以下、本発明を実施するための最良の形態を図面について説明する。
図1において、金属板製のキャビティユニット11の上面に対して接合されるプレート積層型の圧電アクチュエータ12の上面には、外部機器との接続のために、ケーブル部材の一例としての可撓性を有するフラットケーブル13(個別には符号13a,13bで示す、図1、図3及び図4(a)参照)が重ね接合されている。
前記キャビティユニット11は図2〜図4に示すように構成されている。すなわち、下層から順にノズルプレート14、カバープレート15、ダンパープレート16、二枚のマニホールドプレート17,18、3枚のスペーサプレート19,20,21及び圧力室23が形成されているベースプレート22の合計9枚の薄い板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構成であり、実施形態では、合成樹脂製のノズルプレート14を除き、各プレート15〜22は、42%ニッケル合金鋼板製で、50μm〜150μm程度の厚さを有する。
前記ノズルプレート14には、微小径(実施形態では25μm程度)の多数のインク噴出用のノズル24が、当該ノズルプレート14における第1の方向(キャビティユニット11の長辺方向であり、図1及び図3において、X軸方向)に沿ってなした列が4列千鳥配列状に設けられている。
即ち、キャビティユニット11を図1のY軸方向(短辺方向)に沿って切断し、且つ前記短辺の中央線Cより右側のみ示す図4(a)において、右側位置の第1列のノズル24−1と、前記中央線Cに近い側の第2列のノズル24−2とは、ノズルプレート14の前記第1の方向に延びる2つの平行状の近接した基準線(図示せず)に沿って各々微小ピッチPの間隔で千鳥状配列にて多数個穿設されており、同様に、前記中央線Cより左側においても、第3列のノズル24−3と第4列のノズル24−4(但し、図3及び図4(a)には図示せず)とは、同じく前記第1の方向(X軸方向)に延びる2つの平行状の近接した基準線に沿って、各々微小ピッチPの間隔で千鳥状配列にて多数個穿設されている。また、第1列のノズル24−1と第2列のノズル24−2との組と、第3列のノズル24−3と第4列のノズル24−4との組は、キャビティユニット11の短辺方向(第2の方向、図1において、Y軸方向)に間隔をおいて平行に配置されている。実施例では、第1列〜第4列の各々のノズル列の長さは2インチ、各々のノズル24の数は150個で、つまり配列密度は75(dpi[ドット・パー・インチ])である。
図2に示すキャビティユニット11の最上層であるベースプレート22には、圧力室23が、前記各ノズル24に対応して同じピッチPだけ隔てて板厚方向に貫通するように設けられ、且つキャビティユニット11の短辺と略平行状に細長く形成され、圧力室23の列はキャビティユニット11の長辺方向(X軸方向)に列状に配置されている。従って、隣接する圧力室23の間は、キャビティユニット11の短辺と略平行状の細長い隔壁70にて隔絶されている(図2、図3、図13等を参照)。該各隔壁70の幅寸法W2は、圧力室23の幅寸法W1よりも若干小さく設定されている(図2及び図13を参照)。
そして、第1列の圧力室23−1は前記第1列のノズル24−1と対応する。同様にして、第2列の圧力室23−2は第2列のノズル24−2と、第3列の圧力室23−3は第3列のノズル24−3と、第4列の圧力室23−4は第4列のノズル24−4と、各々対応関係にある。
次に、キャビティユニット11の最上層であるベースプレート22における圧力室23の配置関係を、その上に前記ノズル24の列方向(第1の方向、X軸方向)に縦列させて配置する2つの圧電アクチュエータ12(個別には符号12a、12bを付する)における活性部の配置との関係から説明する。
1つの圧電アクチュエータ12a(または12b)が、前記4列のノズル24の個数のうちの列方向の半数(1列につき75個)の圧力室23を作動させるように75個の活性部を有して配置される。従って、図1及び図3に示すように、キャビティユニット11の上面のうち長手方向(前記X軸方向)の前半部に一方の圧電アクチュエータ12aが配置され、後半部に他方の圧電アクチュエータ12bが配置される。
そして、各圧電アクチュエータ12a(または12b)は、後に図5、図7及び図13等を参照して詳述するように、コモン電極37と、前記各圧力室23の位置毎に対応させて配置された個別電極36とが圧電シートを挟んで交互に積層された場合、圧電シートを積層方向に挟んで形成されている個別電極36とコモン電極37の積層方向に対向する前記両電極間の前記圧電シートが各圧力室23に対応する活性部となる。そして、任意の個別電極36とコモン電極37との間に電圧を印加することにより、その印加された個別電極36に対応した圧電シートの活性部に、当該積層方向に圧電縦効果による歪みが発生するものである。該活性部は、圧力室23の数と同一の数で同一の列にてその対応する位置に形成されている。
