JP4555891B2 - 自動配線装置,自動配線プログラム,及び同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

自動配線装置,自動配線プログラム,及び同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大規模集積回路(LSI;Large Scale Integration)やプリント板などの配線設計対象の配線領域内において自動的に配線処理を行なう技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル電子機器に求められる情報処理量は増加の一途をたどっており、これに伴って機器内の信号配線数も増えてきている。
そのため、LSIやプリント板等の配線設計対象の配線領域内における配線処理(配線設計)を設計者が手作業で行なうには多大な労力と時間が必要になっており、配線処理(信号配線)を自動で実施する技術が必要とされていた。
【0003】
そこで、従来から、ネットに接続されている部品情報に基づいて配線ルールを生成して自動配線を行なう技術(例えば下記特許文献1参照)や、複数のレイアウトデータから求められるクリティカルエリアの総和(評価コスト)を用いて設計ルールを決定する技術(例えば、下記特許文献2参照)や、自動的に配置・配線処理を行なった後に制約条件を満たさない場合はその制約条件に緩和情報を加えて再度制約条件を満たすか否かを判断する技術(例えば下記特許文献3参照)がある。
【特許文献1】
特開2000−227927号公報
【特許文献2】
特開2004−172158号公報
【特許文献3】
特開2002−92059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1〜3のような従来技術は、配線に係る電気特性に関する設計品質を判断しながら配線処理を行なうものではないので、設計条件を満たした配線処理を行なっても、その配線処理を施された配線領域の電気特性に関する設計品質が許容できるものではないおそれがある。
配線処理後の配線領域が設計品質を満たさないものであれば、設計者は、設計条件を再度変更して配線処理をやり直さなくてはならず、設計者の負担が大きくなってしまう。
【0005】
このように、従来技術は、電気特性に関する設計品質の基準を設定することができないので、配線処理を自動で行なったとしても、電気特性に関する品質を満たす現実的な配線結果を得ることができないおそれがあり、この場合は、かかる配線処理を層数見積もりのための仮配線程度にしか使用することができなかった。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、設計条件を満たすとともに電気特性に関する設計品質を満たす配線処理を自動的に実行できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の自動配線装置は、配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なうものであって、該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部と、この第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部と、該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部と、この第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部と、この品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部と、該第2配線処理部によって配線処理を施された該配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する配線インダクタンス算出部と、該配線インダクタンス算出部によって算出された配線インダクタンスと、該集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出する雑音量算出部とをそなえ、該品質許否判断部が、該雑音量算出部によって算出された該雑音量に応じて該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することを特徴としている。
【0007】
なお、該設計条件変更部は、該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できなかった場合に、該変更後の設計条件を該優先度情報に応じてさらに変更し、該第2配線処理部は、該設計条件変更部によって該変更後の設計条件がさらに変更されると、当該さらに変更された設計条件に基づいて該配線領域の配線処理を行なうことが好ましい。
【0008】
また、該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものではないと判断されると、該優先度情報を再設定する優先度情報再設定部をそなえ、該設計条件変更部が、該優先度情報再設定部によって再設定された該優先度情報に応じて該設計条件を変更することが好ましい。
さらに、該品質許否判断部は、該設計条件と、該第2配線処理部による該変更後の設計条件に応じた配線処理の結果とに基づいて、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することが好ましい。
【0009】
なお、該品質許否判断部は、該設計条件の項目毎に予め設定された該優先度情報としての基準値と、該第2配線処理部による配線処理の結果とに基づいて算出された判断値に基づいて、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することが好ましい。
また、該配線領域に配置される部品間の信号の伝送速度と該設計条件との対応を示す変換テーブルに基づいて、該設計条件を生成する設計条件生成部をそなえて構成されていることが好ましい。
【0010】
さらに、該第1配線処理部および該第2配線処理部の少なくとも一方が、該配線領域に配置されるスルーホールの該配線領域上における設置可能位置を抽出する設置可能位置抽出部と、この設置可能位置抽出部によって抽出された設置可能位置に設置された該スルーホールを通過する配線の配線長を算出する配線長算出部と、この配線長算出部によって算出された配線長のうちの最短の配線長に係る該設置可能位置を該スルーホールの設置位置として確定する設置位置確定部とをそなえて構成されていることが好ましい。
【0012】
また、該設計情報としてのネットリスト情報に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得する素子情報取得部と、この素子情報取得部によって取得された素子情報に基づいて該ネットに該設計条件が必要であるか否かを判断する設計条件要否判断部と、この設計条件要否判断部によって該設計条件が必要であると判断された該ネットに該設計条件が設定されているか否かを判断する設計条件有無判断部と、この設計条件有無判断部によって、該ネットに該設計条件が設定されていないと判断された場合に、その旨を通知する通知部とをそなえて構成されていることが好ましい。
【0013】
さらに、該設計情報としてのネットリスト情報に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得する素子情報取得部と、この素子情報取得部によって取得された素子情報に基づいて該ネットに該設計条件が必要であるか否かを判断する設計条件要否判断部と、この設計条件要否判断部によって該設計条件が必要であると判断された該ネットに該設計条件が設定されているか否かを判断する設計条件有無判断部と、この設計条件有無判断部によって、該ネットに該設計条件が設定されていないと判断された場合に、当該ネットの該設計条件を設定する設計条件設定部をそなえて構成されていることが好ましい。
【0014】
なお、該設計情報として、該配線領域に係る配線領域情報を設定する配線領域情報設定部をそなえて構成されていることが好ましい。
また、該優先度情報を設定する優先度情報設定部をそなえて構成されていることが好ましい。
さらに、該設計条件変更部は、該優先度情報に応じて該設計条件を段階的に緩和することが好ましい。
【0018】
た、上記目的を達成するために、本発明の自動配線プログラムは、配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部、この第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部、該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部、この第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部、この品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部、該第2配線処理部によって配線処理を施された該配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する配線インダクタンス算出部、および、該配線インダクタンス算出部によって算出された配線インダクタンスと、該集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出する雑音量算出部として、前記コンピュータを機能させ、該品質許否判断部が、該雑音量算出部によって算出された該雑音量に応じて該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するように前記コンピュータを機能させることを特徴としている。
【0019】
さらに、上記目的を達成するために、本発明のコンピュータ読取可能な記録媒体は、上述した自動配線プログラムを記録している。
【発明の効果】
【0020】
このように、本発明によれば、第1配線処理部によって設計条件を満たす配線処理(第1配線処理ステップ)を行なえなかった場合に、設計条件変更部が設計条件に係る優先度情報に応じて設計条件を変更し(設計条件変更ステップ)、第2配線処理部が変更後の設計条件を満たす配線処理(第2配線処理ステップ)を実行でき、品質許否判断部が第2配線処理部によって配線処理された配線領域の品質が許容できると判断(品質許否判断ステップ)した場合に、出力部が第2配線処理部による配線領域の配線処理の結果を出力する(出力ステップ)ので、設計条件を満たすとともに電気特性に関する設計品質を満たす配線処理を自動的に実行できる。
【0021】
