JPH08192514A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速印字が可能で、ノズルを高密度とするこ
と。 【構成】 インク室３７ａ内の導電性薄膜１４に電気的
に接続された駆動電極１３ａに電圧を印加し、且つ他の
インク室３７内の導電性薄膜１４に接続された電極１３
ａ及び隔壁４０内の導電体層１２に接続された駆動電極
１３ｂを接地する。すると、インク室３７ａを構成する
隔壁４０のインク室３７ａ側の領域４０ａに電界が発生
して、隔壁４０のインク室３７ａ側の領域４０ａが図中
破線に示すように変形する。これによりインク室３７ａ
の容積が減少して圧力が発生し、インク室３７ａに連通
するノズル３ａからインクが噴射される。このとき、隔
壁４０のインク室３７ａ側でない領域４０ｂには電界が
発生しないので、インク室３７ａに隣接するインク室３
７に影響を与えない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数のノズルと、前記
ノズルに連通する複数のインク室と、前記各インク室を
隔て、圧電セラミックスで形成された隔壁とを有するイ
ンクジェット記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の印字
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単
純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとし
て、インクジェット方式の印字装置が上げられる。なか
でも印字に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・
オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコス
トの安さなどから急速に普及している。

【０００３】従来のこの種のインクジェット記録ヘッド
の一例として、特開平３−２７２８５６号公報に記載の
概略構成を図１２〜図１４に示す。図１２は従来のイン
クジェット記録ヘッドの分解斜視図、図１３は図１２に
示す従来例の組立後の斜視図、図１４は図１２、図１３
に示す従来例の動作を示す説明図である。

【０００４】図１２に於いて、基板２１の上に複数の圧
電アクチュエーター２２が取り付けられており、圧電ア
クチュエーター２２で形成される基板２１上の溝は複数
のスペーサー２３によって等しい幅とされている。圧電
アクチュエーター２２とスペーサー２３との上にカバー
プレート２４が取り付けられることにより、インク室２
８が形成される。そして、基板２１と各圧電アクチュエ
ーター２２とカバープレート２４との前面にノズルプレ
ート２５が取り付けられることによって図１３に示すよ
うなインクジェット記録ヘッドが構成される。

【０００５】圧電アクチュエーター２２は、圧電セラミ
ックスのグリーンシートと、導伝体層とをそれぞれ交互
に積層されたものであり、圧電アクチュエーター２２の
外面の一方に電圧を印加する信号電極２０ａが形成さ
れ、他方に接地するグランド電極２０ｂが形成されてい
る。

【０００６】インク供給口２６から供給されたインクは
カバープレート２４内部に設けられたマニホールド２７
と各圧電アクチュエーター２２間に形成されたインク室
２８とに蓄えられる。インク室２８に蓄えられたインク
は圧電アクチュエーター２２が作動するとインク室２８
に連通するようにノズルプレート２５の形成されたノズ
ル２９から噴射される。

【０００７】図１４に示すように、基板２１とカバープ
レート２４と圧電アクチュエーター２２ａ及び２２ｂで
インク室２８ａが形成されている。圧電アクチュエータ
ー２２ａ及び２２ｂに噴射に必要な駆動電圧を印加する
ことにより圧電アクチュエーター２２ａ及び２２ｂは図
中の破線のように膨張し、インク室２８ａが収縮され
る。これによりインク室２８ａ内部のインクがノズル２
９ａから噴射される。このとき、インク室２８ａに隣接
するインク室２８ｂ及び２８ｃも圧電アクチュエーター
２２ａ、２２ｂの作動によって収縮されるが、片側の圧
電アクチュエーター２２の作動であるので、インク室２
８ｂ及び２８ｃ内のインクは噴射されない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たインクジェットヘッドでは、インク室２８ａ及びイン
ク室２８ｄから同時にインクを噴射させると、噴射しな
いインク室２８ｂの両圧電アクチュエーター２２ａ、２
２ｃが変形するため、噴射しないインク室２８ｂからイ
ンクが噴射してしまう。このため、例えばインク室２８
を２つおき毎の３つのグループに分けて、グループ毎に
噴射タイミングをずらさなければならない。

