JP4525100B2 - 電子写真用画像形成材料転写シートを用いた画像記録体の作製方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、電子写真法で形成された画像を、解像度が良いまま、画像支持体上に転写させることができる電子写真用画像形成材料転写シートを用いた画像記録体の作製方法を提供することを目的とする。
前記画像受像層が少なくとも離型性材料を含有する電子写真用画像形成材料転写シートの前記画像受像層が設けられた側の面に、電子写真方式により画像形成材料からなる画像を形成する画像形成工程と、
前記電子写真用画像形成材料転写シートを、前記画像が転写される面を有し、少なくとも前記画像が転写される側の面が、エチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたポリエステル樹脂を含む画像支持体の前記画像が転写される面と前記画像が形成された面とが対面するように重ね合わせ積層体とする位置決め工程と、
前記位置決めされた積層体を加熱圧着する加熱圧着工程と、
前記画像形成材料が冷却した後、前記電子写真用画像形成材料転写シートを画像支持体から剥し、画像形成材料が画像支持体に転写されることで画像が記録される剥離工程と、を少なくとも含むことを特徴とする画像記録体の作製方法である。
前記位置決め工程において、前記画像形成工程を経た2つの前記電子写真用画像形成材料転写シートを、前記画像支持体を介してその表面に形成された画像面を互いに対面させることを特徴とする<1>に記載の画像記録体の作製方法である。
(電子写真用画像形成材料転写シート)
本発明の電子写真用画像形成材料転写シート(以下、「転写シート」と略す場合がある)は、基体と、該基体の少なくとも片面に画像受像層を有する電子写真用画像形成材料転写シートであって、前記画像受像層が少なくとも離型性材料を含有し、かつ該画像受像層の表面抵抗値が、23℃、55%RHにおいて、1.0×108〜3.2×1013Ω/□の範囲であることを特徴とする。
従って、本発明によれば、電子写真法によって高品質な画像が得られる電子写真用画像形成材料転写シートを提供することができる。
なお、前記縮合型は、形態的には、溶液型とエマルジョン型とに分類され、そのいずれも好適に使用する事ができる。
なお、前記付加型は、形態的には、溶剤型、エマルジョン型、及び無溶剤型に分類され、そのいずれも好適に使用する事ができる。
前記アクリル変性シリコーン樹脂は、画像形成材料として通常用いられている、スチレン−アクリル樹脂や、ポリエステル樹脂と化学的親和性が高いアクリル鎖を分子中に含み、その一方で離型性を発現するシリコーン樹脂部分を併せ持つ。従って一つの分子中にトナーと接着しやすい部分と、接着しにくい部分が存在する。また、これらが均一に相溶していることにより、分子オーダーで、画像定着性及び画像剥離性が発現される。
前記アクリル変性シリコーン樹脂と、熱硬化性のシリコーン樹脂と、を同時に含有する場合には、その含有比、硬化条件、添加量等により、これらの中間的な性質発現させることが可能となるため、画像定着性や画像剥離性をさらに自由に制御する事が可能である。
さらに、ヒドロキシピバリン酸、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸類も必要に応じて使用できる。以上の成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
前記エーテル結合含有グリコール類としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、さらにビスフェノール類の芳香環に結合した2つの水酸基にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドをそれぞれ1〜数モル付加して得られるグリコール類、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができる。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールも必要に応じて使用できる。
一方、前記ポリビニルブチラール樹脂とポリビニルホルマール樹脂との比較では、溶剤溶解性、接着性(密着性)、可塑性はポリビニルブチラール樹脂の方が高く、耐熱性や耐摩擦・傷性はポリビニルホルマール樹脂の方が高い。
まず、ポリビニルアセタール樹脂を画像受像層に用いると、基体であるPETフィルム等との接着性(密着性)、及び画像形成材料との接着性が改善される。また、WAX等の離型剤を多く含んだ新しいカラー画像形成材料におけるWAX等の離型剤や樹脂、及び画像受像層における前記硬化性シリコーン樹脂や後述する離型剤と親和性が良く相溶し、塗膜の透明性が維持できる。さらに、後述する離型剤の一つである各種官能基を持った反応性シラン化合物を用いることで架橋反応し、三次元的構造をとり、繰り返し画像を定着、剥離するために表面の耐熱性及び、硬度を向上させ、長期に渡って使用できるように制御することができる。
本発明において、画像受像層中に含まれる上記ポリビニルアセタール樹脂の量は、例えば前記シリコーン系ハードコート材料100部に対して、5〜1000部の範囲であることが好ましく、10〜900部の範囲であることがより好ましい。
