JP5374999B2 - 画像記録体の作製方法および画像記録体 - Google Patents
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また、この熱転写方式において中間転写体を用いて画像記録体へ印字する方法が述べられている(例えば、特許文献1〜6参照)。
また、各種個人情報の他に、不可視バーコードを厚さ250μmの塩化ビニルシートや厚さ280μmのポリエステルシートに電子写真法で印字し、それぞれ印字面にオーバーフィルムを重ね、熱プレス機でラミネートする方法(例えば、特許文献9参照)がある。
少なくとも画像受像層および基材が積層されてなり、前記画像受像層に下記条件1および条件2を満たすワックスを含有する電子写真用の画像転写シートを用い、
少なくとも潜像保持体に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像をトナーを含む画像形成材料を用いて現像しトナー像を得る現像工程、現像されたトナー像を前記画像転写シートに転写する画像転写シート転写工程、および該画像転写シートの前記画像受像層に含有されるワックスが溶融する温度条件で加熱して該画像転写シート上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも経て前記画像転写シートの画像受像層が設けられた側の面に鏡像で前記画像形成材料からなる画像を形成する画像形成工程と、
前記画像転写シートの前記画像が形成された面と画像支持体の片面とを対面するように重ね合わせて積層体とする位置決め工程と、
前記画像転写シートの前記画像受像層に含有されるワックスの融点よりも高い温度が該ワックスにかかる温度条件で、前記位置決めされた積層体を加熱圧着する加熱圧着工程と、
前記画像形成材料が冷却固化した後、少なくとも前記画像転写シートにおける基材を前記画像支持体から剥し、少なくとも前記画像受像層と前記画像形成材料とを前記画像支持体に転写して画像を記録する画像支持体転写工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする画像記録体の作製方法である。
(条件1)前記定着の際にかかる温度で溶融する
(条件2)前記加熱圧着の際にかかる温度よりも低い融点を有する
前記定着工程が、前記画像転写シートに接触する定着部材の表面に離型剤を供給せずに定着を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体の作製方法である。
即ち、請求項3にかかる発明は、
前記ワックスの融点が70℃以上110℃以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像記録体の作製方法である。
即ち、請求項4にかかる発明は、
前記ワックスの数平均分散径が2μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像記録体の作製方法である。
即ち、請求項5にかかる発明は、
前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ前記ワックスの含有量が前記熱可塑性樹脂に対して3質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像記録体の作製方法である。
即ち、請求項6にかかる発明は、
前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ、前記画像受像層に該画像受像層の膜厚よりも体積平均粒子径が1.2倍以上大きい粒子を、前記熱可塑性樹脂に対して0.2質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像記録体の作製方法である。
少なくとも画像受像層および基材が積層されてなり、前記画像受像層に下記条件1および条件2を満たすワックスを含有する電子写真用の画像転写シートを用い、
前記画像受像層に含有されるワックスが溶融する温度条件で加熱して前記画像転写シート上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも経て、前記画像転写シートの画像受像層が設けられた側の面に電子写真方式により鏡像で画像形成材料からなる画像を形成した後、前記画像が形成された面と画像支持体の片面とを対面するように重ね合わせ、前記画像転写シートの前記画像受像層に含有されるワックスの融点よりも高い温度が該ワックスにかかる温度条件で加熱圧着を行い、前記画像形成材料が冷却固化した後、少なくとも前記画像転写シートにおける基材を前記画像支持体から剥し、少なくとも前記画像受像層と前記画像形成材料とを前記画像支持体に転写することで画像が記録されたことを特徴とする画像記録体。
(条件1)前記定着の際にかかる温度で溶融する
(条件2)前記加熱圧着の際にかかる温度よりも低い融点を有する
即ち、請求項8にかかる発明は、
前記ワックスの融点が70℃以上110℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用の画像転写シートである。
即ち、請求項9にかかる発明は、
前記ワックスの数平均分散径が2μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子写真用の画像転写シートである。
即ち、請求項10にかかる発明は、
前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ前記ワックスの含有量が前記熱可塑性樹脂に対して3質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真用の画像転写シートである。
即ち、請求項11にかかる発明は、
前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ、前記画像受像層に該画像受像層の膜厚よりも体積平均粒子径が1.2倍以上大きい粒子を、前記熱可塑性樹脂に対して0.2質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子写真用の画像転写シートである。
<第1実施形態:電子写真用の画像転写シート>
第1実施形態にかかる電子写真用の画像転写シート(以下、単に「転写シート」と称す場合がある)は、少なくとも画像受像層(以下、単に「受像層」と称す場合がある)および基材が積層されてなり、前記画像受像層が設けられた側の面に電子写真方式により鏡像で画像形成材料からなる画像を形成した後、前記画像が形成された面と画像支持体の片面とを対面するように重ね合わせて加熱圧着を行い、前記画像形成材料が冷却固化した後、少なくとも前記基材を前記画像支持体から剥し、少なくとも前記画像受像層と前記画像形成材料とを前記画像支持体に転写して画像を記録する画像記録体の作製方法に用いられ、前記画像受像層に、下記条件1および条件2を満たすワックスを含有することを特徴とする。
(条件1)前記定着の際にかかる温度で溶融する
(条件2)前記加熱圧着の際にかかる温度よりも低い融点を有する
また、第1実施形態に係る転写シートは、画像受像層に前記加熱圧着の際にかかる温度よりも低い融点を有するワックスを含有することにより、転写シートの画像が形成された面(即ち画像受像層)と画像支持体の片面とを重ね合わせて加熱圧着を行う際においても、上記ワックスが溶融して染み出す。溶融したワックスは、転写シートの画像が形成された面(即ち画像受像層)と画像支持体の片面とを重ね合わせて加熱圧着を行う際に巻き込まれる空気を押し出す役目を果たし、その結果空気が効率的に除去されるものと推察される。
この加熱圧着の際にかかる温度(当該加熱によって上昇したワックス自体の温度)は、以下の方法により測定(算出)することができる。
画像支持体(例えば740ミクロンのPETGシート)と第1実施形態に係る転写シートとで熱電対を挟み、これをラミネートして、熱電対が挟持されたシートを作製する。熱電対を温度測定機に接続し熱電対が挟持されたシートを、ラミネート装置(加熱圧着部/例えば図3に示すラミネート装置16)に通し、転写シート下(受像層部分)の温度をモニター測定することによって、受像層におけるワックスの温度が測定される。その際示された最大温度をワックスが実際に受ける温度とした。本明細書に記載の数値は、上記の方法によって測定したものである。
(ワックス)
以下、第1実施形態の画像受像層に含有されるワックスについて説明する。
上記ワックスの融点としては、70℃以上110℃以下であることが好ましく、更には75℃以上105℃以下であることがより好ましく、80℃以上95℃以下であることが特に好ましい。
ワックスの融点が70℃以上であることにより、作製する画像記録体がカードである場合に、車中などにカードを重ねて放置すると、カード表面からワックスが溶け出してカードとカードが張り付いてしまう現象を効果的に防止できる。また、110℃以下であることにより、画像形成の定着時にワックスが溶け易く染み出し易くなるため、定着部材への受像層のオフセット現象、および定着シートが前記定着部材に巻きつく現象が引き起こされにくくなる。
また、ワックスの融点がトナーの溶融温度より低い温度である場合には、トナー画像がワックスより先に熔融することがないので、熱により画像が流れてしまうという画質欠陥を引き起こすことがなくなる傾向にある。
前記ワックスの数平均分散径は、さらには0.1μm以上1μm以下であることがより好ましく、0.2μm以上0.6μm以下であることが特に好ましい。
