共有結
合の反応を促進して鉛蓄電池用集電体と活物質との密着
度を十分に高めることには限界があった。特に鉛蓄電池
用正極板では、充放電が繰り返されると集電体が膨脹し
て活物質が軟化脱落しやすくなるという問題がある。そ
こで、集電体の形状、加工方法、熟成の条件等を変えて
鉛蓄電池用集電体と活物質との密着度を高めることが検
討された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集電体
の形状、加工方法、熟成の条件等を変えても集電体と活
物質とを十分に密着させることはできず、サイクル寿命
を延ばしたり初期放電容量を高めることには限界があっ
た。
【0004】本発明の目的は、短い熟成時間で集電体と
活物質との密着性を高めて、電池のサイクル寿命を延ば
し初期放電容量を高めることができる鉛蓄電池用集電体
とその製造方法とを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、活
物質ペーストが充填される鉛蓄電池用集電体を対象にし
て、水酸化鉛及び塩基性炭酸鉛の少なくとも1つと酸化
鉛とを含む結晶体からなる腐食部を表面部に形成する。
【0006】請求項2の発明では、活物質ペーストが充
填される鉛蓄電池用集電体の製造方法を対象にする。本
発明の製造方法では、活物質ペーストが充填可能な形状
を有する未処理集電体を作った後に、表面に水酸化鉛及
び塩基性炭酸鉛の少なくとも1つと酸化鉛とを含む結晶
体からなる腐食部が形成される温度及び湿度中に該腐食
部が形成されるまで未処理集電体を放置する。
【0007】請求項3の発明では、請求項2の発明の製
造方法において、未処理集電体を温度30〜100℃、
湿度60〜100%の雰囲気中に1〜48時間放置す
る。
【0008】
【作用】特定の結晶構造の酸化鉛、水酸化鉛、塩基性炭
酸鉛の結晶体は活物質ペースト中に溶解しやすく、これ
らの結晶体の内、水酸化鉛及び塩基性炭酸鉛は活物質ペ
ースト中に溶解すると分解して酸化鉛(PbO)にな
る。そして、溶解した酸化鉛は活物質中のPbOと共有
結合した状態で腐食部の結晶体を反応核として集電体の
表面に再析出する。この再析出により集電体と活物質ペ
ーストとの間に結合層が形成される。そのため、請求項
1の発明の鉛蓄電池用集電体に活物質ペーストを充填す
ると、酸化鉛(PbO)の共有結合の反応(溶解と析出
反応)が促進されて、短い熟成時間で活物質と集電体と
の密着性を高めることができる。
【0009】請求項2の発明のように水酸化鉛及び塩基
性炭酸鉛の少なくとも1つと酸化鉛とを含む結晶体から
なる腐食部が表面に形成される温度及び湿度中に未処理
集電体を放置すると、未処理集電体の表面に水が結露
し、集電体の表面部からこの水の中に鉛イオン(Pb
2+)が溶出して、集電体の表面部に多数の孔が形成さ
れる。そして溶出した鉛イオンは水及び酸素と下記の式
により反応して表面部の多数の孔を塞ぐように酸化鉛
(PbO)の結晶または水酸化鉛(Pb(OH)2 )の
結晶として集電体の表面部の孔内に析出する。
【0010】Pb 2++1/2O2 +H2 O+2e
Pb(OH)2 →PbO+H2 O また空気中にある微量の二酸化炭素(CO2 )とPbO
とが反応すると下記の反応式により鉛白(2PbCO3
・Pb(OH)2 )からなる塩基性炭酸鉛の結晶が生成
され、この塩基性炭酸鉛の結晶も集電体の表面部の孔内
に析出される。 3PbO+2CO2 +H2 O→2PbCO3 ・Pb(O
H)2 このように本発明によれば、多数の腐食部を集電体の表
面に食い込むように楔状に形成することができ、本発明
の方法で製造した鉛蓄電池用集電体に活物質ペーストを
充填すると、腐食部全体が活物質と集電体との結合部に
なり、活物質と集電体との密着性を十分に高めることが
できる。
【0011】未処理集電体を放置する温度、湿度及び時
間を請求項3のように設定すると活物質と集電体との密
着性を有効に高めることができる腐食部を集電体の表面
部に形成できる。
【0012】
【実施例】Pb−Ca−Sn系の格子体(70mm×70
mm×5mm)からなる未処理集電体を3枚用意し、各未処