しかも、設計条件変更部が、設計条件に係る優先度情報に応じて設計条件を変更するので、優先度情報を適正に設定することにより、電気特性品質が大きく損なわれないように設計条件を緩和しながら配線処理を行なうことができ、所望の設計品質を満たす自動配線処理よりを確実に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態としての自動配線装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態としての自動配線装置が実現されるコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態としての自動配線装置の配線設計対象としてのプリント板を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態としての自動配線装置の基本機能を説明するための図であり、(a)は配線設計対象のプリント板及び配線を示す図であり、(b)は(a)に示す配線設計対象の設計条件,優先度情報,および緩和内容の一例を示す図であり、(c)は(a)に示す配線設計対象の優先度情報および品質許否判断部による品質許否判断について説明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態としての自動配線方法の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態としての自動配線装置の設計条件生成部が保持する変換テーブルを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態としての自動配線装置の配線処理部の第1配線処理部および/または第2配線処理部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態としての自動配線装置の第1配線処理部および/または第2配線処理部が有する設置可能位置抽出部,配線長算出部,および設置位置確定部によって実現されるバイパスコンデンサの引出し配線の最適化機能を説明するための図であり、(a)は最適化前のバイパスコンデンサおよび引出し配線等を示す図であり、(b)は最適化後のバイパスコンデンサおよび引出し配線等を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態としての自動配線装置の第1配線処理部および/または第2配線処理部が有する設置可能位置抽出部,配線長算出部,および設置位置確定部の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態としての自動配線装置の設置可能位置抽出部,配線長算出部,および設置位置確定部によって実現されるバイパスコンデンサの引出し配線の最適化機能を説明するための図である。
【図11】本発明の一実施形態としての自動配線装置の第1配線処理部および/または第2配線処理部が有する設置可能位置抽出部の処理を説明するための図である。
【図12】本発明の一実施形態としての自動配線装置の配線インダクタンス算出部および雑音量算出部によって実現される雑音量算出機能による雑音量の算出対象を説明するための図である。
【図13】図12に示すプリント板のA−A´拡大断面図である。
【図14】本発明の一実施形態としての自動配線装置の設計条件保持部に保持された設計条件の一例を示す図である。
【図15】本発明の一実施形態としての自動配線装置の設計条件保持部に保持された設計条件としての送信素子からダンピング抵抗までの距離を説明するための図である。
【図16】本発明の一実施形態としての自動配線装置の設計条件保持部に保持された設計条件としての送信素子からバイアス抵抗までの距離および分岐配線長を説明するための図である。
【図17】本発明の一実施形態としての自動配線装置の設計条件保持部に保持された設計条件としての電源配線長およびGND配線長を説明するための図である。
【図18】本発明の一実施形態としての自動配線装置の素子情報取得部,設計条件要否判断部,設計条件有無判断部,および通知部によって実現される設計条件のチェック機能および警告機能を説明するための図であり、(a)は素子情報を取得するネットの一例を示す図であり、(b)は取得した素子情報の一例を示す図であり、(c)は設計条件要否判断部による処理を説明するための図であり、(d)は(a)に示すネットの設計条件の一例を示す図である。
【図19】本発明の一実施形態としての自動配線装置の素子情報取得部,設計条件要否判断部,設計条件有無判断部,および通知部の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0023】
1 自動配線装置
10 設計情報保持部
11 設計条件保持部
12 優先度情報保持部
13 配線領域情報設定部
14 優先度情報設定部
15 配線処理部
15a 第1配線処理部
15b 第2配線処理部
15c 設置可能位置抽出部
15d 配線長算出部
15e 設置位置確定部
16 設計条件変更部
17 品質許否判断部
18 出力部
19 優先度情報再設定部
20 設計条件生成部
20a 変換テーブル
21 配線インダクタンス算出部
22 雑音量算出部
23 素子情報取得部
24 設計条件要否判断部
25 設計条件有無判断部
26 通知部
27 設計条件設定部
30 コンピュータ
31 モニタ
32 キーボード
33 マウス
34 演算部
35 記憶装置
40,62 プリント板(配線設計対象;配線領域)
41,42 部品
43a,43b 配線
44a,44b 配線長
45 配線間隔
52a〜c バイパスコンデンサ
53a,53d,55a,71a,72a スルーホール(ビア)
53b,53c,53e 引出し配線
54 設置対象領域
55b,57a〜c,58a〜c 配線
56a,56b はんだパッド
63 LSI(Large Scale Integration;集積回路)
65a,68a,73a 受信素子
65b,68b,73b 送信素子
66,74 ダンピング抵抗
67,68c,69c,69d,71b,72b,75a,75b 接続配線
69a バイアス抵抗
69b 接続点
70 IC(集積回路)
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
〔1〕本発明の一実施形態について
まず、図1に示すブロック図を参照しつつ、本発明の一実施形態としての自動配線装置(以下、本自動配線装置という)1の構成について説明する。
図1に示すように、本自動配線装置1は配線設計対象(例えばLSIやプリント板)の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて配線領域の配線処理を自動的に行なうものであり、設計情報保持部10,設計条件保持部11,優先度情報保持部12,配線領域情報設定部13,優先度情報設定部14,配線処理部15,設計条件変更部16,品質許否判断部17,出力部18,優先度情報再設定部19,設計条件生成部20,配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,通知部26,および設計条件設定部27をそなえて構成されている。
【0025】
ここで、本自動配線装置1は、図2に示すような、モニタ31,キーボード32,マウス33を接続された演算部(例えば、CPU:Central Processing Unit)34およびこの演算部34に接続された記憶装置35をそなえたコンピュータ30によって実現される。
つまり、配線領域情報設定部13,優先度情報設定部14,配線処理部15(後述する第1配線処理部15a,第2配線処理部15b,設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,設置位置確定部15e),設計条件変更部16,品質許否判断部17,出力部18,優先度情報再設定部19,設計条件生成部20,配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,通知部26,および設計条件設定部27は、演算部34が所定のアプリケーションプログラム(後述する自動配線プログラム)を実行することによって実現される。
【0026】
そして、設計情報保持部10,設計条件保持部11,および優先度情報保持部12は、コンピュータ30の記憶装置35、もしくは、演算部34にそなえられたメモリ(図示略)によって実現される。
〔1−1〕本自動配線装置1の基本機能について
ここで、本自動配線装置1の基本機能(つまり、設計情報保持部10,設計条件保持部11,優先度情報保持部12,配線領域情報設定部13,優先度情報設定部14,配線処理部15,設計条件変更部16,品質許否判断部17,出力部18,および優先度情報再設定部19の詳細)について、図1を参照しながら説明する。
【0027】
設計情報保持部10は、設計対象(配線設計対象)の設計情報を保持するものである。ここで設計情報には、配線設計対象の配線領域の寸法や層数(層数の最大値)等からなる配線領域情報や、配線領域に配置される部品の配置情報や、部品間の接続情報であるネットリスト(ネットリスト情報)などが含まれる。
設計条件保持部11は、設計条件を保持するものである。ここで、設計条件とは、配線処理において守るべき制約に係る情報であり、例えば配線長の条件や配線間隔の条件をいう。なお、設計条件の詳細は後述する図4(b)および図14の説明箇所において説明する。
【0028】
優先度情報保持部12は、設計条件に係る優先度情報を保持するものである。ここで優先度情報とは、設計条件の各項目(例えば配線長や配線間隔)の優先度を表わす情報であり、具体的には、後述する図4(b),(c)を参照しながら説明するように、設計条件変更部16による条件緩和の対象とするか否かを示す情報(緩和許否情報)、あるいは、品質許否判断部17によって使用される項目の配点を示す情報、もしくは、各項目の中の優先すべき順位(つまり、設計条件変更部16による条件緩和を行なう順番)を示す情報などである。
【0029】
配線領域情報設定部13は、設計情報として配線領域係る配線領域情報(配線領域の大きさや層数等)を設定するものであり、例えば、キーボード32やマウス33等の入力インタフェースを介して入力される設計者(オペレータ)の指示に応じて、配線領域情報を設計情報保持部10に登録するものである。例えば、図3に示すように、配線領域情報設定部13は、オペレータによって入力された配線領域としてのプリント板40の横の寸法Xや縦の寸法Y、および、プリント板40の層数Zを、設計情報保持部10に登録する。なおプリント板40には部品41,42が配置される。また、層数Zは、プリント板40の厚さやコスト面に鑑み最大値として設定されてもよい。
【0030】
優先度情報設定部14は、優先度情報を設定するものであり、具体的には、例えばキーボード32やマウス33等の入力インタフェースを介して入力されるオペレータの指示に応じて、優先度情報を優先度情報保持部12に登録するものである。
配線処理部15は、設計情報保持部10に保持された設計情報,設計条件保持部11に保持された設計条件,および優先度情報保持部12に保持された優先度情報に基づいて配線領域の配線処理を自動的に実行するものであり、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bをそなえて構成されている。
【0031】
第1配線処理部15aは、設計情報保持部10に保持された設計情報と設計条件保持部11に保持された設計条件とに基づいて、配線領域の配線処理(一次配線処理)を行なうものである。
第2配線処理部15bは、第1配線処理部15aが設計条件保持部11に保持された設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、設計情報保持部10に保持された設計情報と、設計条件変更部16によって変更された設計条件とに基づいて、配線領域の配線処理(二次配線処理)を行なうものである。
【0032】
つまり、第1配線処理部15aは、設計条件保持部11に保持された設計条件をそのまま用いて配線処理を行なうのに対して、第2配線処理部15bは、第1配線処理部15aによって設計条件を満たす配線処理が実行できなかった場合に、設計条件変更部16によって緩和された設計条件に基づいて当該配線領域の配線処理を行なう。
さらに、第2配線処理部15bは、設計条件変更部16による変更後の設計条件に応じた配線処理ができず、設計条件変更部16によって変更後の設計条件がさらに変更された場合には、さらに変更された設計条件に基づいて配線処理を行なう。このように、第2配線処理部15bは、設計条件変更部16によって設計条件が変更される度に、その変更された設計条件に応じた配線処理を実行する。
【0033】
設計条件変更部16は、上述のように、第1配線処理部15aが設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、優先度情報保持部12に保持された当該設計条件に係る優先度情報に応じて、当該設計条件を段階的に変更(緩和)するものである。
例えば、本自動配線装置1が、図4(a)に示す配線領域としてのプリント板40上における、部品41,42間の配線43a,43bの配線処理を行なう場合について説明する。
【0034】
このとき、例えば図4(b)の表50に示す設計条件が設計条件保持部10に保持されているとする。つまり、配線43aの配線長44aが“110mm”であり、配線43bの配線長44bが“100mm”であり、配線43a,43bの配線間隔45が“0.5mm”であるという設計条件が設定されている。
