JP4558198B2 - 鉄欠乏症の予防または治療のための治療組成物の成分として用いる鉄−デキストラン化合物、および前記鉄−デキストラン化合物の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の背景および先行技術
鉄欠乏性貧血は、大局的見地から見ると、極めてよく見られる(場合によっては最もよく見られる)ヒトの病理学的症状の一つとして記載されている。また、ブタおよび他の家畜の近代的な農場飼育において、適当な予防的対策がとられない限り、鉄欠乏性貧血が問題となる。
【0002】
鉄欠乏性貧血は鉄含有製剤を経口投与することによって防止したり、治療できることが多いが、経口投与におけるバイオアベイラビリティの変動を回避し、確実に効果的な投与を行うために、非経口投与可能な鉄製剤を用いるのが多くの場合に好ましい。
【0003】
従って、非経口使用、すなわち皮下、筋肉内または静脈内投与用の鉄含有製剤は、多年に亙り動物またはヒトの医師の裁量に任されてきた。
【0004】
様々な鉄含有物質が、鉄欠乏性貧血の非経口投与可能な製剤の成分として用いられまたは提案されてきたが、現在認められている最もありふれた製剤は、デキストランと組み合わせたオキシ水酸化第二鉄(または水酸化第二鉄)の結合生成物を含んでなるものである。デキストランは、微生物Leuconostoc mesenteroidesによって産生されるポリマー性炭水化物である。
【0005】
非経口投与用の鉄含有製剤は、ヘモグロビン合成のための鉄を容易に利用可能であること、局所性または全身性副作用がないこと、および周囲温度で十分な保存寿命を可能にする保存時の安定性などの幾つかの要件を満足しなければならないことは明らかである。
【0006】
貧血の治療用の鉄−デキストラン製剤は数十年来市販されてきており、製造法および出発物質選択における多くの変法がこれらの製剤の安定性を向上させかつその投与によって得られる副作用の量を減少させる目的で提案されてきた。
【0007】
これらの問題点を扱っている特許明細書の例として、下記のものを引用することができる。
【0008】
米国特許第2,885,393号明細書(1959年)には、鉄−デキストラン複合体の基本的製造法であって、デキストランの平均分子量が30,000〜80,000ダルトン以下であるものが記載されている。これらの複合体のヒト治療に対する適合性は、この特許明細書からは明らかになっていない。
【0009】
US Re.24,642号明細書(1959年)には、筋肉内注射を目的とした鉄溶液についての要件が詳細に説明されており、この特許明細書の内容は、その開示の一部として本明細書に引用される。この特許明細書では、水酸化第二鉄と25℃での平均固有粘度が約0.025〜約0.25のデキストランとの実質的に非イオン性複合体、並びに上記のデキストランを第二鉄塩とアルカリ塩基との反応によってインシテューで形成した水酸化第二鉄と接触させることによる上記複合体の製造法が記載されている。デキストランの所望な分子量についての情報は記載されておらず、部分解重合を除いて、デキストランの化学修飾については全く示唆されていない。
【0010】
米国特許第3,093,545号明細書(1963年)。この特許明細書では、最後に上記した特許明細書で調製したものと極めて類似している生成物の改良製造法における温度およびpH値などが幾分詳細に開示されている。
【0011】
英国特許第1,200,902号明細書(1970年)では、水酸化第二鉄をインシテューで製造するのとは異なり、水酸化第二鉄は制御された条件下ではデキストランと容易に複合体を形成するので、水酸化第二鉄を制御された条件下で予備成形するのが有利であることが教示されている。重量平均分子量が例えば500〜50,000ダルトンの範囲であり、好ましくは1,000〜10,000ダルトンの範囲である部分解重合したデキストランだけでなく、デキストランの改質形態または誘導体、例えば水素化デキストランまたは酸化デキストランまたはアルカリ処理したデキストランも理論的可能性として考えられることが記載されている。しかしながら、具体的に記載されている唯一のデキストランは、平均分子量がそれぞれ3,000および5,000ダルトンの酸化デキストランである。水酸化第二鉄は、デキストランと接触する前に調製される。このことは、水酸化第二鉄をインシテューで、すなわちデキストランの存在下で、沈澱させることによって形成したより均質な生成物とは対照的にオキシ水酸化第二鉄の上にデキストランがコーティングを形成しているものから生成物がなることを意味している。
