JPWO2012073917A1 - 配線チェック装置及び配線チェックシステム - Google Patents

配線チェック装置及び配線チェックシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、電磁ノイズ特性の悪化の危険性を知るにあたってスリットの形状の違いを考慮することが可能な、配線チェック装置を提供することを目的とする。配線チェック装置は、配線の配線情報を取得する配線情報取得部と、配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出部と、配線と第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、配線が、第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定部と、配線が跨ぎ配線であると判定された場合、境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出部と、を備える。

Description

本発明は、プリント基板の配線チェック装置及び配線チェックシステムに関する。
LSI(Large Scale Integration)やIC(Integrated Circuit)を搭載したプリント基板では、電磁ノイズ特性を高めることが必要となる。すなわち、外部への不要な電磁ノイズの放出を抑え、また外部から混入した電磁ノイズによる破壊や誤動作を防ぐことが必要となる。
プリント基板の製造後に、電磁ノイズ特性を高めるための設計変更や対策部品の追加が行われると、開発期間の長期化や製造コストの増大につながる。このため、プリント基板の設計段階で電磁ノイズ特性をチェックし、必要に応じて電磁ノイズ特性を高めるための対策を講じることが望ましい。
配線に対向するプレーン導体が欠落し、該配線が、プレーン導体が欠落した箇所を跨ぐと、プリント基板の電磁ノイズ特性が悪化する要因となることが知られている。
プリント基板の電源やグラウンドとなるプレーン導体には、多数のビアや電源またはグラウンドを分割するためのギャップ、配線を通すために設けられた切り欠きなど、導体が欠落する箇所が多く存在する。以下では、このような多数のビアや電源またはグラウンドを分割するためのギャップ、配線を通すために設けられた切り欠きなど、導体が欠落する箇所を、スリットと呼ぶことにする。一般的なプリント基板において、プレーン導体に形成されるスリットは図1に示すように様々な形状を有する。図1の白抜き部分がスリットを示している。
このようなスリットと配線が対向すると配線がスリットを跨ぐ箇所が出てくる。そして、信号電流のリターン経路が遠くなると、強い電磁ノイズが放射される。また、外部から混入した電磁ノイズは、プレーン導体のスリット周辺から配線に重畳しやすくなり、電子機器の破壊や誤動作の原因となる。
このような配線をチェックする技術が、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載されたチェック装置は、レイアウト設計された基板に対して、ノイズの影響を受けやすい、指定領域を跨ぐ配線を抽出する。そして、この配線に対して干渉ノイズをチェックする。この装置は、領域指定手段と、配線抽出手段と、干渉チェック手段とを備えている。領域指定手段とは、レイアウト設計された基板に対して、任意の領域を指定する手段である。配線抽出手段とは、領域指定手段により指定された領域と他の部分とを跨ぐ配線を抽出する手段である。干渉チェック手段とは、配線抽出手段により抽出された配線に対してノイズ干渉チェックを行う手段である。この装置によれば、基板のプレーン形状に従って領域が指定されるので、ユーザが領域指定を別途行わなくとも自動的に領域指定を行うことができるとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の装置においては、配線を抽出するための領域指定をユーザが行う場合がある。そのため、チェックの全自動化ができず、チェック段階でユーザが介在しなければならないという問題がある。また、この装置では自動的に領域指定することも可能と記載されているが、特許文献1の明細書段落[0021]の記載から分かるように、自動での領域指定には大きな制約がある。すなわち、多層プリント基板のほぼ全層が同様のプレーン形状でなければならなかったり、特定の形状に設計されたプレーン層だけに配線がある場合に有効であったりするなどの制約がある。
チェックの全自動化に関連する技術が、例えば特許文献2に記載されている。特許文献2に記載の、プリント基板のリターンパス分断チェックシステムにおいては、プリント基板上の配線が単一のプレーン層上にのみ形成されているか否かを検出する。このシステムでは、CAD(Computer Aided Design)データから自動的に配線とプレーン層とを選択し、配線とその上下にあるプレーン層とをイメージとして重ね合わせる。そして、配線が単一のプレーン層上にのみ形成されているか否かを検出する。
特許文献2に記載のシステムにおいては、チェック段階でユーザが介在しなければならないという問題や、自動での領域指定における制約等の問題は少ない。しかし、このシステムによって検出されるのは、配線が単一のプレーン層上にのみ形成されているか否かという情報だけである。そのため、配線やプレーン層の構成の違いを考慮して、配線が複数のプレーン層上に形成されることによる影響の大きさを検出することはできない。
このような問題の解決に関連する技術が、例えば特許文献3に記載されている。特許文献3では、配線が同種のプレーン層の間を跨ぐか、異種のプレーン層の間を跨ぐかの判断を行うプレーン跨ぎ配線チェックシステムが開示されている。このシステムでは、CADデータからチェック対象の配線と複数のプレーン層を抽出し、それらの投影重なりを検出し、併せて各プレーン層の属性を判断する。そして、同種のプレーン層の間を跨ぐ配線と異種のプレーン層の間を跨ぐ配線とを区別して、各々の配線に対して重み付けを付与する。これにより、配線がプレーン層の間を跨ぐことによる影響の度合いが、プレーン層の種類によりレベル分けされる。そのため、効果的に配線パターンをチェックすることができる。
特開2006−172370号公報 特開2000−331048号公報 特開2009−211405号公報
プリント基板の電磁ノイズ特性を高めるためには、電磁ノイズ特性の悪化の危険性の高い配線から優先的に対策設計することが効果的かつ効率的である。
ここで、特許文献3に記載の配線チェックシステムにおいては、スリットの形状の違いに基づく、電磁ノイズ特性の悪化の危険性の違いについては何ら考慮されていない。
一方、本願発明者らは、スリットの形状の違いによって、電磁ノイズ特性に違いが生じることを見出した。スリット形状と電磁ノイズ特性との関係の評価結果について、図2乃至図5を用いて説明する。
図2には、評価に用いたプリント基板1の模式図を示す。図2Aには、プリント基板1の上面図を示し、図2Bには断面図を示す。プリント基板1は、誘電体基板であるガラスエポキシ基板を基板材とする4層構成である。このガラスエポキシ基板の規格表記は、FR−4である。一番上の層には配線2とパッド3、他の3層にはプレーン導体6〜8が形成されている。配線3は一方の端部に電圧測定用の同軸コネクタ4、他方の端部には終端用の、50Ωの抵抗5が接続されている。パッド3はプリント基板1の端部に2mm四方の大きさで形成され、ビア9により、プレーン導体6〜8と電気的に接続されている。プレーン導体6〜8は互いに、プリント基板1内に5mm間隔で配置されたビア9により電気的に接続されている。プレーン導体6〜8のうち、配線2の直下となる位置には、大きさd1×d2のスリット10がそれぞれ形成されている。そして、配線2が該スリット10の中心を横切る。このようなプリント基板1において、一番上の層のパッド3から電磁ノイズを印加したときの配線2への誘起電圧を測定した。