また、優先度情報として、設計条件変更部16による条件変更(緩和)の許否を示す緩和許否情報(フラグ)が各項目に設定されている。ここでは、配線43aの配線長44aおよび配線43bの配線長44bの緩和許否情報が“不可”を示し、配線43a,43bの配線間隔45の緩和許否情報が“可”を示している。
【0035】
さらに、緩和許否情報が“可”である配線間隔の段階的な条件緩和を示す具体的な緩和内容も設定される。ここでは、第1緩和が“0.4mm”であり、第2緩和が“0.3mm”であり、第3緩和が“0.2mm”である。この緩和内容は、オペレータによって入力されてもよいし、設計条件に応じて予め設定されていてもよく、さらにこの緩和内容は、設計条件保持部11が保持していてもよいし、設計条件変更部16が保持していてもよい。
【0036】
また、図4(b)の表50は、モニタ31に表示されることが好ましい。
そして、設計条件変更部16は、第1配線処理部15aによって設計条件を満足する配線43a,43bの配線処理が完了しなかった場合に、図4(b)に示す優先度情報としての緩和許否情報に応じて、配線間隔45の設計条件を変更(ここでは緩和)する。
そのとき、設計条件変更部16は、緩和内容に応じて配線間隔45の設計条件を第1緩和から段階的に緩和していく。ここでは、まず配線間隔45の設計条件を“0.4mm”に変更する。
【0037】
これにより、第2配線処理部15bは、配線間隔45が“0.4mm”に変更された設計条件に基づいて再度プリント板40の配線43a,43bの配線処理を実行する。
また、上述したように、第2配線処理部15bによって変更後の設計条件(配線間隔45が“0.4mm”の設計条件)を満たす配線処理が実行できなかった場合には、設計条件変更部16は、変更後の設計条件を優先度情報としての緩和許否情報に応じてさらに変更する。ここでは、設計条件変更部16は配線間隔45設計条件を第2緩和の“0.3mm”に変更する。
【0038】
このように、設計条件変更部16は、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bによって設計条件を満たす配線処理が実行できなかった場合には、設計条件を満たす配線処理が完了するまで、あるいは、緩和内容がなくなるまで(ここでは配線間隔45を“0.2mm”にするまで)は、優先度情報と緩和内容とに応じて設計条件を変更する。
また、設計条件変更部16は、優先度情報再設定部19によって優先度情報が再設定されると、再設定された優先度情報に応じて設計条件を変更する。
【0039】
なお、設計条件変更部16は、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bによって設計条件を満たす配線処理が行なわれたか否か(つまり、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bによる配線処理が最後まで完了したか否か)を判断する機能をそなえていてもよく、この場合、設計条件変更部16は、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bによる配線処理後には、まず、かかる判断を行ない、その判断結果に応じて設計条件を変更する。
【0040】
品質許否判断部17は、第2配線処理部15bによって設計条件変更部16による変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するものであり、初期の設計条件と第2配線処理部15bの配線処理の結果とに基づいて、配線領域音品質が許容できるものであるか否かを判断する。
第2配線処理部15bによって実行された配線処理が緩和された設計条件に基づくものであり所定の設計品質を満足していないおそれがある。そこで、品質許否判断部17は、設計条件変更部16によって設計条件に対してどの項目がどのくらい緩和されているかという情報を配線結果から収集し、項目毎に予め設定された配点に応じて採点を行ない、そして各項目の採点結果を合計して予め設定された判断基準と照らし合わせて品質の合否判定を行なう。
【0041】
具体的には、品質許否判断部17は、図4(c)の表51に示すように、設計条件の項目毎に予め設定された優先度情報としての配点(基準値)と、第2配線処理部15bによる配線処理の結果(配線結果)とに基づいて算出された採点(判断値)に基づいて、配線領域としてのプリント板40の電気特性に係る品質が許容できるものであるか否かを、予め設定された判定基準と照らし合わせて判断する。
【0042】
つまり、図4(c)の表51に示すように、設計条件の各項目に対して、優先度情報として優先度に応じた配点が予め設定されている。ここでは優先度が高い(すなわち、緩和許否情報が“不可”である)配線長44a,44bの配点は高く設定され(ここでは“10”)、一方、優先度が低い(すなわち、緩和許否情報が“可”である)配線間隔45の配点は低く設定されている(ここでは“4”)。
【0043】
そして、品質許否判断部17は、設計条件に対する配線結果に応じて配点に対する採点を算出し、例えば、設計条件を緩和した配線間隔45に関し、緩和内容に基づいて何段階緩和したかに応じて採点を行なう。ここでは、配線間隔45を第2緩和の“0.3mm”まで緩和したので、配点“4”に対して採点“2”とする。
なお、品質許否判断部17は、設計条件を緩和せず設計条件を満たす配線処理が行なわれた配線長44a,44bについては、配点“10”に対して採点を満点の“10”とする。
【0044】
次に、品質許否判断部17は、採点結果の合計点“22”と、予め設定された設計条件の配点に応じた許否判定基準(判定基準)“22”とを比較し、ここでは合計点が許否判定基準以上であるので、配線領域(プリント板)40の配線長44a,44bや配線間隔45に係る電気特性の品質を満たしていると判断する(判定結果“OK”と判定する)。
一方、品質許否判断部17は、例えば、配線間隔45を第3緩和の“0.2mm”まで緩和して配線間隔45の採点が“1”となり、採点結果が“21”になった場合(つまり、合計点が許否判定基準より少なければ)、配線領域(プリント板)40の電気特性の品質を満たしていないと判断する(判断結果“NG”と判定する)。
【0045】
なお、図4(c)の表51は、モニタ31に表示されることが好ましい。
出力部18は、品質許否判断部17によって配線領域40の品質が許容できるものであると判断されると、第2配線処理部15bによる配線領域40の配線処理の結果を、例えばモニタ31に表示し、本自動配線装置1の外部に出力するものである。
さらに、出力部18は、第1配線処理部15aによって配線領域40の配線処理が完了すれば、その配線処理の結果も外部に出力する。
【0046】
また、出力部18は、優先度情報再設定部19によって優先度情報が再設定されず、品質許否判断部17によって品質を許容される配線処理を、配線処理部15が設計情報および設計条件に基づいて実行できない場合には、その旨をエラー通知として外部に出力する。
優先度情報再設定部19は、品質許否判断部17によって配線領域の品質が許容できるものではないと判断されると、優先度情報保持部12に保持された優先度情報を再設定するものであり、具体的には、優先度情報再設定部19は、図4(c)における配線長44aもしくは配線長44bの緩和許否情報を“可”に変更する、あるいは、配点を変更することにより、優先度情報を再設定する。
【0047】
次に、図5を参照しながら、本自動配線装置1の上述した基本構成による動作手順(本発明の一実施形態としての自動配線方法)について説明する。
なお、設計条件生成部20,配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,通知部26,および設計条件設定部27の詳細は、後述する〔1−2〕本自動配線装置1のその他の機能について欄において説明する。
【0048】
図5のフローチャート(ステップS1〜S14)に示すように、まず、配線領域情報設定部13が、キーボード32やマウス33等を介してオペレータによって入力された情報に基づいて、配線領域としてのプリント板の層数や大きさ(配線領域情報)を設計情報として設定する(設計情報設定ステップ;ステップS1)。
続いて、キーボード32やマウス33等を介したオペレータの入力、あるいは、設計条件生成部20、もしくは、設計条件設定部27によって、配線長や配線間隔などの制限である設計条件が設定される(設計条件設定ステップ;ステップS2)。
【0049】
次に、第1配線処理部15aが、上記ステップS1において配線領域設定部13によって設定された配線領域情報や、部品配置情報やネットリスト等を含む設計情報と、上記ステップS2において設定された設計条件とに基づいて、配線領域の一次配線処理を行なう(第1配線処理ステップ;ステップS3)。
そして、設計条件を満たした第1配線処理部15aによる一次配線が完了すれば(ステップS4のYesルート)、本自動配線装置1は処理を終了する。
【0050】
一方、例えば設計条件を満たしながら、すべての信号を配線することができず一次配線処理が完了しなければ(ステップS4のNoルート)、設計条件変更部16が、優先度情報保持部12に保持された設計条件の優先度情報を読み込む(ステップS5)。
次いで、設計条件変更部16は、読み込んだ優先度情報(特に緩和内容)に基づいて、設計条件の変更(緩和)が可能であるか否かを判断する(ステップS6)。
【0051】
ここで、設計条件変更部16は、設計条件の緩和が可能であると判断すると(ステップS6のYesルート)、読み込んだ優先度情報に応じて設計条件を緩和する(設計条件変更ステップ;ステップS7)。
このとき、例えば、設計条件変更部16は、図4(a)〜(c)に示した例では、まず初めの条件緩和として、配線間隔45の設計条件を緩和内容に応じて“0.5mm”から“0.4mm”に緩和する。
【0052】
そして、第2配線処理部15bが、設計情報と、上記ステップS7において設計条件変更部16によって変更された設計条件とに基づいて、二次配線処理を実行し(第2配線処理ステップ;ステップS8)、第2配線処理部15bによって変更後の設計条件を満たす二次配線処理が完了すれば(ステップS9のYesルート)、品質許否判断部17が、二次配線処理が行なわれた配線領域の品質が許容できるものであるか否かを、上記図4(c)を参照しながら説明したごとく判断する(品質許否判断ステップ;ステップS10)。
【0053】
ここで、品質許否判断部17が、品質を許容できるものであると判断すると(ステップS10のYesルート)、出力部18が、上記ステップS8において第2配線処理部15bによって実行された配線処理の結果を外部に出力して(出力ステップ;ステップS11)、本自動配線装置1は処理を終了する。
一方、第2配線処理部15bによって変更後の設計条件を満たす二次配線処理が完了しなければ(ステップS9のNoルート)、設計条件変更部16によって変更後の設計条件を優先度情報に応じてさらに変更する第1設計条件再変更ステップ(ステップS7)を実行し、そのさらに変更された設計条件に基づいて再度二次配線処理(再配線処理ステップ;ステップS8)を実行すべく、上記ステップS6の処理に戻る。
【0054】
しかし、上記のステップS9の処理からのリターン後、もしくは、上記ステップS5の処理後に、設計条件変更部16によって設計条件の緩和ができないと判断されると(ステップS6のNoルート)、優先度情報再設定部19による処理(ステップS12)に移行する。
ここで、設計情報変更部16によって設計条件の緩和ができないと判断されるのは、例えば、図4(b)に示す例において、配線間隔45の設計条件を最終段の第3緩和“0.2mm”まで緩和してしまい当該配線間隔45の項目における設計条件を緩和できず、さらに、他の項目(ここでは配線長44a,44b)の設計条件も緩和できない場合である。
【0055】
