JP4993742B2 - 基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体 - Google Patents

基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4993742B2
JP4993742B2 JP2007324660A JP2007324660A JP4993742B2 JP 4993742 B2 JP4993742 B2 JP 4993742B2 JP 2007324660 A JP2007324660 A JP 2007324660A JP 2007324660 A JP2007324660 A JP 2007324660A JP 4993742 B2 JP4993742 B2 JP 4993742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
return
evaluation
node
wiring
path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007324660A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009146271A (ja
Inventor
剛英 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2007324660A priority Critical patent/JP4993742B2/ja
Publication of JP2009146271A publication Critical patent/JP2009146271A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4993742B2 publication Critical patent/JP4993742B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、プリント基板のレイアウトを評価する技術に関するものであり、特にプリント基板上の配線を流れる電流のリターン経路を幾何学的に算出する技術に関するものである。
電子回路の動作周波数が高速化するとともに、回路に流れる電流が引き起こす電磁放射への対策が重要となって来ている。
プリント基板からの電磁放射を抑制するには、リターン電流の経路(以下、リターン経路とよぶ)の確保が重要となる。一般に、電磁放射を小さくするには、信号経路と、リターン経路とで構成されるループの面積を小さくするほうがよい。
そこで、通常は、リターン電流が流れる電源プレーンやグランドプレーン(以下では、これらを、単にプレーンと記す)等を、ベタ面として信号線の直上もしくは直下に設ける。高周波信号であるリターン電流は信号線の直上もしくは直下を流れる性質を有するため、このように設計することで、ループ面積をなるべく小さくできる。
しかし、ベタ面にスリットがある場合や、リターン経路用のビアが信号用ビアの付近に存在しない場合は、リターン経路の迂回路が大きくなり、ループ面積が大きくなる。したがって、回路から放射される電磁波も大きくなる。
従来、リターン経路を評価する際には、電磁界解析により、リターン経路を算出する方法や、リターン電流が流れる信号の直下または直上のプレーン層において、信号直下にスリットがないかをチェックする方法が用いられていた。しかし、前者の方法では解析時間を要する上に、解析結果から人の手でどのようなリターン電流経路となっているかを追っていく必要がある。また、後者の方法は、簡易的な評価であり、リターン経路が迂回する箇所を見つける事は可能だが、リターン経路が全体としてどの程度迂回しているのか判断することが難しい。そのため、実際に設計に問題があるか否かは、スリットが存在する箇所ごとに設計者の手で判断する必要があった。
これらの方法に対し、特開2003−196340号公報(特許文献1)に記載の発明はリターン経路を幾何学的に算出する。すなわち、幅を拡大した信号線とグランドパターンとが重なる領域の連続性を判断し、連続である場合は、重なり領域内でリターン経路を求め、連続でない場合は、迂回経路を求める。このように算出したリターン経路と信号線とを比較する事により、設計の良否を判定している。
特開2003−196340号公報
しかし、特許文献1に示されているリターン経路の計算方法では、リターン経路を正しく評価できない場合がある。特許文献1に示されているリターン経路の計算方法は、信号線とグランドの重なりから経路を評価するものである、したがって、例えば、多層基板において、信号層から離れた層に、信号線と重なるグランドがあれば、信号から離れたグランドプレーンをリターン経路として評価してしまう。リターン電流は、信号の直下あるいは直上を流れる性質を持つため、この評価は正しくない。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであって、信号線のリターン経路を正しく算出する基板評価装置を提供することを課題とする。
1つの局面に係る本願発明は、プリント基板の設計の良否を評価する基板評価装置であって、プリント基板の部品の配置に関するレイアウト情報を記憶する記憶装置と、プリント基板の配線の中から、評価対象となる評価配線を決定する決定部と、レイアウト情報に基づいて、評価配線の所定の形状の特徴に対応する信号ノードを、評価配線に沿った番号を付けて抽出するノード抽出部とを備え、評価配線を流れる電流の特性と、信号ノードの位置と、レイアウト情報とに基づいて、各信号ノードに対して、評価配線のリターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を、信号ノードに付された番号を付けて抽出する候補抽出部と、各候補を番号順に結んだ経路の長さを算出し、長さが最短となる経路をリターン経路として抽出する経路抽出部とを備える。
好ましくは、評価配線の位置およびレイアウト情報に基づいて、リターン経路が通過する可能性のあるリターンプレーンを抽出するプレーン抽出部をさらに備え、ノード抽出部は、評価配線と接続された集積回路の外部端子を信号ノードとして抽出し、候補抽出部は、信号ノードが集積回路である場合、集積回路の電源端子および接地端子をリターンノード候補として抽出する。
さらに好ましくは、ノード抽出部は、評価配線上のビアを信号ノードとして抽出し、候補抽出部は、信号ノードが評価配線上のビアの場合は、信号ノードから定められた距離内にあり、かつ、リターンプレーンと接続されているビアをリターンノード候補として抽出する。
