JP4539953B2 - インロー継ぎ形式の釣竿、及びこれを構成するインロー芯の製造方法。 - Google Patents

インロー継ぎ形式の釣竿、及びこれを構成するインロー芯の製造方法。 Download PDF

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本発明は、複数の竿体をインロー継ぎと呼ばれる形式で連結してなる釣竿、及び、これを構成するインロー芯の製造方法に関するものである。
多くの釣竿は筒状体である竿体を複数個連結して一本の長い釣竿となっている。このような複数の竿体を連結する手法としては、種々の手法があるが、その中の1つに「インロー継ぎ」と呼ばれる手法がある。
この「インロー継ぎ」とは、竿元側に配置される先細り筒状部材である第1竿体と、前記第1竿体の穂先側に配置される先細り筒状部材である第2竿体と、前記第1竿体及び第2竿体より小径で、前記第1竿体の穂先側に一端が挿入され、前記第2竿体の竿元側に他端が挿入されるインロー芯とを有している。このような「インロー継ぎ」では、第1竿体及び第2竿体に直接嵌合部を作成する必要がなく、小径の竿体同士を連結する場合等に有益である。
この「インロー継ぎ」では、インロー芯とインロー芯が連結する2つの竿体とを比較すると、インロー芯の外径は竿体より小径である。このため、インロー芯部分は竿体部分に比較して曲げ剛性が低下する。このような曲げ剛性の低下は、複数の竿体を連結した釣竿全体のなだらかな屈曲を妨げ、また、インロー芯に応力を集中させて連結部分の破損を招くことになりかねない。そこで、竿元側の第1竿体を形成する繊維強化樹脂より低弾性率の繊維強化樹脂により穂先側に配置される筒状の第2竿体を形成し、第2竿体を構成する繊維強化樹脂より高弾性率のものからインロー芯を形成する技術が提案された(特許文献1参照)。
ところで、インロー継ぎにおいては、遊び乃至嵌着時の誤差を吸収するためにも、連結する竿体の端面同士は直接接触しないように、インロー芯の径は設定されている。このため、インロー芯の露出部分は特に他の部分に比較して曲げ剛性が低下する。このため、上記技術のみでは、インロー芯の軸長方向での曲げ剛性のバランスを十分にとることができない。
特開2000-295946号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、インロー継ぎ形式の釣竿において、軸長方向での曲げ剛性のバランスを良好なものとすることを目的とするものである。
本発明に係る釣竿は、繊維強化樹脂から形成される筒状の第1竿体と、繊維強化樹脂から形成され第1筒状体の穂先側に配置される筒状の第2竿体と、一端が第1竿体の穂先側に挿入され他端側が第2竿体の竿元側に挿入されており、第1竿体と第2竿体とが離間した状態で両者を連結する筒状のインロー芯とを備えるものである。このインロー芯の第1竿体と第2竿体とに挿入されていない軸長方向中央の領域は、第1竿体と第2竿体とに挿入されている軸長方向両端領域より曲げ剛性が大きく、インロー芯は、芯材の周面に巻回され、芯材の周方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた周方向繊維強化樹脂と、周方向繊維強化樹脂を芯材に巻回したその周面に巻回され、芯材の軸長方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた軸長方向繊維強化樹脂とを焼成した後、芯材を脱芯して得られたものであり、軸長方向繊維強化樹脂は、竿元側の幅が穂先側の幅よりやや大きく形成され略矩形状のシート状の第1軸長方向繊維強化樹脂シートと、第1軸長方向繊維強化樹脂シートの軸長方向中央付近に、第1竿体と第2竿体とが離間した距離と同様若しくはそれより大きい底辺の長さを有する略三角形状のシート状の第2軸長方向繊維強化樹脂シートとが積層されたものであることを特徴とする。