さらに4質量%以上9.5質量%以下であることがより好ましく、6質量%以上9質量%以下であることが特に好ましい。
第1実施形態において、画像受像層には転写シートの搬送性を良好にする観点から粒子(フィラー)を用いることが好ましい。尚、上記粒子としては、画像受像層に該画像受像層の厚みよりも体積平均粒子径が1.2倍以上大きい粒子を含有することが好ましい。
該粒子を含有することにより、シート間の摩擦係数を軽減し電子写真装置内の搬送において重送が防止される。また、転写シート上に画像を定着する際、定着部材と熱可塑性樹脂との接触面積を減らすことで、転写シートが定着部材に巻付くことを防ぎ、電子写真方式での画像形成にも優れる。
粒子(フィラー)の割合が上記範囲内の場合は、転写シート上から画像受像層および画像形成材料を転写する際の移行の乱れが少なく画像品質に優れる。0.2質量%以上であることにより、フィルムと他のフィルムとの摩擦係数を低減し、装置内搬送性が良好に支持され、電子写真装置内でのジャムの発生が抑制される。また、画像を形成したい画像記録体表面が荒れている場合には接着性が良好になるとの利点が得られる。一方20質量%以下であることにより、画像を形成したい画像記録体表面が平滑な場合には、ラミネート時に画像記録体と転写フィルムとに挟まれた空気が残存しないように空気の逃げ道を作るとの利点が得られる。また、転写シート上から画像受像層および画像形成材料を転写する際の移行の乱れが少なく、また良好な透過性が得られる。
上記粒子の添加量は、さらには0.5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
第1実施形態における画像受像層には、樹脂、特に好ましくは熱可塑性樹脂を含有することができる。
前記樹脂としては、ウレタン変性アクリル樹脂が含まれることが好ましい。一般的に電子写真用の画像形成材料は、大きく分けてポリエステル系樹脂を主樹脂として用いている場合とスチレン−アクリル樹脂を主樹脂として用いている場合の2種に分けられる。
これらは、1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
第1実施形態にかかる画像転写シートにおいては、前記画像受像層と後述の基材とを離型層を介して形成してもよい。
第1実施形態における離型層の材料としては特に制限されないが、シリコーン系ハードコート材料が好ましい。
第1実施形態におけるシラン系組成物の縮合物樹脂としては、例えば、熱硬化性(縮合型、付加型)及び光硬化性の硬化性シリコーン樹脂等の硬化性シリコーン樹脂が挙げられるが、具体例を挙げると、以下のようになる。
次に、第1実施形態に用いられる基材について説明する。
上記基材としては、以下の代表的なプラスチックフィルムを用いることができる。ポリアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリフェニレンエーテルフィルム、シクロオレフィンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどを用いることができるが、特にポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルムが画像定着などの熱による変形が少なく好ましい。
また、第1実施形態の電子写真用転写シートは、基材表面に設けられた画像受像層の表面抵抗率が、1.0×108Ω/□以上3.2×1013Ω/□以下の範囲であることが好ましい。上記表面抵抗率は、1.0×109Ω/□以上1.0×1012Ω/□以下の範囲であることがより好ましい。
また、搬送性を向上させるためマット剤が画像受像層や、基材表面に設けられる画像受像層以外の塗工層(以下、画像受像層と併せて「塗工層」という場合がある)に添加されることが好ましい。
第1実施形態の画像転写シートの層構成としては、基材と、該基材の少なくとも片面側に設けられた画像受像層と、を有するものであれば特に限定されず、さらに前記基材と画像受像層とが離型層を介して形成されていてもよい。以下に、第1実施形態の転写シートの構成例を、図面により詳細に説明する。但し、第1実施形態の電子写真用の画像転写シートの構成は以下に図示する構成に限定されるものではない。
上記各層は、各成分(上記画像受像層160であればワックスや樹脂、粒子等)を有機溶媒もしくは水などを用いて混合し、超音波、ウエーブローター、アトライターやサンドミルなどの装置により均一に分散させ塗工液を作製し、該塗工液をそのままの状態で、基材110や離型層120、或いはその他の層の表面へ塗布あるいは含浸させることによって形成できる。
上記塗布は、画像転写シートが、例えば基材の両面に塗工層を有する場合には、どちらの面を先に塗工してもよいし、同時に両面塗工してもよい。
基材110の表面に塗工層を形成する際の乾燥は、風乾でもよいが、熱乾燥を行えば容易に乾燥できる。乾燥方法としては、オーブンに入れる方法、オーブンに通す方法、あるいは加熱ローラに接触させる方法など通常使用される方法が採用される。
次に、上記に説明した第1実施形態の電子写真用転写シートを用いて画像が形成される画像記録体について説明する。
例えば、トナー画像が可変情報を含む場合、可変情報に対応した部分のトナー画像は、画像記録体毎に異なるトナー画像とすることができる。
第2実施形態に用いられる画像支持体としては、プラスチックシートが好ましく、特に、画像記録体としたときに形成された画像が見えやすいよう不透明であることが好ましく、白色化したプラスチックシートが代表的に使用される。
画像支持体中に半導体回路を内蔵させる方法としては、前記半導体回路が固定されたインレットと呼ばれるシートを、画像支持体を構成するシート材料間に挟み、熱プレスによって熱融着一体化させる方法が一般的に好ましく用いられる。また、上記インレットシートなしに直接、半導体回路を配置し、同様に熱融着一体化させる方法も可能である。
さらに、画像記録体として使用上問題がなければ、半導体回路を画像支持体の内部ではなく、表面に露出した状態で配置することも可能である。
上記加熱圧着工程においては、ワックスに対して融点以上の温度をかける観点から、加熱圧着部材の温度は115℃以上170℃以下であることが好ましく、115℃以上140℃以下であることがより好ましく、125℃以上135℃以下であることが特に好ましい。
次に、第2実施形態の画像記録体の作製方法について説明する。図3は、第2実施形態の画像記録体の作製装置を示す概略構成図である。
図3に示す画像記録体の作製装置10は、画像形成装置12、丁合い装置14(位置決め部)と、ラミネート装置16(加熱圧着部)と、剥離装置17(剥離部)と、から構成されている。
搬送路40、42としては、平滑な板状部材と、その表面を転写シート22を搬送させるための搬送ロールが設けられた構成であってもよく、また回転するベルト状の搬送体で構成されていてもよい。そして転写シート22が画像形成装置12から排出されるタイミング、又はプラスチックシート38が排出されるタイミングで搬送ロールやベルトが回転し、転写シート22又はプラスチックシート38を丁合い容器36に搬送する。
ラミネート装置16における圧着方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の各種ラミネート技法、並びにラミネート装置をいずれも好適に採用することができる。例えば、前記積層体を熱ロール対などによる挟持部に挿通させることにより、両者をある程度熱溶融させ熱融着させる、通常のラミネート技法、並びにラミネート装置、あるいは熱プレス技法、ならびに熱プレス装置を用いて、圧着させることができる。
電子写真用転写シート(転写シート1)を以下のように作製した。以下、その作製方法を工程ごとに説明する。
カルナバワックス(東亜化成社製:融点83℃)30部を酢酸エチル270部に添加して、DCPミルを用いて5℃に冷却した状態で湿式粉砕し、ワックス分散液1を調製した。レーザ解析/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いてワックスの数平均分散径を測定すると0.5μmであった。
有機シラン縮合物、メラミン樹脂、アルキド樹脂を含むシリコーンハードコート剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、SHC900、固形分30%)20部とテトライソシアネートシランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:TSF4702、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を1:1の割合で酢酸エチルに2.5%濃度で混合した溶液から4部を、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し、離型層塗工液1を調製した。
ウレタン変性アクリル樹脂(大成ファインケミカル社製、8UA−318:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:82℃、固形分40%)を20部、ワックス分散液1を2.4部、架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−1500、体積平均粒径15μm)を1.6部、帯電制御剤(日本油脂社製、エレガン264WAX)を1部、メチルエチルケトン80部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液1を調製した。
