JP2004202814A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両内部電極30,31の間の圧電体を挟むように分極用電極32,33が配置されているので、両分極用電極間に分極用電圧を印加すれば、積層型圧電体20は、矢印A方向に分極される。その後、両分極用電極32,33は第2内部電極32と電気的に接続される。よって、両分極用電極32,33をを取り除くことなく、積層型圧電体20を製造できる。また、両内部電極30,31間に駆動電圧が印加されると、中間層の圧電シートが所謂シェアモードにてインク圧力室11に向かって湾曲するように変形するのに加え、第8圧電シート28には、分極方向と平行な電界が発生するので、第8圧電シート28は積層方向に延び、積層型圧電体20の変形を一層大きくすることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出装置に関し、特に、分極処理が簡単で安価な圧電体を提供することができると共に、所定の駆動電圧に対する圧電体の変形効率を向上させることができる液滴吐出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェット記録装置に搭載されるインクジェットヘッドには各種構成のものが知られている。その一例として、特許第2913806号公報には、キャビティプレートに形成されたインク圧力室の開放面を閉塞するように積層圧電素子を固定して構成されるインクジェットヘッドが記載されている。このインクジェットヘッドは、積層方向に分極された積層圧電素子の内部電極間に駆動電圧を印加することで、分極方向と直交する電界を発生させ、積層圧電素子を所謂シェアモード変形させるものであり、この積層圧電素子のシェアモード変形によりインク圧力室の容積が変化して、インク圧力室と連通するインク吐出口からインク滴が吐出される。
【0003】
また、同公報には、積層圧電素子の製造方法として、積層圧電素子を積層方向に分極するために、所定パターンの内部電極が印刷されたグリーンシートを積層して構成される積層体の上下面に分極用外部電極をスパッタ法等の方法で形成し、その分極用外部電極間に分極用電圧を印加する分極工程と、その分極工程によって積層体が積層方向に分極されると、分極用外部電極をエッチング法等により取り除く除去工程とを備えた積層圧電素子の製造方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2913806号公報(第3頁後段〜第4頁前段、図1等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した積層圧電体の製造方法のうち、特に、分極用外部電極をエッチング法等により取り除く除去工程には非常に手間が掛かり、積層型圧電体の製造コストの増加を招来するという問題点があった。また、単に分極方向と直交方向に電界を発生させることによって積層圧電素子を変形させるタイプのものでは、所定の駆動電圧に対する積層圧電体の変形効率が十分に得られないという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような問題を解消すべくなされたものであって、分極処理が簡単で安価な圧電体を提供することができると共に、所定の駆動電圧に対する圧電体の変形効率を向上させることができる液滴吐出装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成すべく、請求項1に記載の液滴吐出装置は、液滴吐出口に連通する液体圧力室内に圧電体の変形によって容積変化を生じさせることにより、液体圧力室内の液体を液滴吐出口から吐出するものであって、前記圧電体は、前記液体圧力室に対応する位置に配置された第1内部電極と、その第1内部電極と前記液体圧力室と平行な方向に間隔をおいた第2内部電極と、少なくとも前記第1内部電極と第2内部電極との間の圧電体の部分を、その両内部電極が対向する方向と直交する方向に挟む第1及び第2分極用電極とを備え、前記第1内部電極と第2内部電極との間の圧電体の部分は、前記第1及び第2分極用電極への分極用電圧の印加によって前記両内部電極が対向する方向と直交する方向に分極され、前記第1又は第2分極用電極は、前記第1内部電極と第2内部電極の一方に電気的に接続されており、前記第1内部電極と第2内部電極との間に駆動電圧を印加することにより、その両内部電極間に挟まれる圧電体の部分に、分極方向と直交する電界を発生し、かつ前記第1内部電極と第2内部電極の一方と前記第1又は第2分極用電極との間に分極方向と平行な電界を発生する。
