JP2004241669A - 圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が配置された大判の素材シートを焼成するとき、素材シートの中央部分と周辺部分で収縮量が異なることによる電極のピッチにバラツキを生じることを解消する。
【解決手段】圧電アクチュエータ20の各動作単位の複数の領域がマトリックス状に配置された大判の素材シート210、220、230を積層して積層体を形成する工程と、この積層体の平板面に積層体の厚み方向に貫通する切り込み50を前記動作単位を構成する領域どうしの境界の一部に穿設する工程と、その後、その積層体を全面において押圧し一体化する工程と、さらにその後積層体を焼成する工程と、焼成された積層体から圧電アクチュエータを切り離す工程とを有する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータの製造方法に関し、特に電極パターンが表面に形成されて複数の圧電シートが積層されて形成された圧電アクチュエータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先行技術のオンデマンド型の圧電式インクジェットヘッドにおいては、特許文献1に記載されているように、複数個のノズル及びこの各ノズル毎のインク室を備えたキャビティユニットと、前記各インク室毎に形成された平面状の個別電極が表面に形成された圧電シート(セラミックスグリーンシート)と隣接する複数のインク室に共通するコモン電極が形成された圧電シートとを積層したプレート型の圧電アクチュエータとからなり、この圧電アクチュエータを、前記キャビティユニットに当該圧電アクチュエータにおける個別電極が各インク室に対応するように積層したものがある。
【0003】
このような圧電アクチュエータは、一般的に圧電アクチュエータの動作単位である圧電シートを複数個並べた大きさの素材シートを積層して積層体をつくり、この積層体を積層方向に押圧して焼成し、動作単位ごとに分割することで製造される。積層体は焼成により収縮するが、この収縮量は積層体の平板面の中央部分と周辺部分とで異なることが知られている。これは、積層体が押圧される際に、中央部分と周辺部分とで素材シートの圧電材料に密度の差が生じるためである。その結果、積層体の中央部分に配置された前記動作単位の領域と、周辺部分に配置された前記動作単位の領域では、領域内に形成された電極のピッチに差異が生じていた。従って、金属材料等で作成したキャビティユニットと圧電アクチュエータとを任意に組み合わせると、インク室のピッチと個別電極のピッチとが一致しないという問題があった。
【0004】
そのため特許文献1では、圧電アクチュエータの表面に圧電シートに挟まれた個別電極の位置を示すマークを予め複数設けておき、マーク間のピッチを測定することにより、焼成工程後の圧電アクチュエータの収縮量を測定する。そして、その測定量を所定範囲ごとに複数のグループに分け、同様にキャビティユニットのインク室のピッチも測定して所定範囲ごとに複数のグループに分け、両ピッチがほぼ一致するグループ毎に圧電アクチュエータとキャビティユニットとを組み合わせて接合していた。
【0005】
【特許公報1】
特開2002−234171号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成では、製造された圧電アクチュエータの収縮量をマークを用いて測定するため、測定作業自体は簡易になったが、圧電アクチュエータの収縮量を個別に測定して複数のグループに分けるという煩雑さは、改善されていなかった。
【0007】
また、キャビティユニットは、金属製であるため本来はインク室のピッチを正確に製造できるものである。しかしながら、収縮量の異なる圧電アクチュエータの各グループに対応させて組み合わせるために、キャビティユニットもインク室のピッチの異なるものをあらかじめ複数のグループ用意しておかなければならず、キャビティユニットの製造工程での手間が増えていた。
【0008】
さらに、近年、印字速度を高速化するために、インクジェットプリンタヘッドのノズル数を増加させた大型化が図られており、1個のインクジェットプリンタヘッドに用いられる圧電アクチュエータも大型化する傾向にある。そのため、大型化した圧電アクチュエータの場合に、従来と同様の収縮量のバラツキがあると、1つの圧電アクチュエータの中で電極のピッチにバラツキが生じることになり、これが大型化を妨げる大きな問題であった。
【0009】