ここでは、インロー芯の第1竿体及び第2竿体の内部に挿入されず露出している部分の曲げ剛性を大きく設定することで、釣竿全体の曲げ剛性のバランスを良好なものとしている。
好ましくは、このインロー芯は、軸長方向中央付近を最大とし軸長方向両端を最小となるように、曲げ剛性が連続的若しくは段階的に分布しているものとする。両竿体に挿入されず露出している部分においても、曲げ剛性を連続的若しくは段階的に分布させることで、さらに露出部分での部分的な応力集中を回避する。
例えば、本発明のインロー芯の1つは、筒状の本体部と、本体部の第1竿体と第2竿体とに挿入されていない軸長方向中央の領域の中空部分に充填された充填部材とを有するものとする。充填部材を中空部分に充填することで、容易にインロー芯の曲げ剛性を調整できる。この際、充填部材の密度をその軸長方向において調整すれば、曲げ剛性を連続的若しくは段階的に分布させることもできる。
さらに、本発明においては、竿体とインロー芯とを形成する繊維強化樹脂を調整してもよい。例えば、第2竿体は軸長方向に配向される強化繊維を有する繊維強化樹脂を含む。また、インロー芯は、第2竿体を構成する繊維強化樹脂の軸長方向に配向される強化繊維の引張弾性率より大きい引張弾性率を有する軸長方向に配向された繊維強化樹脂を含むものとする。その上で、インロー芯においては、第1竿体と第2竿体とに挿入されている軸長方向両端領域より引っ張り弾性率の大きい繊維強化樹脂を利用して、第1竿体と第2竿体とに挿入されていない軸長方向中央の領域を形成する。
本発明の釣竿を構成するためのインロー芯は、例えば、以下のような工程を含む方法により形成する。芯材の周面に芯材の周方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた周方向繊維強化樹脂を巻回する工程。周方向繊維強化樹脂を芯材に巻回したその周面に、芯材の軸長方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた軸長方向繊維強化樹脂を巻回する工程。各繊維強化樹脂を焼成して芯材を脱芯し、筒状のインロー芯を得る工程。
上述の工程において、軸長方向繊維強化樹脂は、芯材の軸長方向全域にわたって存在する略矩形状のシート状の第1軸長方向繊維強化樹脂シートと、第1軸長方向繊維強化樹脂シートの軸長方向中央付近に、第1竿体と前記第2竿体とが離間した距離と同様若しくはそれより大きい底辺の長さを有する略三角形状のシート状の第2軸長方向繊維強化樹脂シートとが積層されたものであることを特徴とする。このように、第1軸長方向繊維強化樹脂シートに略三角形状の第2軸長方向繊維強化樹脂を部分的に積層することで、インロー芯の軸長方向中央付近の曲げ剛性を連続的若しくは段階的に変化させる。
なお、このような第1軸長方向繊維強化樹脂シートと第2軸長方向繊維強化樹脂シートにおいては、軸長方向繊維強化樹脂を構成する第2軸長方向繊維強化樹脂シートの強化繊維の引張弾性率は、第1軸長方向繊維強化樹脂シートの強化繊維の引張弾性率より大きいものとしてもよい。
さらに、軸長方向繊維強化樹脂を構成する第1軸長方向繊維強化樹脂シートは、軸長方向中央付近において略三角形状に切り欠かれており、切り欠き部分に第2軸長方向繊維強化樹脂シートが埋め合わされているものとしてもよい。この場合には、第1軸長方向繊維強化樹脂シートと第2軸長方向繊維強化樹脂シートとが積層され、インロー芯が不当に部分的に厚肉化するのを防止できる。
本発明によれば、インロー継ぎ形式の釣竿において、インロー芯による連結部分においても曲げ剛性がなだらかになり、釣竿全体の曲げ剛性のバランスが向上する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を採用する釣竿について説明する。
