JP5228842B2 - 圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5228842B2
JP5228842B2 JP2008302531A JP2008302531A JP5228842B2 JP 5228842 B2 JP5228842 B2 JP 5228842B2 JP 2008302531 A JP2008302531 A JP 2008302531A JP 2008302531 A JP2008302531 A JP 2008302531A JP 5228842 B2 JP5228842 B2 JP 5228842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
piezoelectric layer
active
potential
intermediate electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008302531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010129760A (ja
Inventor
祥嗣 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008302531A priority Critical patent/JP5228842B2/ja
Publication of JP2010129760A publication Critical patent/JP2010129760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5228842B2 publication Critical patent/JP5228842B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、圧電層を変形させることにより駆動する圧電アクチュエータの製造方法に関する。
特許文献1に記載の液体移送装置においては、流路ユニットの上面に、複数の圧力室を覆うように配置された共通電極を兼ねる振動板と、振動板の上面に配置された圧電層と、圧電層の上面の複数の圧力室と対向する部分にそれぞれ形成された個別電極とを有する圧電アクチュエータが配置されている。圧電層の各個別電極と共通電極としての振動板とに挟まれた部分はその厚み方向に分極されており、個別電極に駆動電位を付与すると、圧電層の個別電極と振動板とに挟まれた部分に分極方向と同じ方向の電界が発生し、この電界により圧電層のこの部分が水平方向に収縮する。これにより、振動板及び圧電層の圧力室と対向する部分が全体として圧力室側に凸となるように変形(いわゆるユニモルフ変形)し、この変形により圧力室の容積が小さくなることで圧力室内のインクの圧力が上昇して、圧力室に連通するノズルからインクが吐出される。
特開2008−265353号公報
また、いわゆるユニモルフ変形により駆動する圧電アクチュエータの構成として、特許文献1に記載されているもの以外に、特願2008−094150に記載されているようなものがある。特願2008−094150に記載の圧電アクチュエータにおいては、振動板の上面に互いに2つの圧電層が積層されて配置されており、これら2つの圧電層のうち下側の圧電層の下面、2つの圧電層の間、及び、上側の圧電層の上面に、それぞれ電極(下部電極、中間電極及び上部電極)が形成されている。そして、上側の圧電層(上部圧電層)の圧力室の中央部と対向する部分(第1活性部)が中間電極と上部電極とにより挟まれているとともに中間電極から上部電極に向かう方向に分極されている。一方、2つの圧電層の圧力室と対向する部分のうち平面視で第1活性部よりも外側の部分(第2活性部)が、上部電極と下部電極とにより挟まれているとともに、上部電極から下部電極に向かう方向に分極されている(当該出願の図64など参照)。
そして、このような圧電アクチュエータは、下部電極をグランド電位に保持するとともに、中間電極を所定の正の電位(例えば、20V程度)に保持した状態で、上部電極の電位をグランド電位と上記正の電位との間で切り替えることにより、振動板及び2つの圧電層の圧力室と対向する部分を、圧力室側及び圧力室と反対側に凸となるように変形させることができ、これにより、圧電層及び振動板を大きく変形させることができる。
ここで、特願2008−094150に記載の圧電アクチュエータにおいては、上記第1活性部と上記第2活性部とを分極させる必要がある。このとき、第1活性部と第2活性部とを同時に分極しようとすると、上部電極を中間電極よりも低電位とし、下部電極を上部電極よりも低電位とする必要がある。しかしながら、この場合には、下部電極と中間電極との電位差が大きくなってしまう。その結果、下部圧電層のこれらの電極に挟まれた部分に大きな電界が発生し、下部圧電層のこれらの部分にクラックが発生してしまう虞がある。
そこで、第1活性部と第2活性部とを別々に分極することが考えられるが、この場合でも、分極の際の各電極の電位によっては、第1活性部を分極する際に、下部圧電層の下部電極と中間電極とに挟まれた部分や、第2活性部に大きな電界が発生して、これらの部分にクラックが発生してしまう、あるいは、第2活性部を分極する際に、下部圧電層の下部電極と中間電極とに挟まれた部分や、第1活性部に大きな電界が発生して、これらの部分にクラックが発生してしまう虞がある。
本発明の目的は、圧電層に発生する電界を極力小さくすることが可能な圧電アクチュエータの製造方法を提供することである。
第1の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、振動板と、前記振動板の一表面側に配置された下部圧電層と、前記下部圧電層の前記振動板と反対側の面に配置された上部圧電層と、前記下部圧電層の前記振動板側の面に形成された下部電極と、前記下部圧電層と前記上部圧電層との間に形成されており、前記下部電極の一部分と対向する中間電極と、前記上部圧電層の前記下部圧電層と反対側の面に形成されており、前記中間電極と対向しているとともに、前記中間電極と対向しない部分において前記下部電極と対向した上部電極とを備えており、前記上部圧電層の前記上部電極と前記中間電極とに挟まれた部分が、前記中間電極から前記上部電極に向かって分極された第1活性部となっており、前記下部圧電層及び前記上部圧電層の前記下部電極と前記上部電極とに挟まれており且つ前記中間電極と対向しない部分が、前記上部電極から前記下部電極に向かって分極された第2活性部となった圧電アクチュエータの製造方法であって、前記第2活性部を分極する第2活性部分極工程と、前記第2活性部分極工程の後、前記第1活性部を分極する第1活性部分極工程とを備えており、前記第2活性部分極工程において、前記下部電極を前記上部電極よりも低い電位とするとともに、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極の間の電位とすることによって、前記上部電極と前記下部電極との間に分極電圧を印加し、前記第1活性部分極工程において、前記上部電極と前記下部電極とを同電位にした状態で、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極よりも高い電位とすることによって、前記上部電極と前記中間電極との間に、分極電圧を印加することを特徴とするものである。
第1活性部及び第2活性部を分極する際に、上部圧電層及び下部圧電層に過度に大きな電界が発生してしまうと、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまう虞がある。しかしながら、本発明では、互いに反対方向に分極させるべき第1活性部及び第2活性部を分極させる際に、上部圧電層及び下部圧電層に発生する電界を極力小さくすることができ、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまうのを防止することができる。なお、第1活性部は、第2活性部において上部電極から中間電極に向かう方向に分極された後、第1活性部分極工程において分極の向きが反転して中間電極から上部電極に向かう方向に分極される。また、本発明において、電極間に分極電圧を印加するというのは、電極間に電界を印加することと同じ意味である。