さらに好ましくは、ノード抽出部は、評価配線のプリント基板の配線層内における所定の形状の特徴に対応する特徴点を信号ノードとして抽出し、信号ノードが特徴点である場合、層内における面内位置が信号ノードと同じリターンプレーン上の点をリターンノード候補として抽出する。
さらに好ましくは、候補抽出部は、信号ノードが外部端子の場合は、面内位置が信号ノードと同じリターンプレーン上の点をさらにリターンノード候補として抽出する。
さらに好ましくは、ノード抽出部は、リターンプレーンの外周あるいはリターンプレーン上のスリットの周に含まれる点と面内位置が同じ評価配線上の点を特徴点として抽出し、経路抽出部は、リターンノード候補間の経路がスリットで妨げられる場合は、スリットの外形を通る経路を抽出し、スリットの外形を通る経路のうち最短のものをリターン経路として抽出する。
さらに好ましくは、経路抽出部は、ビアに重みを与えて、経路の長さを算出する。
好ましくは、抽出されたリターン経路の形状および評価配線の形状に基づいて、設計の良否を判定する判定部をさらに備える。
さらに好ましくは、判定部は、抽出されたリターン経路の長さが、評価配線の経路の長さに比べて、設定された長さ以上長い場合に、設計が不良であると判定する。
さらに好ましくは、判定部は、抽出されたリターン経路と評価配線とに囲まれた領域の面積が、定められたしきい値以上である場合に、設計が不良であると判定する。
さらに好ましくは、判定部は、抽出されたリターン経路と評価配線とが、定められた間隔以下で定められた長さ以上平行して配線されている箇所がある場合に、レイアウトは不良であると判定する。
他の局面に係る本願発明は、コンピュータにおいて実行される、プリント基板の設計の良否を評価する基板評価方法であって、コンピュータが、プリント基板の配線の中から、評価対象となる評価配線を決定するステップと、コンピュータが、プリント基板の部品の配置に関するレイアウト情報に基づいて、評価配線の所定の形状の特徴に対応する信号ノードを、評価配線に沿った番号を付けて抽出するステップと、コンピュータが、評価配線を流れる電流の特性と、信号ノードの位置と、レイアウト情報とに基づいて、各信号ノードに対して、評価配線のリターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を、信号ノードに付された番号を付けて抽出するステップと、コンピュータが、各候補を番号順に結んだ経路の長さを算出し、長さが最短となる経路をリターン経路として抽出するステップとを備える。
さらに他の局面に係る本願発明は、プリント基板の設計の良否の評価をコンピュータに実行させる基板評価プログラムであって、プリント基板の配線の中から、評価対象となる評価配線を決定するステップと、プリント基板の部品の配置に関するレイアウト情報に基づいて、評価配線の所定の形状の特徴に対応する信号ノードを、評価配線に沿った番号を付けて抽出するステップと、評価配線を流れる電流の特性と、信号ノードの位置と、レイアウト情報とに基づいて、各信号ノードに対して、評価配線のリターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を、信号ノードに付された番号を付けて抽出するステップと、各候補を番号順に結んだ経路の長さを算出し、長さが最短となる経路をリターン経路として抽出するステップとをコンピュータに実行させる。
さらに他の局面に係る本願発明は、上述の基板評価プログラムを格納した、コンピュータ読取可能な記録媒体である。
本発明によれば、評価配線に対して、基板のレイアウト情報に基づき、評価配線が接続されている集積回路の外部端子と、評価配線上のビアと、評価配線上の特徴点とを含む信号ノードを抽出する。そして、信号ノードに対応するリターンノード候補を求め、リターンノード候補を最短で結ぶ経路をリターン経路として抽出する。その結果、信号線のリターン経路を正しく評価することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部分には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る基板評価装置10について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板評価装置10の機能的構成を表わす機能ブロック図である。基板評価装置10は、入力部1と、レイアウト作成部2と、記憶部3と、レイアウト評価部4と、出力部5とを備える。
入力部1は、外部からの指示を受け付ける。基板の設計者は、入力部1を用いて、基板レイアウト設計に必要な情報を入力する。レイアウト作成部2は、入力部1が受け付けた情報に基づいて、基板レイアウトを作成する。記憶部3は、作成された基板レイアウトの情報(以下、レイアウト情報とよぶ)を格納する。ここで、レイアウト情報は、作成された基板レイアウトにおける配線の形状、グランドプレーンや電源プレーンの存在する領域、ビアの位置などの基板上の構造を表わす情報を含む。また、基板上の構造については、各層における面内位置を用いて示されるものとする。ここでは、面内位置は、XY座標によって表現されるものとする。レイアウト評価部4は、記憶部3に格納されているレイアウト情報に基づいて、基板のレイアウトを評価する。出力部5は、レイアウト評価部4による評価結果を出力する。
レイアウト評価部4は、配線決定部4aと、プレーン抽出部4bと、ノード抽出部4cと、候補抽出部4dと、経路抽出部4eと、判定部4fとを含む。配線決定部4aは、レイアウト情報に基づいて、設計された基板に含まれる配線の中から、リターン経路の評価が行なわれる配線である評価配線を決定する。プレーン抽出部4bは、レイアウト情報に基づいて、評価配線を流れる信号電流のリターン経路が通過する可能性のあるプレーン(以下、リターンプレーンとよぶ)を抽出する。ノード抽出部4cは、基板レイアウトに基づいて、評価配線の信号ノードを、評価配線に沿った番号を付けて抽出する。ここで、信号ノードとは、評価配線の所定の形状の特徴に対応する箇所のことを指す。信号ノードには、配線が接続されているICピンと、評価配線上にあるビアと、評価配線のうち配線層内における所定の形状の特徴に対応する特徴点とが含まれる。ノード抽出部4cは、例えば、配線角度の変わる箇所を特徴点として用いる。なお、ノード抽出部4cは、特徴点の抽出の際に、リターンプレーンに関する情報も利用することがある。このような方法で抽出される特徴点については後述する。候補抽出部4dは、配線を流れる電流の特徴と、信号ノードの位置と、レイアウト情報とに基づいて、各信号ノードについて、リターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を抽出する。また、候補抽出部4dは、この抽出の際、各候補に、各候補に対応する信号ノードの番号を付す。経路抽出部4eは、リターンノード候補を番号順に結んだ経路のうち最短のものをリターン経路として抽出する。判定部4fは、評価配線の経路およびリターン経路に基づいて、基板設計の良否を判定する。上に説明した各部が行なう処理の詳細については、後述する。