【0012】
デンマーク国特許第117,730号明細書(1970年)には、分子量が2,000〜10,000ダルトンの水素化デキストランを水性媒質中で水酸化第二鉄と反応させる方法が記載されている。具体例に用いられるデキストランの平均分子量は、記載されていない。しかしながら、固有粘度は、約0.05として記載されており、これは平均分子量が約5,000ダルトンに相当するはずである。
【0013】
デンマーク国特許第122,398号明細書(1972年)には、水酸化第二鉄と複合体化合物を調製するための水素化デキストランの使用も開示されており、非水素化デキストランを用いる場合よりかなり毒性が低くなることが記載されている。この特許明細書の主題は、湿った水酸化第二鉄を乾燥した水素化デキストランと混合し、場合によってはクエン酸またはクエン酸塩を添加した後、混合物を加熱して、精製する方法である。
【0014】
米国特許第3,697,502号明細書(1972年)には、鉄−デキストラン製剤の製造法であって、クエン酸をデキストランに加え、同時にアルカリ金属水酸化物溶液および塩化第二鉄溶液を加える方法が開示されている。デキストラン平均分子量は、3,000〜20,000ダルトンの間である。具体例に用いられるデキストランの分子量は、それぞれ7,000および10,000ダルトンである。
【0015】
デンマーク国特許第129,353号明細書(1974年)は、デキストランの平均分子量が高々50,000ダルトンの水酸化第二鉄−デキストラン誘導体の同様な製造法に関するものであり、そのポリマー鎖の末端基を修飾して、末端の還元性アンヒドログルコース単位を相当するカルボン酸気に転換した。デキストランの分子量について示された限界は極めて広く、すなわち500〜50,000ダルトンであり、好ましくは1,000〜10,000ダルトンであったが、唯一の例示されたデキストランの平均分子量は5,000ダルトンである。
【0016】
デンマーク国特許第129,942号明細書(1974年)は直ぐ上に記載したデンマーク国特許明細書と類似しており、デキストランヘプトン酸またはデキストリンヘプトン酸との水酸化第二鉄の複合体の製造を記載している。ヘプトン酸は、相当するシアンハイドライドを加水分解することによって調製される。
【0017】
米国特許第4,827,945号明細書(1989年)および第5,102,652号明細書(1992年)は、いずれもデキストランのようなポリマー性材料をコーティングしたまたは組み合わせた酸化鉄のような超常磁性金属酸化物を記載している。ポリマーを2つの異なる酸化段階での金属酸化物の混合物と接触させ、超常磁性の組合せ生成物を生成させ、これを後に酸化して総ての金属酸化物を上記酸化段階の最高のものに変換する。この生成物は、医療診断における磁気共鳴画像形成においてコントラスト剤として特に有用である。しかしながら、それらは鉄欠乏性貧血の治療に用いることができることも記載されている。デキストランのような炭水化物などのポリマーの分子量は、好ましくは5,000〜250,000ダルトンである。
【0018】
英国特許第1,076,219号明細書には、水酸化第二鉄を所定の比率のソルビトール、グルコン酸およびオリゴ糖類からなり、ソルビトールが主成分である複合体系製剤に結合させることを特徴とする、鉄製剤の製造が記載されている。この特許明細書の例の一つでは、平均分子量が約1000ダルトンの水素化デキストランがオリゴ糖類として用いられる。このデキストランの生産について記載した方法から、極低分子量成分の含量が高くなければならないことが推測される。しかしながら、本発明に関連して更に重要なことは(下記の説明を参照されたい)、複合体形成の時点において、デキストランの水素化モノマー、すなわちソルビトールが多量に含まれていることである。
【0019】