ポリエステル樹脂(綜研化学社製、フォレット4M、固形分30%)20部と架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX300、体積平均粒径3μm)0.6部と帯電制御剤(日本油脂社製、エレガン264WAX)0.3部とを、メチルエチルケトン80部に添加して十分攪拌し、抵抗調整層塗工液1を調製した。
基材としてPETフィルム(東レ社製、ルミラー100T60、厚み:100μm)を用い、この基材の片面に前記抵抗調整層塗工液1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、基材裏面側に膜厚0.25μmの抵抗調整層を形成した。この基材のもう一方の面(未処理面)に、前記離型層塗工液1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で60秒乾燥させ、膜厚1μmの離型層を形成した。さらにこの離型層上に、前記画像受像層塗工液1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で60秒乾燥させ、膜厚10μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート1を作製した。この転写シート1の抵抗調整層の表面抵抗率は、2.4×109Ω/□、画像受像層が4.6×1010Ω/□であった。
上記転写シート1(画像未形成)の画像受像層面に、オイルレス定着システムを搭載している画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機 DocuColor5065P)で顔写真や名前、1〜5ポイントの大きさである数字文字、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
この画像形成に際しては、画像形成装置内の転写シート1の搬送時における走行性を以下のように評価した。
作製された転写シート1のカラー複写機における走行性は、前記カラー複写機DocuColor5065Pの手差し容器に、転写シート1を30枚セットし、連続で30枚印字作業を行った時の、重送の発生回数およびオフセットに伴う定着部材への巻付きジャム、をカウントすることにより行った。評価基準は、発生回数が0回であれば○、1回の場合は△、2回以上の場合は×とした。
結果を表2に示す。
上記転写シート1の画像受像層面に形成した鏡像画像と、用紙上に同じ画像をプリントしたものと、を目視により比較し、問題がなければ○、画像オフセットなどに伴う画質欠陥かあるいは濃度減少が多少確認された場合は△、明らかな画像欠陥が確認された場合は×とした。
結果を表2に示す。
作製された転写シート1の画像受像層面に幅25mmのアクリル型粘着テープ(日東電工社製、ニットーポリエステルテープ31B)を500g/cmの線圧で長さ200mmになるように貼り付け、10mm/secの速度で剥離角度180度で応力を測定した。結果は、受像層は全く剥れることなく転写シートに付いていた。
画像記録体は、表裏がPETGで、コアがA−PETであるA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ディアクレールW2012、厚さ:600μm)を画像支持体とし、この表裏面に、前記画像が定着された転写シート1を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製、ラミパッカーLPD3206 City)を用い、145℃(ワックスにかかる温度105℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート1を常温(23℃)まで冷却後、転写シート1を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード1(画像記録体1)を作製した。
上記カード1について、以下の評価を行った。
−画像の定着性評価−
トナー画像の定着性の評価は、カード1の表面に転写された画像部に、市販の18mm幅セロハン粘着テープ(ニチバン社製、セロハンテープ)を700g/cmの線圧で貼り付け、10mm/secの速度で剥離した時の、テープ面へ付着した画像の剥がれを評価した。
本評価では、全く問題がなかった時○、わずかな画像の剥がれの場合は△、明らかに剥がれている場合×として評価した。結果を表2に示す。
画像濃度は、ベタ画像部をX−Rite967濃度計(X−Rite社製)で測定し、画像濃度が1.5以上であるものを○、1.5未満1.3以上であるものを△、それ以下であるものを×とした。
また、画質に関しては、細線文字の正確な印字転写性(印字再現性)を評価した。画像として1〜5ポイントの数字文字を印字転写後の解像度を文字の判別ができるポイント数にて評価し、1と2ポイント文字が確認できた場合◎、3ポイントは○、4ポイントは△、5ポイント以上の場合は×として結果に表示した。
また、ワックスが溶融して集まってワックス泡が画像面などに見られた場合は、画質欠陥として×とした。
結果を表2に示す。
作製されたカード1が磁気カードとして利用される場合を想定し、磁気カードリーダー(エリート社製MR321/PS)にカードを500回連続で通過させ、そのときの傷、摩耗の状況を目視で観察した。まったく変化がない場合は◎、傷が少し入った程度は○、傷筋が大きく目立つ場合は△、画像受像層が剥がれ、画像にまで影響が出ている場合は×とした。結果を表2に示す。
英数字Oおよび0における画像内側部分を肉眼で観察し、閉じ込められて残っている空気(残留空気)が明らかに確認された場合は×、少し空気が残存しているように見える場合は△、目視で確認できないが、光学顕微鏡(100倍)で確認される場合は○、まったく確認できない場合は◎とした。結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液2の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−431:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:105℃、固形分:40%)を20部、ワックス分散液1を8部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−3000、体積平均粒子径:30μm)を0.2部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を0.6部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し画像受像層塗工液2を調製した。
実施例1に記載の方法により、抵抗調整層ともう片方の未処理の面に離型層を設けた。該シートの離型層の上に前記画像受像層塗工液2をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚25μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート2を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、1.2×1013Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート2(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート2の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETGで構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ディアフィクス、厚さ:600μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート2を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、150℃(ワックスにかかる温度110℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート2を常温(23℃)まで冷却後、転写シート2を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード2(画像記録体2)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード2における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
(ワックス分散液2の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製:融点90℃)30部を酢酸エチル270部に添加して、DCPミルを用いて5℃に冷却した状態で湿式粉砕し、ワックス分散液2を調製した。レーザ解析/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いてワックスの数平均分散径を測定すると0.4μmであった。