図2は、本発明に係る基板評価装置10の構成をブロック図形式で表す図である。図2を参照して、基板評価装置10の構成について説明する。
基板評価装置10は、コンピュータ本体202と、表示装置としてのモニタ204と、入力装置としてのキーボード210およびマウス212とを備える。また、コンピュータ本体202と、モニタ204と、キーボード210と、マウス212とを互いに接続するバス205を備える。コンピュータ本体202は、CPU(Central Processing Unit)220と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ222と、直接アクセスメモリ装置、たとえば、ハードディスク224と、フレキシブルディスク(Flexible Disk、以下「FD」と呼ぶ)216に情報を読み書きするためのFDドライブ206と、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)218等の光ディスク上の情報を読み込むための光ディスクドライブ208と、外部とデータの授受を行なうための通信インターフェイス228とを含む。
ハードディスク224は、レイアウト情報230と、リターン経路を抽出するプログラム240と、設計の良否を判断するプログラム250と、リターン経路の抽出結果260と、設計の良否の判断結果270とを格納する。
演算処理装置として機能するCPU220は、メモリ222をワーキングメモリとして、上述した各プログラムに対応した処理を実行する。
上述の各プログラムは、CPU220により実行されるソフトウェアである。一般的に、こうしたソフトウェアは、CD−ROM218、FD216等の記憶媒体に格納されて流通し、光ディスクドライブ208またはFDドライブ206等により記憶媒体から読み取られてハードディスク224に一旦格納される。
また、上述のプログラムは、コンピュータ本体202がネットワークに接続されている場合には、ネットワーク上のサーバから読み出されるものであってもよい。このようなプログラムは、例えば、サーバから、一旦ハードディスク224にコピーされ、さらに、メモリ222中のRAMに読み出されてCPU220により実行される。あるいは、ハードディスク224に格納することなくRAMに直接ロードして実行される。逆に、基板評価装置10は、通信インターフェイス228を介して、リターン経路の抽出およびレイアウトの評価を、外部のコンピュータに実行させ、その結果をハードディスク224に格納させてもよい。
なお、CD−ROM218は、コンピュータ本体に対してインストールされるプログラム等の情報を記録可能な媒体であれば、他の媒体、たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMやメモリーカードなどでもよく、その場合は、コンピュータ本体202には、これらの媒体を読み取ることが可能なドライブ装置が設けられる。また、バス205には、カセット形式の磁気テープを着脱自在に装着してアクセスする磁気テープ装置が接続されていてもよい。
図2に示したコンピュータのハードウェア自体およびその動作原理は一般的なものである。したがって、本発明の機能を実現するにあたり本質的な部分は、FD216、CD−ROM218、ハードディスク224等の記憶媒体に記憶されたソフトウェアである。
以下では、図3、図4に示す基板図を例として、レイアウト評価部4によって行なわれる処理について詳細に説明する。図3は基板を上面から見た図であり、図4は基板を側面からみた図である。ここでは、基板は6層基板であるものとした。各層を、図4の上側の層から、第1層、第2層、…第6層とよぶ。
ここでは、図3、図4に示す配線23を流れる信号のリターン経路の算出について説明する。配線23は、第1層に配置されたIC21のピン21aと、第6層に配置されたIC22のピン22aとを、ビア24を経由して接続している。第1層にある配線23の直下にグランドプレーン25があり、また、第6層にある配線23の直上にグランドプレーン26がある。グランドプレーン25とグランドプレーン26とは、ビア27およびビア28により接続されている。また、グランドプレーン25はビア29を介しIC21のグランドピン21bと、グランドプレーン26はビア30を介してIC22のグランドピン22bと、それぞれ接続されている。また、グランドプレーン25にはスリット31が存在する。
図5を参照しつつ、リターン経路の抽出について説明する。図5はレイアウト評価部4がリターン経路の抽出に際して行なう処理を説明するためのフローチャートである。
レイアウト評価部4に含まれる配線決定部4aは、ステップS41において、レイアウト情報に基づいて、リターン経路の評価を行なう対象とする配線を抽出する。例えば、クロック/データといった配線種別、伝送する信号の周波数や立ち上がり/立ち下がり時間が設定された条件を満たす配線を抽出する。抽出に用いられる条件は、予め設定されているものであってもよいし、装置の利用者により設定されるものであってもよい。
次に、配線決定部4aは、ステップS42において、ステップS41において抽出された配線の中から、評価配線を決定する。本実施においては、配線決定部4aは、1つの配線を評価配線として選択し、選択された評価配線に対する処理終了後、順次、他の配線を選択するものとする。この処理によれば、ステップS41で抽出された配線全てについて、リターン経路を求めることができる。ただし、評価配線の決定方法は、上記のものに限られない。例えば、配線決定部4aは、設計者による配線の指示に基づいて、評価配線を決定してもよい。
以降では、評価配線として図3あるいは図4に示す配線23が選択されたものとして、説明する。
レイアウト評価部4に含まれるプレーン抽出部4bは、ステップS43において、評価配線を流れる信号電流のリターン経路となる可能性のあるリターンプレーンを抽出する。リターンプレーンは、プレーンと評価配線との位置関係、および、評価配線を流れる信号電流の特性によって決定される。高周波の信号電流の帰還電流は、信号電流の近くを流れる性質があるので、例えば、基板の各層において、評価配線の少なくとも一部と、XY座標が同じ点を含むプレーンを抽出し、抽出したプレーンをリターンプレーンとする。さらに、抽出する際に、信号層から離れた層のプレーンや一定面積以下のプレーンは抽出しないなど他の条件を付加してもよい。このような条件を付加することにより、後の処理量を低減することができる。特に、小さなプレーンが多数存在する場合など、抽出されるプレーンが多いと予想される場合には、このような条件の付加は有効である。