本発明は、このような問題を解消した圧電アクチュエータの製造方法を提供することを技術的課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータを、各インク室内の容積を変化させる活性部に対応して電極パターンが表面に形成された複数の圧電シートを積層し、その積層方向に押圧し、焼成により形成する製造方法において、前記圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が一体で形成される大きさを有する大判の素材シートに、各動作単位を構成する領域毎の電極パターンを形成する工程と、前記複数の領域がマトリックス状に配置された素材シートを積層して積層体を形成する工程と、この積層体の平板面に積層体の厚み方向に貫通する切り込みを前記動作単位を構成する領域どうしの境界の一部に穿設する工程と、切り込みが設けられた積層体をその積層方向に押圧し一体化する工程とを、少なくとも有することを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2に記載の圧電アクチュエータの製造方法は、電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータを、各インク室内の容積を変化させる活性部に対応して電極パターンが表面に形成された複数の圧電シートを積層し、その積層方向に押圧し、焼成により形成する製造方法において、前記圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が一体で形成される大きさを有する大判の素材シートに、各動作単位を構成する領域毎に電極パターンを形成する工程と、前記複数の領域がマトリックス状に配置された素材シートにおける前記領域どうしの境界の所定の一部に、素材シートの厚み方向に貫通する切り込みを穿設する工程と、前記各素材シートにおける切り込みの位置を上下で一致させた状態で複数枚の素材シートを積層して積層体を形成する工程と、前記積層体をその積層方向に押圧する工程とを、少なくとも有することを特徴とするものである。
【0012】
そして、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の圧電アクチュエータの製造方法において、前記切り込みは前記素材シートの側辺に沿って略平行に少なくとも一本形成することを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法において、前記切り込みは前記積層体の平板面の中心線に対して対称形となるように配置することを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法において、前記切り込みは前記積層体の平板面の中央部で交差方向に延びるように形成することを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法において、圧電アクチュエータは、1つのインクジェットプリンタヘッドにおける複数のインク室に面するように配置された複数の活性部を有する一体のものを、1つの動作単位とすることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態による圧電式インクジェットプリンタヘッドを示す分解斜視図、図2はキャビティユニットの部分的拡大斜視図、図3は圧電アクチュエータの分解斜視図、図4は圧電アクチュエータの斜視図、図5は大判の素材シートを示す斜視図、図6は大判の素材シートの積層体を示す斜視図、図7は積層体に形成された切り込みの拡大斜視図、図8は積層体に形成されたスリットの拡大斜視図、図9は大判の素材シートにそれぞれ切り込みが形成された場合の斜視図、図10〜図13は切り込みの配置例を示す平面図、図14及び図15は圧電アクチュエータの他の実施例の斜視図、図16は図15の圧電アクチュエータの最上面の平面図、図17は圧電アクチュエータの他の実施例を含むインクジェットプリントヘッドの部分的拡大断面図、図18は図17のインクジェットプリントヘッドの動作を示す部分的拡大断面図である。
【0017】
図1において、金属板製のキャビティユニット10に対して接合されるプレート型の圧電アクチュエータ20の上面には、外部機器との接続のために、フレキシブルフラットケーブル40が接着剤にて重ね接合されているものであり、最下層のキャビティユニット10の下面側に開口されたノズルから下向きにインクが噴出するものとする。
【0018】
前記キャビティユニット10は、図2に示すように構成されている。すなわち、ノズルプレート11、二枚のマニホールドプレート12、スペーサプレート13及びベースプレート14の5枚の薄い板をそれぞれ積層した構造としている。
【0019】
実施形態では、合成樹脂製のノズルプレート11を除き、各プレート12、13、14は、42%ニッケル合金鋼板製で、50μm〜150μm程度の厚さを有する。前記ノズルプレート11には、微小径(実施形態では25μm程度)のインク噴出用のノズル15が微小間隔で多数個穿設されている。このノズル15は、当該ノズルプレート11における第1の方向(長辺方向)に沿って千鳥配列状で2列に配列されている。
【0020】
前記2枚のマニホールドプレート12には、図2に示すように、インク通路12a、12bが、前記ノズル15の列の両側で、当該プレート12の長辺に略沿って延びるように穿設されている。但し、下側のマニホールドプレート12におけるインク通路12bは、当該マニホールドプレート12の上側にのみ開放するように凹み形成されている。このインク通路12a、12bは、この両マニホールドプレート12に対する前記スペーサプレート13の積層により密閉される構造になっている。
