JP4596030B2 - 圧電アクチュエータ及び液体移送装置、並びに、圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ及び液体移送装置、並びに、圧電アクチュエータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧電層を有する圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータを備えた液体移送装置、並びに、圧電アクチュエータの製造方法に関する。
特許文献1に記載のインクジェットヘッドにおいては、複数の圧力室を覆うように振動板が配置されており、振動板の上面に圧電層が配置されている。そして、圧電層の上面の圧力室と対向する部分に配置された個別電極と、共通電極としての振動板との間に電位差を生じさせると、圧電層のこれらの電極に挟まれた部分に厚み方向の電界が発生して、圧電層のこの部分が水平方向に収縮し、圧電層及び振動板の圧力室と対向する部分が圧力室側に凸となるように変形する。これにより、圧力室の容積が減少して、圧力室内のインクの圧力が上昇し、圧力室に連通するノズルからインクが吐出される。
特開2007−118585号公報
ここで、このようなインクジェットヘッドにおいては、小型化、高解像度化などを実現するためには、圧力室を高密度に配置する必要がある。しかしながら、特許文献1に記載のインクジェットヘッドにおいては、圧力室が高密度に配置され、圧力室間の距離が短くなると、前述したように圧電層が水平方向に収縮したときに、この収縮によって圧電層の他の圧力室と対向する部分が引っ張られることになり、これによって当該圧力室に連通するノズルからのインクの吐出特性が変動してしまう、いわゆるクロストークが発生してしまう虞がある。
そこで、本発明の発明者は、上記クロストークを抑制するために、図13に示すようなインクジェットヘッドの構造を考えた。なお、図13に示すインクジェットヘッドの構造は本出願人により既に出願されている(特願2007‐256922)出願の明細書に記載されているが、未だ公開されていない。図13に示すインクジェットヘッドにおいては、振動板40の上面に、2層の圧電層41、42が積層されている。そして、振動板40と圧電層41との間に圧力室10のほぼ全域と対向するように、グランド電位に保持された電極43が配置されており、圧電層41と圧電層42との間には圧力室10の中央部と対向する部分に、所定の駆動電位に保持された電極44が配置されており、圧電層42の上面には圧力室10のほぼ全域と対向する部分に、グランド電位とグランド電位との間でその電位を切り替えること可能な電極45が配置されている。また、圧電層42の電極44と電極45とに挟まれた部分(活性部R1)がその厚み方向の上向きに分極されているとともに、圧電層41、42の電極43と電極45とに挟まれた部分(活性部R2)がその厚み方向の下向きに分極されている。
このようなインクジェットヘッドにおいては、電極45の電位を予めグランド電位に保持しておく。この状態では、電極45と電極44との間に電位差が生じ、圧電層42のこれらの電極に挟まれた部分にその厚み方向の電界が発生している。これにより、圧電層42のこの部分がその面方向に収縮し、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10に向かって凸となるように変形している。
ノズルからインクを吐出させる際には、電極45の電位を一旦グランド電位から駆動電位に切り替えた後、所定時間経過後に、グランド電位に戻す。電極45の電位が駆動電位になると、圧電層42の電極45と電極44とに挟まれた部分の収縮が元に戻ると同時に、電極45と電極43との間に電位差が発生し、圧電層41、42のこれらの電極に挟まれた部分に厚み方向の電界が発生する。これにより、圧電層41、42のこの部分がその面方向に収縮し、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10と反対側に凸となるように変形する。
この後、電極45の電位がグランド電位に戻されると、前述したのと同様、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が圧力室10側に凸となるように変形し、これにより圧力室10内の圧力が増加して、圧力室10に連通するノズルからインクが吐出される。
ここで、電極45の電位がグランド電位から駆動電位に変化したときには、圧電層41、42の電極43と電極45とに挟まれている部分がその面方向に収縮するとともに、圧電層42の電極45と電極44とに挟まれた部分が、その面方向に収縮していた状態から元の状態まで伸長するため、圧電層41、42の電極43と電極45とに挟まれている部分の収縮が、圧電層42の電極44と電極45とに挟まれている部分の伸長に一部吸収される。
さらに、電極45の電位が駆動電位からグランド電位に変化したときには、圧電層42の電極45と電極44とに挟まれた部分が、その面方向に収縮するとともに、圧電層41、42の電極43と電極45とに挟まれている部分が、その面方向に収縮していた状態から元の状態まで伸長するため、圧電層42の電極44と電極45とに挟まれている部分の収縮が、圧電層41、42の電極43と電極45とに挟まれている部分の伸長に一部吸収される。
これにより、圧電層41、42が収縮しても、圧電層41、42の他の圧力室と対向する部分が引っ張られにくくなり、上述したようなクロストークが発生しにくくなる。
しかしながら、図13に示す構造のインクジェットヘッドにおいては、圧電層42の電極44と電極45とに挟まれている部分と、圧電層41、42の電極43と電極45とに挟まれている部分とをそれぞれ分極させるために、これらの部分を別々の工程で分極する場合には、分極のために2つの工程が必要となり、インクジェットヘッドを製造する際の工程数が増加してしまう。
一方、電極45を電極43よりも高電位とし、電極44を電極45よりも高電位とするなどすれば、これら2つの部分を同時に分極することも可能であるが、この場合には、圧電層41の電極43と電極44とに挟まれた部分に活性部R1、R2と比較して大きな電界が発生することとなり、圧電層41のこの部分にクラックが発生してしまう虞がある。また、圧電層41のこの部分がその厚み方向の下向きに分極されてしまうため、圧電層41のこの部分は駆動中、常にその面方向に収縮することとなり、その上に配置された圧電層42の電極44と電極45とに挟まれた部分には、その面方向に圧縮歪みが生じ、電極44と電極45との間に電位差が生じたときの圧電層42のこれらの電極に挟まれた部分の変形量が小さくなってしまう。
本発明の目的は、圧電層の複数の部分を一度に分極することが可能であり、且つ、圧電層にクラックが発生したり、駆動時に圧電層が不必要に変形したりすることもない圧電アクチュエータ及びこのような圧電アクチュエータを備えた液体移送装置、並びに、圧電アクチュエータの製造方法を提供することである。