即ち、前記活性部は、ノズル24(圧力室23)の列方向(X軸方向)に沿って並べられ、且つ前記ノズルの列の数(4つ)と同じ数だけ、第2の方向に並べられている。また、各活性部は、前記第2の方向(キャビティユニット11の幅方向、Y軸方向)に圧力室23の長手方向に長く形成され、且つ隣接する活性部の配置間隔(ピッチP)も後述する圧力室23の配置と同様であって、千鳥状配列されることになる(図3参照)。
前記圧力室23は、2つの圧電アクチュエータ12a、12bと対応してベースプレート22の長手方向(X軸方向)に2グループに分けて配置される。つまり、一方のアクチュエータ12aに対応するグループの圧力室23は、ノズル24の列方向(第1の方向、X軸方向)の前半部のものに対応し、他方のアクチュエータ12bに対応するグループの圧力室23は、ノズル24の列方向(第1の方向、X軸方向)の後半部のものに対応して、それぞれノズル24の配置間隔(ピッチP)と同じ間隔で、且つ2列の千鳥状配列を2組、計4列をなして配置されている(図1参照)。
前記各圧力室23は、ベースプレート22の幅方向(第2の方向、Y軸方向)に長く、且つベースプレート22を板厚方向に貫通して形成されている。その各圧力室23の入口端23bは、スペーサプレート19、20、21に形成された第2インク通路30、絞り部28、第1インク通路29を介して後述するマニホールド室26に連通する(図2及び図4(a)参照)。
また、各圧力室23の流出端23aは、ベースプレート22とノズルプレート14との間に位置するスペーサプレート19、20、21、マニホールドプレート17、18、ダンパープレート16及び中間プレート15に形成されたインク流通路としての各連通路25を介して各ノズル24に連通するが、この連通路25の一部は、ベースプレート22とノズルプレート14との間の積層されるプレート15〜21のうち少なくとも1枚(1層)のプレートにはその平板面(表面または裏面)と略平行状の凹溝状流通路50を備えることにより、前記各圧力室23に対応するノズル24の位置を、前記各圧力室23の流出端23a(インク流出部)から、ベースプレート24の表面と直交する直線(垂線)がノズルプレート14に至る個所より、横方向(プレートの第1方向に沿った方向、X軸方向)に距離L3だけずれた位置に設定することができるものである(図2及び図3参照)。
つまり、図1、図3及び図19に示すごとく、圧電アクチュエータ12a,12bの2つのグループの圧力室23の間は、ベースプレート22の長手方向に圧力室23の配置間隔(ピッチP)よりも広い間隔L2に設定されている。これは、各圧電アクチュエータ12a,12bの製作上、最列端の個別電極36、36とそれに近接する圧電アクチュエータ12aの一端部44(他方の圧電アクチュエータ12bの一端部45)との距離L1を、個別電極36のピッチPの1/2以下に製作することが困難なため、距離L1を圧電アクチュエータ12a,12bの製作しやすい大きさとして、それよりも大きい間隔L2を設定したのである。
そして、一方の圧電アクチュエータ12aの一端部44と、これに隣接する他方の圧電アクチュエータ12bの一端部45とを相対向させて、且つ該対向する両端部44、45の間隔を距離L4だけ隔てて、両圧電アクチュエータ12a,12bを直列状に配置することになる(図1及び図3参照)。
これにより、ノズル24のピッチPは、その列方向に一定に設定されているが、対応する圧力室23の位置とはプレートの板厚に垂直な線(垂線)に対して横方向(X軸方向)に距離L3だけずれているから、対応する各圧力室23の流出端23aからノズル24に接続する連通路25のうち少なくとも一部を、上記したように、プレートの平板面と平行な凹溝状連通路50にて構成することにより、その他のプレートにおける連通路25は各プレートの板厚方向に垂直に貫通させて、この凹溝状連通路50の一端部及び他端部に連通させるだけで、前記横ずれに対応させることができる。なお、前記凹溝状連通路50は前記横ずれとともに圧力室23の延長方向にも延び、2グループの圧力室23の間隔L2の中央を境にして対称に傾斜している。
本実施形態では、圧力室23が設けられたベースプレート22の下面側に隣接する第3スペーサプレート21に凹溝状連通路50が設けられるものであって、この凹溝状連通路50の構成をさらに詳述すると、図2〜図4(a)及び図19に示すように、第3スペーサプレート21の表面(上面)側に開放されて、対応する圧力室23の流出端23aに連通する一端50aと、該第3スペーサプレート21の裏面(下面)側に開放された凹溝状水平通路部50bと、下側の第2スペーサプレート20における垂直状の連通路25の上端に連通する他端50cとからなる。
このように、圧力室23から対応するノズル24までのインク流通路としての連通路25のうちの一部をプレートの平面と平行状に延びる凹溝状連通路50に形成し、その他の連通路25をプレートの平面と垂直な方向に貫通させる形状を採用することにより、圧力室23と対応するノズル24の位置が平面視で大きくずれていても、その両者を簡単に連通させるようなインク流通路の設計ができる。また、各圧力室23から対応するノズル24までのインク流通路としての連通路25の全長(凹溝状連通路50を含む距離)を等しくするように制御することも至極簡単となる。