上記基体としては、特に限定されないが、プラスチックフィルムを代表的に用いることができる。この中でも、OHPフィルムとして使用できるような光透過性のあるフィルムである、ポリアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリフェニレンエーテルフィルム、シクロオレフィンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどを好ましく用いることができる。
この場合、例えば、少なくとも基体の外側の面を形成するいずれかの層にPETG樹脂が含まれていることが好ましく、このような層がPETG樹脂のみからなる層であってもよい。また、PETG樹脂は軟化点温度が80℃付近であるため、加熱圧着が容易である。このため、PETG樹脂を含む層はラミネート性に優れる。
このようにして得られた2軸延伸フィルムは、必要に応じて熱処理が施される。熱処理はテンター内で行うのが好ましく、特に縦横方向に緩和しながら熱処理すると、熱収縮率の低いフィルムが得られる。
また、フッ素樹脂の例としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液を挙げることができる。
本発明で用いられるフィラーは限定されるものではないが、有機樹脂粒子から構成されるものの場合、具体的には、スチレン、ビニルスチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−不飽和脂肪酸モノカルボン酸のエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;イソプレン、2−クロロブタジエン等のジエン系モノマーの1種以上を重合させて得られる単独重合体あるいは共重合体を例示することができる。
また、フィラーの体積平均粒子径としては、0.1〜30μm以下であることが好ましいが、画像受像層膜厚を考慮すると、画像受像層膜厚の1.2倍以上が好ましい。大き過ぎるとフィラーが画像受像層120から脱離して粉落ち現象が発生し、表面が摩耗損傷し易くなり、さらに曇り(ヘイズ度)が増大することとなる。フィラーが画像受像層表面から突出することで、表裏に重ねられた画像形成材料転写シートの摩擦係数が低下し、電子写真装置内を画像形成材料転写シートがスムーズに移動できるためである。
上記各層は、樹脂(と必要に応じてフィラー等と)を有機溶媒、もしくは水などを用いて混合し、超音波、ウエーブローター、アトライターやサンドミルなどの装置により均一に分散させ塗工液を作製し、該塗工液をそのままの状態で、基体110の表面へ塗布あるいは含浸させることによって形成できる。
上記塗布は、画像形成材料転写シートが、例えば基体の両面に塗工層を有する場合には、どちらの面を先に塗工してもよいし、同時に両面塗工してもよい。
なお、このような観点からは、基体110の塗工層が形成される側の表面は、塗工液に用いられる一般的な溶媒との相溶性に優れたPETG樹脂を含むものであることが好ましく、これらの樹脂で覆われていることがより好ましい。
次に、上記に説明した本発明の電子写真用画像形成材料転写シートを用いて画像が形成される画像記録体について説明する。
このような画像記録体としては、例えば、(1)表面に情報に応じたトナー画像が形成された本発明の電子写真用画像形成材料転写シートから、加熱圧着により画像が画像支持体に転写された画像シート、画像パネルなどの構成や、(2)前記画像支持体の少なくともいずれか1箇所に配置された、電気的手段、磁気的手段、光学的手段から選択される少なくとも1つの手段を利用することにより少なくとも情報の読み出しが可能な情報チップと、を少なくとも含むような、ICカード、磁気カード、光カード、あるいはこれらが組み合わさったカードなど、所定の情報を納め、外部装置と接触または非接触に交信可能な情報記録媒体等の構成が挙げられる。
例えば、トナー画像が可変情報を含む場合、可変情報に対応した部分のトナー画像は、画像記録体毎に異なるトナー画像とすることができる。
本発明に用いられる画像支持体としては、プラスチックシートが好ましく、特に、画像記録体としたときに形成された画像が見えやすいよう不透明であることが好ましく、白色化したプラスチックシートが代表的に使用される。
画像支持体中に半導体回路を内蔵させる方法としては、前記半導体回路が固定されたインレットと呼ばれるシートを、画像支持体を構成するシート材料間に挟み、熱プレスによって熱融着一体化させる方法が一般的に好ましく用いられる。また、上記インレットシートなしに直接、半導体回路を配置し、同様に熱融着一体化させる方法も可能である。
さらに、画像記録体として使用上問題がなければ、半導体回路を画像支持体の内部ではなく、表面に露出した状態で配置することも可能である。
次に、本発明の画像記録体の作製装置について説明する。
本発明の画像記録体の作製装置は、前記本発明の電子写真用画像形成材料転写シート、画像記録体の作製方法を用いるものであり、少なくとも一方の面に画像受像層を有する電子写真用画像形成材料転写シートを収容する電子写真用画像形成材料転写シート収納部と、該電子写真用画像形成材料転写シートの画像受像層が設けられた側の面に、電子写真方式により画像形成材料からなる画像を形成する画像形成部と、画像支持体を収容する画像支持体収納部と、前記電子写真用画像形成材料転写シートを、少なくとも画像支持体の片面と前記画像が形成された面とが対面するように重ね合わせ、積層体とする位置決め部と、前記位置決めされた積層体を加熱圧着する加熱圧着部と、前記画像形成材料が冷却固化した後、前記電子写真用画像形成材料転写シートを画像支持体から剥し、画像形成材料が画像支持体に転写されることで画像が記録される剥離部と、を備えるものである。