第1の発明に係る圧電アクチュエータは、第1圧電層と、前記第1圧電層に積層された第2圧電層と、前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第1電極と、前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極と、前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第3電極とを備えており、前記第3電極は、その一部分において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2電極と対向していない部分において前記第1電極と対向しており、前記第1電極は、前記第2電極の少なくとも一部分とは対向しないように配置されており、前記第2圧電層における、前記第2電極と前記第3電極とに挟まれた部分が、その厚み方向と平行な所定の第1方向に分極されているとともに、前記第1圧電層及び前記第2圧電層における、前記第1電極と前記第3電極とに挟まれており且つその間に前記第2電極が配置されていない部分が、前記第1方向と反対方向に分極されており、前記第1電極は第1電位が付与される電極であり、前記第2電極は前記第1電位と異なる第2電位が付与される電極であり、前記第3電極は前記第1電位と前記第2電位が選択的に付与される電極であることを特徴とするものである。
第2圧電層における第2電極と第3電極とに挟まれた部分と、第1圧電層及び第2圧電層における間に第2圧電層を挟むことなく第1電極と第3電極とに挟まれた部分とを、互いに反対方向に分極する場合、これら2つの部分を別工程で分極すると、2つの工程が必要となってしまう。一方、上記2つの部分を一度に分極しようとする場合、第1電極と第2電極とが対向していると、分極の際に第1圧電層の第1電極と第2電極とに挟まれた部分に大きな電界が生じることとなり、第1圧電層のこの部分にクラックが発生してしまう虞がある。また、第1電極と第2電極とが対向していると、分極を行う際に、第1圧電層のこれらの電極に挟まれた部分も分極されてしまい、圧電アクチュエータの駆動の際に第1電極と第2電極との間に電位差が生じると、圧電層のこの部分が変形する。その結果、第2圧電層における第2電極と第3電極とに挟まれた部分に圧縮歪みが発生することとなり、第2電極と第3電極との間に電位差を発生させたときの圧電アクチュエータの駆動特性が低下してしまう。
しかしながら、第1の発明では、第1電極が第2電極と対向する部分の少なくとも一部分と対向しないように配置されているので、第1圧電層における第1電極と第2電極とに挟まれている部分が、第1電極が第2電極の全域と対向している場合と比較して小さくなるため、第2電極と第3電極との間、及び、第1電極と第3電極との間に、それぞれ電位差を生じさせて上記2つの部分を同時に分極する際に、第1圧電層の第1電極と第2電極とに挟まれた部分にクラックが発生したり、第1圧電層のこの部分が分極されて圧電アクチュエータの駆動時に第1圧電層に不必要な変形が生じてしまうのを抑制することができる。
さらに、第1の発明によると、第1電極、第2電極を、それぞれ、第1電位、第2電位に保持するとともに、第3電極に第1電位及び第2電位を選択的に付与することにより、圧電アクチュエータを容易に駆動することができる。
の発明に係る圧電アクチュエータは、第1発明において、前記第3電極が、その中央部において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2圧電層の面方向と平行な所定の第2方向の両側に、前記第2電極よりも外側まで延びており、前記第1電極が、前記第3電極の前記第2電極よりも外側まで延びた部分に対向するように配置されていることを特徴とするものである。
これによると、第1〜第3電極がこのように配置されている場合にも、第1電極が第2電極と対向する部分の少なくとも一部分と対向しないように配置することにより、第1圧電層における第1電極と第2電極とに挟まれている部分が、第1電極が第2電極の全域と対向している場合と比較して小さくなるため、上記2つの部分を同時に分極する際に、クラックが発生しにくくなるとともに、圧電アクチュエータの駆動時に第1圧電層に不必要な変形が生じてしまうのを抑制することができる。
の発明に係る圧電アクチュエータは、第1発明において、前記第3電極が、その中央部において前記第1電極と対向しているとともに、前記第2圧電層の面方向と平行な所定の第2方向の両側に、前記第1電極よりも外側まで延びており、前記第2電極が、前記第3電極の前記第1電極よりも外側まで延びた部分と対向するように配置されていることを特徴とするものである。
これによると、第1〜第3電極がこのように配置されている場合にも、第1電極が第2電極と対向する部分の少なくとも一部分と対向しないように配置することにより、第1圧電層における第1電極と第2電極とに挟まれている部分が、第1電極が第2電極の全域と対向している場合と比較して小さくなるため、上記2つの部分を同時に分極する際に、クラックが発生しにくくなるとともに、圧電アクチュエータの駆動時に第1圧電層に不必要な変形が生じてしまうのを抑制することができる。
の発明に係る圧電アクチュエータは、第1〜第のいずれかの発明において、前記第1電極は、前記第2電極のいずれの部分とも対向しないように配置されていることを特徴とするものである。
これによると、第1電極が第2電極のいずれの部分とも対向していないため、分極の際に第1圧電層にクラックが発生してしまうこともなく、圧電アクチュエータの駆動時に、第1圧電層が不必要に変形してしまうこともない。
の発明に係る圧電アクチュエータは、第1〜第のいずれかの発明において、前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第3圧電層と、前記第3圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第4電極とをさらに備えており、前記第1電極は、前記第2電極及び前記第4電極の両方と対向する部分には配置されており、前記第3圧電層の前記第1電極と前記第4電極とに挟まれた部分が前記第1方向に分極されていることを特徴とするものである。
これによると、第1電極を第2電極の少なくとも一部分と対向しないように配置することにより、第1電極と第4電極との対向面積が小さくなってしまうと、第1電極と第4電極との間に電位差を生じさせて圧電アクチュエータを駆動させたときの第3圧電層の変形量が小さくなってしまう。しかしながら、本発明では、第1電極が、第2電極及び第4電極の両方と対向している部分には配置されているので、第1電極と第4電極との対向面積が小さくなってしまうことがない。
の発明に係る圧電アクチュエータは、第の発明において、前記第1電極は第1電位が付与される電極であり、前記第2電極は前記第1電位と異なる第2電位が付与される電極であり、前記第3電極と前記第4電極は、前記第1電位と前記第2電位が選択的に付与される電極であることを特徴とするものである。
これによると、第1電極及び第2電極を、それぞれ、第1電位及び第2電位に保持するとともに、第3電極及び第4電極に、第1電位及び第2電位を選択的に付与することにより、圧電アクチュエータを容易に駆動させることができる。