【０００９】このように噴射タイミングをグループ毎に
ずらしても、インク室２８ａからインクを噴射させるた
めに圧電アクチュエーター２２ａ、２２ｂを作動する
と、インク室２８ａだけでなく、隣接するインク室２８
ｂ及び２８ｃも同時に収縮させるので、隣接するインク
室２８ｂ、２８ｃ内のインクに圧力を発生させてしま
う。その後の隣接するインク室２８ｂ、２８ｃからの噴
射に、インク室２８ｂ、２８ｃ内に前記圧力が発生した
場合と前記圧力が発生していない場合とでは、噴射され
るインク滴の量や飛翔速度等が異なることがあり、この
ようになると印字品質が劣化するといった問題があっ
た。

【００１０】そして、隣のインク室に影響を与えないで
インクを噴射するには、特開昭６３−２４７０５１号公
報に開示されているインクジェット記録装置のように、
各インク室の間にインクを入れないダミー室を設けなけ
ればならない。このようにすると、ノズルとノズルとの
ピッチが必然的に大きくなりノズルの高密度化が困難で
あった。

【００１１】また、インク室２８ｂ、２８ｃ内に発生し
た前記圧力がなくなるまで噴射のタイミングを遅らせる
と、印字速度が遅くなるといった問題があった。

【００１２】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、高密度ノズルで、高速度印字が
可能なインクジェット記録装置を提供することを目的と
する。

【００１３】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項１では、複数のノズルと、前記ノズル
に連通する複数のインク室と、前記各インク室を隔て、
少なくとも一部が圧電セラミックスで形成された隔壁と
を有するインクジェット記録装置に於いて、前記インク
室の内面となる前記隔壁の前記圧電セラミックス部分に
対応する外面に設けられた第一電極と、前記隔壁内に
て、前記第一電極にほぼ平行に設けられた第二電極と、
噴射するインク室内の前記第一電極と前記第二電極との
間に電界を発生させ、噴射しないインク室内の第一電極
と第二電極との間に電界を発生させない制御手段とを備
えている。

【００１４】請求項２では、前記第二電極は、前記隔壁
の厚さのほぼ１／２の位置に設けられたことを特徴とす
る。

【００１５】請求項３では、間に導電性部材が配設され
た積層圧電セラミックス部材と、前記積層圧電セラミッ
クス部材の積層方向とほぼ直交する方向から前記導電性
部材の１つ置きの位置に対応する位置に形成された複数
の溝と、前記溝形成によって形成され、内部に導電性部
材が配設された前記隔壁と、前記溝の開口部を覆うカバ
ー部材とから前記インク室が構成され、前記第一電極
は、前記溝の底面に延びた前記導電性部材の一部に電気
的に接続されるように前記溝の内面に形成され、前記第
二電極は、前記隔壁内に配設された前記導電性部材であ
ることを特徴とする。

【００１６】請求項４では、前記制御手段は、前記第一
電極及び前記第二電極に電気的に接続する接点電極及び
接点電極を有しており、第一電極の接点電極に接続され
る部分と、第二電極の接点電極に接続される部分との距
離は、第一電極と第二電極との距離より長いことを特徴
とする。

【００１７】

【作用】上記の構成を有する本発明のインクジェット記
録装置では、前記制御手段が、噴射するインク室内の前
記第一電極と前記隔壁内の前記第二電極との間に電界を
発生させ、且つ噴射しないインク室内の第一電極と第二
電極との間に電界を発生させない。これにより、隔壁の
噴射するインク室側のみが変形され、噴射するインク室
のみ容積が変化して、インクが噴射される。このとき、
隔壁の噴射しないインク室側は変形されず、噴射しない
インク室の容積は変化しない。