この釣竿は、図1に示すように、元竿1と元竿1の穂先側に連結された第1中竿2と、第1中竿2の穂先側に連結された第2中竿3と、第2中竿3の穂先側に連結された穂先竿4とを有している。
元竿1〜穂先竿4は、後に詳しく説明するように、炭素繊維若しくはガラス繊維などの強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグ(繊維強化樹脂)を芯材に巻回し焼成して得られた先細り筒状部材である。これら元竿1〜穂先竿4のそれぞれの連結部分にはインロー芯10が配置されており、この釣竿は、いわゆる「インロー継ぎ」形式に各竿体を連結して一本の釣竿となる。ここで、元竿1は竿元側の周面には、リール6を脱着自在に装着可能なリールシート7が設けられている。また、元竿1〜穂先竿4には複数の釣糸ガイド9が間隔を隔てながら各竿体周面上に配置されている。そして、リール6からの釣糸は順次釣糸ガイド9を介して穂先側に導かれる。なお、竿体の本数などは任意であり、上述の本数に限定されるものではない。
次に、竿体同士を連結するためのインロー芯10に関する構造を、第1中竿2と第2中竿3とを例にして説明する。
図2に詳しく示すように、第1中竿2と第2中竿3との連結部分にはインロー芯10が配置されている。インロー芯10は各竿体と同様に炭素繊維等の強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグから形成される筒状部材であって、第1中竿2の穂先側より小径でありかつ第2中竿3の竿元側よりも小径である。詳しくは、インロー芯10の竿元側外径は第1中竿2の穂先側内径に合致しており、インロー芯10の竿元側の一部が第1中竿2の穂先側に挿入され接着剤等で固定されている。一方、インロー芯10の穂先側外径は第2中竿3の竿元側内径に合致しており、インロー芯10の穂先側の一部まで第2中竿3の竿元側に脱着自在に挿入される。ここで、第1中竿2の穂先側端面2aと第2中竿3の竿元側端面3aとは連結時においても接触することなく、その間には間隔が設けられる。この間隔の長さは竿体の径によっても変化するが、一般に、5〜10mm程度である。
このインロー芯10は、以下に詳しくその製法を説明するが、第1中竿2と第2中竿3とに挿入されていない軸長方向中央において最も曲げ剛性が大きく、両端は曲げ剛性が小さくなるように設定されている。後述のように、インロー芯10を形成する繊維強化樹脂の強化繊維の引張弾性率を部分的に変化させることで、このような曲げ剛性の調整を図っている。例えば、このインロー芯10を形成する繊維強化樹脂の軸長方向に配向された強化繊維の引張弾性率は、24〜35t/mm2程度のものを選択している(後述の製造方法参照)。
さらに、この釣竿においては、第2中竿3を構成する繊維強化樹脂の強化繊維の引張弾性率にも着目している。即ち、第2中竿3は軸長方向に強化繊維が配向された繊維強化樹脂を含む。例えば、第2中竿3の軸長方向の強化繊維の引張弾性率は22〜30/mm程度のものとする。そして、その中から、インロー芯10を構成する上述の軸長方向に配向された繊維強化樹脂の強化繊維の引張弾性率より小さいものを選択する。
なお、ここでは第1中竿2と第2中竿3とにおいてその構造を説明しているが、その他の竿体同士の連結部分におけるインロー芯10も同様である。
次に、インロー芯10の製造方法を説明する。
図3(a)に示すように、所定のテーパを施した芯材100の外周にワックスなどの離型材を必要に応じて塗布する。続いて、シート状の周方向プリプレグP1を準備し、これを芯材100に巻回する。この周方向プリプレグP1は竿元側の幅が穂先側の幅よりやや大きく形成された略矩形型のシート部材である。また、周方向プリプレグP1は、炭素繊維若しくはガラス繊維などの強化繊維が芯材100の周方向に配向され、ここに合成樹脂を含浸させたものである。このような周方向プリプレグP1を1〜数プライ分だけ芯材100に巻回する。なお、ここでは、周方向プリプレグP1はシート状のものを利用しているが、これに代えてテープ状に加工したものを螺旋状に芯材100に巻回してもよい。この場合、テープの長手方向に強化繊維が配向される。