また、品質許否判断部17による品質許否の判断(ステップS10)の結果、第2配線処理部15bによって変更後の設計条件に応じて配線処理が完了したが、その配線処理によっては設計品質を許容できないと判断された場合(ステップS10のNoルート)も、優先度情報再設定部19による処理(ステップS12)に移行する。
そして、優先度情報再設定部19は、まず、優先度情報保持部12に保持された優先度情報が再設定可能であるか否かを判断する(ステップS12)。
【0056】
例えば、優先度情報再設定部19は、優先度情報保持部12に同一設計条件にかかる他の優先度情報が保持されているか否か、もしくは、キーボード32やマウス33を介してオペレータから新たな優先度情報が入力されたか否かに基づいて、優先度情報が再設定可能であるか否かを判断する。
ここで、優先度情報保持部12に他の優先度情報が保持されている、もしくは、オペレータから新たな優先度情報が入力されたことにより、優先度情報再設定部19が、優先度情報が再設定可能であると判断すると(ステップS12のYesルート)、優先度情報再設定部19は、優先度情報保持部12に保持された他の優先度情報、もしくは、オペレータによって入力された新たな優先度情報を、上記ステップS2において設定された設計条件の優先度情報として再設定する(優先度情報再設定ステップ;ステップS13)。
【0057】
そして、再設定された優先度情報に基づいて上記ステップS2で設定された設計条件を設計条件変更部16によって変更させ(第2設計条件再変更ステップ;ステップS7)、その変更後の設計条件に基づいて第2配線処理部15bによって再配線処理(ステップS8)を実行させるべく、上記ステップS13の後に上記ステップS5へ処理が移行される。
【0058】
一方、優先度情報保持部12に他の優先度情報が保持されていない、もしくは、オペレータから新たな優先度情報が入力されないことにより、優先度情報再設定部19が、優先度情報が再設定不可能であると判断すると(ステップS12のNoルート)、出力部18が、上記ステップS1において設定された設計情報に基づいて品質許否判断部17によって品質が許容される配線処理を実行できない旨をエラー通知として外部に出力し(ステップS14)、本自動配線装置1は処理を終了する。
【0059】
このように、本自動配線装置1によれば、予め設定された設計条件に基づいて第1配線処理部15aによって配線処理が完了しなかった場合でも、設計条件変更部16が優先度情報に基づいて設計条件を変更し、第2配線処理部15bが変更後の設計条件に基づいて配線処理を行なうことができる。しかも、第2配線処理部15bによる配線処理が完了すると、その第2配線処理部15aによる配線処理は設計条件が初期状態から緩和されたものであり、電気特性の品質を満足しないおそれがあるので、品質許否判断部17が品質を満たすか否かを判断し、品質を満たすと判断された場合にだけ、出力部18が、第2配線処理部15bによる配線処理の結果を正式な配線処理結果として出力するので、所定の設計条件を満たしながら、電気特性に関する設計品質を満たす配線処理を自動的に実行できる。
【0060】
〔1−2〕本自動配線装置1のその他の機能について
次に、本自動配線装置1のその他の機能(つまり、設計条件生成部20,配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,通知部26,および設計条件設定部27の詳細)について、図1を参照しながら説明する。
【0061】
〔1−2−1〕設計条件の自動算出機能について
まず、本自動配線装置1の設計条件生成部20によって実現される設計条件の自動算出機能について説明する。
設計条件生成部20は、配線領域に配置される部品間の信号の伝送速度と設計条件との対応を示す変換テーブル20a(後述の図6参照)に基づいて、設計条件を自動的に生成して設計条件保持部11に登録するものである。
【0062】
設計条件としての配線長や配線間隔は、立ち上がり/立下り時間(trtf)に基づいて計算することができる。さらに、立ち上がり/立下り時間は信号の伝送速度に対応しているため、伝送速度から推定することができる。
ところで、部品間の信号の伝送速度は、通常、設計情報に含まれるか、あるいは、配線処理の前工程で予め規定されるが、立ち上がり/立下り時間は、部品(信号)によっては予め規定されない場合もあり、この場合、従来は、設計条件としての配線長や配線間隔を決定するために立ち上がり/立下り時間を推定する必要があり、立ち上がり/立下り時間の推定に多くの時間を要していた。
【0063】
そこで、設計条件生成部20は、図6に示すごとく伝送速度と立ち上がり/立下り時間(推定trtf)および設計条件(ここでは配線間隔および配線長)との対応を示す変換テーブル20aを自身のメモリ(図示略)等に保持し、この変換テーブル20aを用いて伝送速度から設計条件を自動的に生成する。
例えば、上記図4(a)における部品41,42間の配線43aに係る信号の伝送速度が“100ns”であれば、設計条件生成部20は、変換テーブル20aに基づいて、配線43a,43b間の配線間隔を“0.5mm”と設定するとともに、配線43aの配線長を“100mm”と設定する。
【0064】
このように、設計条件生成部20によれば、伝送速度から立ち上がり/立下り時間を推定する時間を省略でき、さらに立ち上がり/立下り時間から設計条件を推定する時間をも省略でき、設計条件の設定に係る時間を大幅に短縮できるとともに、オペレータの作業負担を大幅に低減できる。
なお、変換テーブル20aを専門知識を有するオペレータが予め作成しておくことによって、変換テーブル20aを用いて配線処理を行なうすべての配線領域の設計品質を、所望の品質を保ちながら均一化できる。
【0065】
〔1−2−2〕バイパスコンデンサの引出し配線の最適化(修整)機能
次に、本自動配線装置1の配線処理部15の第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bによって実現される、バイパスコンデンサの引出し配線の最適化(修整)機能について説明する。なお、バイパスコンデンサは、IC(Integrated Circuit)に接続され、雑音を抑制してICを安定化させるためのものであり、電気特性の一項目である雑音抑制の観点からバイパスコンデンサの引出し配線は極力短くすることが望ましい。
【0066】
そこで、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bは、バイパスコンデンサの引出し配線を最短長に最適化すべく、図7に示すように、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bは、設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,および設置位置確定部15eをそなえて構成されている。
なお、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bの少なくとも一方が設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,および設置位置確定部15eをそなえていてもよい。
【0067】
設置可能位置抽出部15cは、例えば図8(a),(b)に示すように、配線領域40上に配置されるバイパスコンデンサ52aのGNDとの接続のためのスルーホール(ビア)53aの、配線領域40の所定の設置対象領域54内における設置可能位置を抽出するものである。
なお、図8(a),(b)において、符号53bはバイパスコンデンサ52aのスルーホール53aを通過する引出し配線を示し、符号55aはバイパスコンデンサ52aのIC(図示せず)との接続のためのスルーホールを示し、符号55bはバイパスコンデンサ52aのスルーホール55aを通過する引出し配線を示し、符号56a,56bはバイパスコンデンサ52aが設置されるはんだパッドを示し、符号57a〜57cで示す点線はバイパスコンデンサ52aが搭載される層とは異なる層の配線を示し、符号58aで示す一点鎖線もバイパスコンデンサ52aが搭載される層とは異なる層の配線を示している。
【0068】
配線長算出部15dは、設置可能位置抽出部15cによって抽出された設置可能位置に設置されたスルーホール53aを通過する配線53bの配線長(ここでは引出し配線長)を算出するものである。
設置位置確定部15eは、配線長算出部15dによって算出された引出し配線長のうちの最短の配線長に係る設置可能位置をスルーホール53aの設置位置として確定するものであり、これにより、図8(b)に示すごとく、スルーホール53aの設置位置を、スルーホール53aを通過する配線53bが最短となる位置に決定する。
【0069】
これら設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,および設置位置確定部15eによる処理は、第1配線処理部15aが実行する場合は、上述した図5のステップS3において実行され、第2配線処理部15bが実行する場合は、上述した図5のステップS8において実行される。つまり、第1配線処理部15aもしくは第2配線処理部15bによる配線処理が一通り完了した後に、さらに設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,および設置位置確定部15eによる引出し配線の最適化処理が実行されると、一次配線処理(上記ステップS3)もしくは二次配線処理(上記ステップS8)が完全に完了する。
【0070】
ここで、図9に示すフローチャート(ステップS20〜S27)を参照しながら、設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,および設置位置確定部15eが、図10に示すバイパスコンデンサ52bの引出し配線53cの配線長を最短にする場合の具体的な動作手順を説明する。なお、図10において符号58b,58cで示す破線は引出し配線53cと同層もしくは他層の他の配線を示している。
【0071】
まず、設置可能位置抽出部15cが、スルーホールの設置対象領域内において図10の矢印59が示す方向に順に走査して対象座標を設定し(ステップS20)、その座標(他層も含む)に他のネットが存在するか否かを判断する(ステップS21)。
ここで、設置可能位置抽出部15cは、図11に示すような第1配線処理部15aもしくは第2配線処理部15bによって配線された結果得られる他ネットの座標を示す表60に基づいて、矢印61が示す方向に順に他ネットの存在を走査して上記ステップS21の判断処理を実行する。
【0072】
そして、設置可能位置抽出部15cは、他ネットが存在すると判断すると(ステップS21のYesルート)、後述するステップS24〜S27の処理をスキップしてスルーホールの設置対象領域内の全対象座標に対する処理が完了したか否かを判断する(ステップS22)。
ここで、設置可能位置抽出部15cが全対象座標について完了していない(つまり他に対象座標がある)と判断すると(ステップS22のNoルート)、設置可能位置抽出部15cは、上記ステップS20の処理に戻る。
【0073】
一方、設置可能位置抽出部15cが全対象座標について完了したと判断すると(ステップS22のYesルート)、設置位置確定部15eが、算出された配線長の中で最短の配線長(後述するステップS27において記録された新候補)に係る設置位置(対象座標)を設置位置として確定して(ステップS23)、処理を終了する。
なお、最短の配線長が記憶されていない状態で上記ステップS23の処理が実行されるときは、設置対象領域内にスルーホールを設置できないことを意味する。
【0074】
一方、設置可能位置抽出部15cは、他ネットが存在しないと判断すると(ステップS21のNoルート)、その座標を設置可能位置として抽出する(ステップS24)。
そして、設置可能位置抽出部15cによって設置可能位置が抽出されると、その設置可能位置にスルーホールを設けた場合の引出し配線53cの配線長を、配線長算出部15dが算出する(ステップS25)。
【0075】
続いて、設置位置確定部15eが、配線長算出部15dによって算出された配線長が、以前に算出された配線長の中で最短の配線長(前候補)より短いか否かを判断する(ステップS26)。なお、配線長算出部15dによって最初に配線長が算出された場合には、このステップS26の処理は実行されず後述するステップS27の処理が実行される。