また、プリント基板1のプレーン導体6〜8に形成されるスリット10を、図3A及び図3Bに示す形状のスリットとした場合についても同様の測定を行った。図3Aに示すスリットは、横幅が変化する変形スリットである。また、図3Bに示すスリットは、プレーン導体6〜8が端部まで欠落する基板端スリットである。なお、この測定においては、誘起電圧が高いほど外部からの電磁ノイズの影響を受けやすい、すなわち、電磁ノイズ特性の悪化の危険性が高いことを示す。
図4に誘起電圧の測定結果を示す。図4には、基準として、プレーン導体6〜8にスリットが無い場合の電圧波形を実線で、およびスリットサイズ(d1×d2)を2mm×5mmとした場合の電圧波形を破線で示す。図4より、スリットを跨ぐ配線においては、電磁ノイズ印加による誘起電圧が大きくなり、電子機器の電磁ノイズ特性を低下させることがわかる。
配線が他の形状のスリットを跨ぐ場合についても同様の測定を行い、誘起電圧の評価にあたり電圧の最大振幅を表すPeak−to−Peak値(Vpp)を抽出した。図5には、スリットの形状と、誘起電圧のPeak−to−Peak値を示す。また、スリットの形状の違いによる誘起電圧の違いを検討するために、スリットの面積も同図に示す。図5より、スリットの面積が大きいほど誘起電圧も高くなることが分かる。更に、同じ10mmの面積のスリットである2mm×5mmの長方形スリットと、変形スリットと、基板端スリットとでは、誘起電圧が異なることが分かる。特に、基板端スリットでは大きな誘起電圧を生じるという結果になった。
先に述べたように、プリント基板の電磁ノイズ特性を高めるためには、電磁ノイズ特性の悪化の危険性の高い配線から優先的に対策設計することが効果的かつ効率的である。そのため、配線をチェックするシステムにおいては、配線が跨ぐスリットの形状を考慮して、電磁ノイズ特性の悪化の危険性の度合いを検出することが望ましい。
一方、上述したように、特許文献3に記載のチェックシステムにおいては、スリット形状の違いを何ら考慮していない。そのため、効率的に電磁ノイズ特性を高めることができない。
ここで、図5に示す誘起電圧の測定結果から分かるように、スリットの面積だけでは、電磁ノイズ特性の悪化の危険性の度合いを正確に検出することはできない。
また、特に取り扱いが簡易な長方形のスリットを対象として、スリットの長さと幅、及び、スリットが存在するのはプレーン導体の内側か基板端部かという情報から危険度をレベル分けする方法も考えられる。しかしながら、一般的なプリント基板では図1に示した様々な形状のスリットや、さらに複雑な形状のスリットが多数存在する。そのため、この方法を用いても、プリント基板の実態に合うレベル分けはできない。
本発明は上記問題に鑑みて、電磁ノイズ特性の悪化の危険性を知るにあたってスリットの形状の違いを考慮することが可能な、配線チェック装置、配線チェックシステム、配線チェック方法、配線チェックプログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
本実施形態における配線チェック装置は、配線の配線情報を取得する配線情報取得部と、配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出部と、配線と第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、配線が、第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定部と、配線が跨ぎ配線であると判定された場合、境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出部と、を備える。
本実施形態における配線チェックシステムは、配線の配線情報を取得する配線情報取得手段と、配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出手段と、配線と第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、配線が、第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定手段と、配線が跨ぎ配線であると判定された場合、境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出手段と、を備える
本実施形態における配線チェック方法は、配線の配線情報を取得する配線情報取得工程と、配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出工程と、配線と第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、配線が、第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定工程と、配線が跨ぎ配線であると判定された場合、境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出工程と、を備える。
本実施形態における配線チェックプログラムは、本発明の配線チェック方法をコンピュータに実行させる。
本実施形態における記録媒体は、コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体であって、本発明の配線チェックプログラムを記録する。
本発明により、電磁ノイズ特性の悪化の危険性を知るにあたってスリットの形状の違いを考慮することが可能となる。
複数の形状のスリットが形成されたプレーン導体の一例を示す。 評価に用いたプリント基板の模式図を示す。 評価に用いたプリント基板のスリットの形状の他の例を示す。 誘起電圧の測定結果を示す。 スリットの大きさ及び形状と、誘起電圧のPeak−to−Peak値を示す。 本発明の第1の実施形態における配線チェックシステムの構成の一例を示す。 本発明の第1の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェック方法の一例を示す。 本発明の第1の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェックの対象となるプリント基板を示す。 本発明の第2の実施形態における配線チェックシステムの構成の一例を示す。 本発明の第2の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェック方法の一例を示す。 本発明の第2の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェックの対象となるプリント基板の構成を示す。 本発明の第2の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェックで得られた結果を示す。 プリント基板の外部から混入した電磁ノイズによる配線への誘起電圧について示す。 スリットの周囲を流れるノイズ電流、およびノイズ電流により発生する磁界を示す。 プリント基板のスリット周辺の断面図を示す。 スリットの形状及びスリットパターンと、誘起電圧のPeak−to−Peak値を示す。 評価に用いたプリント基板11の構成の模式図を示す。 3パターンのプリント基板のスリット周辺の断面図を示す。 スリットの形状及びスリットパターンと、誘起電圧のPeak−to−Peak値を示す。 本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムの構成の一例を示す。 本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェック方法の一例を示す。 重み付け係数の付与の方法について示す。 本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェックの対象となるプリント基板の構成を示す。 本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェックで得られた結果を示す。 本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムの構成の他の例を示す。 本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムによる配線チェックの対象となるプリント基板の構成を示す。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。しかしながら、係る形態は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態における配線チェックシステムについて、図6を用いて説明する。