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−444:(ウレタンの種類:ポリエステル系)ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:95℃、固形分:40%)を12部、ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−301:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=4/6、アクリル部Tg:60℃、固形分:29%)を30部、ワックス分散液2を7.2部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−800、体積平均粒子径:8μm)を1.4部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を0.8部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液3を調製した。
基材としてPETフィルムの片面に離型処理を施したフィルム(パナック社製、PET100SG−2、厚み:101μm)を用い、この基材の未処理面に前記抵抗調整層塗工液1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、基材裏面側に膜厚0.2μmの抵抗調整層を形成した。実施例1に記載の方法により、離型層の上に前記画像受像層塗工液3をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚5μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート3を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、1.2×109Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート3(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート3の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、塩化ビニル樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ビニホイルC−4636、厚さ:500μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート3を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、150℃(ワックスにかかる温度110℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート3を常温(23℃)まで冷却後、転写シート3を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード3(画像記録体3)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード3における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液4の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−444:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:95℃、固形分:40%)を12部、ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−301:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=4/6、アクリル部Tg:60℃、固形分:29%)を8部、ワックス分散液1を2.7部、ワックス分散液2を4.4部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−800、体積平均粒子径:8μm)を0.15部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を1部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液4を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液4をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚5μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート4を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、1.4×108Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート4(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート4の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHI、厚さ:600μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート4を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、145℃(ワックスにかかる温度105℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート4を常温(23℃)まで冷却後、転写シート4を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード4(画像記録体4)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード4における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
実施例4において、画像受像層塗工液4にワックス分散液を入れなかったもので比較用転写シート1を作製した。この比較用転写シート1を用いて実施例1に記載の方法により評価を行った。
(画像受像層塗工液5の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−432:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=2/8、アクリル部Tg:82℃、固形分:40%)を20部、ワックス分散液1を4部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−2000、体積平均粒子径:20μm)を1部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を0.8部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し画像受像層塗工液5を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液5をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚15μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート5を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、5.2×1012Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート5(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート5の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−W、厚さ:600μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート5を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、140℃(ワックスにかかる温度100℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート5を常温(23℃)まで冷却後、転写シート5を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード5(画像記録体5)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード5における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液6の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−017:(ウレタンの種類:ポリエーテル系)、ウレタン/アクリル比=5/5、アクリル部Tg:50℃、固形分:50%)を10部、ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−447:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=1/9アクリル部Tg:105℃、固形分41%)を10部、ワックス分散液2を3.6部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