レイアウト評価部4に含まれるノード抽出部4cは、ステップS44において、信号ノードを抽出する。抽出される信号ノードには、配線が接続されているICピンと、評価配線上にあるビアと、評価配線のうち各層上にある部分の形状の特徴を表わす特徴点とが含まれる。本実施例においては、ノード抽出部4cは、特徴点として、配線角度の変わる箇所と、リターンプレーンの外周に含まれる点とXY座標が同じ評価配線上の点と、リターンプレーン上のスリットの周に含まれる点とXY座標が同じ評価配線上の点とを抽出するものとする。ただし、特徴点の選び方は、上記のものに限られない。例えば、配線上で一定間隔に並んだ点や、抵抗やコンデンサ等の部品ピンが特徴点に含まれていてもよい。本発明においてどのような特徴点を用いるかは、必要とされる評価の精度に応じて、適宜、定めればよい。また、ノード抽出部4cは、これらの信号ノードの抽出にあたって、配線に沿った番号を、各信号ノードに付す。
図3、図4を用いて、本実施例において抽出される信号ノードについて、より具体的に説明する。図3あるいは図4では、配線23に接続されているICピン21aおよびICピン22aが、それぞれ、信号ノード32a、信号ノード32iとして抽出される。また、ビア24が信号ノード32fとして抽出される。さらに、スリット31の周と配線23とが、XY平面上で見て交わる点が、信号ノード32b、信号ノード32cとして抽出される。さらに、プレーンの外周と配線23とが、XY平面上で交わる点が、信号ノード32e、信号ノード32fとして抽出される。これらの信号ノードは、配線に沿って32a,32b,32c・・・32iといった番号を付されて抽出される。
レイアウト評価部4に含まれる候補抽出部4dは、ステップS45において、ステップS44で抽出された各信号ノードに対し、リターン経路のノードとなる可能性があるリターンノード候補を抽出する。リターンノード候補は、1つの信号ノードにつき、1つまたは複数抽出される。
候補抽出部4dは、レイアウト情報を参照し、信号ノードと配線を流れる電流の特徴に基づいて定まる位置関係がある点を、リターンノード候補として抽出する。具体的には、信号ノードがICピンの場合には、ICの電源ピンまたはグランドピンをリターンノード候補として抽出する。電源ピンまたはグランドピンには、帰還電流が流れる可能性があるからである。また、信号ノードが評価配線上のビアの場合には、信号ノードから一定距離内にあるビアのうちリターンプレーンに接続しているビアをリターンノード候補として抽出する。さらに、信号ノードが特徴点の場合には、信号ノードとXY座標が同じリターンプレーン上の点を、リターンノード候補として抽出する。帰還電流は、信号電流の近くを流れる性質があるため、帰還電流がこれらの点を通る可能性が高いからである。
図6、図7を用いて、抽出されるリターンノード候補について、より具体的に説明する。図6は、上面から見た基板図にリターンノード候補を重ねて示した図である。図7は側面から見た基板図にリターンノード候補を重ねて示した図である。図6、図7においては、リターンノード候補の位置を三角によって示している。なお、上面または側面から見て同座標にあるリターンノード候補は、分かりやすさのため、ずらして示している。
信号ノード32aはICピン21aであることから、IC21のグランドピン21bが、信号ノード32aに対応するリターンノード候補51aとして抽出される。なお、他に電源ピンやグランドピンがある場合には、他のピンも同様に、信号ノード32aに対応するリターンノード候補として抽出される。ここで、候補抽出部4dは、グランドピンや電源ピンのうち、リターンプレーンに接続されていないものは、候補から省略するものとする。このことにより、後の処理を高速化できる。例えば、本実施例で示した基板の場合、IC21が有するピンのうち、グランドピン21bのみが、リターンプレーンであるグランドプレーン25に接続されている。したがって、候補抽出部4dは、IC21の電源ピンを、リターンノード候補として抽出しない。
ICピン22aである信号ノード32iについても同様の処理を行い、IC22のグランドピン22bがリターンノード候補51lとして抽出される。
信号ノード32fは、配線23上のビア24であることから、ビア24から一定距離内にあり、リターンプレーンに接続されているビアを、リターンノード候補51g、51hとして抽出する。ここでの距離は、あらかじめ設定されている、あるいは基板の設計者により設定されるものとする。
本実施例では、共通のビアが、グランドプレーン25とグランドプレーン26とを接続しているが、ビルドアップ基板においてなど、図8のように複数のビアを経由してリターン経路プレーン同士を接続する場合には、各ビアをリターンノード候補として抽出する。図8は、複数のビアを経由してリターン経路プレーン同士を接続する場合の一例を示す図である。図8においては、基板の第1層と第8層とがビア71で接続されており、リターン経路を確保するために、第2層と第7層とをビア72とビア73とを用いて接続している。ビア72とビア73とが、ビア71から一定距離内にあるならば、これらのビアが、リターンノード候補として抽出される。
信号ノード32bは、ICピンや配線23上のビアとは異なることから、信号ノードと同じXY座標のリターンプレーン上の点をリターンノード候補51bとして抽出する。XY平面で見て、信号ノード32bと同じ座標にあるリターンプレーンはグランドプレーン25のみであるが、信号ノードと同じ座標にリターンプレーンが複数存在する場合には、それぞれのリターンプレーン上にリターンノード候補を抽出する。例えば、信号ノード32eに対しては、グランドプレーン25上のリターンノード候補51e、グランドプレーン26上のリターンノード候補51fを抽出する。他の信号ノードからも同様にして、リターンノード候補を抽出する。信号ノード32cに対してリターンノード候補51c、信号ノード32dに対してリターンノード候補51d、信号ノード32gに対してリターンノード候補51i、51j、信号ノード32hに対してリターンノード候補51kが抽出される。
レイアウト評価部4に含まれる経路抽出部4eは、ステップS46において、各リターンノード候補を番号順に接続した経路のうち、最短の経路をリターン経路として抽出する。