本実施形態における配線チェックシステム100は、配線情報取得手段101と、第一のプレーン導体検出手段102と、跨ぎ配線判定手段103と、閉曲線長検出手段104と、を備える。
配線情報取得手段101は、配線の配線情報を取得する。第一のプレーン導体検出手段102は、配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する。跨ぎ配線判定手段103は、配線と、第一のプレーン導体検出手段102が検出した第一のプレーン導体との投影重なりを検出する。そして、配線が、第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線であるか否かを、判定する。以下、このような第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線を、跨ぎ配線と呼ぶ。ここで、配線が跨ぎ配線であると判定された場合、閉曲線長検出手段104は、該境界線の閉曲線長を検出する。
次に、本実施形態における配線チェックシステム100によるプリント基板の配線チェック方法について、図7を用いて説明する。なお、配線チェックシステム100で配線チェックを行うプリント基板として、図8に示すプリント基板110を用いることとする。
初めに、配線情報取得手段101は、配線111の配線情報を取得する(ステップ1)。ここでいう配線111は、配線チェックシステム100でチェックする対象となる配線である。
次に、第一のプレーン導体検出手段102は、配線111に隣接する第一のプレーン導体を検出する(ステップ2)。本実施形態においては、配線111の直下に隣接するプレーン導体である、第一のプレーン導体112が検出される。
次に、跨ぎ配線判定手段103は、配線111と第一のプレーン導体112との投影重なりを検出する(ステップ3)。更に、跨ぎ配線判定手段103は、配線111が、第一のプレーン導体112の形成領域と第一のプレーン導体112の非形成領域との境界線113を跨ぐ跨ぎ配線であるか否かを判定する(ステップ4)。そして、配線111が跨ぎ配線であると判定された場合には、閉曲線長検出手段104が、該境界線113の閉曲線長を検出する(ステップ5)。ここで、配線111が跨ぎ配線であると判定された場合とは、ステップ4でYESと判定した場合である。本実施形態における境界線113の閉曲線長は、第一のプレーン導体に形成されたスリットの周囲長となる。
一方、配線111が跨ぎ配線でないと判定されると、ステップ1に戻り、他の配線の配線情報が取得される。ここで、配線111が跨ぎ配線でないと判定された場合とは、ステップ4でNOと判定された場合である。他の配線がない場合には、配線チェックシステム100による配線チェックが終了する。
以上のようにして、本実施形態の配線チェックシステム100においては、プレーン導体が形成領域と非形成領域との境界線を跨ぐ配線、及び境界線の閉曲線長を検出することができる。これにより、電磁ノイズ特性の悪化の危険性を知るにあたってスリットの形状の違いを考慮することができる。そのため、プリント基板の電磁ノイズ特性をより効率的に改善することが可能となる。
なお、本実施形態における配線チェックシステム100は、単一の装置で構成されることとしても良いし、複数の装置で構成されることとしても良い。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態における配線チェックシステムについて、図9を用いて説明する。本実施形態における配線チェックシステム200は、記録装置210と、配線チェック装置220と、出力装置230と、を備える。なお、配線チェック装置220は、記録装置210及び出力装置230とそれぞれ、有線又は無線で通信可能な状態にある。
記録装置210は、設計情報記録部211を備える。設計情報記録部211は、プリント基板の設計情報、例えばCADデータ、を記録する。設計情報には、例えば、プリント基板の配線の位置情報などが含まれる。
配線チェック装置220は、配線情報取得部221と、第一のプレーン導体検出部222と、跨ぎ配線判定部223と、閉曲線長検出部224と、を備える。
配線情報取得部221は、設計情報記録部211に記録された設計情報を参照して、チェック対象となる配線の配線情報を取得する。第一のプレーン導体検出部222は、該配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する。跨ぎ配線判定部223は、該配線と、第一のプレーン導体検出部222が検出した第一のプレーン導体との投影重なりを検出する。そして、該配線が、第一のプレーン導体の形成領域と非形成領域との境界線を跨ぐ跨ぎ配線であるか否かを判定する。ここで、チェック対象の配線が跨ぎ配線であると判定された場合、閉曲線長検出部224は、該境界線の閉曲線長を検出する。
出力装置230は、閉曲線長検出部224によって検出された閉曲線長の情報を出力する。
次に、本実施形態の配線チェックシステム200によるプリント基板の配線チェック方法について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。なお、配線チェックシステム200で配線チェックを行うプリント基板として、図11に示すプリント基板240を用いることとする。図11は、プリント基板240の構成から、1層のプレーン導体と、その上部に形成された配線のみを抜き出した模式図である。図11Aは上面図、図11Bは斜視図を示す。図11に示す構成には、2つのプレーン導体246、247と5本の配線241〜245が含まれ、A点〜J点で示す10箇所において、いずれかの配線がプレーン導体の形成領域と非形成領域との境界線を跨いでいる。また、設計情報記録部211には、予め、配線チェックを行うプリント基板の設計情報が記録されているものとする。
初めに、配線情報取得部221は、設計情報記録部211に記録されたプリント基板240の設計情報を読み込み、その中からチェック対象となる配線の配線情報を取得する(ステップ6)。配線情報とは、例えば、配線の位置座標や、配線層などの情報である。ここで、配線の位置座標とは、XY座標等である。本実施形態の場合、プリント基板240に形成された配線241〜245のうち、最初に配線241の配線情報を取得することとする。
次に、第一のプレーン導体検出部222は、再びプリント基板240の設計情報を読み込み、基板多層配列方向において配線241に隣接するプレーン導体を検出する(ステップ7)。本実施形態の場合、配線241に隣接するプレーン導体246が検出される。
次に、跨ぎ配線判定部223が、配線241と、プレーン導体246との投影重なりを検出する(ステップ8)。この時の投影重なりの検出についても、プリント基板240の設計情報を読み込むことにより行われる。そして、跨ぎ配線判定部223は、配線241が、プレーン導体246の形成領域と非形成領域との境界線を跨ぐ跨ぎ配線であるか否かを判定する(ステップ9)。ここで、配線241は、図11に示すように、プレーン導体246の形成領域上にしか配置されていない。そのため、配線241は、跨ぎ配線ではないと判定される。ここで、跨ぎ配線ではないと判定された場合とは、ステップ9においてNOと判定された場合である。
チェック対象となった配線241が跨ぎ配線でないと判定されると、再びステップ6に戻り、配線情報取得部221は、他の配線の配線情報を取得する。ここでは、配線242の配線情報を取得することとする。
