本発明について、図面に基づいて説明する。
[カード(会員カード)の概要]
本発明のカードは、カードを所有する所有者の情報が印刷されたカードである。本実施形態では、カードは、カジノに設置された入会手続きを行うための専用のカウンタ(以下、入会カウンタと称す)でカジノのプレーヤの情報が印刷されて即時に発行される会員カードであるが、これに限定されない。カードは、所有者を識別するために所有者の情報が印刷されるものであればよい。また、カードは、所有者に対して即時発行されるものに限定されず、後日発送されるようなものであってもよい。以下の説明において、会員カード2を所有するプレーヤを会員とも称す場合がある。
具体的に、図1に示すように、本実施形態の会員カード2は、光透過性の基材2101を有する基材層21と、印刷層22とを有している。印刷層22は、基材層21の一方の面(以下、第1の面21a)側から確認するための第1の情報2201と、基材層21の他方の面(以下、第2の面21b)側から確認するための第2の情報2202とが、基材層の第1の面21aのみに印刷されて形成されている。基材層21は、第2の情報2202が印刷されている領域(透光領域2a)が透光可能にされており、基材層21の第2の面21bから第2の情報2202が視認可能にされている。尚、第1の情報2201、及び、第2の情報2202は、それぞれが有するテキスト情報、又は、印刷された状態での表示態様を示す。
これにより、会員カード2を即時発行する際に、基材層21の第1の面21aのみに印刷すればよいため、会員カード2を裏返して印刷することが不要となり、カードをスムーズに発行することが可能となる。
「第1の面21aから確認するための第1の情報2201」とは、第1の面21aから第1の情報2201を視認したときに、第1の情報2201が左右反転の鏡像ではなく、正像で視認される意味を含む。即ち、「第1の面21aから確認するための第1の情報2201」とは、第2の面21bから第1の情報2201を視認可能である場合には、第1の情報2201が左右反転の鏡像に視認される意味を含む。尚、本実施形態では、第1の情報2201は、会員カード2の第1の面21aからのみ視認可能にされている。
同様に、「第2の面21bから確認するための第2の情報2202」とは、第2の面21bから第2の情報2202を視認したときに、第2の情報2202が左右反転の鏡像ではなく、正像で視認される意味を含む。即ち、「第2の面21bから確認するための第2の情報2202」とは、第1の面21aから第2の情報2202を視認した場合には、第2の情報2202が左右反転の鏡像に視認される意味を含む。本実施形態では、第2の情報2202は、会員カード2の両面から視認可能にされている。
本実施形態では、第1の情報2201は、プレーヤの顔画像及びプレーヤの名前画像である。第1の情報2201は、第1の面21aに、左右反転の鏡像ではなく、正像で印刷される。また、第2の情報2202は、プレーヤの名前画像である。第2の情報2202は、第1の面21aに左右反転の鏡像で印刷される。尚、第1の情報2201及び第2の情報2202が含むプレーヤの情報はこれに限定されない。例えば、第2の情報2202にプレーヤの顔画像を含める場合には、第2の情報2202は、プレーヤの顔画像が左右反転された鏡像に印刷されることになる。
また、透光領域2aは、第2の情報2202が印刷されている領域の全てを含むことに限定されない。例えば、透光領域2aは、第2の情報2202が印刷されている領域の一部を含むものであってもよい。即ち、第2の情報2202は、第2の面21bから一部のみ視認されるものであってもよい。また、透光領域2aは、会員カード2の全面に設定されていてもよい。
本実施形態では、基材層21は、第1の情報2201を覆うように積層される不透過層2102を有している。これにより、第1の情報2201は、基材層21の第1の面21aからのみ視認される。即ち、第1の情報2201が第2の面21bから鏡像で視認されてしまうことを防止することが可能となる。尚、本実施形態では、透光領域2aは、会員カード2において、不透過層2102が積層されていない領域に一致する。
[カード印刷制御装置の概要]
本発明のカード印刷制御装置は、上述のような所有者の情報をベースカードに印刷して会員カード2を作成するための装置である。本実施形態では、カード印刷制御装置は、入会カウンタに併設されるものである。入会カウンタには、カジノに業務する店員が常在している。当該店員は、カジノでのプレイを所望するプレーヤの求めに応じ、会員カードを発行する。当該店員は、発行手続きにおいて、ユーザから個人情報を受け付けて、カード印刷制御装置に個人情報を入力する。カード印刷制御装置は、併設されるカードプリンタを制御して、予め作成されたベースカードに個人情報を印刷し、ユーザの会員カードを作成する。尚、カード印刷制御装置は、このようなものに限定されない。例えば、上記のような店員を介することなく、カードの作成を所望するユーザによって入力された個人情報に基づいて、自動的に会員カードを作成するものであってもよい。また、カード印刷制御装置は、カードプリンタを含んでいてもよい。また、本実施形態において、ユーザは、カジノでプレイするプレーヤであるが、これに限定されない。例えば、ユーザは、カジノで業務を行う店員であってもよい。
カード印刷制御装置3は、店員からのプレーヤに関する情報の入力を受け付け、プリンタを制御してベースカード(基材層21)にプレーヤに関する情報を印刷し、上記のような会員カード2を作成する。即ち、カード印刷制御装置3は、基材層21に、印刷層22を積層して会員カード2を作成する。
具体的に、図2に示すように、カード印刷制御装置3は、ベースカードに対して印刷可能なプリンタ5に接続されている。換言すれば、カード印刷制御装置3とプリンタ5とを有するカード印刷システムが構成されている。
カード印刷制御装置3は、コントローラ300、入力装置310、及び、記憶部320を有している。入力装置310は、会員カード2の第1の面21a側から確認するための第1の情報2201と、会員カード2の第2の面21b側から確認するための第2の情報2202と、が入力可能にされている。
コントローラ300は、第1情報画像生成処理部301と、第2情報画像生成処理部302と、合成画像生成処理部303と、印刷処理部304とを有している。第1情報画像生成処理部301は、入力装置310からの第1の情報2201を含む第1情報画像を生成する。第2情報画像生成処理部302は、入力装置310からの第2の情報2202を含み、当該第2の情報2202が左右反転の鏡像にされた第2情報画像を生成する。合成画像生成処理部303は、第1情報画像と第2情報画像とが会員カード2の異なる領域に配置されるよう合成する。印刷処理部304は、合成画像生成処理部303が合成した合成画像を、ベースカード(基材層21)の第1の面21aのみに印刷する。尚、合成画像生成処理部303は、第2情報画像がベースカードの透光領域2aに配置されるように、合成画像を生成する。これにより、左右反転の鏡像に第1の面21aに印刷された第2情報画像が第2の面21bから見て正像に視認されることになる。
記憶部320は、入力した情報、入力した情報を画像とするためのフォントデータ、及び、画像を合成するためのレイアウトデータ等を記憶する。例えば、第1情報画像生成処理部301、及び、第2情報画像生成処理部302は、記憶部320を参照して、入力された情報を、所定のフォントで、所定の領域に収まるような文字幅に変更して画像化する。また、合成画像生成処理部303は、記憶部320を参照して、所定のレイアウトになるように、第1情報画像と第2情報画像とを合成する。
このように、第1の情報と、第2の情報とを入力するのみで、会員カード2の第1の面21a側から確認するための第1情報画像と、会員カード2の第2の面21b側から確認するための第2情報画像とが生成されてこれらが合成された上でカードに印刷される。第2情報画像は左右反転の鏡像にされて印刷されるため、透光可能な基材層21の透光領域2aを介して第2の面21b側から印刷された層を視認したときに、第2の画像が正常に視認されることになる。これにより、会員カード2を即時発行する際に、ベースカードの第1の面21aのみに印刷層22を印刷すれば、表面から確認すべき情報と、裏面から確認すべき情報とを、ベースカードを裏返して印刷することなく一度に印刷することができ、会員カード2をスムーズに発行することが可能となる。
尚、本実施形態において、カード印刷制御装置3は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。カード印刷制御装置3が有する上記のコントローラ300(各処理部301〜304)や記憶部320は、これらハードウェアとEEPROM内のソフトウェアとが協働して構築されている。尚、カード印刷制御装置3は1台のコンピュータに限定されず、複数の処理装置に機能を分散させて設けるものであってもよい。入力装置310は、カメラ等の撮像装置、キーボード、マウス、及び、ディスプレイに設けられたタッチパネル等である。
また、図2に示すように、カード印刷制御装置3は、ネットワークを介して会員管理サーバ13にデータ通信可能に接続されていてもよい。会員管理サーバ13は、会員の個人情報、会員カード(ICカード)の情報、会員についての過去の遊技結果等の記憶、管理を行うためのサーバである。会員登録時に、入力された会員の個人情報が、会員カードの識別コードとともに、会員管理サーバ13に記憶される。また、会員カード発券端末は、カメラを備えており、会員カードの発券時に、ICカードの発券を受けるプレーヤの顔の撮影を行うようにすることもできる。撮影した画像は、識別コードに対応付けて会員管理サーバ13に記憶される。このように、会員管理サーバ13は、会員の個人情報、会員カード2の情報等の記憶、管理を行うためのサーバである。本実施形態では、カード印刷制御装置3による会員カード2の発行時に、カード印刷制御装置3において会員管理サーバ13への上記情報の登録処理が行われる。
[情報表示装置の概要]
本発明の情報表示装置は、上記のようなカードを読み取ることで、カードを所有する所有者(ユーザ)の情報を表示する。本実施形態では、情報表示装置は、カジノに設置されたゲーミングマシンに内蔵されるPTS端末や、カジノに設置されたサイネージ及びキオスク端末であるがこれに限定されない。例えば、カジノ等の入場口やフロア間のセキュリティゲートに設けられる情報表示装置であってもよい。
具体的に、図3に示すように、情報表示装置7は、カード読取装置71と、アクセス装置72と、ディスプレイ73と、入力装置74と、コントローラ70とを有している。カード読取装置71は、ユーザが所有し、当該ユーザを識別するユーザ識別情報を有した会員カード2を読み取り可能な装置である。アクセス装置72は、ユーザに関連する複数の情報が記憶される上位装置(会員管理サーバ13)にアクセス可能な装置である。ディスプレイ73は、ユーザに関連する複数の情報を表示可能な装置である。入力装置74は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。
情報表示装置7がアクセスする上位装置の会員管理サーバ13は、ユーザに関連する複数の情報を記憶する記憶部1300を有している。記憶部1300は、ユーザに関連する複数の情報をユーザごとに記憶する。そして、記憶部1300において、ユーザに関連する複数の情報の夫々が、認証不要な情報と、認証が必要な情報とに区別されて記憶されている。
尚、本実施形態では、上位装置が、会員管理サーバ13に設定されている。即ち、会員管理サーバ13と、情報表示装置7とを有する会員情報表示システムが構成されている。尚、これに限定されず、例えば、上位装置は、情報表示装置7に読み込まれた会員カード2であってもよい。この場合、会員カード2は、ユーザ識別情報と共にユーザ識別情報が示すユーザに関連する複数の情報を記憶する。即ち、カード読取装置71がアクセス装置72の機能を兼ねることになる。
コントローラ70は、情報取得処理部701と、表示制御処理部702と、情報切替処理部703と、を有している。情報取得処理部701は、カード読取装置71が会員カード2の読み取りを行った場合、会員カード2が記憶するユーザ識別情報に基づいて、上位装置(会員管理サーバ13)から認証不要な情報を取得する。表示制御処理部702は、取得した認証不要な情報をユーザによる認証無しにディスプレイ73に表示する。