−1000、体積平均粒子径:10μm)を1.6部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を1部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液6を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液6をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚8μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート6を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、8.3×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート6(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5056P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート6の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHIFG、厚さ:760μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート6を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、150℃(ワックスにかかる温度110℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート6を常温(23℃)まで冷却後、転写シート6を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード6(画像記録体6)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード6における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
(ワックス分散液3の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製:融点90℃)15部とカルナバワックス(東亜化成社製:融点83℃)15部とを酢酸エチル270部に添加して、DCPミルを用いて5℃に冷却した状態で湿式粉砕し、ワックス分散液3を調製した。レーザ解析/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いてワックスの数平均分散径を測定すると0.6μmであった。
ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロン885、Tg:79℃)8部をメチルエチルケトン12部に溶解した液と、ワックス分散液3を4.8部と、粒子として架橋型アクリル粒子(積水化成品工業社製SSX−115、体積平均粒子径:15μm)1.2部と、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)0.8部と、をメチルエチルケトン26部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液7を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層上に、前記画像受像層塗工液7をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で60秒乾燥させ、膜厚12μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート7を作製した。この転写シート7の抵抗調整層の表面抵抗率は、8.8×109Ω/□、画像受像層が1.3×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート7(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製 700 Digital Color Press)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート7の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHIFG、厚さ:760μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート7を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、135℃(ワックスにかかる温度97℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート7を常温(23℃)まで冷却後、転写シート7を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード7(画像記録体7)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード7における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
(ワックス分散液4の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製:融点85℃)30部と、トルエン100部と、酢酸エチル70部と、を攪拌羽根を装着し容器回りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分65回転で攪拌しながら徐々に温度を上げていき、最後に95℃保ったまま3時間攪拌した。次に攪拌を続けながら毎分2℃の割合で室温(23℃)まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。レーザ解析/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いてワックスの数平均分散径を測定すると1.91μmであった。この分散液はワックスの濃度が10%になるように酢酸エチルで希釈した。
ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロン885、Tg:79℃)8部をメチルエチルケトン12部に溶解した液と、ワックス分散液4を2.4部と、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−2000、体積平均粒子径:20μm)1部と、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)0.8部と、をメチルエチルケトン26部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液8を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層上に前記画像受像層塗工液8をワイヤーバーを用いて、120℃で1分乾燥させ、膜厚15μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート8を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、7.4×1010Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート8(画像未形成)の画像受像層面に、実施例7に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製700 Digital Color Press)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート8の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHI、厚さ:760μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート8を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、135℃(ワックスにかかる温度97℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート8を常温(23℃)まで冷却後、転写シート8を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード8(画像記録体8)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード8における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。
結果を表2に示す。