そして、ステップ7により、配線242に隣接するプレーン導体として、プレーン導体245が検出される。そして、ステップ8により、配線242とプレーン導体246との投影重なりが検出され、ステップ9により配線242が跨ぎ配線であるか否かが判定される。
ここで、配線242は、プレーン導体246の形成領域と非形成領域の境界線である、スリット248の周囲を、A点において跨いでいる。そのため、跨ぎ配線判定部223は、配線242が跨ぎ配線であると判定する。ここで、配線242が跨ぎ配線であると判定された場合とは、ステップ9においてYESと判定された場合である。
この場合、閉曲線長検出部224は、A点を含む境界線の閉曲線長を検出する(ステップ10)。本実施形態においては、境界線の閉曲線長とは、スリット248の周囲長を示す。そのため、ステップ10において、スリット248(4mm×8mm)の周囲長である24mmという値が検出される。なお、境界線の閉曲線長の検出は、設計情報記録部211に記録された設計情報を読み込むことにより行われる。
そして、閉曲線長検出部224により検出された閉曲線長の情報は、出力装置230に送出される。出力装置230は、受信した閉曲線長の情報を出力する(ステップ11)。ここで、出力装置230は、受信した閉曲線長の情報を表示画面に表示することとしても良いし、印刷することとしても良い。
また、配線242の他に、配線チェックの対象となる配線がある場合、すなわちステップ12においてYESと判定された場合には、配線情報取得部221は再び設計情報を読み込み、該他の配線の配線情報を取得する(ステップ6)。ここでは、配線243の配線情報を取得することとする。
そして、ステップ7により、配線242に隣接するプレーン導体として、プレーン導体246、247が検出される。そして、ステップ8により、配線243とプレーン導体246、247それぞれとの投影重なりが検出される。また、ステップ9により配線243が跨ぎ配線であるか否かが判定される。
ここで、配線243は、プレーン導体246及びプレーン導体247のそれぞれの、形成領域と非形成領域との境界線を、B点、C点、D点、E点において跨いでいる。そのため、跨ぎ配線判定部223は、配線243が跨ぎ配線であると判定する。ここで、跨ぎ配線判定部223は、配線243が跨ぎ配線であると判定する場合とは、ステップ9においてYESと判定された場合である。そして、閉曲線長検出部224は、B点、C点、D点、E点を含む境界線の閉曲線長を検出する(ステップ10)。ここで、B点、C点を含む境界線の閉曲線長とはスリット248の周囲長を示し、その値は、先に述べたように24mmとなる。一方、D点における境界線の閉曲線長とはプレーン導体246の外周長を示し、その値は136mmとなる。更に、E点における境界線の閉曲線長とは、プレーン導体247の外周長を示し、その値は46mmである。
そして、該閉曲線長の情報は出力装置230に送出される(ステップ11)。その後も、チェック対象となる配線がなくなるまで、配線毎にステップ6〜11を繰り返す。
配線244は、F点、G点、H点、I点において、プレーン導体246の形成領域と非形成領域との境界線を跨いでいる。そのため、ステップ10においては、F点、G点を含む境界線の閉曲線長と、H点、I点を含む境界線の閉曲線長とが検出される。なお、スリット249は、プレーン導体246の基板端までプレーン導体が欠落する基板端スリットである。そのため、F点、G点を含む境界線の閉曲線長とは、スリット249の周囲長を含む、プレーン導体246の外周長を示し、その値は136mmとなる。また、H点、I点を含む境界線の閉曲線長とは、スリット250の周囲長を示し、その値は30mmとなる。なお、スリット250は、2つの長方形を組み合わせた形状の変形スリットである。
更に、配線245は、J点において、プレーン導体246の形成領域と非形成領域との境界線を跨いでいる。そのため、ステップ10においては、J点を含む境界線の閉曲線長が検出される。ここで、J点を含む境界線の閉曲線長とは、プレーン導体246の外周長を示し、その値は136mmとなる。
以上のようにして、全ての配線241〜245の配線チェックが完了すると、すなわちステップ12においてNOと判定されると、配線チェックシステム200による配線チェックが完了する。
図12に、本実施形態における配線チェックシステム200により得られた検出結果を示す。図12は、配線の番号と、各配線が跨ぐA点〜J点を含む境界線の閉曲線長とを対応付けて表示している。
そして、図12に示す閉曲線長は、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性を判断する指標として用いることができる。すなわち、閉曲線長が長い程、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性が高くなる。本実施形態においては、2つのプレーン導体246、247の間のD点、及び、基板端スリット249のF点、G点、J点の箇所において、電磁ノイズ特性が悪化する危険性が最も高くなる。なお、D点、E点のように、配線が異なるプレーン導体の間を跨ぐ場合には、電磁ノイズ特性が悪化する危険性が高くなることは、特許文献3にも記載されているように、一般的に知られている。また、F点、G点のように、配線が基板端スリットを跨ぐ場合に、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性が高くなることは、図5に示した測定結果から明らかである。更に、A点、B点、C点が含まれるスリット248と、H点、I点が含まれる変形スリット250は、いずれも面積は32mmで同じであるが、周囲長は異なる。このように、面積が同じであっても周囲長が異なれば、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性が異なることは、図5に示す測定結果から明らかである。
このように、図5に示す測定結果などから、図12に示す閉曲線長が、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性のレベル分けの指標となることが分かる。更に、このことは、プリント基板の外部から混入した電磁ノイズによる配線への誘起電圧の観点からも説明することができる。図13には、スリットを有するプレーン導体と、これに隣接する配線の上面図であり、図面左下のプレーン導体の端部から電磁ノイズが印加された場合に、プレーン導体に流れるノイズ電流を模式的に示す。ノイズ電流はプレーン導体上を流れ、これにより生じる電磁界が配線に結合することで誘起電圧が生じる。このノイズ電流はプレーン導体に沿って流れる。しかし、スリットの部分は導体が欠落しているため、ノイズ電流はスリットの周囲を流れる。このようなスリットの近傍では、ノイズ電流により特に強い電磁界が生じる。そして、この電磁界が、スリットに隣接する配線に結合し、該配線に高い誘起電圧を生じる。このように、スリットの周囲に沿って流れるノイズ電流によって、強い電磁界が生じる。そのため、その電流経路の長さ、すなわちスリットの周囲長が、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性を表す指標となると考えられる。なお、図13においてはプレーン導体の内部に形成されたスリットについて述べたが、プレーン導体の端部に形成される基板端スリットや、複数のプレーン導体間の隙間においても同様に電磁界が生じる。そして、その電磁界の強さは、電流経路の長さ、すなわち、プレーン導体の形成領域と非形成領域との境界線の閉曲線長に依存すると考えられる。
以上のことから、図12に示す閉曲線長を、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性のレベル分けの指標として用いることができることがわかる。