前記二枚のマニホールドプレート17、18には、マニホールド室26が、前記ノズル24の列に沿って延びるように穿設されている。さらに詳述すると、各マニホールド室26の長さは、前記各ノズル列方向に並ぶ圧力室23を適宜数毎に分割した長さであり、実施例では、圧力室23の1グループ(1グループの1列の圧力室23の数が75)の長さにわたった長さを有し、且つキャビティユニット11には、圧力室23の列が4列あるので、その1つの列毎に配置する。従って、実施例では、8本のマニホールド室26が形成されている。各マニホールド室26の長手方向一端部は、その上方の積層されたスペーサプレート19〜21及びベースプレート22の端部に穿設されたインク供給孔31に連通する。図示しないインクタンク等のインク供給源から供給されるインク中の塵を除去するためのフィルタ32が、最上のベースプレート22の端部に穿設されたインク供給孔31の上面に張設されている。
また、各マニホールド室26の深さはマニホールドプレート17、18の板厚全体にわたるようエッチング加工等にて穿設形成され、この二枚を合わせたマニホールドプレート17、18の上層の第一スペーサプレート19と、下層のダンパープレート16とにより積層されることにより密閉される構造となっている。なお、ダンパープレート16には、前記マニホールド室26と平面視形状が同じで下面側をエッチング加工により板厚を薄くしたダンパー室27を形成する。
圧電アクチュエータ12の駆動により圧力室23に作用する圧力波のうち、マニホールド室26の方向に向かう後退成分を、板厚の薄いダンパープレート16の振動により吸収し、いわゆるクロストークが発生することを防止するのである。
また、第2スペーサプレート20には、インク流の絞り部28を、前記各圧力室23毎に対応させて形成する。この絞り部28の平面視形状は、図4(b)に示すように、長手方向の両端部28a,28bの面積が大きく、その中間の面積が小さく形成されている。また、各絞り部28の長手方向を前記圧力室23の長手方向と平行状になるように形成されている。そして、第2スペーサプレート20の下面側に前記第1スペーサプレート19を、上面側に第3スペーサプレート21をそれぞれ積層することにより、前記絞り部28が密閉されている。第1スペーサプレート19に穿設された第1インク通路29は、前記マニホールド室26を前記絞り部28における一端部28aに連通させている。他方、第3スペーサプレート21に穿設された第2インク通路30は、前記絞り部28における他端部28bを圧力室23の入口端23bに連通させている(図2及び図4(a)参照)。
一方、前記各圧電アクチュエータ12は、図5に示すように、1枚の厚さが30μm程度の圧電セラミックス板からなる複数枚(実施形態では7枚)の圧電シート33、34とが交互に積層された群と、該群の上面に2枚のシート46、47からなる拘束層を積層し、さらにその上面にトップシート35を積層した構造である。拘束層のシ−ト及びトップシ−トは圧電セラミックス板でも良いし、他の材料でも良く、電気的絶縁性を有すれば良い。
コモン電極37を有する最下層の圧電シート34から上方へ数えて偶数番目の圧電シート33の上面(平板面)には、図8に示すように、前記キャビティユニット11における各圧力室23(点線で示す)に対応した箇所ごとに細幅の個別電極36(個別には符号36−1,36−2,36−3,36−4で示す)のパターンが、第1の方向(圧電シート33の長辺方向、図3のX軸方向、各ノズル24の列方向)に沿って列状に形成される。
そして、第1列目の個別電極36−1と第4列目の個別電極36−4とは、各圧電シート33のー対の長辺の側縁に近い側に各々配置されている。また、第2列目の個別電極36−2と第3列目の個別電極36−3とは、各圧電シート33の短辺方向の中央寄り部位に配置されている。
各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4のパターンは、前記第1の方向と直交する第2の方向(Y軸方向)に沿って各圧電シート33の短辺と平行状に延びる。その場合、各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4における直線部36bは、前記各圧力室23−1,23−2,23−3,23−4(図8の点線参照)とほぼ同じ長さで平面視で重複しており、且つ各圧力室よりもやや狭い幅の直線状に形成されている。第1列目の個別電極36−1と第2列目の個別電極36−2とが対向する端部36a及び第3列目の個別電極36−3と第4列目の個別電極36−4とが対向する端部36aは、それぞれ平面視で直線部36bに対して角度α(60度程度の鋭角)にて傾斜状に屈曲形成されて、圧力室外に延びている。その屈曲方向は、平面視で前記2つの圧電アクチュエータ12a,12bの相対向する一端部44(45)から離れる方向であり、且つ両端部36a,36a同士が互いに近づく方向に延びている(図8参照)。