理集電体を下記の表1の条件の雰囲気中に放置して実施
例1〜3の鉛蓄電池用集電体を作った。
【0013】
【表1】 各実施例の鉛蓄電池用集電体の表面部には、図1の概略
図に示すように腐食部1が該表面部に食い込むように楔
状に形成されている。この結晶体からなる腐食部には、
酸化鉛の結晶の他に酸化鉛にならなかった水酸化鉛の結
晶及び塩基性炭酸鉛の結晶の少なくとも1方が含まれて
いる。
【0014】次に本実施例の各集電体の特性を調べるた
めに試験を行った。まず、実施例1〜3の集電体と従来
の集電体(未処理集電体)とにPbOを主成分とする鉛
粉80重量%と濃度50%の希硫酸とを混練した活物質
ペーストをそれぞれ40gづつ充填して未乾燥極板を作
った。そして、各未乾燥極板を温度25℃、湿度60%
の雰囲気中に放置して熟成を行って未化成極板を作っ
た。なお、実施例1〜3の集電体を用いた未乾燥極板は
24時間放置し、従来の集電体を用いた未乾燥極板は4
8時間(実施例1〜3の集電体に対して2倍の時間)放
置して熟成を行った。次に各未化成極板を化成した後に
各極板を公知の負極板と組み合わせて鉛蓄電池を作っ
た。そして各鉛蓄電池に1Aで終止電圧1.7Vまで放
電した後に1.5A(2.45V制限)で20時間充電
する充放電を繰り返し、各鉛蓄電池のサイクル寿命特性
と5サイクル目の放電容量とを調べた。図2は各鉛蓄電
池のサイクル寿命特性を示しており、表2は各鉛蓄電池
の5サイクル目の1A放電及び5A放電の放電容量を示
している。
【0015】
【表2】 図2及び表2より実施例1〜3の集電体を用いた電池は
熟成時間が短いにもかかわらず従来の集電体を用いた電
池に比べてサイクル寿命特性及び放電容量が向上してい
るのが判る。
【0016】
【発明の効果】請求項1の発明の鉛蓄電池用集電体に活
物質ペーストを充填すると、酸化鉛(PbO)の共有結
合の反応が促進されて、短い熟成時間で活物質と集電体
との密着性を高めることができる。そのため、本発明の
鉛蓄電池用集電体を用いれば短い熟成時間でサイクル寿
命が長く初期放電容量の高い電池を得ることができる。
請求項2の発明では、水酸化鉛及び塩基性炭酸鉛の少な
くとも1つと酸化鉛とを含む結晶体からなる腐食部が表
面に形成される温度及び湿度中に未処理集電体を放置す
ることで、多数の腐食部を集電体の表面に食い込むよう
に楔状に形成することができる。
【0017】請求項3の発明によれば、活物質と集電体
との密着性を有効に高めることができる腐食部を集電体
の表面部に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の集電体の表面部の概略図である。
【図2】 試験に用いた電池のサイクル寿命特性を示す
図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活物質ペーストが充填される鉛蓄電池用
    集電体であって、 表面部に水酸化鉛及び塩基性炭酸鉛の少なくとも1つと
    酸化鉛とを含む結晶体からなる腐食部が形成されている
    ことを特徴とする鉛蓄電池用集電体。
  2. 【請求項2】 活物質ペーストが充填される鉛蓄電池用
    集電体の製造方法において、 前記活物質ペーストを充填可能な形状を有する未処理集
    電体を作り、表面に水酸化鉛及び塩基性炭酸鉛の少なく
    とも1つと酸化鉛とを含む結晶体からなる腐食部が形成
    される温度及び湿度中に前記腐食部が形成されるまで前
    記未処理集電体を放置することを特徴とする鉛蓄電池用
    集電体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記未処理集電体を温度30〜100
    ℃、湿度60〜100%の雰囲気中に1〜48時間放置
    することを特徴とする請求項2に記載の鉛蓄電池用集電
    体の製造方法。
JP5130405A 1993-06-01 1993-06-01 鉛蓄電池用集電体及びその製造方法 Pending JPH06342660A (ja)

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