上記特許明細書に反映されているように、貧血の治療用の鉄−デキストラン製剤を改良するための幾つかの試みにも拘わらず、当該技術分野の状態に従って調製した製剤には幾つかの欠陥がある。
【0020】
これは、幾人かの患者では、遅延過敏症または重篤なアナフィラキシー性副作用を引起し、例えば呼吸困難、低血圧、ショックおよび死亡を生じることがあるという事実の結果である。また、他の毒性反応が観察されることもある。
【0021】
その上、先行技術による製剤の幾つかは、安定性に関して現在の要件を満たすことができないのである。安定性の欠如は、液体のゼラチン化または水酸化物またはオキシ水酸化物鉄の沈澱として現れることがある。
【0022】
【発明の概要】
発明の概要
研究、試験および実際の経験に基づいて、本発明者らは上記欠陥が、出発材料として用いられるデキストラン中に極少量ではあるが加水分解が不十分ではあるが、比較的高分子量のデキストランの存在並びに低分子量の糖類の存在に関連していることを理解した。
【0023】
高分子量のデキストランは低分子量デキストランよりもアナフィラキシー反応の危険性が大きいことは、一般に理解されている。実際に、重量平均分子量Mwが約1,000ダルトンのデキストランのような低分子量デキストランを注射することによる患者の予備治療によって臨床的デキストランを輸液するときに、アナフィラキシー反応の危険性を減少させることが現在行われている。
【0024】
デキストランの製造は、通常は高分子量のデキストランの酸加水分解に続き、例えばアルコールの添加による例えば水溶液からのデキストランの沈澱などの単離および精製操作を伴っている。
【0025】
このような沈澱により、デキストラン沈澱の所望な画分のみならずより高分子量の任意のデキストランも沈澱し、その理由から、回収デキストラン画分は上記の酸加水分解では隔離されなかった高分子量デキストランを含むことが多い。
【0026】
高分子量デキストランは、極めて低濃度であっても、予知し得なくかつかなり重篤であることが多いアナフィラキシー反応を引起すことがあるので、通常の沈澱法を高分子量デキストランの存在をできるだけ効率的に除去することができる膜工程に置換しまたはこれを補足した後、所望なデキストラン画分を鉄化合物と接触させることによって、このようなデキストランが含まれないようにしなければならないということが本発明の特徴である。
【0027】
しかしながら、本発明者らは、重量平均分子量が例えば1,000ダルトンの所望なデキストラン画分からより高分子量デキストランを除去しても、生成する鉄−デキストランは確実に無毒かつ安定にはならないことを経験した。加水分解法から生成する単糖類のような低分子量炭水化物が含まれていることにより問題が生じることも明らかになった。
【0028】
このような糖類の存在は、これまでは大して重要な問題ではないと考えられてきた。しかしながら、このような糖類を含むデキストランを溶液中で水酸化第二鉄を沈澱させることによって鉄と反応させると、デキストラン−鉄会合化合物が生成するだけでなく、糖類が鉄と結合して複合体または会合化合物を形成する。
【0029】
しかしながら、これらの糖類を基剤とする鉄化合物は、デキストラン−鉄化合物とは比較にならないほど安定性が低く、水溶液ではそれらは所定濃度の遊離第二鉄イオンおよびグルコースのような低分子量糖類を生じることとなる。
【0030】
周知のように、遊離の第二鉄イオンは、非経口投与用製剤に含まれているときには毒性作用を示す。その上、沈澱および/またはゲル形成反応は数日または数カ月以内に溶液を完全に固化させてしまう可能性があるので、第二鉄イオンのみならず低分子量糖類も鉄−デキストラン水溶液を不安定にすることが明らかになった。また、低分子量糖類が含まれていると、糖類が鉄化合物のデキストランへの結合を阻害することによって遊離または弱く結合しただけの第二鉄イオンを形成するので、鉄−デキストラン溶液の非経口毒性が増加するとも思われる。
【0031】
上記から明らかなように、低分子量糖類と鉄化合物との結合は比較的弱いものであるが、鉄−デキストラン溶液に通常後処理として行っている透析工程により糖類および遊離鉄化合物の効率的な除去を妨げるのに十分である。
【0032】