図3に示す画像記録体の作製装置10は、画像形成装置12、丁合い装置14(位置決め部)と、ラミネート装置16(加熱圧着部)と、剥離装置17(剥離部)と、から構成されている。
搬送路40、42としては、平滑な板状部材と、その表面を転写シート22を搬送させるための搬送ロールが設けられた構成であってもよく、また回転するベルト状の搬送体で構成されていてもよい。そして転写シート22が画像形成装置12から排出されるタイミング、又はプラスチックシート38が排出されるタイミングで搬送ロールやベルトが回転し、転写シート22又はプラスチックシート38を丁合いトレイ36に搬送する。
ラミネート装置16における圧着方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の各種ラミネート技法、並びにラミネート装置をいずれも好適に採用することができる。例えば、前記積層体を熱ロール対などによるニップ部に挿通させることにより、両者をある程度熱溶融させ熱融着させる、通常のラミネート技法、並びにラミネート装置、あるいは熱プレス技法、ならびに熱プレス装置を用いて、圧着させることができる。
電子写真用画像形成材料転写シート(転写シート1)を以下のように作製した。以下、その作製方法を工程ごとに説明する。
有機シラン縮合物、メラミン樹脂、アルキド樹脂を含むシリコーンハードコート剤(GE東芝シリコーン社製、SHC900、固形分30質量%)10部と、フィラーとしてポリジメチルシロキサン微粒子(GE東芝シリコーン社製、TP145、体積平均粒子径:4.5μm)0.002部と、帯電制御剤としてパイオニンB144V(竹本油脂社製)0.2部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加して十分撹拌し画像受像層塗工液1を調製した。
基体としてPETフィルム(東レ社製、ルミラー100T60、厚み:100μm)を用い、この基体の片面に前記画像受像層塗工液1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚1μmの画像受像層を形成した。さらに、この基体のもう一方の面(未処理面)にも前記画像受像層1をワイヤーバーを用いて同様に塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚1μmの画像受像層を形成し、その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート1を作製した。この画像受像層の表面抵抗値は、表裏ともに5.4×1011Ω/□であった。
上記転写シート1(画像未形成)の画像受像層面に、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機 DocuColor1255CP)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
この画像形成に際しては、画像形成装置内の転写シート1の搬送時における走行性を以下のように評価した。
作製された転写シート1のカラー複写機における走行性は、前記カラー複写機DocuColor1255CPの手差しトレイに、転写シート1を30枚セットし、連続で30枚印字作業を行った時の、ジャム、重送の発生回数をカウントすることにより行った。評価基準は、発生回数が0回であれば○、1回の場合は△、2回以上の場合は×とした。
結果を表1に示す。
画像記録体は、表裏がPETGで、コアがA−PETであるA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ディアクレールW2012、厚さ:600μm)を画像支持体とし、この表裏面に、前記画像が定着された転写シート1を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製、ラミパッカーLPD3206 City)を用い、160℃、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート1を常温まで冷却後、転写シート1を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード1(画像記録体)を作製した。なお、カード1の表面には、転写されたトナーが完全に埋め込まれており、画像部分の盛り上がりはほとんどなかった。
上記カード1について、以下の評価を行った。
−画像の定着性評価−
トナー画像の定着性の評価は、カード1の表面に転写された画像部に、市販の18mm幅セロハン粘着テープ(ニチバン社製、セロハンテープ)を700g/cmの線圧で貼り付け、10mm/secの速度で剥離した時の、画像の剥がれを評価した。
本評価では、全く問題がなかった時◎、少しでも画像が剥がれたり、乱れた場合×として評価した。結果を表1に示す。