【0021】
また、図2に示すように、前記ベースプレート14には、複数のインク室16がベースプレート14の長辺(前記第1の方向)に沿って千鳥配列で2列に穿設されている。そして各インク室16は、その長手方向がベースプレート15の長手方向と直交するようにして細幅に形成されている。
【0022】
各インク室16における先端部16aはベースプレート14の短辺方向の略中央部に位置しており、この各先端部16aは、スペーサプレート13,二枚のマニホールドプレート12に同じく千鳥状配列にて穿設されているインク流路としての微小径の貫通孔17を介してノズルプレート11における前記千鳥状配列のノズル15に連通している。
【0023】
一方、前記各インク室16の他端16bは、前記スペーサプレート13における左右両側部位に穿設された貫通孔18を介して、前記両マニホールドプレート12におけるインク通路12a、12bに連通している。なお、前記他端16bは、図2に示すように下側に開口するように凹み形成されているものである。また、最上層のベースプレート14の一端部に穿設された供給孔19(図1参照)は、その上方のインクタンク(図示せず)に接続されており、供給孔19を介してインク通路12a、12bにインクが供給される。
【0024】
これにより、前記ベースプレート14及びスペーサプレート13の一端部の供給孔19から前記インク通路12a、12b内に流入したインクは、このインク通路12aから前記各貫通孔18を通って前記各インク室16内に分配されたのち、この各インク室16内から貫通孔17を通って、当該インク室16に対応するノズル15に至るという構成になっている。
【0025】
一方、前記圧電アクチュエータ20は、図3及び図4に示すように、3枚の圧電シート21,22,23を積層した構造で、前記各圧電シート21〜23のうち最下段の圧電シート21の上面には、前記キャビティユニット10における各インク室16の箇所ごとに細幅の個別電極24が、第1の方向(長辺方向)に沿って列状に形成され、各個別電極24は前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って圧電シート21の長辺の端縁部近傍まで延びている。そして、個別電極24の一端部24aが前記圧電アクチュエータ20における表裏両表面20a、20bと直交する左右両側面20cに露出するように形成されている。
【0026】
次段の圧電シート22の上面には、複数個のインク室16に対して共通のコモン電極25が前記個別電極24に跨るように形成されている。そして、当該コモン電極25の一端部25aが前記圧電アクチュエータ20の圧電シート22における左右両側面20cに露出する。
【0027】
前記最上段の圧電シート23の上面には、前記個別電極24の各々に対する表面電極26と、前記コモン電極25に対する表面電極27とが、前記圧電アクチュエータ20の圧電シート23における左右両側面20cに沿って並ぶように設けられている。
【0028】
なお、符号28及び29は、捨てパターンの電極である。
【0029】
そして、前記圧電アクチュエータ20における左右両側面20cには、前記各個別電極24の一端部24aの部位に、第1の凹み溝30が、前記コモン電極25の一端部25aの部位に、第2の凹み溝31が各々積層方向に延びるように設けられている。図4に示すように、この各第1の凹み溝30内には、前記各個別電極24とその各々の表面電極26とを電気的に接続する側面電極32が前記第2の凹み溝31内には、前記コモン電極25と表面電極27とを電気的に接続する側面電極33が各々形成されている。
【0030】
そして、このような構成のプレート型の圧電アクチュエータ20は、前記キャビティユニット10に対して、当該圧電アクチュエータ20における各個別電極24が前記キャビティユニット10における各インク室16の各々に対応するように積層される。また、この圧電アクチュエータ20における上側の表面20aには、前記フレキシブルフラットケーブル40が重ね押圧されることにより、このフレキシブルフラットケーブル40における各種の配線パターン(図示せず)が、前記各表面電極26、27に電気的に接続される。
【0031】
この構成において、前記圧電アクチュエータ20における各個別電極24のうち任意の個別電極24と、コモン電極25との間に電圧を印加することにより、圧電シート21、22のうち前記電圧を印加した個別電極24の部分が活性部となって圧電による歪みが発生する。この歪みによる活性部の伸縮作用で前記個別電極24に対応するインク室16内の容積が変化して縮小し、このインク室16内のインクが、ノズル15から液滴状に噴出して、所定の印字が行われる。
【0032】
そして、前記圧電アクチュエータ20は、以下に述べる方法で製造される。
【0033】