第2の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、振動板と、前記振動板の一表面側に配置された下部圧電層と、前記下部圧電層の前記振動板と反対側の面に配置された上部圧電層と、前記下部圧電層の前記振動板側の面に形成された下部電極と、前記下部圧電層と前記上部圧電層との間に形成されており、前記下部電極の一部分と対向する中間電極と、前記上部圧電層の前記下部圧電層と反対側の面に形成されており、前記中間電極と対向しているとともに、前記中間電極と対向しない部分において前記下部電極と対向した上部電極とを備えており、前記上部圧電層の前記上部電極と前記中間電極とに挟まれた部分が、前記上部電極から前記中間電極に向かって分極された第1活性部となっており、前記下部圧電層及び前記上部圧電層の前記下部電極と前記上部電極とに挟まれており且つ前記中間電極と対向しない部分が、前記下部電極から前記上部電極に向かって分極された第2活性部となった圧電アクチュエータの製造方法であって、前記第2活性部を分極する第2活性部分極工程と、前記第2活性部分極工程の後、前記第1活性部を分極する第1活性部分極工程とを備えており、前記第2活性部分極工程において、前記上部電極を前記下部電極よりも低い電位とするとともに、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極の間の電位とすることによって、前記上部電極と前記下部電極との間に分極電圧を印加し、前記第1活性部分極工程において、前記上部電極と前記下部電極とを同電位にした状態で、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極よりも低い電位とすることによって、前記上部電極と前記中間電極との間に、分極電圧を印加することを特徴とするものである。
第1活性部及び第2活性部を分極する際に、上部圧電層及び下部圧電層に過度に大きな電界が発生してしまうと、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまう虞がある。しかしながら、本発明では、互いに反対方向に分極させるべき第1活性部及び第2活性部を分極させる際に、上部圧電層及び下部圧電層に発生する電界を極力小さくすることができ、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまうのを防止することができる。なお、第1活性部は、第2活性部において中間電極から上部電極に向かう方向に分極された後、第1活性部分極工程において分極の向きが反転して上部電極から中間電極に向かう方向に分極される。また、本発明において、電極間に分極電圧を印加するというのは、電極間に電界を印加することと同じ意味である。
第3の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、第1又は第2の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法であって、前記中間電極が、前記下部電極の中央部と対向するように配置されており、前記下部電極が、前記中間電極、及び、前記下部電極の前記中間電極と対向する部分よりも外側の部分と対向するように配置されていることを特徴とするものである。
これによると、このような構成の圧電アクチュエータであっても、互いに反対方向に分極させるべき第1活性部及び第2活性部を分極させる際に、上部圧電層及び下部圧電層に発生する電界を極力小さくすることができ、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
第4の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、第1〜第3のいずれかの発明に係る圧電アクチュエータの製造方法であって、前記振動板、前記下部圧電層及び前記上部圧電層の積層方向から見て、前記下部電極と前記中間電極とが重なる面積と、前記上部電極と前記中間電極とが重なる面積とが、異なっていることを特徴とするものである。
第5の発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、第1〜第4のいずれかの発明に係る圧電アクチュエータの製造方法であって、前記圧電アクチュエータが、ノズル、及び、前記ノズルに連通する圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットに組み付けられた、前記圧力室内の液体に圧力を付与するためのものであって、前記第1活性部及び前記第2活性部が分極される前の状態の前記圧電アクチュエータが前記流路ユニットに組み付けられた後に、前記第1活性部分極工程及び前記第2活性部分極工程を行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1活性部及び第2活性部を分極する際に、上部圧電層及び下部圧電層に過度に大きな電界が発生してしまうと、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまう虞がある。しかしながら、本発明では、互いに反対方向に分極させるべき第1活性部及び第2活性部を分極させる際に、上部圧電層及び下部圧電層に発生する電界を極力小さくすることができ、上部圧電層及び下部圧電層にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。図1に示すように、プリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3、搬送ローラ4などを備えている。
キャリッジ2は走査方向(図1の左右方向)に往復移動する。インクジェットヘッド3はキャリッジ2の下面に取り付けられており、その下面に形成されたノズル15(図3参照)からインクを吐出する。搬送ローラ4は、記録用紙Pを紙送り方向(図1の手前方向)に搬送する。そして、プリンタ1においては、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3のノズル15から、記録用紙Pにインクが吐出されることにより、記録用紙Pに印刷が行われる。また、印刷が完了した記録用紙Pは、搬送ローラ4によって紙送り方向に排出される。
次にインクジェットヘッド3について詳細に説明する。図2は、図1のインクジェットヘッド3の分解斜視図である。図3は、図2のインクジェットヘッド3の平面図である。図4(a)は図3の部分拡大図である。図4(b)〜(d)は、それぞれ、図4(a)における、後述する振動板40、下部圧電層41及び上部圧電層42の上面を示した図である。図5は、図4(a)のV−V線断面図である。図6は、図4(a)のVI−VI線断面図である。
なお、図面を分かりやすくするため、図3、図4においては、後述する流路ユニット31の圧力室10及びノズル15除くインク流路の図示を省略し、図3においては、圧電アクチュエータ32の下部電極43及び中間電極44の図示を省略している。また、図4(a)においては、ともに点線で図示すべき下部電極43及び中間電極44を、それぞれ二点鎖線及び一点鎖線で図示している。さらに、図4(b)〜(d)においては、それぞれ、後述する下部電極43、中間電極44及び上部電極45にハッチングを付している。また、図6においては、流路ユニット31の圧力室10よりも下の部分の図示を省略している。
図2〜図6に示すように、インクジェットヘッド3は、流路ユニット31と圧電アクチュエータ32とを備えている。流路ユニット31は、複数のプレート21〜27が互いに積層されることによって、インク供給口9からインクが供給されるマニホールド流路11、及び、マニホールド流路11の出口からアパーチャ流路12を経て圧力室10に至り、さらに、圧力室10からディセンダ流路14を経てノズル15に至る複数の個別インク流路を有するインク流路(液体移送流路)が形成されている。そして、後述するように、圧電アクチュエータ32により、圧力室10内のインクに圧力が付与されると、圧力室10に連通するノズル15からインクが吐出される。