(比較用画像受像層塗工液2の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−347:(ウレタンの種類:ポリカーボネート系)、ウレタン/アクリル比=2/8、アクリル部Tg:75℃、固形分:29%)を13部、ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−301:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=4/6アクリル部Tg:60℃、固形分29%)を7部、ポリエチレンワックス分散液(ビックケミー・ジャパン社製、CERAFLOUR991:数平均分散径3μm、ワックス融点115℃)を0.7部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−1500、体積平均粒子径:15μm)を1.3部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を0.7部、メチルエチルケトン26部に添加して十分攪拌し、比較用画像受像層塗工液2を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記比較用画像受像層塗工液2をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚10μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして比較用転写シート2を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、3.2×1010Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記比較用転写シート2(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
その結果、走行性に関しては、定着部材への受像層樹脂のオフセットがあり、ジャムが繰り返し発生した。かろうじて出力した比較用画像転写シート2の定着した画像は、受像層の乱れに伴う画像劣化によって、良好な画質が得られていなかったが、比較のため、出力できた一部の画像部分を用いて比較用画像記録体2を以下の手順で作製した。
比較用転写シート2を用いて、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHI、厚さ:760μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された比較用転写シート2を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、150℃(ワックスにかかる温度110℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、比較用転写シート2を常温(23℃)まで冷却後、比較用転写シート2を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写された比較用カード2(比較用画像記録体2)を作製した。
実施例1に記載の方法により、比較用カード2における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。ワックスが溶融しないため、画像が白っぽく、画質も悪かった。また空気除去性も悪かった。
結果を表2に示す。
(ワックス分散液5の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製:融点64℃)30部とトルエン100部と酢酸エチル70部とを、攪拌羽根を装着し容器回りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分55回転で攪拌しながら徐々に温度を上げていき、最後に85℃保ったまま2時間攪拌した。次に攪拌を続けながら毎分2℃の割合で室温(23℃)まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。レーザ解析/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いてワックスの数平均分散径を測定すると1.8μmであった。この分散液はワックスの濃度が10%になるように酢酸エチルで希釈した。
実施例7の画像受像層塗工液7の調製において、ワックス分散液3を前記ワックス分散液5に変更した以外は、実施例7に記載の方法により画像受像層塗工液9を調製した。
実施例7に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液9をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚12μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート9を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、2.1×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート9(画像未形成)の画像受像層面に、実施例7に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機700 Digital Color Press)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により、転写シート9の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHI、厚さ:760μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート9を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、135℃(ワックスにかかる温度97℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート9を常温(23℃)まで冷却後、転写シート9を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード9(画像記録体9)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード9における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。その結果、画像の定着性で、部分的に1mm径弱の若干の剥れが見られていた。画像に一部濃度ムラも見られた。よく観察すると部分的にワックス溜まりが出来ているための画質低下と、受像層の剥れであることが解った。
結果を表2に示す。
(ワックス分散液6の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製:融点85℃)30部とトルエン100部と酢酸エチル70部とを、攪拌羽根を装着し容器回りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分55回転で攪拌しながら徐々に温度を上げていき、最後に100℃保ったまま1.5時間攪拌した。次に攪拌を続けながら毎分3℃の割合で室温(23℃)まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。レーザ解析/散乱粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用いてワックスの数平均分散径を測定すると3.1μmであった。この分散液はワックスの濃度が10%になるように酢酸エチルで希釈した。
実施例7の画像受像層塗工液7の調製において、ワックス分散液3を前記ワックス分散液6に変更した以外は、実施例7に記載の方法により画像受像層塗工液10を調製した。
実施例7に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液10をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚12μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート10を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、1.8×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート10(画像未形成)の画像受像層面に、実施例7に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機700 Digital Color Press)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート10の搬送時における走行性を評価したが、表2に示すように全く問題がなかった。
画像記録体は、PETG樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、PG−WHI、厚さ:760μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート10を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、145℃(ワックスにかかる温度105℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート10を常温(23℃)まで冷却後、転写シート10を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード10(画像記録体10)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード10における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。その結果、実施例1に比べると、画像の定着性で、部分的に1mm径弱の若干の剥れが見られていた。画像に一部濃度ムラも見られた。よく観察すると部分的にワックス溜まりが出来ているための画質低下と、受像層の剥れであることが解った。