図5において、第1素材シート210は、圧電材料からなる素材シート(セラミックスグリーンシート)であって、前記1つの圧電アクチュエータ20の動作単位の1つを構成する領域、すなわち圧電シート21が、複数個分一体で形成される大きさを有している。この実施形態では、長方形の圧電シート21の長辺側を縦とすると、縦に2個、横に6個の、計12個の圧電シート21が第1素材シート210にマトリックス状に配置されている。そして、この第1素材シート210の表面のうち各圧電シート21ごとの領域には、複数個の個別電極24と捨てパターン28とが、その材料である導電性ペーストをスクリーン印刷したのちに乾燥することで形成される。
【0034】
また、第2素材シート220は、同じく圧電材料からなる素材シート(セラミックスグリーンシート)であって、前記1つの圧電アクチュエータ20の動作単位の1つを構成する領域、すなわち圧電シート22が、複数個分一体で形成される大きさを有している。この第2素材シート220には、圧電シート22が、第1素材シート210の配置と同じ配置で、マトリックス状に複数個配置されている。この第2素材シート220の表面のうち各圧電シート22ごとの領域には、コモン電極25と捨てパターンの電極29とが、その材料である導電性ペーストをスクリーン印刷したのちに乾燥することで形成される。
【0035】
また、第3素材シート230は、同じく圧電材料からなる素材シート(セラミックスグリーンシート)であって、前記1つの圧電アクチュエータ20の動作単位の1つを構成する領域、すなわち圧電シート23が、複数個分一体で形成される大きさを有している。この第3素材シート230には、圧電シート23が、第1素材シート210及び第2素材シート220と同じ配置で、マトリックス状に複数個配置されている。この第3素材シート230の表面のうち各圧電シート23を構成する領域には、表面電極26,27が、その材料である導電性ペーストをスクリーン印刷したのちに乾燥することで形成される。
【0036】
なお、第1、第2及び第3素材シート210、220、230の各々には、4つの側辺側に余白部51が付加されているため、実際には、第1、第2及び第3素材シート210、220、230の大きさは、圧電シート21、22、23の各々12個分より大きくなっている。
【0037】
符号A1,A2は、第1素材シート210における圧電シート21どうしの境界となる線、第2素材シート220における圧電シート22どうしの境界となる線、及び第3素材シート230における圧電シート23どうしの境界となる線を示している。
【0038】
そして、これら各素材シート210、第2素材シート220及び第3素材シート230を、この順番で境界線A1,A2の位置を上下で一致させて積層することで、図6に示すように薄い直方体の積層体200が形成される。
【0039】
次いで、積層体200の境界線A1,A2上で、かつ前記表面電極26,27の端部の箇所の各々に、貫通孔300,310を穿設して、この貫通孔300、310内に前記各個別電極24の一端部24a及びコモン電極25の一端部25aを露出させる。
【0040】
さらに、積層体200の厚み方向に貫通するように切り込み50が境界線A1,A2の一部に穿設される。上記貫通孔300、310及び切り込み50は例えば打ち抜き、レーザー加工または円板状カッターによる切削にて穿設される。
【0041】
この実施形態では、切り込み50は、図6及び図10に示すように、積層体200の平板面の中心線に対して対称形となるように配置され、積層体200の短辺側を縦とすると、積層体200の側辺に沿って平行に、縦に2本、横に1本形成される。縦の2本の切り込み50、50は、6列の圧電シート23(21,22)を2列ずつに分割する位置に設けられ、横の1本の切り込み50は2行の圧電シート23(21、22)を1行ずつに分割する位置に設けられている。切り込み50の長さは、積層体200が切り離されないで保形性を有する程度に長く形成されている。
【0042】
通常、切り込みが設けられていない積層体200をその積層方向に平面状のジグで押圧した場合(もしくは素材シートをその厚み方向に押圧した場合)、積層体200の平板面の周辺部分である4つの側辺のみが側縁であるので、積層体200の平板面の中央部分では側縁に遠いため押圧されても材料粒子の逃げ場がなく、圧電材料の粒子密度が密になる。一方、周辺部分では側縁に近いため、側縁が材料粒子の開放された逃げ場となり、圧電材料の密度はそのままである。すなわち、1つの積層体200であっても、側縁からの距離によって押圧時に粒子密度の疎密が生じ、そのためこの疎密がその後の焼成の工程で、収縮量の部分的差異を引き起こすことになる。この結果、積層体200に形成されている電極パターンのピッチや面積が部分的に相違する。
【0043】
しかしながら、切り込み50を形成して積層体200の中央部分を開放させることにより、本来の積層体200の周辺部分の側縁に加え、積層体200の中央部分にも切り込み50の両側に沿って側縁が形成される。そのため、上述の積層体200では、横に隣接する概ね2個ずつの動作単位の領域(圧電シート21、22、23)ごとに側縁が設けられることになる。
【0044】