また、この各端部36aは、上下に隣接する圧電シート34における第1の島状個別導通部としてのダミー個別電極38及び後述する拘束層における下層シート46の第1接続パターン53(図9参照)と少なくとも一部が平面視で重なり、当該圧電シート34及び下層シート46を貫通する内部導通電極42a,42b,60とそれぞれ電気的に接続可能な位置に配置される(図13参照)。
さらに、圧電シート33には、後述する圧電シート34におけるコモン電極37と平面視で一部重複する個所であって、前記個別電極36−1と36−2との列を囲み、且つ個別電極36−3及び36−4の列を囲むようにダミーコモン電極43が形成されている。
前記コモン電極37は、最下層の圧電シート34とそれから上方へ数えて奇数番目の圧電シート34の各表面に印刷形成されるものである(図7及び図14参照)。コモン電極37は、前記各列の圧力室23−1、23−2、23−3、23−4ひいては各列の個別電極36−1、36−2、36−3、36−4の配置位置と平面視で重複し、且つその各圧力室23(個別電極36の直線部36b)の長手方向(Y軸方向)に沿って長い第1電気導通部分37aと、前記各圧力室23の長手方向の両端部23a,23bに対応して、前記第1電気導通部分37aの両端を前記第1の方向(X軸方向)に沿って連結(電気的に接続)する第2電気導通部分37bとからなるように形成する。図7を参照しながら、コモン電極37のパターンをより詳しく説明すると、例えば、第1列の圧力室23−1の各圧力室23の長手方向の寸法に略等しい長さの平面視矩形状の第1電気導通部分37aと、前記各圧力室23の長手方向の両端部23a,23bに対応する上方で前記各第1電気導通部分37aの両端に連結し、圧力室23の列方向(X軸方向)に延びる第2電気導通部分37bとなり、この第1電気導通部分37aと第2電気導通部分37bとで囲まれた領域であって、第1列の圧力室23−1の隣接する圧力室23の間に位置する隔壁70の上方に対応して短冊状の空白部分72ができるものである。
これら第1電気導通部分37a及び第2電気導通部分37bの端部は圧電シート34の長辺に沿う側縁及び短辺に沿う側縁を囲むように形成される4周側縁導電部37cに連結接続されている。各第1電気導通部分37aの配置間隔Pは各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4の配置間隔Pひいては圧力室23の配置間隔Pと等しく設定配置されている(図7、図14参照)。
前記第1列の圧力室23−1と第2列の圧力室23−2との間(及び第3列と第4列の圧力室23−3、23−4との間)に対応する圧電シート34の部位には、前記2列の第2電気導通部分37bの長辺縁37b′で囲まれた領域内に、平面視で略小判型のダミー個別電極38(個別には符号38−1,38−2,38−3,38−4で示す)が圧力室23ひいては個別電極36の列方向に沿って一定間隔で配置されている。各ダミー個別電極38は、各個別電極36の直線部36bではなく、各一端部36aの少なくとも一部と平面視で重複するように一定間隔で配置形成されている。この小判型の各ダミー個別電極38も、平面視において、前記各個別電極36における一端部36aが延びる方向と同じ方向にのびている。換言すると、それぞれ平面視で圧電アクチュエータ12a(12b)の一端部44(45)の直線が延びる方向に対して角度α(60度程度の鋭角)にて傾斜状に延びている。
この各ダミー個別電極38を第1の島状個別導通部と称する。そして、各ダミー個別電極38のパターン領域の輪郭縁と、前記第2電気導通部分37bの長辺縁37b′との最接近した位置での間隔、並びに隣接するダミー個別電極38、38のパターン領域の輪郭縁同士の間隔を一定距離e2に設定する(図15の二点鎖線参照)。
このように、第1の島状個別導通部としての各ダミー個別電極38を傾斜状に形成すると、各ダミー個別電極38の長さ寸法m1を長く形成できるものでありながら、隣接するパターン領域の輪郭縁同士の間隔を一定距離e2に保持しながら、前記対向する一対の第2電気導通部分37bの長辺縁37b′、37b′間の距離n1を短く設定できる(図7及び図15参照)。その結果、前記各パターンの印刷形成時に、パターンの輪郭がにじむ等して、パターンの領域(面積)に若干の大小の誤差ができても、隣接するパターンの間隔を所定距離e2以上に保持できるから、その各電極に電圧を印加したときに、隣接する電極間に電流が漏れることがなく、所定の圧力室に対応する活性部のみを確実に作動させることができ、印字品質を良好に保持できるという効果を奏する。その結果、各圧電アクチュエータ12a(12b)の短辺(Y軸方向)の寸法を短く形成でき、インクジェットプリンタヘッドをコンパクトに形成できるという効果を奏する。