そして、上記ステップS26において、設置位置確定部15eが、配線長算出部15dによって算出された配線長が前候補より長いと判断すると(ステップS26のNoルート)、後述するステップS27の処理をスキップして、設置可能位置抽出部15cによるステップS22の処理が実行される。
【0076】
一方、設置位置確定部15eが、配線長算出部15dによって算出された配線長が前候補より短いと判断すると(ステップS26のYesルート)、当該対象座標を新候補(前候補)として記憶して(ステップS27)、ステップS22の処理が実行され、設置可能位置抽出部15cによって全対象座標が完了したと判断されると(ステップS22のYesルート)、設置位置確定部15eが当該対象座標をスルーホールの設置位置として確定する(ステップS23)。
【0077】
したがって、設置対象領域内の全座標の中から引出し配線53cが最短となる設置可能位置が設置位置として確定する。
このように、設置可能位置抽出部15c,配線長算出部15d,および設置位置確定部15eによれば、バイパスコンデンサの引出し配線が最短となるスルーホールの設置位置を自動的に決定できる、つまり、スルーホールの設置位置を最適化できる。その結果、オペレータが手作業でスルーホールの設置位置を変更していた従来技術に対して、オペレータの負担を大幅に低減できるとともに、電気特性の一項目である雑音抑制効果を高めることができ、IC等の安定化に寄与できる。
【0078】
〔1−2−3〕雑音量算出機能および雑音品質判断機能について
次に、本自動配線装置1の配線インダクタンス算出部21および雑音量算出部22によって実現される雑音量算出機能、および、配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,品質許否判断部17によって実現される雑音品質判断機能について説明する。
近年、LSI(Large Scale Integration;集積回路)の大規模化にともない、そのLSIに係る電源雑音量が非常に大きくなっている。これにより、電源雑音対策として、LSIに接続されるバイパスコンデンサの最適な配置が設計品質の中で大きな比重を占めるようになってきている。バイパスコンデンサの雑音抑止効果を最大限に引き出すには、上記〔1−2−1〕欄で説明したように、バイパスコンデンサの引出し配線の配線長を極力短くする必要があるとともに、かかる引出し配線を極力太くする必要がある。
【0079】
しかし、配線密度の大きなプリント配線板においては、バイパスコンデンサの引出し配線の配線長を短くすることや引出し配線の幅を太くすることは困難になっている。したがって、実際の雑音量に基づいて品質を許容できる範囲でスルーホールの位置や引出し配線の幅を決定することが好ましい。
しかしながら、従来は、雑音量を算出して品質判断をシミュレーションによって実現する技術があるものの、シミュレーションを実行すると計算規模が大きく多大な時間を要するため、実際の設計作業(配線処理)に、雑音量の算出や品質判断を組み込むことができなかった。
【0080】
そこで、本自動配線装置1は、配線インダクタンス算出部21および雑音量算出部22をそなえることにより、設計情報から得られる情報に基づいて雑音量を簡易的に算出する雑音量算出機能を実現した。なお、この雑音量の算出と、品質許否判断部17による雑音量に係る品質許否判断は、上述した図5のステップS10において実行される。
雑音量は、配線(ここではバイパスコンデンサの引出し配線)のインダクタンスに比例することから、配線インダクタンス算出部21は、第2配線処理部15bによって配線処理を施された配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る引出し配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する。
【0081】
具体的には、配線インダクタンス算出部21は、誘電特性である透磁率μ,プリント板における配線層の層間D,引出し配線の幅(パターン幅)w,および引き出し配線の配線長(引出し長)lに基づいて、下記式(1)により引出し配線インダクタンスL[H]を算出する。
L=μ×D/w×l ・・・(1)
ここで、例えば図12に示すように、配線長lは、プリント板62上のLSI63に接続されたバイパスコンデンサ52cのGNDへ接続するためのスルーホール53dに対する引出し配線53eの長さをいう。
【0082】
また、図13に示すように、透磁率μはプリント板62の透磁率をいい、配線間隔wは引出し配線53eのパターン幅をいい、層間Dは引出し配線53eが配置された層と他層(ここでは下層)との層間をいう。なお、これら物理形状である層間D,引出し配線の幅w,引出し長lは、配線処理部15による配線結果に設計情報として含まれるものであり、透磁率μは予め設計情報として設計情報保持部10に保持されている。
【0083】
そして、雑音量算出部22は、配線インダクタンス算出部21によって算出された配線インダクタンスLと、バイパスコンデンサ52cが接続されるLSI63の消費電力変化量ΔI[V]とに基づいて、下記式(2)により、雑音量Sを算出する。
S=L×ΔI ・・・(2)
ここで、図12に示すように、消費電力変化量ΔIは矢印64に示す方向にLSI63からバイパスコンデンサ52cを介してGNDに流れる電流に係る消費電力をいう。なお、消費電力変化量ΔIは、LSI63の設計仕様として、例えば設計情報保持部10に予め登録されている。
【0084】
さらに、品質許否判断部17は、雑音量算出部22によって算出された雑音量Sに応じて配線領域(例えばプリント板62)の品質が許容できるものであるか否かを判断する。
より具体的には、品質許否判断部17は、雑音量Sに対する判定値(上限値)を予め保持しており、雑音量算出部22によって算出された雑音量Sと判定値とを比較し、雑音量Sが判定値以下であれば品質を許容できると判断する一方、雑音量Sが判定値より大きければ品質を許容できないと判断する。
【0085】
このように、配線インダクタンス算出部21および雑音量算出部22によれば、雑音量が引出し配線のインダクタンスに比例することを利用して、雑音量を簡易的に算出でき、雑音量の算出を短時間で実行できる。
さらに、品質許否判断部17によって、配線処理時に、雑音量算出部22によって算出された雑音量に基づいて品質判断を実行できる。その結果、雑音量に関する品質を満足した配線処理を行なうことが可能になる。
【0086】
〔1−2−4〕設計条件のチェック機能および警告機能
次に、本自動配線装置1の素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,および通知部26によって実現される設計条件のチェック機能および警告機能について説明する。
従来からオペレータは部品(素子)の接続情報のトポロジ(接続形態)に応じて各部品の設計条件(実装指示)を入力しているが、入力漏れ(実装指示抜け)に対するチェック手法が存在していなかった。
【0087】
そこで、本自動配線装置1では、設計情報保持部10に保持された設計情報(ネットリスト情報)に基づいて、素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,および設計条件有無判断部25が、素子の接続形態を示すネットリスト情報に基づいて設計条件が必要なネットに設計条件が設定されているか否かを判断することによって、設計条件の設定抜けを検出する機能を実現している。
【0088】
ところで、本自動配線装置1の設計条件保持部11に保持される設計条件は、上述した図4(b)のごとく、配線長や配線間隔に限られず、例えば、図14に示すように、配線長および配線間隔の他に、例えば、バイパスコンデンサの引出し配線長,送信素子からダンピング抵抗までの距離,送信素子からバイアス抵抗までの距離,分岐配線長,電源配線長,およびGND配線長が、設計条件として設定される。
【0089】
換言すると、バイパスコンデンサの引出し配線長,送信素子からダンピング抵抗までの距離,送信素子からバイアス抵抗までの距離,分岐配線長,電源配線長,およびGND配線長は、設計条件が設定されるべき、設計条件が必要な項目である。
なお、図14において、これら各項目の“設計条件”,“配線結果”,“緩和許否情報”,“配点”,および“採点”の具体的な値は図の簡略化のため省略している。
【0090】
ここで、バイパスコンデンサの引出し配線長は、上述した図8(a),(b)や図10等に示すように、バイパスコンデンサのGND接続のためのスルーホールとの接続配線長をいう。
また、送信素子からダンピング抵抗までの距離とは、図15に示すように、送信素子65aと、送信素子65aと受信素子65bとの間に設置されたダンピング抵抗66との接続配線67の配線長をいう。
【0091】
さらに、送信素子からバイアス抵抗までの距離とは、図16に示すように、送信素子68aから、送信素子68aと受信素子68bとの接続配線68c上のバイアス抵抗69aの接続点69bまでの距離69cをいう。
さらにまた、分岐配線長とは、図16に示すように、接続点(分岐点)69bとバイアス抵抗69aとを接続する接続配線69dの配線長をいう。
【0092】
なお、電源配線長とは、図17に示すように、IC70と、電源(VCC)に接続するためのビア71aとの接続配線71bの配線長をいい、GND配線長とは、IC70とGNDに接続するためのビア72aとの接続配線72bの配線長をいう。
したがって、素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,および設計条件有無判断部25は、設計条件の設定が必要な、バイパスコンデンサの引出し配線長,送信素子からダンピング抵抗までの距離,送信素子からバイアス抵抗までの距離,分岐配線長,電源配線長,およびGND配線長について、設計条件が設定されているか否か(つまり設計条件保持部11に対応する設計条件が保持されているか否か)をチェックする。
【0093】
具体的には、まず、素子情報取得部23が、設計情報保持部10に保持された設計情報としてのネットリスト(ネットリスト情報)に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得する。
つまり、ネットリストに含まれるすべてのネットの素子情報を取得する。
例えば、素子情報取得部23は、図18(a)に示す送信素子73aと、送信素子73aと受信素子73bとの間に接続されたダンピング抵抗74との接続線(ネット)75a、およびダンピング抵抗74と受信素子73bとのネット75bの素子情報を、図18(b)に示すごとく取得する。
【0094】
具体的には、素子情報取得部23は、ネット75aには送信素子および抵抗が接続されているという素子情報を取得するとともに、ネット75bには抵抗および受信素子が接続されているという素子情報を取得する。
次に、設計条件要否判断部24が、素子情報取得部23によって取得された素子情報に基づいて、対応するネット75a,75bに設計条件が必要であるか否かを判断する。
【0095】
例えば、図18(c)に示すように、設計条件要否判断部24は、ネット75a,75bごとに送信素子,受信素子,および抵抗が接続されているか否かをチェックし(図中、接続されている場合は“○”を、接続されていない場合は“×”を示す)、送信素子と抵抗とがともに接続されているネット75aは設計条件が必要であると判断する(図中“要”と表記)一方、それ以外のネット75bは設計条件が不要であると判断する(図中“不要”と表記)。
【0096】
そして、設計条件有無判断部25が、設計条件要否判断部24によって設計条件が必要であると判断されたネット75aに設計条件が設定されているか否かを判断する。
ここで、設計条件保持部11は、図18(d)に示すごとく、ネット75a,75bごとに設計条件を保持しているか否かを示す情報(実装指示フラグ)と具体的な設計条件とを保持し、これら実装指示フラグと設計条件の実数値とを用いて各ネットの設計条件を管理(設定)している。なお、図18(d)の例では、ネット75a,75bともに実装指示フラグが設計条件“なし”を示しており、ネット75a,75bに対応する設計条件の実数値は保持されていない。