【００１８】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。

【００１９】図１はインクジェット記録ヘッドの外観斜
視図である。インクジェット記録ヘッド１は、アクチュ
エーター６とカバープレート２とノズルプレート４とマ
ニホールド７とから構成されている。マニホールド７の
インク供給口１１に供給されたインクは、マニホールド
７のインクだまり８を介してインク室３７（図９）に蓄
えられる。そして、駆動電極１３に噴射に必要な駆動電
圧が印加されると、インク室３７が圧縮されインク室３
７に連通したノズル３よりインクが噴射される。

【００２０】図２は図１に示したインクジェット記録ヘ
ッドの分解斜視図である。セラミックスで形成されたカ
バープレート２の上に積層圧電素子に溝５及び各溝５を
隔てる隔壁４０を形成したアクチュエーター６が取り付
けられている。このアクチュエーター６は、複数の圧電
体と導電体層とを互いに交互に積層させて形成された積
層圧電素子である。積層圧電素子の下面の導電体層１２
に沿って溝５が形成されており、それら溝５は、１つ置
きの導電体層１２に対応した位置に形成されており、溝
５の底面には、前記対応した導電体層１２が露出してい
る。また、アクチュエーター６の溝５が形成されていな
い面（図２によれば上面）には、導電体層１２の少なく
とも一部が交互に一端側に露出されており、露出した導
電体層１２に導通するように導電性薄膜が形成されてい
る。この導電性薄膜が前記駆動電極１３である。さら
に、溝５の内面に導電性薄膜１４が形成されて、導電性
薄膜１４と溝５の底面に露出した導電性薄膜１２とが電
気的に接続される。尚、溝５に形成された導電性薄膜１
４に電気的に接続された駆動電極１３ａは、アクチュエ
ーター６の後面側に配置され、隔壁４０内に形成された
導電性薄膜１２に電気的に接続された駆動電極１３ｂ
は、アクチュエーター６の前面側に配置されている。

【００２１】アクチュエーター６の溝５を形成した面
（図２によれば下面）にプレート２が溝５を覆うように
して接合されることによって、複数のインク室３７（図
では３個）が形成される。そして、この前面に、前記イ
ンク室３７に対応した位置にノズル３が形成されたノズ
ルプレート４が取り付けられ、後面にマニホールド７が
取り付けられることによって図１に示すようなインクジ
ェット記録ヘッド１が製造される。

【００２２】次にアクチュエーター６の製造方法につい
て図３を参照して説明する。

【００２３】同図に於いて、圧電セラミックス材料の粉
末、有機バインダー、可塑剤等からなるグリーンシート
３０（厚さｔ（例えば７０μｍ）、横Ｌ、幅Ｗ）と導電
体層３１ａまたは３１ｂとがそれぞれ互いに交互にアク
チュエーター６の横幅になるまで積層される。つまり、
グリーンシート３０上に導電体層３１ａを積層し、導電
体層３１ａ上にグリーンシート３０を、グリーンシート
３０上に導電体層３１ｂを順次積層し、これを繰り返し
ていく。なお、圧電セラミックス材料として好ましくは
ＰＺＴ（チタン酸ジルコン酸鉛）が用いられる。導電体
層３１ａ及び３１ｂはそれぞれ図４に示すような櫛歯形
状３４を有する。これら導電体層３１ａと導電体層３１
ｂとは、櫛歯形状３４が互いに向き合う様にグリーンシ
ート３０を挟んで交互に積層される。

【００２４】このグリーンシート３０と導電体層３１ａ
及び３１ｂとの積層体３３は、焼結される事により一体
化される。この積層体３３をダイシングソー等の切削装
置等により積層面に垂直に、且つ図４に破線で示した位
置にて厚さｔ₁（例えば３ｍｍ）にスライスされる。す
ると、図５に示すような板状の積層プレート３５が４つ
できる。