尚、「ユーザによる認証無しにディスプレイ73に表示する」とは、自動的に表示される意味を含む。即ち、「認証不要な情報」は、ユーザが会員カード2を情報表示装置7に読み込ませた場合に、情報表示装置7に自動的に表示される情報である。
このように、ユーザに関連する複数の情報が記憶される上位装置において、ユーザに関連する複数の情報は、夫々が、認証不要な情報と、認証が必要な情報とに区別されて記憶されている。ユーザが会員カード2を情報表示装置7に読み取らせた場合、上位装置から取得した情報についてはユーザによるログイン等の認証なく表示されることになる。これにより、ユーザは、カードを情報表示装置7に読み取らせるだけで、認証不要に設定された情報については、ログイン等の認証不要で自動的に情報表示装置に表示されるため、認証不要な情報のみを確認したいユーザの利便性を向上させることが可能となる。
また、情報切替処理部703は、ユーザからの入力装置74への入力に基づき、上位装置(会員管理サーバ13)に記憶されるユーザに関連する複数の情報を、それぞれ個別に、認証不要な情報または認証が必要な情報に切替える。
このように、ユーザは、上位装置に記憶されるユーザに関連する複数の情報のうち、何れを認証不要で情報表示装置に表示される情報にするかを選択することができ、認証なしで自動的に情報表示装置に表示される情報をユーザが所望する情報に限定することが可能となる。
尚、本実施形態では、図2及び図3に示すように、会員管理サーバ13にネットワークを介して、カード印刷制御装置3がデータ通信可能に接続されている。そして、カード印刷制御装置3により会員管理サーバ13に会員情報が登録される。また、情報表示装置7により会員管理サーバ13に登録された会員情報が表示される。即ち、会員管理サーバ13と、カード印刷制御装置3と、情報表示装置7とを有する会員管理システムが構成されている。
[遊技場システム]
尚、図示しないが、遊技場に設置される複数のゲーミングマシンや、上述のカード印刷制御装置3、情報表示装置7は、会員管理サーバ13の他に、ホール管理サーバ、ボーナスサーバ、設定管理サーバ、モニタリングサーバ等にデータ通信可能に接続されていてもよい。即ち、ゲーミングマシン、カード印刷制御装置3、情報表示装置7、会員管理サーバ13、ホール管理サーバ、ボーナスサーバ、設定管理サーバ、モニタリングサーバ等により遊技場システムが構成されていてもよい。
ホール管理サーバは、ホール(遊技場)内の金銭の流れを集計・管理し、賃借表等を作成するとともに、他のサーバを管理する。また、ゲーミングマシンが単位ゲームを開始したタイミング、単位ゲームを終了したタイミング、および単位ゲームにおける抽籤結果などを含むアカウンティング情報を、各ゲーミングマシンから取得し蓄積する。
ボーナスサーバは、ボーナスゲームにおけるボーナス抽籤と、ボーナス抽籤に関連して実施される連動演出を制御する。また、ボーナス付与のための蓄積値(例えば、プログレッシブボーナスのために蓄積されるクレジット)の管理等も行う。
設定管理サーバは、ボーナス抽籤の対象となるゲーミングマシンに関する設定や連動演出に関する設定を記憶、管理する。なお、本実施形態では、ボーナスゲームを例にとって説明するが、スロットトーナメント等、他の種類のゲームであってもよい。
モニタリングサーバは、ホールの状況を監視、記憶するためのサーバである。より具体的には、モニタリングサーバは、ホールに設置されたゲーミングマシン等から、温度、湿度、周辺画像などの環境情報を適時に(例えば、リアルタイムに、定期的に、ユーザ操作に応答して)取得し、取得した環境情報をフロアマップにマッピング等してディスプレイに表示する。また、モニタリングサーバは、ホールに設置された監視カメラから撮像情報を適時に(例えば、リアルタイムに、定期的に、ユーザ操作に応答して)取得し、取得した撮像情報をディスプレイに表示する。
[会員カード2の構成]
会員カード2は、あらかじめ作成されたベースカード(基材層21)に、ユーザの情報が印刷されて形成される。即ち、会員カード2は、基材層21に印刷層22が積層されて形成される。
[会員カード2の構成:基材層21]
図4及び図5に示すように、あらかじめ作成される基材層21は、第1表面保護ラミネート層21Aと、第1デザイン印刷層21Bと、ナンバリング印刷層21Cと、ホログラム印刷層21Dと、透明ICカード21Eと、第2デザイン印刷層21Fと、を有している。
透明ICカード21Eは、カードサイズの透明の樹脂シートに、アンテナ、ICチップ、及び、メモリ等が埋め込まれて形成されている。ホログラム印刷層21Dは、透明ICカード21Eの一方の面の中央部にホログラム印刷が施されて形成される。ホログラム印刷は、透明ICカード21Eに直接行われるものであってもよいし、ホログラム印刷が行われたシートを透明ICカード21Eに積層するものであってもよい。ホログラムの種類としては、平面積層ホログラム、立体模型ホログラム、カラー及びグラデーションホログラム、及び、セキュリティホログラム等が挙げられる。
ナンバリング印刷層21Cは、透明ICカード21Eの左上部のホログラム印刷層21Dが積層された領域とは異なる領域に、印刷されて積層される。ナンバリング印刷層21Cは、限定部数、及び、限定番号を示す。例えば、ベースカードは、デザインごとに定められた数(限定部数)だけ作成される。そして、ベースカードの夫々に異なる限定番号が割り振られる。
第1デザイン印刷層21Bは、透明ICカード21Eに印刷されて形成される。尚、第1デザイン印刷層21Bの一部がホログラム印刷層21D上に積層された状態となる。第1デザイン印刷層21Bは、箔押し印刷、ミラー印刷等により形成される。
第1表面保護ラミネート層21Aは、透明ICカード21E全体を覆うように、透明ICカード21Eの一方の面に、樹脂製の透過シートが積層されて形成される。これにより、透明ICカード21Eの一方の面と共に、透明ICカード21Eに積層された第1デザイン印刷層21B、ナンバリング印刷層21C、及び、ホログラム印刷層21Dが保護される。尚、第1表面保護ラミネート層21Aが積層される透明ICカード21Eの一方の面が、会員カード2の第2の面21bに対応する。
第2デザイン印刷層21Fは、透明ICカード21Eの他方の面に、上部領域を除外した領域に印刷されて形成される。本実施形態において、第2デザイン印刷層21Fは、不透過層2102であり、これを除く領域が透光領域2aとなる。第2デザイン印刷層21Fは、箔押し印刷、ミラー印刷、チヂミ印刷(専用UVインキを波長の異なるUV照射を行うことにより、不規則な波模様を発生させる加飾印刷)等により形成される。
[会員カード2の構成:印刷層22]
図6に示すように、上記のような基材層21に対して、プリンタ5による印刷が行われ、印刷層22が形成される。本実施形態では、プリンタ5は、基材層21に対して、印刷層22と、第2表面保護ラミネート層23とを積層する。具体的に、プリンタ5は、先ず、図示しないベースフィルムに、印刷イメージを逆像で転写する。即ち、印刷イメージは、ベースフィルムの転写された側から見て、第1の情報2201が鏡像に転写され、第2の情報2202が正像に転写された状態となっている。
そして、プリンタ5は、転写された逆像の印刷イメージを基材層21に再転写して印刷層22を積層する。即ち、印刷層22は、基材層の再転写された側から見て、第1の情報2201が正像に転写され、第2の情報2202が鏡像に転写された状態となる。そして、プリンタ5は、透明ICカード21E全体を覆うように、透明ICカード21Eの他方の面に、樹脂製の透過シートを積層して第2表面保護ラミネート層23を形成する。これにより、透明ICカード21Eの他方の面と共に、透明ICカード21Eに積層された第2デザイン印刷層21F、印刷層22が保護される。尚、第2表面保護ラミネート層23が積層される透明ICカード21Eの他方の面が、会員カード2の第1の面21aに対応する。
[会員カード2:第1の面及び第2の面の表示態様]
図7に示すように、会員カード2を、印刷層22が積層された側の第1の面21aから見ると、印刷層22の第1の情報2201、及び、第2の情報2202が何れも視認される。また、第1の面21a側から確認するための第1の情報2201は、正像で視認されるように印刷されている。
また、図8に示すように、会員カード2を、印刷層22が積層された側とは反対側の第2の面21bから見ると、印刷層22のうち、第2の情報2202のみが正像で視認される。即ち、第1の情報2201は、第2デザイン印刷層21F(不透過層2102)に遮蔽されて、第2の面21bからは視認されないようになっている。
上述のように、本実施形態では、第1の情報2201は、所有者の顔画像、及び、所有者の名前であり、第2の情報2202は、所有者の名前である。第1の情報2201としての顔画像は、第1の面21aからのみ視認されるようになっている。尚、これに限定されず、顔画像に関しても両面から視認可能なように、顔画像が印刷された領域を透光領域2aとしてもよい。即ち、顔画像は左右反転であるか否か判断できないため、正像及び鏡像を視認可能にしてもよい。
[情報表示装置7の構成]
具体的に、PTS(Player Tracking System)端末、サイネージ、キオスク端末を例に、情報表示装置7を説明する。PTS端末は、カジノ場に設置される各種のゲーミングマシンに搭載される。先ず、ゲーミングマシンの例として、情報表示装置7としてのPTS装置を搭載したスロットマシンについて説明する。
[情報表示装置7の構成:スロットマシンの機能フロー図の説明]
図9を参照して、スロットマシンの基本的な機能について説明する。図9に示すように、スロットマシン1010は、外部制御装置にデータ通信可能に接続され、外部制御装置は、ホール内に設置された他の複数のスロットマシン1010にデータ通信可能に接続されている。
〈スタートチェック〉
まず、スロットマシン1010は、BETボタンがプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタンがプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
〈シンボル決定〉
次に、スロットマシン1010は、スピンボタンがプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにプレーヤに表示するシンボルを決定する。
〈シンボル表示〉
次に、スロットマシン1010は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボルがプレーヤに表示されるようにスクロールを停止させる。
〈入賞判定〉
次に、スロットマシン1010は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
〈払い出し〉
次に、スロットマシン1010は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える。例えば、スロットマシン1010は、配当に係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じた配当をプレーヤに払い出す。
〈演出の決定〉
スロットマシン1010は、ディスプレイによる画像の表示、ランプによる光の出力、およびスピーカによる音の出力によって演出を行う。スロットマシン1010は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
また、ボーナスゲームの抽籤に際し、PTS端末1700の表示装置、発光部、およびスピーカによって、複数のゲーミングマシンに亘る連動演出が行われる。
[情報表示装置7の構成:スロットマシンの全体構成]
次に、図10を参照して、スロットマシン1010の全体構造について説明する。
スロットマシン1010では、遊技媒体として、ICカード、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。特に、本実施形態では、ICカード1500に記憶された現金データなどのクレジット関連データが用いられている。尚、上記の会員カード2がICカード1500の機能を有していてもよい。
スロットマシン1010は、キャビネット1011と、キャビネット1011の上側に設置されたトップボックス1012と、キャビネット1011の前面に設けられたメインドア1013と、を備えている。