このように押圧の前の段階で、積層体200の中央部分にも側縁を作ることにより、材料粒子の逃げ場を増やして、押圧による粒子密度の疎密の発生を低減し、これにより収縮量の均一化を図ることができる。その結果、積層体200の平板面の周辺部分及び中央部分であっても略同程度に収縮するので、大判の積層体200における周辺部分及び中央部分に位置する圧電アクチュエータ20の動作単位の領域において、その領域の位置に違いによる電極パターンのピッチのバラツキが低減される。
【0045】
なお、切り込み50は、図6(及び図9〜図13)では強調して図示しているが、切り込み50は隙間のほとんどない単なる切断線として形成している。但し、切り込み50としては、図8に示すように細長い隙間を有するスリット50aの形態も含むものとする。スリット50aのように隙間を設ける場合には、この隙間の幅寸法W0は、後述するダイシングカッターの切削幅W1より小さくし、スリット50aを設けたことが切削後の圧電アクチュエータ20の寸法に影響しないようにしておくことが望ましい。
【0046】
次に、積層体200は上下から平面状のジグ(図示せず)により挟まれ、全面同時に積層方向に押圧されることで一体化され、その後、所定の高い温度で焼成されたのち、高速回転するダイシングカッター(図示せず)にて境界線A1、A2に沿って切断されて、各圧電アクチュエータ20の動作単位ごとに分割される。そして、この切断により圧電アクチュエータ20の左右両側面20cには、前記貫通孔300、310による凹み溝30、31が積層方向に延びるように表れる。そして、前記圧電アクチュエータ20の左右両側面20cにおける各凹み溝30,31内に、側面電極32、33を、例えば金属の真空蒸着、スパッタリング、あるいは導電性ペーストの塗布等にて形成する。これにより、図4に示すような構造の圧電アクチュエータ20が完成される。
【0047】
なお、上述の工程では、積層体200に切り込み50を形成していたが、他の実施形態として、切り込み50を図9に示すように前記第1、第2及び第3素材シート210、220、230を積層する前に所定の部位に穿設しておいて、切り込み50の上下の位置を一致させて積層し、図6に示すような積層体200を形成してもよい。
【0048】
この他に、貫通孔300、310の形成工程と切り込み50の形成工程は、上述した順序を入れ替えてもよい。さらに貫通孔300、310の穿設は、積層体200の押圧工程の後に行ってもよい。
【0049】
また、積層体200における圧電シート23(21、22)の個数、圧電シート23(21、22)の領域の配置、切り込み50の本数、及び切り込み50の位置は、上述の形態に限定するものではない。他の実施形態として、例えば、図11に示すように、積層体200として8個の圧電シート23(21、22)が2行4列で配置されている場合には、縦横1本ずつの切り込み50を積層体200の平板面の中央部で交差方向に延びるように設けてもよい。これにより、概ね隣接する2個ずつの圧電シート23(21,22)の領域ごとに縁が設けられることになる。また、他の実施形態として、図12に示すように、積層体200として18個の圧電シート23(21、22)が3行6列で配置されている場合には、縦に1本、横に2本の切り込み50を形成し、概ね隣接する3個ずつの圧電シート23(21,22)の領域ごとに縁を設けてもよい。さらに他の実施形態として、図13に示すように、切り込み50を断続的に形成して積層体200の保形性を高めてもよい。
【0050】
また、1つの圧電アクチュエータ20において2列の個別電極の間に切り込み50を設けて、2列の動作単位を一体としてキャビティユニットに装着してもよい。
【0051】
また、他の実施形態として、圧電アクチュエータ20における個別電極24を設けた圧電シート21とコモン電極22を設けた圧電シート22とを、交互に多層に積層した構造としてもよい。
【0052】
また、本発明は、側面電極32、33(図4参照)を設けない圧電アクチュエータにも適用できる。側面電極を有しない圧電アクチュエータの実施形態の一例を図14に示す。この実施形態は、圧電アクチュエータ20の各圧電シートの層に設けられた電極を、圧電アクチュエータ20の内部に設けられた貫通孔(スルーホール)34、35に導電性材料を充填することで電気的に接続するように構成されている。そのため、貫通孔34により各層の個別電極24どうし及びそれと対応する表面電極26とが電気的に接続され、貫通孔35により各層のコモン電極25どうし及びそれと対応する位置の表面電極27とが電気的に接続されている。この実施形態では、図6に示した積層体200に相当する状態で、貫通孔34,35は、境界線上には設けられない(貫通孔300、310は穿設されない)ため、境界線A1,A2には、切り込み50のみが穿設されることになる。
【0053】