【0008】
この請求項1記載の液滴吐出装置によれば、液体圧力室に対応する位置に配置された第1内部電極と、その第1内部電極と液体圧力室と平行な方向に間隔をおいた第2内部電極との間の圧電体の部分は、少なくとも該圧電体の部分を挟むように両内部電極が対向する方向と直交する方向に配置された第1及び第2分極用電極との間に分極用電圧を印加することによって、両内部電極が対向する方向と直交する方向に分極されている。
【0009】
第1及び第2分極用電極が第1内部電極と第2内部電極の一方に電気的に接続されている。その状態で第1内部電極と第2内部電極との間に駆動電圧を印加すると、両内部電極間に挟まれた圧電体の部分には、分極方向と直交する電界が発生し、その圧電体の部分をシェアモードで変形させることができる。更に、第1内部電極と第2内部電極の一方と第1又は第2分極用電極との間に分極方向と平行な電界が発生し、上記変形にさらに重畳させて変形させることができる。
【0010】
請求項2に記載の液滴吐出装置は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記圧電体は、積層された複数の圧電シートからなり、前記第1内部電極と第2内部電極は、複数の圧電シート間に、その積層方向にそれぞれ複数配置され、前記第1及び第2分極用電極は、前記第1内部電極と第2内部電極を間に有する複数の圧電シートを挟んで配置されている。
【0011】
請求項3に記載の液滴吐出装置は、請求項1又は2に記載の液滴吐出装置において、前記第1分極用電極と第2分極用電極の一方は、前記液体圧力室と反対側の前記圧電体の面上に延出され、その延出端部が他方の分極用電極とほぼ同一平面上に配置されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の液滴吐出装置としての圧電式インクジェットヘッド6を搭載したインクジェット記録装置100を示す斜視図である。まず、このインクジェット記録装置100について略述する。圧電式インクジェットヘッド6は、用紙62に印字をするものであり、インクカートリッジ61と共にキャリッジ64に搭載されている。
【0013】
キャリッジ64は、エンドレスベルト75に接合されており、プーリ73がモータの駆動により正逆回転されると、そのプーリ73の正逆回転に伴って、キャリッジ軸71およびガイド板72に沿って直線方向に往復移動する。この往復移動中に圧電式インクジェットヘッド6に穿設されたノズルから、インクが用紙62に向けて吐出される。用紙62は、インクジェット記録装置100の側方に設けられた給紙カセット(図示せず)から、圧電式インクジェットヘッド6と、プラテンローラ66との間に給紙され、圧電式インクジェットヘッド6によって所定の印字がなされた後に排紙される。尚、用紙62の給紙、排紙機構については図示を省略する。
【0014】
また、プラテンローラ66の側方にはパージ装置67が設けられている。パージ装置67は、圧電式インクジェットヘッド6の内部に溜まっている不良インクを排出するための装置である。キャリッジ64がリセット位置にある場合に、圧電式インクジェットヘッド6のノズル形成面をパージキャップ81で覆い密閉空間を形成する。その密閉空間は、パージキャップ81と連通し、カム83により作動するポンプ82によって減圧される。こうして圧電式インクジェットヘッド6の内部に溜まっている不良インクは排出される。
【0015】
次に、図2乃至図4を参照して、圧電式インクジェットヘッド6の構成について説明する。図2は、積層型圧電体20の分解斜視図であり、図3は、図2のIII−III方向における圧電式インクジェットヘッド6の断面図であり、図4は、図2のIV−IV方向における圧電式インクジェットヘッド6の断面図である。
【0016】
圧電式インクジェットヘッド6は、上面が開放された複数個のインク圧力室11が形成されてなるキャビティユニット10と、そのキャビティユニット10上に各インク圧力室11の上面(開放面)を閉塞するように接着剤40により固定された積層型圧電体20とによって構成されている。
【0017】