【００２５】図６に示すように、この積層プレート３５
の下面には導電体層３１ａ及び３１ｂが露出している
が、上面には導電体層３１ａ及び３１ｂの一部が交互に
一端側に露出している（図５参照）。この積層プレート
３５の下面に、図６（ｂ）に示すように導電体層３１ａ
に沿って一つおきにダイシングソーなどによる切削加工
によって溝５を形成する。すると、溝５の底面５ａには
導電体層３１ａが露出している。尚、各溝５を隔てる隔
壁４０には、その内部に導電体層３１ｂが配設されてい
る。導電体層３１ｂは、隔壁４０の厚さの１／２の位置
に設けられている。そして、図６（ｃ）、（ｄ）に示す
ように、この溝５内と、積層プレート３５の上面に露出
している導電体層３１ａ、３１ｂの上に無電界メッキ等
により導電性薄膜３６、３６ａおよび３６ｂを形成す
る。導電性薄膜３６は、導電体層３１ａを介して導電性
薄膜３６ａに電気的に接続されている。以上の方法によ
りアクチュエーター６が形成される。尚、導電体層３１
ａ、３１ｂが上述した導電体層１２であり、導電性薄膜
３６が導電性薄膜１４であり、導電性薄膜３６ａ、３６
ｂが駆動電極１３ａ、１３ｂである。

【００２６】次に、駆動電極１３ａ、１３ｂ間に高電界
を印加し分極処理を行う。これにより、各隔壁４０は導
電体層３１ａから導電体層３６への方向に分極される。

【００２７】このように製造されたアクチュエーター６
に、上述したように、カバープレート２、ノズルプレー
ト４、マニホールド７を接着する。そして、電極１３を
図示しないフレキシブル回路基板の配線パターンと接続
される。そのフレキシブルプリント基板の配線パターン
は、後述する制御部に接続された図示しないリジット基
板に接続されている。

【００２８】そして、上記インクジェット記録ヘッド１
は、図７のプリンターの要部構成図に示すように配設さ
れている。プラテン６１は軸６２によりフレーム６３に
回転可能に取り付けられており、プラテンモータ６４に
よって駆動される。プラテン６１に対向してインクジェ
ット記録ヘッド１が設けられている。インクジェット記
録ヘッド１は、インクカートリッジ６５とともにキャリ
ッジ６６上に載置されている。キャリッジ６６はプラテ
ン６１の軸線平行に配設された２本のガイドロッド６
７、６７に摺動可能に支持されるとともに、一対のプー
リ６８Ａ、６８Ｂに巻掛けられたタイミングベルト６９
が結合されている。そして、プーリ６８Ａがキャリッジ
モータ７０によって回転され、タイミングペルト６９が
送られることによりキャリッジ６６はプラテン６１に沿
って紙７１上を移動する。

【００２９】次に、制御部のブロック図を示す図８によ
って制御部の構成を説明する。アクチュエーター６の電
極１３は、各々個々に駆動回路８１に接続され、クロッ
ク信号を送るクロックライン８２、入力された印字デー
タをクロック信号に同期して送るデータライン８３、イ
ンクジェット記録ヘッド１の噴射タイミングを与えるフ
ァイアクロック信号ライン９６、電圧を印加する電圧ラ
イン８４及びアースライン８５も駆動回路８１に接続さ
れている。また、一端が駆動回路８１に接続されたクロ
ックライン８２、印字データライン８３、及びファイア
クロック信号ライン９６の他端は、マイコン８６に接続
されている。

【００３０】そのマイコン８６には、モードの切換え等
をインプットするパネル８７、パネル８７からインプッ
トされたデータを一時記憶するＲＡＭ８８、印字文字等
に対しての印字パターン等が記憶されているＲＯＭ８
９、各々のモータドライバ９０、９１を介してプラテン
モータ６４、キャリッジモータ７０、そして送られる紙
７１の主走査方向あるいは副走査方向のズレを検知する
紙センサ９２、更に紙７１に対するインクジェット記録
ヘッド１の走査開始位置が原点上に戻っているか否かを
検知する原点センサ９３が接続されている。