複数の圧力室10は、走査方向(図3の左右方向)を長手方向とする略楕円形の平面形状を有しており、紙送り方向(図3の上下方向)に沿って配列されて1つの圧力室列8を構成しており、このような圧力室列8が、走査方向に2列に配列されることによって1つの圧力室群7を構成している。さらに、このような圧力室群7が走査方向に沿って5つ配列されている。ここで、1つの圧力室群7に含まれる2列の圧力室列8を構成する圧力室10同士は、紙送り方向に関して互いにずれて配置されている。また、複数のノズル15も、複数の圧力室10と同様に配置されている。
そして、これら5つの圧力室群7のうち、図3の右側の2つを構成する圧力室10に対応するノズル15からはブラックのインクが吐出され、図3の左側の3つを構成する圧力室10に対応するノズル15からは、図3の右側に配列されているものから順に、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。なお、インク流路の他の部分の構成については、従来のものと同様であるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
圧電アクチュエータ32は、振動板40及び下部圧電層41、上部圧電層42、下部電極43、中間電極44及び上部電極45を備えている。振動板40は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料からなり、複数の圧力室10を覆うように、流路ユニット31の上面に配置されている。また、振動板40の厚みは20μm程度となっている。この振動板40は必ずしも圧電材料からなる必要はない。
下部圧電層41及び上部圧電層42は、振動板40と同様の圧電材料からなり、互いに積層されて振動板40の上面に配置されている。また、下部圧電層41及び上部圧電層42の厚みは、それぞれ20μm程度となっている。
下部電極43は、振動板40と下部圧電層41との間(下部圧電層41の振動板40側の面)に配置されており、各圧力室群7に対応して、各圧力室群7を構成する2列の圧力室列8に沿って紙送り方向に延びており、これら2列の圧力室列8を構成する複数の圧力室10と対向している。また、図示しないが、上記紙送り方向に延びた部分同士は互いに接続されている。また、下部電極43は、圧電アクチュエータ32の上方に配置されたフレキシブルプリント基板(FPC)50を介してドライバIC51に接続されており、ドライバIC51により常にグランド電位に保持されている。
中間電極44は、下部圧電層41と上部圧電層42との間に配置されており、圧力室群7毎に、それぞれ、複数の対向部44a及び接続部44b、44cを有している。複数の対向部44aは、紙送り方向に関する長さが圧力室10よりも短い略矩形の平面形状を有しており、複数の圧力室10の紙送り方向に関する略中央部と対向するように配置されている。
接続部44bは、紙送り方向に延びて、各圧力室群7を構成する2列の圧力室列8のうち、図4の右側に配置された圧力室列8を構成する複数の圧力室10に対応する複数の対向部44aの図4右側の端同士を接続している。接続部44cは、紙送り方向に延びて、各圧力室群7を構成する2列の圧力室列8のうち、図4の左側に配置された圧力室列8を構成する複数の圧力室10に対応する複数の対向部44aの図4左側の端同士を接続している。また、中間電極44は、FPC50を介してドライバIC51に接続されており、ドライバIC51により、常に、グランド電位とは異なる所定の電位(例えば、20V程度)に保持されている。
複数の上部電極45は、上部圧電層42の上面(下部圧電層41と反対側の面)に、
複数の圧力室10に対応して、複数の圧力室10のほぼ全域と対向するように配置されており、紙送り方向に関する長さが中間電極44の対向部44aよりも長い、略矩形の平面形状を有している。また、上部電極45は、走査方向に関するノズル15と反対側の端における一部分が、走査方向に圧力室10と対向しない部分まで延びており、この部分がFPC50に接続される接続端子45aとなっている。また、上部電極45は、FPC50を介してドライバIC51に接続されており、グランド電位と上記所定の電位(例えば、20V)との間でその電位が切り替えられる。
そして、このように下部電極43、中間電極44及び上部電極45が配置されることにより、上部圧電層42における圧力室10(上部電極45)の略中央部と対向する部分(第1活性部R1)において、上部電極45と中間電極44とが対向することとなる。この第1活性部R1は、中間電極44から上部電極45に向かって上向きに分極されている。
さらに、上部圧電層42及び下部圧電層41における圧力室10と対向する部分のうち、中間電極44と対向する部分よりも外側の部分(中間電極44と対向しない部分、第2活性部R2)において、上部電極45と下部電極43とが対向することとなる。そして、第2活性部R2は、上部電極45から下部電極43に向かって下向きに分極されている。
なお、下部圧電層41のうち、中間電極44と下部電極43とに挟まれた部分は、中間電極44から下部電極43に向かって下向きに分極されている。
ここで、圧電アクチュエータ32の動作について説明する。まず、圧電アクチュエータ32がインクを吐出させる動作を行う前の待機状態においては、前述したように、下部電極43及び中間電極44が、それぞれ、常にグランド電位及び上記所定の電位(例えば、20V)に保持されているとともに、上部電極45の電位が予めグランド電位に保持されている。この状態では、上部電極45が中間電極44よりも低電位になっているとともに、下部電極43と同電位となっている。
これにより、上部電極45と中間電極44との間の電位差が生じ、第1活性部R1にはその分極方向と同じ上向きの電界が発生し、第1活性部R1がこの電界と直交する水平方向に収縮する。これにより、いわゆるユニモルフ変形が生じ、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10に向かって凸となるように変形する。この状態では、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40が変形していない場合と比較して、圧力室10の容積が小さくなっている。
そして、インクを吐出させるべく圧電アクチュエータ32を駆動させる際には、上部電極45の電位を、一旦、上記所定の電位に切り替えた後、グランド電位に戻す。上部電極45の電位を上記所定の電位に切り替えると、上部電極45が中間電極44と同電位となるとともに、下部電極43よりも高電位となる。これにより、第1活性部R1の上記収縮が元に戻る。そしてこれと同時に、上部電極45と下部電極43との間に電位差が生じ、第2活性部にはその分極方向と同じ下向きの電界が発生し、第2活性部R2が水平方向に収縮する。これにより、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40が全体として、圧力室10と反対側に凸となるように変形し、圧力室10の容積が増加する。
この後、上部電極45の電位をグランド電位に戻すと、前述したのと同様、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10に向かって凸となるように変形し、圧力室10の容積が小さくなる。これにより、圧力室10内のインクの圧力が上昇し(圧力室10内のインクに圧力が付与され)、圧力室10に連通するノズル15からインクが吐出される。
また、上述したようにして圧電アクチュエータ32を駆動させる場合、上部電極45の電位をグランド電位から所定の電位に切り替えたときには、第1活性部R1が収縮した状態から収縮前の状態に伸長すると同時に、第2活性部R2が収縮するため、第1活性部R1の伸長が第2活性部R2の収縮に一部吸収される。一方、上部電極45の電位を所定の電位からグランド電位に戻したときには、第1活性部R1が収縮するとともに、第2活性部R2が収縮前の状態まで伸長するため、第1活性部R1の収縮が第2活性部R2の伸長によって一部吸収される。