まず、経路抽出部4eは、i番目の信号ノードに対応するリターンノード候補と、i+1番目の信号ノードに対応するリターンノード候補との間を最短で結ぶ経路を抽出する。
1番目の信号ノード32aに対応するリターンノード候補はリターンノード候補51aのみ、2番目の信号ノード32bに対応するリターンノード候補はリターンノード候補51bのみである。つまり、1番目の候補も2番目の候補も、それぞれ一つしかない。したがって、リターンノード候補51aとリターンノード候補52bとを結んだ線分が、1番目の候補と2番目の候補とを結ぶ最短経路として抽出される。
リターンノード候補間がスリットで妨げられる場合の最短経路を求める場合には、スリットの外周を通る経路を抽出し、抽出された経路の中から最短のものを選択する。この経路の選択について図9を用いて説明する。図9は、スリットで妨げられたリターンノード候補を結ぶ経路について説明するための図である。図9に示すように、2番目の候補であるリターンノード候補51bと、3番目の候補であるリターンノード候補51cの間は、スリット31で妨げられている。この場合、図9のようにスリットの外周を通る経路81、経路82をそれぞれ抽出する。経路82は、経路81より短いので、経路82を、リターンノード候補51bとリターンノード候補51c間の最短経路であるとする。このことにより、スリットがある場合のリターン経路をより正確に評価できる。なお、図10に示すように、リターンノード候補付近に、スリット直下のプレーンと接続されたビア(図10では、ビア91、ビア92)が存在する場合がある。図10は、スリットで妨げられ、かつ、それらの周囲にビアが存在するリターンノード候補を結ぶ経路について説明するための図である。このような場合、3次元的にスリットを迂回した経路がリターン経路となりうる。そこで、この場合、より正確な評価のため、ビア91およびビア92を経由した経路93も含めて最短経路を求めるのが好ましい。
なお、経路長の算出にあたっては、ビアに重みを与えてもよい。例えば、ビアの個数やビアが通過する層数に応じた一定の経路長をビアを通る経路に加算して、経路長を評価する。図10では、単純に経路長を求めた場合には、経路81が最短経路であるが、設定された重み付けによっては、経路82が最短経路となることもある。
各候補間について、上述のような処理を繰り返し、すべてのiについて、i番目の候補とi+1番目の候補間の最短経路を抽出し、各最短経路を結んだ経路を求める。それぞれで算出した経路を結んだ経路を、配線23のリターン経路とする。配線23に対して算出されるリターン経路を、図11、図12に示す。図11は算出されたリターン経路110を上面から示した図である。図12は、算出されたリターン経路110を側面から示した図である。リターン経路110は、リターンノード候補51a、51b、51c、51d、51e、51g、51j、51k、51lを最短経路で結ぶ経路となる。
なお、各信号ノードに対応するリターンノード候補間の最短経路を結んだものをリターン経路として抽出するため、リターンノード候補が複数ある場合には、経路の整合性が得られない場合が生じる。つまり、i番目のリターンノード候補とi+1番目のリターンノード候補との間の最短経路を与えるとして抽出されたi+1番目のリターンノード候補と、i+1番目のリターンノード候補とi+2番目のリターンノード候補との間の最短経路を与えるとして抽出されたi+1番目のリターンノード候補が異なる場合が生じる。このような場合、i+1番目のリターンノード候補の位置においてリターン経路が途切れてしまう。
そこで、このような箇所がある場合には、i番目、i+1番目、i+2番目の信号ノードに対応したリターンノード候補を結ぶ経路の中から、最短の経路を抽出する。さらに、整合性が得られない場合には、最短経路を算出する対象の信号ノード数を番号に沿って増やし、リターンノード候補をそれぞれ経由する経路中、最短の経路を抽出する。
経路の整合性が得られない基板の例、および経路の整合性が得られない場合の最短経路の算出方法について、図13を参照しつつ、具体的に説明する。図13は、経路の整合性が得られない基板レイアウトの一例を示す図である。図13は、図3に示す基板において、ビア27、ビア28を、それぞれ、ビア27’、ビア28’に変更したものである。したがって、リターンノード候補51g、リターンノード候補51hが、それぞれ、リターンノード候補51g’、リターンノード候補51h’に変わっている。図3に示す基板では、5番目のリターンノード候補と6番目のリターンノード候補との間の最短経路は、リターンノード候補51eと、リターンノード候補51gとを結ぶ線分である。また、6番目のリターンノード候補と7番目のリターンノード候補との間の最短経路は、リターンノード候補51gと、リターンノード候補51jとを結ぶ線分である。したがって、6番目のリターンノード候補の位置において、経路の整合性はある。しかし、図13に示す基板では、6番目のリターンノード候補の位置において、経路の整合性が得られない。5番目のリターンノード候補と6番目のリターンノード候補との間の最短経路は、リターンノード候補51eと、リターンノード候補51g’とを結ぶ線分であるのに対し、6番目のリターンノード候補と7番目のリターンノード候補との間の最短経路は、リターンノード候補51h’と、リターンノード候補51jとを結ぶ線分であるからである。そこで、この場合、51e→51g’→51jの経路長と、51e→51h’→51jの経路長とを算出し、短い方を5番目、6番目、7番目の候補を通る最短経路とする。
ところで、図11から分かるように、上述の方法で算出されたリターン経路110のうち、リターンノード候補51a、51b間やリターンノード候補51k、51lを結ぶリターン経路は、配線23に沿った経路とは異なる。したがって、このリターン経路110は、信号線の直下(直上)を流れるリターン電流の性質を厳密には反映していない。この経路の差異は誤差として判断してもよいが、より忠実に基板のレイアウトを評価する必要がある場合には、リターンノード候補を増やせばよい。例えば、信号ノードがICピンの場合には、ICの電源ピンおよびグランドピンの他に、信号ノードと同座標にあるリターン経路プレーン上の点をリターンノード候補として抽出する。信号ノードと同座標にあるリターン経路プレーン上の点は、電源ピンあるいはグランドピンとは独立に扱う。すなわち、それぞれのグループから1つのリターンノード候補を選択して、リターン経路の抽出を行う。このようにして抽出されたリターン経路を図14、図15に示す。図14は算出されたリターン経路140を上面から示した図である。また、図15は、算出されたリターン経路140を側面から示した図である。図14から分かるように、この方法で算出されたリターン経路140は、信号の直下(直上)を流れる。