次に、図3(b)に示すように、周方向プリプレグP1の外周に、軸長方向プリプレグP2を巻回する。この軸長方向プリプレグP2は、竿元側の幅が穂先側の幅よりやや大きく形成された略矩形型の第1軸長方向プリプレグシートP2aと、略三角形状の第2軸長方向プリプレグシートP2bとを積層したものである。この2つの軸長方向プリプレグシートP2a,P2bは、炭素繊維若しくはガラス繊維などの強化繊維が芯材100の軸長方向に配向され、ここに合成樹脂を含浸させたものである。そして、第2軸長方向プリプレグシートP2bは、第1軸長方向プリプレグシートP2aの軸長方向中央付近に積層される。第2軸長方向プリプレグシートP2bは、その三角形状の底辺を第1軸長方向プリプレグシートP2aの1つの側辺にあわせ、その三角形状の頂点を芯材100側に向けている。三角形状の底辺の長さは、例えば5〜10mm以上であり、上述の第1中竿2の穂先側端面2aと第2中竿3の竿元側端面3aとの間隔の距離と同様若しくはそれより大きく設定される。
この第1軸長方向プリプレグシートP2aと、第2軸長方向プリプレグシートP2bとに於いては、好ましくは、第1軸長方向プリプレグシートP2aに比較して、第2軸長方向プリプレグシートP2bに含まれる強化繊維の引張弾性率を大きく設定する。例えば、第1軸長方向プリプレグシートP2aに含まれる強化繊維の引張弾性率を24〜30t/mm2とし、第2軸長方向プリプレグシートP2bに含まれる強化繊維の引張弾性率を30〜35t/mm2とする。
このような略三角形状の第2軸長方向プリプレグシートP2bを、第1軸長方向プリプレグシートP2aの上に重ねて、両者を一度に周方向プリプレグP1の外周に1〜数プライ分だけ巻き付ける。もっとも、両者をそれぞれ別個に周方向プリプレグP1の外周に巻き付けてもよい。
その後、必要に応じて、さらにその外周に芯材100の周方向に強化繊維が配向されたプリプレグを巻回し、保護用テープ(図示せず)をその外周面に巻回する。そして、このような積層したプリプレグ素材を焼成し、芯材100を引き抜き、保護用テープ,離型テープを剥離する。両端を適当な長さに切りそろえた後、表面に研磨加工,塗装を施す。さらに、端部の内径,外径等を正確に設定してインロー芯10を得る。
この釣竿では、インロー芯10が第1中竿2と第2中竿3とを連結しており、第1中竿2,第2中竿3にそれぞれ直接嵌合部分を作成する必要がない。インロー芯10に於いては、軸長方向中央付近に最も第2軸長方向プリプレグシートP2bが多く積層され、両端に至るに連れてその積層が低下する。従って、インロー芯10の軸長方向中央を最大とし両端を最小とするように、曲げ剛性が連続的若しくは段階的に分布している。
このようなインロー芯10の曲げ剛性の変化により、第1中竿2及び第2中竿3に挿入されず露出している部分は両中竿に挿入されている軸長方向両端側に比較して曲げ剛性が高まる。さらに、その露出部分においても、曲げ剛性が連続的若しくは段階的に分布しており、露出部分での部分的な応力集中が回避されている。加えて、このインロー芯10を構成する軸長方向の強化繊維の引張弾性率が穂先側に位置する第2中竿3に比較して大きく、釣竿全体としてみても、穂先側ほど曲げ剛性が抑えられ、全体としてなだらかに撓ることになる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態のインロー芯10の製造方法に代えて、以下のような製造方法により、インロー芯10を製造することもできる。この製造方法を図4に示す。
この方法では、まず、上記第1実施形態と同様に、シート状の周方向プリプレグP1を準備し、これを芯材100に巻回する。続いて、周方向プリプレグP1の外周に、軸長方向プリプレグP2を巻回する。