画像濃度は、ベタ画像部をX−Rite967濃度計(X−Rite社製)で測定し、画像濃度が1.5以上であるものを○、1.5未満1.3以上であるものを△、それ以下であるものを×とした。
また、画質に関しては、高温高湿条件(28℃、80%RH、A条件)、室温条件(22℃、50%RH、B条件)、低温低湿(15℃、15%RH、C条件)で画像を出力したときの転写シート1を用いて、カード1を作製した時の、文字の正確な印字転写性(印字再現性)を評価した。どの条件でも問題ない場合は○、問題があった場合は問題のあった条件に×を表示した(例A×、C×など)。
結果を表1に示す。
実施例1において、電子写真用画像形成材料転写シートとして、市販のPETシート(東レ(株)社製、T60、厚さ:100μm、表面抵抗値:1×1017Ω/□)を用いた以外は同様にして評価を行った。
実施例1において、電子写真用画像形成材料転写シートとして、市販のカラーOHPフィルムシート(富士ゼロックス(株)社製、V556、厚さ:100μm、表面抵抗値:5×1011Ω/□)を用いた以外は同様にして評価を行った。
(画像受像層塗工液2の調製)
有機シラン縮合物、メラミン樹脂、アルキド樹脂を含むシリコーンハードコート剤(GE東芝シリコーン社製、SIコート801、固形分:30質量%)10部と、フィラーとしてポリジメチルシロキサン微粒子(GE東芝シリコーン社製、TP130、体積平均粒子径:3μm)0.03部と、帯電制御剤としてエレガン264WAX(日本油脂社製)0.25部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加して十分撹拌し画像受像層塗工液2を調製した。
基体としてPETフィルム(東レ社製、ルミラー100T60、厚さ:100μm)を用い、この基体の片面に前記画像受像層塗工液2をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で5分乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層を形成した。さらに、この基体のもう一方の面(未処理面)にも前記画像受像層2をワイヤーバーを用いて同様に塗布し、120℃で5分乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート2を作製した。この画像受像層の表面抵抗値は、表裏ともに1.1×1011Ω/□であった。
上記転写シート2(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1と同様に画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1255CP)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
画像形成に際しては、画像形成装置内の転写シート2の搬送時における走行性を評価したが、表1に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETGで構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ディアフィクス、厚さ:600μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート2を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、170℃、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート2を常温まで冷却後、転写シート2を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード2(画像記録体)を作製した。
実施例1と同様にして、カード2における画像の定着性、及び画像濃度、画質に関して評価を行った。
結果を表1に示す。
(画像受像層塗工液3の調製)
有機シラン縮合物、メラミン樹脂、アルキド樹脂を含むシリコーン系ハードコート材料(GE東芝シリコーン社製、SHC900、固形分:30質量%)10部と、フィラーとして架橋型スチレンアクリル樹脂微粒子(綜研化学社製、MX500、体積平均粒子径:5μm)0.007部と、帯電制御剤としてパイオニンB144V(竹本油脂社製)0.2部と、ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4M、30質量%溶液)0.5部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加して十分撹拌し画像受像層塗工液3を調製した。
基体としてPETフィルム(東レ社製、ルミラー100T60、厚さ:100μm)を用い、この基体の片面に前記画像受像層塗工液3をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で5分乾燥させ、膜厚3μmの画像受像層を形成した。さらに、この基体のもう一方の面(未処理面)にも実施例1で用いた前記画像受像層塗工液1をワイヤーバーを用いて同様に塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート3を作製した。この画像受像層の表面抵抗値は、表(画像受像層塗工液3を塗工した側)は2.3×1011Ω/□、裏(画像受像層塗工液1を塗工した側)は5.4×1011Ω/□であった。