従って、デキストラン画分を低分子量糖類を除去する膜工程によって精製した後、反応に用いて鉄含有複合体または会合化合物を形成するようにしなければならないことが、本発明のもう一つの重要な特徴である。
【0033】
従って、本発明は、望ましくない副作用の頻度が極めて低くかつ水溶液として殺菌および保存の際にも十分安定な鉄−デキストラン化合物であって、動物またはヒト患者での鉄欠乏症の予防または治療を目的とした治療組成物の成分として非経口投与によって用いることができるものであって、重量平均分子量(Mw)が700〜1,400ダルトンであり、好ましくは約1,000ダルトンであり、数平均分子量(Mn)が400〜1,400ダルトンである水素化デキストランを含んでなり、デキストランの90重量%の分子量が2,700ダルトン未満であり、最大分子量を有するデキストランの10重量%のMwが3,200ダルトンを下回り、340〜800ダルトンの間のカットオフ値を有する膜工程によって精製を行った上記水素化デキストランをオキシ水酸化第二鉄と安定に会合していることを特徴とする鉄−デキストラン化合物を扱うものである。
【0034】
【発明の具体的説明】
本発明に関連して、「重量平均分子量」および「数平均分子量」は、複合体が形成された時点でのモノマー以上の総てのデキストラン分子に基づくそれぞれの平均分子量を意味する。
【0035】
上記定義の分子量分布のデキストランが鉄−デキストラン化合物の製造において商業的に応用されていないのは、低分子量糖類の存在に十分な注意が払われず、そのために毒性や安定性の悪さが生じ、かつまた重量平均分子量が約1,000ダルトンのデキストランの方が鉄製剤に通常用いられている高分子量デキストランよりヒトまたは動物体が受け入れやすいという事実に十分な注意が払われてこなかったことによるものと思われる。
【0036】
非経口投与に用いるときには、問題の化合物を水性液体に溶解または分散し、これをそのまま、好ましくは5〜20%w/vの鉄含量で販売することができる。一方、この化合物は、安定性が十分であり、噴霧乾燥のような通常の乾燥工程では劣化することなく乾燥されるので、この化合物は乾燥粉末の単独のまたは部分的成分として販売することもできる。その鉄含量は、典型的には15〜45%w/wである。
【0037】
本発明により考慮されるような比較的低分子量のデキストランでは、ポリマー鎖の末端基(部分的に水素化されたアルデヒド基)の影響は、重量換算では、官能性末端基の数が大きいので、より高分子量のデキストランにおけるより実質的に一層顕著になる。これらの官能性末端基は、Fe3+および低分子量糖類を伴う反応により不安定性が増加しやすい。従って、より高分子量デキストランを扱うときには、Fe3+および低分子量糖類が含まれていないことが一層重要になる。
【0038】
本発明は、下記の段階を特徴とする上記の鉄−デキストラン化合物の製造法でもある。
【0039】
デキストランの分子量は加水分解によって減少し、デキストランを水素化して、官能性アルデヒド末端基をアルコール基に転換し、水溶液としての水素化デキストランを少なくとも1種類の水溶性第二鉄塩と結合させ、生成する溶液に塩基を加えて水酸化第二鉄を形成させ、生成混合物を加熱して水酸化第二鉄をデキストランとの会合化合物としてのオキシ水酸化第二鉄に変換し、この方法は加水分解の後であるが水溶性第二鉄塩と結合させる前に、分子量が2,700ダルトンを上回るデキストランを抑えるのに適するカットオフ値を有する膜を用いる1回以上の膜工程によって精製した後、場合によっては更に加水分解を行った後、340〜800ダルトンの間のカットオフ値を有する膜を用いて1回以上膜工程を行うことを特徴とする。
【0040】
この方法の好ましい態様は、下記のものを含んでなる。
精製した水素化デキストランおよび少なくとも1種類の水溶性第二鉄塩を含んでなる水溶液を調製し、
この水溶液のpHを、塩基を添加することによって10を上回る値に調整し、
混合物を100℃を上回る温度まで加熱して、0.45μmフィルターで濾過することができる黒色または暗褐色コロイド溶液とし、
