JP2006044055A - カード用コア基材シート、並びに、これを用いた情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法 - Google Patents

カード用コア基材シート、並びに、これを用いた情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大気圧下で画像記録体とラミネートしても優れた画質が得られ、ラミネートした際に画像記録体と強固に接着し、更にエンボス加工性にも優れたカード用コア基材シートを提供すること。
【解決手段】ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とするカード用コア基材シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真方式で印字した画像記録体を利用して、容易に情報記録媒体を作製するためのカード用コア基材シート、並びに、これを用いた情報記録媒体および情報記録媒体作製方法に関し、より詳細には、顔写真入りキャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明等の非接触式または接触式個人情報画像情報入り情報記録媒体、RFIDタグさらに医療現場などで用いる本人照合用画像シートや画像表示板、表示ラベルなどに用いることができるカード用コア基材シート、並びに、これを用いた情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法に関する。
近年、画像形成技術の発達に伴って、凹版印刷、凸版印刷、平版印刷、グラビヤ印刷及びスクリーン印刷などの様々な印刷法により、同一品質の画像を、大量かつ安価に形成する手段が知られている。そして、このような印刷法は、ICカード、磁気カード、光カード、あるいはこれらが組み合わさったカードなど、所定の情報を納め、外部装置と接触または非接触に交信可能な情報記録媒体の作製にも多く用いられている。
しかしながら、例えば上記スクリーン印刷は、印刷しようとする画像の数に応じた印刷版が多数必要であり、カラー印刷の場合には、さらにその色の数だけ印刷版が必要となる。そのため、これら印刷方法は、個人の識別情報(顔写真、氏名、住所、生年月日、各種免許証など)に個々に対応するには不向きである。
上記問題点に対して、現在もっとも主流となっている画像形成手段は、インクリボン等を用いた昇華型や溶融型の熱転写方式を採用したプリンタ等による画像形成方法である。しかし、これらは個人の識別情報を容易に印字することはできるが、印刷速度を上げると解像度が低下し、解像度を上げると印刷速度が低下するという問題を依然抱えている。
これに対して、電子写真方式による画像形成(印刷)は、像担持体表面を一様に帯電させ、画像信号に応じて露光し、露光部分と非露光部分との電位差による静電潜像を形成させ、その後、前記帯電と反対(あるいは同一)の極性を持つトナーと呼ばれる色粉(画像形成材料)により静電潜像を現像することにより、前記像担持体表面に可視画像(トナー画像)を形成するプロセスを経て行われる。カラー画像の場合は、この工程を複数回繰り返すこと、あるいは画像形成器を複数並配置することによりカラーの可視画像を形成し、これらを画像記録体に転写、定着(固定化:主に熱による色粉の溶融と冷却による固化)することによりカラー画像が形成される。
上述のように、電子写真方式では、像担持体表面の静電潜像を画像信号により電気的に形成するため、同じ画像を何度でも形成できるだけでなく、異なる画像に対しても容易に対応可能である。また、像担持体表面に形成されたトナー画像は、ほぼ完全に画像記録体表面に転移させることができ、像担持体表面にわずかに残存するトナー画像も、樹脂ブレードやブラシ等により容易に除去することができるため、多品種少量生産に向けた印刷物を容易に作製することが可能である。
また、上記トナーは、通常、熱溶融性樹脂及び顔料、並びに場合によっては帯電制御剤などの添加剤を溶融混合し、この混練物を粉砕、微粒子化して形成される。さらに、前記電子写真方式における静電潜像は、上記微粒子化されたトナーに比べてかなり高い解像度を持っており、前記スクリーン印刷やインクリボンの熱転写方式の解像度と比べても十分な解像度が期待できる。
カラー画像についても、カラートナーとしてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの四原色を用い、これらを混合することにより、理論的に印刷と同様の色を再現できる。また、上記カラートナーでは、トナー樹脂と顔料とを比較的自由に配合できるため、トナーによる画像隠蔽性を増加させることは容易である。
屋外での使用を想定した情報記録媒体の耐熱性、及び耐光性については、これまでほとんど検討されていないが、特に運転免許証等を車中の直射日光に当たる場所に置いておくと、色材として染料を用いている熱転写型の画像は退色してしまう。しかし、電子写真方式により形成されたカラー画像では、前記カラートナー中に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各々の色に対応した耐光性に優れた顔料が使用されており、電子写真方式により形成された画像の耐光性は十分優れているものと考えられる。同様に、耐熱性のトナーを選択すれば、情報記録媒体に形成された画像の耐熱性も、屋外で使用できる程度になるものと考えられる。
一方、各種カードの基材(コア)は、比較的低温で軟化するABS樹脂フィルムやポリオレフィン樹脂フィルム、そして少なくともエチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合させたPETGと呼ばれる変性PET樹脂フィルムや、変性PET樹脂フィルムとPETフィルム、アモルファスPET樹脂フィルムあるいはポリカーボネート樹脂フィルムとの一体成形フィルム等が用いられるようになってきた。
また、カードの作製に際しエンボス加工を行わないことを前提にした場合は、従来からあるような二軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどが使用できる。しかし、いずれの場合も、現在最も使用されている塩化ビニルシートに比べ高価で、従来の印刷機における印刷特性が悪く、エンボス加工性(文字等の凹凸処理)も劣る。
以上のことから、各種カードの基材(コア)は従来から用いられている塩化ビニルシートを用いて安価に情報記録体を作製したいという要望は多く、これまでもいくつか検討がなされている。
前述の電子写真装置を使用して、各種カードの印字を行った例としては以下のものが挙げられる。
例えば、各種個人情報の他に、不可視バーコードを厚さ250μmの塩化ビニルシートや厚さ280μmのポリエステルシートに電子写真法で印字し、それぞれ印字面にオーバーフィルムを重ね、熱プレス機でラミネートする方法(特許文献1参照)がある。
しかしながら、上記シートにおいてはシート間の摩擦係数が大きすぎ、シート間で密着するためシート搬送性が悪く、電子写真装置が止まってしまったり、上記のような250μm以上の厚さの絶縁物(シート)には、画像形成材料(トナー)が十分に転写しにくく画像欠陥が発生してしまったりする。
また、上記の比較的低温で軟化する樹脂フィルムを電子写真装置に使用して画像を形成しようとすると、定着工程において、定着温度がフィルムの軟化温度より高いため粘着性が発現し、定着装置に巻き付きジャムが発生する問題がある。
さらに、画像形成材料が定着装置にオフセットしたり、上記の厚さ250μmのシートの定着を続けると、シートのエッジ(角)で定着装置を必要以上に痛めてしまったりする場合もある。
また、光透過性シートに個人識別情報を印字し、さらに、上記印字は鏡像で行う方法(特許文献2参照)がある。しかし、特許文献2には光透過性のラミネートシートに関しては、少なくとも一部が2軸延伸ポリエステルフィルム、又はABS、又はポリエステルからなるフィルム/2軸延伸ポリエステルフィルムであることが好ましいが、塩化ビニルでもよい、と記載されているだけである。
画像を光透過性シートに印字できたとしても、ラミネートする場合にはシート間に空気が残存しやすく、気泡となって画像品質を悪化させる。
したがって、この仕様ではフィルムが単なる絶縁体なので、フィルム表面への画像形成材料の転写不良や残留気泡などによる画質低下が起こり、熱転写方式などと同等な解像度を得ることはできない。また、生産性向上に重点をおいたこの装置においては、使用されるラミネートシートはロール状であるため、カード一人分から数人分の異なる印字を行うなどの、緊急または多品種生産等に対応するためには、多くのロスや無駄を生じてしまう問題がある。