結果を表1に示す。
(電子写真用画像形成材料転写シート(転写シート4)の作製)
実施例3における画像受像層塗工液の作製において、ポリエステル樹脂の代わりにウレタン変性ポリエステル樹脂溶液(東洋紡績社製、バイロンUR1350、メチルエチルケトンとトルエンとが質量比で50/50の溶剤中に固形分としてウレタン変性ポリエステル樹脂が30質量%含まれるもの)を0.5部用いた以外は同様にして画像受像層塗工液4を調製し、表裏の膜厚0.5μmの画像受像層を形成し転写シート4を作製した。この画像受像層の表面抵抗値は、表(画像受像層塗工液4を塗工した側)は3.1×1011Ω/□、裏(画像受像層塗工液1を塗工した側)は5.4×1011Ω/□であった。
結果を表1に示す。
(電子写真用画像形成材料転写シート(転写シート5)の作製)
実施例3における画像受像層塗工液の作製において、ポリエステル樹脂の代わりにポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製、BM−S)3部を用いた以外は同様にして画像受像層塗工液5を調製し、表の膜厚が2μm、裏の膜厚が0.5μmの画像受像層を形成し転写シート5を作製した。この画像受像層の表面抵抗値は、表(画像受像層塗工液5を塗工した側)は1.2×1010Ω/□、裏(画像受像層塗工液1を塗工した側)は5.4×1011Ω/□であった。
結果を表1に示す。
(画像受像層塗工液6の調製)
シリコーン変性アクリル樹脂、アクリル樹脂、及び光重合開始剤を含むUV硬化性シリコーン系ハードコート材料(GE東芝シリコーン社製、UVHC1105)10部と、フィラーとしてポリジメチルシロキサン微粒子(GE東芝シリコーン社製、TP145、体積平均粒子径:4.5μm)0.01部と、帯電制御剤としてパイオニンB144V(竹本油脂社製)2部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加して十分撹拌し画像受像層塗工液6を調製した。
基体としてPETフィルム(東レ社製、ルミラー100T60、厚さ:100μm)を用い、この基体の片面に前記画像受像層塗工液6をワイヤーバーを用いて塗布し、室温でしばらく風乾させた後、紫外線照射装置で照射距離約20cmで160W/cm2の照射強度で30秒紫外線照射することにより、膜厚1μmの画像受像層を形成した。さらに、この基体のもう一方の面(未処理面)に、前記画像受像層塗工液2をワイヤーバーを用いて同様に塗布し、120℃で5分乾燥させ、膜厚1μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート6を作製した。この画像受像層の表面抵抗値は、表(画像受像層塗工液6を塗工した側)は2.3×1013Ω/□、裏(画像受像層塗工液2を塗工した側)は1.1×1011Ω/□であった。
結果を表1に示す。
12 画像形成装置
14 丁合い装置(位置決め部)
16 ラミネート装置(加熱圧着部)
17 剥離装置(剥離部)
18 転写シートスタッカー(電子写真用画像形成材料転写シート収納部)
20 画像形成部
22、100 転写シート(電子写真用画像形成材料転写シート)
24、26、40、42、60 搬送路
26a 反転路
28 排出口
32 カム
34 プラスチックシートスタッカー(画像支持体収納部)
36 丁合いトレイ
38、200 プラスチックシート(画像支持体)
46 ベルト
56 プラスチックシート排出トレイ
57 転写シート排出トレイ
110 基体
120 画像受像層
130 画像形成材料
Claims (2)
- 基体と、該基体の少なくとも片面に画像受像層を有してなり、前記画像受像層が少なくとも離型性材料を含有する電子写真用画像形成材料転写シートの前記画像受像層が設けられた側の面に、電子写真方式により画像形成材料からなる画像を形成する画像形成工程と、
前記電子写真用画像形成材料転写シートを、前記画像が転写される面を有し、少なくとも前記画像が転写される側の面が、エチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたポリエステル樹脂を含む画像支持体の前記画像が転写される面と前記画像が形成された面とが対面するように重ね合わせ積層体とする位置決め工程と、
前記位置決めされた積層体を加熱圧着する加熱圧着工程と、
前記画像形成材料が冷却した後、前記電子写真用画像形成材料転写シートを画像支持体から剥し、画像形成材料が画像支持体に転写されることで画像が記録される剥離工程と、を少なくとも含むことを特徴とする画像記録体の作製方法。 - 前記画像形成工程が2つの前記電子写真用画像形成材料転写シートの前記画像受像層が設けられた側の面に電子写真方式により前記画像形成材料からなる前記画像を形成する工程であって、
前記位置決め工程において、前記画像形成工程を経た2つの前記電子写真用画像形成材料転写シートを、前記画像支持体を介してその表面に形成された画像面を互いに対面させることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体の作製方法。
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