また、本発明は、例えばノズル数を多数にして大型化を図ったインクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータにも適用できる。このような圧電アクチュエータの実施形態の一例を、図15に示す。この実施形態では、キャビティユニット61が、図1に示すキャビティユニット10に相当する大きさのものを縦、横に2個ずつ配置(図15のキャビティユニット61の長辺側を縦とする)して一体化したものとなっており、図1のキャビティユニット10の4倍のノズル数を備えている。このキャビティユニット61の上面には、図1に示す圧電アクチュエータ20に相当する大きさを2個横に並べて一体化した大きさの圧電アクチュエータ62が、縦に2つ並べられて積層されている。このとき、キャビティユニット61の各圧力室65に対応して、圧電アクチュエータ62の各個別電極(図示せず)が配置されるように接着される。そして、これら圧電アクチュエータ62の上面には、それぞれにフレキシブルフラットケーブル63が積層されて接合されている。1つの圧電アクチュエータ62の最上段の圧電シート64には、多数のノズルを駆動するためにこれらノズルに対応して、図16に示すような多数の表面電極がパターン形成されている。そして、この圧電アクチュエータ62では図6の積層体200に相当する状態において、圧電アクチュエー62の動作単位である圧電シート64(図16参照)の複数個分が、最上段の素材シートにマトリックス状に配置されて、動作単位の領域どうしの境界の一部にスリットが穿設される。
【0054】
このようにノズルが多数化されたインクジェットプリンタヘッドでは、従来に比べて圧電アクチュエータ62も大きくなるため、素材シートの積層体の部分的な収縮量のバラツキが大きいと、1つの圧電アクチュエータ62の中でも、電極間のピッチが異なってしまうことになる。そのため、本発明を適用し、収縮量の均一化を図ることは圧電アクチュエータの大型化にとってきわめて大きな効果を奏する。
【0055】
さらに、本発明は、圧電縦効果及び圧電厚みすべり効果により変化する活性部が備えられた圧電アクチュエータにも適用できる。このような圧電アクチュエータの実施形態の一例を図17に示す。この実施形態の圧電アクチュエータ70は、複数枚(例えば4枚)の圧電シート71が積層されてなっており、これら圧電シートの面に沿う方向に間隔をおき、且つこれら圧電シートの厚さ方向に間隔をおいて配置された複数の電極(内部電極)72,73,74、75とを備える。そして、この圧電アクチュエータ70は、インク室78の中央部に位置する第1の部位76と、インク室78の両側部に位置し第1の部位76の左右に隣接する第2の部位77という2つの部位からなっている。第1の部位76は、電極73、74、73に挟まれて形成されている。第1の部位76内での分極方向は、電極73、74、73によって矢印Aで示すように積層方向と一致して、電極74を介して180°反転するようにしている。また、第2の部位77では、一方の電極は、第1群の電極73、73の両端部分が兼用され、さらに電極73,73の間で電極74と同一平面で間隔をおいて位置する電極72を含み、他方の電極は、それら電極73、74と圧電シートの面に沿う方向に間隔をおいて各圧電シート間に挟んで配置した電極75からなる。そして、第2の部位77内での分極方向は、矢印Bで示すように積層方向と一致している。
【0056】
この圧電アクチュエータ70では、所望のインク室に対応する電極72、72、73、73に駆動電圧が印加され、電極74、75が接地(GND)されると、第2の部位77、77は、分極方向Bと垂直な破線矢印Cで示す駆動電界を生じ、同時に第1の部位76における積層方向の両端側の電極73、73と積層中央位置の電極74との間には分極方向Aと同一方向の破線矢印Dで示す駆動電界が生じる。これによりインク室78に対応する第1の部位76は圧電縦効果の変位により図18において、上下方向に伸長し、第2の領域77、77には圧電厚みすべり効果の変位が発生するので、図中下方向へ平行四辺形状に変形する。これによりインク室78は容積が減少する方向に局所変形し、液滴がノズル79から噴射される。
【0057】
このような圧電縦効果及び圧電厚みすべり効果を利用した圧電アクチュエータ70でも、本発明と同様に圧電アクチュエータ70の動作単位である圧電シート71の複数個分の大きさの素材シートが積層された積層体を、押圧、焼成して製造されるため、本発明を適用することで、圧電アクチュエータ70の内部電極のピッチのバラツキを低減することができる。
【0058】
さらに、前記各実施形態は、インクジェットプリントヘッドに適用したものであったが、本発明はこれに限定されずに、素材シートを積層して製造されるプレート型の圧電アクチュエータの構造に広く適用できるものである。
【0059】
【発明の作用・効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータを、各インク室内の容積を変化させる活性部に対応して電極パターンが表面に形成された複数の圧電シートを積層し、その積層方向に押圧し、焼成により形成する製造方法において、前記圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が一体で形成される大きさを有する大判の素材シートに、各動作単位を構成する領域毎に電極パターンを形成する工程と、前記複数の領域がマトリックス状に配置された素材シートを積層して積層体を形成する工程と、この積層体の平板面に積層体の厚み方向に貫通する切り込みを前記動作単位を構成する領域どうしの境界の一部に穿設する工程と、切り込みが設けられた積層体をその積層方向に押圧し一体化する工程とを、少なくとも有することを特徴とするものである。これによれば、押圧前の積層体に切り込みが形成されているため、積層体の平板面の周辺部分の側縁に加えて、平板面の中央部分にも側縁が形成され、その結果、積層体の押圧時に圧電材料の逃げ場が増え、押圧による圧電材料の疎密が緩和され、焼成の際に生じていた積層体の周辺部分及び中央部分での収縮量のバラツキが低減される。