【0097】
したがって、設計条件有無判断部25は、設計条件要否判断部24によって設計条件が必要であると判断されたネット75aの設計条件の設定の有無を、設計条件保持部11のネット75aの実装指示フラグに基づいて判断する。ここでは、ネット75aの実装指示フラグが設計条件を保持していないことを示している(図中“なし”と表記)ので、設計条件有無判断部25はネット75aの設計条件は設定されていないと判断する。
【0098】
このように、素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,および設計条件有無判断部25によって、設計条件が必要なネット75aの設計条件の設定漏れがチェックされる。
なお、設計条件要否判断部24は、バイパスコンデンサの引出し配線長の設計条件の要否は、ネットにバイパスコンデンサとGNDに接続するためのビアとが接続されているか否かに応じて判断し、送信素子からバイアス抵抗までの距離の設計条件の要否は、ネットに送信素子とバイアス抵抗とが接続されているか否かに応じて判断し、分岐配線長の設計条件の要否は、ネットに接続点(もしくは他の配線)と抵抗とに接続されているか否かに応じて判断し、電源配線長の設計条件の要否は、ネットにICの電源端子と電源に接続するためのビアとが接続されているか否かに応じて判断し、GND配線長の設計条件の要否は、ネットにICとGNDに接続するためのビアとが接続されているか否かに応じて判断する。
【0099】
さらに、通知部26は、設計条件有無判断部25によって、ネット75aに設計条件が設定されていないと判断された場合に、その旨を、例えばモニタ31を通じて外部(オペレータ)に通知する。なお、このとき、図18(c)に示すテーブルでは、ネット75aの警告有無を示す項目は警告“あり”を示す一方、ネット75bの警告有無を示す項目は警告“なし”を示す。
【0100】
次に、図19に示すフローチャート(ステップS30〜S37)を参照しながら、自動配線装置1の素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,および通知部26の具体的な動作手順について説明する。なお、この図19に示す設計条件のチェックおよび警告動作は、上述した図5のステップS2において実行される。
まず、素子情報取得部23が素子情報として設計情報保持部10からネットリストを取得し(ステップS30)、次に、設計条件要否判断部24がネットリストのネットに設計条件が必要であるか否かを判断する(ステップS31〜34)。ここではネットにダンピング抵抗と送信素子とが接続されているか否かに応じて送信素子からダンピング抵抗までの距離についての設計条件が設定されているか否かを判断する。なお、上述したように、このステップS31〜34において、図14に示す他の項目についても設計条件が設定されているか否かを判断することが好ましい。
【0101】
具体的には、設計情報要否判断部24は、ネットに送信素子が接続されているか(送信素子検出;ステップS31)、ネットに受信素子が接続されているか(受信素子検出;ステップS32)、および、ネットに抵抗(ここではダンピング抵抗)が接続されているか否か(抵抗検出;ステップS33)を判断した上で、これらの判断結果に応じて、当該ネットに設計条件が必要であるか否かを判断する(ステップS34)。
【0102】
ここで、設計情報要否判断部24が、ネットに送信素子および抵抗が接続されておらず、当該ネットの設計条件が不要であると判断すると(ステップS34のNoルート)、当該ネットに対する処理を終了して(後述するステップS36,S37の処理をスキップして)、上記ステップS30において取得されたすべてのネットのチェックが終了したか否かを判断し(ステップS35)、すべて終了したと判断した場合は(ステップS35のYesルート)、処理を終了する。
【0103】
一方、設計情報要否判断部24は、すべてのネットのチェックが終了していないと判断すると(ステップS35のNoルート)、次のネットに対する処理を実行すべく上記ステップS31の処理に戻る。
また、上記ステップS34において、ネットに送信素子および抵抗が接続されており、設計情報要否判断部24が当該ネットに設計条件が必要であると判断すると(ステップS34のYesルート)、設計条件有無判断部25が当該ネットの設計条件が設定されているか否かを実装指示フラグに基づいて判断する(ステップS36)。
【0104】
ここで、設計情報有無判断部25によって当該ネットの設計情報が設定されていると判断されると(ステップS36のYesルート)、上記ステップS35の処理に移行する。
一方、設計情報有無判断部25によって当該ネットの設計情報が設定されていないと判断されると(ステップS36のNoルート)、通知部26が、その旨を外部(オペレータ)に通知して警告し(ステップS37)、上記ステップS35の処理に進む。
【0105】
このように、素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,および通知部26によれば、設計条件が必要なネットに対して設計条件の設定抜けがあった場合に、その設定抜けを確実に検出してオペレータに通知(警告)することができ、設計条件抜けによる品質低下を抑止でき、所望の品質を満たす配線処理を確実に実行することができる。
【0106】
〔1−2−5〕設計条件のチェック機能および設計条件設定機能
次に、本自動配線装置1の素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,および設計条件設定部27によって実現される設計条件のチェック機能および設計条件設定機能について説明する。
素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,および設計条件有無判断部25による設計条件のチェック機能は上述したものと同様であり、設計条件が必要であるが設定されていないネットに対して、設計条件設定部27によって設計条件が自動的に設定されることによって、設計条件設定機能が実現される。
【0107】
つまり、上述した図9のステップS37における通知部26の通知処理の代わりに、設計条件設定部27による設計条件の設定処理が実行される。
設計条件設定部27は、設計条件有無判断部25によって、設計条件が必要なネットに設計条件が設定されていないと判断された場合に、当該ネットの設計条件を設定するものであり、具体的には、当該ネットに接続された素子に応じて設定すべき設計条件(つまり、配線長,配線間隔,バイパスコンデンサの引出し配線長,送信素子からダンピング抵抗までの距離,送信素子からバイアス抵抗までの距離,分岐配線長,電源配線長,およびGND配線長のいずれか)を判断して、その設定すべき設計条件に応じて予め設定された値を設計条件として設定する。
【0108】
また、設計条件設定部27は、上述した設計条件生成部20のごとく、ネットに接続された部品間の伝送速度が設計情報(ネットリスト)に含まれている場合には、変換テーブル20aに基づいて、それら部品間の配線長および配線間隔を設定するように構成されている。
このように、設計条件設定部27によれば、設計条件が必要であるにも係わらず設計条件が設定されていないネットに対して自動的に設定条件を設定することができ、オペレータの負担を大幅に低減できるとともに、設計条件抜けによる品質低下を抑止でき、所望の品質を満たす配線処理を確実に実行することができる。
【0109】
〔1−3〕本自動配線装置1による効果について
以上説明したように、本発明の一実施形態としての自動配線装置1(自動配線方法)によれば、第1配線処理部15aによって設計条件を満たす配線処理(第1配線処理ステップ)を行なえなかった場合に、設計条件変更部16が設計条件に係る優先度情報に応じて設計条件を変更し(設計条件変更ステップ)、第2配線処理部15bが変更後の設計条件を満たす配線処理(第2配線処理ステップ)を実行でき、品質許否判断部17が第2配線処理部15bによって配線処理された配線領域の品質が許容できると判断(品質許否判断ステップ)した場合に、出力部18が第2配線処理部15bによる配線領域の配線処理の結果を出力する(出力ステップ)ので、設計条件を満たすとともに電気特性に関する設計品質を満たす配線処理を自動的に実行できる。
【0110】
しかも、設計条件変更部16が、設計条件に係る優先度情報に応じて設計条件を変更するので、優先度情報を適正に設定する(つまり、電気特性品質に対する影響度が小さい項目から設計条件が変更されるように優先度情報を設定する)ことにより、電気特性品質が大きく損なわれないように設計条件を緩和しながら配線処理を行なうことができ、所望の設計品質を満たす自動配線処理よりを確実に実行できる。
【0111】
また、設計条件変更部16が、第2配線処理部15bによって変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できなかった場合に、変更後の設計条件を優先度情報に応じてさらに変更し(第1設計条件再変更ステップ)、第2配線処理部15bは、設計条件変更部16によって変更後の設計条件がさらに変更されると、当該さらに変更された設計条件に基づいて配線領域の配線処理を行なう(再配線処理ステップ)ので、設計条件を複数回変更して配線処理を行なうことができ、所望の設計品質を満たす自動配線処理をより確実に実行することができる。
【0112】
なお、品質許否判断部17によって配線領域の品質が許容できるものではないと判断されると、優先度情報再設定部19が優先度情報を再設定し(優先度情報再設定ステップ)、設計条件変更部16が再設定された優先度情報に応じて設計条件を変更する(第2設計条件再変更ステップ)ので、当初の優先度情報では品質を満たす配線処理が実行できなかった場合でも、そこで処理を終了するのではなく、優先度情報を変更した上で配線処理を継続でき、所望の設計品質を満たす自動配線処理をさらに確実に実行することができる。
【0113】
さらに、品質許否判断部17は、設計条件と、第2配線処理部15bによる変更後の設計条件に応じた配線処理の結果とに基づいて、配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するので、設計条件に基づく電気特性に関する品質の許否を正確に判断できる。
より具体的には、品質許否判断部17は、設計条件の項目毎に予め設定された優先度情報としての基準値と、第2配線処理部15bによる配線処理の結果とに基づいて算出された判断値に基づいて、配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するので、非常に簡易的に且つ正確に配線領域の電気特性に関する品質の許否を判断でき、その結果、設計条件および設計品質を満たす自動配線処理をより確実に実行できる。
【0114】
また、設計条件生成部20が、配線領域に配置される部品間の信号の伝送速度と設計条件との対応を示す変換テーブルに基づいて、設計条件を生成するので、部品間の伝送速度に応じて設計条件を自動的に生成でき、オペレータの負担を大幅に低減できるとともに、オペレータの入力ミスがなくなるので、設計品質を満たす自動配線処理をより確実に実行できる。
【0115】
さらに、第1配線処理部15aおよび第2配線処理部15bの少なくとも一方が、配線領域に配置されるスルーホールの配線領域上における設置可能位置を抽出する設置可能位置抽出部15cと、この設置可能位置抽出部15cによって抽出された設置可能位置に設置されたスルーホールを通過する配線の配線長を算出する配線長算出部15dと、この配線長算出部15dによって算出された配線長のうちの最短の配線長に係る設置可能位置を当該スルーホールの設置位置として確定する設置位置確定部15eとをそなえて構成されているので、スルーホールを通過する配線の配線長が最短となるスルーホールの設置位置を自動的に決定できる、つまり、スルーホールの設置位置を最適化でき、その結果、オペレータが手作業でスルーホールの設置位置を変更していた従来技術に対して、オペレータの負担を大幅に低減できる。さらに、バイパスコンデンサに係る配線長を最適化することにより、電気特性の一項目である雑音抑制効果を高めることができ、IC等の安定化に寄与できる。