経路抽出部4eは、ステップS47において、ステップS41において抽出された全ての配線についてリターン経路の抽出が終わったかを判定する。リターン経路が抽出されていない配線が存在する場合には(ステップS47においてNo)、ステップS42に戻り、他の配線を選択して、ステップS43からの処理を繰り返す。ステップS41において抽出された全ての配線についてリターン経路の抽出が終わった場合(ステップS47においてYes)、リターン経路抽出処理を終了する。
抽出されたリターン経路は、出力部5に出力され、設計者は、出力結果を参照し、配線の設計に問題ないか判断する。
あるいは、評価配線および評価配線に対して算出されたリターン経路から設計の良否を判断する判定部4fを利用することにより、設計者の負担は軽減される。
判定部4fは、リターン経路長が元の評価配線と比較してどの程度迂回しているのか判定する。例えば、評価配線の配線長とリターン経路長を比較し、リターン経路長が評価配線の配線長よりもあらかじめ定められた一定の長さ分長い場合や、一定の倍率を超える場合に、設計にエラーがあると判定する。あるいは、単純にリターン経路長と評価配線の配線長を並べて表示し、設計者が判断する形でもよい。また、評価配線とリターン経路の比較でなく、ある信号ノード間の経路長とその間のリターン経路の経路長を比較する事により、部分的な評価も可能である。
評価配線の設計の良否を判定する別の方法として、評価配線とリターン経路とに挟まれた面積を評価してもよい。評価配線とリターン経路とに挟まれた面積が、予め定められた評価値以上の場合に設計にエラーがあると判定する。評価値は設計者等により予め設定される。評価値は、通常、評価配線の配線長により異なった値とするのが好ましい。単純に評価配線とリターン経路とに挟まれた面積を算出して表示し、面積を見て設計者が判断する形でもよい。
リターン経路の迂回の問題だけでなく、リターン電流から配線へのクロストークの有無を判定してもよい。得られたリターン経路と一定の距離内で一定長平行して配線されている配線を抽出することにより、リターン電流からのクロストークの影響が大きい箇所をエラー箇所として抽出出来る。
以上のような処理によって、リターン経路を正しく評価する事が可能となる。したがって、設計者は、効率のよい基板レイアウトの評価および修正をすることができる。
なお、本実施例においては、異なる層においてXY座標が等しい点を同一座標としたが、3次元座標系など、異なる座標系においても面内の位置が等しい場合に同値であることは自明である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る基板評価装置10の機能的構成を表わす機能ブロック図である。 本発明に係る基板評価装置10の構成をブロック図形式で表す図である。 基板を上面から見た図である。 基板を側面からみた図である。 レイアウト評価部4がリターン経路の抽出に際して行なう処理を説明するためのフローチャートである。 上面から見た基板図にリターンノード候補を重ねて示した図である。 側面から見た基板図にリターンノード候補を重ねて示した図である。 複数のビアを経由してリターン経路プレーン同士を接続する場合の一例を示す図である。 スリットで妨げられたリターンノード候補を結ぶ経路について説明するための図である。 スリットで妨げられ、かつ、それらの周囲にビアが存在するリターンノード候補を結ぶ経路について説明するための図である。 算出されたリターン経路110を上面から示した図である。 算出されたリターン経路110を側面から示した図である。 経路の整合性が得られない基板レイアウトの一例を示す図である。 算出されたリターン経路140を上面から示した図である。 算出されたリターン経路140を側面から示した図である。
符号の説明
1 入力部、2 レイアウト作成部、3 記憶部、4 レイアウト評価部、4a 配線決定部、4b プレーン抽出部、4c ノード抽出部、4d 候補抽出部、4e 経路抽出部、4f 判定部、5 出力部、10 基板評価装置、21a ICピン、21b グランドピン、22a ICピン、22b グランドピン、23 配線、24 ビア、25 グランドプレーン、26 グランドプレーン、27〜30 ビア、31 スリット、32a〜32i 信号ノード、51a〜51l リターンノード候補、71〜73 ビア、81 経路、82 経路、91 ビア、92 ビア、93 経路、110 リターン経路、140 リターン経路、202 コンピュータ本体、204 モニタ、205 バス、206 FDドライブ、208 光ディスクドライブ、210 キーボード、212 マウス、222 メモリ、224 ハードディスク、228 通信インターフェイス、230 レイアウト情報、240 リターン経路を抽出するプログラム、250 設計の良否を抽出するプログラム、260 抽出結果、270 判断結果。

Claims (14)

  1. プリント基板の設計の良否を評価する基板評価装置であって、
    前記プリント基板の部品の配置に関するレイアウト情報を記憶する記憶装置と、
    前記プリント基板の配線の中から、評価対象となる評価配線を決定する決定部と、
    前記レイアウト情報に基づいて、前記評価配線の所定の形状の特徴に対応する信号ノードを、前記評価配線に沿った番号を付けて抽出するノード抽出部とを備え、
    前記評価配線を流れる電流の特性と、前記信号ノードの位置と、前記レイアウト情報とに基づいて、各前記信号ノードに対して、前記評価配線のリターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を、前記信号ノードに付された番号を付けて抽出する候補抽出部と、
    各前記候補を前記番号順に結んだ経路の長さを算出し、前記長さが最短となる経路を前記リターン経路として抽出する経路抽出部とを備える、基板評価装置。
  2. 前記評価配線の位置および前記レイアウト情報に基づいて、前記リターン経路が通過する可能性のあるリターンプレーンを抽出するプレーン抽出部をさらに備え、
    前記ノード抽出部は、前記評価配線と接続された集積回路の外部端子を前記信号ノードとして抽出し、
    前記候補抽出部は、前記信号ノードが前記集積回路である場合、前記集積回路の電源端子および接地端子を前記リターンノード候補として抽出する、請求項1に記載の基板評価装置。
  3. 前記ノード抽出部は、前記評価配線上のビアを前記信号ノードとして抽出し、