メインドア1013には、下側画像表示パネル1141と称されるシンボル表示装置1016が設けられている。シンボル表示装置1016は、透明液晶パネルにより形成されている。シンボル表示装置1016が表示する画面では、中央部に表示窓1150を有している。表示窓1150は、5列、4行の20個の表示ブロック1028により構成されている。各列の4個の表示ブロック1028は、擬似リール1151〜1155を形成し、プレーヤの操作に応じて回転するようになっている。各擬似リール1151〜1155は、4個の表示ブロック1028が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック1028に表示されたシンボル1501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
ここで、「再配置」とは、シンボル1501の配置が解除された後、再びシンボル1501が配置される状態を意味する。「配置」とは、シンボル1501が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。スロットマシン1010は、回転した擬似リール1151〜1155が停止することによるシンボル1501の配置状態によって、所定の役に応じた配当を付与する所謂スロットゲームを実行する。
なお、本実施形態では、スロットマシン1010が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のスロットマシン1010は、所謂機械式リールを一部の擬似リール1151〜1155に代用してもよい。
さらに、シンボル表示装置1016の前面には、タッチパネル1069が設けられていて、プレーヤはタッチパネル1069を操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル1069から入力信号がメインCPU1071に対して送信される。
トップボックス1012の前面には、上側画像表示パネル1131が設けられている。上側画像表示パネル1131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル1131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス1012には、スピーカ1112およびランプ1111が設けられている。スロットマシン1010では、画像の表示、音の出力および光の出力によって単位ゲームの演出が実行される。
また、表示窓1150の上方には、クレジット数表示部(不図示)が表示されており、現在のクレジット数が表示されている。ここで、「クレジット」とは、プレーヤがBETする際に使用するゲーム上での仮想の遊技媒体である。なお、クレジット数表示部には、プレーヤが現在所有するクレジットの合計数が表示されるようになっている。
また、クレジット数表示部の下方には、端数現金表示部(不図示)が表示されている。端数現金表示部には、端数現金が表示されている。「端数現金」とは、投入された金額が足らないために、クレジットに換算されなかった現金の事である。
後述するPTS端末1700にICカード1500が挿入され、クレジット数表示部に、ICカードに記憶されていたクレジット数が表示され、端数現金表示部に、ICカードに記憶されていた端数現金が表示される。なお、これらの数値は、会員カードの識別コードに対応付けて、会員管理サーバ13に記憶される。
ここで、ICカードは、非接触ICカードであり、クレジットなどの各種データの記録や演算をするためのIC(Integrated Circuit)を組み込まれ、例えば、NFC(Near Field Communication)のようなRFID(Radio Frequency Identification)技術を用いた近距離無線通信が可能となっている。プレーヤは、ICカード1500を用いることによりクレジット関連データを所有でき、さらに、異なるスロットマシン間において、これを自由に持ち運びすることができる。そして、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700にICカード1500を挿入することにより、ICカード1500内に記憶されたクレジット関連データ(金額データ)を使用して、スロットマシン1010で単位ゲーム等の遊技を行うことができる。
なお、プレーヤは、ホールに設置される機械から、コインや紙幣などの現金を現金データとして、ICカード1500に貯めることができてもよい。
また、下側画像表示パネル1141の下方では、キャビネット1011にPTS端末1700が組み込まれている。さらに、PTS端末1700の左右には、それぞれ、スピーカ1112が設けられ、トップボックス1012の上部にはランプ1111が設けられている。スロットマシン1010では、上側画像表示パネル1131による画像の表示、スピーカ1112による音の出力、および、ランプ1111による光の出力等によって単位ゲームの演出が実行される。
[情報表示装置7の構成:PTS端末の構成]
図11は、スロットマシン1010に組み込まれているPTS端末1700を示す図である。PTS端末1700は、ゲーミングマシンとの間で共通化されたデータインターフェイスを用いてデータのやりとりを行うことによって、様々なメーカの様々なタイプのゲーミングマシンに組み込むことが可能である。
図12は、図11に示したPTS端末1700の拡大図である。図12に示すように、PTS端末1700はパネル1710を有しており、パネル1710の前面に配置された各部がプレーヤによって視認され、パネル1710の裏面に配置された部材は、スロットマシン1010の内部に収納され、プレーヤからは視認できないようになっている。
パネル1710の前面右側には、タッチパネル機能を有したLCD1719が設けられている。即ち、LCD1719は、ユーザに関連する複数の情報を表示可能なディスプレイ73として機能すると共に、ユーザからの入力を受け付ける入力装置74として機能する。LCD1719は、例えば、会員の情報や会員向けの情報を表示し、画面のサイズは6.2インチ(約15.7cm)である。また、LCD1719の周囲には、LCDカバー1719aが設けられている。なお、この例では、LCD1719がタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によってプレーヤの指示を入力するようにしてもよい。
また、LCD1719、LCDカバー1719aの上方には、LEDに接続されて発光する発光板1720aが設けられている。発光板1720aは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721aに接続され、フルカラーLED1721aの発光に応じて発光する。
LCD1719、LCDカバー1719aの下方には、同様に、LEDに接続されて発光する発光板1720bが設けられている。発光板1720bは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721b(不図示)に接続され、これらのフルカラーLED1721bの発光に応じて発光する。
また、LCD1719の右側には、撮像窓1712が設けられており、LCDカバー1719aの内部又はパネル1710の裏側に配置された人体検出カメラ1713(不図示)が、この撮像窓1712を介してプレーヤなどを撮像する。撮像窓1712は、例えば、スモーク等のシールド処理がなされたハーフミラー材であってもよい。
また、LCD1719の右下のLCDカバー1719aには、ホームボタン1722が設けられている。ホームボタン1722は、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。
さらに、LCD1719の右側のLCDカバー1719aには、スピーカ用ダクト1706が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1707が設けられている。同様に、LCD1719の左側には、スピーカ用ダクト1708が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1709(不図示)が設けられている。これらのスピーカは、PTS端末1700の専用スピーカであり、スロットマシン1010に設けられたスロットマシンゲーム用のスピーカとは別に設けられている。これらのスピーカは、連動演出や、音声による通話を実現したり、ICカード1500の抜き忘れによる報知音を出力したりすることができる。なお、スピーカからの音が、上述したスピーカ用ダクト1706、1708を通って前方(プレーヤ側)にステレオで聞こえるように構成されているため、パネル1710の裏側にスピーカを設置することができ、結果的にPTS端末1700の(パネル面の)省スペース化が実現される。
また、LCD1719の左下のLCDカバー1719aには、マイク用開口部1714と、マイク用開口部1716が設けられており、これらに対応するLCDカバー1719aの内部には、それぞれマイク1715、1717(不図示)が設けられている。
パネル1710の前面左下には、ICカード1500を挿入又は取り出すことができるカード挿入口1730が設けられている。カード挿入口1730のカード挿入部には、フルカラーLED1731(不図示)が設けられており、複数色に点灯することによって、後述するカードスタッカー1742に溜まったICカード1500の残数を報知することができる。カード挿入口1730には、イジェクトボタン1732が設けられており、イジェクトボタン1732の位置や、イジェクト操作の工程がわかるように、イジェクトボタン1732の近傍に設けられた赤色のLED1733(不図示)が点灯するようになっている。
また、カード挿入口1730に対応するパネル1710の裏側の位置には、カードユニット1741とカードスタッカー1742が設けられており、カード挿入口1730は、カードユニット1741の一部として構成されている。カードスタッカー1742には、ICカード1500を30枚程度保管しておくことができ、新たに単位ゲームを行ったプレーヤがクレジットの精算を行う場合に、カードスタッカー1742に保管してあるICカード1500が取り出され、カード挿入口1730に排出される。
カード挿入口1730から取り込まれ、カードユニット1741において保持されているICカード1500は、クレジットの精算時において、NFC等によりクレジット情報を更新し、その後、ICカード1500をカード挿入口1730から排出する。ICカード1500は、プレーヤが単位ゲームを行っている間は、完全にカードユニット1741の内部に格納されている。
また、クレジットの精算時において、ICカード1500が残っているにもかかわらず人体検出カメラ等によってプレーヤの不在が検出された場合、ICカード1500をカードスタッカー1742に保管するように構成することもできる。これにより、例えば、プレーヤが、残りクレジットが少ないことを知った上でICカード1500を放置し席を立った場合や、単にICカード1500を取り忘れて席を離れた場合でも、ICカード1500が長時間に亘ってカードユニット1741に保持されたままになることがない。
パネル1710の前面左上には、USB端子1737とオーディオ端子1738が設けられている。USB端子1737は、ここにUSB機器を接続して充電等を行うことができるように構成されている。また、オーディオ端子1738は、例えば、4極の端子であり、ここにヘッドセットを挿入して、ヘッドフォンとマイクで相手と通話をすることができる。また、オーディオ端子1738を2極又は3極の端子として、ヘッドフォンで音声を聴くことができるようにもできる。
パネル1710の前面で、LCD1719の左側には、タッチユニット1745が設けられている。タッチユニット1745は、ICチップを含んだICデバイス(例えば、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォン等)に対してデータ通信によりデータを書き込むライタや、当該ICデバイスからデータ通信によりデータを読み取るリーダとして機能することが可能なRFIDモジュールを含んでいる。即ち、タッチユニット1745は、ユーザが所有し、当該ユーザを識別するユーザ識別情報を有した会員カード2を読み取り可能なカード読取装置71として機能する。また、タッチユニット1745の前面4隅には、それぞれLED1746(不図示)が配置されている。また、タッチユニット1745の他に、あるいはタッチユニット1745に替えて、磁気カードのような情報記録媒体に記憶された情報を読み取るための情報記録媒体読取装置を備えるようにしてもよい。この場合、ICカード1500の代わりに、磁気カードを会員カードとすることができる。