の発明に係る圧電アクチュエータは、第又は第の発明において、前記第3圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第4圧電層と、前記第4圧電層の前記第3圧電層と反対側に、前記第4圧電層の厚み方向から見て前記第1電極と同じ位置に配置された前記第1電極と同じ形状の第5電極と、をさらに備えており、前記第4圧電層の前記第4電極と前記第5電極とに挟まれた部分が前記第1方向と反対方向に分極されていることを特徴とするものである。
これによると、第1〜第4圧電層を同時に分極させる際に、第1、第3、第4圧電層の第2電極と第5電極とに挟まれた部分にクラックが発生しにくくなるとともに、圧電アクチュエータの駆動時に第1、第3、第4圧電層に不必要な変形が生じてしまうのを抑制することができる。
の発明に係る液体移送装置は、複数の圧力室が形成されたキャビティユニットに前記各圧力室内の液体を選択的に移送させるための圧電アクチュエータが接合された液滴移送ヘッドと、前記圧電アクチュエータに電圧を印加する電圧印加手段とを備えた液体移送装置であって、前記圧電アクチュエータは、第1圧電層と、前記第1圧電層に積層された第2圧電層と、前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第1電極と、前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極と、前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第3電極とを備えており、前記第3電極は、その一部分において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2電極と対向していない部分において前記第1電極と対向しており、前記第1電極は、前記第2電極の少なくとも一部分とは対向しないように配置されており、前記第2圧電層における、前記第2電極と前記第3電極とに挟まれた部分が、その厚み方向と平行な所定の第1方向に分極されているとともに、前記第1圧電層及び前記第2圧電層における、前記第1電極と前記第3電極とに挟まれており且つその間に前記第2電極が配置されていない部分が、前記第1方向と反対方向に分極されており、前記電圧印加手段は、前記第1電極に第1電位を付与し、前記第2電極に前記第1電位と異なる第2電位を付与し、前記第3電極には、前記第1電位と前記第2電位とを選択的に付与することを特徴とするものである。
の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、圧電アクチュエータの製造方法であって、第1圧電層と、前記第1圧電層に積層された第2圧電層と、前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第1電極と、前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極と、前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第3電極とを備え、前記第3電極は、その一部分において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2電極と対向していない部分において前記第1電極と対向しており、前記第1電極は、前記第2電極の少なくとも一部分とは対向しないように配置される、ように構成された圧電積層体を形成する、圧電積層体形成工程と、第1電極と第3電極との間に電位差を生じさせると同時に、第2電極と第3電極との間に電位差を生じさせることによって、前記第2圧電層における前記第2電極と前記第3電極とに挟まれた部分をその厚み方向に平行な所定の第1方向に分極させるとともに、前記第1圧電層及び第2圧電層における、前記第1電極と前記第3電極とに挟まれており、且つ、その間に前記第2電極が配置されていない部分を、前記第1方向と反対方向に分極させる分極工程と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、第1電極が第2電極と対向する部分の少なくとも一部分と対向しないように配置されており、第1圧電層における第1電極と第2電極とに挟まれている部分が、第1電極が第2電極の全域と対向している場合と比較して小さくなるため、第2電極と第3電極との間、及び、第1電極と第3電極との間に、それぞれ電位差を生じさせて、第2圧電層の第2電極と第3電極とに挟まれた部分、及び、第1圧電層及び第2圧電層の第1電極と第3電極とに挟まれた部分を同時に分極する際に、第1圧電層の第1電極と第2電極とに挟まれた部分にクラックが発生したり、第1圧電層のこの部分が分極されて圧電アクチュエータの駆動時に第1圧電層に不必要な変形が生じたりしてしまうのを抑制することができる。さらに、本発明によると、第1電極、第2電極を、それぞれ、第1電位、第2電位に保持するとともに、第3電極に第1電位及び第2電位を選択的に付与することにより、圧電アクチュエータを容易に駆動することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。図1に示すように、プリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(液滴吐出装置)、搬送ローラ4などを備えている。
キャリッジ2は走査方向(図1の左右方向)に往復移動する。インクジェットヘッド3はキャリッジ2の下面に取り付けられており、その下面に形成されたノズル15(図4、図5参照)からインクを吐出する。搬送ローラ4は、記録用紙Pを紙送り方向(図1の手前方向)に搬送する。そして、プリンタ1においては、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3のノズル15から、記録用紙Pにインクが吐出されることにより、記録用紙Pに印刷が行われる。また、印刷が完了した記録用紙Pは、搬送ローラ4によって紙送り方向に排出される。
次に、インクジェットヘッド3について詳細に説明する。図2は、図1のインクジェットヘッド3の分解斜視図である。図3は、図2のインクジェットヘッド3の平面図である。図4(a)は図3の部分拡大図である。図4(b)〜(d)は、それぞれ、図4(a)における、後述する振動板40、圧電層41及び圧電層42の上面を示した図である。図5は、図4(a)のV−V線断面図である。図6は、図4(a)のVI−VI線断面図である。
なお、図面を分かりやすくするため、図3、図4においては、後述する流路ユニット31の圧力室10及びノズル15除くインク流路の図示を省略し、図3においては、圧電アクチュエータ32の電極43及び電極44の図示を省略している。また、図4(a)においては、ともに点線で図示すべき電極43及び電極44を、それぞれ二点鎖線及び一点鎖線で図示している。さらに、図4(b)〜(d)においては、それぞれ、後述する電極43〜45にハッチングを付している。また、図6においては、流路ユニット31の圧力室10よりも下の部分の図示を省略している。