図4に示すように、この軸長方向プリプレグP2は、竿元側の幅が穂先側の幅よりやや大きく形成された略矩形型の第1軸長方向プリプレグシートP2aと、略三角形状の第2軸長方向プリプレグシートP2bとを積層したものである。この第1軸長方向プリプレグシートP2aは、第1実施形態と異なり、第2軸長方向プリプレグシートP2bの略三角形上にあわせて、所定の領域が切り欠かれている。
第1実施形態と同様に、この2つの軸長方向プリプレグシートP2a,P2bは、炭素繊維若しくはガラス繊維などの強化繊維が芯材100の軸長方向に配向され、ここに合成樹脂を含浸させたものである。そして、第2軸長方向プリプレグシートP2bは、第1軸長方向プリプレグシートP2aの軸長方向中央付近に形成される上述の切り欠き部分にはめ込まれ、その切り欠き部分の埋め合わせに用いられる。第2軸長方向プリプレグシートP2bは、第1実施形態と同様に、その三角形状の底辺を第1軸長方向プリプレグシートP2aの1つの側辺にあわせ、その三角形状の頂点を芯材100側に向けている。三角形状の底辺の長さは、例えば5〜10mm以上であり、上述の第1中竿2の穂先側端面2aと第2中竿3の竿元側端面3aとの間隔の距離と同様若しくはそれより大きく設定されるものである。
この2つの軸長方向プリプレグシートP2a,P2bを組み合わせたものを軸長方向プリプレグP2として用いる。その他の工程は上記第1実施形態と同様であり説明を省略する。この製法を利用すれば、製造されるインロー芯10が不当に軸長方向中央付近において厚肉化するのを回避できる。
[第3実施形態]
さらに、図5に示すようなインロー芯20を利用することもできる。
このインロー芯20も、第1実施形態と同様に、第1中竿2と第2中竿3との連結用に用いられるものである。このインロー芯20は、筒状の本体部21と、その内部に充填された充填芯22とからなる。
筒状の本体部21としては、上記各実施形態に於いて示すようなインロー芯10の筒状部分を援用してもよい。若しくは、従来のインロー芯のように、それを構成する繊維強化樹脂を変化させていないものを利用してもよい。
充填芯22は、例えば、上記各実施形態において示すような製法によって製造した本体部21の中空部分に事後的に充填される。充填芯22としては、周知の合成樹脂(ゴム材・エラストマー材を含む)を中実の所定の形状に加工したものを利用すれば足りる。もっとも、中実のものではなく、中空の筒状体でもよい。
さらに、充填芯22として、上記各実施形態において示すようなインロー芯の製法により形成した筒状部材を援用してもよい。即ち、軸長方向中央付近において曲げ剛性が大きくなるような筒状部材を製造してこれを充填芯22とし、さらに、軸長方向中央付近において曲げ剛性が大きくなるような筒状部材を製造してこれを本体部21とし、両者を組み合わせる。
このようなインロー芯20を利用しても、インロー芯20の露出部分において曲げ剛性高め、さらに曲げ剛性を連続的若しくは段階的に分布させることができ、露出部分での部分的な応力集中が回避できる。
本発明の第1実施形態を採用した釣竿を示した図。 図1の釣竿の第1中竿2と第2中竿3との連結部分を示す図。 図2のインロー芯10の製造過程を示した図。 本発明の第2実施形態を採用したインロー芯10の製造過程を示した図。 本発明の第3実施形態を採用した釣竿のインロー芯20を示した図。
符号の説明
2 第1中竿
3 第2中竿
10,20 インロー芯
P1 周方向プリプレグ
P2 軸長方向プリプレグ
P2a 第1軸長方向プリプレグシート
P2b 第2軸長方向プリプレグシート
21 本体部
22 充填芯

Claims (7)

  1. インロー継ぎ形式の釣竿であって、
    繊維強化樹脂から形成される筒状の第1竿体と、
    繊維強化樹脂から形成され前記第1筒状体の穂先側に配置される筒状の第2竿体と、