結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液11の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−444:(ウレタンの種類:ポリエステル系)ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:95℃、固形分:40%)を12部、ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−301:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=4/6、アクリル部Tg:60℃、固形分:29%)を8部、実施例8で用いたワックス分散液4を1.7部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−800、体積平均粒子径:8μm)を1.4部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を0.8部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液11を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液11をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚6μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート11を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、1.8×109Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート11(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート11の搬送時における走行性を評価したが、受像層が少し定着器へオフセットしており、1回ジャムが発生した。画質は、低濃度部分でのオフセットがあり、少し悪くなっていた。
画像記録体は、塩化ビニル樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ビニホイルC−4636、厚さ:500μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート11を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、140℃(ワックスにかかる温度100℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート11を常温(23℃)まで冷却後、転写シート11を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード11(画像記録体11)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード11における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。その結果、実施例1に比べると、転写シート11への画像形成時に画像濃度が下がっている部分があり画像濃度、画質が多少悪くなっていた。
結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液12の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−444:(ウレタンの種類:ポリエステル系)ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:95℃、固形分:40%)を12部、ウレタン変性アクリル樹脂を含む塗工液(大成ファインケミカル社製、8UA−301:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=4/6、アクリル部Tg:60℃、固形分:29%)を8部、実施例1で用いたワックス分散液1を8.6部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−2000、体積平均粒子径:20μm)を7.1部、帯電制御剤としてエレガン264ワックス(日本油脂社製)を0.8部、メチルエチルケトン30部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液12を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液12をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚16μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート12を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、5.4×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート12(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート12の搬送時における走行性を評価したが、特に問題はなかった。表2に結果を示す。
画像記録体は、塩化ビニル樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ビニホイルC−4636、厚さ:500μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート12を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、140℃(ワックスにかかる温度100℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート12を常温(23℃)まで冷却後、転写シート12を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード12(画像記録体12)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード12における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。その結果、実施例1に比べると、定着性が多少弱くなり、画像濃度もワックスによる白味がかった様子となってきていたため、画質も色再現という観点では悪くなっていた。
結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液13の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂(大成ファインケミカル社製、8UA−318:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:82℃、固形分40%)を20部、ワックス分散液4を6.4部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−1000、体積平均粒径10μm)を0.12部、帯電制御剤(日本油脂社製、エレガン264WAX)を1部、メチルエチルケトン80部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液13を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液13をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚7.5μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート13を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、2.8×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート13(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート13の搬送時における走行性を評価したが、受像層が少し定着器へオフセットしており、1回ジャムが発生した。画質は、低濃度部分でのオフセットがあり、少し悪くなっていた。