【0060】
また、切り込みは素材シートを積層した後の積層体に形成するため、素材シート毎の切り込みの位置ズレが発生しないという効果を奏する。
【0061】
さらに、切り込みは圧電アクチュエータの動作単位の領域の境界に設けられているため、切り込みが前記動作単位の領域内の電極パターン等の妨げになることが防止される。
【0062】
また、請求項2に記載の圧電アクチュエータの製造方法は、電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータを、各インク室内の容積を変化させる活性部に対応して電極パターンが表面に形成された複数の圧電シートを積層し、その積層方向に押圧し、焼成により形成する製造方法において、前記圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が一体で形成される大きさを有する大判の素材シートに、各動作単位を構成する領域毎に電極パターンを形成する工程と、前記複数の領域がマトリックス状に配置された素材シートにおける前記領域どうしの境界の所定の一部に、素材シートの厚み方向に貫通する切り込みを穿設する工程と、前記各素材シートにおける切り込みの位置を上下で一致させた状態で複数枚の素材シートを積層して積層体を形成する工程と、前記積層体をその積層方向に押圧する工程とを、少なくとも有することを特徴とするものである。これによれば、押圧前の積層体に切り込みが形成されているため、積層体の平板面の周辺部分の側縁に加えて、平板面の中央部分にも側縁が形成され、その結果、積層体の押圧時に圧電材料の逃げ場が増え、押圧による圧電材料の疎密が緩和され、焼成の際に生じていた積層体の周辺部分及び中央部分での収縮量のバラツキが低減される。
【0063】
また、積層体を形成する前の素材シートという薄い対象物に切り込みが施されているため、切り込みが簡易に形成できるという効果を奏する。
【0064】
さらに、切り込みは圧電アクチュエータの動作単位の領域の境界に設けられているため、切り込みが前記動作単位の領域内の電極パターン等の妨げになることが防止される。
【0065】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の圧電アクチュエータの製造方法において、前記切り込みは前記素材シートの側辺に沿って略平行に少なくとも一本形成することを特徴とするものであるから、切り込みを形成することで、切り込みと素材シートの側辺により囲まれた領域を、実際の素材シートよりも小さいサイズの素材シートを使用している場合に相当させることができ、大判の素材シートであっても焼成による収縮量のバラツキを、小さいサイズの素材シートと同程度に低減させることができる。
【0066】
また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法において、前記切り込みは前記積層体の平板面の中心線に対して対称形となるように配置することを特徴とするものであるから、焼成による収縮のバランスが向上される。
【0067】
また、請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法において、前記切り込みは前記積層体の平板面の中央部で交差方向に延びるように形成することを特徴とするものであるから、焼成による収縮のバランスがさらに向上される。
【0068】
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法において、圧電アクチュエータは1つのインクジェットプリンタヘッドにおける複数のインク室に面するように配置された複数の活性部を有する一体のものを、1つの動作単位とすることを特徴とするものであるから、上述の効果により収縮のバラツキが少なく製造された圧電アクチュエータが、その活性部を各インク室に面するように配置されてインクジェットプリンタが構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による圧電式インクジェットプリンタヘッドを示す分解斜視図である。
【図2】キャビティユニットの部分的拡大斜視図である。
【図3】圧電アクチュエータの分解斜視図である。
【図4】圧電アクチュエータの斜視図である。
【図5】大判の素材シートを示す斜視図である。
【図6】大判の素材シートの積層体を示す斜視図である。
【図7】積層体に形成された切り込みの拡大斜視図である。