以上のように、本実施形態の配線チェックシステム200により、異なるプレーン導体間や基板端スリットなどを配線が跨ぐような、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性が特に高い箇所を適切に抽出し、その危険性を数値化することができる。更に、スリット形状の違いによる、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性の違いについても数値化し、把握することができる。そのため、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性の高い箇所から優先的に対策設計することができ、効果的且つ効率的に電磁ノイズ特性の悪化を防止することができる。その結果、電子機器の信頼性を向上することができる。
なお、図12においては、閉曲線長の長さを示すこととしたが、これに限らない。例えば、閉曲線長10mm未満では危険度「低」、10〜100mmでは危険度「中」、100mm以上では危険度「高」といった、危険性のレベルに応じたグループ分けをすることとしても良い。そして、出力装置230は、そのグループ分けの結果を出力することとしても良い。これにより、電磁ノイズ特性を悪化させる危険性が高く、優先的に対策をすべき箇所をグループ化することができ、閉曲線長の検出結果をより効率的に利用することができる。本実施形態においては、例えば、D点、F点、G点、J点を危険度「高」のグループとし、その他の箇所を危険度「中」としても良い。また、配線毎に閉曲線長の合計を計算して、配線毎に危険性を順位付けすることも可能である。本実施形態においては、配線毎に閉曲線長を合計した場合、配線241は跨ぎ配線ではないため、合計0となる。また、配線242は合計24mm、配線243は合計230mm、配線244は合計332mm、配線245は合成136mmとなる。これにより、配線244が、電磁ノイズ特性が悪化する危険性が最も高い配線であることが分かる。
なお、本実施形態においては、配線チェック装置220とは別に、記録装置210と出力装置230とを設けることとしたが、これに限らない。すなわち、記録装置210と出力装置230とに代えて、配線チェック装置220の内部に、記録部及び出力部を設けることとしても良い。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態についての説明に先立ち、多層プリント基板におけるプレーン導体の配置と、電磁ノイズ特性の悪化の危険性との関係について説明する。
図14に、プレーン導体に形成されたスリットの周囲を流れるノイズ電流、およびノイズ電流により発生する磁界を示す。図14Aには、スリットを有するプレーン導体301の上下の層に、他のプレーン導体が無い場合について示す。この場合、プレーン導体301のスリットと対向する位置に配線が設けられると、ノイズ電流によりスリット近傍に生じた電磁界が配線に結合し、電圧を誘起する。図14Bには、スリットを有するプレーン導体301の下層に、スリットの無い他のプレーン導体302が存在する場合について示す。この場合、プレーン導体301のスリット周囲を流れるノイズ電流により生じた磁界は、プレーン導体302の表面に渦電流を発生させる。この渦電流は、図14Dに示すように、プレーン導体301のノイズ電流により生じる磁界とは逆方向の磁界を発生させる。そして、この渦電流から生じる磁界により、プレーン導体301のノイズ電流による磁界が打ち消され、スリット周囲の電磁界が弱まる。これにより、プレーン導体301のスリットと対向する位置に配線が設けられても、配線に誘起される電圧は小さくなる。すなわち、プレーン導体301のスリットの直上あるいは直下となる位置に、他のプレーン導体302が存在することで、電磁ノイズ特性の悪化の危険性は低減される。
また、図14Bにおいて、プレーン導体301とプレーン導体302との距離が近い程、プレーン導体301のノイズ電流により生じる磁界がプレーン導体302に強く結合する。これによりプレーン導体302に生じる渦電流も大きくなり、プレーン導体301のノイズ電流による磁界を打ち消す効果が高くなる。すなわち、プレーン導体間の距離が近い程、電磁ノイズ特性の悪化の危険性は低減される。
次に、電磁ノイズ特性の悪化の危険性を低減する効果についてより詳細に評価した結果について説明する。評価に用いたプリント基板の構成は、スリットの形成位置を除くと、図2に示すプリント基板1と同様の構成である。本評価では、プレーン導体6〜8にスリットを形成した場合、及び形成しない場合についての測定をするために、3パターンのプリント基板について評価を行った。図15には、評価の対象とした3パターンのプリント基板のスリット周辺の断面図を示す。図15Aに示すスリットの形状を、スリットパターン1とする。スリットパターン1においては、プレーン導体6のみにスリットが形成され、プレーン導体7とプレーン導体8にスリットは形成されていない。図15Bに示すスリットの形状を、スリットパターン2とする。スリットパターン2においては、プレーン導体6とプレーン導体7に同サイズのスリットが形成され、プレーン導体8にスリットは形成されていない。図15Cに示すスリットの形状を、スリットパターン3とする。スリットパターン3においては、プレーン導体6〜8に同サイズのスリットが形成されている。これらのスリットパターン1〜3に対して、図2に示すプリント基板1についての測定時と同じ環境下で、一番上の層のパッド3から電磁ノイズを印加したときの配線2への誘起電圧を測定した。更に、基準として、すべての層にスリットが形成されていないプリント基板についても評価を行った。
図16に、スリットの形状及びスリットパターンと、誘起電圧のPeak−to−Peak値を示す。同図から、プレーン導体6〜8の全てにスリットが形成されるスリットパターン3において、誘起電圧が最も大きくなることが分かった。一方、スリットを有しないプレーン導体が存在するスリットパターン1とスリットパターン2においては、スリットパターン3と比較して誘起電圧が小さいことが分かった。更に、スリットパターン1はスリットパターン2よりも誘起電圧が小さい。ここで、スリットパターン1におけるプレーン導体6とスリットを有しないプレーン導体7との距離は、スリットパターン2におけるプレーン導体6とスリットを有しないプレーン導体8との距離よりも短い。このことから、スリットが形成されたプレーン導体と、他の層に形成されたスリットを有しないプレーン導体との距離が近いほど、電磁ノイズ特性の悪化の危険性が低減されることが分かった。
次に、配線の上下層にプレーン導体が存在する場合について、同様の評価を行った結果について説明する。図17は、評価に用いたプリント基板11の構成の模式図を示す。プリント基板11は、層A〜層Dの4層構成からなる。配線12は層Aと層Bに形成され、ビア9で接続されている。層A、層C、層Dにはプレーン導体13〜15が形成され、これらは5mm間隔で配置されたビア9により互いに接続されている。また層Aには電磁ノイズを印加するためのパッド3が形成されている。なお、プレーン導体13〜15には、層Bの配線12と対向する箇所にスリットが形成されている。スリットの形状と形成する位置は、図2に示すプリント基板1に形成されたスリットと同様である。このようなプリント基板を用いて、層Aのパッド3から電磁ノイズを印加したときの配線12への誘起電圧を測定した。ここでは、層A、層C、層Dのプレーン導体にスリットを形成した場合及び形成しない場合についての測定をするために、3パターンのプリント基板について評価を行った。図18には、評価の対象とした3パターンのプリント基板のスリット周辺の断面図を示す。図18Aに示すスリットの形状を、スリットパターン4とする。スリットパターン4においては、プレーン導体13にのみスリットが形成され、プレーン導体14、15にはスリットは形成されていない。図18Bに示すスリットの形状を、スリットパターン5とする。スリットパターン5においては、プレーン導体13、14にスリットが形成され、プレーン導体15にはスリットは形成されていない。図18Cに示すスリットの形状を、スリットパターン6とする。スリットパターン6においては、全てのプレーン導体13〜15にスリットが形成されている。更に、基準として、すべての層にスリットが形成されていないプリント基板についても評価を行った。