濾過、加熱および膜工程、および1種類以上の安定剤の添加を用いて更に精製および安定化を行い、場合によっては溶液を乾燥して、所望な鉄−デキストラン化合物を安定な粉末として得る。注射用液体は、この粉末を再溶解し、pHを調整し、濾過により殺菌し、アンプルまたはバイアルに充填することによって製造することができる。殺菌は、充填済みアンプルまたはバイアルをオートクレープ処理することによって行うこともできる。
【0041】
あるいは、乾燥操作を省き、注射用液体を精製溶液からその中間の乾燥を行わずに製造する。
【0042】
更に好ましい態様では、デキストランの水素化は、水溶液中で水素化ホウ素ナトリウムによって行われる。
【0043】
安定化は、有機ヒドロキシ酸の塩、好ましくはクエン酸塩を添加することによって行われる。
【0044】
本発明は、重量平均分子量が700〜1,400ダルトンであり、好ましくは約1,000ダルトンであり、数平均分子量(Mn)が400〜1,400ダルトンの水素化デキストランからなるまたは含む化合物の使用であり、デキストランの90重量%の分子量が2,700ダルトン未満であり、最大分子量を有するデキストランの10重量%画分のMwが3,200ダルトンを下回り、オキシ水酸化第二鉄と安定に会合し、カットオフ値が340〜800ダルトンである膜工程によって精製を施し、動物またはヒト患者の鉄欠乏性貧血の予防または治療のための非経口投与可能な治療組成物の調製のための上記水素化デキストランを含んでなる化合物の使用も含んでなる。
【0045】
本発明を、下記の非制限的例によって更に説明する。
【0046】
【実施例】
例1
(i)デキストランの加水分解および水素化
カットオフ値が<5,000ダルトンの膜からの透過物(permeate)として集めた2,522kgの加水分解デキストランを、pH1.5において95℃の温度で加水分解する。
加水分解を、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いてクロマトグラフィー法によって観察し、加水分解される材料の分子量が所望の値、すなわち重量平均分子量が700〜1,400ダルトンに達したと思われるときに冷却によって停止する。
【0047】
加水分解によって、低分子量デキストランが生成するが、グルコースも形成される。冷却および中和の後、グルコースおよび極低分子量オリゴマーの量をカットオフ値が340〜800ダルトンの膜工程によって減少させる。この工程の後、デキストランの含量を旋光(optical rotation)(αD 20約200)によって1,976kgと測定し、還元糖の量をソモジー試薬を用いて36.8%と測定する。
【0048】
還元力(reducing capability)を、水素化ホウ素ナトリウムで処理することによって減少させる。1,976kgのデキストランに対して、57kgの水素化ホウ素ナトリウムを塩基性pHで加える。
水素化ホウ素ナトリウム処理の後、還元力を1.5%と測定する。
次いで、溶液を中和してpH<7.0とした後、脱イオン化する。平均分子量および分子量分布は、クロマトグラフィーによって決定する。
【0049】
クロマトグラフィーは、上記条件、すなわちデキストランの90重量%の分子量が2,700ダルトン未満であり、最高分子量を有するデキストランの10重量%画分の重量平均分子量(Mw)が3,200ダルトンを下回ることを満足することも示している。
Mwは1,217であり、Mnは845ダルトンであった。脱イオン化後のデキストランの最終量は、旋光によって測定したところ、1,320kgである。
【0050】
(ii)鉄−デキストランの合成
上記の方法で製造した120kgのデキストランを、18%溶液として150kgのFeCl3・6H2Oと混合する。
攪拌混合物に、93kgのNa2CO3を飽和水溶液として加えた後、24リットルの濃NaOH水溶液(27%w/v)を用いてpHを10.5まで上昇させる。
このようにして得た混合物を、黒暗褐色コロイド溶液に変化し0.45μmフィルターで濾過可能となるまで100℃を上回る温度に加熱した後、冷却する。冷却後、溶液を12リットルの濃塩酸を用いて中和してpHを5.80とし、溶液中の塩化物含量が5%w/v鉄を含む溶液換算で0.68%未満となるまで膜工程を用いて精製する。
【0051】