【0116】
なお、雑音量算出部22が配線インダクタンス算出部21によって算出された配線インダクタンスと、集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出し、品質許否判断部17がその雑音量に応じて配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するので、従来は算出に時間を要するために設計段階で考慮できなかった雑音量を、配線処理の段階で考慮でき、設計後に雑音量に係る品質を満たさないために配線処理のやり直しが発生することがなくなる。しかも、雑音量を考慮した高精度な設計品質の判断が可能になり、所望の品質を満たす自動配線処理をより確実に実行できる。
【0117】
また、素子情報取得部23が設計情報としてのネットリスト情報に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得し、設計条件要否判断部24が素子情報に基づいてネットに設計条件が必要であるか否かを判断し、設計条件有無判断部25が設計条件要否判断部24によって設計条件が必要であると判断されたネットに設計条件が設定されているか否かを判断し、通知部26が設計条件有無判断部25によって、ネットに設計条件が設定されていないと判断された場合に、その旨を通知するので、設計条件が必要なネットに対して設計条件の設定抜けがあるか否かを判断して、設定抜けを確実に検出してオペレータに通知(警告)することができるので、設計条件抜けによる配線処理の品質低下を抑止でき、その結果、所望の品質を満たす配線処理を確実に実行することができる。
【0118】
さらに、設計条件設定部27は、設計条件有無判断部25によって、ネットに設計条件が設定されていないと判断された場合に、当該ネットの設計条件を設定するので、設計条件が必要であるにも係わらず設計条件が設定されていないネットに対して自動的に設定条件を設定することができ、オペレータの負担を大幅に低減できるとともに、設計条件抜けによる品質低下を抑止でき、所望の品質を満たす自動配線処理を確実に実行することができる。
【0119】
なお、設計条件変更部16が、優先度情報に応じて設計条件を許容内容に基づいて段階的に緩和するので、電気特性に関する品質を段階的に落としながら、配線処理が実行でき、品質を極力維持しながら配線処理を完了できる。
〔2〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形、組み合わせて実施することができる。
【0120】
また、上述した実施形態では、優先度情報保持部12に保持される優先度情報が、緩和許否情報および配点である例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、優先度情報保持部12は、緩和許否情報および配点に加えて、もしくは、緩和許否情報に代えて、設計条件を緩和する優先順位(順番)を示す情報を優先度情報として保持してもよい。
【0121】
この場合、設計条件変更部16は、設計条件を優先順位に応じた項目順に緩和していき、ある項目の緩和内容が最後まで終了した場合には、優先順位に応じた次の項目の条件緩和を行なうように構成される。これにより上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、この場合、優先度情報再設定部19は、かかる優先順位を変更するように構成してもよく、これによっても上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0122】
なお、上述した配線領域情報設定部13,優先度情報設定部14,配線処理部15,設計条件変更部16,品質許否判断部17,出力部18,優先度情報再設定部19,設計条件生成部20,配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,通知部26,および設計条件設定部27としての機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のアプリケーションプログラム(自動配線プログラム)を実行することによって実現されてもよい。
【0123】
そのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から自動配線プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0124】
ここで、コンピュータとは、ハードウェアとOS(オペレーティングシステム)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味している。また、OSが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウェアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえている。
【0125】
上記自動配線プログラムとしてのアプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、配線領域情報設定部13,優先度情報設定部14,配線処理部15,設計条件変更部16,品質許否判断部17,出力部18,優先度情報再設定部19,設計条件生成部20,配線インダクタンス算出部21,雑音量算出部22,素子情報取得部23,設計条件要否判断部24,設計条件有無判断部25,通知部26,および設計条件設定部27としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
【0126】
なお、本実施形態としての記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
〔3〕付記
(付記1)
配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう自動配線装置であって、
該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部と、
該第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部と、
該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部と、
該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部と、
該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部とをそなえて構成されていることを特徴とする、自動配線装置。
(付記2)
該設計条件変更部は、該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できなかった場合に、該変更後の設計条件を該優先度情報に応じてさらに変更し、
該第2配線処理部は、該設計条件変更部によって該変更後の設計条件がさらに変更されると、当該さらに変更された設計条件に基づいて該配線領域の配線処理を行なうことを特徴とする、付記1記載の自動配線装置。
(付記3)
該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものではないと判断されると、該優先度情報を再設定する優先度情報再設定部をそなえ、
該設計条件変更部が、該優先度情報再設定部によって再設定された該優先度情報に応じて該設計条件を変更することを特徴とする、付記1または付記2記載の自動配線装置。
(付記4)
該品質許否判断部は、該設計条件と、該第2配線処理部による該変更後の設計条件に応じた配線処理の結果とに基づいて、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記5)
該品質許否判断部は、該設計条件の項目毎に予め設定された該優先度情報としての基準値と、該第2配線処理部による配線処理の結果とに基づいて算出された判断値に基づいて、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することを特徴とする、付記4記載の自動配線装置。
(付記6)
該配線領域に配置される部品間の信号の伝送速度と該設計条件との対応を示す変換テーブルに基づいて、該設計条件を生成する設計条件生成部をそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記7)
該第1配線処理部および該第2配線処理部の少なくとも一方が、
該配線領域に配置されるスルーホールの該配線領域上における設置可能位置を抽出する設置可能位置抽出部と、
該設置可能位置抽出部によって抽出された設置可能位置に設置された該スルーホールを通過する配線の配線長を算出する配線長算出部と、
該配線長算出部によって算出された配線長のうちの最短の配線長に係る該設置可能位置を該スルーホールの設置位置として確定する設置位置確定部とをそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記8)
該第2配線処理部によって配線処理を施された該配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する配線インダクタンス算出部と、
該配線インダクタンス算出部によって算出された配線インダクタンスと、該集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出する雑音量算出部とをそなえ、
該品質許否判断部が、該雑音量算出部によって算出された該雑音量に応じて該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記9)
該設計情報としてのネットリスト情報に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得する素子情報取得部と、
該素子情報取得部によって取得された素子情報に基づいて該ネットに該設計条件が必要であるか否かを判断する設計条件要否判断部と、
該設計条件要否判断部によって該設計条件が必要であると判断された該ネットに該設計条件が設定されているか否かを判断する設計条件有無判断部と、
該設計条件有無判断部によって、該ネットに該設計条件が設定されていないと判断された場合に、その旨を通知する通知部とをそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記10)
該設計情報としてのネットリスト情報に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得する素子情報取得部と、
該素子情報取得部によって取得された素子情報に基づいて該ネットに該設計条件が必要であるか否かを判断する設計条件要否判断部と、
該設計条件要否判断部によって該設計条件が必要であると判断された該ネットに該設計条件が設定されているか否かを判断する設計条件有無判断部と、
該設計条件有無判断部によって、該ネットに該設計条件が設定されていないと判断された場合に、当該ネットの該設計条件を設定する設計条件設定部をそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記11)
該設計情報として、該配線領域に係る配線領域情報を設定する配線領域情報設定部をそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記12)
該優先度情報を設定する優先度情報設定部をそなえて構成されていることを特徴とする、付記1〜11のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記13)