図19にスリットの形状及びスリットパターンと、誘起電圧のPeak−to−Peak値を示す。その結果、スリットパターン6では誘起電圧が最も大きいことが分かった。また、スリットパターン4よりもスリットパターン5の方が、誘起電圧が大きいことが分かった。
一般的な多層プリント基板では、基板積層方向に複数のプレーン導体が存在する。そのため、上述した測定結果と同様に、スリットの影響を低減するプレーン導体が存在する構成も多く見られる。このため、配線チェックシステムでは、スリットとプレーン導体の位置関係に基づき、電磁ノイズ特性の悪化の危険性のレベルを適切に補正することで、より精度の高いレベル分けが可能となる。
そこで、本実施形態においては、スリットが形成されたプレーン導体だけでなく、他のプレーン導体の位置関係も考慮した、配線チェックシステムについて述べる。
本発明の第3の実施形態における配線チェックシステムについて、図20を用いて説明する。本実施形態における配線チェックシステム300は、記録装置310と、配線チェック装置320と、出力装置330と、入力装置340と、を備える。
記録装置310は、設定情報記録部311と、重み付け情報記録部312とを備える。設定情報記録部311は、プリント基板の設計情報、例えばCADデータ、を記録する。設計情報には、例えば、プリント基板の配線の位置情報などが含まれる。重み付け情報記録部312は、重み付け設定情報を記録する。重み付け設定情報とは、閉曲線長検出部324が検出する閉曲線長に対する重み付けの設定情報である。なお、重み付け設定情報は、入力装置340との間で、一時記録部325を介して送受信される。
配線チェック装置320は、配線情報取得部321と、第一のプレーン導体検出部322と、跨ぎ配線判定部323と、閉曲線長検出部324と、一時記録部325と、第二のプレーン導体検出部326と、重み付け付与部327と、を備える。
配線情報取得部321は、設計情報記録部311に記録された設計情報を参照して、チェック対象となる配線の配線情報を取得する。第一のプレーン導体検出部322は、該配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する。跨ぎ配線判定部323は、該配線と、第一のプレーン導体検出部322が検出した第一のプレーン導体との投影重なりを検出する。そして、該配線が、第一のプレーン導体の形成領域と第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ跨ぎ配線であるか否かを判定する。ここで、チェック対象の配線が跨ぎ配線であると判定された場合、閉曲線長検出部324は、該境界線の閉曲線長を検出する。一時記録部325は、入力装置340から受信した重み付け設定情報を一時的に記録する。また、一時記録部325は、記録装置310の重み付け情報記録部312との間で重み付け情報の送受信、例えば保存及び吐き出し、を行う。第二のプレーン導体検出部326は、跨ぎ配線が第一のプレーン導体の形成領域と非形成領域との境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている第二のプレーン導体を検出する。重み付け付与部327は、第二のプレーン導体検出部326による検出結果と、一時記録部325に記録されている重み付け設定情報とに基づき、閉曲線長検出部324により検出された閉曲線長に重み付け係数を付与する。
出力装置330は、閉曲線長検出部324によって検出された閉曲線長、あるいは、該閉曲線長に重み付け係数が付与された情報を出力する。
入力装置340は、重み付け設定情報を入力する。
次に、本実施形態の配線チェックシステム300による配線チェックの方法について、図21を用いて説明する。なお、ステップ6〜10については、第2の実施形態と同様なので、説明は省略する。
本実施形態においては、ステップ10の後、第二のプレーン導体検出部326が、跨ぎ配線が第一のプレーン導体の形成領域と非形成領域との境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている、第二のプレーン導体を検出する(ステップ13)。
ここで、第二のプレーン導体が検出された場合、重み付け付与部327が、ステップ13による検出結果と、一時記録部325が記録する重み付け設定情報とに基づき、ステップ10で検出された閉曲線長に重み付け係数を付与する(ステップ14)。この第二のプレーン導体が検出された場合とは、ステップ13においてYESと判定された場合である。なお、入力装置340から入力された重み付け設定情報は、一時記録部325に記録される。一時記録部325に、重み付け情報記録部312から引き出した重み付け設定情報が既に記録されている場合には、入力装置340から入力された重み付け設定情報に基づき、記録されている重み付け設定情報を更新する。なお、重み付け係数の数値は、図22に示すように、重み付け設定情報から引き出され、閉曲線長に付与される。
そして、出力装置330は、ステップ14により重み付け係数が付与された後の閉曲線長の情報を出力する(ステップ15)。一方、第二のプレーン導体検出部326が、第二のプレーン導体を検出しなかった場合、すなわちステップ13においてNOと判定された場合には、出力装置330は、閉曲線長検出部324が検出した閉曲線長の情報を出力する(ステップ16)。出力される情報は、例えば、配線毎に出力される。
以上のようにして、本実施形態の配線チェックシステム300による配線チェックが行われる。
次に、具体的な例を用いて、本実施形態の配線チェックシステム300による配線チェックについて説明する。ここでは、図23に示すプリント基板250の配線チェックを行う場合について説明する。
図23に示すプリント基板250は、図11に示す配線241〜245と、プレーン導体246、247との下層に、プレーン導体251を加えた構成からなる。図23Aはプリント基板250の上面図を示し、図23Bは斜視図を示す。なお、プレーン導体251の詳細な寸法は記入していないが、その平面形状は、図23Aの点線で囲まれた斜線部に該当する。図23Aから分かるように、A点、B点、C点、F点、G点、H点、I点の直下となる位置には、プレーン導体251が存在する。そのため、電磁ノイズ特性の悪化危険性を低減する第二のプレーン導体として、プレーン導体251が検出される。一方、D点、E点、J点の直下となる位置においては、プレーン導体251は欠落しており、形成されていない。そのため、第二のプレーン導体は検出されない。
図24に、本実施形態の配線チェックシステム300によってプリント基板250の配線チェックを行った場合に得られた結果を示す。重み付け係数は、0.2とした。すなわち、第二のプレーン導体検出部326により第二のプレーン導体が検出された場合、閉曲線長検出部324が検出した閉曲線長に重み付け係数0.2を積算することとした。なお、重み付け係数の数値は、例えば入力装置340を介して、適宜変更可能である。
図24に示すように、プレーン導体251によって電磁ノイズ特性の悪化の危険性が低減される箇所では、重み付け係数が付与される(ステップ14)。そして、電磁ノイズ特性の悪化の危険性が低減されない箇所では、重み付け係数が付与されない。そのため、ステップ15、16によって出力された情報から、第二のプレーン導体による電磁ノイズ特性の悪化の危険性の低減の効果を考慮した上で、電磁ノイズ特性の悪化の危険性のレベルを判断することができる。図24から、プリント基板250の場合には、電磁ノイズ特定の悪化の危険性が最も高いのは配線243のD点、及び配線245のJ点であり、次いで配線243のE点が高いことが分かる。
以上のように、本実施形態の配線チェックシステムにおいては、跨ぎ配線がプレーン導体の形成領域と非形成領域との境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている第二のプレーン導体を検出する。そして、第二のプレーン導体による、電磁ノイズ特性の悪化の危険性の低減の効果が、該危険性の重み付け係数として反映される。これにより、電磁ノイズ特性の悪化の危険性をより正確に把握することができ、危険性の高い箇所を優先的に対策設計することができる。そのため、効果的且つ効率的に電磁ノイズ特性の悪化を防止することができる。