    一端が前記第1竿体の穂先側に挿入され他端側が前記第2竿体の竿元側に挿入されており、前記第1竿体と前記第2竿体とが離間した状態で両者を連結する筒状のインロー芯とを備え、
    前記インロー芯の前記第1竿体と前記第2竿体とに挿入されていない軸長方向中央の領域は、前記第1竿体と前記第2竿体とに挿入されている軸長方向両端領域より曲げ剛性が大き
    前記インロー芯は、芯材の周面に巻回され、前記芯材の周方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた周方向繊維強化樹脂と、前記周方向繊維強化樹脂を前記芯材に巻回したその周面に巻回され、前記芯材の軸長方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた軸長方向繊維強化樹脂とを焼成した後、前記芯材を脱芯して得られたものであり、
    前記軸長方向繊維強化樹脂は、
    竿元側の幅が穂先側の幅よりやや大きく形成され略矩形状のシート状の第1軸長方向繊維強化樹脂シートと、
    前記第1軸長方向繊維強化樹脂シートの軸長方向中央付近に、前記第1竿体と前記第2竿体とが離間した距離と同様若しくはそれより大きい底辺の長さを有する略三角形状のシート状の第2軸長方向繊維強化樹脂シートとが積層されたものである
    ことを特徴とするインロー継ぎ形式の釣竿。
  2. 前記インロー芯は、軸長方向中央付近を最大とし軸長方向両端を最小となるように、曲げ剛性が連続的若しくは段階的に分布している、請求項1に記載のインロー継ぎ形式の釣竿。
  3. 前記インロー芯は、筒状の本体部と、前記本体部の前記第1竿体と前記第2竿体とに挿入されていない軸長方向中央の領域の中空部分に充填された充填部材とを有する、請求項1に記載のインロー継ぎ形式の釣竿。
  4. 前記第2竿体は軸長方向に配向される強化繊維を有する繊維強化樹脂を含み、
    前記インロー芯は、前記第2竿体を構成する繊維強化樹脂の軸長方向に配向される強化繊維の引張弾性率より大きい引張弾性率を有する軸長方向に配向された繊維強化樹脂を含む、請求項1〜3の何れかに記載のインロー継ぎ形式の釣竿。
  5. 竿体同士を印籠形式で連結するためのインロー芯製造方法であって、
    芯材の周面に前記芯材の周方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた周方向繊維強化樹脂を巻回する工程と、
    前記周方向繊維強化樹脂を前記芯材に巻回したその周面に、前記芯材の軸長方向に強化繊維を配向し合成樹脂を含浸させた軸長方向繊維強化樹脂を巻回する工程と、
    前記各繊維強化樹脂を焼成して前記芯材を脱芯し、筒状のインロー芯を得る工程とを含み、
    前記軸長方向繊維強化樹脂は、
    竿元側の幅が穂先側の幅よりやや大きく形成され略矩形状のシート状の第1軸長方向繊維強化樹脂シートと、
    前記第1軸長方向繊維強化樹脂シートの軸長方向中央付近に、前記第1竿体と前記第2竿体とが離間した距離と同様若しくはそれより大きい底辺の長さを有する略三角形状のシート状の第2軸長方向繊維強化樹脂シートとが積層されたものである
    ことを特徴とするインロー芯の製造方法。
  6. 前記軸長方向繊維強化樹脂を構成する第2軸長方向繊維強化樹脂シートの強化繊維の引張弾性率は、前記第1軸長方向繊維強化樹脂シートの強化繊維の引張弾性率より大きい、請求項5に記載のインロー芯の製造方法。
  7. 前記軸長方向繊維強化樹脂を構成する第1軸長方向繊維強化樹脂シートは、軸長方向中央付近において略三角形状に切り欠かれており、前記切り欠き部分に前記第2軸長方向繊維強化樹脂シートが埋め合わされている、請求項6に記載のインロー芯の製造方法。
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