上述したように、PTS端末1700は、マイク機能、カメラ機能、スピーカ機能、表示機能、などを有する各種装置が、一体となって一つのユニットを形成しているため、省スペース化を実現している。これにより、例えば、それぞれの機能が単品で設置されることによって、LCDをプレーヤの方に向けると、スピーカがプレーヤの方に向けて設置できないなどの不都合を生じることがない。
また、PTS端末1700は、カード挿入口1730にICカード1500が挿入されると、カードユニット1741によってICカード1500の内容が読み込まれ、ICカード1500全体を(PTS端末1700の内部に)取り込んで保持するように構成されるが、これに加えて、タッチユニット1745が設けられ、これによって、さらに別のICカードや携帯電話、スマートフォンとデータ通信を行うことができる。
PTS端末1700のこのような構成により、例えば、会員であるプレーヤがゲーミングマシンでゲームを行っている途中で(このとき、カードユニット1741には、会員カードが保持されている)、何らかのメンテナンスが必要となった場合に、スタッフが、メンテナンス用のICカードをこのタッチユニット1745にタッチすることによって、メンテナンス用の画面をPTS端末1700のLCD1719に表示させたり、メンテナンス内容や履歴をサーバに送信し蓄積したりすることが可能となる。
また、複数台同時に、又は多くの台数を連続的にメンテナンスする場合などに、メンテナンス用のカードをこのタッチユニット1745に順にタッチしていくことで、メンテナンス用の画面を表示させたり、メンテナンスの内容を登録したりする操作等を素早く行うことができる。
一方、PTS端末1700において、タッチユニット1745でのみICカード等へのアクセスが可能という構成にしてしまうと、最初にICカード1500をタッチしてゲームを行ったプレーヤがゲーミングマシンを離れた後、別のプレーヤがそのゲーミングマシンを利用しても、ゲーミングマシンはプレーヤが代わったことを認識できない。このような不都合を解消するためにも、ICカード1500を、ゲーム中に保持するカードユニット1741が必要となる。例えば、最初にICカード1500をタッチしてゲームを行ったプレーヤがゲーミングマシンを離れた後、別のプレーヤが(ICカードを用いずに)紙幣を投入してそのゲーミングマシンでゲームを行い、精算を行うと、最初のプレーヤのICカード1500にクレジット関連データが記憶されることになってしまう。
[情報表示装置7の構成:スロットマシンの回路構成]
次に、図13を参照して、スロットマシン1010が備える回路の構成について説明する。
ゲーミングボード1050は、内部バスによって互いに接続されたCPU1051、ROM1052およびブートROM1053と、メモリカード1054に対応したカードスロット1055と、GAL(Generic Array Logic)1056に対応したICソケット1057と、を備えている。
メモリカード1054は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている。また、上記ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。シンボル決定プログラムは、表示ブロック1028に再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。
また、カードスロット1055は、メモリカード1054を挿抜可能に構成されており、IDEバスによってマザーボード1070に接続されている。従って、カードスロット1055からメモリカード1054を抜き取り、メモリカード1054に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード1054をカードスロット1055に差し込むことにより、スロットマシン1010で行われるゲームの種類や内容を変更することができる。
GAL1056は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL1056は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
また、ICソケット1057は、GAL1056を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード1070に接続されている。メモリカード1054を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード1054に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、スロットマシン1010で行われる遊技の内容を変更することができる。
内部バスによって互いに接続されたCPU1051、ROM1052およびブートROM1053は、PCIバスによってマザーボード1070に接続されている。PCIバスは、マザーボード1070とゲーミングボード1050との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード1070からゲーミングボード1050への電力供給を行う。
ROM1052には、認証プログラムが記憶される。ブートROM1053には、予備認証プログラムおよびCPU1051が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
認証プログラムは、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラムおよび予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
マザーボード1070は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU1071と、ROM(Read Only Memory)1072と、RAM(Random Access Memory)1073と、通信インターフェイス1082と、を備えている。なお、マザーボード1070は、本実施形態におけるコントローラ1100に相当する。
ROM1072は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU1071により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などのプログラムと恒久的なデータとが記憶されている。メインCPU1071によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード1050を介して、メモリカード1054に記憶されているゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。なお、本発明に置いて、ROM1072は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
RAM1073には、メインCPU1071が動作する際に用いられるデータやシンボル決定プログラムなどのプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM1073には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
通信インターフェイス1082は、PTS端末1700との間でデータの送受信を制御するためのものである。また、マザーボード1070には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)1090および本体PCB1110が、それぞれUSBによって接続されている。また、マザーボード1070には、電源ユニット1081が接続されている。
電源ユニット1081からマザーボード1070に電力が供給されると、マザーボード1070のメインCPU1071が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード1050に電力が供給されてCPU1051が起動される。
ドアPCB1090および本体PCB1110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU1071により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB1090には、コントロールパネル1030および冷陰極管1093が接続されている。
コントロールパネル1030には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ1031S、チェンジスイッチ1032S、CASHOUTスイッチ1033S、1−BETスイッチ1034S、および最大BETスイッチ1035Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU1071に対して信号を出力する。
冷陰極管1093は、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて点灯する。
本体PCB1110には、ランプ1111、スピーカ1112、タッチパネル1069、およびグラフィックボード1130が接続されている。なお、紙幣識別器1022は、この例では、PTS端末1700に接続されているが、スロットマシン1010に接続されている構成としてもよい。
ランプ1111は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ1112は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
タッチパネル1069は、下側画像表示パネル1141上でプレーヤの指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU1071に対して出力する。
紙幣識別器1022は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット1011内に受け入れるものである。そして、キャビネット1011内に投入された紙幣はクレジットに換算され、換算されたクレジットがプレーヤの所有クレジットとして加算される。
グラフィックボード1130は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。グラフィックボード1130は、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAMなどを備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード1054から読み出されてRAM1073に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
また、グラフィックボード1130は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどを備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード1054から読み出されてRAM1073に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
[情報表示装置7の構成:PTS端末の回路構成]
次に、図14を参照して、PTS端末1700が備える回路の構成について説明する。
PTS端末1700を制御するPTSコントローラ1750は、CPU1751、ROM1752、およびRAM1753を有する。コントローラ70としてのPTSコントローラ1750は、情報取得処理部701、表示制御処理部702、及び、情報切替処理部703の機能を有している。
CPU1751は、PTS端末1700の各構成部の実行制御を行うと79ともに、ROM1752に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。例えば、CPU1751は、クレジット更新プログラムを実行して、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを更新する。