    前記候補抽出部は、前記信号ノードが前記評価配線上のビアの場合は、前記信号ノードから定められた距離内にあり、かつ、前記リターンプレーンと接続されているビアを前記リターンノード候補として抽出する、請求項2に記載の基板評価装置。
  4. 前記ノード抽出部は、前記評価配線の前記プリント基板の配線層内における所定の形状の特徴に対応する特徴点を前記信号ノードとして抽出し、
    前記信号ノードが前記特徴点である場合、前記層内における面内位置が前記信号ノードと同じ前記リターンプレーン上の点を前記リターンノード候補として抽出する、請求項2または3に記載の基板評価装置。
  5. 前記候補抽出部は、前記信号ノードが前記外部端子の場合は、前記面内位置が前記信号ノードと同じ前記リターンプレーン上の点をさらに前記リターンノード候補として抽出する、請求項2から4のいずれか1項に記載の基板評価装置。
  6. 前記ノード抽出部は、前記リターンプレーンの外周あるいは前記リターンプレーン上のスリットの周に含まれる点と前記面内位置が同じ前記評価配線上の点を前記特徴点として抽出し、
    前記経路抽出部は、前記リターンノード候補間の経路が前記スリットで妨げられる場合は、前記スリットの外形を通る経路を抽出し、前記スリットの外形を通る経路のうち最短のものを前記リターン経路として抽出する、請求項2から5のいずれか1項に記載の基板評価装置。
  7. 前記経路抽出部は、前記ビアに重みを与えて、前記経路の長さを算出する、請求項2から6のいずれか1項に記載の基板評価装置。
  8. 前記抽出されたリターン経路の形状および前記評価配線の形状に基づいて、前記設計の良否を判定する判定部をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の基板評価装置。
  9. 前記判定部は、前記抽出されたリターン経路の長さが、前記評価配線の経路の長さに比べて、設定された長さ以上長い場合に、前記設計が不良であると判定する、請求項8に記載の基板評価装置。
  10. 前記判定部は、前記抽出されたリターン経路と前記評価配線とに囲まれた領域の面積が、定められたしきい値以上である場合に、前記設計が不良であると判定する、請求項8に記載の基板評価装置。
  11. 前記判定部は、前記抽出されたリターン経路と前記評価配線とが、定められた間隔以下で定められた長さ以上平行して配線されている箇所がある場合に、前記レイアウトは不良であると判定する、請求項8に記載の基板評価装置。
  12. コンピュータにおいて実行される、プリント基板の設計の良否を評価する基板評価方法であって、
    コンピュータが、前記プリント基板の配線の中から、評価対象となる評価配線を決定するステップと、
    コンピュータが、前記プリント基板の部品の配置に関するレイアウト情報に基づいて、前記評価配線の所定の形状の特徴に対応する信号ノードを、前記評価配線に沿った番号を付けて抽出するステップと、
    コンピュータが、前記評価配線を流れる電流の特性と、前記信号ノードの位置と、前記レイアウト情報とに基づいて、各前記信号ノードに対して、前記評価配線のリターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を、前記信号ノードに付された番号を付けて抽出するステップと、
    コンピュータが、各前記候補を前記番号順に結んだ経路の長さを算出し、前記長さが最短となる経路を前記リターン経路として抽出するステップとを備える、基板評価方法。
  13. プリント基板の設計の良否の評価をコンピュータに実行させる基板評価プログラムであって、
    前記プリント基板の配線の中から、評価対象となる評価配線を決定するステップと、
    前記プリント基板の部品の配置に関するレイアウト情報に基づいて、前記評価配線の所定の形状の特徴に対応する信号ノードを、前記評価配線に沿った番号を付けて抽出するステップと、
    前記評価配線を流れる電流の特性と、前記信号ノードの位置と、前記レイアウト情報とに基づいて、各前記信号ノードに対して、前記評価配線のリターン経路が通過する可能性のある1つまたは複数のリターンノード候補を、前記信号ノードに付された番号を付けて抽出するステップと、
    各前記候補を前記番号順に結んだ経路の長さを算出し、前記長さが最短となる経路を前記リターン経路として抽出するステップとを前記コンピュータに実行させる、基板評価プログラム。
  14. 請求項13に記載の基板評価プログラムを格納した、コンピュータ読取可能な記録媒体。
JP2007324660A 2007-12-17 2007-12-17 基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体 Expired - Fee Related JP4993742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007324660A JP4993742B2 (ja) 2007-12-17 2007-12-17 基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007324660A JP4993742B2 (ja) 2007-12-17 2007-12-17 基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009146271A JP2009146271A (ja) 2009-07-02
JP4993742B2 true JP4993742B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=40916781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007324660A Expired - Fee Related JP4993742B2 (ja) 2007-12-17 2007-12-17 基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4993742B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101977298B1 (ko) * 2018-03-09 2019-05-10 이인성 채점 기능을 갖는 교육용 장비

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011128817A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Canon Inc プリント基板設計支援プログラムおよび支援方法