以上のことから、下部圧電層41及び上部圧電層42の圧力室10と対向する部分の変形が、他の圧力室10と対向する部分に伝達して当該他の圧力室10に連通するノズル15からのインクの吐出特性が変動してしまう、いわゆるクロストークが抑制される。
なお、上述した待機状態及び圧電アクチュエータ32が駆動されている間においては、下部圧電層41の中間電極44と下部電極43との間の部分には常に電位差が生じており、下部圧電層41のこの部分には、その分極方向と同じ方向の電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は常に収縮した状態となっている。
次に、インクジェットヘッド3(圧電アクチュエータ32)の製造方法、より詳細には、上部圧電層42及び下部圧電層41(第1活性部R1及び第2活性部R2)の分極方法について説明する。図7は、上記分極の工程を示す工程図である。
第1活性部R1及び第2活性部R2を分極させる際には、まず、図7(a)に示すように、第1活性部R1及び第2活性部R2が分極されていない状態の圧電アクチュエータ32において、下部電極43を上部電極45よりも低電位(例えば、上部電極45を30V程度、下部電極43を−30V程度)にするとともに、中間電極44の電位を上部電極45と下部電極43との間の電位(例えば、グランド電位(0V))にする(第2活性部分極工程)。すると、上部電極45と下部電極43との間に電位差が生じ(分極電圧(電界)が印加され)、上部電極45と下部電極43とに挟まれた第2活性部R2に、上部電極45から下部電極43に向かって1.5kV/mm程度の電界が発生し、これにより、第2活性部R2が下向きに(上部電極45から下部電極43に向かって)分極される。
このとき、上部電極45と中間電極44との間にも電位差が生じており、これらの電極に挟まれた第1活性部R1には、1.5kV/mm程度の上部電極45から中間電極44に向かう下向きの電界が発生している。これにより、第1活性部R1は分極させるべき方向と反対向きに分極されることとなる。
また、このとき、中間電極44と下部電極43との間にも電位差が生じており、下部圧電層41のこれらの電極に挟まれた部分に1.5kV/mm程度の中間電極44から下部電極43に向かう下向きの電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は下向きに分極されることになる。
次に、図7(b)に示すように、上部電極45及び下部電極43を同電位(例えば、グランド電位(0V))にするとともに、中間電極44の電位をこれよりも高電位(例えば、30V程度)にする(第1活性部分極工程)。すると、上部電極45と中間電極44との間に電位差が生じ、上部電極45と中間電極44とに挟まれた第1活性部R1に1.5kV/mm程度の中間電極44から上部電極45に向かう上向きの電界が発生する。これにより、第1活性部R1の分極方向が反転し、中間電極44から上部電極45に向かって上向きに分極される。
このとき、中間電極44と下部電極43との間にも電位差が生じており、下部圧電層41のこれらの電極に挟まれた部分に1.5kV/mm程度の中間電極44から下部電極43に向かう下向きの電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は下向きに分極された状態に保持される。
ここで、第1活性部R1及び第2活性部R2を分極させるために、例えば、図8に示すように、上部電極45をグランド電位(0V)、中間電極44を上部電極45よりも高電位(例えば、30V程度)、下部電極43を上部電極45及び中間電極44よりも低電位(例えば、−60V程度)にするなどして、第1活性部R1と第2活性部R2とを同時に分極させることも考えられる。そして、このようにして第1活性部R1及び第2活性部R2を同時に分極すれば、圧電アクチュエータ32の製造工程が簡略化される。
しかしながら、この場合には、図8に示すように、下部圧電層41の中間電極44と下部電極43とに挟まれた部分に4.5kV/mm程度の、第1活性部R1及び第2活性部R2を分極させるための電界(1.5kV/mm程度)に比べて大きな電界が発生することとなり、この電界によって、下部圧電層41の中間電極44と下部電極43とに挟まれた部分にクラックが発生してしまう虞がある。クラックがあるとそこから徐々に大きな亀裂が生じる場合があるので、耐久性の面で好ましくない。
そこで、第1活性部R1及び第2活性部R2を別々に分極することが考えられるが、第1活性部R1及び第2活性部R2を別々に分極する方法としては、上述の図7に示すような方法以外に、
(i)図9(a)に示すように、下部電極43を上部電極45よりも低電位(例えば、上部電極45を30V程度、下部電極43を−30V程度)にするとともに、中間電極44を下部電極43と同電位(例えば、−30V程度)にすることによって、第2活性部R2を分極した後、図9(b)に示すように、本実施の形態と同様にして第1活性部R1を分極する方法、
(ii)図10(a)に示すように、下部電極43を上部電極45よりも低電位(上部電極45を30V程度、下部電極43を−30V程度)にするとともに、中間電極44を上部電極45と同電位(例えば、30V程度)にすることによって、第2活性部R2を分極した後、図10(b)に示すように、本実施の形態と同様にして第1活性部R1を分極する方法、
(iii)図11(a)に示すように、本実施の形態と同様にして、第1活性部R1を分極した後、図11(b)に示すように、下部電極43を上部電極45よりも低電位(例えば、上部電極45を30V程度、下部電極43を−30V程度)にするとともに、中間電極44を上部電極45と同電位(例えば、30V程度)にすることによって第2活性部R2を分極する方法などが考えられる。
しかしながら、上記(i)の方法により分極を行った場合には、図9(a)に示すように、第2活性部R2を分極する際に、第1活性部R1に3.0kV/mm程度の下向きの電界が発生する。また、上記(ii)の方法により分極を行った場合には、図10(a)に示すように、第2活性部R2を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に3.0kV/mm程度の下向きの電界が発生する。また、上記(iii)の方法により分極を行った場合には、図11(b)に示すように、第2活性部R2を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に3.0kV/mm程度の下向きの電界が発生する。
そして、これらの電界の電界強度(3.0kV/mm程度)は、上述したように第1活性部R1と第2活性部R2とを同時に分極したときに、下部圧電層41の中間電極44と下部電極43とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度(4.5kV/mm程度)を比較すれば小さいものの、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極に用いられる電界の電界強度(1.5kV/mm程度)に比べて大きく、この電界により、下部圧電層41及び上部圧電層42のこれらの電界が発生した部分にクラックが発生してしまう虞がある。この場合も、クラックがあるとそこから徐々に大きな亀裂が生じる場合があるので、耐久性の面で好ましくない。