ROM1752は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU1751により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ROM1752には、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを書き換えるクレジット更新プログラム等の要求に応じて実行される連動演出制御プログラム等が記憶されうる。
RAM1753は、ROM1752に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置1754は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU1751で実行されるプログラムや、CPU1751で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
サーバI/F(インターフェイス)1755は、会員管理サーバ13等のサーバとPTS端末1700とのデータ通信を実現するアクセス装置72として機能する。ゲーミングマシンI/F(インターフェイス)1756は、スロットマシン1010のコントローラ1100とPTS端末1700とのデータ通信を実現するものであり、当該データ通信には、規定のプロトコルが使用されうる。
その他、PTS端末1700は、紙幣識別器I/F(インターフェイス)1757を介して紙幣識別器1022と、精算機I/F(インターフェイス)1758を介して精算機1868と接続され、必要に応じてデータの送受信を行うことができる。
USB制御部1759は、USB端子1737において電源ユニット1760からの電源を供給するかどうかを判定し、所定の条件を満たす場合に、USB端子1737を充電可能とする。プレーヤは、所定条件を満たす場合に、USB端子1737に電子機器を接続し、当該電子機器を充電することができる。
発光部LED駆動部1761は、ボーナスサーバ11からの連動演出開始要求に応じて、LCD1719の上側の発光板1720aを発光させるために、フルカラーLED1721aを所定のタイミングで点灯させるよう制御するとともに、LCD1719の下側の発光板1720bを発光させるために、フルカラーLED1721bを所定のタイミングで点灯させるよう制御する。
LCD制御部1762は、LCD1719に会員の情報や会員向けの情報等を表示させたり、ICカード1500から読み取ったデータや、プレーヤによって入力されたデータを表示させたりするよう制御する。また、LCD1719はタッチパネル機能を備えており、プレーヤによってタッチパネルが操作されたとき、所定の信号がCPU1751に送信される。
ホームボタン1722は、LCD1719の近傍に設けられ、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。プレーヤによりホームボタン1722が押されると、そのプレーヤの操作がCPU1751に送信され、CPU1751は、当該操作に応じて、LCD1719の表示を更新するよう、LCD制御部1762に指令を送信する。
ICカード制御部1763は、ICカード1500の挿入、排出、クレジットデータの書き込み等を制御する。ICカード制御部1763は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部1763a、ICカード吸入排出制御部1763b、LED制御部1763cを備える。
ICカードR/W制御部1763aは、カードユニット1741を制御して、ICカード1500に記憶されているクレジット関連データを更新する。また、新たにICカード1500を発行する場合は、精算された金額に対応するクレジット関連データを記憶する。カードユニット1741は、ICカード1500にNFC等によりデータを読み取り、又は書き込むためのアンテナ部を有する。
カードユニット1741は、ICカード1500に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
ICカード吸入排出制御部1763bは、ICカード1500の吸入および排出の制御を行う。プレーヤによってカード挿入口1730にICカード1500が挿入されると、プレーヤがゲームを実行している間、ICカードをカードユニット1741の中に保持するよう制御する。また、精算時にクレジット関連データがICカード1500に書き込まれた後、そのICカード1500を排出するよう制御する。さらに、イジェクトボタン1732が押された場合に、ICカード1500の排出を行う。
また、新たにICカード1500を発行する場合は、カードスタッカー1742からICカード1500を新たに取り出して、クレジット関連データを記憶させるために、ICカード1500をカードユニット1741に供給する。
LED制御部1763cは、カードユニット1741のカード挿入口1730の近傍に設けられたLED(フルカラーLED1731)を点灯するよう制御するとともに、イジェクトボタン1732の近傍に設けられたLED(赤色LED1733)を点灯するよう制御する。
タッチユニット制御部1764は、ICカード1500、携帯電話、スマートフォン等のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部1764は、非接触R/W(リーダライタ)制御部1764aとLED制御部1764bを備えている。
非接触R/W制御部1764aは、タッチユニット1745でICカード1500や携帯電話が所定の距離に近接した(例えば、タッチ操作があった)か否かを判定し、所定の距離に近接した場合に、タッチユニット1745から読み取り結果等を取得する。タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500や携帯電話に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
LED制御部1764bは、タッチユニット1745の前面4隅に配置されているLED1746を制御し、所定のタイミングで点灯させる。
DSP1765は、マイク1715、1717から取得した音声データを受信し、所定の音声処理を行った後、そのデータをCPU1751に送信する。また、DSP1765は、受信した音声データをスピーカ1707、1709に送信する。さらに、DSP1765は、ヘッドセットの接続されたオーディオ端子に対して、受信した音声をヘッドフォンに出力するとともに、マイクから受信した音声を処理してCPU1751に送信する。なお、ここでは概略の構成を示すものであり、A/D変換器、D/A変換器、アンプ等は省略してある。
カメラ制御部1766は、人体検出カメラ1713により撮像されたプレーヤ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU1751に送信する。当該データは、例えば、サーバI/F1755を介して、会員管理サーバ13等に送信される。
温度センサ1770は、CPU1751、マザーボード(図示せず)、外部記憶装置1754、LDC制御部1762等の温度データを、リアルタイムに計測する。なお、温度センサ1770としては、マザーボードに設けられているものを採用してもよいし、温度を取得する対象のための専用の温度計を採用してもよい。
[情報表示装置7の構成:サイネージの構成]
図15は、サイネージ100を示している。サイネージ100は、主に、店舗の広告(広告看板を含む)やホールのフロア案内等を表示するために用いられる情報表示装置であり、会員管理サーバ13等のサーバにネットワークを介して接続される。
サイネージ100は、LCD101、およびタッチパネル機能を有したLCD103を備える。LCD103は、ユーザに関連する複数の情報を表示可能なディスプレイ73として機能する。また、LCD103は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置74として機能する。尚、LCD101をディスプレイ73として機能させてもよい。LCD101は、例えば24インチ(約60.96cm)液晶表示装置であり、LCD103は、例えば、46インチ(約116.84cm)の液晶表示装置であり、上述の通り、これらのLCDには、広告情報や案内情報等が表示される。また、LCD103が有するタッチパネル機能は、例えば、赤外線方式を用いたタッチパネルである。なお、この例では、LCD103はタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によって指示入力を行うようにしてもよい。
LCD101、LCD103のそれぞれは、キャビネットに格納されるが、当該キャビネット前面の周辺部には、演出用の演出LED102、104がそれぞれ設けられる。演出LED102、104は、例えば、テープ上のLEDライトである。
さらに、サイネージ100は、LCD101のキャビネット、LCD103のキャビネットに、それぞれモーションセンサ105、106を備えている。モーションセンサ105、106は、例えば、カメラであり、モーションセンサ105、106により撮像された映像を用いて、サイネージ100のユーザや、通路を通行する顧客の行動を解析する。
サイネージ100はまた、タッチユニット107を備えており、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォンとデータ通信を行うことが可能なRFIDモジュールを含んでいる。即ち、タッチユニット107は、ユーザが所有し、当該ユーザを識別するユーザ識別情報を有した会員カード2を読み取り可能なカード読取装置71として機能する。会員は、その会員と紐付けられた会員カード(ICカード)をこのタッチユニット107にかざし、PINコード等を入力することによりログインすることができ、そこで会員用のメニュー画面や、その会員に関する情報を、LCD101、又はLCD103に表示させることができる。会員の情報は、例えば、会員管理サーバ13から取得される。
また、ホールのスタッフは、スタッフのICカードをかざし、PINコード等を入力することによってログインし、スタッフ用のメニュー画面等をLCD101、又はLCD103に表示させることができる。
サイネージ100は、PTS端末1700と比較すると、ICカード1500を保持するカードユニットがなく、タッチユニット107を備えるのみである。ただし、サイネージ100は、ユーザがICカードをタッチした後、ログオフをせずにそのまま立ち去っても、そのタッチによってLCD103等に表示された会員の情報は、所定時間が経過すると非表示となり、自動的にログオフがされる仕組みになっている。
さらに、サイネージ100は、LCD103のキャビネット内に、音声を取得するマイク133を備える。LCD103のキャビネットには、マイクが設けられた位置に対応するマイク用開口部110が設けられている。図15には、モーションセンサ106の横に、このマイク用開口部110が示されている。
また、サイネージ100は、LCD103のキャビネット内に、音声を出力するスピーカ134、135を備える。LCD103のキャビネットには、スピーカが設けられた位置にそれぞれ対応するスピーカ用ダクトが設けられている。図15には、一方のスピーカに対応するスピーカ用ダクト111が示されている。
この他、サイネージ100は、LCD101のキャビネットやLCD103のキャビネットを支持するベースユニット108、各LCDやLED等の制御を行う制御部を収納したコントロールユニット109を備えている。
[情報表示装置7の構成:サイネージの回路構成]
次に、図16を参照して、サイネージ100が備える回路の構成について説明する。
サイネージ100を制御するサイネージコントローラ120は、CPU121、ROM122、およびRAM123を有する。コントローラ70としてのサイネージコントローラ120は、情報取得処理部701、表示制御処理部702、及び、情報切替処理部703の機能を有している。
CPU121は、サイネージの各構成部の実行制御を行うとともに、ROM122に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。