図2〜図6に示すように、インクジェットヘッド3は、流路ユニット31(キャビティユニット)と圧電アクチュエータ32とを備えている。流路ユニット31は、複数のプレート21〜27が互いに積層されることによって形成されており、その内部には、インク供給口9からインクが供給されるマニホールド流路11、及び、マニホールド流路11の出口からアパーチャ流路12を経て圧力室10に至り、さらに、圧力室10からディセンダ流路14を経てノズル15に至る複数の個別インク流路を有するインク流路(液体移送流路)が形成されている。そして、後述するように、圧電アクチュエータ32により、圧力室10内のインクに圧力が付与されると、圧力室10に連通するノズル15からインクが吐出される。
複数の圧力室10は、走査方向(図3の左右方向)を長手方向とする略楕円の平面形状を有しており、紙送り方向(図3の上下方向)に沿って配列されて1つの圧力室列8を構成している。そして、このような圧力室列8が、走査方向に2列に配列されることによって1つの圧力室群7を構成している。さらに、このような圧力室群7が走査方向に沿って5つ配列されている。ここで、1つの圧力室群7に含まれる2列の圧力室列8を構成する圧力室10同士は、紙送り方向に関して互いにずれて配置されている。また、複数のノズル15も、複数の圧力室10と同様に配置されている。
そして、これら5つの圧力室群7のうち、図3の右側の2つを構成する圧力室10に対応するノズル15からはブラックのインクが吐出され、図3の左側の3つを構成する圧力室10に対応するノズル15からは、図3の右側に配列されているものから順に、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。なお、インク流路の他の部分の構成については、従来のものと同様であるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
圧電アクチュエータ32は、振動板40、圧電層41、42、電極43〜45を備えている。振動板40は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料からなり、複数の圧力室10を覆うように、流路ユニット31の上面に配置されている。また、振動板40の厚みは20μm程度となっている。なお、振動板40の材料は、圧電材料には限られない。
圧電層41(第1圧電層)及び圧電層42(第2圧電層)は、振動板40と同様の圧電材料からなり、互いに積層されて振動板40の上面に配置されている。また、圧電層41及び圧電層42の厚みは、それぞれ20μm程度となっている。
電極43(第1電極)は、振動板40と圧電層41との間(圧電層41の圧電層42と反対側)に、複数の圧力室10にまたがって配置されており、圧力室10の略中央部と対向する(圧電層41、42の厚み方向から見て重複する)部分に抜きパターン43aが形成されている。すなわち、電極43は、複数の圧力室10にまたがる連続した領域のうち、圧力室10の略中央部と対向する部分を除いた部分に配置されている。また、電極43は、圧電アクチュエータ32の上方に配置されたフレキシブルプリント基板(FPC)50を介してドライバIC51(電圧印加手段)に接続されており、ドライバIC51により常にグランド電位(第1電位)に保持されている。
電極44は、圧電層41と圧電層42との間に配置されている。電極44は、複数の対向部44a及び接続部44bを有している。
複数の対向部44aは、走査方向(図4の左右方向)に延びており、紙送り方向(図4の上下方向)に関する圧力室10の略中央部と対向するように配置されている。これにより、複数の対向部44aは抜きパターン43aと対向することとなり、複数の対向部44aと電極43とは、いずれ部分においても対向しない(圧電層41、42の厚み方向から見て重複しない)。なお、本実施の形態では、電極44のうち、複数の対向部44aが本発明に係る第2電極に相当する。
接続部44bは、隣接する圧力室群7の間において紙送り方向に延びており、その走査方向に関する両側に配置された複数の対向部44a同士を互いに接続させている。また、電極44は、FPC50を介してドライバIC51に接続されており、ドライバIC51により、常にグランド電位とは異なる所定の駆動電位(例えば20V、第2電位)に保持されている。
複数の電極45(第3電極)は、略矩形の平面形状を有しており、圧電層42の上面(圧電層41と反対側)に、複数の圧力室10に対応して、複数の圧力室10のほぼ全域と対向するように配置されている。これにより、複数の電極45は、その略中央部において対向部44aと対向しているとともに、紙送り方向(第2方向)の両側に対向部44aよりも外側まで延びた部分において電極43と対向している。
また、電極45は、走査方向に関するノズル15と反対側の端における一部分が、走査方向に圧力室10と対向しない部分まで延びており、この部分がFPC50に接続される接続端子46となっている。また、電極45は、接続端子46においてFPC50に接続されているとともに、FPC50を介してドライバIC51に接続されており、グランド電位と上記駆動電位との間でその電位が切り替えられる(第1電位と第2電位とが選択的に付与される)。このように、ドライバIC51は、電極43、44を、それぞれ、グランド電位及び駆動電位に保持するとともに、電極45の電位をグランド電位と駆動電位との間で切り替えることによって、圧電アクチュエータ32に電圧を印加する。
そして、圧電層41、42及び電極43〜45が上述したように配置されることにより、圧電層42の圧力室10の略中央部と対向する部分(活性部R1)が電極45と対向部44aとに挟まれることとなり、活性部R1は、その厚み方向の上向き(第1方向)に分極されている。
さらに、圧電層42及び圧電層41の圧力室10と対向する部分が、電極45と電極43とに挟まれることとなり、この部分のうち、間に対向部44aが配置されていない部分(活性部R2)がその厚み方向の下向き(第1方向と反対方向)に分極されている。なお、圧電層41のうち、対向部44aと対向する部分は分極されていない。
ここで、圧電アクチュエータ32の動作について説明する。圧電アクチュエータ32がインクを吐出させる動作を行う前の待機状態においては、前述したように、電極43及び電極44が、それぞれ、常にグランド電位及び上記駆動電位に保持されているとともに、電極45の電位が予めグランド電位に保持されている。この状態では、電極45が電極44よりも低電位になっているとともに、電極43と同電位となっている。
これにより、電極45と電極44との間の電位差が生じ、活性部R1にはその分極方向と同じ方向の電界が発生する。これにより、活性部R1がこの電界と直交する方向、すなわち、厚み方向と直交する面方向に収縮する。これによりいわゆるユニモルフ変形が生じ、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10に向かって凸となるように変形する。この状態では、圧電層41、42及び振動板40が変形していない場合と比較して、圧力室10の容積が小さくなっている。
そして、インクを吐出させるべく圧電アクチュエータ32を駆動させる際には、電極45の電位を、一旦、上記駆動電位に切り替え、所定時間経過後、グランド電位に戻す。電極45の電位を駆動電位に切り替えると、電極45が電極44と同電位となるとともに、電極43よりも高電位となる。これにより、活性部R1の上記収縮が元に戻ると同時に、電極45と電極43との間に電位差が生じ、活性部R2にはその分極方向と同じ方向の電界が発生し、活性部R2がその面方向に収縮する。これにより圧電層41、42及び振動板40が全体として、圧力室10と反対側に凸となるように変形し、圧力室10の容積が増加する。