キャビティユニット10には、用紙62と対峙する面にインクを吐出する複数のノズル13が列状に穿設されており、その複数のノズル13が穿設された面とは反対の面には、各ノズル13と連通するインク圧力室11が列状に形成されている。各インク圧力室11の間は、区画壁12によって区画されている。各インク圧力室11には、共通インク室14からそれぞれインクが供給される。
【0018】
積層型圧電体20は、8枚の圧電セラミックスを含むシート材料(以下、単に圧電シートという)を積層し、焼成し、一体化し構成されている。ここで、理解を容易にするため、キャビティユニット10側から上方に向かって順に第1圧電シート21から第8圧電シート28とする。
【0019】
第1圧電シート21と第8圧電シート28とによって挟まれる第2圧電シート22〜第7圧電シート27のうち、第2,第4,第6圧電シート22,24,26上には、インク圧力室11の幅方向略中央部に対応するように、矩形状に形成された第1内部電極30が列状に並べて配置されている。第1内部電極30は、インク圧力室11の幅よりも狭く、そのインク圧力室11の長手方向に延びている。各圧電シート22,24,26の積層方向に対応する複数の第1内部電極30は、各圧電シート22等を貫通するスルーホール34に充填された導電性材料を介して接続されつつ、第8圧電シート28上まで延出され、第8圧電シート28の長手方向の端部に配置された第1内部電極用表面電極35と接続されている。
【0020】
これに対し、第3,第5,第7圧電シート23,25,27上には、第1内部電極30とインク圧力室11と平行な方向に間隔をおいて、区画壁12に対応するように、矩形状に形成された第2内部電極31が列状に並べて配置されている。各圧電シート23,25,27の積層方向に対応する複数の第2内部電極31は、各圧電シートを貫通するスルーホール36に充填された導電性材料を介して接続されつつ、第8圧電シート28上まで延出され、第8圧電シート28の長手方向の端部に配置された第2内部電極用表面電極37と接続されている。
【0021】
このように、第1内部電極30配置した圧電シート22等と第2内部電極31を配置した圧電シート23等とは交互に積層されている。よって、両内部電極30,31を同一の圧電シート上に交互に並べて配置する場合に比べて、隣合う両内部電極30,31間での電気的な短絡(ショート)が発生するのを防止することができる。
【0022】
一方、第1圧電シート21上面と第8圧電シート28上面とには、分極用電極32,33が、インク圧力室11の長手方向と略対応する幅を有し、全インク圧力室11にわたって延びるように帯状に形成されている。この分極用電極32,33は、インク圧力室11の配列と平行な方向における少なくとも第1内部電極30と第2内部電極31との間の圧電シートを上下から挟む位置にあれば良いが、分極を効率よく行うため上記のように帯状に配置されている。即ち、両分極用電極32,33は、第1内部電極30と第2内部電極31との間の圧電シートを、その両内部電極30,31が対向する方向と直交する方向に挟むように配置されている。また、第1圧電シート21上の第1分極用電極32は、第2圧電シート22から第8圧電シート28上までを貫通するスルーホール38に充填された導電性材料を介して第8圧電シート28上まで延出され、第8圧電シート28上の端部に配置された第1分極用表面電極39と接続されている。
【0023】
積層型圧電素子20の分極処理は、図6に示すようにシリコンオイルなどの絶縁オイル50が満たされたオイルバス51中に積層圧電素子20を浸し、分極用電極32,33間に分極用電源52より分極用の高電圧を印加することで、圧電シートの積層方向(矢印A)になされる。このとき、インク圧力室の配列方向における第1内部電極30と第2内部電極31との間の圧電シートは、その両内部電極30,31が対向する方向と直交する方向に分極される。また、内部電極30,31が存在する部分も、分極用電極32,33間で同方向に分極される。
【0024】
上述の通り構成された積層型圧電体20は、第1内部電極30がインク圧力室11の略中央部にくるように第1圧電シート21の下面をキャビティユニット10に接着剤40で固定されている。また、第8圧電シート28上には第8圧電シート28上に配置された各表面電極33,35,36,39と、インクジェット記録装置100に備えられた駆動電源41とを接続するための配線パターンが印刷されたフレキシブルフラットケーブル42が積層されている。
【0025】