ROM122は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU121により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ボーナスサーバ11からの要求に応じて実行される連動演出制御プログラム等が記憶されうる。
RAM123は、ROM122に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置124は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU121で実行されるプログラムや、CPU121で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
ネットワークI/F(インターフェイス)125は、会員管理サーバ13等のサーバやPTS端末1700とのデータ通信を実現するアクセス装置72として機能する。
LED駆動部126は、外部からの連動演出開始要求に応じて、演出LED102、104を所定のタイミングで点灯させるよう制御する。また、広告情報の表示、案内情報の表示、会員による操作に基づく会員情報の表示等に同期して演出LED102、104を発光させるようにすることもできる。
LCD制御部129は、LCD101に、上述した広告情報等の情報を表示させるよう制御する。また、LCD制御部129は、フロアマップが表示されるようにLCD101を制御可能である。
LCD制御部130は、LCD103に、上述した広告情報等の情報を表示させるよう制御する。また、LCD103はタッチパネル機能を備えており、ユーザからの操作がCPU121に送信される。
タッチユニット制御部131は、タッチユニット107における、ICカードや携帯電話のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部131は、非接触R/W(リーダライタ)制御部131aを備えている。
非接触R/W制御部131aは、タッチユニット107でICカードや携帯電話のタッチ操作があったか否かを判定し、タッチ操作があった場合に、タッチユニット107から読み取り結果等を取得する。タッチユニット107は、ICカードや携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
CPU121は、タッチユニット107から会員カード(ICカード)の識別コードを取得すると、その識別コードに対応する会員の情報を会員管理サーバ13から取得し、LCD101やLCD103に表示する。また、その会員用の操作メニューをLCD103に表示させたり、その会員に適した広告情報をLCD101やLCD103に表示させたりすることもできる。
DSP132は、マイク133から取得した音声データを受信し、所定の処理を行った後、そのデータをCPU121に送信する。また、DSP132は、受信した音声データを出力するために、スピーカ134、135にこれを送信する。
モーションセンサ制御部136は、モーションセンサ(例えば、カメラ)105、106から受信したユーザ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU121に送信する。
[情報表示装置7の構成:キオスク端末の構成]
図17は、キオスク(KIOSK)端末200を示している。キオスク端末200は、主に、ホールで行われているゲームに関する情報、例えば、ボーナスゲームの開始や、当該開始に際してのカウントダウン、本日の当籤ランキング、人気台ランキング等を表示するために用いられる情報表示装置であり、例えば、会員管理サーバ13等のサーバにネットワークを介して接続されうる。
キオスク端末200は、タッチパネル機能を有したLCD201を備える。即ち、LCD201は、ユーザに関連する複数の情報を表示可能なディスプレイ73として機能すると共に、ユーザからの入力を受け付ける入力装置74として機能する。LCD201は、例えば24インチ(約60.96cm)液晶表示装置であり、上述の通り、このLCDには、ホールで行われているゲームに関する情報等が表示される。なお、この例では、LCD201がタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボードやマウスといった他の入力装置によって指示入力を行うようにしてもよい。
さらに、キオスク端末200は、LCD201の上下に、それぞれモーションセンサ202、203を備えている。モーションセンサ202、203は、例えば、カメラであり、モーションセンサ202、203により撮像された映像を用いて、キオスク端末200のユーザや、通路を通行する顧客の行動を解析する。
キオスク端末200はまた、タッチユニット204を備えており、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォンとデータ通信を行うことが可能なRFIDモジュールを含んでいる。即ち、タッチユニット204は、ユーザが所有し、当該ユーザを識別するユーザ識別情報を有した会員カード2を読み取り可能なカード読取装置71として機能する。会員は、その会員と紐付けられた会員カード(ICカード)をこのタッチユニット204にかざしし、PINコード等を入力することによりログインすることができ、そこで会員用のメニュー画面や、その会員に関する情報を、LCD201に表示させることができる。会員の情報は、例えば、会員管理サーバ13から取得される。また、タッチユニット204の他に、あるいはタッチユニット204に替えて、磁気カードのような情報記録媒体に記憶された情報を読み取るための情報記録媒体読取装置を備えるようにしてもよい。この場合、ICカード1500の代わりに、磁気カードを会員カードとすることができる。
また、ホールのスタッフは、スタッフのICカードをかざし、PINコード等を入力することによってログインし、スタッフ用のメニュー画面等をLCD201に表示させることができる。
さらに、キオスク端末200には、ICカード1500を挿入又は取り出すことができるカード挿入口205が設けられている。カード挿入口205には、イジェクトボタンが設けられている。また、カード挿入口205に対応するキオスク筐体の内部には、カードユニット230が設けられており、カード挿入口205は、カードユニット230の一部として構成されている。
会員カードがカード挿入口205から挿入された場合、会員用のメニュー画面や、その会員に関する情報を、LCD201に表示させることができる。また、カードユニット230は、限定カードやリワードカードの発券、回収を行うことができる。
また、キオスク端末200は、チケットプリンタ206を備えている。チケットプリンタ206は、チケットやクーポンの発行、回収を行うことができ、紙幣識別器の機能を有するようにすることもできる。
さらに、キオスク端末200は、VoIPによる通話で用いられる受話器207を備えている。キオスク端末200のユーザは、受話器207を介して、他のキオスク端末200のユーザやゲーミングマシンのプレーヤと会話することができる。また、着信LED208は、VoIPによる通話の着信があった場合に、発光するよう制御される。
キオスク端末200はまた、ユーザが(会員登録やテキストチャットで)データを入力するのに使用するキーボード209とテンキーパッド210を備え、さらに、テンキーパッド210の両側には、覗き防止のLED板211が設けられている。
さらに、キオスク端末200には、QRコード(登録商標)を読み取らせるためのQRコードスキャナ212が設けられており、携帯電話等に宛てたメールに添付されるQRコードを読み取らせる。
この他、キオスク端末200は、LCDやLED等の制御を行う制御部を収納した収納部213を備えている。
[情報表示装置7の構成:キオスク端末の回路構成]
次に、図18を参照して、キオスク端末200が備える回路の構成について説明する。
キオスク端末200を制御するキオスク端末コントローラ220は、CPU221、ROM222、およびRAM223を有する。コントローラ70としてのキオスク端末コントローラ220は、情報取得処理部701、表示制御処理部702、及び、情報切替処理部703の機能を有している。
CPU221は、キオスク端末の各構成部の実行制御を行うとともに、ROM222に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。
ROM222は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU221により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、VoIPによる通話制御プログラム等が記憶されうる。
RAM223は、ROM222に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置224は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU221で実行されるプログラムや、CPU221で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
ネットワークI/F(インターフェイス)225は、会員管理サーバ13等のサーバやPTS端末1700とのデータ通信を実現するアクセス装置72として機能する。
LCD制御部226は、LCD201に、上述したゲーム情報等の情報を表示させるよう制御する。また、LCD201はタッチパネル機能を備えており、ユーザからの操作がCPU221に送信される。
また、LCD制御部226は、フロアマップが表示されるようにLCD201を制御可能である。
モーションセンサ制御部227は、モーションセンサ(例えば、カメラ)202、203から受信したユーザ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU221に送信する。
タッチユニット制御部228は、タッチユニット204における、ICカードや携帯電話のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部228は、非接触R/W(リーダライタ)制御部228aを備えている。
非接触R/W制御部228aは、タッチユニット204でICカードや携帯電話のタッチ操作があったか否かを判定し、タッチ操作があった場合に、タッチユニット204から読み取り結果等を取得する。タッチユニット204は、ICカードや携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
また、ICカード制御部229は、ICカード1500の挿入、排出、データの読み取り等を制御する。ICカード制御部229は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部229a、ICカード吸入排出制御部229bを備える。
ICカードR/W制御部229aは、カードユニット230を制御して、ICカード1500に記憶されている識別コード等を読み取る。カードユニット230は、ICカード1500にNFC等によりデータを書き込むためのアンテナ部を有する。
ICカード吸入排出制御部229bは、ICカード1500の吸入および排出の制御を行う。ユーザによってカード挿入口205にICカード1500が挿入されると、ユーザがログオフするまで、ICカードをカードユニット230の中に保持するよう制御する。また、イジェクトボタンが押された場合に、ICカード1500の排出を行う。
チケットプリンタ制御部231は、チケットプリンタ/ビルバリ232を制御して、チケットやクーポンの発行、回収、および紙幣の識別等を行う。チケットプリンタ制御部231は、プリンタ制御部231aとビルバリ制御部231bを有する。
音声制御部233は、受話器207に含まれるマイク234、およびスピーカ235を使用して、音声入出力を行う。音声制御部233は、DSP233a、およびLED制御部233bを備える。DSP233aは、マイク234からの音声入力とスピーカ235からの音声出力に関し、所定の音声信号処理を行って制御する。LED制御部233bは、VoIP通話等による着信信号に基づいて、着信LED208を発光させるよう制御する。
入力制御部236は、ユーザからのキーボード209の入力やテンキーパッド210の入力を信号化してCPU221に送信する。
[情報表示装置7の構成:ディスプレイ73の表示態様]