画像記録体は、塩化ビニル樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ビニホイルC−4636、厚さ:500μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート13を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、140℃(ワックスにかかる温度100℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート13を常温(23℃)まで冷却後、転写シート13を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード13(画像記録体13)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード13における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。その結果、実施例1に比べると、転写シート13への画像形成時に画像濃度が下がっている部分があり画像濃度、画質が多少悪くなっていた。
結果を表2に示す。
(画像受像層塗工液14の調製)
ウレタン変性アクリル樹脂(大成ファインケミカル社製、8UA−318:(ウレタンの種類:ポリエステル系)、ウレタン/アクリル比=3/7、アクリル部Tg:82℃、固形分40%)を20部、ワックス分散液4を4部、粒子として架橋型アクリル粒子(綜研化学社製、MX−2000、体積平均粒径20μm)を1.76部、帯電制御剤(日本油脂社製、エレガン264WAX)を1部、メチルエチルケトン80部に添加して十分攪拌し、画像受像層塗工液14を調製した。
実施例3に記載の方法により、抵抗調整層および離型層を形成し、該離型層の上に前記画像受像層塗工液14をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で1分乾燥させ、膜厚7.5μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シート14を作製した。この画像受像層の表面抵抗率は、4.4×1011Ω/□であった。
また、離型層と画像受像層との接着強度評価では剥れることは無く問題が無かった。
上記転写シート14(画像未形成)の画像受像層面に、実施例1に記載の方法により、画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor5065P)で顔写真や名前、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を画像受像層面に形成した。
実施例1に記載の方法により転写シート14の搬送時における走行性を評価したが、特に問題はなかった。
画像記録体は、塩化ビニル樹脂で構成されたA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製、ビニホイルC−4636、厚さ:500μm)を画像支持体とし、この表裏に、前記画像が定着された転写シート14を画像面で重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、140℃(ワックスにかかる温度100℃)、送り速度0.3m/min(5mm/s)の条件で貼り合わせ、転写シート14を常温(23℃)まで冷却後、転写シート14を白色シートから引きはがし、白色シート上に顔写真を含む画像が転写されたカード14(画像記録体14)を作製した。
実施例1に記載の方法により、カード14における画像の定着性、画像濃度、画質、耐摩擦摩耗、空気除去性に関して評価を行った。その結果、実施例1に比べると、粒子が多くなったことによって定着性が多少弱くなり、画像濃度も粒子によって少し白味がかった様子であった。空気除去性が多少悪くなっていた。
結果を表2に示す。
12 画像形成装置
14 丁合い装置(位置決め部)
16 ラミネート装置(加熱圧着部)
17 剥離装置(剥離部)
18 転写シート収納部(電子写真用画像転写シート収納部)
20 画像形成部
22、100 転写シート(電子写真用画像転写シート)
24、26、40、42、60 搬送路
24a、26a 反転路
28 排出口
32 カム
34 プラスチックシート収納部(画像支持体収納部)
36 丁合い容器
38、200 プラスチックシート(画像支持体)
46 ベルト
56 プラスチックシート排出容器
57 転写シート排出容器
110 基材
120 画像受像層
130 画像形成材料
Claims (11)
- 少なくとも画像受像層および基材が積層されてなり、前記画像受像層に下記条件1および条件2を満たすワックスを含有する電子写真用の画像転写シートを用い、
少なくとも潜像保持体に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像をトナーを含む画像形成材料を用いて現像しトナー像を得る現像工程、現像されたトナー像を前記画像転写シートに転写する画像転写シート転写工程、および該画像転写シートの前記画像受像層に含有されるワックスが溶融する温度条件で加熱して該画像転写シート上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも経て前記画像転写シートの画像受像層が設けられた側の面に鏡像で前記画像形成材料からなる画像を形成する画像形成工程と、
前記画像転写シートの前記画像が形成された面と画像支持体の片面とを対面するように重ね合わせて積層体とする位置決め工程と、
前記画像転写シートの前記画像受像層に含有されるワックスの融点よりも高い温度が該ワックスにかかる温度条件で、前記位置決めされた積層体を加熱圧着する加熱圧着工程と、
前記画像形成材料が冷却固化した後、少なくとも前記画像転写シートにおける基材を前記画像支持体から剥し、少なくとも前記画像受像層と前記画像形成材料とを前記画像支持体に転写して画像を記録する画像支持体転写工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする画像記録体の作製方法。
(条件1)前記定着の際にかかる温度で溶融する
(条件2)前記加熱圧着の際にかかる温度よりも低い融点を有する - 前記定着工程が、前記画像転写シートに接触する定着部材の表面に離型剤を供給せずに定着を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体の作製方法。
- 前記ワックスの融点が70℃以上110℃以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像記録体の作製方法。
- 前記ワックスの数平均分散径が2μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像記録体の作製方法。
- 前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ前記ワックスの含有量が前記熱可塑性樹脂に対して3質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像記録体の作製方法。
- 前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ、前記画像受像層に該画像受像層の膜厚よりも体積平均粒子径が1.2倍以上大きい粒子を、前記熱可塑性樹脂に対して0.2質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像記録体の作製方法。
- 少なくとも画像受像層および基材が積層されてなり、前記画像受像層に下記条件1および条件2を満たすワックスを含有する電子写真用の画像転写シートを用い、
前記画像受像層に含有されるワックスが溶融する温度条件で加熱して前記画像転写シート上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも経て、前記画像転写シートの画像受像層が設けられた側の面に電子写真方式により鏡像で画像形成材料からなる画像を形成した後、前記画像が形成された面と画像支持体の片面とを対面するように重ね合わせ、前記画像転写シートの前記画像受像層に含有されるワックスの融点よりも高い温度が該ワックスにかかる温度条件で加熱圧着を行い、前記画像形成材料が冷却固化した後、少なくとも前記画像転写シートにおける基材を前記画像支持体から剥し、少なくとも前記画像受像層と前記画像形成材料とを前記画像支持体に転写することで画像が記録されたことを特徴とする画像記録体。
(条件1)前記定着の際にかかる温度で溶融する
(条件2)前記加熱圧着の際にかかる温度よりも低い融点を有する - 前記ワックスの融点が70℃以上110℃以下であることを特徴とする請求項7に記載の画像記録体。
- 前記ワックスの数平均分散径が2μm以下であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の画像記録体。
- 前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ前記ワックスの含有量が前記熱可塑性樹脂に対して3質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の画像記録体。
- 前記画像受像層に熱可塑性樹脂を含み、且つ、前記画像受像層に該画像受像層の膜厚よりも体積平均粒子径が1.2倍以上大きい粒子を、前記熱可塑性樹脂に対して0.2質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載の画像記録体。
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