そして、最下層の圧電シート34を除き、それより上層の圧電シート34、33には、幹部37a,37b,37c等のコモン電極37とダミーコモン電極43との複数箇所を上下方向に電気的に接続するために、電極37、43の位置において、各圧電シート34、33の板厚を貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材(導電性ペースト)にて内部導通電極41を形成する。同様に、複数枚の圧電シート33における各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4の端部36aと、圧電シート34における各ダミー個別電極38−1,38−2,38−3,38−4とには、それぞれを上下方向に電気的に接続するために、端部36aと電極38の位置において、各圧電シート33、34の板厚を貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材(導電性ペースト)にて内部導通電極42a,42bが形成されている。その場合、圧電シート33における内部導通電極42aと圧電シート34における内部導通電極42bとは、平面視で上下に重複しない位置に適宜距離e1だけ隔てて形成されている(図6参照)。
前記拘束層としての2枚のシート46、47のうちの下層シート46の上面には、図9に示すように、平面視で略小判型の第1接続用パターン53(個別には符号53−1,53−2,53−3,53−4で示す)が前記圧電シート34における各ダミー個別電極38−1,38−2,38−3,38−4の少なくとも一部と平面視で重複するように一定間隔で配置形成されている。この各第1接続用パターン53もそれぞれ平面視で圧電アクチュエータ12a(12b)の一側端44(45)が延びる方向に対して角度α(60度程度の鋭角)にて傾斜状に延びている。また、前記下層シ−ト46の上面の4隅等には、前記圧電シ−ト34におけるコモン電極37の一部にそれぞれ平面視で重複する位置にコモン導通部としての連絡用パターン54が形成されている。
他方、図10に示すように、上層シ−ト47の上面には、前記圧電シ−ト34におけるコモン電極37と平面視でほぼ同じ大きさで重複するようなコモン導通部としての連絡用パターン55と、前記下層シ−ト46における第1接続用パターン53(個別には符号53−1,53−2,53−3,53−4で示す)の少なくとも一部と平面視で重複するように、第2接続用パターン56(個別には符号56−1,56−2,56−3,56−4で示す)が一定間隔で配置形成されている。
この第2接続用パターン56を第2の島状個別導通部と称する。実施形態では、第1の島状個別導通部であるダミー個別電極38とは、第1接続用パターン53を介し、且つ各圧電シートの層厚方向に貫通するような後述する内部導通電極60,62を介して電気的に導通している。
そして、この各第2接続用パターン56もそれぞれ平面視で圧電アクチュエータ12a(12b)の一側端44(45)が延びる方向に対して角度α(60度程度の鋭角)にて傾斜状に延びている(図10及び図16参照)。さらに、各第2接続用パターン56のパターン領域の輪郭縁と、前記連絡用パターン55のパターン領域の直線状の輪郭縁55aとの最接近した位置での間隔、並びに隣接する第2接続用パターン56、56のパターン領域の輪郭縁同士の間隔を一定距離e2に設定する(図16の二点鎖線参照)。
このように、第2の島状個別導通部としての各第2接続用パターン56を傾斜状に形成すると、各第2接続用パターン56の長さ寸法m2を長く形成できるものでありながら、隣接するパターン領域の輪郭縁同士の間隔を一定距離e2に保持しながら、前記対向する一対の輪郭縁55a,55a間の距離n2を短く設定できる(図10及び図16参照)。その結果、前記各パターンの印刷形成時に、パターンの輪郭がにじむ等して、パターンの領域(面積)に若干の大小の誤差ができても、隣接するパターンの間隔を所定距離e2以上に保持できるから、その各電極に電圧を印加したときに、隣接する電極間に電流が漏れることがなく、所定の圧力室に対応する活性部のみを確実に作動させることができて、印字品質を良好に保持できるという効果を奏する。
その結果、各圧電アクチュエータ12a(12b)の短辺(Y軸方向)の寸法を短く形成でき、インクジェットプリンタヘッドをコンパクトに形成できるという効果を奏する。
図11に示すように、トップシ−ト35の上面には、前記上層シ−ト47における連絡用パターン55の一部に平面視で重複するようにコモン用導電層57が複数形成されている。また、トップシ−ト35の上面には、前記上層シ−ト47における各第2接続用パターン56−1,56−2,56−3,56−4にそれぞれ平面視で重複するように、個別用導電層58(個別には符号58−1,58−2,58−3,58−4で示す)が一定間隔で配置形成されている(図17参照)。この各個別用導電層58−1,58−2,58−3,58−4は、図11に示すように、トップシ−ト35の短辺縁(Y軸方向)ひいては各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4と略平行であって、その各個別電極の直線部36bの部位方向に伸びる直線状に形成されるが、各個別電極の直線部36bよりは短い(図8と図11とを比較参照)。さらに、このトップシート235の上面に形成される各個別用導電層58−1,58−2,58−3,58−4は、図17及び図18に示すように、その各下方に並列状に位置する相隣接する圧力室23、23の間の隔壁70の上方に位置させる。図17では、隔壁70の中心からわずかずれているが、その中心に一致させても良い。