上述したように、情報表示装置7としてのPTS端末1700、サイネージ100、及び、キオスク端末200はそれぞれ、ディスプレイ73としてLCD1719、LCD103、及び、LCD201を有している。また、これら情報表示装置7はそれぞれ、カード読取装置71として、タッチユニット1745、タッチユニット107、及び、タッチユニット204を有している。これら情報表示装置7のカード読取装置71が、会員カード2を読み込むと、認証不要に設定された情報(認証不要情報)が、ログインを必要とせずにディスプレイ73に表示される。
[情報表示装置7の構成:ディスプレイ73の表示態様:認証不要情報表示画面]
図19に、認証不要に設定された情報が表示される認証不要情報表示画面の一例を示す。この例では、ユーザに関連する複数の情報のうち、ユーザの顔画像と、ユーザの名前とが、認証不要に設定されている。図19に示すように、認証不要情報表示画面には、ユーザの顔画像を示すユーザ画像731と、ユーザの名前を示すユーザ名画像732と、が表示される。
[情報表示装置7の構成:ディスプレイ73の表示態様:認証要否設定画面]
情報表示装置7は、ユーザに関連する複数の情報の何れを認証不要とするかが設定可能に構成されている。これを設定するための認証要否設定画面は、情報表示装置7にログインすることにより表示可能となる。
図20に示すように、認証要否設定画面では、ユーザに関連する複数の情報が識別可能に示され、夫々について、認証要否可能に表示される。具体的に、認証要否設定画面には、ユーザに関連する複数の情報毎に、ユーザ情報項目733が表示される。そして、ユーザ情報項目733毎に、要ボタン734、不要ボタン735が表示される。要ボタン734がグレーアウト表示されている場合には、当該要ボタン734に対応する項目の情報は、認証不要であることを示す。即ち、当該項目の情報は、ログインなしで表示されることになる。また、不要ボタン735がグレーアウト表示されている場合には、当該不要ボタン735に対応する項目の情報は、認証が必要であることを示す。即ち、当該項目の情報は、ログインなしでは表示されない。
グレーアウトされた要ボタン734がタッチされると、当該要ボタン734のグレーアウト表示が解除され、対応する項目の不要ボタン735がグレーアウト表示となる。例えば、「顔画像」の項目について要ボタン734がタッチされると、当該要ボタン734のグレーアウト表示が解除され、対応する項目の不要ボタン735がグレーアウト表示となり、認証不要情報表示画面においてユーザ画像731が表示されない。また、グレーアウトされた不要ボタン735がタッチされると、当該不要ボタン735のグレーアウト表示が解除され、対応する項目の要ボタン734がグレーアウト表示となる。例えば、「性別」の項目について不要ボタン735がタッチされると、当該不要ボタン735のグレーアウト表示が解除され、対応する項目の要ボタン734がグレーアウト表示となる。これにより、認証不要情報表示画面においてユーザの性別情報が表示されることになる。
尚、ユーザに関連する複数の情報の全てについて、認証の要否が設定可能であることに限定されない。例えば、住所やクレジット番号などの重要なユーザ情報については、認証不要に設定することができないようにされていてもよい。また、認証が必要である設定にできないユーザ情報があってもよい。例えば、名前や顔画像の情報は、認証不要情報表示画面に必ず表示されるようになっていてもよい。
また、例えば、ユーザに関連する複数の情報のそれぞれに開示レベルが設定されるものであってもよい。即ち、ユーザがその開示レベルを指定することで認証不要な情報を容易に選択できるように構成されていてもよい。具体的に、ユーザが設定不可な認証不要のユーザ情報は第1所定値のレベル(例えば、開示レベル0)に予め設定され、ユーザが設定不可な認証が必ず必要なユーザ情報は上記所定値よりも高い第2所定値のレベル(例えば、開示レベル10)に予め設定され、その他のユーザ情報は第1所定値より大きく第2所定値よりも小さい値のレベル(例えば、重要度の低い順に1〜9)に予め設定される。そして、ユーザは開示レベルを第1所定値より大きく第2所定値よりも小さい値の中から選択する。選択された開示レベルは会員管理サーバ13等に記憶される。そして、情報表示装置7は、会員カード2を読み込んだ際に、ユーザに関連する複数の情報と共に、会員カード2のユーザに対応する開示レベルを取得し、当該開示レベル以下に該当するユーザ情報を、ログイン等による認証なしにディスプレイ73に表示するように構成されていてもよい。
[会員管理テーブル]
図21は、会員管理テーブルの一例を示す図である。会員管理テーブルは、会員管理サーバ13等に記憶される。会員管理テーブルには、会員を識別可能な会員識別コードに対応して、会員の氏名を示す会員名、会員の顔を示す画像データ、会員の住所、会員の性別、会員が属するクラスを示す顧客クラスなどのユーザに関連する複数の情報が格納されている。また、ユーザに関連する複数の情報毎に、認証が必要であるか否かが格納されている。
例えば、「会員名」のデータに対して「会員名認証」欄に「要」もしくは「不要」の何れかが格納される。「会員名認証」欄に「要」が格納されている場合には、情報表示装置7のカード読取装置71(タッチユニット1745等)に会員カード2を読み込ませるだけでは「会員名」は表示されない。即ち、「会員名」の表示にはログインが必要となる。「会員名認証」欄に「不要」が格納されている場合には、情報表示装置7の情報取得処理部701に会員カード2を読み込ませるだけで、ディスプレイ73(LCD1719等)に「会員名」が表示されることになる。即ち、「会員名」の表示にはログインが不要である。このように、情報表示装置7は、会員カード2を読み込んだ時に、会員管理サーバ13にアクセスして会員管理テーブルの情報を取得し、ユーザに関連する複数の情報のうち、認証が不要である情報をディスプレイ73に表示する。
このように、会員管理テーブルにおいて、ユーザに関連する複数の情報は、夫々が、認証不要な情報と、認証が必要な情報とに区別されて記憶されている。
会員管理テーブルは、基本的には、専用カウンタにおいてカード印刷制御装置3を用いて会員カード2を発行する会員登録時に更新される。ただし、顧客クラスについては、店舗側で更新される。例えば、来店の頻度、行動パターン等に基づいて自動的に更新されてもよいし、店舗管理者などにより更新されてもよい。また、認証の要否を決定できる範囲は、会員管理テーブルに格納される情報によって決定されるものであってもよい。例えば、顧客クラスがVIPである会員はすべてのユーザ情報の認証の要否を設定でき、顧客クラスがMEMBERである会員は一部のユーザ情報だけ認証の要否を設定でき、顧客クラスがVISITORである会員は、ユーザ情報の認証の要否の設定ができないようにしてもよい。
[カード印刷制御装置で実行されるプログラムの内容]
次に、カード印刷制御装置3(コントローラ300のCPU等)が実行する処理(プログラム)について説明する。
[カード発行処理]
図22は、カード発行処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
S1000において、先ず、カード印刷制御装置3は、ユーザに関連する複数の情報のうち必須の情報が入力済みであるか否かを判定する。必須の情報とは、少なくとも会員カード2に印刷する第1の情報2201及び第2の情報2202である。また、本実施形態では、必須の情報とは、会員登録に必要な情報を含む。会員名、住所等のテキスト情報は、入会用のカウンタに常在する店員等によりカード印刷制御装置3に接続されたキーボード等を用いて入力される。顔画像等の撮像が必要なデータは、カード印刷制御装置3に接続されたカメラ等の撮像装置により撮像されてもよいし、カード印刷制御装置3に接続されたスキャナ等によりユーザのパスポートをスキャンされてもよい。
必須の情報が未入力である場合(S1000:NO)、カード印刷制御装置3は、再度S1000を実行する。この際、カード印刷制御装置3は、必須の情報が未入力であることを示すメッセージを表示してもよい。即ち、カード印刷制御装置3は、当該メッセージ等を表示するための図示しないディスプレイを有していてもよい。
一方、必須の情報が入力済みである場合(S1000:YES)、S1001では、カード印刷制御装置3は、第1の情報2201を含む第1情報画像を生成する。具体的に、カード印刷制御装置3は、記憶部320に記憶されるフォント及びレイアウト等に基づき会員カード2に第1の情報2201を印刷するための印刷イメージを生成する。
その後、S1002では、カード印刷制御装置3は、第2の情報2202を含む第2情報画像を生成する。具体的に、カード印刷制御装置3は、記憶部320に記憶されるフォント及びレイアウト等に基づき会員カード2に第2の情報2202を印刷するための印刷イメージを生成する。さらに、当該印刷イメージを左右反転した印刷イメージに変換する。
その後、S1003では、カード印刷制御装置3は、第1情報画像と、第2情報画像とが異なる領域に配置されるような合成画像を生成する。具体的に、合成画像は、第1情報画像と、第2情報画像との位置関係を示した印刷イメージであり、第1情報画像および第2情報画像の領域以外の印刷されない部分を含む。この合成画像において、第2情報画像は、会員カード2において透光可能に形成された透光領域2aに配置される。
その後、S1004では、カード印刷制御装置3は、カード印刷処理を実行する。カード印刷処理において、カード印刷制御装置3は、プリンタ5へS1003で生成した合成印刷イメージを送信して印刷要求を行う。プリンタ5は、カード印刷制御装置3からの印刷要求に応じて、予めプリンタ5に配置したベースカード(基材層21)に対して合成印刷イメージの印刷を実行する。
その後、S1005では、カード印刷制御装置3は、会員識別コードが決定されたか否かを判定する。会員識別コードは、会員カード2毎に自動的に割り振られる番号であってもよいし、会員カード2の透明ICカード21Eが有するICチップのRFIDであってもよい。会員識別コードが決定されていない場合(S1005:NO)、カード印刷制御装置3は、再度S1005を実行する。
会員カード2毎に自動的に割り振られる番号である場合には、カード印刷制御装置3は、会員管理サーバ13にアクセスして、使用されていない番号を確認して番号を割り振る。尚、カード印刷制御装置3の要求に応じて、会員管理サーバ13が会員識別コードの番号を発行するものであってもよい。
会員識別コードに会員カード2の透明ICカード21Eが有するICチップのRFIDを用いる場合には、カード印刷制御装置3は、接続されたカードユニット1741と同様の図示しないカードユニットを用いてS1004で印刷された会員カード2からRFIDを取得する。
会員識別コードが決定された場合(S1005:YES)、S1006では、カード印刷制御装置3は、カード登録処理を実行する。カード登録処理において、カード印刷制御装置3は、会員管理サーバ13へ会員識別コード及びユーザに関連する複数の情報を送信し会員登録要求を行う。会員管理サーバ13は、カード印刷制御装置3からの会員登録要求に応じて、会員管理テーブルに、新たな会員のデータを追加する。尚、会員識別コードが、会員カード2毎に自動的に割り振られる番号である場合、S1004において印刷した会員カード2に当該会員識別コードを登録する処理を行う。即ち、カード印刷制御装置3は、図示しないカードユニットを用いて会員カード2のICチップにアクセスし、会員カード2に会員識別コードを記憶させる処理を行う。その後、カード印刷制御装置3は、本ルーチンを終了する。
[情報表示装置で実行されるプログラムの内容]
次に、情報表示装置7(コントローラ70:PTS端末1700のCPU1751等、サイネージ100のCPU121等、キオスク端末200のCPU221等)が実行する処理(プログラム)について説明する。
[情報表示処理]
図23は、情報表示処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
S1100において、先ず、情報表示装置7は、カード読取装置71が会員カード2を読み込んだか否かを判定する。カード読取装置71が会員カード2を読み込んでいない場合(S1100:NO)、S1100を再度実行して、ユーザが会員カード2をカード読取装置71に読み込ませるのを待機する。
カード読取装置71が会員カード2を読み込んだ場合(S1100:YES)、S1101において、情報表示装置7は、会員カードから会員識別コードを取得する。