該設計条件変更部は、該優先度情報に応じて該設計条件を段階的に緩和することを特徴とする、付記1〜12のいずれか1項に記載の自動配線装置。
(付記14)
配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう自動配線方法であって、
該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理ステップと、
該第1配線処理ステップにおいて該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更ステップと、
該設計情報と、該設計条件変更ステップにおける変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理ステップと、
該第2配線処理ステップにおいて該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断ステップと、
該品質許否判断ステップにおいて該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理ステップにおける該配線領域の配線処理の結果を出力する出力ステップとを含んでいることを特徴とする、自動配線方法。
(付記15)
該第2配線処理ステップにおいて該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できなかった場合に、該設計条件変更ステップにおける該変更後の設計条件を該優先度情報に応じてさらに変更する第1設計条件再変更ステップと、
該設計条件再変更ステップにおいて該変更後の設計条件がさらに変更されると、当該さらに変更された設計条件に基づいて該配線領域の配線処理を行なう再配線処理ステップとを含んでいることを特徴とする、付記14記載の自動配線方法。
(付記16)
該品質許否判断ステップにおいて該配線領域の品質が許容できるものではないと判断されると、該優先度情報を再設定する優先度情報再設定ステップと、
該優先度情報再設定ステップにおいて再設定された該優先度情報に応じて該設計条件を変更する第2設計条件再変更ステップとを含んでいることを特徴とする、付記14または付記15記載の自動配線方法。
(付記17)
該品質許否判断ステップにおいて、該設計条件と、該第2配線処理ステップにおける該変更後の設計条件に応じた配線処理の結果とに基づいて、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かが判断されることを特徴とする、付記14〜16のいずれか1項に記載の自動配線方法。
(付記18)
該品質許否判断ステップにおいて、該設計条件の項目毎に予め設定された該優先度情報としての基準値と、該第2配線処理ステップにおける配線処理の結果とに基づいて算出された判断値に基づいて、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かが判断されることを特徴とする、付記17記載の自動配線方法。
(付記19)
配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう機能をコンピュータに実現させるための自動配線プログラムであって、
該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部、
該第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部、
該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部、
該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部、および、
該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、自動配線プログラム。
(付記20)
配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう機能をコンピュータに実現させるための自動配線プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該自動配線プログラムが、
該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部、
該第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部、
該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部、
該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部、および、
該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、自動配線プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

Claims (6)

  1. 配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう自動配線装置であって、
    該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部と、
    該第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部と、
    該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部と、
    該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部と、
    該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部と
    該第2配線処理部によって配線処理を施された該配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する配線インダクタンス算出部と、
    該配線インダクタンス算出部によって算出された配線インダクタンスと、該集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出する雑音量算出部とをそなえ、
    該品質許否判断部が、該雑音量算出部によって算出された該雑音量に応じて該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断することを特徴とする、自動配線装置。
  2. 該配線領域に配置される部品間の信号の伝送速度と該設計条件との対応を示す変換テーブルに基づいて、該設計条件を生成する設計条件生成部をそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1記載の自動配線装置。
  3. 該第1配線処理部および該第2配線処理部の少なくとも一方が、
    該配線領域に配置されるスルーホールの該配線領域上における設置可能位置を抽出する設置可能位置抽出部と、
    該設置可能位置抽出部によって抽出された設置可能位置に設置された該スルーホールを通過する配線の配線長を算出する配線長算出部と、
    該配線長算出部によって算出された配線長のうちの最短の配線長に係る該設置可能位置を該スルーホールの設置位置として確定する設置位置確定部とをそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動配線装置。
  4. 該設計情報としてのネットリスト情報に基づいて、ネットに接続される素子情報を取得する素子情報取得部と、
    該素子情報取得部によって取得された素子情報に基づいて該ネットに該設計条件が必要であるか否かを判断する設計条件要否判断部と、
    該設計条件要否判断部によって該設計条件が必要であると判断された該ネットに該設計条件が設定されているか否かを判断する設計条件有無判断部と、
    該設計条件有無判断部によって、該ネットに該設計条件が設定されていないと判断された場合に、その旨を通知する通知部とをそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の自動配線装置。
  5. 配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう機能をコンピュータに実現させるための自動配線プログラムであって、
    該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部、
    該第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部、
    該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部、
    該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部、
    該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部
    該第2配線処理部によって配線処理を施された該配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する配線インダクタンス算出部、および、
    該配線インダクタンス算出部によって算出された配線インダクタンスと、該集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出する雑音量算出部として、前記コンピュータを機能させ
    該品質許否判断部が、該雑音量算出部によって算出された該雑音量に応じて該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するように前記コンピュータを機能させることを特徴とする、自動配線プログラム。
  6. 配線設計対象の配線領域の設計情報と設計条件とに基づいて該配線領域の配線処理を自動的に行なう機能をコンピュータに実現させるための自動配線プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
    該自動配線プログラムが、
    該設計情報と該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第1配線処理部、
    該第1配線処理部によって該設計条件を満たす配線処理を行なえなかった場合に、該設計条件に係る優先度情報に応じて該設計条件を変更する設計条件変更部、
    該設計情報と、該設計条件変更部による変更後の該設計条件とに基づいて、該配線領域の配線処理を行なう第2配線処理部、
    該第2配線処理部によって該変更後の設計条件を満たす配線処理が実行できた場合に、該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断する品質許否判断部、
    該品質許否判断部によって該配線領域の品質が許容できるものであると判断されると、該第2配線処理部による該配線領域の配線処理の結果を出力する出力部
    該第2配線処理部によって配線処理を施された該配線領域に配置されるバイパスコンデンサに係る配線の配線長に基づいて配線インダクタンスを算出する配線インダクタンス算出部、および、
    該配線インダクタンス算出部によって算出された配線インダクタンスと、該集積回路の消費電力変化量とに基づいて雑音量を算出する雑音量算出部として、前記コンピュータを機能させ
    該品質許否判断部が、該雑音量算出部によって算出された該雑音量に応じて該配線領域の品質が許容できるものであるか否かを判断するように前記コンピュータを機能させることを特徴とする、自動配線プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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