これに対して、本実施の形態では、第2活性部R2を分極する際に、第1活性部R1、及び下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第2活性部R2の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となり、第1活性部R1を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第1活性部R1の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となる。したがって、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極の際に下部圧電層41及び上部圧電層42に発生する電界を極力小さくし、下部圧電層41及び上部圧電層42にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
以上に説明した実施の形態によると、第1活性部R1及び第2活性部R2を分極する際に、下部電極43を上部電極45よりも低電位(例えば、上部電極45を30V程度、下部電極43を−30V程度)にするとともに、中間電極44の電位を上部電極45と下部電極43との間の電位(例えば、グランド電位(0V))にすることによって第2活性部R2を分極した後、上部電極45及び下部電極43を同電位(例えば、グランド電位(0V))にするとともに、中間電極44の電位をこれよりも高電位(例えば、30V程度)にすることにより第1活性部R1を分極している。このため、第2活性部R2を分極する際に、第1活性部R1、及び下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第2活性部R2の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となり、第1活性部R1を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第1活性部R1の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となる。したがって、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極の際に下部圧電層41及び上部圧電層42に発生する電界を極力小さくし、下部圧電層41及び上部圧電層42にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本発明と同様の構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
一変形例では、図12に示すように、圧電アクチュエータ62において、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極方向が、本実施の形態とは逆になっている。すなわち、上部圧電層42の上部電極45と中間電極44とに挟まれた部分である第1活性部R1が、上部電極45から中間電極44に向かって下向きに分極されているとともに、下部圧電層41及び上部圧電層42の、上部電極45と下部電極43とに挟まれており、且つ、中間電極44と対向しない部分である第2活性部R2が、下部電極43から上部電極45に向かって上向きに分極されている。なお、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分は、下部電極43から中間電極44に向かって上向きに分極されている。
また、下部電極43が所定の電位(例えば、20V)に保持されているとともに、中間電極44がグランド電位に保持されている。なお、圧電アクチュエータ62の他の構成は、上述した実施の形態の圧電アクチュエータ32(図6参照)と同様であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
そして、このような圧電アクチュエータ62は、インクを吐出させる動作を行う前の待機状態においては、前述したように、下部電極43及び中間電極44が、それぞれ、常に上記所定の電位(例えば、20V)及びグランド電位に保持されているとともに、上部電極45の電位が予め上記所定の電位に保持されており、インクを吐出させるべく圧電アクチュエータ32を駆動させる際には、上部電極45の電位を、一旦、上記グランド電位に切り替えた後、上記所定の電位に戻す。これにより、振動板40、下部圧電層41及び上部圧電層42が、上述の圧電アクチュエータ32(図6参照)と同様に変形し、ノズル15からインクが吐出される。
また、このような圧電アクチュエータ62を製造する際に、第1活性部R1及び第2活性部R2を分極させるには、まず、図13(a)に示すように、第1活性部R1及び第2活性部R2が分極されていない状態の圧電アクチュエータ62において、上部電極45を下部電極43よりも低電位(例えば、下部電極43を30V程度、上部電極45を−30V程度)にするとともに、中間電極44の電位を上部電極45と下部電極43との間の電位(例えば、グランド電位(0V))にする(第2活性部分極工程)。すると、上部電極45と下部電極43との間に電位差が生じ(分極電圧(電界)が印加され)、上部電極45と下部電極43とに挟まれた第2活性部R2に、下部電極43から上部電極45に向かって1.5kV/mm程度の電界が発生し、これにより、第2活性部R2が下部電極43から上部電極45に向かって上向きに分極される。
このとき、上部電極45と中間電極44との間にも電位差が生じており、これらの電極に挟まれた第1活性部R1には、1.5kV/mm程度の中間電極44から上部電極45に向かう上向きの電界が発生している。これにより、第1活性部R1は分極させるべき方向と反対向きに分極されることとなる。
また、このとき、中間電極44と下部電極43との間にも電位差が生じており、下部圧電層41のこれらの電極に挟まれた部分に1.5kV/mm程度の下部電極43から中間電極44に向かう上向きの電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は上向きに分極されることになる。
次に、図13(b)に示すように、上部電極45及び下部電極43を同電位(例えば、グランド電位(0V))にするとともに、中間電極44の電位をこれよりも低電位(例えば、−30V程度)にする(第1活性部分極工程)。すると、上部電極45と中間電極44との間に電位差が生じ、上部電極45と中間電極44とに挟まれた第1活性部R1に1.5kV/mm程度の上部電極45から中間電極44に向かう下向きの電界が発生する。これにより、第1活性部R1の分極方向が反転し、上部電極45から中間電極44に向かって下向きに分極される。
このとき、中間電極44と下部電極43との間にも電位差が生じており、下部圧電層41のこれらの電極に挟まれた部分に1.5kV/mm程度の下部電極43から中間電極44に向かう上向きの電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は上向きに分極された状態に保持される。(変形例1)
この場合でも、第2活性部R2を分極する際に、第1活性部R1、及び下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第2活性部R2の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となり、第1活性部R1を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第1活性部R1の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となる。したがって、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極の際に下部圧電層41及び上部圧電層42に発生する電界を極力小さくし、下部圧電層41及び上部圧電層42にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
なお、圧電アクチュエータ62においても、第1活性部R1及び第2活性部R2を同時に分極する、あるいは、第1活性部R1及び第2活性部R2を変形例1とは別の手順で別々に分極することも可能であるが、いずれの場合にも、上述の実施の形態において説明したのと同様、第1活性部R1及び第2活性部R2を分極する際に、下部圧電層41あるいは上部圧電層42に、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極に用いられる電界よりも大きな電界が発生することとなり、下部圧電層41あるいは上部圧電層42にクラックが発生してしまう虞がある。