【００３１】次に本実施例のインクジェット記録ヘッド
１の動作を説明する。図９に示すインク室３７ａからイ
ンクを噴射すると駆動回路８１が判断すると、駆動回路
８１は、インク室３７ａ内の導電性薄膜１４に電気的に
接続された駆動電極１３ａに電圧を印加し、且つ他のイ
ンク室３７内の導電性薄膜１４に接続された駆動電極１
３ａ及び隔壁４０内の導電体層１２に接続された駆動電
極１３ｂを接地する。すると、インク室３７ａを構成す
る隔壁４０のインク室３７ａ側の領域４０ａに電界が発
生して、隔壁４０のインク室３７ａ側の領域４０ａが図
９中破線に示すように変形する。これによりインク室３
７ａの容積が減少して圧力が発生し、インク室３７ａに
連通するノズル３ａからインクが噴射される。このと
き、隔壁４０のインク室３７ａ側でない領域４０ｂには
電界が発生しないので、インク室３７ａに隣接するイン
ク室３７に、従来のように影響を与えない。

【００３２】上述したように、本実施例では、隔壁４０
内に導電体層１２を設けて、隔壁４０の噴射するインク
室３７ａ側の領域４０ａだけ変形させているので、イン
ク室３７ａに隣接する噴射しないインク室３７に影響を
与えることがない。従って、各インク室３７から同時に
インクを噴射することができるので、高速印字が可能で
あり、また従来のように各インク室間にダミー室を設け
る必要がないので、ノズルの集積度を向上することがで
きる。

【００３３】尚、本発明は上記実施例のものに限られる
ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更
が可能である。例えば、本実施例では、噴射するインク
室３７ａ内の導電性薄膜１４に電気的に接続された駆動
電極１３ａに電圧を印加し、且つ他のインク室３７内の
導電性薄膜１４に接続された駆動電極１３ａ及び隔壁４
０内の導電体層１２に接続された駆動電極１３ｂを接地
していたが、噴射するインク室３７ａ内の導電性薄膜１
４に電気的に接続された駆動電極１３ａを接地し、且つ
他のインク室３７内の導電性薄膜１４に接続された駆動
電極１３ａを高インピーダンス状態にし、且つ隔壁４０
内の導電体層１２に接続された駆動電極１３ｂを接地し
てもよい。

【００３４】また、本実施例では、アクチュエーター６
の図２中上面において、駆動電極１３ａ、１３ｂが交互
に一端側に配置されていたが、図１０に示すように、互
い隣合う駆動電極１３が、前記上面において隣接しない
ように形成してもよい。この場合、フレキシブル基板７
２の接点７３を駆動電極１３に対応するように配置す
る。このようにすれば、接点７３と駆動電極１３との接
続が容易となる。

【００３５】また、本実施例では、ノズル３を１列に配
置していたが、複数列配置してもよい。例えば、図１１
に示すように、２枚のアクチュエーター６をカバープレ
ート２を挟み、且つ溝の位置をずらして接着し、その前
面にノズル３が２列に形成されたノズルプレート７３を
接着してもよい。この時、上下列に異なる色のインクを
供給するようにしてもよいし、同一色のインクを供給し
てもよい。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のインクジェット記録ヘッドによれば、前記インク
室の内面となる前記隔壁の前記圧電セラミックス部分に
対応する外面に第一電極が設けられ、前記隔壁内にて前
記第一電極にほぼ平行に第二電極が設けられ、前記制御
手段が、噴射するインク室内の前記第一電極と前記隔壁
内の前記第二電極との間に電界を発生させ、且つ噴射し
ないインク室内の第一電極と第二電極との間に電界を発
生させないので、隔壁の噴射するインク室側のみが変形
され、噴射するインク室のみ容積が変化して、インクが
噴射され、隔壁の噴射しないインク室側は変形されず、
噴射しないインク室の容積は変化しない。このように噴
射するインク室に隣接する噴射しないインク室に影響を
与えることがないので、従来のように各インク室間にダ
ミー室を設ける必要がない。従って、ノズルの集積度を
向上することができる。また、各インク室から同時にイ
ンクを噴射することができるので、高速印字が可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のインクジェット記録ヘッド
を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施例のインクジェット記録ヘッド
の分解斜視図である。