この後、電極45の電位をグランド電位に戻すと、活性部R2の収縮が元に戻るとともに活性部R1がその面方向に収縮して、前述したのと同様、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10に向かって凸となるように変形し、圧力室10の容積が小さくなる。これにより、圧力室10内のインクの圧力が上昇し(圧力室10内のインクに圧力が付与され)、圧力室10に連通するノズル15からインクが吐出される。
このように、電極43、44の電位を、それぞれ、グランド電位及び駆動電位に保持するとともに、電極45の電位をグランド電位と駆動電位との間で切り替えることにより、圧電アクチュエータ32を容易に駆動させることができる。
また、上述したようにして圧電アクチュエータ32を駆動させる場合、電極45の電位をグランド電位から駆動電位に切り替えたときには、活性部R1が収縮した状態から収縮前の状態に伸長すると同時に、活性部R2が収縮するため、活性部R1の伸長が、活性部R2の伸長に一部吸収される。一方、電極45の電位を駆動電位からグランド電位に戻したときには、活性部R1が収縮するとともに、活性部R2が収縮前の状態まで伸長するため、活性部R1の収縮が活性部R2の伸長によって一部吸収される。
以上のことから、圧電層41及び圧電層42の圧力室10と対向する部分の変形が、他の圧力室10と対向する部分に伝達して当該他の圧力室10に連通するノズル15からのインクの吐出特性が変動してしまう、いわゆるクロストークが抑制される。
次に、圧電アクチュエータ32の製造方法について説明する。図7は、圧電アクチュエータ32の製造工程を示す図である。
圧電アクチュエータ32を製造するためには、まず、図7(a)に示すように、振動板40、圧電層41、42及び電極43〜45を前述した位置関係となるように互いに積層させて、活性部R1、R2が分極されていない状態の圧電アクチュエータ32(圧電積層体)を作製する(圧電積層体形成工程)。次に、図7(b)に示すように、例えば、電極43を−60V、電極44を30V、電極45を0Vにするなど、電極45を電極43よりも高電位とするとともに、電極44を電極45よりも高電位とする(電極45と電極43との間に電位差を生じさせると同時に、電極45と電極44との間に電位差を生じさせる)ことにより、活性部R1をその厚み方向の上向きに分極させると同時に、活性部R2をその厚み方向の下向きに分極させる(分極工程)。
このとき、電極44と電極43との間には大きな電位差が生じているため、電極43に抜きパターン43aが形成されておらず、電極43と対向部44aとが対向していると、圧電層41の対向部44aと電極43とに挟まれた部分には大きな電界が発生することとなり、この電界によって圧電層41のこの部分にクラックが発生してしまう虞がある。
また、この電界によって圧電層41のこの部分が分極されてしまい、前述したように圧電アクチュエータ32を駆動したときに、対向部44aと電極43との間の電位差によって圧電層41のこの部分は常にその面方向に収縮した状態となる。そして、この収縮によって、圧電層42の電極45と対向部44aとに挟まれた部分に、その面方向に圧縮歪みが生じ、電極45と電極44との間に電位差が生じたときの圧電層42のこの部分の変形量が小さくなり、圧電アクチュエータ32の駆動特性が低下してしまう虞がある。
しかしながら、本実施の形態では、電極43の圧力室10の略中央部と対向する部分に抜きパターン43aが形成されており、電極43と対向部44aとが対向していないので、圧電層41の対向部44aと対向する部分には大きな電界が発生することがない。したがって、圧電層41のこの部分にクラックが発生したり、圧電層41のこの部分が分極されて、圧電アクチュエータ32の駆動時に圧電層41のこの部分が不必要に変形して、圧電アクチュエータ32の駆動特性を低下させたりすることがない。
なお、インクジェットヘッド3を製造するためには、流路ユニット31と圧電アクチュエータ32とを接合する必要があるが、上記圧電積層体形成工程において、振動板40、圧電層41、42及び電極43〜45とともに、流路ユニット31を構成するプレートも同時に積層してもよいし、上述したようにして圧電アクチュエータ32を製造するとともに、これとは別に流路ユニット31を製造しておき、後で両者を接合してもよい。
以上に説明した実施の形態によると、圧電アクチュエータ32においては、電極45を電極43よりも高電位とするとともに、電極44を電極45よりも高電位とすることにより、互いに反対方向に分極された活性部R1と活性部R2とを同時に分極することができる。このとき、電極43と電極44との間には大きな電位差が生じるが、電極43に抜きパターン43aが形成されており、電極43と対向部44aとが対向していないため、圧電層41の対向部44aと対向する部分には大きな電界が発生しない。したがって、圧電層41のこの部分にクラックが発生してしまうことがない。また、圧電層41のこの部分が分極されてしまうこともないため、圧電アクチュエータ32を駆動したときに、電極43と電極44との電位差によって圧電層41のこの部分が不必要に変形して、圧電アクチュエータ32におけるインクの吐出特性が低下してしまうこともない。
また、電極43、44を、それぞれ、グランド電位及び駆動電位に保持するとともに、電極45の電位をグランド電位と駆動電位との間で切り替えることにより、圧電アクチュエータ32を容易に駆動させることができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本発明と同様の構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
圧電アクチュエータの構成は、実施の形態のものには限られない。一変形例では、図8(a)〜(d)に示すように、上記実施の形態の電極43及び電極44(図4参照)の代わりに、それぞれ、電極73及び電極74が配置されている。
電極73(第1電極)は、振動板40と圧電層41との間に複数の圧力室10にまたがって連続的に配置されており、圧力室10の略中央部と対向する部分に、紙送り方向(図8の上下方向)に関しては抜きパターン43a(図4参照)とほぼ同じ長さであり、走査方向(図8の左右方向)に関して抜きパターン43aよりも長く延びた抜きパターン73aが形成されている。
電極74は、複数の対向部74a及び複数の接続部74bを有している。複数の対向部74aは、走査方向(図8の左右方向)に延びており、複数の圧力室10の紙送り方向(図8の上下方向)の略中央部と対向するように配置されている。複数の接続部74bは、全ての圧力室列8の間において、それぞれ紙送り方向に延びており、その走査方向に関する両側に配置された複数の対向部74a同士を互いに接続させている。
そして、複数の電極45はその略中央部において複数の対向部74aと対向しているとともに、紙送り方向の両側に対向部74aよりも外側まで延びた部分において電極73と対向している(変形例1)。なお、変形例1においては、対向部74aが本発明に係る第2電極に相当する。
このような圧電アクチュエータにおいても、図4相当の平面は、圧電アクチュエータ32と同様のもの(図4において、43、43a及び44aの符号をそれぞれ73、73a及び74aの符号に置き換えたもの)となり、上記実施の形態で説明したのと同様、電極73に抜きパターン73aが形成されており、電極73と対向部74aとが対向しない(圧電層41、42の厚み方向から見て重複しない)ため、上述の実施の形態と同様にして、活性部R1、R2を同時に分極することができ、その際に、圧電層41の対向部74aと対向する部分にクラックが発生したり、圧電層41のこの部分が分極されて、圧電アクチュエータの駆動時に、圧電層41が不必要に変形したりすることがない。
別の一変形例では、図9に示すように、圧電層42の上面にさらに圧電層81が配置されており、圧電層81の上面に、電極44と同様の平面形状を有する電極82が配置されている。また、圧電層81の電極45と電極82とに挟まれた部分(活性部R3)はその厚み方向の下向きに分極されており、電極82は、電極44とともに常に駆動電位に保持されている(変形例2)。
この場合には、電極45がグランド電位となっているときに、実施の形態で説明したように、活性部R1がその面方向に収縮するのに加え、電極82と電極45との間の電位差により活性部R3にその分極方向と同じ方向の電界が発生するため、活性部R3もその面方向に収縮する。したがって、このときの圧電層41、42、81及び振動板40の変形量が大きくなる。また、この場合には、分極の際に、電極43、44、45の電位を実施の形態の場合と同様の電位にするとともに、電極82の電位を電極44と同電位とすれば、活性部R1〜R3を一度に分極することができる。
別の一変形例では、図10に示すように、圧電層42の上面にさらに圧電層91が配置されており、圧電層91の上面に、平面視で電極45の紙送り方向の両端部と対向するように電極92が配置されている。また、圧電層91の電極45と電極92とに挟まれた部分(活性部R4)は、その厚み方向の上向きに分極されており、電極92は常にグランド電位に保持されている(変形例3)。
この場合には、電極45の電位が上記駆動電位となったときに、実施の形態で説明したように、活性部R2がその面方向に収縮するのに加え、電極92と電極45との間の電位差により活性部R4にその分極方向と同じ方向の電界が発生するため、活性部R4もその面方向に収縮する。したがって、このときの圧電層41、42、91及び振動板40の変形量が大きくなる。
さらに、この場合には、活性部R1が収縮するときに、活性部R2に加えて活性部R4が収縮した状態から収縮する前の状態まで伸長するため、活性部R1の収縮が活性部R2、R4の伸長により一部吸収されるとともに、活性部R1が収縮した状態から収縮する前の状態まで伸長するときに、活性部R2に加えて活性部R4が収縮するため、活性部R1の伸長が活性部R2、R4の収縮によって一部吸収される。したがって、クロストークが発生するのを効果的に抑制することができる。
また、この場合には、分極の際に、電極43、44、45の電位を実施の形態の場合と同様の電位にするとともに、電極92を電極43と同電位にすれば、活性部R1、R2、R4を一度に分極することができる。
別の一変形例では、図11に示すように、圧電層41と圧電層42との間、及び、圧電層41と振動板40との間に、電極43、44の代わりに、それぞれ、電極101、102が配置されている。
電極101(第1電極)は、圧力室10の紙送り方向(図11の左右方向)に関する略中央部と対向するように配置されている。電極102(第2電極)は、圧力室10における紙送り方向両側に電極101よりも外側に延びた部分と対向するように配置されており、電極101とは対向していない。これにより、電極45はその略中央部において電極101と対向しているとともに、紙送り方向の両側に電極101よりも外側まで延びた部分において電極102と対向している。そして、圧電層42の電極101と電極45とに挟まれた部分(活性部R5)がその厚み方向の上向き(第1方向)に分極されているとともに、圧電層41、42の電極45と電極101とに挟まれた部分(活性部R6)がその厚み方向の下向き(第1方向と反対方向)に分極されている。また、電極101は常にグランド電位に保持されており、電極102は常に上記駆動電位に保持されている(変形例4)。
この場合には、インクを吐出させる動作を行う前の待機状態においては、電極45は上記駆動電位に保持されている。この状態では、電極45と電極101との電位差によって活性部R6にその分極方向と同じ方向の電界が発生している。そして、この電界によって活性部R6はその面方向に収縮しており、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10に対向する部分が圧力室10に向かって凸となるように変形している。これにより、圧力室10の容積は圧電層41、42及び振動板40が変形していない場合と比較して小さくなっている。
そして、ノズル15からインクを吐出させるべく圧電アクチュエータを駆動させる際には、電極45の電極を一旦グランド電位に切り替え、所定時間経過後、駆動電位に戻す。電極45の電位をグランド電位に変化させると、電極45と電極102との間に電位差が生じるとともに、電極45と電極101とが同電位となるため、活性部R6の変形が元に戻るとともに、活性部R5がその面方向に収縮する。これにより、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が、圧力室10と反対側に向かって凸となるように変形し、圧力室10の容積が増加する。
そして、電極45の電位を駆動電位に戻すと、再び、圧電層41、42及び振動板40の圧力室10と対向する部分が圧力室10に向かって凸となるように変形して圧力室10の容積が低下するため、圧力室10内のインクの圧力が増加して、圧力室10に連通するノズル15(図5参照)からインクが吐出される
この場合でも、電極45の電位がグランド電位に切り替わったときには、活性部R6が収縮した状態から元の状態に伸長するとともに、活性部R5が収縮するため、活性部R6の伸長が活性部R5の収縮に一部吸収される。さらに、電極45の電位が駆動電位に戻ったときには、活性部R6が収縮するとともに、活性部R5が収縮した状態から元の状態に伸長するため、活性部R6の収縮が活性部R5の伸長に一部吸収される。したがって、この場合にも、実施の形態と同様、クロストークが抑制される。
また、この場合には、活性部R5、R6を分極させる際に、電極45を電極101よりも高電位とするとともに、電極102を電極45よりも高電位とする。このとき、電極101と電極102との間には大きな電位差が生じるが、電極101と電極102とが対向していないため、圧電層41の電極102と対向する部分に、大きな電界が発生して圧電層41のこの部分にクラックが発生したり、圧電層41のこの部分が分極されて、圧電アクチュエータの駆動時に圧電層41のこの部分が不必要に変形したりすることがない。
別の一変形例では、図12に示すように、圧電層41と振動板40との間に、圧電層111、112が積層されている。より詳細には、圧電層111(第3圧電層)が圧電層41の下面(圧電層42と反対側)に配置されているとともに、圧電層112(第4圧電層)が圧電層111の下面(圧電層41と反対側)に配置されている。
また、圧電層41と圧電層42との間には、変形例4との電極同様の電極102が配置されており、圧電層111と圧電層112との間には、平面視で電極45の略中央部と対向しているとともに、紙送り方向(図12の左右方向)の両側に電極102と対向する部分まで延びた電極113(第4電極)が配置されている。さらに、圧電層41と圧電層111との間、及び、圧電層112と振動板40との間には、それぞれ、電極113の全域と対向しており、互いに同じ形状を有する電極114(第1電極)及び電極115(第5電極)が配置されている。すなわち、電極114、115は、電極102の電極113と対向している部分とは対向しており(電極102及び電極113の両方と対向する部分には配置されており)、電極102のこの部分を除いた部分とは対向しないように配置されている。
また、圧電層111の電極113と電極114とに挟まれた部分(活性部R7)がその厚み方向の上向き(第1方向)に分極されているとともに、圧電層112の電極113と電極115とに挟まれた部分(活性部R8)がその厚み方向の下向き(第1方向と反対方向)に分極されている。そして、電極113は電極45とともにグランド電位と駆動電位との間でその電位が切り替えられ、電極114、115は常にグランド電位に保持されている(変形例5)。
この場合には、電極45が駆動電位となり、活性部R6がその面方向に収縮するときに、電極113と電極114、115との間の電位差より活性部R7、R8にその分極方向と同じ方向の電界が発生し、この電界によって活性部R7、R8が収縮する。これにより、このときの、圧電層41、42、111、112及び振動板40の変形量が大きくなる。
また、この場合には、活性部R5〜R8を分極させる際には、例えば、電極114、115を同電位にし、電極45、113を電極114、115よりも高電位にし、電極102を電極45、113よりも高電位とすることにより、活性部R5〜R8を同時に分極することができる。
ただし、この場合には、上述した方法で活性部R5〜R8を同時に分極すると、圧電層41の電極102と電極114とに挟まれている部分が不必要に分極されてしまう。しかしながら、この場合でも、電極114は、電極113と対向している部分以外の部分においては電極102と対向していない(少なくとも電極102の一部分とは対向しないように配置されている)ため、電極114が電極102の全域と対向している場合と比較して、圧電層41の電極102と電極114とに挟まれる部分は小さく、活性部R5〜R8の分極時に圧電層41にクラックが発生しにくくなるとともに、圧電アクチュエータを駆動させたときに圧電層41の不必要な変形によってその駆動特性が低下してしまうことが抑制されている。
また、電極115は、電極113、114と対向している部分以外の部分においては電極102と対向していないため、電極115が電極113、114と対向している部分以外の部分においても電極102と対向している場合と比較して、活性部R5〜R8の分極時に、電極102と電極115との間に電位差が生じても、圧電層41、111、112にクラックが発生しにくくなっている。さらに、活性部R5〜R8の分極時に圧電層41、111、112の不必要な部分が分極されてしまうことがなく、圧電アクチュエータの駆動時に、電極102と電極115との間に電位差によって圧電層41、111、112が不必要に変形してしまうことが抑制される。
なお、変形例5においては、電極114、115を、電極113と対向する部分も含めて電極102と対向しないように配置すれば、上述したように圧電層41が不必要に分極されてしまうことはないが、この場合には、電極113と電極114、115との対向面積が小さくなってしまい、電極113と電極114、115との間に電位差が生じたときの活性部R7、R8の収縮量が小さくなってしまう。
そこで、変形例5においては、圧電層41の電極102と電極114とに挟まれている部分が不必要に分極されてしまうにも関わらず、電極114、115を電極113及び電極102の両方と対向する部分まで延ばすことにより、電極113と電極114、115との対向面積を大きくして、圧電アクチュエータの駆動時における圧電層111、112の変形量を大きくしている。
また、変形例5においては、圧電層111と振動板40との間に圧電層112が積層されており、圧電層111と圧電層112との間に電極115が配置されていたが、圧電層112及び電極115がない構造であってもよい。
また、以上の説明では、圧電アクチュエータが、圧電層をその面方向に収縮させることによって圧電層及び振動板の圧力室10と対向する部分をいわゆるユニモルフ変形させて圧力室10内のインクに圧力を付与するものであったが、圧電アクチュエータは、振動板が設けられておらず、圧電層の厚み方向の変形により直接圧力室10の容積を変化させて、圧力室10内のインクに圧力を付与するものであってもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドに本発明を適用した例について説明したが、これには限られず、インク以外の液滴を吐出する液滴吐出装置に本発明を適用することも可能である。また、圧電アクチュエータを液体の移送に利用した液体移送装置に適用することも可能である。さらには、液滴吐出装置、液体移送装置以外の装置における所定の駆動部を駆動させるための圧電アクチュエータに本発明を適用することも可能である。
本発明における第1実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図2のインクジェットヘッドの平面図である。 (a)が図3の部分拡大図、(b)〜(d)が(a)の各プレートの表面の図である。 図4(a)のV−V線断面図である。 図4(a)のVI−VI線断面図である。 圧電アクチュエータの製造工程を示す図である。 変形例1の図4相当の図である。 変形例2の図6相当の図である。 変形例3の図6相当の図である。 変形例4の図6相当の図である。 変形例5の図6相当の図である。 本発明の前の発明者が考えたインクジェットヘッドの図である。
符号の説明
10 圧力室
31 流路ユニット
32 圧電アクチュエータ
40 振動板
41、42 圧電層
43〜45 電極
44a 対向部
73 電極
73a 抜きパターン
74 電極
81 圧電層
82 電極
91 圧電層
92 電極
101、102 電極
111、112 圧電層
113〜115 電極

Claims (9)

  1. 第1圧電層と、
    前記第1圧電層に積層された第2圧電層と、
    前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第1電極と、
    前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極と、
    前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第3電極とを備えており、
    前記第3電極は、その一部分において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2電極と対向していない部分において前記第1電極と対向しており、
    前記第1電極は、前記第2電極の少なくとも一部分とは対向しないように配置されており、
    前記第2圧電層における、前記第2電極と前記第3電極とに挟まれた部分が、その厚み方向と平行な所定の第1方向に分極されているとともに、前記第1圧電層及び前記第2圧電層における、前記第1電極と前記第3電極とに挟まれており且つその間に前記第2電極が配置されていない部分が、前記第1方向と反対方向に分極されており、
    前記第1電極は第1電位が付与される電極であり、
    前記第2電極は前記第1電位と異なる第2電位が付与される電極であり、
    前記第3電極は前記第1電位と前記第2電位が選択的に付与される電極であることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記第3電極が、その中央部において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2圧電層の面方向と平行な所定の第2方向の両側に、前記第2電極よりも外側まで延びており、
    前記第1電極が、前記第3電極の前記第2電極よりも外側まで延びた部分に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記第3電極が、その中央部において前記第1電極と対向しているとともに、前記第2圧電層の面方向と平行な所定の第2方向の両側に、前記第1電極よりも外側まで延びており、
    前記第2電極が、前記第3電極の前記第1電極よりも外側まで延びた部分と対向するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記第1電極は、前記第2電極のいずれの部分とも対向しないように配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第3圧電層と、
    前記第3圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第4電極とをさらに備えており、
    前記第1電極は、前記第2電極及び前記第4電極の両方と対向する部分には配置されており、
    前記第3圧電層の前記第1電極と前記第4電極とに挟まれた部分が前記第1方向に分極されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記第1電極は第1電位が付与される電極であり、
    前記第2電極は前記第1電位と異なる第2電位が付与される電極であり、
    前記第3電極と前記第4電極は、前記第1電位と前記第2電位が選択的に付与される電極であることを特徴とする請求項に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記第3圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第4圧電層と、
    前記第4圧電層の前記第3圧電層と反対側に、前記第4圧電層の厚み方向から見て前記第1電極と同じ位置に配置された前記第1電極と同じ形状の第5電極と、をさらに備えており、
    前記第4圧電層の前記第4電極と前記第5電極とに挟まれた部分が前記第1方向と反対方向に分極されていることを特徴とする請求項又はに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 複数の圧力室が形成されたキャビティユニットに前記各圧力室内の液体を選択的に移送させるための圧電アクチュエータが接合された液体移送ヘッドと、
    前記圧電アクチュエータに電圧を印加する電圧印加手段と
    を備えた液体移送装置であって、
    前記圧電アクチュエータは、
    第1圧電層と、
    前記第1圧電層に積層された第2圧電層と、
    前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第1電極と、
    前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極と、
    前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第3電極とを備えており、
    前記第3電極は、その一部分において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2電極と対向していない部分において前記第1電極と対向しており、
    前記第1電極は、前記第2電極の少なくとも一部分とは対向しないように配置されており、
    前記第2圧電層における、前記第2電極と前記第3電極とに挟まれた部分が、その厚み方向と平行な所定の第1方向に分極されているとともに、前記第1圧電層及び前記第2圧電層における、前記第1電極と前記第3電極とに挟まれており且つその間に前記第2電極が配置されていない部分が、前記第1方向と反対方向に分極されており、
    前記電圧印加手段は、
    前記第1電極に第1電位を付与し、
    前記第2電極に前記第1電位と異なる第2電位を付与し、
    前記第3電極には、前記第1電位と前記第2電位とを選択的に付与することを特徴とする液体移送装置。
  9. 圧電アクチュエータの製造方法であって、
    第1圧電層と、
    前記第1圧電層に積層された第2圧電層と、
    前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側に配置された第1電極と、
    前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極と、
    前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側に配置された第3電極とを備え、
    前記第3電極は、その一部分において前記第2電極と対向しているとともに、前記第2電極と対向していない部分において前記第1電極と対向しており、
    前記第1電極は、前記第2電極の少なくとも一部分とは対向しないように配置される、ように構成された圧電積層体を形成する、圧電積層体形成工程と、
    第1電極と第3電極との間に電位差を生じさせると同時に、第2電極と第3電極との間に電位差を生じさせることによって、前記第2圧電層における前記第2電極と前記第3電極とに挟まれた部分をその厚み方向に平行な所定の第1方向に分極させるとともに、前記第1圧電層及び第2圧電層における、前記第1電極と前記第3電極とに挟まれており、且つ、その間に前記第2電極が配置されていない部分を、前記第1方向と反対方向に分極させる分極工程と、
    を備えていることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
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