ここで、圧電アクチュエータ62において、第1活性部R1及び第2活性部R2を同時に分極する方法、及び、第1活性部R1及び第2活性部R2を変形例1とは別の手順で別々に分極する方法は、上述の図8〜図11において、電極43〜45に付与する電位の大小関係を上述の実施の形態とは逆にしたもの(図8〜図11において、+30Vを−30Vに置き換えるとともに、−30Vを+30Vに置き換えたもの)であり、下部圧電層41及び上部圧電層42に発生する電界は、図8〜図11に示したものと同じ大きさであり、その向きが逆になるだけであるので、ここでは、これらの詳細な説明を省略する。
また、圧電アクチュエータの構成は、実施の形態のものには限られない。一変形例では、図14(a)〜(d)に示すように、上記実施の形態の下部電極43及び中間電極44(図4参照)の代わりに、下部電極143及び中間電極144が配置されている(変形例2)。
下部電極143は、各圧力室列8に沿って紙送り方向(図14の上下方向)に延びており、圧力室列8を構成する複数の圧力室10と対向している。また、図示しないが、これら紙送り方向に延びた部分同士が互いに接続されている。
中間電極144は、対向部44a(図4参照)と同様、複数の圧力室10と対向するように配置された複数の対向部144aと、各圧力室列8の間と対向する部分において紙送り方向に延びて、隣接する圧力室列8を構成する複数の圧力室10に対応する複数の対向部144aの端部同士を接続させる接続部144bとを有している。
このような圧電アクチュエータにおいても、図6相当の断面は、圧電アクチュエータ32と同様のもの(図6において、43の符号を143の符号に、44aの符号を144aの符号にそれぞれ置き換えたもの)となり、上記実施の形態と同様、下部電極143を上部電極45よりも低電位にするとともに、中間電極144を上部電極45と下部電極43との間の電位とすることにより、第2活性部R2を分極する際に、第1活性部R1、及び下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第2活性部R2の分極に用いられる電界と同程度となり、第1活性部R1を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第1活性部の分極に用いられる電界と同程度となる。したがって、第1活性部R1及び第2活性部R2の分極の際に下部圧電層41及び上部圧電層42に発生する電界を極力小さくし、下部圧電層41及び上部圧電層42にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
別の一変形例では、図15に示すように、圧電アクチュエータ72において、本実施の形態における中間電極44(図6参照)の代わりに、中間電極154が形成されている。中間電極154は、下部圧電層41と上部圧電層42との間における、平面視で圧力室10の中央部を取り囲む部分に配置されており、これにより、上部圧電層42における圧力室10の中央部を取り囲む部分と対向する部分において、上部電極45と中間電極154とが対向しており、下部圧電層41及び上部圧電層42における圧力室10の略中央部(中間電極154と対向しない部分)と対向する部分において、下部電極43と上部電極45とが対向している。また、上部圧電層42の上記上部電極45と中間電極154とにより挟まれた部分が、中間電極154から上部電極45に向かって上向きに分極された第1活性部R3となっており、下部圧電層41及び上部圧電層42の上部電極45と下部電極43とに挟まれており、且つ、中間電極154と対向しない部分が、上部電極45から下部電極43に向かって下向きに分極された第2活性部R4となっている。なお、下部電極43と中間電極154とに挟まれた、下部圧電層41の圧力室10の中央部を取り囲む部分と対向する部分は、中間電極154から下部電極43に向かって下向きに分極されている。
このような圧電アクチュエータ72を駆動させるためには、まず、圧電アクチュエータ72がインクを吐出させる動作を行う前の待機状態において、下部電極43及び中間電極154を、それぞれ、常にグランド電位及び上記所定の電位(例えば、20V)に保持しておくとともに、上部電極45の電位を予めグランド電位に保持しておく。この状態では、上部電極45が中間電極154よりも低電位になっているとともに、下部電極43と同電位となっている。
これにより、上部電極45と中間電極154との間の電位差が生じ、第1活性部R3にはその分極方向と同じ上向きの電界が発生し、第1活性部R3がこの電界と直交する水平方向に収縮する。これにより、いわゆるユニモルフ変形が生じ、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10と反対側に凸となるように変形する。この状態では、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40が変形していない場合と比較して、圧力室10の容積が大きくなっている。
そして、インクを吐出させるべく圧電アクチュエータ72を駆動させる際には、上部電極45の電位を、上記所定の電位に切り替える。すると、上部電極45が中間電極154と同電位となるとともに、下部電極43よりも高電位となる。これにより、第1活性部R1の上記収縮が元に戻る。そしてこれと同時に、上部電極45と下部電極43との間に電位差が生じ、第2活性部R4にはその分極方向と同じ下向きの電界が発生し、第2活性部R4が水平方向に収縮する。これにより、上部圧電層42、下部圧電層41及び振動板40が全体として、圧力室10に向かって凸となるように変形し、圧力室10の容積が小さくなる。これにより、圧力室10内のインクの圧力が上昇し(圧力室10内のインクに圧力が付与され)、圧力室10に連通するノズル15からインクが吐出される。
また、このような圧電アクチュエータ72の製造において、第1活性部R3及び第2活性部R4を分極する際には、まず、図16(a)に示すように、下部電極43を上部電極45よりも低電位(例えば、上部電極45が30V程度、下部電極43が−30V程度)にするとともに、中間電極154の電位を上部電極45と下部電極43との間の電位(例えば、グランド電位(0V))にする(第2活性部分極工程)。すると、上部電極45と下部電極43との間に電位差が生じ(分極電圧(電界)が印加され)、上部電極45と下部電極43とに挟まれた第2活性部R4に、上部電極45から下部電極43に向かって1.5kV/mm程度の電界が発生し、これにより、第2活性部R4が上部電極45から下部電極43に向かって下向きに分極される。
このとき、上部電極45と中間電極154との間にも電位差が生じており、これらの電極に挟まれた第1活性部R3には、1.5kV/mm程度の上部電極45から中間電極154に向かう下向きの電界が発生している。これにより、第1活性部R3は分極させるべき方向と反対向きに分極されることとなる。
また、このとき、中間電極154と下部電極43との間にも電位差が生じており、下部圧電層41のこれらの電極に挟まれた部分に1.5kV/mm程度の中間電極154から下部電極43に向かう下向きの電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は下向きに分極されることになる。
次に、図16(b)に示すように、上部電極45及び下部電極43を同電位(例えば、グランド電位(0V))にするとともに、中間電極154の電位をこれよりも高電位(例えば、30V程度)にする(第1活性部分極工程)。すると、上部電極45と中間電極154との間に電位差が生じ、上部電極45と中間電極154とに挟まれた第1活性部R3に1.5kV/mm程度の中間電極154から上部電極45に向かう上向きの電界が発生する。これにより、第1活性部R3の分極方向が反転し、中間電極154から上部電極45に向かって上向きに分極される。