溶液の塩化物含量が等張溶液を得るのに所望な量を下回るときには、塩化ナトリウムを加えてpHを最終的に5.6に調整し、溶液を0.45μm(あるいは0.2μm)の膜フィルターを介して濾過する。
溶液を噴霧乾燥すると、鉄−デキストラン粉末は販売または更に加工の準備が整う。
噴霧乾燥の代わりに、溶液を、例えば上記のように5%の鉄含量を有する注射用液体の直接製造に用いることができる。
注射用または輸液用液体の製造用の鉄−デキストラン粉末を用いるときには、この粉末を水性媒質に再溶解し、pHをチェックして、必要ならば、調整し、溶液を濾過殺菌の後にアンプルまたはバイアルに充填する。あるいは、殺菌は、アンプルまたはバイアルに充填した後にオートクレープ処理によって行うこともできる。
【0052】
例2
(i)デキストランの加水分解および水素化
合成のこの部分は、54kgの水素化ホウ素ナトリウムを用いることによって還元力を3.0%まで減少させることを除き、上記例1の(i)に記載したとおりに行う。
【0053】
(ii)鉄−デキストランの合成
18%溶液としての上記デキストラン120kgを、300kgのFeCl3・6H2Oと混合する。
この攪拌混合物に、180kgのNa2CO3を飽和水溶液として加えた後、混合物のpHを38リットルの濃NaOH水溶液(27%w/v)を用いてpH11.5まで上昇させる。
このようにして得た混合物を、黒暗褐色コロイド溶液に変化し0.45μmフィルターで濾過可能となるまで100℃を上回る温度に加熱した後、冷却する。冷却した溶液を25リットルの濃塩酸を用いて中和し、pHを5.60とし、10%w/vの鉄を含む溶液換算で1.1%未満となるまで膜工程を用いて精製する。
【0054】
その後、ヒドロキシ酸を6kgクエン酸の形態で加え、NaOHを用いてpHを8.0を上回る値に調整し、温度を100℃を上回る値に60分間上昇させることによって溶液を安定化する。
次いで、pHを濃塩酸によってpH5.6に調整する。溶液の塩化物含量が所望した量より少ない場合には、NaClを添加することによって調整する。
その後、溶液を0.45μm(または0.2μm)の膜フィルターを介して濾過する。
溶液を噴霧乾燥し、鉄−デキストラン粉末がこのようにして完成する。
この粉末は、約10%w/vの鉄を含む鉄−デキストラン液体製剤の製造に適している。
【0055】
例3
(i)デキストランの加水分解および水素化
合成のこの部分は、上記例2と同様の方法で行う。
【0056】
(ii)鉄−デキストランの合成
10%水溶液としての上記デキストラン80kgを、400kgのFeCl3・6H2Oと混合する。
この攪拌混合物に、232kgのNa2CO3を飽和水溶液として加えた後、混合物のpHを60リットルの濃NaOH水溶液(27%w/v)を用いてpH11.5まで上昇させる。
上記混合物を、黒暗褐色コロイド溶液に変化し0.45μmフィルターで濾過可能となるまで100℃を上回る温度に加熱した後、冷却する。冷却した溶液を15リットルの濃塩酸を用いて中和してpH5.60とし、塩化物含量が20%w/vの鉄を含む溶液換算で1.8%未満となるまで膜工程を用いて精製する。
【0057】
その後、8kgクエン酸で構成されるヒドロキシ酸を加え、NaOHを用いてpHを8.0を上回る値に調整した後、温度を100℃を上回る値に60分間上昇させることによって溶液を安定化する。
その後、pHを濃塩酸によってpH5.6に調整する。溶液の塩化物含量が所望した量より少ない場合には、NaClを添加することによって塩化物含量を調整する。溶液を0.45μm(または0.2μm)の膜フィルターを介して濾過する。
【0058】
溶液を噴霧乾燥し、鉄−デキストラン粉末がこのようにして完成する。この粉末は、20%w/vの鉄を含む液体製剤の製造に適している。
3例総てにおいて、鉄−デキストラン粉末の収率は、この方法に用いた鉄換算で95%を上回る。
Claims (17)
- 非経口投与による動物またはヒト患者の鉄欠乏症の予防または治療のための治療組成物の成分として用いる鉄−デキストラン化合物であって、
重量平均分子量(Mw)が700〜1,400ダルトンであって、数平均分子量(Mn)が400〜1,400ダルトンである水素化デキストランを含んでなり、デキストランの90重量%の分子量が2,700ダルトン未満であり、最大分子量を有するデキストランの10重量%画分のMwが3,200ダルトンを下回り、