【図8】積層体に形成されたスリットの拡大斜視図である。
【図9】大判の素材シートにそれぞれ切り込みが形成された場合の斜視図である。
【図10】切り込みの配置例を示す平面図である。
【図11】切り込みの配置例を示す平面図である。
【図12】切り込みの配置例を示す平面図である。
【図13】切り込みの配置例を示す平面図である。
【図14】圧電アクチュエータの他の実施例の斜視図である。
【図15】圧電アクチュエータの他の実施例の斜視図である。
【図16】図15の圧電アクチュエータの最上面の平面図である。
【図17】圧電アクチュエータの他の実施例を含むインクジェットプリントヘッドの部分的拡大断面図である。
【図18】図17のインクジェットプリントヘッドの動作を示す部分的拡大断面図である。
【符号の説明】
10 キャビティユニット
11 ノズルプレート
12 マニホールドプレート
12a、12b インク通路
13 スペーサプレート
14 ベースプレート
15 ノズル
16 インク室
17 貫通孔
18 貫通孔
19 供給孔
20、60,70 圧電アクチュエータ
20a、20b 表裏両表面
20c 左右両側面
21、22 圧電シート
23 圧電シート
24 個別電極
24a 一端部
25 コモン電極
25a 一端部
26、27 表面電極
28、29 捨てパターン
40 フレキシブルフラットケーブル
200 積層体
210 第1素材シート
220 第2素材シート
230 第3素材シート
300,310 貫通孔
30、31、 溝
32、33 側面電極
50 スリット
51 余白部
61 キャビティユニット
62 圧電アクチュエータ
63 フレキシブルフラットケーブル
64 圧電シート
65 圧力室
66 表面電極
70 圧電アクチュエータ
71 圧電シート
72〜75 電極
76 第1の部位
77 第2の部位
78 インク室
79 ノズル

Claims (6)

  1. 電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータを、各インク室内の容積を変化させる活性部に対応して電極パターンが表面に形成された複数の圧電シートを積層し、その積層方向に押圧し、焼成により形成する製造方法において、
    前記圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が一体で形成される大きさを有する大判の素材シートに、各動作単位を構成する領域毎の電極パターンを形成する工程と、
    前記複数の領域がマトリックス状に配置された素材シートを積層して積層体を形成する工程と、
    この積層体の平板面に積層体の厚み方向に貫通する切り込みを前記動作単位を構成する領域どうしの境界の一部に穿設する工程と、
    切り込みが設けられた積層体をその積層方向に押圧し一体化する工程とを、少なくとも有することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  2. 電極への電圧の印加により変形動作する圧電アクチュエータを、各インク室内の容積を変化させる活性部に対応して電極パターンが表面に形成された複数の圧電シートを積層し、その積層方向に押圧し、焼成により形成する製造方法において、
    前記圧電アクチュエータの動作単位の複数個分が一体で形成される大きさを有する大判の素材シートに、各動作単位を構成する領域毎に電極パターンを形成する工程と、
    前記複数の領域がマトリックス状に配置された素材シートにおける前記領域どうしの境界の所定の一部に、素材シートの厚み方向に貫通する切り込みを穿設する工程と、
    前記各素材シートにおける切り込みの位置を上下で一致させた状態で複数枚の素材シートを積層して積層体を形成する工程と、
    前記積層体をその積層方向に押圧する工程とを、少なくとも有することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  3. 前記切り込みは前記素材シートの側辺に沿って略平行に少なくとも一本形成することを特徴とする請求項1または2記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  4. 前記切り込みは前記積層体の平板面の中心線に対して対称形となるように配置することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  5. 前記切り込みは前記積層体の平板面の中央部で交差方向に延びるように形成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  6. 圧電アクチュエータは、1つのインクジェットプリンタヘッドにおける複数のインク室に面するように配置された複数の活性部を有する一体のものを、1つの動作単位とすることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
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