一方、カード用シートにウレタン−ポリエステル系樹脂を使用することが報告されている(特許文献3参照)。この技術では、昇華転写印刷のための受容層(画像受像層)として熱架橋剤と共に使用しているが、結果として表面処理用の塗工液のポットライフが短かい問題や、受容層にタック力が発生し、昇華転写プリンターでのカード詰まり性において十分に効果が得られない。搬送性を改善するために表面を荒らして摩擦係数を下げると画質印字品質が低下してしまう問題がある。
特開2001−92255号公報 特開平11−334265号公報 特開2001−205945号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、大気圧下で画像記録体とラミネートしても優れた画質が得られ、ラミネートした際に画像記録体と強固に接着し、更にエンボス加工性にも優れたカード用コア基材シート、並びに、これを用いた安価な情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法を提供することを目的とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1>
ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、
前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とするカード用コア基材シートである。
<2>
電気的手段、磁気的手段、光学的手段から選択される少なくとも1つの手段を利用することにより情報の読み出しおよび/または書き込みが可能な情報チップを含むことを特徴とする<1>に記載のカード用コア基材シートである。
<3>
基体と該基体上に設けられた画像受像層とを含み、前記画像受像層上に電子写真法を利用して画像情報が記録形成された画像記録体と、<1>または<2>に記載のカード用コア基材シートとを含み、
前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とがラミネートされたことを特徴とする情報記録媒体である。
<4>
前記基体が、透明なシート、または、白色顔料を含む白色シートであることを特徴とする<3>に記載の情報記録媒体である。
<5>
前記基体の少なくとも片側表面が、エチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたポリエステル樹脂を含むことを特徴とする<3>または<4>に記載の情報記録体である。
<6>
前記画像情報が鏡像で記録形成され、前記基体が透明である画像記録媒体の前記画像情報が設けられた側の面と、前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とが加熱圧着によりラミネートされたことを特徴とする<4>または<5>に記載の情報記録媒体である。
<7>
前記画像情報が設けられた側の面と反対側の面に、機能性制御手段を設けた<4>〜<6>のいずれか1つに記載の画像記録体において、
前記機能性制御手段が、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び、帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つの機能を有することを特徴とする情報記録媒体である。
<8>
<3>〜<7>のいずれか1つに記載の情報記録媒体が、前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とを加熱圧着によりラミネートする工程を経て作製されることを特徴とする情報記録媒体の作製方法である。
<9>
前記画像情報が鏡像で記録形成され、前記基体が透明である画像記録媒体の前記画像情報が設けられた側の面と、前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とを加熱圧着によりラミネートする工程を経て作製されることを特徴とする<8>に記載の情報記録媒体の作製方法である。
<10>
前記画像記録体の前記画像情報が設けられた側の面と反対側の面に、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び、帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つの機能を有する機能性制御手段が設けられていることを特徴とする<9>に記載の情報記録媒体の作製方法である。
<11>
前記加熱圧着が、大気圧下で行われることを特徴とする<6>〜<10>のいずれか1つに記載の情報記録媒体の作製方法である。
以上に説明したように本発明によれば、大気圧下で画像記録体とラミネートしても優れた画質が得られ、ラミネートした際に画像記録体と強固に接着し、更にエンボス加工性にも優れたカード用コア基材シート、並びに、これを用いた安価な情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法を提供することができる。
(カード用コア基材シートおよびこれを用いた情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法)
本発明のカード用コア基材シート(以下、「コアシート」と略す場合がある)は、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とする。
従って、本発明によれば、大気圧下で画像記録体とラミネートしても優れた画質が得られ、ラミネートした際に画像記録体と強固に接着し、更にエンボス加工性にも優れたカード用コア基材シートを提供することができる。
なお、本発明のコアシートに設けられる接着層は、ラミネート後の画像記録体との強固な接着性を確保することが可能である上に、大気圧下でラミネートする場合においては、ラミネートされる界面から空気を効率的に逃がすことができるため、優れた画質を有する情報記録媒体を得ることを可能にする。更に、この接着層は、ラミネート時に、画像記録体に形成されたトナー画像が流動化して崩れない温度域(ラミネート時の加熱温度、すなわち90〜120℃程度の範囲)で接着性を発揮するため、本発明のコアシートを用いれば、電子写真法を利用して画像情報を記録形成した情報記録媒体の作製可能である。
一方、従来、用いられているポリ塩化ビニル樹脂からなるコアシート(以下、「塩ビコアシート」と略す)は、インクを用いた印刷やインクリボンを用いた熱転写等により画像情報を直接コアシートに記録して情報記録体を作製するために用いられたり、記録形成した画像記録体と組み合わせてラミネートし、情報記録媒体を作製することに用いられており、この場合のラミネート温度は約150〜170℃程度である。
従って、電子写真法を利用して画像情報を記録形成した情報記録媒体の作製コアシートとして、塩ビコアシートを用いても、高い温度でラミネートする必要があるため、ラミネート時の加熱により画像情報(トナー画像)が流動化して劣化してしまう。
しかし、本発明のコアシートは、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材の少なくとも片面に接着層を設けているため、ラミネート時の加熱により画像情報(トナー画像)が劣化してしまうことがない。
また、ポリ塩化ビニル樹脂(以下、「塩ビ樹脂」と略す場合がある)を主成分として含むシートは、ポリ塩化ビニル樹脂以外の樹脂(以下、「非塩ビ樹脂」と略す場合がある)を主成分として含むシートと比べてエンボス加工性に優れているため、情報記録媒体の表面に、媒体厚み方向に対して十分な凹凸のある文字や記号等を容易に形成することができる上に、エンボス加工時に割れが発生するなどの不良が起こることも少ないという特徴を持っている。
しかし、従来の電子写真法に対応でき、比較的低温で軟化する非塩ビ樹脂を用いたシートでは、エンボス加工自体が困難であったり、塩ビシートと比べてエンボス加工性が劣っていた。
このように、従来の塩ビ樹脂を用いたコアシートは、電子写真法を利用した情報記録媒体の作製には利用できず、また、非塩ビ樹脂を用いたシートで電子写真法の利用が可能である場合にはエンボス加工性が不充分であるという問題があり、両者を両立させることができていなかった。しかし、本発明のコアシートでは、電子写真法を利用した情報記録媒体の作製およびエンボス加工性の双方を両立させることができる。
以下、本発明のコアシートの構成材料や構成についてより詳細に説明する。
−接着層−
接着層は、ポリエステル樹脂と微粒子とを必ず含むものであればよく、この他にも必要に応じて、帯電制御剤等の種々の添加剤を加えることもできる。以下、接着層の必須構成成分であるポリエステル樹脂および微粒子について説明する。
−ポリエステル樹脂−
本発明のコアシートの接着層に用いられるポリエステル樹脂は、通常2個以上のカルボキシル基を有する多価塩基酸成分とグリコール成分とを縮合反応させて得られた飽和ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
上記多価塩基酸としては、二価塩基酸の芳香族ジカルボン酸類を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、1,5−ナフタル酸などが用いられる。また、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などのトリ及びテトラ芳香族カルボン酸も併用できる。
脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸などが挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸とその無水物などが挙げられる。
また、重合性不飽和二重結合を有するジカルボン酸類も用いることができ、例えば、α、β−不飽和ジカルボン酸類としてフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、不飽和二重結合を含有する脂環族ジカルボン酸として2,5−ノボルネンジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸など用いることができる。この内最も好ましいのは、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、及び2,5−ノボルネンジカルボン酸無水物である。
さらにヒドロキシピバリン酸、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸類も必要に応じて使用できる。
以上の成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
一方、グリコール成分は、炭素数2〜10の脂肪族グリコール類、炭素数6〜12の脂環族グリコール類、エーテル結合含有グリコール類、から選択される少なくとも1種を用いることができる。
炭素数2〜10の脂肪族グリコール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ジメチロールヘプタン等を挙げることができる。
炭素数6〜12の脂環族グリコール類としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロール等を挙げることができる。
エーテル結合含有グリコール類としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、さらにビスフェノール類の芳香環に結合した2つの水酸基にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドをそれぞれ1〜数モル付加して得られるグリコール類、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができる。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールも必要に応じて使用できる。
有機ジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、3,3−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアネート−メチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネート−メチルシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの内好ましいのは、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネートである。
鎖延長剤としては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリシクロデカンジメチロール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。中でもより好ましいのは、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール及びビスフェノールAエチレンオキサイド付加物である。
上記ポリエステル樹脂は、公知の方法、たとえば溶剤中で20〜150℃の反応温度でアミン類、有機スズ化合物等の触媒の存在下で、あるいは無触媒下で合成することができる。このとき使用できる溶剤としては、たとえばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。
これらポリエステル樹脂は単独もしくは2種以上混合して用いてもよい。さらにまた、さらに接着性を改善したり、ブロッキング性などを改善するために、従来の公知の樹脂を必要に応じて混合して、接着層を構成する樹脂材料として用いることもできる。
また、接着層中に含まれるポリエステル樹脂の含有量は特に限定されないが、20〜100重量%の範囲内であることが好ましく、50〜100重量%の範囲内であることがより好ましい。
接着層中に含まれるポリエステル樹脂の含有量が20重量%よりも小さい場合には、容易且つ強固に接着ラミネートすることが困難になる場合がある。
−微粒子−
本発明のコアシートの接着層には、平均粒子径が5μm以上35μm未満の微粒子が含まれる。この微粒子は、接着層の少なくとも表面近傍に含まれていることが好ましい。
なお、接着層に含まれる微粒子は、接着層表面の平面よりもやや外側に露出し、且つ、接着層表面から脱落しないように接着層に固定されていることが好ましい。このような状態で接着層の表面に存在する微粒子によって、コアシート表面(接着層が設けられた側の面)の摩擦係数を低くすることができるため、ラミネートする際に、トナー画像が形成された画像記録体と重ね合わせる帳合装置内でのコアシートの搬送性を向上させることができる。
また、接着層表面の平面よりもわずかに外側に凸部を形成する微粒子が存在することによって、特に大気圧下でラミネートする時に、画像記録体表面と、接着層表面との間の空気を効率的に逃がすことができるため、コアシートと画像記録体との界面に気泡が残留することを抑制・防止することができる。
このような目的で利用される微粒子の大きさは、平均粒子径で5〜35μmの範囲内であることが必要であり、15〜25μmの範囲内であることがより好ましい。なお、微粒子の平均粒子径は、基本的にこの微粒子を含む接着層の厚みに応じて選択されるものであり、接着層表面に微粒子の一部分が露出した形で固定され易くなるように選択することが好ましい。このような条件を満たす微粒子の平均粒子径は、接着層をコア基材表面に形成する際の塗工条件にもよるが、例えば、接着層の厚みと同程度あるいは若干大きめ(接着層の厚み〜接着層の厚み+5μm程度)とすることができる。
ここで、接着層の厚みは、画像記録体との接着性の確保や、ラミネート時に画像記録体のトナー画像が形成された面とラミネートする際に、表面に形成されたトナー画像が接着層側へと埋め込めずに画像が必要以上につぶれて太字化(劣化)するのを防ぐために少なくとも5μm程度以上が必要であり、15μm以上であることがより好ましい。
従って、接着層の厚みが実用上の下限値である5μm程度である場合には、微粒子が、接着層の表面に一部が露出した形で固定され易いように、その平均粒子径は、5μmあるいは5μmをやや超える程度である必要がある。平均粒子径が5μm未満では、厚みが5μmの接着層において、微粒子の殆どが接着層内に埋没してしまうため、装置内でのコアシートの搬送性が劣化し、搬送トラブルが発生したり、大気圧下で、ラミネートした場合に、コアシートと画像記録体との界面に気泡が残留してしまう。
一方、微粒子の平均粒子径が35μmを超えると、このような大径の微粒子の存在自体が画像品質を劣化させる。従って、平均粒子径が35μmを超える微粒子を使用することはなく、また、必要以上に接着層を構成するポリエステル樹脂等の接着層構成材料の無駄な使用を避ける上でも接着層の厚みは、35μm程度以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
なお、本発明に用いられる微粒子の平均粒子径や粒径分布指標は、コールターカウンターTA II(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液としてISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して測定することができる。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に、測定試料を0.5〜50mg加え、これを前記電解液100〜150ml中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径が60μmのアパーチャーを用いて、粒径が0.6〜40μmの範囲の粒子の粒度分布を測定した。
続いて、測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、この際、累積50%となる粒径を体積平均粒子径D50vと定義する。このようにして求めた体積平均粒子径D50vを、本発明に用いられる微粒子の平均粒子径とした。
本発明に用いられる微粒子の材料としては、特に限定されないが、有機樹脂粒子から構成されるものの場合、具体的には、スチレン、ビニルスチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−不飽和脂肪酸モノカルボン酸のエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;イソプレン、2−クロロブタジエン等のジエン系モノマーの1種以上を重合させて得られる単独重合体あるいは共重合体を例示することができる。
これらの中で、スチレン類、α−不飽和脂肪酸モノカルボン酸のエステル類等が好ましい。熱溶融性樹脂を微粒子として使用し、接着層を形成(塗工)する場合には、これら微粒子を構成する樹脂成分を溶解しない溶媒を含む接着層形成用塗工液を用いることができる。また、微粒子は、これら熱溶融性樹脂に架橋剤などを添加して、架橋構造を持たせた熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化樹脂などを利用して作製されたものであることがより好ましい。
また、微粒子が無機微粒子から構成される場合、具体的な例示物としては、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、亜鉛華、ハロサイトクレー、カオリン、塩酸性炭酸マグネシウム、石英粉、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナなどが挙げられる。
前記微粒子の形状としては、球状粒子が一般的であるが、板状、針状、不定形状であってもよい。
上記のように、カード用コア基材シートの搬送性を良好とするため、微粒子によりシート表面の摩擦を低減する必要があるが、実際の使用上、コアシート表面(接着層が設けられた側の面(接着層側面))の静止摩擦係数は、2以下であることが好ましく、1以下であることがより好ましい。またコアシート表面(接着層側面)の動摩擦係数は、0.2〜1の範囲であることが好ましく、0.3〜0.65の範囲であることがより好ましい。
接着層中における微粒子と接着剤(既述したポリエステル樹脂を含む樹脂成分)との質量比(微粒子:接着剤)は、接着剤1部に対する微粒子の配合量が0.3〜3部の範囲内であることが好ましく、0.5〜2部の範囲であることがより好ましい。
接着剤1部に対する微粒子の配合量が上記範囲内の場合は、ラミネート後の画質が安定して高品質の画像が得られるが、上記範囲よりも少ない場合は、タック性が発現しコアシートを重ねて保管しておいた場合に、コアシート同士が接着してしまう場合がある。また、上記範囲よりも多い場合は、ラミネート後のコアシートと画像記録体との間の接着強度が十分に確保できない場合がある。
−コア基材−
本発明のコアシートに用いられるコア基材はポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むものであれば特に限定されないが、優れたエンボス加工性を得るためにポリ塩化ビニル樹脂が50重量%以上含まれていることが好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂のみからなることが好ましい。
また、ポリ塩化ビニル樹脂と併用できる他の樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリスチレン系樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、またポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。
また、コア基材は、透明であっても着色されていても良いが、着色されている場合は白色であることが好ましい。
コア基材が透明である場合には、画像記録体のトナー画像を担持するシート(以下、「未印刷ラミネートフィルム」と略す場合がある)として白色の未印刷ラミネートフィルムを用い、情報記録媒体を作製した場合にトナー画像が担持された面(画像担持面)が外側となるようにコアシートとラミネートすることによって情報記録媒体を得ることが出来る。
一方、コア基材が白色である場合は、未印刷ラミネートフィルムとして白色あるいは透明のものが使用できる。透明の未印刷ラミネートフィルムを用いる場合には、情報記録媒体を作製した場合に画像担持面を外側あるいは内側(ラミネート面)のいずれかの状態となるようにコアシートとラミネートすることができる。なお、画像担持面を内側にしてラミネートする場合は、未印刷ラミネートフィルムに形成される画像は鏡像(ミラーイメージ)である必要がある。また、画像担持面を内側にしてラミネートする場合には、画像記録体の画像担持面とは反対側の面に機能性制御手段を設けることが出来る利点がある。
前記機能性制御手段とは、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つ以上の機能を有するものであることが好ましく、具体的には、前記画像担持面とは逆面に対し、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、導電性、さらに好ましくは耐湿性、耐熱性、撥水性、耐磨耗性及び耐傷性などの様々な機能を付加および/または向上させるために設けられる。これにより、前記機能性制御手段を有する情報記録媒体は、様々な使用条件に対して耐性を有することができる。
なお、コア基材を白色に着色する方法としては、白色顔料、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化カルシウム等の金属酸化物微粒子、有機の白色顔料、ポリマー粒子等を添加させる方法が使用できる。
なお、コア基材に含まれるポリ塩化ビニル樹脂は、コア基材表面に接着層を形成する際に用いられる接着層形成用塗工液に利用される一般的な溶剤に対して溶解性を有している。この場合、溶解した成分が接着層に含まれるポリエステル樹脂と相溶するため、コア基材と接着層とが強固に接着し、両者の間の剥離を防止することができる。また、仮に剥離したとしても、界面部分できれいに剥離することができない。このため、本発明のコアシートを用いて情報記録媒体を作製した場合に、偽造を確実に防止することができる。
また、ポリ塩化ビニル樹脂は接着層形成用の塗工液との相溶性に優れるのみならず、ポリ塩化ビニル樹脂を用いた本発明のコアシートは、従来からの既存の装置を利用して問題なく情報記録媒体を製造することができる。
本発明に用いられるコア基材はラミネート性の観点から2つ以上の層から構成されることが好ましい。
この場合、例えば、少なくともコア基材の外側面を形成するいずれかの層にポリエステル樹脂が含まれていることが好ましく、もう一方の層が塩化ビニル樹脂のみからなる層であってもよい。
コア基材がポリ塩化ビニル樹脂のみからなる単層構成でもラミネート性に優れるが、このようなコア基材を含むコアシートは、画像の無い情報記録媒体を作製する場合や、人間が認識できない偽造防止対策を施す情報記録媒体を作製する場合に利用することが好ましい。
また、本発明に用いられるコア基材の厚さは、最終的に作製される情報記録媒体の厚みにもよるが、強度や適度な厚みを確保する観点から50〜5000μmの範囲内であることが好ましく、100〜1000μmの範囲内であることがより好ましい。
また、本発明のコアシートを用いて作製される情報記録媒体が、情報源として視覚的に認識される画像情報(トナー画像)以外の情報源も利用する場合には、本発明のコアシートは、電気的手段、磁気的手段、光学的手段から選択される少なくとも1つの手段を利用することにより少なくとも情報の読み出しおよび/または書き込みが可能な情報チップを含むものであることが好ましい。この場合、情報チップは、コア基材の内部または表面(情報記録媒体とした際のラミネート面)に配置されていることが好ましい。
なお、情報チップとしては、上記3つの手段の少なくともいずれかを利用して情報の読み書きが行えるものであれば特に限定されず、公知のものが利用できるが、代表的にはICチップ(半導体回路)を挙げることができる。
コア基材中に半導体回路等の情報チップを内蔵させる方法としては、前記半導体回路が固定されたインレットと呼ばれるシートを、コア基材を構成するシート材料間に挟み、熱プレスによって熱融着一体化させる方法が一般的に好ましく用いられる。また、上記インレットシートなしに直接、半導体回路を配置し、同様に熱融着一体化させる方法も可能である。
その他、上記熱融着によらず、ホットメルト等の接着剤を用いて、コア基材を構成するシートどうしを貼り合わせ、同様に、情報チップを内蔵させることも可能であるが、これらに限られるものではなく、例えば、ICカードに半導体回路等の情報チップを内蔵させる方法であれば、いずれもコア基材の製造方法として適用することができる。
さらに、情報記録媒体として使用上問題がなければ、半導体回路等の情報チップをコア基材の内部ではなく、表面(情報記録媒体とした際の外側の面)に露出した状態で配置することも可能である。
なお、本発明の情報記録媒体が、情報チップとして半導体回路を用いたICカードだけでなく、磁気カード等として用いられる場合には、必要に応じて本発明のコアシートにはアンテナ、磁気ストライプ、外部端子などが埋め込まれる。また、磁気ストライプ、ホログラム等が印刷されていてもよい。
また、本発明のコアシートは、コア基材がエンボス加工に適したポリ塩化ビニル樹脂を含むものであるため、例えば、キャッシュカードの所有者名や口座番号等の文字や記号をエンボス加工により、本発明のコアシートを用いて作製された情報記録媒体に容易に形成することもできる。
従って、本発明のコアシートを用いて作製される情報記録媒体は、高精細で多品種少量生産に適した電子写真法を利用して画像情報を付与できるのみならず、エンボス加工による文字情報も付与することができるため、従来の情報記録媒体よりもデザインの自由度が高く、より見栄えを良くすることができる。
−接着層の形成方法−
接着層のコア基材上への形成は以下のように行うことができる。まず、ポリエステル樹脂と、微粒子と、更に必要に応じて添加されるその他の成分とを有機溶媒、もしくは、水などを用いて混合し、超音波、ウエーブローター,アトライターやサンドミルなどの装置により均一に分散させることによって接着層形成用塗工液を作製する。次に、この塗工液をそのままの状態で、コア基材の表面へ塗布あるいは含浸させることによって塗膜を形成し、これを乾燥させることにより接着層が形成される。
塗布あるいは含浸させる方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法等の通常使用される方法が採用できる。
但し、前記塗工液の作製に用いられる溶媒として、コア基材の表面を溶解させる良溶媒を使用することが好ましい。このような良溶媒を使用すると、塗工液をコア基材表面に塗工した際に、コア基材表面が溶解し、この溶解した成分がバインダー樹脂として働くため、コア基材と接着層との接着力を向上させ、また接着層中に分散する微粒子との結合が非常に高くなるため、微粒子を安定して保持することが容易となる。
但し、上記コア基材表面に対して良溶媒であるとは、溶媒がコア基材の表面に接触した場合、コア基材に何らかの作用を及ぼし、コア基材の表面が少し侵される(溶媒除去後、わずかに表面に曇り等が観察される)程度以上の溶解性を有することをいう。
なお、このような観点からは、本発明のコアシートの作製に用いられるコア基材が、2つ以上の層から構成されるような場合には、コア基材の接着層が形成される側の表面(層)には、塗工液に用いられる一般的な溶媒との相溶性に優れたポリ塩化ビニル樹脂を含むものであることが好ましく、さらに、ポリ塩化ビニル樹脂のみからなる層で構成されていることがより好ましい。
コア基材表面に含まれる塩化ビニル樹脂と接着層に含まれるポリエステル樹脂等の樹脂成分との相溶性を引き出す溶媒としては、公知の塗工液の作製に用いられる溶媒であれば特に限定されない。具体的な例としてはトルエンやキシレンの芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、メチルエチルケトンやシクロヘキサノンのようなケトン系、そのほかテトラヒドロフラン、酢酸エチル及びこれら溶媒の混合物やこれ以外の貧溶媒との混合溶媒などでも良い。
コア基材表面に接着層を形成する際の乾燥は、風乾でもよいが、熱乾燥を行えば容易に乾燥できる。乾燥方法としては、オーブンに入れる方法、オーブンに通す方法、あるいは加熱ローラに接触させる方法など通常使用される方法が採用できる。
以上に説明したコアシートの構成を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のコアシートの一例を示す模式断面図である。図1中、10は(第1の)接着層、20はコア基材、30は第2の接着層を表す。
図1(a)に示すコアシートは、不図示の微粒子を含む接着層10と、コア基材20とを重ね合わせて接合された構成を有するものである。
また、図1(b)に示すように図1(a)に例示した構成にもう1層の接着層を設けてもよく、具体的には、コア基材20の両面に、それぞれ不図示の微粒子を含む第1の接着層10と、第2の接着層30とが重ね合わせて接合された構成を有するものであってもよい。
(情報記録媒体製造方法)
次に、本発明の情報記録媒体の製造に好適な情報記録媒体製造方法について説明する。
本発明の情報記録媒体は、(定着された、あるいは、未定着の)トナー画像がその表面(少なくともラミネート面)に設けられた画像記録体(以下、「ラミネートフィルム」と略す場合がある)のいずれか一方の面と、透明、白色あるいは白以外に着色したコア基材の接着層が設けられた面とを重ね合わせて、加熱圧着により接合(ラミネート)するラミネート工程を少なくとも経て作製される。
−ラミネートフィルム(画像記録体)−
ラミネートフィルムは、PETフィルム等の基体と、この基体の少なくとも一方の面に設けられた画像受像層とから構成され、トナー画像は、この画像受像層が設けられた面に形成される。また、必要に応じて、画像受像層が設けられない側の面に機能性制御手段を設けることができる。
また、ラミネートフィルムを構成する基体の少なくとも片側表面には、少なくともエチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたポリエステル樹脂(以下、「PETG樹脂」と略す場合がある)が含まれることが好ましい。
基体の少なくとも片側表面が、PETG樹脂を含むことにより、ラミネートフィルムの作製に際して基体の少なくともPETG樹脂を含む側の表面に塗工液を塗布して塗工層(画像受像層や、塗工により形成される機能性制御手段)を形成する場合に、塗工液中に含まれる樹脂等と基体表面との相溶性が良好となる。従って、基体のPETG樹脂を含む表面と、この基体表面に接して設けられた塗工層とが強固に接着し、剥離を防止することができる。また、仮に剥離したとしても、界面部分できれいに剥離することができない。このため、ラミネートフィルムと本発明のコアシートを用いて情報記録媒体とした場合に、偽造を確実に防止することができる。なお、剥離防止や偽造防止の観点から塗工層は、PETG樹脂を含む側の面のみに設けられることが好ましい。
また、PETG樹脂は塗工液との相溶性に優れるのみならず、基体として用いることができる樹脂の中でも既存の装置を利用してラミネートフィルムやこれを用いた情報記録媒体の製造が容易である。加えて、従来、基体を構成する材料として用いられていた樹脂と比べると、日光や蛍光灯など、ラミネートフィルムを用いて作製された情報記録媒体が通常の使用環境下で曝される光に対して黄ばみにくく、耐光性にも優れている。
なお、PETG樹脂は、少なくともエチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたものであればよく、他の成分を含んでいてもよい。
−トナー画像の形成−
電子写真方式によって未印刷ラミネートフィルムにトナー画像を形成する場合について、以下に説明する
電子写真方式による未印刷ラミネートフィルムへのトナー画像の形成は以下のように行われる。まず、感光体(像担持体)の表面に均一に電荷を与え帯電させた後、その表面に、得られた画像情報を露光し、露光に対応した静電潜像を形成する。次に、感光体表面の静電潜像に現像器から画像形成材料であるトナーを供給することで、静電潜像がトナーによって可視化現像される(トナー画像が形成される)。さらに、形成されたトナー画像を、未印刷ラミネートフィルムの画像受像層が形成された面に転写し、最後に熱や圧力などによりトナー画像が画像受像層表面に定着されて、未印刷ラミネートフィルム表面に定着されたトナー画像が形成される。
なお、定着処理を省いて、未印刷ラミネートフィルム表面に未定着トナー画像を転写しただけであってもよい。この場合は、ラミネート時の加熱処理を利用して定着を行うことができる。
ラミネートフィルム表面に設けられる画像受像層の表面には、トナーとの接着性がよい材料が用いられるため、トナーが溶融し、粘性が生じる温度以下で十分にラミネートフィルム表面に定着することができる。
このため、ラミネートフィルム表面に形成されたトナー画像の定着を、このラミネートフィルム表面(画像形成面)の温度が、トナーの溶融温度以下となるようにして行うことが好ましい。通常のトナーの溶融温度を考慮すると、前記ラミネートフィルムの表面温度が130℃以下となるようにして行うことが好ましく、110℃以下となるようにして行うことがより好ましい。
このラミネートフィルムは、画像形成面(画像受像層が設けられた側の面)をラミネート面とする場合、未印刷ラミネートフィルムの画像受像層上に形成されるトナー画像は反転画像(鏡像画像)とする必要がある。従って、感光体表面に静電潜像を形成する際には、上記感光体表面に露光される画像情報としては鏡像の情報が提供されることが好ましい。
−機能性制御手段−
なお、ラミネートフィルムが、その片面に画像受像層を有し、もう一方の面が機能性制御手段を有している場合には、画像形成面をラミネート面として、機能性制御手段が設けられた面を外側にしてラミネートし、情報記録媒体に各種機能を付与させることが好ましい。なお、ラミネートフィルムに設けられる機能性制御手段は、既述した本発明のコアシートに設けられる機能性制御手段と同様のものが選択できる。
一方、ラミネートフィルムが白色の場合は、通常の現像方式で画像を形成し、コアシートとのラミネートにおいては、トナー画像が形成されていない面をラミネート面とする。この場合は、必然的にラミネートフィルムに機能性制御手段を設けることは出来ない。
−ラミネート工程−
画像記録体のいずれか一方の面とコアシートの接着層が設けられた面とを加熱圧着によりラミネートする工程(ラミネート工程)は、従来公知の各種ラミネート技法、並びにラミネート装置をいずれも好適に採用することができる。しかしながら、本発明の情報記録媒体の作製においては、ラミネートフィルムとコアシートとを重ね合わせた積層体を、例えば、1対のロール間を加熱しながら挿通させるようなヒートプレス法(以下、「ロールプレス」と略す場合がある)を利用することができる。
しかしながら、特に本発明の情報記録媒体の製造方法においては、1対の押し当て板材の間に、前記コアシートと前記ラミネートフィルムとを重ね合わせた積層体を配置した後に、前記積層体を前記1対の押し当て板材を介して加熱しながらプレスするヒートプレス法(以下、「板材プレス」と略す場合がある)を利用することが好ましい。
また、ラミネートに際しては、ラミネートにより形成された界面への気泡の混入を防ぐために減圧下で行うことができる。しかし、本発明の情報記録媒体の作製に際しては、本発明のコアシートを用いているため、大気圧下でラミネートしてもラミネートフィルムとコアシートとの間の空気を効率的に逃がし、界面に気泡が無い情報記録媒体を作製することができる。
(情報記録媒体)
次に、上記に説明した本発明のカード用コア基材シートを用いた情報記録媒体について説明する。
このような情報記録媒体としては、(1)ラミネート面に情報に応じたトナー画像が形成されたラミネートフィルムと、このラミネートフィルムと重ね合わされ接合される透明、白色あるいは着色したコアシートと、を少なくとも含む構成や、(2)ラミネート面にトナー画像が形成されたラミネートフィルムと、このラミネートフィルムと重ね合わされ接合される透明、白色あるいは着色したコアシートと、このコアシートの内部、前記コアシートの前記ラミネート面と反対側の面、前記ラミネートフィルムと前記コアシートとの接合面内、の少なくともいずれか1箇所に配置された情報チップと、を少なくとも含む構成が挙げられる。
なお、本発明の情報記録媒体の作製に用いられるラミネートフィルムの少なくともラミネート側の面には、ウレタン変性ポリエステル樹脂が少なくとも含まれていることが好ましい。この場合、ラミネートフィルムと本発明のコアシートとをラミネートした場合に両者をより強固に接着することができる。
上記(1)に示す情報記録媒体ではトナー画像は、その一部あるいは全体が何らかの識別機能を有する情報を兼ねるもので、画像情報、文字情報等、識別可能な情報として機能するトナー画像を含むものであれば特に限定されない。また情報としてのトナー画像の識別は、視覚的に識別できるものであるか否かは特に限定されず、機械的に識別できるものであってもよい。
また、上記(2)項に示す情報記録媒体では情報チップが何らかの識別機能を有する情報を有しており、この情報チップとしては既述した情報チップが利用できる。
なお、情報記録媒体の情報源として上記の情報チップを用いる場合に形成されるトナー画像は、その一部あるいは全体が何らかの識別機能を有する情報を有するか否かは特に限定されない。
一方、トナー画像や情報チップが有する情報は、識別可能なものであれば特に限定されないが可変情報を含むものであってもよい。当該可変情報とは、同一の規格や基準で作製される複数の情報記録媒体において、個々の情報記録媒体の有する情報が異なることを意味する。
例えば、トナー画像が可変情報を含む場合、可変情報に対応した部分のトナー画像は、情報記録媒体毎に異なるトナー画像とすることができる。
さらに、上記の可変情報は個人情報を含むものであってもよい。この場合、本発明の情報記録媒体は、キャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明などに適用可能であり、このような用途に使用される場合、個人情報としては、例えば、顔写真、本人照合用画像情報、氏名、住所、生年月日等挙やこれらの組合せが挙げられる。
上記に説明した本発明の情報記録媒体は、トナー画像が設けられたラミネートフィルムを、ラミネート面を透明、白色あるいは着色した本発明のコアシートと重ね合わせ、ラミネート工程において接合(ラミネート)することにより作製される。
ラミネートフィルムとコアシートとの重ね合わせは、ラミネートフィルムとコアシートとを手で保持して揃えることにより行ってもよいし、画像形成後に設けられた丁合いトレイなどにラミネートフィルム及びコアシートを順次排出し、自動的に揃えることにより行ってもよい。
ラミネート工程における圧着方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の各種ラミネート技法、並びにラミネート装置をいずれも好適に採用することができる。これらの中でも熱を加えることによりラミネートするヒートプレス法を用いることが好ましく、例えば、ラミネートフィルム及びコアシートの積層体を、加熱可能な1対の熱ロールの圧接部(ニップ部)に挿通させることにより、両者をある程度熱溶融させ熱融着させる、通常のラミネート技法、並びにラミネート装置を用いて、圧着させることができる。
なお、前述の定着工程を経ないで未定着のトナー画像を形成したラミネートフィルム(未定着ラミネートフィルム)をラミネート工程に用いる場合には、ラミネート時の温度を定着工程を経たラミネートフィルムを用いる場合に比べ、若干高めにすることにより、トナーの発色性等を確保することができる。
ラミネートされた前記積層体は、そのまま本発明の情報記録媒体となり得るが、ここで、ラミネートフィルムに個別の画像が複数形成されている場合、この各画像毎に裁断し、所定サイズの複数の情報記録媒体を得ることができる。
また、本発明の情報記録媒体が、ICチップなどの情報チップを利用したICカード等として用いられる場合には、最終的に情報記録媒体を作製した際に既述したようにコアシート内部、コアシートのラミネート面と反対側の面、ラミネートフィルムとコアシートとの接合面内、の少なくともいずれか1箇所に情報チップが配置されていればよい。しかしながら、作製に際しては、実用上はコアシートの内部または表面に情報チップを有するものを用いることができる。コアシート中に情報チップを内蔵させる方法としては、上述した通りである。
次に、以上に説明した本発明の情報記録媒体の具体例について図面を用いて説明する。図2は、本発明の情報記録媒体の一例を示す模式断面図である。図2中、100は(第1の)ラミネートフィルム、200はコアシート(本発明のコアシート)、300は第2のラミネートフィルムを表す。
図2(a)に示す情報記録媒体は、ラミネートフィルム100と、被ラミネート体であるコアシート200とを重ね合わせて接合された構成を有するものである。図2(a)に示すコアシート200としては、接着層(不図示)がラミネートフィルム100側に設けられた図1(a)に示すコアシートが用いられる。
また、図1(b)に示すように図1(a)に例示した構成にもう1枚のラミネートフィルムを重ね合わせて接合してもよく、具体的には、コアシート200’の両面に、それぞれ第1のラミネートフィルム100と、第2のラミネートフィルム300とが重ね合わせて接合された構成を有するものであってもよい。図2(b)に示すコアシート200’としては、接着層(不図示)がその両面に設けられた図1(b)に示すコアシートが用いられる。
また、さらに、必要に応じて上記以外のシート、層などを設けた構成としてもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記実施例及び比較例における「部」は「重量部」を意味する。
(実施例1)
カード用コア基材シート(カード用コア基材シート1)を以下のように製造した。以下、その製造方法を工程ごとに説明する。
<接着層塗工液A−1の調製>
ポリエステル樹脂を含む溶液(東洋紡績社製:バイロンUR1350、メチルエチルケトン50重量%/トルエン50重量%溶液中に固形分としてポリエステル樹脂が33重量%含まれるもの)100部に微粒子として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−3000、平均粒子径:30μm)50部と溶剤としてシクロヘキサノンを50部を添加して混合し、十分撹拌し、接着層塗工液A−1を調製した。
<カード用コア基材シートの作製>
B4サイズの白色塩化ビニルシート(太平化学製品社製:エビロンHS727、総厚み:500μm)の片面側に前記接着層塗工液A−1をアプリケータを用いて塗工し、50℃で30分間乾燥させ、さらにもう片面にも同様の処理を施し、表裏面に厚さが25μmの接着層を形成し、これをA4サイズ(210mm×297mm)にカットしてカード用コア基材シート1を作製した。
なお、このカード用コア基材シート1の接着層が設けられた側の面を光学顕微鏡により観察したところ、微粒子が、接着層の表面にその一部が露出した状態で存在していることが確認された。
<電子写真用ラミネートフィルムの作製>
(画像受像層塗工液B−1の調製)
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4M、メチルエチルケトン溶液中の固形分30質量%)10部、マット剤として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−300、体積平均粒子径:3μm)0.05部、さらに界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.2部、トルエン10部とメチルエチルケトン30部との混合溶媒中に添加して十分撹拌し、画像受像層塗工液B−1を調製した。
(機能性制御層塗工液C−1の調製)
熱硬化性樹脂としてシリコーン樹脂(GE東芝シリコーン社製:SHC900、固形分30重量%)10部と、フィラーとしてポリジメチルシロキサン微粒子(GE東芝シリコーン社製:TP145、平均粒子径:4.5μm)0.4部と、帯電制御剤として(竹本油脂社製:パイオニンB144V)0.2部と、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(住友化学社製:Sumisorb200)0.3部と、抗菌剤として銀を担持したリン酸カルシウム系無機抗菌剤(サンギ社製:アパサイダーAW)0.03部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加して十分撹拌し、塗工形成した際の塗工層が離型性、耐光性および抗菌性を有し、その表面の表面抵抗を1.0×108〜1.0×1013Ω/□の範囲内に保持できる機能性制御層塗工液C−1を調製した。
<電子写真用ラミネートフィルム1の製造と画像形成>
基体として透明PETフィルム(東レ社製:ルミラー100T60:厚み100μm)を用い、この基体の片面に前記機能性制御層塗工液C−1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚1.5μmの機能性制御層を形成した。さらにこの基体のもう一方の面(未処理面)に前記画像受像層塗工液B−1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚2μmの画像受像層を形成し、その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットしてラミネートフィルム1を作製した。
次に、上記ラミネートフィルム1の画像受像層表面に、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1255CP改造機(定着時のラミネートフィルムの表面温度が、95〜100℃の範囲になるように改造したもの)でベタ画像を含むカラーの鏡像画像をA4サイズ1枚にカードサイズの画像を9面形成したラミネートフィルム1−Uと、同様に文字情報だけの鏡像文字を9面形成したラミネートフィルム1−Dを作製した。
<情報記録媒体の作製>
カード用コア基材シート1の片面に、前記ラミネートフィルム1−Uの画像形成面を、もう片面に前記ラミネートフィルム1−Dの画像形成面を各フィルムの四隅の位置が合うようにして重ね合わせ、さらにその両側を、SUS鋼板でできた鏡面仕様の1組の押し当て板材で挟んで重ね合わせた。
上記位置決め、重ね合わせを行った積層物(押し当て板材1/ラミネートフィルム1−U/カード用コア基材シート1/ラミネートフィルム1−D/押し当て板材1)を、大気圧下で、上下の押し当て板材の温度を115℃、圧力5kgf/cm2にて、45秒間で熱プレスすることによりラミネートし、室温まで冷却したあと、押し当て板材1を取り外して情報記録媒体1を得た。
<カード用コア基材の評価>
上記で得られたカード用コア基材シート1を20枚重ね、40℃90%RHの環境下で24時間放置し、それぞれ20枚のコア基材同士のタック(密着)性を調べ保管性に対する評価を以下のように行った。
○:まったくタック力がなく、20枚すべてのシートが問題なく分離し(さばけ)た。
△:若干タック力が感じられるが、シート20枚すべてが大きな力も必要とせず分離する(さばく)ことができた。
×:タック力が明らかにあり、大きな力でもってシートが分離される(さばかれる)状態や分離できないシートが20枚の内少なくとも1枚以上発生した。
−保管性評価−
<情報記録媒体の性能評価>
前記情報記録媒体1の画質、ラミネート品質(気泡の残留、耐埃混入)、ラミネート性(剥離強度)、耐光性およびエンボス加工性を、各々下記基準にて評価し、情報記録媒体としての性能を確認した。
−画質評価−
画質評価は、ラミネートフィルムへの画像出力時の文字に対し、熱圧力を加えたラミネート後の文字の変化(拡大)率を測定し、正確な印字再現性を以下のように評価した。
○:3%未満の変化率を示したもの。
△:3〜7%未満の変化率を示したもの。
×:7%以上の変化率であったもの。
−ラミネート品質(気泡の残留)評価−
ラミネート品質に関しては、前記ラミネート後の情報記録媒体1について、ラミネートフィルム1−Uとコア基材1及びラミネートフィルム1−Dとコア基材1との間の気泡の残留を、目視により以下の基準で評価した。
○:気泡の残留が確認できない。
△:わずかに気泡の残留が確認できる。
×:気泡の残留が多数あるいは大きい気泡が確認できる。
−ラミネート品質(耐埃ゴミ混入)評価−
ラミネート品質に関しては、前記ラミネート後の情報記録媒体1について、ラミネートフィルム1−Uとコア基材1及びラミネートフィルム1−Dとコア基材1との間の埃ゴミの混入を、目視により以下の基準で評価した。
○:埃ゴミの混入が確認できない。
△:わずかに埃ゴミが確認できる。
×:埃ゴミが多数確認できる。
−ラミネート性(剥離強度)評価−
ラミネート性に関しては、前記ラミネート後の情報記録媒体1について、ラミネートフィルム1−Uとコア基材1及びラミネートフィルム1−Dとコア基材1との界面をカッターナイフで引き剥がし、その部分を持って手でひき剥したときの状況により、以下の基準により評価した。
◎:まったく剥れない。
○:剥れるがすぐにラミネートフィルムがちぎれてしまう。
△:ラミネートフィルムは剥れるが剥れた面の画像が乱れ、偽造が困難だと思われる。
×:上記以外で明らかにラミネートフィルムが容易に剥がれる。
−耐光性性評価−
耐光性評価は、耐光性試験器(東洋精機社製:SUNTEST CPS+)内に、ベタ画像が印字してある面を下にしたラミネートフィルム1を設置し、63℃雰囲気下、Xeランプで760W/m2の強度にて100時間照射した。次に照射前後のベタ画像の画像濃度を測定し、画像濃度の差が0.1未満をであるもの◎、0.1以上0.5以下であるものを○、0.5以上1.0以下であるものを△、1.0を超えるものを×とした。
−エンボス加工性評価−
エンボス加工性評価は、JIS X6302に準拠し、カード形状に断裁した情報記録媒体1を、エンボス加工機(プリンテックインターナショナル社製:電動エンボッサーE2)を用いてエンボス加工した後、カード表面からインプリントした文字の凸部の高さ(エンボスのないカードの表面からエンボス文字の最高点まで測った文字の凸部の高さ)をマイクロメータで測定し、以下の基準により評価した。
◎:0.46〜0.48mm
○:0.40〜0.46mm