上記水素化デキストランが、カットオフ値が340〜800ダルトンである膜工程による精製を施してなるものであって、オキシ水酸化第二鉄と会合していることを特徴とする、化合物。 - 水素化デキストランの重量平均分子量(Mw)が、1,000ダルトンである、請求項1に記載の化合物。
- 乾燥粉末の単一または部分成分である、請求項1または2に記載の化合物。
- 化合物が単一または部分成分である粉末の鉄含量が、15〜45%w/wである、請求項3に記載の化合物。
- 水性液体に溶解または分散されている、請求項1または2に記載の化合物。
- 生成する溶液または分散液の鉄含量が5〜20%w/vとなるような量で水性液体に溶解または分散されている、請求項5に記載の化合物。
- デキストランの分子量を加水分解によって減少し、かつデキストランを水素化して官能性アルデヒド末端基をアルコール基に転換し、水溶液としての水素化デキストランを少なくとも1種類の水溶性第二鉄塩と結合させ、生成する溶液に塩基を加えて水酸化第二鉄を形成させ、生成する混合物を加熱して水酸化第二鉄をデキストランとの会合化合物としてのオキシ水酸化第二鉄に変換する、請求項1または2に記載の鉄−デキストラン化合物の製造法であって、
加水分解の後であるが水溶性第二鉄塩と結合させる前に、デキストランを、分子量が2,700ダルトンを上回るデキストランを阻止するのに適したカットオフ値を有する1以上の膜工程によって精製し、かつカットオフ値が340〜800ダルトンの1以上の膜工程を行うことを特徴とする、方法。 - 分子量が2,700ダルトンを上回るデキストランを阻止するのに適したカットオフ値を有する1以上の膜工程によって精製した後に、更に加水分解を行う、請求項7に記載の方法。
- 生成する水素化デキストランおよび少なくとも1種類の水溶性第二鉄塩を含んでなる水溶液を調製し、
上記水溶液のpHを、塩基を添加することによって10を上回る値に調整し、 混合物が黒暗褐色コロイド溶液に変化し0.45μmフィルターで濾過可能となるまで、混合物を100℃を上回る温度に加熱し、
濾過、加熱および膜工程、および安定剤としての有機ヒドロキシ酸の塩の添加を用いる、溶液の精製および安定化を行う
段階を含んでなる、請求項7または8に記載の方法。 - 精製および安定化して得られた溶液を乾燥することによって、粉末としての目的の鉄−デキストラン化合物を得ることをさらに含んでなる、請求項9に記載の方法。
- デキストランの水素化を、水溶液中で水素化ホウ素ナトリウムによって行う、請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 安定化が、有機ヒドロキシ酸の少なくとも1種類の塩を添加することを含んでなる、請求項9または10に記載の方法。
- 有機ヒドロキシ酸の少なくとも1種類の塩が、クエン酸塩から選択される、請求項12に記載の方法。
- 水性媒質に乾燥粉末としての請求項1または2に記載の化合物を溶解し、アンプルまたはバイアルに充填する前に濾過によってまたはこのようなアンプルまたはバイアルに充填した後にオートクレープ処理によって、液体を殺菌することを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物を含む注射液の製造法。
- 水性媒質に乾燥粉末としての化合物を溶解した後に、pHを調整する、請求項14に記載の方法。
- 水性媒質に乾燥粉末としての化合物を溶解した後に、安定剤として有機ヒドロキシ酸の塩を添加する、請求項14または15に記載の方法。
- 請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法から生成する液体を精製し、鉄含量およびpH値について調整し、有機ヒドロキシ酸の塩を添加することによって安定化し、アンプルまたはバイアルに充填する前に濾過によってまたはアンプルまたはバイアルに充填した後にオートクレープ処理によって殺菌する、請求項1または2に記載の化合物を含む注射液の製造法。
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