なお、重み付け係数の値は、第二のプレーン導体の配置によって変化させることとしても良い。上述した図16に示す測定結果からも、両プレーンの距離が近いほど、Vppが低くなる、すなわち電磁ノイズ特性の悪化の危険性がより低減されることが示されている。そこで、図25に示すように、配線チェックシステム300が、距離測定部328を更に備えることとしても良い。距離測定部328は、第一のプレーン導体と第二のプレーン導体との、プレーン導体の積層方向の距離を測定する。そして、距離測定部328が測定した距離に応じて、ステップ14で付与する重み付け係数を変化させても良い。例えば両プレーン導体間の距離が0.1mmであれば重み付けを0.1、距離が0.3mmであれば重み付けを0.3としても良い。これにより、プレーン導体間の距離が、電磁ノイズ特性の悪化の危険性を示す数値に反映され、より正確に危険性の高さを把握することができる。そのため、より効果的且つ効率的に電磁ノイズ特性の悪化を防止することができる。
次に、第一のプレーン導体の上下層それぞれに、第二のプレーン導体が存在する場合について考える。例として、図26に示すプリント基板の配線チェックを行う場合について述べる。図26Aは第一プレーン導体の下層に第二のプレーン導体が存在する構成である。図26Bは跨ぎ配線の上層に第二のプレーン導体が存在する構成である。図26Cは跨ぎ配線の上層と、第一のプレーン導体の下層それぞれに、第二のプレーン導体が存在する構成である。図26Aと図26Bに示すプリント基板の配線チェックの場合には、図23に示すプリント基板の配線チェックの場合と同じ方法で、閉曲線長に重み付け係数を付与すればよい。一方、図26Cに示すプリント基板の場合、図中の2つの第二のプレーン導体によって、図26Aと図26Bに示すプリント基板の構成よりも、電磁ノイズ特性の悪化の危険性が大きく低減されると考えられる。このような場合には、2つの第二のプレーン導体の検出に伴い、例えば、閉曲線長に対して重み付け係数を2回積算しても良い。あるいは、電磁ノイズ特性の悪化の危険性は極めて低いものとして、重み付け係数をゼロとしても良い。あるいは、跨ぎ配線ではないと見なして、閉曲線長の抽出結果を出力しないこととしても良い。これにより、電磁ノイズ特性の悪化の危険性をより正確に把握することができ、より効果的且つ効率的に電磁ノイズ特性の悪化を防止することができる。
なお、本実施形態においては、入力装置340を設けることとしたが、これに限らない。すなわち、入力装置340を設けず、予め重み付け情報記録部312に記録された設定情報を用いて、重み付け係数を付与することとしても良い。
更に、第1の実施形態乃至第3の実施形態は、各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を用意し、汎用コンピュータが記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し配線チェック装置として動作することによっても、達成されることは言うまでもない。
なお、プログラムを供給する記録媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)、光ディスク、磁気ディスク、不揮発性メモリカードなど、上記プログラムを記憶できるものであれば良い。
なお、第1の実施形態乃至第3の実施形態に記載の配線チェックシステムは、電磁ノイズ特性を改善するためのプリント基板の配線チェックツールといった用途に適用可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)配線の配線情報を取得する配線情報取得部と、前記配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出部と、前記配線と前記第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、前記配線が、前記第一のプレーン導体の形成領域と前記第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定部と、前記配線が前記跨ぎ配線であると判定された場合、前記境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出部と、を備えることを特徴とする配線チェック装置。
(付記2)前記閉曲線検出部による検出結果に基づいて、前記配線をグループ分けし、前記グループ分けの結果を出力する出力部を更に設けることを特徴とする付記1に記載の配線チェック装置。
(付記3)前記第一のプレーン導体の上下に隣接するプレーン導体のうち、前記跨ぎ配線が前記境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている第二のプレーン導体を検出する第二のプレーン導体検出部を更に備えることを特徴とする、付記1または2に記載の配線チェック装置。
(付記4)前記第一のプレーン導体と、前記第二のプレーン導体との、プレーン導体積層方向における距離を測定する距離測定部を更に備えることを特徴とする、付記3に記載の配線チェック装置。
(付記5)前記第二のプレーン導体検出部による検出結果に基づき、前記閉曲線長抽出部により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与部を更に備えることを特徴とする付記3または4に記載の配線チェックシ装置。
(付記6)前記第二のプレーン導体検出部による検出結果と、前記距離測定部による測定結果と、に基づき、前記閉曲線長抽出部により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与部を更に備えることを特徴とする付記4に記載の配線チェックシ装置。
(付記7)配線の配線情報を取得する配線情報取得手段と、前記配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出手段と、前記配線と前記第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、前記配線が、前記第一のプレーン導体の形成領域と前記第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定手段と、前記配線が前記跨ぎ配線であると判定された場合、前記境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出手段と、を備えることを特徴とする配線チェックシステム。
(付記8)前記閉曲線検出手段による検出結果に基づいて、前記配線をグループ分けし、前記グループ分けの結果を出力する出力手段を更に設けることを特徴とする付記7に記載の配線チェックシステム。
(付記9)前記第一のプレーン導体の上下に隣接するプレーン導体のうち、前記跨ぎ配線が前記境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている第二のプレーン導体を検出する第二のプレーン導体検出手段を更に備えることを特徴とする、付記7または8に記載の配線チェックシステム。
(付記10)前記第一のプレーン導体と、前記第二のプレーン導体との、プレーン導体積層方向における距離を測定する距離測定手段を更に備えることを特徴とする、付記9に記載の配線チェックシステム。
(付記11)前記第二のプレーン導体検出手段による検出結果に基づき、前記閉曲線長抽出手段により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与手段を更に備えることを特徴とする付記9または10に記載の配線チェックシステム。
(付記12)前記第二のプレーン導体検出手段による検出結果と、前記距離測定手段による測定結果と、に基づき、前記閉曲線長抽出手段により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与手段を更に備えることを特徴とする付記10に記載の配線チェックシステム。