具体的には、図4に示すように、このフレキシブルフラットケーブル42に印刷された配線パターンによって、積層方向に対応する各第1内部電極30はスイッチSを介して駆動電源41のプラス側端子に接続され、積層方向に対応する各第2内部電極31は駆動電源41の接地側端子に接続されている。また、第1および第2分極用電極30,31は駆動電源41の接地側端子に接続されている。
【0026】
次に、上述の通り構成された圧電式インクジェットヘッド6の動作について図5を参照して説明する。図5は積層型圧電体20の両内部電極30,31間に駆動電源41から所定の駆動電圧を印加した状態を示す拡大断面図である。
【0027】
所定の印字データに基づきコントローラ(図示せず)を介して任意のスイッチSがオンされると、対応する第1内部電極30に駆動電圧が印加される。このとき、第1内部電極30は駆動電源41のプラス側端子に接続され、第2内部電極31は接地側端子に接続されているので、第1内部電極30と第2内部電極31との間で、積層型圧電体20の分極方向(矢印A)と直交する電界(矢印B)が発生する。これにより、第1内部電極30の両側に位置する積層型圧電体20の第2圧電シート22〜第7圧電シート27は、第1内部電極30を中心として対称に、それぞれシェアモード変形し、第1内部電極30を含む部分をインク圧力室11に向けて移動させる。
【0028】
また、上面の分極用電極33は駆動電源41の接地側端子に接続されていることから、第1内部電極30との間で、第7,8圧電シート27,28における分極方向(矢印A)と平行な方向の電界(矢印C)が発生する。これにより、第7,8圧電シート27,28は、その厚み方向には伸び、面方向には縮む。
【0029】
この厚み方向の伸びによって、第1内部電極30が存在する部分は、インク圧力室11に向けて押され、また、面方向の縮みによって、他の隣接する圧電シート26との所謂バイメタル的な動作を発生して、積層体全体がインク圧力室11に向って湾曲される。このように、前述のシェアモード変形によって、インク圧力室11に向かって移動した第1内部電極30が存在する部分は、さらにインク圧力室11に向けて移動することになり、所定の駆動電圧に対する変形効率を向上させることができる。
【0030】
こうして、積層型圧電素子20が変形するとインク圧力室11の容積が減少し、これによりインク圧力室11内のインクがノズルから用紙62に向かって吐出されて文字等の印字が行われる。
【0031】
上記実施例では、積層型圧電素子20を単にシェアモード変形させるだけでなく、従来の装置では取り除いていた分極用外部電極を利用してさらに大きく変形させることができ、安価にかつ吐出効率のよいインクジェットヘッドを提供することができる。また、実施例のように、内部電極30,31とキャビティユニット10の間の分極用電極32を接地することで、内部電極30,31間に駆動電圧を印加してもその電流がキャビティユニット内のインクに漏れることがなく、インクに対する電気的な影響を排除してインクを安定して吐出することができる。さらに、分極用電極に接続するフレキシブルフラットケーブル42上の配線パターンを駆動用電源と切り離すことができるようにしておくことで、インクジェットヘッドの完成後、積層型圧電素子20の再分極のために分極用電極に高電圧を印加することができる。
【0032】
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0033】
本実施例では、積層型圧電体20を積層方向に分極する方向として、キャビティユニット10側の第1圧電シート21から第8圧電シート28に向けて分極する場合について説明した。しかしながら、その積層型圧電体20の分極方向は、第8圧電シート28から第1圧電シート21に向かう方向であっても良い。この場合は、積層型圧電体20をインク圧力室21の容積を増大させる方向に変形させることが可能であり、これにより所謂引き打ち方式への適用も可能である。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に記載の液滴吐出装置によれば、第1および第2内部電極の間の圧電体に対し、その両内部電極が対向する方向と直交する方向に挟んで第1および第2分極用電極が配置され、第1および第2内部電極の間の圧電体が、その両内部電極が対向する方向と直交する方向に分極され、第1又は第2分極用電極が第1内部電極と第2内部電極との一方に電気的に接続されているので、両内部電極間に駆動電圧を印加すると、その両内部電極間に挟まれた圧電体部分に、分極方向と直交する電界を発生し、シェアモード変形をさせることができ、さらに、第1内部電極と第2内部電極との一方と第1および第2分極用電極との間に、分極方向と平行な電界を発生し、シェアモード変形した圧電体部分をさらに変形させることができる。従って、所定の駆動電圧に対する圧電体の変形効率を向上させることができるのみならず、従来の装置のように分極用電極を取り除くことなく、その分極用電極を利用してこれを実現できるので、製造工程においても有利である。
【0035】
請求項2に記載の液滴吐出装置によれば、請求項1記載の液滴吐出装置の奏する効果に加え、圧電体は積層された複数の圧電シートからなり、第1内部電極と第2内部電極は複数の圧電シート間に、その積層方向にそれぞれ複数配置され、第1及び第2分極用電極は、第1内部電極と第2内部電極を間に有する複数の圧電シートを挟んで配置されている。よって、内部電極を圧電体内に容易に且つ複数配置することができ、所定の駆動電圧に対する圧電体の変形効率を向上させることができるという効果がある。
【0036】
請求項3に記載の液滴吐出装置によれば、請求項1又は2に記載の液滴吐出装置の奏する効果に加え、第1分極用電極と第2分極用電極の一方は、液体圧力室と反対側の圧電体の面上に延出され、その延出端部が他方の分極用電極とほぼ同一平面上に配置されている。よって、両分極用電極を分極用電源または駆動用電源に容易に接続することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての圧電式インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置を示す斜視図である。
【図2】図2は積層型圧電体の分解斜視図であり、
【図3】図3は、図2のIII−III方向における圧電式インクジェットヘッド6の断面図である。
【図4】図4は、図2のIV−IV方向における圧電式インクジェットヘッド6の断面図である。
【図5】図5は、積層型圧電体の両内部電極間に所定の駆動電圧印加した状態を示す拡大断面図である。
【図6】図6は、積層型圧電体を積層方向に分極する分極工程を説明するための図である。
【符号の説明】
6 圧電式インクジェットヘッド(液滴吐出装置)
11 インク圧力室(液体圧力室)
21〜28 第1圧電シートから第8圧電シート(圧電シート)
30 第1内部電極
31 第2内部電極
32 第1分極用電極
33 第2分極用電極
Claims (3)
- 液滴吐出口に連通する液体圧力室内に圧電体の変形によって容積変化を生じさせることにより、液体圧力室内の液体を液滴吐出口から吐出する液滴吐出装置において、
前記圧電体は、前記液体圧力室に対応する位置に配置された第1内部電極と、その第1内部電極と前記液体圧力室と平行な方向に間隔をおいた第2内部電極と、少なくとも前記第1内部電極と第2内部電極との間の圧電体の部分を、その両内部電極が対向する方向と直交する方向に挟む第1及び第2分極用電極とを備え、
前記第1内部電極と第2内部電極との間の圧電体の部分は、前記第1及び第2分極用電極への分極用電圧の印加によって前記両内部電極が対向する方向と直交する方向に分極され、
前記第1又は第2分極用電極は、前記第1内部電極と第2内部電極の一方に電気的に接続されており、前記第1内部電極と第2内部電極との間に駆動電圧を印加することにより、その両内部電極間に挟まれる圧電体の部分に、分極方向と直交する電界を発生し、かつ前記第1内部電極と第2内部電極の一方と前記第1又は第2分極用電極との間に分極方向と平行な電界を発生することを特徴とする液滴吐出装置。 - 前記圧電体は、積層された複数の圧電シートからなり、前記第1内部電極と第2内部電極は、複数の圧電シート間に、その積層方向にそれぞれ複数配置され、前記第1及び第2分極用電極は、前記第1内部電極と第2内部電極を間に有する複数の圧電シートを挟んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記第1分極用電極と第2分極用電極の一方は、前記液体圧力室と反対側の前記圧電体の面上に延出され、その延出端部が他方の分極用電極とほぼ同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
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