【図３】本発明の一実施例の積層体の製造方法を示す斜
視図である。

【図４】本発明の一実施例の積層電極の形状を示す説明
図である。

【図５】本発明の一実施例を積層体をアクチュエーター
に切断した状態を示す斜視図である。

【図６】本発明の一実施例のアクチュエーターの工程説
明図である。

【図７】本発明の一実施例に係るインクジェット記録装
置の一部斜視図である。

【図８】本発明の一実施例に係るインクジェット記録装
置の制御装置を示したブロック図である。

【図９】本発明の一実施例のインクジェット記録ヘッド
の動作を示す説明図。

【図１０】本発明の他のインクジェット記録ヘッドを示
す説明図である。

【図１１】本発明の更に他のインクジェット記録ヘッド
を示す説明図である。

【図１２】従来のインクジェット記録ヘッドの分解斜視
図である。

【図１３】従来のインクジェット記録ヘッドの外観斜視
図である。

【図１４】従来のインクジェット記録ヘッドの動作を示
す説明図である。

【符号の説明】

２ カバープレート ３ ノズル ４ ノズルプレート ６ アクチュエーター ７ マニホールド ８ インクだまり １１ インク供給口 １２ 導電体層 １４ 導電性薄膜 １３ 駆動電極 ３０ グリーンシート ３１ａ 導電体層 ３１ｂ 導電体層 ３３ 積層体 ３５ 積層プレート ３７ インク室

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のノズルと、前記ノズルに連通する
   複数のインク室と、前記各インク室を隔て、少なくとも
   一部が圧電セラミックスで形成された隔壁とを有するイ
   ンクジェット記録装置に於いて、 前記インク室の内面となる前記隔壁の前記圧電セラミッ
   クス部分に対応する外面に設けられた第一電極と、 前記隔壁内にて、前記第一電極にほぼ平行に設けられた
   第二電極と、 噴射するインク室内の前記第一電極と前記第二電極との
   間に電界を発生させ、噴射しないインク室内の第一電極
   と前記第二電極との間に電界を発生させない制御手段と
   を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
2. 【請求項２】 前記第二電極は、前記隔壁の厚さのほぼ
   １／２の位置に設けられたことを特徴とする請求項１記
   載のインクジェット記録装置。
3. 【請求項３】 間に導電性部材が配設された積層圧電セ
   ラミックス部材と、前記積層圧電セラミックス部材の積
   層方向とほぼ直交する方向から前記導電性部材の１つ置
   きの位置に対応する位置に形成された複数の溝と、前記
   溝形成によって形成され、内部に導電性部材が配設され
   た前記隔壁と、前記溝の開口部を覆うカバー部材とから
   前記インク室が構成され、前記第一電極は、前記溝の底
   面に延びた前記導電性部材の一部に電気的に接続される
   ように前記溝の内面に形成され、前記第二電極は、前記
   隔壁内に配設された前記導電性部材であることを特徴と
   する請求項１記載のインクジェット記録装置。
4. 【請求項４】 前記制御手段は、前記第一電極及び前記
   第二電極に電気的に接続する接点電極及び接点電極を有
   しており、第一電極の接点電極に接続される部分と、第
   二電極の接点電極に接続される部分との距離は、第一電
   極と第二電極との距離より長いことを特徴とする請求項
   １記載のインクジェット記録装置。