(付記13)配線の配線情報を取得する配線情報取得工程と、前記配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン検出工程と、前記配線と前記第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、前記配線が、前記第一のプレーン導体の形成領域と前記第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定工程と、前記配線が前記跨ぎ配線であると判定された場合、前記境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出工程と、を備えることを特徴とする配線チェック方法。
(付記14)前記閉曲線検出工程による検出結果に基づいて、前記配線をグループ分けし、前記グループ分けの結果を出力する出力工程を更に設けることを特徴とする付記7に記載の配線チェック方法。
(付記15)前記第一のプレーン導体の上下に隣接するプレーン導体のうち、前記跨ぎ配線が前記境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている第二のプレーン導体を検出する第二のプレーン導体検出工程を更に備えることを特徴とする、付記13または14に記載の配線チェック方法。
(付記16)前記第一のプレーン導体と、前記第二のプレーン導体との、プレーン導体積層方向における距離を測定する距離測定工程を更に備えることを特徴とする、付記15に記載の配線チェック方法。
(付記17)前記第二のプレーン検出工程による検出結果に基づき、前記閉曲線長抽出工程により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与工程を更に備えることを特徴とする付記15または16に記載の配線チェック方法。
(付記18)前記第二のプレーン導体検出工程による検出結果と、前記距離測定工程による測定結果と、に基づき、前記閉曲線長抽出工程により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与工程を更に備えることを特徴とする付記16に記載の配線チェック方法。
(付記19)付記13乃至18のいずれか一つに記載の配線チェック方法をコンピュータに実行させることを特徴とする配線チェックプログラム。
(付記20)コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体であって、付記19に記載の配線チェックプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。
この出願は、2010年12月1日に出願された日本出願特願2010−268547号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、11、240、250 プリント基板
2、12、111、241、242、243、244、245 配線
3 パッド
4 同軸コネクタ
5 抵抗
6、7、8、13、14、15、246、247、251、301、302 プレーン導体
9 ビア
10、248、249、250 スリット
100、200、300 配線チェックシステム
101 配線情報取得手段
102 第一のプレーン導体検出手段
103 跨ぎ配線判定手段
104 閉曲線長検出手段
112 第一のプレーン導体
113 境界線
210、310 記録装置
211、311 設計情報記録部
220、320 配線チェック装置
221、321 配線情報取得部
222、322 第一のプレーン導体検出部
223、323 跨ぎ配線判定部
224、324 閉曲線長検出部
230、330 出力装置
340 入力装置
312 重み付け情報記録部
325 一時記録部
326 第二のプレーン導体検出部
327 重み付け付与部
328 距離測定部

Claims (10)

  1. 配線の配線情報を取得する配線情報取得部と、
    前記配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出部と、
    前記配線と前記第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、前記配線が、前記第一のプレーン導体の形成領域と前記第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定部と、
    前記配線が前記跨ぎ配線であると判定された場合、前記境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出部と、を備えることを特徴とする配線チェック装置。
  2. 前記閉曲線検出部による検出結果に基づいて、前記配線をグループ分けし、前記グループ分けの結果を出力する出力部を更に設けることを特徴とする請求項1に記載の配線チェック装置。
  3. 前記第一のプレーン導体の上下に隣接するプレーン導体のうち、前記跨ぎ配線が前記境界線を跨ぐ箇所の直下あるいは直上となる位置に形成されている第二のプレーン導体を検出する第二のプレーン導体検出部を更に備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線チェック装置。
  4. 前記第一のプレーン導体と、前記第二のプレーン導体との、プレーン導体積層方向における距離を測定する距離測定部を更に備えることを特徴とする、請求項3に記載の配線チェック装置。
  5. 前記第二のプレーン導体検出部による検出結果に基づき、前記閉曲線長抽出部により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与部を更に備えることを特徴とする請求項3または4に記載の配線チェック装置。
  6. 前記第二のプレーン導体検出部による検出結果と、前記距離測定部による測定結果と、に基づき、前記閉曲線長抽出部により抽出された前記閉曲線長に重み付け係数を付与する、重み付け付与部を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の配線チェック装置。
  7. 配線の配線情報を取得する配線情報取得手段と、
    前記配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出手段と、
    前記配線と前記第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、前記配線が、前記第一のプレーン導体の形成領域と前記第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定手段と、
    前記配線が前記跨ぎ配線であると判定された場合、前記境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出手段と、を備えることを特徴とする配線チェックシステム。
  8. 配線の配線情報を取得する配線情報取得工程と、
    前記配線に隣接する第一のプレーン導体を検出する第一のプレーン導体検出工程と、
    前記配線と前記第一のプレーン導体との投影重なりを検出し、前記配線が、前記第一のプレーン導体の形成領域と前記第一のプレーン導体の非形成領域との境界線を跨ぐ配線である跨ぎ配線であるか否かを判定する跨ぎ配線判定工程と、
    前記配線が前記跨ぎ配線であると判定された場合、前記境界線の閉曲線長を検出する閉曲線長検出工程と、を備えることを特徴とする配線チェック方法。
  9. 請求項8に記載の配線チェック方法をコンピュータに実行させることを特徴とする配線チェックプログラム。
  10. コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項9に記載の配線チェックプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。
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