このとき、中間電極154と下部電極43との間にも電位差が生じており、下部圧電層41のこれらの電極に挟まれた部分に1.5kV/mm程度の中間電極154から下部電極43に向かう下向きの電界が発生している。これにより、下部圧電層41のこの部分は下向きに分極された状態に保持される(変形例4)。
この場合でも、本実施の形態と同様、第2活性部R4を分極する際に、第1活性部R3、及び下部圧電層41の下部電極43と中間電極154とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第2活性部R4の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となり、第1活性部R3を分極する際に、下部圧電層41の下部電極43と中間電極154とに挟まれた部分に発生する電界の電界強度は、第1活性部R3の分極に用いられる電界と同程度(1.5kV/mm程度)となる。したがって、第1活性部R3及び第2活性部R4の分極の際に下部圧電層41及び上部圧電層42に発生する電界を極力小さくし、下部圧電層41及び上部圧電層42にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
なお、圧電アクチュエータ72においても、第1活性部R3及び第2活性部R4の分極方向が、上述したのと逆であってもよい。この場合には、下部電極43を上部電極45よりも高電位(例えば、下部電極43を30V程度、上部電極45を−30V程度)にするとともに、中間電極154を上部電極45と下部電極43との間の電位(例えば、グランド電位(0V))にすることにより、第2活性部R4を分極した後、下部電極43と上部圧電層45とを同電位(例えば、グランド電位(0V))とするとともに、中間電極154を、下部電極43及び上部電極45よりも低電位(例えば、−30V程度)とすることによって、第1活性部R3を分極すればよい。
また、本実施の形態では、第2活性部分極工程において、中間電極44の電位を、上部電極45の電位と下部電極43の電位のちょうど中間の電位とした(上部電極45を30V程度、下部電極43を−30V程度にしたのに対して中間電極44をグランド電位(0V)にした)が、このときの中間電極44の電位は、上部電極45の電位と下部電極43の電位との間の電位であれば、他の電位であってもよい。
この場合には、本実施の形態の場合と比較すると、第2活性部R2を分極する際に、第1活性部R1あるいは下部圧電層41の下部電極43と中間電極44とに挟まれた部分のいずれか一方が、第2活性部R2を分極するための電界強度(1.5kV/mm程度)よりも小さくなるととともに、他方が、当該電界強度よりも大きくなってしまうものの、当該他方の電界強度は、中間電極44の電位を上部電極45又は下部電極43と同電位(30V程度又は−30V程度)にした場合の当該他方における電界強度(3.0kV/mm程度、図9(a)、図10(a)参照)と比較すれば小さなものとなるので、下部圧電層41及び上部圧電層42にクラックが発生してしまうのを防止することができる。
以上では、圧力室内のインクに圧力を付与することによりノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドに用いられる圧電アクチュエータの製造に本発明を適用した例について説明したが、これには限られず、ノズルからインク以外の液体を吐出する液体吐出ヘッド、圧力室内の液体に圧力を付与することによって圧力室を含む液体流路内の液体を移送する液体移送装置、さらには、液体移送装置以外の装置に用いられる圧電アクチュエータに本発明を適用することも可能である。
本発明における実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図2のインクジェットヘッドの平面図である。 (a)が図3の部分拡大図、(b)〜(d)が(a)の各プレートの表面の図である。 図4(a)のV−V線断面図である。 図4(a)のVI−VI線断面図である。 インクジェットヘッド(圧電アクチュエータ)の製造工程を示す工程図である。 第1活性部及び第2活性部を同時に分極させる場合の、圧電アクチュエータの各電極の電位を示す図である。 実施の形態とは異なる方法で、第1活性部及び第2活性部を別々に分極する工程の一例を示す図である。 実施の形態とは異なる方法で、第1活性部及び第2活性部を別々に分極する工程の別の一例を示す図である。 実施の形態とは異なる方法で、第1活性部及び第2活性部を別々に分極する工程のさらに別の一例を示す図である。 変形例1の図6相当の図である。 変形例1の図7相当の図である。 変形例2の図4相当の図である。 変形例3の図6相当の図である。 変形例4の図7相当の図である。
符号の説明
10 圧力室
31 流路ユニット
32 圧電アクチュエータ
40 振動板
41 下部圧電層
42 上部圧電層
43 下部電極
44 中間電極
45 上部電極
62 圧電アクチュエータ
72 圧電アクチュエータ
143 下部電極
144 中間電極
154 中間電極

Claims (5)

  1. 振動板と、
    前記振動板の一表面側に配置された下部圧電層と、
    前記下部圧電層の前記振動板と反対側の面に配置された上部圧電層と、
    前記下部圧電層の前記振動板側の面に形成された下部電極と、
    前記下部圧電層と前記上部圧電層との間に形成されており、前記下部電極の一部分と対向する中間電極と、
    前記上部圧電層の前記下部圧電層と反対側の面に形成されており、前記中間電極と対向しているとともに、前記中間電極と対向しない部分において前記下部電極と対向した上部電極とを備えており、
    前記上部圧電層の前記上部電極と前記中間電極とに挟まれた部分が、前記中間電極から前記上部電極に向かって分極された第1活性部となっており、
    前記下部圧電層及び前記上部圧電層の前記下部電極と前記上部電極とに挟まれており且つ前記中間電極と対向しない部分が、前記上部電極から前記下部電極に向かって分極された第2活性部となった圧電アクチュエータの製造方法であって、
    前記第2活性部を分極する第2活性部分極工程と、
    前記第2活性部分極工程の後、前記第1活性部を分極する第1活性部分極工程とを備えており、
    前記第2活性部分極工程において、前記下部電極を前記上部電極よりも低い電位とするとともに、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極の間の電位とすることによって、前記上部電極と前記下部電極との間に分極電圧を印加し、
    前記第1活性部分極工程において、前記上部電極と前記下部電極とを同電位にした状態で、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極よりも高い電位とすることによって、前記上部電極と前記中間電極との間に、分極電圧を印加することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  2. 振動板と、
    前記振動板の一表面側に配置された下部圧電層と、
    前記下部圧電層の前記振動板と反対側の面に配置された上部圧電層と、
    前記下部圧電層の前記振動板側の面に形成された下部電極と、
    前記下部圧電層と前記上部圧電層との間に形成されており、前記下部電極の一部分と対向する中間電極と、
    前記上部圧電層の前記下部圧電層と反対側の面に形成されており、前記中間電極と対向しているとともに、前記中間電極と対向しない部分において前記下部電極と対向した上部電極とを備えており、
    前記上部圧電層の前記上部電極と前記中間電極とに挟まれた部分が、前記上部電極から前記中間電極に向かって分極された第1活性部となっており、
    前記下部圧電層及び前記上部圧電層の前記下部電極と前記上部電極とに挟まれており且つ前記中間電極と対向しない部分が、前記下部電極から前記上部電極に向かって分極された第2活性部となった圧電アクチュエータの製造方法であって、