その後、S1102では、情報表示装置7は、会員管理サーバ13に、会員識別コードと共に、会員情報の取得要求を行う。図示しないが、会員管理サーバ13は、情報表示装置7からの取得要求に応じて、送信された会員識別コードに対応する会員情報を情報表示装置7に対して送信する。この会員情報は、会員(ユーザ)に関連する複数の情報およびこの情報毎に設定された認証の要否である。
その後、S1103では、情報表示装置7は、会員管理サーバ13から会員情報を受信したか否かを判定する。会員情報を受信しない場合(S1103:NO)、情報表示装置7は、S1103を再度実行し、会員情報の受信を待機する。
会員情報を受信した場合(S1103:YES)、S1104において、情報表示装置7は、会員情報から、認証不要の情報を取得する。即ち、情報表示装置7は、会員情報における複数の情報毎に認証の要否を判定する。そして、情報表示装置7は、認証が不要な情報を、表示用の一時記憶領域に格納する。尚、本実施形態では、情報表示処理において、会員管理サーバ13からユーザに関連する情報及びその認証の要否の情報を全て取得しているがこれに限定されない。例えば、情報表示装置7は、ユーザに関連する情報のうち、認証が不要なもののみ取得してもよい。
そして、S1105では、情報表示装置7は、S1104で表示用の一時記憶領域に格納した認証が不要な情報を含む認証不要情報表示画面(図19参照)をディスプレイ73に表示し、本ルーチンを終了する。
このように、情報表示装置7は、会員カード2を読み込むだけで、会員によるログイン認証なしに、認証が不要に設定されたユーザに関連する情報を表示することが可能となっている。
尚、図示しないが、情報表示装置7は、認証不要情報表示画面が表示した後に会員がログインするためのログイン画面を表示してもよい。ログインは、PINコード等のパスワードの入力により行われてもよいし、指紋、虹彩、静脈、声紋、顔形、筆跡等が入力されることによるバイオメトリクス認証により行われてもよい。
[認証切替処理]
図24は、認証切替処理に係るフローチャートの一例を示す図である。認証切替処理は、ログインした後、例えば、図示しないメニュー画面に表示される認証不要情報を変更するためのボタンが会員によりタッチされることによって実行される。
S1200において、先ず、情報表示装置7は、カード読取装置71が会員カード2を読み込んだか否かを判定する。カード読取装置71が会員カード2を読み込んでいない場合(S1200:NO)、S1200を再度実行して、ユーザが会員カード2をカード読取装置71に読み込ませるのを待機する。
カード読取装置71が会員カード2を読み込んだ場合(S1200:YES)、S1201において、情報表示装置7は、会員カードから会員識別コードを取得する。尚、会員によるログイン後、所定時間内であれば、S1200、S1201の処理は省略してもよい。
その後、S1202では、情報表示装置7は、会員管理サーバ13に、会員識別コードと共に、会員情報の取得要求を行う。図示しないが、会員管理サーバ13は、情報表示装置7からの取得要求に応じて、送信された会員識別コードに対応する会員情報を情報表示装置7に対して送信する。この会員情報は、会員(ユーザ)に関連する複数の情報およびこの情報毎に設定された認証の要否である。
その後、S1203では、情報表示装置7は、会員管理サーバ13から会員情報を受信したか否かを判定する。会員情報を受信しない場合(S1203:NO)、情報表示装置7は、S1203を再度実行し、会員情報の受信を待機する。
会員情報を受信した場合(S1203:YES)、S1204において、情報表示装置7は、認証要否設定画面(図20参照)を表示する。具体的に、情報表示装置7は、ユーザに関連する複数の情報を複数のユーザ情報項目733として表示する。また、情報表示装置7は、ユーザに関連する複数の情報毎に認証の要否を判定し、認証が必要に設定されている情報のユーザ情報項目733に対応する不要ボタン735をグレーアウト表示し、認証が不要に設定されている情報のユーザ情報項目733に対応する要ボタン734をグレーアウト表示する。
S1205では、情報表示装置7は、終了であるか否かを判定する。即ち、情報表示装置7は、認証要否設定画面において、戻るボタンがタッチされたか否かを判定する。終了である場合(S1205:YES)、S1208において、情報表示装置7は、認証要否設定画面を終了して、会員用のメニュー画面等に画面を遷移させ本ルーチンを終了する。
終了でない場合(S1205:NO)、S1206において、情報表示装置7は、設定が変更されたか否かを判定する。即ち、情報表示装置7は、何れかの要ボタン734、又は、不要ボタン735がタッチされたか否かを判定する。設定が変更されない場合(S1206:NO)、情報表示装置7は、処理をS1205に戻す。
設定が変更された場合(S1206:YES)、S1207において、情報表示装置7は、会員管理サーバ13へ設定変更要求を行う。即ち、情報表示装置7は、何れのユーザ情報項目733に対応する要ボタン734、又は、不要ボタン735がタッチされたかを判定する。そして、情報表示装置7は、ユーザに関連する複数の情報のうちのいずれのユーザに関連する情報であるか、当該情報についての認証の要否を何れに設定するか、を決定する。そして、情報表示装置7は、会員管理サーバ13に対して、会員識別コード、当該ユーザに関連する情報、及び、当該情報の認証の要否を示す情報(必要、又は、不要)を送信して、設定変更要求を行う。
図示しないが、会員管理サーバ13は、情報表示装置7からの設定変更要求に応じて、会員管理テーブル(図21参照)における、情報表示装置7から送信されたユーザに関連する情報の認証の要否を、情報表示装置7から送信された認証の要否を示す情報が示すように変更する。
例えば、情報表示装置7において、会員名のユーザ情報項目733の要ボタン734がタッチされた場合、情報表示装置7は、会員管理サーバ13へ、会員識別コードと、ユーザに関連する情報として「会員名」を送信し、認証の要否を示す情報として「必要」を送信する。会員管理サーバ13は、会員識別コードに対応するデータの「会員名認証」欄のデータを「要」に変更する。
そして、情報表示装置7は、S1207において会員管理サーバ13へ設定変更要求を行った後、S1205へ処理を移す。
[発明の概要]
本実施形態の会員カード2は、光透過性の基材を有する基材層21と、基材層21の第1の面21a側から確認するための第1の情報2201と、基材層21の第2の面21b側から確認するための第2の情報2202と、が基材層21の一方の面のみに印刷された印刷層22と、を有し、基材層21は、第2の情報2202が印刷されている領域が透光可能にされており、基材層21の第2の面21b側から第2の情報2202が視認可能にされている。
上記構成によれば、会員カード2は、基材層21の第1の面21aに、基材層21の第1の面21a側から確認するための第1の情報2201と、基材層21の第2の面21b側から確認するための第2の情報2202とが印刷されている。基材層21においては第2の情報2202が印刷されている領域が透光可能にされており、基材層21の第2の面21b側から第2の情報2202が視認可能にされている。これにより、カードを即時発行する際に、会員カード2の第1の面21aのみに印刷すればよいため、会員カード2を裏返して印刷することが不要となり、会員カード2をスムーズに発行することが可能となる。
また、本実施形態の会員カード2の基材層21は、第1の情報2201を覆うように積層される不透過層2102(第2デザイン印刷層21F)を有している。上記構成によれば、第1の情報2201を覆うように基材層21が不透過層を有しているため、第1の情報2201は、基材層21の第2の面21bからのみ視認できるようにすることが可能となる。
また、本実施形態のカード印刷制御装置3は、会員カード2に対して印刷可能なプリンタ5に接続されており、会員カード2の第1の面21a側から確認するための第1の情報2201と、会員カード2の第2の面21b側から確認するための第2の情報2202と、を入力可能な入力装置310と、コントローラ300と、を有し、コントローラ300は、入力装置310からの第1の情報2201を含む第1情報画像を生成し、入力装置310からの第2の情報2202を含み、当該第2の情報2202が左右反転の鏡像にされた第2情報画像を生成し、第1情報画像と第2情報画像とが会員カード2の異なる領域に配置されるよう合成した合成画像を、第2情報画像が印刷される領域が透光可能に形成された会員カード2の第1の面21aのみに印刷する。
上記構成によれば、第1の情報2201と、第2の情報2202とを入力するのみで、会員カード2の第1の面21a側から確認するための第1の画像と、カードの第2の面21b側から確認するための第2の画像とが生成されてこれらが合成された上で会員カード2に印刷される。第2の画像は左右反転の鏡像にされて印刷されるため、透光可能な基材層21を介して第2の面21b側から印刷された層を視認したときに、第2の画像が正常に視認されることになる。これにより、会員カード2を即時発行する際に、会員カード2の第1の面21aのみに印刷すれば、第1の面21aから確認すべき情報と、第2の面21bから確認すべき情報とを、会員カード2を裏返して印刷することなく一度に印刷することができ、会員カード2をスムーズに発行することが可能となる。
本実施形態の情報表示装置7は、ユーザが所有し、当該ユーザを識別する会員識別コードを有した会員カード2を読み取り可能なカード読取装置71と、ユーザに関連する複数の情報が記憶される会員管理サーバ13にアクセス可能なアクセス装置72と、ユーザに関連する複数の情報を表示可能なディスプレイ73と、コントローラ70と、を有し、会員管理サーバ13において、ユーザに関連する複数の情報は、夫々が、認証不要な情報と、認証が必要な情報とに区別されて記憶されており、コントローラ70は、カード読取装置71が会員カード2の読み取りを行った場合、会員識別コードに基づいて、会員管理サーバ13から認証不要な情報を取得し、取得した認証不要な情報をユーザによる認証無しにディスプレイ73に表示する。
上記構成によれば、ユーザに関連する複数の情報が記憶される会員管理サーバ13において、ユーザに関連する複数の情報は、夫々が、認証不要な情報と、認証が必要な情報とに区別されて記憶されている。ユーザが会員カード2を情報表示装置7に読み取らせた場合、会員管理サーバ13から取得した認証が不要な情報についてはユーザによるログイン等の認証なく表示されることになる。これにより、ユーザは、会員カード2を情報表示装置7に読み取らせるだけで、認証不要に設定された情報については、ログイン等の認証不要で自動的に情報表示装置7に表示されるため、認証不要な情報のみを確認したいユーザの利便性を向上させることが可能となる。
本実施形態の情報表示装置7は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置74をさらに有し、コントローラ70は、ユーザからの入力に基づき、会員管理サーバ13に記憶されるユーザに関連する複数の情報を、それぞれ個別に、認証不要な情報または認証が必要な情報に切替えることが可能である。
上記構成によれば、ユーザは、会員管理サーバ13に記憶されるユーザに関連する複数の情報のうち、何れを認証不要で情報表示装置に表示される情報にするかを選択することができ、認証なしで自動的に情報表示装置7に表示される情報をユーザが所望する情報に限定することが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語および語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。したがって、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁および一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容およびその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。したがって、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的および本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明および表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。