さらに、図12に示すように、前記トップシート35の上面には、前記フラットケーブル13a,13bの接続電極71に接続するための後付け電極として、平面視矩形状等の個別用表面電極66とコモン用表面電極67とダミー部68とが形成されている。その場合、図18に示すように、個別用表面電極66は、トップシート35における各個別用導電層58−1,58−2,58−3,58−4の長さ方向の適宜部分に平面視で一部だけ重複して電気的に接続するように島状に形成し、且つ各個別用導電層58−1,58−2,58−3,58−4の列方向(X軸方向)に隣接する箇所では、Y軸方向にずれるように千鳥状に配置形成する。
換言すると、図示実施形態では、各個別用表面電極66は、対応する圧力室23ひいては活性部に対して平面視で、それらの配置間隔(ピッチ)Pの略半分だけずれた位置に配置され、且つ隣接する圧力室23,23の間の隔壁70の上方に配置されることになる(図18参照)。
なお、この実施形態の変形例として、隣接する圧力室23の間の隔壁70の上方に配置する前記各個別用表面電極66は、対応する圧力室23(活性部)に対して、前記配置間隔(ピッチP)の1.5倍の距離ずつX軸方向にずらして配置しても良い。
さらに、図3及び図18に示すように、直列状に配置される2つの圧電アクチュエータ12a,12bの相対向する一端部44、45に最接近する位置の前記個別用表面電極66は、前記一端部44、45からの距離L5は、対応する活性部ひいては圧力室23の前記一端部44、45からの距離L1より大きくなるように偏倚させて配置するものである。
また、コモン用表面電極67は、トップシート35の上面に形成されたコモン用導電層57の一部に平面視で重複するように、島状に後付けされるものである。ダミー部68は、コモン用導電層57のX軸方向の延長上に島状に後付けされる。その電極67及びダミー部68も図12に示すように隔壁70の上方に位置される。
そして、前記下層シ−ト46の各第1接続用パターン53−1,53−2,53−3,53−4の箇所には、下側にて隣接する圧電シ−ト34の各ダミー個別電極38−1,38−2,38−3,38−4とそれぞれを上下方向に電気的に接続するために、下層シ−ト46の板厚を貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材(導電性ペースト)にて内部導通電極60が形成されている(図9参照)。
また、下層シート46における連絡用パターン54の箇所には、前記下側にて隣接する圧電シート34のコモン電極37と上下方向に電気的に接続するために、前記と同様の複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材からなる内部導通電極61が形成されている(図9参照)。
同様に、上層シート47には、その第2接続用パターン56−1,56−2,56−3,56−4の箇所と下層シート46の第1接続用パターン53−1,53−2,53−3,53−4の箇所とを個別的に電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極62、及び連絡用パターン55と連絡用パターン54とを電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極63がそれぞれ形成されている(図10参照)。
トップシート35にも、前記と同様にして、個別用導電層58−1,58−2,58−3,58−4の箇所と、下に隣接する上層シート47における第2接続用パターン56−1,56−2,56−3,56−4の箇所とを個別的に電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極64が設けられ、また、トップシート35には、そのコモン用導電層57と下に隣接する上層シート47における連絡用パターン55とを電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極65がそれぞれ形成されている(図11参照)。
数枚のシートを積層した場合、その上下に隣接するシートにおける個別電極36及びそれに対応するダミー個別電極38、第1接続用パターン53、第2接続用パターン56の間を上下に接続するための内部導通電極42a,42b,60,62,64同士を平面視で重複しない位置に配置させることが好ましい。
本発明では、各圧電アクチュエータ12a,12bにおける個別電極36から各個別用表面電極66やコモン用表面電極67にそれぞれ電気的に接続するための内部接続電極は、拘束層としての下層シート46及び上層シート47、並びにトップシート35の各平面に沿って形成される第1接続用パターン53、第2接続パターン56、個別用導電層58と、各シート46,47,35を上下方向(板厚)方向に貫通する内部導通電極60,62,64を含む概念とする。
圧電アクチュエータ12の製造方法の一例として、圧電シート33,34と拘束層シート46、47及びトップシート35のすべてをセラミックス板にて構成する。セラミックス板からなる大判のグリーンシートの表面に、前記圧電アクチュエータ12の動作単位の複数個分をマトリクス状にて一体で形成されるように、各動作単位を構成する領域毎に、圧電シート33、34では、前記個別電極36、コモン電極37、ダミー個別電極38,ダミーコモン電極43の電極パターンを銀−パラジゥム系ペースト等の導電性ペーストにてスクリーン印刷形成する(図7、図8参照)。上下2枚の拘束層のシート46、47では、第1、第2接続用パターン53,56及び連絡用パターン54,55を、同じく前記導電性ペーストにてスクリーン印刷形成する(図9、図10参照)。そして、トップシート35に対しては個別用導電層58、コモン用導電層57の各電極パターンを前記導電性ペーストにてスクリーン印刷形成する(図11参照)。
なお、最下層の圧電シート34を除く圧電シート34、33及び上下層シート46、47、トップシート35における内部導通電極41,42,60〜65は板厚方向のスルーホールを穿設した後に前記ペーストを流し込む。次いで、各動作単位を構成する領域の位置を上下で一致させた状態で複数枚の素材シートを積層し、次いで積層方向に押圧し、一体化した後、焼成する。
次いで、前記トップシート35の上面には、前記フラットケーブル13a,13bの接続電極71に接続するための後付け電極として、平面視矩形状等の個別用表面電極66とコモン用表面電極67とダミー部68とをそれぞれ厚膜にてスクリーン印刷した後乾燥させる(図12参照)。この電極66、67は焼成されていないから、後にフラットケーブル13a,13bの接続電極71との半田付け性が良いものにすることができる。
そして、このような構成のプレート型の圧電アクチュエータ12における下面(圧力室23と対面する平板面)全体に、接着剤層としてのインク非浸透性の合成樹脂材からなる接着剤シート(図示せず)を予め貼着または熱硬化性接着剤を塗布し、次いで、前記キャビティユニット11に対して、圧電アクチュエータ12a,12bが、その各個別電極36を前記キャビティユニット11における各圧力室23の各々に対応させて、一端部44,45の間を距離L4だけ隔てて接着・固定される(図4(a)及び図3参照)。このとき、平面状の治具を圧電アクチュエータ12a,12bの上面に当てて、その圧電アクチュエータ12a,12bをキャビティユニット11に向けて押すことになるが、圧電アクチュエータ12a,12bの上面に突出している電極66、67及びダミー部68が図12に示すように、圧力室23間の隔壁70に対応しているため、その電極66を介して作用した押圧力によって、隔壁70上の接着剤が圧電アクチュエータ12a,12bを隔壁70に確実に接着させる。従って、接着不良によりインクが漏れたり、空洞である圧力室上に直接押圧力が作用しないから、圧力室が変形したり、圧電アクチュエータがひび割れすることを防ぐことができる。
また、この各圧電アクチュエータ12a,12bにおける上側の表面に、前記各フラットケーブル13a,13bを重ね押圧して、このフラットケーブル13a,13bにおける各種の接続電極71が、前記各個別用表面電極66及びコモン用表面電極67にそれぞれ電気的に接合させる。
その場合、上記圧電アクチュエータとキャビティユニットを接着する場合と同様に、前記各個別用表面電極66が隣接する圧力室23,23の間の隔壁70の上方に位置するので、フレキシブルフラットケーブル13a,13bを各圧電アクチュエータ12a,12b上面に押圧する力を大きくできて、前記接続電極71と各個別用表面電極66及びコモン用表面電極67と電気的導通を完全にできる。
前記実施形態では、個別電極36の端部36aを傾斜させることで、各圧電アクチュエータにおける最上層のシートの上面の個別用表面電極66と前記各個別電極36とを接続するための第1接続パターン53、第2接続パターン56、及び個別用導電層58とそれらを上下に接続するための内部導通電極60,62,64を、それぞれ個別的に前記一端部44(45)からX軸方向に離れるように横にずらせる設計が簡単にできるから、前記個別用表面電極66の位置も前記一端部44(45)からX軸方向に大きく離れるように偏倚でき、配列するフラットケーブル13a,13bの隣接箇所の間隔も簡単に離すことで互いに干渉させない設計が容易にできる。
また、図18に示すように、トップシート35の上面に形成した島状の個別用導電層58に対して個別用表面電極66を後付け形成することにより、前記X軸方向(ノズル24の列方向)で、前記一端部44(45)から離れるように配置する個別用表面電極66の配置位置をさらに所定範囲でずらせるように設計できる。従って、X軸方向に直列状に配置した圧電アクチュエータ12a,12bの上面にそれぞれ形成された導電層上の個別用表面電極66、66の前記相対向する一端部44(45)からの距離L5を、同じく一端部44(45)から活性部(圧力室23)までの距離L1より大きく隔てるように偏倚させて形成しておけば、各フラットケーブルにおける側縁から、接続電極71までの距離が従来通りの大きいものであっても、当該両フラットケーブル13a,13bを、前記相対向する一端部44,45で互いに重複しない状態(互いに干渉しない状態)で、圧電アクチュエータ12a,12bと接合させるように配置することができる。
前記個別用表面電極66及びコモン用表面電極67を省略して、前記トップシート35の上面に露出している個別用導電層58及びコモン用導電層57に直接フラットケーブル13a,13bの接続電極71を接合させても良い。
この構成において、各圧電アクチュエータ12a,12bにおける前記各個別用表面電極66及びコモン用表面電極67を介して全個別電極36とコモン電極37との間に分極用の高電圧を印加することで、各個別電極36とコモン電極37との間に挟まれた圧電シート33、34の部分を分極処理する。これにより、各個別電極36とコモン電極37との間に挟まれた圧電シート33、34の部分を活性部とする。そして、任意の個別用表面電極66とコモン用表面電極67とを介して個別電極36とコモン電極37との間に駆動電圧を印加して、対応する活性部に分極方向と平行な電界を発生させると、その活性部が積層方向に伸長し、対応する圧力室23の内容積が縮小され、この圧力室23内のインクが、対応するノズル24から液滴状に吐出して、所定の印字が行われる。
この場合、コモン電極37のパターンが前記したように、前記各圧力室23ひいては個別電極36の箇所と平面視で重なるような第1電気導通部分37aと、この第1電気導通部分37aの両端に連結し、個別電極36の列方向に延びる第2電気導通部分37bとにより構成することにより、前記隣接する圧力室23の間の隔壁70の上方に短冊状の空白部72が形成できる。従って、従来のように、コモン電極37が圧電シート34のほぼ全面に形成された場合に比べて、ノズル列、ひいては圧力室の列が増大するのに比例してコモン電極37の形成のための銀−パラジュウム系等の電気良導性の電極材料(導電性ペースト)の使用量が少なくなり、製造コストが削減できる。
また、コモン電極37の導電部分の面積が小さい分だけ各圧電アクチュエータ12a,12bの静電容量が小さいので、各圧電アクチュエータ12a,12bにインク吐出用の所要の印加電圧(駆動電圧)の値を小さくできる結果、その駆動電圧回路基板も低電圧用にして製造コストを低減できる。
そして、各第1電気導通部分37aの一方の端部のみを1本の第2電気導通部分37bに連結したような櫛歯状パターンの場合に比べ、電圧印加したとき、2本の第2電気導通部分37bを介して各第1電気導通部分37aの全長に沿って電圧降下が少なく電流が流れるので、各活性部がその全長にわたって均一な強さで圧電歪み変位できることになり、また、複数の第1電気導通部分37aの列方向においても電圧降下が少なくなり、ノズルの吐出性能を均一且つ安定させることができる。
さらに、各圧力室の周囲及び圧力室の列の周囲全体を囲むように第1電気導通部分37a及び第2電気導通部分37bのパターンが形成されているので、圧電アクチュエータをグリーンシートの積層にて形成する場合の平面度も改善されるという効果を奏する。
カラー印刷する場合に、4色のインク(ブラック、シアン、イエロー、マゼンタ)を使用する時には、例えば、前記第1列のノズル24−1をブラックインクの吐出用とし、第2列のノズル24−2をシアンインク、第3列のノズル24−3をイエローインク、第4列のノズル24−4をマゼンタインクの吐出用にそれぞれ設定すると、対応するマニホールドプレート17(18)に形成された第1列目のマニホールド室26にはブラックインクが充填され、第2列目のマニホールド室26にはシアンインクが充填され、第3列目のマニホールド室26にはイエローインクが充填され、第4列目のマニホールド室26にはマゼンタインクが充填されるのである。
上記のように本実施の形態においては、圧力室23をノズル24の列方向に沿って2つのグル−プに分け、そのグル−プの間隔をL2と広くする一方、圧力室23からノズル24まで連通する連通路25のうち少なくとも一部には、一枚のプレートの平板面と略平行状の凹溝状流通路50にて構成したものであるから、ノズル24の配置間隔(ピッチ)を従前のものと同一にしたままノズル数の多いヘッドを製作する場合、圧電アクチュエータ12a、12bはノズル24の列方向の長さの短いものをその列方向に並べて使用できる。
従って、圧電アクチュエータを製造したときの各アクチュエータの焼成時の収縮量が少なくなるから、活性部の間隔のバラツキも少なくでき、寸法精度の良い圧電アクチュエータを効率良く製造できる。
また、前記実施形態では、ノズルの列は4列であったが、本発明では1列以上のノズル列に対して適用できる。また、単一の圧電アクチュエータと単一のケーブル部材との接合に対して適用できることはいうまでもない。