    前記第2活性部を分極する第2活性部分極工程と、
    前記第2活性部分極工程の後、前記第1活性部を分極する第1活性部分極工程とを備えており、
    前記第2活性部分極工程において、前記上部電極を前記下部電極よりも低い電位とするとともに、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極の間の電位とすることによって、前記上部電極と前記下部電極との間に分極電圧を印加し、
    前記第1活性部分極工程において、前記上部電極と前記下部電極とを同電位にした状態で、前記中間電極を前記上部電極及び前記下部電極よりも低い電位とすることによって、前記上部電極と前記中間電極との間に、分極電圧を印加することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  3. 前記中間電極が、前記下部電極の中央部と対向するように配置されており、
    前記下部電極が、前記中間電極、及び、前記下部電極の前記中間電極と対向する部分よりも外側の部分と対向するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  4. 前記振動板、前記下部圧電層及び前記上部圧電層の積層方向から見て、前記下部電極と前記中間電極とが重なる面積と、前記上部電極と前記中間電極とが重なる面積とが異なっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  5. 前記圧電アクチュエータが、
    ノズル、及び、前記ノズルに連通する圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットに組み付けられた、前記圧力室内の液体に圧力を付与するためのものであって、
    前記第1活性部及び前記第2活性部が分極される前の状態の前記圧電アクチュエータが前記流路ユニットに組み付けられた後に、前記第1活性部分極工程及び前記第2活性部分極工程を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
JP2008302531A 2008-11-27 2008-11-27 圧電アクチュエータの製造方法 Active JP5228842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008302531A JP5228842B2 (ja) 2008-11-27 2008-11-27 圧電アクチュエータの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008302531A JP5228842B2 (ja) 2008-11-27 2008-11-27 圧電アクチュエータの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010129760A JP2010129760A (ja) 2010-06-10
JP5228842B2 true JP5228842B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=42329956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008302531A Active JP5228842B2 (ja) 2008-11-27 2008-11-27 圧電アクチュエータの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5228842B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6107520B2 (ja) * 2013-07-31 2017-04-05 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータ及び液体吐出装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3801057B2 (ja) * 2002-01-30 2006-07-26 ブラザー工業株式会社 圧電トランスデューサおよびそれを用いた液滴噴射装置
JP4802445B2 (ja) * 2003-09-29 2011-10-26 株式会社村田製作所 積層型圧電素子とその製造方法
JP4450636B2 (ja) * 2004-02-12 2010-04-14 株式会社豊田中央研究所 圧電セラミックスの製造方法
US7980680B2 (en) * 2007-03-30 2011-07-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing piezoelectric actuator, method for manufacturing liquid transporting apparatus, piezoelectric actuator, and liquid transporting apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010129760A (ja) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4596030B2 (ja) 圧電アクチュエータ及び液体移送装置、並びに、圧電アクチュエータの製造方法
JP4788764B2 (ja) 圧電アクチュエータ及び液体移送装置
JP6213335B2 (ja) 液体吐出装置
JP2011212865A (ja) 圧電アクチュエータ
JP5428656B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2016132123A (ja) 液体吐出装置
JP4059168B2 (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びプログラム
US8353579B2 (en) Droplet ejecting head capable of suppressing worsening of deformation efficiency of actuator
JP5240001B2 (ja) 圧電アクチュエータの製造方法、圧電アクチュエータ、及び、液体移送装置
JP5402476B2 (ja) 液滴吐出装置
JP5012625B2 (ja) 液体移送装置及び圧電アクチュエータ
JP5392187B2 (ja) 圧電アクチュエータ及び液体噴射装置
JP4973646B2 (ja) 液体移送装置の製造方法及び圧電アクチュエータの製造方法
JP2011167875A (ja) 圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの製造方法
JP5228842B2 (ja) 圧電アクチュエータの製造方法
JP4900218B2 (ja) 液体移送装置及び圧電アクチュエータ
JP2008055900A (ja) 液滴噴射装置及び液滴噴射装置の製造方法
JP4930390B2 (ja) 液体移送装置
JP5206071B2 (ja) 圧電アクチュエータ及び液体移送装置
JP4831186B2 (ja) 液体移送装置の製造方法
JP2009241325A (ja) 液体移送装置及び液体移送装置の製造方法
JP6347300B2 (ja) 液体噴射ヘッド
JP6476884B2 (ja) 液体吐出装置
JP2010233428A (ja) 圧電アクチュエータの駆動装置
JP2006082357A (ja) インクジェットヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130304

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5228842

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150