JP5731837B2 (ja) 2011-01-25 2015-06-10 キヤノン株式会社 設計支援装置およびその情報処理方法
JP6349871B2 (ja) * 2014-03-31 2018-07-04 富士通株式会社 基板設計支援プログラム、基板設計支援方法、及び基板設計支援装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06110971A (ja) * 1992-09-30 1994-04-22 Mitsubishi Electric Corp データ抽出装置
JPH06231207A (ja) * 1993-02-03 1994-08-19 Mitsubishi Electric Corp レイアウトパターン検証装置
JP3977638B2 (ja) * 2001-12-27 2007-09-19 株式会社図研 プリント基板における帰還電流経路の計算方法、その装置、コンピュータ読み取り可能な記録媒体およびプログラム
JP2007011629A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Toshiba Corp プリント配線基板のリターンパスチェックシステム
JP2007041867A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Elpida Memory Inc インダクタンス解析システムと方法並びにプログラム
JP4585467B2 (ja) * 2006-02-23 2010-11-24 富士通株式会社 リターンルート探索装置、回路設計装置、リターンルート探索プログラム、および回路設計プログラム
JP2006252574A (ja) * 2006-04-10 2006-09-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd クロストークチェック方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101977298B1 (ko) * 2018-03-09 2019-05-10 이인성 채점 기능을 갖는 교육용 장비

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009146271A (ja) 2009-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106407491B (zh) 全局连接件布线方法及其执行系统
JP5309878B2 (ja) 配線方法、自動配線装置、及びプログラム
WO2012015706A1 (en) Method, apparatus, and article of manufacture for providing in situ, customizable information in designing electronic circuits with electrical awareness
US8689167B2 (en) Layout design apparatus and layout design method
US8832637B2 (en) Support apparatus and information processing method thereof
JP4993742B2 (ja) 基板評価装置、基板評価方法、基板評価プログラム、および基板評価プログラムを格納した記録媒体
JP4587520B2 (ja) 半導体集積回路の自動配置配線方法
US7174529B1 (en) Acute angle avoidance during routing
JP5533119B2 (ja) レイアウト設計装置、レイアウト設計方法、及びレイアウト設計プログラム
US20150193572A1 (en) Trace routing according to freeform sketches
JP2008310562A (ja) 回路シミュレーション用の抵抗網作成装置、及び抵抗網作成プログラム
US7571408B1 (en) Methods and apparatus for diagonal route shielding
JP5725840B2 (ja) 設計支援装置およびその情報処理方法
JP4555891B2 (ja) 自動配線装置,自動配線プログラム,及び同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP5949759B2 (ja) 配線チェック装置及び配線チェックシステム
JP4585467B2 (ja) リターンルート探索装置、回路設計装置、リターンルート探索プログラム、および回路設計プログラム
US9507905B2 (en) Storage medium storing circuit board design assistance program, circuit board design assistance method, and circuit board design assistance device
JP2008277497A (ja) 半導体集積回路の設計装置、半導体集積回路の設計方法、半導体装置の製造方法および半導体装置
JP4575326B2 (ja) 基板レイアウトチェックシステムおよび方法
JP2018132877A (ja) プリント基板の測定点設定システム、測定点設定方法及び測定点設定プログラム
JP4915803B2 (ja) 基板レイアウトチェック装置、その方法およびそのコンピュータ・プログラム
US11126770B2 (en) Method of semiconductor integrated circuit, circuit design system, and non-transitory computer-readable medium
JP2003216680A (ja) プリント基板cadにおけるクリアランスチェック方法及びコンピュータプログラム
JP2005182632A (ja) 半導体集積回路の寄生情報表示装置および寄生情報表示方法
JP2008158566A (ja) シミュレーション装置、シミュレーションプログラム、シミュレーションプログラムが格納された記録媒体およびシミュレーション方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120410

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees