JP4595357B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録ヘッドに係り、より詳しくは、フレキシブルフラットケ
ーブルなどの配線基板を介して電圧を印加することで、圧電アクチュエータを駆動して複
数のノズルから選択的にインクを吐出するインクジェット記録ヘッドの構成に関するもの
である。
先行技術のオンディマンド型のインクジェット記録ヘッドにおいては、特許文献1や特
許文献2等に開示されているように、複数枚のプレートを積層して、インク流路を有する
キャビティユニットが構成され、これらのプレートは複数個のノズルを備えたノズルプレ
ートと、この各ノズルごとの圧力室を備えたベースプレートと、インク供給源に接続され
、且つ前記各圧力室に接続する共通インク室としてのマニホールド室を有するマニホール
ドプレート等とから構成されている。圧電アクチュエータは、圧電シートを挟んでコモン
電極と個別電極とを交互に積層して構成され、積層方向に対向する前記個別電極とコモン
電極との間の圧電シートの部分である活性部が前記圧力室の上方にて平面視で重なるよう
に、圧電アクチュエータとキャビティユニットとが接合されている。
そして、圧電アクチュエータの各活性部に電圧印加するために、外部からの制御信号を
伝達するためのフレキシブルフラットケーブルにおける接合電極と圧電アクチュエータの
表面上の表面電極とを接合させる一方、前記表面電極と個別電極またはコモン電極とを圧
電アクチュエータの積層方向に延びる導通部にて接続させている。
その場合、圧電アクチュエータの表面には、コモン電極用の表面電極と個別電極用の表
面電極とが圧電アクチュエータの長手方向(ノズルの列が延びる方向)に沿う左右両側縁
の近傍に配置されていた結果、フレキシブルフラットケーブルにおける配線パターンは、
ケーブルの狭い幅に多数本形成されるから、ノズル数引いては活性部の数が増大するのに
比例して配線パターンが高密度になり、隣接する線間で発生する相互インダクタンスが増
大して、印字性能が悪化するという問題があった。
そこで、特許文献3に示すように、前記圧電アクチュエータの長辺方向と直交する方向
にフレキシブルフラットケーブルを延ばし、ノズル列の延びる方向に間隔を置いて微細幅
の線を形成することで、前記相互インダクタンスの増大を防止することが考えられた。
特開2002−36544号公報 特開2002−19102号公報 特開2001−260349号公報
圧電アクチュエータの表面電極とフレキシブルフラットケーブルの接合電極とは、重ね
た状態で加熱して、その両電極の一方に予め付着したハンダなどの導電性材料を溶かして
接合する。このとき、圧電アクチュエータはセラミック材で、フレキシブルフラットケー
ブルなどの配線基板はポリイミドなどの絶縁性合成樹脂材料であり、両者の線膨張率が異
なり、上記の接合後、常温に戻したとき、配線基板の収縮により、ハンダ接合部に応力が
集中し、ハンダ接合部が破断することがある。また、環境温度の温度変化により、配線基
板が膨張収縮して、ハンダ接合部が破断することがある。
本発明は、従来の問題を解決すべくなされたものであって、温度変化があっても、圧電
アクチュエータの表面電極とフレキシブルフラットケーブルの接合電極との接合部が破断
することを抑え、信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供する。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドは、複数個のノズルから
なるノズル列と前記各ノズルに対応する圧力室の列とが形成されたキャビティユニットと
、前記各圧力室に対応して位置し、各圧力室内のインクに選択的に吐出圧力を付与する複
数の活性部を有し、その各活性部に対応して列をなす複数の個別用表面電極と各活性部に
共通なコモン用表面電極とを表面に有する圧電アクチュエータと、前記個別用表面電極に
対応する複数の個別用接合電極及び前記コモン用表面電極に対応するコモン用接合電極を
有し、その各接合用電極及び表面電極を介して前記各活性部に電圧を印加する配線パター
ンを有する配線基板とを備え、前記圧電アクチュエータの表面に、前記コモン用表面電極
の複数個と、そのコモン用表面電極と前記活性部への電圧印加に寄与しないダミー用表面
電極との複数個を、前記個別用表面電極の列に沿って配置し、前記配線基板は、前記圧電
アクチュエータの表面上から前記個別用表面電極の列と直交する方向の外方に延びており
前記配線基板上の前記複数の個別用接合電極を前記個別用表面電極の列に対応する列に
配置するとともに、前記コモン用表面電極と前記ダミー用表面電極との複数個に対応して
前記コモン用接合電極と前記ダミー用接合電極との複数個を配置し、前記コモン用接合電
極は、前記個別用接合電極の列方向の延長方向における前記配線基板の両端部分、及び、
前記個別用接合電極の列方向と直交する方向における前記配線基板の縁部分に位置してお
り、前記個別用接合電極は、前記両端部分に位置する前記コモン用接合電極と前記縁部分
に位置する前記コモン用接合電極との間、または、前記ダミー用接合電極と前記両端部分
に位置する前記コモン用接合電極との間に位置しており、前記ダミー用接合電極は前記配
線基板上に複数個設けられており、前記複数の前記ダミー用接合電極が、前記配線基板が
延びる方向側の部分に位置しており、さらに、前記複数の前記ダミー用接合電極は、前記
個別用接合電極の列に沿って並んで配置しており、前記複数の前記ダミー用接合電極の間
隔が、前記個別用接合電極の列に属する前記複数の個別用接合電極の間隔よりも大きく、
前記配線パターンは、前記複数の前記ダミー用電極の各々の間を通り、前記直交する方向
に延在する構成である。
上記構成において、前記個別用接合電極の列方向と直交する方向に、前記個別用接合電
極の列が複数個並んで配置されており、前記直交する方向における前記複数の個別用接合
電極の列の間に、前記ダミー用接合電極が配置されていることが好ましい。また、前記複
数の個別用接合電極の列の間に配置される前記ダミー用接合電極は、前記個別用接合電極
の列方向に沿って複数個並んで配置されており、さらに、前記個別用接合電極の列方向に
おいて、前記配線基板が延びる方向側の部分に配置された前記複数のダミー用接合電極に
対してずれて配置されていることが望ましい。
本発明によれば、圧電アクチュエータの表面上の複数の個別用表面電極と配線基板上の
複数の個別用接合電極との接合部の列に沿って、圧電アクチュエータのコモン用表面電極
の複数個、またはそのコモン用表面電極とダミー用表面電極との複数個に、配線基板上の
コモン用接合電極を複数個、またはそのコモン用接合電極とダミー用接合電極との複数個
を接合するので、後者の接合部の存在によって、温度変化にともなう膨張収縮により、圧
電アクチュエータの表面電極とフレキシブルフラットケーブルの接合電極との接合部に応
力が集中するのを抑え、接合部が破断して動作不良になることがなく、信頼性の高いイン
クジェット記録ヘッドを提供することができる。
この構成は、配線部材が、圧電アクチュエータの表面上から個別用表面電極の列と直交
する方向の外方に延びているものにおいては、接合部の列を平行に並べやすいから好適に
実施することができる。また、この構成においては、配線部材が延びる側には、個別用表
面電極に接続された配線パターンが平行に引き出されるため、その側にコモン用接合電極
を配置しても配線が困難になるが、活性部への電圧印加に寄与しないダミー用接合電極を
配置することで、その側における膨張収縮により、表面電極と接合電極との接合部に応力
が集中するのを抑えることができる。
また、圧電アクチュエータの表面上の複数の個別用表面電極と配線基板上の複数の個別
用接合電極との接合部の列の両側で、圧電アクチュエータのコモン用表面電極の複数個、
またはそのコモン用表面電極とダミー用表面電極との複数個に、配線基板上のコモン用接
合電極を複数個、またはそのコモン用接合電極とダミー用接合電極との複数個を接合する
ので、温度変化にともなう膨張収縮により、表面電極と接合電極との接合部に応力が集中
するのを効果的に抑えることができる。
さらに、コモン用表面電極、またはそのコモン用表面電極とダミー用表面電極とを、圧
電アクチュエータの表面の外周寄り部位であって個別用表面電極の列の延長方向とその列
に間隔を置いて平行する方向とに適宜間隔で複数個配置することで、個別用表面電極が複
数の列になっても、その列の延長方向のコモン用表面電極で、各列の電気的な導通を確実
にとることができるとともに、平行するコモン用表面電極またはダミー用表面電極で、膨
張収縮により表面電極と接合電極との接合部に応力が集中するのを効果的に抑えることが
できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面にしたがって説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッド(以下記録ヘッドという)6は、インク流路を有す
るキャビティユニット10と、このキャビティユニット10に対して接着剤または接着シ
ートを介して接着し積層されるプレート型の圧電アクチュエータ12と、その背面(上面
)に外部機器との電気的接続のために重ね接合された配線基板としてのフレキシブルフラ
ットケーブル40とにより構成されている。
この記録ヘッド6は、平面視においてY方向に長くX方向に短いほぼ長方形をなし、公
知のキャリッジに搭載され、その短辺方向(X方向)に往復移動して記録媒体(用紙)に
記録動作を行う。記録媒体は、公知の装置と同様に記録ヘッド6の下で長辺方向(Y方向
)に搬送される。
キャビティユニット10は複数枚のプレートを積層して構成されている。すなわち、下
層から順にノズルプレート11、カバープレート15、ダンパープレート16、2枚のマ
ニホールドプレート17,18、3枚のスペーサプレート19,20,21及び圧力室2
3が形成されているベースプレート22の合計9枚の偏平なプレートをそれぞれ接着剤に
て接合して積層した構成である。
合成樹脂製のノズルプレート11を除き、各プレート15〜22は、42%ニッケル合
金鋼板製であり、カバープレート15、ダンパープレート16、マニホールドプレート1
7、18、上側2枚のスペーサプレート20、21及びベースプレート22の厚さは50
μm〜150μm程度である。一方、マニホールドプレート18の直上に配置される第1
スペーサプレート19の板厚は、300μm〜500μm程度で、他のプレート11、1
5〜18、20〜22の剛性よりはるかに大きく設定されている。また、第1スペーサプ
レート19の平面視形状は、他のプレートの平面視形状より大きく形成されている。例え
ば、平面視矩形形状の他のプレート11、15〜18、20〜22の外周に対して、同じ
く平面視矩形の第1スペーサプレート19の外周縁が適宜寸法だけ張り出すように形成さ
れている。
ノズルプレート11には、微小径(実施形態では25μm程度)の多数のインク吐出用
のノズル11aが、当該ノズルプレート11におけるY方向(キャビティユニット10の
長辺方向)に沿って列をなし、インク色毎に4列に配置されている。即ち、キャビティユ
ニット10をX方向(短辺方向)に沿って切断し、且つその短辺の中央線Cより右側のみ
示す図2(a)において、右側位置の第1列のノズル11a−1と、中央線Cに近い側の
第2列のノズル11a−2とは、ノズルプレート11のY方向に延びる2つの平行状の近
接した基準線(図示せず)に沿って各々微小ピッチPの間隔で多数個穿設されている。同
様に、中央線Cより左側においても、第3列のノズルと第4列のノズル(但し、図2(a
)には図示せず)とは、同じくY方向に延びる2つの平行状の近接した基準線に沿って、
各々微小ピッチPの間隔で多数個穿設されている。また、第1列のノズル11a−1と第
2列のノズル11a−2との組と、第3列のノズルと第4列のノズルとの組は、キャビテ
ィユニット10の短辺方向(X方向)に間隔をおいて平行に配置されている。各ノズル列
の長さは2インチ、各列のノズル11aの数は150個で、つまり配列密度は75(dp
i[ドット・パー・インチ])である。
キャビティユニット10の最上層であるベースプレート22には、多数の圧力室23が
、前記各ノズル11aに対応して同じピッチPだけ隔てて板厚さ方向に貫通するように設
けられ、且つキャビティユニット10の短辺と略平行状に細長く形成されている。圧力室
23はキャビティユニット10の長辺方向(Y方向)に列状に配置されている。Y方向に
隣接する圧力室23の間は、キャビティユニット10の短辺と略平行状の細長い隔壁24
にて隔絶されている。該各隔壁24の幅寸法W2は、圧力室23の幅寸法W1よりも若干
小さく設定されている。
そして、第1列の圧力室23−1は前記第1列のノズル11a−1と対応し、同様にし
て、第2列の圧力室23−2は第2列のノズル11a−2と、第3列の圧力室23−3は
第3列のノズルと、第4列の圧力室23−4は第4列のノズルと、各々対応関係にある。
多数の圧力室23の上面は、その列方向に2つに分けた圧電アクチュエータ12(個別
には符号12a、12bを付する)によって覆われる。
1つの圧電アクチュエータ12a(または12b)は、図1に示すように、前記4列の
圧力室23のうちの列方向の半数に対応するように75個の活性部を有し、キャビティユ
ニット10の上面のうち長辺方向(Y方向)の前半部に一方の圧電アクチュエータ12a
が配置され、後半部に他方の圧電アクチュエータ12bが配置される。
そして、各圧電アクチュエータ12a、12bは、後述するように、個別電極36とコ
モン電極37間の圧電シートを活性部として有し、その両電極間に電圧を印加することに
より、活性部に圧電縦効果による歪みを発生するものである。該活性部は、圧力室23に
対応する位置に形成されている。即ち、活性部は、圧力室23の列方向(Y方向)に沿っ
て並べられ、且つ前記ノズルの列の数(4つ)と同じ数だけ、第2の方向(X方向)に並
べられている。
圧力室23は、2つの圧電アクチュエータ12a、12bと対応してベースプレート2
2の長辺方向(Y方向)に2グループに分けて配置される。つまり、一方のアクチュエー
タ12aに対応するグループの圧力室23は、ノズル11aの列方向(Y方向)の前半部
のものに対応し、他方のアクチュエータ12bに対応するグループの圧力室23は、ノズ
ル11aの列方向(Y方向)の後半部のものに対応している。
各圧力室23の長辺方向一端、即ち入口端23bは、スペーサプレート19、20、2
1に形成された第2インク通路30、絞り通路28、第1インク通路29を介して後述す
るマニホールド室26に連通している(図2)。
また、各圧力室23の流出端23aは、ベースプレート22とノズルプレート11との
間に位置するプレート15〜21に形成された各連通路25を介して各ノズル11aに連
通している。この連通路25の一部は、プレート15〜21のうち少なくとも1枚(1層
)のプレートにその平板面(表面または裏面)と略平行状に延びる凹溝状流通路50とし
て形成されることにより、各圧力室23の位置を、対応するノズル11aから、ノズルプ
レート11の表面と直交する直線(垂線)がベースプレート22に至る箇所より、Y方向
に距離L3だけずれた位置に設定している(図7参照)。
つまり、図3に示すように、圧電アクチュエータ12a,12bに対応する2つのグル
ープの圧力室23の間は、ベースプレート22の長手方向に圧力室23の配置間隔(ピッ
チP)よりも広い間隔L2に設定されている。これは、各圧電アクチュエータ12a,1
2bの製作上、最列端の個別電極36、36とそれに近接する圧電アクチュエータ12a
の一端部44(他方の圧電アクチュエータ12bの一端部45)との距離L1を、個別電
極36のピッチPの1/2以下に製作することが困難なため、距離L1を圧電アクチュエ
ータ12a,12bの製作しやすい大きさとして、2つのグループの圧力室23の間をそ
れよりも大きい間隔L2としている。また、両圧電アクチュエータ12a,12bは、一
方の圧電アクチュエータ12aの一端部44と、これに隣接する他方の圧電アクチュエー
タ12bの一端部45との間に距離L4だけ隔てて配置される。
これにより、多数の圧力室23は、間隔を置いた2グループに分かれても、ノズル11
aのピッチPは、その列方向に一定に設定されている。
凹溝状連通路50は、実施形態では、圧力室23が設けられたベースプレート22の下
面側に隣接する第3スペーサプレート21に設けられており、図2、図3に示すように、
第3スペーサプレート21の上面側に開放されて対応する圧力室23の流出端23aに連
通する一端50aと、該第3スペーサプレート21の下面側に開放された凹溝状水平通路
部50bと、下側の第2スペーサプレート20における垂直状の連通路25の上端に連通
する他端50cとからなる。
2枚のマニホールドプレート17、18には、マニホールド室26が、ノズル11aの
列に沿って延びるように穿設されている。各マニホールド室26の長さは、圧力室23の
グループ毎に分割した長さであり、圧力室23の1グループ(1グループの1列の圧力室
23の数が75)の長さにわたった長さを有する。マニホールド室26は、圧力室23の
4列に対してそれぞれ設けられ、合計8本が形成されている。各マニホールド室26の長
手方向一端部は、その上方の積層されたスペーサプレート19〜21及びベースプレート
22の端部に穿設されたインク供給孔31に連通している。
また、各マニホールド室26の深さはマニホールドプレート17、18の板厚さ全体に
わたるようエッチング加工等にて穿設形成され、この2枚を合わせたマニホールドプレー
ト17、18の直上層の第1スペーサプレート19と、下層のダンパープレート16とに
より積層されることにより流路を形成する。なお、ダンパープレート16には、マニホー
ルド室26と対応した位置に、エッチング加工により板厚を薄くして下面側を開放したダ
ンパー室27が形成されている。
圧電アクチュエータ12の駆動により圧力室23に作用する圧力波のうち、インクによ
り伝播されてマニホールド室26に向かう後退成分を、ダンパープレート16のうちダン
パー室27に対応する板厚の薄い部分の振動により吸収し、いわゆるクロストークが発生
することを防止する。
また、第2スペーサプレート20には、インク流の絞り流路28が、前記各圧力室23
毎に形成されている。この絞り流路28の平面視形状は、図2(b)に示すように、長手
方向の両端部28a,28bの面積が大きく、その中間の面積が小さく形成されている。
また、各絞り流路28の長手方向は圧力室23の長手方向と平行状になるように形成され
ている。そして、第2スペーサプレート20の下面側に第1スペーサプレート19を、上
面側に第3スペーサプレート21をそれぞれ積層することにより、絞り流路28が流路と
して構成されている。第1スペーサプレート19に穿設された第1インク通路29は、前
記マニホールド室26を絞り部28における一端部28aに連通させ、他方、第3スペー
サプレート21に穿設された第2インク通路30は、絞り部28における他端部28bを
圧力室23の入口端23bに連通させている(図2)。
インク供給孔31は、図2に示すように、各マニホールド室26毎に計8個設けられて
いる。そしてインク供給孔31は、2個(1色)を一組としてそれぞれインク供給源(図
示せず)に接続され、そのインク供給源からインクが供給される。そのインク供給孔31
の上面には、インク中の塵除去のためのフィルタ32が接着剤にて固定されている。
次に、圧電アクチュエータ12の構成について詳述する。各圧電アクチュエータ12は
、図5に示すように、1枚の厚さが30μm程度の圧電セラミックス板からなる複数(実
施形態では10枚)の圧電シートと電極とを交互に積層して構成されている。詳細には、
圧力室23に対応した個別電極36を上面に形成した圧電シート33とコモン電極37を
上面に形成した圧電シート34とを交互に積層し、その上に、拘束層としての圧電シート
46,47と、トップ層としての圧電シート35を積層して構成されている。最下層34
と拘束層46,47とトップ層35は、電気的絶縁性を有するものならば他の材料でも良
い。
最下層34から上方へ数えて偶数番目の圧電シート33の上面(平板面)には、図7に
示すように、キャビティユニット10における各圧力室23に対応した箇所ごとに細幅の
個別電極36(個別には符号36−1,36−2,36−3,36−4で示す)が、短辺
方向(X方向)に長く延びて形成され、長辺方向(Y方向)に沿って多数、列状に配置さ
れている。
そして、第1列目の個別電極36−1と第4列目の個別電極36−4とは、各圧電シー
ト33のー対の長辺の側縁に近い側に各々配置され、また、第2列目の個別電極36−2
と第3列目の個別電極36−3とは、各圧電シート33の短辺方向(X方向)の中央寄り
部位に配置されている。
各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4は、短辺方向(X方向)に沿って
各圧電シート33の短辺と平行状に延び、各個別電極36−1,36−2,36−3,3
6−4における直線部36bは、各圧力室23−1,23−2,23−3,23−4(図
7に点線で示す)とほぼ同じ長さで平面視で重複しており、且つ各圧力室よりもやや狭い
幅の直線状に形成されている。第1列目の個別電極36−1と第2列目の個別電極36−
2とが対向する端部36a及び第3列目の個別電極36−3と第4列目の個別電極36−
4とが対向する端部36aは、それぞれ平面視で直線部36bに対して角度α(60度程
度の鋭角)にて傾斜状に屈曲形成されて、圧力室外に延びている。その屈曲方向は、平面
視で2つの圧電アクチュエータ12a,12bの相対向する一端部44(45)から離れ
る方向である。そして両端部36a,36a同士は互いに近づく方向に延びている。
また、この各端部36aは、上下に隣接する圧電シート34におけるダミー個別電極3
8(図6)及び拘束層における下側の層46の第1接続パターン53(図8)と少なくと
も一部が平面視で重なり、当該圧電シート34及び下層シート46を貫通する導電部材4
2a,42b,90とそれぞれ電気的に接続可能な位置に配置される。
さらに、圧電シート33には、後述する圧電シート34におけるコモン電極37と平面
視で一部重複する個所であって、個別電極36−1と36−2との列を囲み、且つ個別電
極36−3及び36−4の列を囲むようにダミーコモン電極43が形成されている(図8
)。
コモン電極37は、最下層の圧電シート34とそれから上方へ数えて奇数番目の圧電シ
ート34の各上面に印刷形成されている(図6)。コモン電極37は、圧力室23−1、
23−2、23−3、23−4の各列つまり個別電極36−1、36−2、36−3、3
6−4の各列毎にそれらの配置位置と平面視で重複するように列方向に帯状に連続して形
成される。この実施形態においてコモン電極37は、その各圧力室23(個別電極36の
直線部36b)の長手方向(X方向)に平面視で重なる第1電気導通部分37aと、各圧
力室23の長手方向の両端部23a,23bに対応して、第1電気導通部分37aの両端
を第1の方向(Y方向)に沿って連結(電気的に接続)する第2電気導通部分37bとか
らなり、この第1電気導通部分37aと第2電気導通部分37bとで囲まれた領域に圧力
室23間の隔壁24の上方に対応する短冊状の空白部分48を有している。各第1電気導
通部分37aの配置間隔Pは各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4の配置
間隔Pひいては圧力室23の配置間隔Pと等しく、第1電気導通部分37aの長さは個別
電極36とほぼ等しく形成されている。
これら第1電気導通部分37a及び第2電気導通部分37bの端部は圧電シート34の
長辺に沿う側縁及び短辺に沿う側縁を囲むように形成される4周側縁導電部37cに連結
接続されている(図6)。第1列の圧力室23−1と第4列の圧力室23−4に対応する
コモン電極37の外側(圧電シートの長手方向の側縁寄り)は、第2電気導通部分37b
を周側縁導電部37cが兼ねる。
第1列の圧力室23−1と第2列の圧力室23−2との間(及び第3列と第4列の圧力
室23−3、23−4との間)に対応する圧電シート34の部位には、空白部分が形成さ
れ、2つの第2電気導通部分37bの長辺縁37b′(図12)で囲まれた領域内に、平
面視で略小判型のダミー個別電極38(個別には符号38−1,38−2,38−3,3
8−4で示す)がY方向に沿って一定間隔で配置されている。各ダミー個別電極38は、
各個別電極36の傾斜端部36aの少なくとも一部と平面視で重複する位置に形成されて
いる。この小判型の各ダミー個別電極38も、平面視において、前記各個別電極36にお
ける一端部36aが延びる方向と同じ方向に傾斜状に延びている(図6、図12)。
各ダミー個別電極38の輪郭縁と、前記第2電気導通部分37bの長辺縁37b′との
最接近した位置での間隔、並びに隣接するダミー個別電極38、38のパターン領域の輪
郭縁同士の間隔は一定距離に設定されている。
そして、最下層の圧電シート34を除き、それより上層の圧電シート34、33には、
コモン電極37とダミーコモン電極43との複数箇所を上下方向に電気的に接続するため
に、電極37、43の位置において、各圧電シート34、33の板厚さを貫通するように
穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ導電部材(導電性ペースト)41が充填され
ている。同様に、複数枚の圧電シート33における各個別電極36の端部36aと、圧電
シート34における各ダミー個別電極38とには、それぞれを上下方向に電気的に接続す
るために、端部36aと電極38の位置において、各圧電シート33、34の板厚さを貫
通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ導電部材(導電性ペースト)4
2a,42bが充填されている。その場合、圧電シート33における導電部材42aと圧
電シート34における導電部材42bとは、平面視で上下に重複しないように適宜距離e
1だけ隔てた位置に配置されている(図11)。
拘束層46、47のうちの下側の層46の上面には、図8に示すように、平面視で略小
判型の第1接続用パターン53(個別には符号53−1,53−2,53−3,53−4
で示す)が圧電シート34における各ダミー個別電極38−1,38−2,38−3,3
8−4の少なくとも一部と平面視で重複するように一定間隔で配置形成され、かつダミー
個別電極と同様に角度α(60度程度の鋭角)にて傾斜状に延びている。また、下側の層
46の上面の4隅及び中央等には、圧電シ−ト34におけるコモン電極37の一部にそれ
ぞれ平面視で重複する位置にコモン導通部としての連絡用パターン54が形成されている
図9に示すように、拘束層の上側の層47の上面には、圧電シ−ト34におけるコモン
電極37と平面視でほぼ同じ大きさで重複するようなコモン導通部としての連絡用パター
ン55と、下側の層46における第1接続用パターン53(個別には符号53−1,53
−2,53−3,53−4で示す)の少なくとも一部と平面視で重複するように、第2接
続用パターン56(個別には符号56−1,56−2,56−3,56−4で示す)が一
定間隔で配置形成されている。第2接続用パターン56とダミー個別電極38とは、第1
接続用パターン53を介し、且つ各圧電シートの層厚さ方向に貫通する導電部材60,6
2を介して電気的に導通している。
そして、この各第2接続用パターン56もそれぞれ平面視で圧電アクチュエータ12a
(12b)の一側端44(45)が延びる方向に対して角度α(60度程度の鋭角)にて
傾斜状に延びている(図9)。さらに、各第2接続用パターン56のパターン領域の輪郭
縁と、前記連絡用パターン55のパターン領域の直線状の輪郭縁55aとの最接近した位
置での間隔、並びに隣接する第2接続用パターン56、56のパターン領域の輪郭縁同士
の間隔は、一定距離に設定されている。
図10に示すように、圧電アクチュエータ12の最上層であるトップ層35の上面には
、拘束層の上側の層47における連絡用パターン55の一部に平面視で重複するようにコ
モン用導電層51が外周と中央にわたって複数箇所形成されている。また、トップ層35
の上面には、上側の層47における各第2接続用パターン56−1,56−2,56−3
,56−4にそれぞれ平面視で重複するように、個別用導電層52(個別には符号52−
1,52−2,52−3,52−4で示す)が一定間隔で配置形成されている。この各個
別用導電層52−1,52−2,52−3,52−4は、図10に示すように、トップ層
35の短辺縁(X方向)ひいては各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4と
略平行であって、その各個別電極の直線部36bの部位方向に伸びる直線状に形成される
が、各個別電極の直線部36bよりは短い。さらに、この各個別用導電層52−1,52
−2,52−3,52−4は、図10及び図14に示すように、その各下方に位置する圧
力室23、23の間の隔壁24の上方に配置されている。図14では、隔壁24の中心か
らわずかずれているが、その中心に一致させても良い。
さらに、図15、図16に示すように、トップ層35の上面には、フラットケーブル4
0の下面に形成されたコモン用接合電極部77及び個別用接合電極部78とにそれぞれに
接続するための表面電極(後付け電極)として、平面視矩形状等の個別用表面電極58と
コモン用表面電極57とが形成されている。その場合、図15に示すように、個別用表面
電極58は、トップシート35における各個別用導電層52−1,52−2,52−3,
52−4の長さ方向の適宜部分に平面視で一部だけ重複して電気的に接続するように島状
に形成され、且つ各個別用導電層52−1,52−2,52−3,52−4の列方向(Y
方向)に隣接する箇所では、X方向にずれるように千鳥状に配置形成されている。
換言すると、各個別用表面電極58は、対応する圧力室23に対して平面視で、それら
の配置間隔(ピッチ)Pの略半分だけずれた位置、即ち隣接する圧力室23,23の間の
隔壁24の上方に配置されることになる(図15)。
そして、拘束層の下側の層46の各第1接続用パターン53−1,53−2,53−3
,53−4の箇所には、下側にて隣接する圧電シ−ト34の各ダミー個別電極38−1,
38−2,38−3,38−4とそれぞれ上下方向に電気的に接続するために、下側の層
46の板厚さを貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ導電部材(導
電性ペースト)90が充填されている(図8)。
また、その層46における連絡用パターン54の箇所には、前記下側にて隣接する圧電
シート34のコモン電極37と上下方向に電気的に接続するために、前記と同様の複数の
スルーホール内にそれぞれ導電部材91が充填されている(図8)。
同様に、拘束層の上側の層47には、その第2接続用パターン56−1,56−2,5
6−3,56−4の箇所と下側の層46の第1接続用パターン53−1,53−2,53
−3,53−4の箇所とを個別的に電気的に接続するためにスルーホール内に導電部材9
2、及び連絡用パターン55と連絡用パターン54とを電気的に接続するためにスルーホ
ール内に導電部材93がそれぞれ充填されている(図9)。
トップ層35にも、前記と同様にして、個別用導電層52−1,52−2,52−3,
52−4の箇所と、下に隣接する上側の層47における第2接続用パターン56−1,5
6−2,56−3,56−4の箇所とを個別的に電気的に接続するためにスルーホール内
に導電部材94が充填され、また、トップ層35には、そのコモン用導電層51と下に隣
接する上側の層47における連絡用パターン55とを電気的に接続するためにスルーホー
ル内に導電部材95がそれぞれ充填されている(図10)。
シートを積層した場合、その上下に隣接するシートにおける個別電極36及びそれに対
応するダミー個別電極38、第1接続用パターン53、第2接続用パターン56の間を上
下に接続するための導電部材42a,42b,90,92,94同士を平面視で重複しな
い位置に配置させることが好ましい。
また、コモン用表面電極57は、トップ層35の上面に形成されたコモン用導電層51
の一部に平面視で重複するように、島状に後付けされるものである。コモン用表面電極5
7及び個別用表面電極58の後付けは、銀−パラジュウム系の導電部材をスクリーン印刷
形成することにより行われる。
図16は、トップ層35上のコモン用表面電極57と個別用表面電極58のみの配置パ
ターンを示す。
第1列の圧力室23−1に対応する個別用表面電極58−1の列、第2列の圧力室23
−2に対応する個別用表面電極58−2の列には、それぞれY方向に各個別用表面電極が
千鳥状に配列され、第3列の圧力室23−3に対応する個別用表面電極58−3の列、第
4列の圧力室23−4に対応する個別用表面電極58−4の列には、それぞれY方向に各
個別用表面電極が千鳥状に配列されている。第2列と第3列の間には、隙間が形成されて
いる。
また、コモン用表面電極57は、個別用表面電極58の列と平行な位置と、その列の延
長方向の位置とに複数群に分かれて配置形成されている。その詳細は、トップ層35のY
方向の一方の側縁に沿いかつ第1列の個別用表面電極58−1の列と間隔をおいて平行な
第1群57−1と、他方の側縁に沿いかつ第4列の個別用表面電極58−4の列と間隔を
おいて平行な第2群57−2と、第2列の個別用表面電極58−2と第3列の個別用表面
電極58−3との間で両列に平行な第3群57−3と、第1及び第2列の個別用表面電極
58−1、58−2の列のほぼ延長方向にあってトップ層35のX方向の両側縁に沿う第
4群57−4と、第3及び第4列の個別用表面電極58−1、58−2の列のほぼ延長方
向にあってトップ層35のX方向の両側縁に沿う第5群57−5とからなる。各群とも、
複数のコモン用表面電極57を有する。第1〜第3群の電極が個別用表面電極58の列の
両端寄りに分かれて位置するのは、後述するようにフレキシブルフラットケーブル40の
接合用電極78から延びる配線パターンに干渉しないようにするためである。
他方、トップ層35と重ねられるフレキシブルフラットケーブル40の下面(広幅面)
には、図17に示すように、前記コモン用表面電極57に接合されるコモン用接合電極7
7と、前記各個別用表面電極58に接合される個別用接合電極部78とが、それぞれ各コ
モン用表面電極57と個別用表面電極58とに対応する位置に形成される。
フレキシブルフラットケーブル40は、トップ層35の上面から個別用表面電極58の
列と直交する方向の外方に延びている。フレキシブルフラットケーブル40には、その先
端の辺40a(トップ層35の長辺に沿う辺)と、延出方向の両辺40b、40bとの3
辺に沿ってコモン用配線79bが形成され、また、各個別用接合電極78から延びる個別
配線79aが多数形成されている。個別配線79aは、多数の個別用接合電極78の間を
抜け、他の個別配線と交差しないように形成される。各個別配線79a及びコモン用配線
79bは、フレキシブルフラットケーブル40の他端側に設けられた駆動回路(図示せず
)に接続される。
コモン用配線79bは、各個別配線79aよりも十分に幅広く形成され、その配線の幅
の中に、トップ層35上の第1群、第4群及び第5群のコモン用表面電極57−1、57
−4、57−5に対応する第1群、第4群及び第5群のコモン用接合電極77−1、77
−4、77−5を含む。また、第2群のコモン用表面電極57−2のうち最も外側の電極
57−2aに対応するコモン用接合電極77−2aは、コモン用配線79bの幅の中に含
まれる。これらのコモン用配線79bの幅の中に含まれる電極は、コモン用配線79bと
電気的に接続されている。
第2群のコモン用表面電極57−2のうち内側の電極57−2b、57−2cに対応す
る電極77−2b、77−2cと、第3群のコモン用表面電極57−3に対応する電極7
7−3は、接続される配線を持たない。これらの電極は、個別用接合電極78よりも駆動
回路側に位置するので、個別用接合電極78から延びる多数の個別配線79aの間に位置
することになる。
図18は、トップ層35上の表面電極とフレキシブルフラットケーブル40の接合電極
との接合構造を示すものである。フレキシブルフラットケーブル40は、ポリイミドなど
のフレキシブルな絶縁フィルム材上に各接合電極77,78及び配線79a,79bを形
成したものである。個別用接合電極78に対応する位置の絶縁フィルム材に、エッチング
加工またはレーザ加工により開口64を形成し、その開口内の個別用接合電極78上に導
電性のハンダなどのろう材を付着しておいて、個別用接合電極78と表面電極58とを重
ね、両電極を押圧しながら加熱することで、その両電極をろう材で電気的にかつ機械的に
接合している。コモン用表面電極77と電極77も同様の構造で接合している。これら電
極の接合はすべてを同時に行うことができる。
上記のように、配線に接続されない電極77−2b、77−2cと77−3も、同様に
第2群のコモン用表面電極57−2b、57−2cと、第3群のコモン用表面電極57−
3と接合されるが、個別用電極としてもコモン電極としても機能しない、いわゆるダミー
電極である。これらダミー電極と表面電極との接合箇所は、個別用表面電極58と個別用
接合電極78との接合列と間隔をおいて平行に位置しており、フレキシブルフラットケー
ブル40と圧電アクチュエータ12との線膨張差にもとづく伸縮により、個別用表面電極
58と個別用接合電極78との接合部に応力が作用するのを抑えることができる。第1群
のコモン用表面電極57−1とそれに接合された電極77−1も、それらに平行に位置し
ており、同様に機能するとともにコモン用電極としても機能する。
また、これにより、フレキシブルフラットケーブル40を圧電アクチュエータ12の上
面側縁から立ち上がらせながら湾曲させて引き出す場合にも、個別用表面電極58と個別
用接合電極78との接合部に応力が作用するのを抑えることができる。
配線に接続されない電極77−2b、77−2c、77−3は、個別用接合電極78の
列と平行にできるだけ多く存在した方が、上記の応力を少なくすることができるが、個別
用接合電極78に接続された配線79aと干渉するので、実施形態では、列の端部分のみ
に設けた。
トップ層35上の第2群のコモン用表面電極57−2b、57−2cと、第3群のコモ
ン用表面電極57−3とは、圧電アクチュエータ12内のコモン電極37と電気的に接続
しない構成(つまりダミー電極)とすることもできる。ただし、フレキシブルフラットケ
ーブル40を、圧電アクチュエータ12から上記実施形態とは逆方向に引き出すことも可
能にしたいとき、トップ層35及びフレキシブルフラットケーブル40上の電極の配列パ
ターンをそのトップ層の中心Oに対して180度回転したとき点対称に形成しておくこと
で、圧電アクチュエータ12に対してフレキシブルフラットケーブル40の向きを変える
だけで対応でき、そのとき、第2群のコモン用表面電極57−2b、57−2cは、コモ
ン用の配線89bに接続できる。
前記実施形態では、ノズルの列は4列であったが、本発明では1列以上のノズル列に対
して適用できる。また、単一の圧電アクチュエータと単一のフレキシブルフラットケーブ
ルとの接合に対して適用できることはいうまでもない。第3群のコモン用表面電極57−
3及びそれに対応する電極77−3は、省略することもできる。
本発明の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのキャビティユニットと圧電アクチュエータと、フレキシブルフラットケーブルとを分離して示す斜視図である。 (a)は図1のVI−VI線矢視拡大断面図、(b)は絞り流路の拡大平面図である。 図1のVII−VII線矢視拡大断面図である。 キャビティユニットの一部分解斜視図である。 圧電アクチュエータの部分拡大断面図である。 コモン電極等のパターンを示す圧電シートの一部切欠き拡大平面図である。 個別電極等のパターンを示す圧電シートの一部切欠き拡大平面図である。 拘束層の下側の層におけるパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。 拘束層の上側の層におけるパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。 トップ層における個別用導電層等のパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。 圧電シートにおける個別電極とダミー電極とそれらの内部導通電極の位置を示す部分拡大斜視図である。 コモン電極等のパターンの詳細を示す圧電シートの一部切欠き拡大平面図である。 活性部における圧力室に対する個別電極とダミー電極との重なり関係を示す一部切欠き拡大平面図である。 トップ層の平面視における圧力室に対する個別電極と第1及び第2接続用パターンと個別用導電層との重なり関係を示す一部切欠き拡大平面図である。 トップ層の平面視における圧力室に対する個別電極と個別用導電層と個別用表面電極との重なり関係を示す一部切欠き拡大平面図である。 トップ層における個別用表面電極等のパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。 フレキシブルフラットケーブルの個別用接合電極等のパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。 トップ層における個別用表面電極とフレキシブルフラットケーブルの個別用接合電極との接合部を示す拡大断面図である。
6 インクジェット記録ヘッド
10 キャビティユニット
12 圧電アクチュエータ
22 ベースプレート
23 圧力室
24 ノズル
33,34 圧電シート
35 トップ層
36 個別電極
37 コモン電極
40 フラットケーブル
57 コモン用表面電極
58 個別用表面電極
77 コモン用接合電極
78 個別用接合電極

Claims (3)

  1. 複数個のノズルからなるノズル列と前記各ノズルに対応する圧力室の列とが形成された
    キャビティユニットと、
    前記各圧力室に対応して位置し、各圧力室内のインクに選択的に吐出圧力を付与する複
    数の活性部を有し、その各活性部に対応して列をなす複数の個別用表面電極と各活性部に
    共通なコモン用表面電極とを表面に有する圧電アクチュエータと、
    前記個別用表面電極に対応する複数の個別用接合電極及び前記コモン用表面電極に対応
    するコモン用接合電極を有し、その各接合用電極及び表面電極を介して前記各活性部に電
    圧を印加する配線パターンを有する配線基板とを備え、
    前記圧電アクチュエータの表面に、前記コモン用表面電極の複数個と、そのコモン用表
    面電極と前記活性部への電圧印加に寄与しないダミー用表面電極との複数個を、前記個別
    用表面電極の列に沿って配置し、
    前記配線基板は、前記圧電アクチュエータの表面上から前記個別用表面電極の列と直交
    する方向の外方に延びており、
    前記配線基板上の前記複数の個別用接合電極を前記個別用表面電極の列に対応する列に
    配置するとともに、前記コモン用表面電極と前記ダミー用表面電極との複数個に対応して
    前記コモン用接合電極と前記ダミー用接合電極との複数個を配置し、
    前記コモン用接合電極は、前記個別用接合電極の列方向の延長方向における前記配線基
    板の両端部分、及び、前記個別用接合電極の列方向と直交する方向における前記配線基板
    の縁部分に位置しており、
    前記個別用接合電極は、前記両端部分に位置する前記コモン用接合電極と前記縁部分に
    位置する前記コモン用接合電極との間、または、前記ダミー用接合電極と前記両端部分に
    位置する前記コモン用接合電極との間に位置しており、
    前記ダミー用接合電極は前記配線基板上に複数個設けられており、前記複数の前記ダミ
    ー用接合電極が、前記配線基板が延びる方向側の部分に位置しており、さらに、前記複数
    の前記ダミー用接合電極は、前記個別用接合電極の列に沿って並んで配置しており、
    前記複数の前記ダミー用接合電極の間隔が、前記個別用接合電極の列に属する前記複数
    の個別用接合電極の間隔よりも大きく、
    前記配線パターンは、前記複数の前記ダミー用電極の各々の間を通り、前記直交する方
    向に延在するインクジェット記録ヘッド。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記個別用接合電極の列方向と直交する方向に、前記個別用接合電極の列が複数個並ん
    で配置されており、
    前記直交する方向における前記複数の個別用接合電極の列の間に、前記ダミー用接合電
    極が配置されているインクジェット記録ヘッド。
  3. 請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記複数の個別用接合電極の列の間に配置される前記ダミー用接合電極は、前記個別用
    接合電極の列方向に沿って複数個並んで配置されており、
    さらに、前記個別用接合電極の列方向において、前記配線基板が延びる方向側の部分に
    配置された前記複数のダミー用接合電極に対してずれて配置されているインクジェット記
    録ヘッド。
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