△:0.36〜0.40mm
×:〜0.36mm
以上の結果を、表1にまとめて示す。
(比較例1)
実施例1で用いたコア基材に接着層を設けないものをカード用コア基材シート(カード用コア基材シート2)として使用した。
このカード用コア基材シート2の評価は実施例1と同様に行い、このカード用コア基材シートを使用して実施例1と同様にして情報記録媒体2を得た。得られた情報記録媒体2の評価では接着性が不充分で、さらにラミネート後の品質が悪く、ラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート2の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート2の間に多くの気泡が残留した。これらの結果を表1にまとめて示す。
(比較例2)
実施例1のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−1で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして接着層塗工液A−2を調整し、これを用いて実施例1と同様にしてカード用コア基材シート3を作製した。
このカード用コア基材シート3の評価は実施例1と同様に行ったが、保管性が悪く、一部のシートがタックして分離できない部分があった。また、このカード用コア基材シート3を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体3を得た。得られた情報記録媒体3の評価ではラミネート後の品質が悪く、ラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート3の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート3の間に多くの気泡が残留した。これらの結果を表1にまとめて示す。
(比較例3)
実施例1のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−1で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を平均粒子径が40μm(総研化学社製:MX4000)のものに替えて用いたこと以外は、実施例1と同様にして接着層塗工液A−3を調整し、これを用いて実施例1と同様にして接着層が30μmのカード用コア基材シート4を作製した。
このカード用コア基材シート4の評価は実施例1と同様に行ったが、このカード用コア基材シート4を使用した情報記録媒体の評価ではラミネート後、画像部分が微粒子による色抜けなどの画質欠陥などが発生した。また、このカード用コア基材シート4を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体4を得た。得られた情報記録媒体4の評価ではラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート4の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート4の間の微粒子近傍にわずかに気泡が残留した部分が見られた。これらの結果を表1にまとめて示す。
(比較例4)
実施例1のカード用コア基材シートの代わりに、白色PETフィルム(東レ社製:ルミラーE20:厚み250μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてカード用コア基材シート5を作製した。
このカード用コア基材シート5の評価は実施例1と同様に行い、また、このカード用コア基材シート5を2枚重ねて使用して実施例1と同様にして情報記録媒体5を得た。得られた情報記録媒体5の評価では接着性が不充分で、カード用コアシート基材5のコア基材と接着層の界面で容易に剥れてしまった。さらにエンボス加工性が悪く、エンボス文字の凸部の高さが0.36mm未満であった。これらの結果を表1にまとめて示す。
(比較例5)
<接着層塗工液A−4の調製>
アクリル樹脂を含む溶液(綜研化学社製:サーモラックM-45C、メチルエチルケトン55重量%溶液中に固形分としてアクリル樹脂が45重量%含まれるもの)100部に微粒子として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−2000、平均粒子径:20μm)50部と溶剤としてシクロヘキサノンを50部を添加して混合し、十分撹拌し、接着層塗工液A−4を調製した。
実施例1のカード用コア基材シート上に前記接着層塗工液A−4をもちいて接着層を形成し、実施例1と同様にして接着層が15μmのカード用コア基材シート6を作製した。
このカード用コア基材シート6の評価は実施例1と同様に行い、また、このカード用コア基材シート6を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体6を得た。得られた情報記録媒体6の評価では接着性が不充分であった。これらの結果を表1にまとめて示す。
(比較例6)
実施例1のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−1で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を平均粒子径が3μm(総研化学社製:MX300)のものに替えて用いたこと以外は、実施例1と同様にして接着層塗工液A−6を調整し、これを用いて実施例1と同様にして接着層が5μmのカード用コア基材シート7を作製した。
このカード用コア基材シート7の評価は実施例1と同様に行ったが、このカード用コア基材シート7を使用した情報記録媒体の評価ではラミネート後、画像部分が微粒子による色抜けなどの画質欠陥などが発生した。また、このカード用コア基材シート7を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体7を得た。得られた情報記録媒体7の評価ではラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート7の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート7の間の微粒子近傍に多くの気泡が残留した。これらの結果を表1にまとめて示す。
(実施例2)
<接着層塗工液A−7の調製>
シクロヘキサノン50部に帯電制御剤として界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.1部と、微粒子として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−3000、平均粒子径:30μm)55部とを添加して混合し、さらにポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン300)を、メチルエチルケトン50重量%/トルエン50重量%溶液中に固形分としてポリエステル樹脂を30重量%含んだ溶液100部を添加して十分撹拌し、接着層塗工液A−7を調製した。
<カード用コア基材の作製>
B4サイズの白色塩化ビニルシート(太平化学製品社製:エビロン8520、総厚み:500μm)に実施例1と同様に前記接着層塗工液A−7をアプリケータを用いて塗工し、表裏面に厚さが25μmの接着層を形成し、これをA4サイズ(210mm×297mm)にカットしてカード用コア基材シート5を作製した。
<電子写真用ラミネートフィルム2の作製>
(画像受像層塗工液B−2の調製)
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4M、メチルエチルケトン溶液中の固形分30質量%)10部、マット剤として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−300、体積平均粒子径:3μm)0.3部、界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.4部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(住友化学社製:Sumisorb200)0.3部、さらに抗菌剤として抗菌ガラス微粒子(日本板硝子社製:アモルクリンP−05、平均粒子径5μm)0.05部をトルエン40部とメチルエチルケトン4部との混合溶媒中に添加して十分撹拌し、画像受像層兼、耐光性、帯電性、抗菌性の機能性を制御する塗工液B−2を調製した。
<電子写真用ラミネートフィルムの製造と画像形成>
基体として、コアがPETでその表裏にエチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を共重合させたPETG樹脂からなる層(厚み約16μm)が形成されたフィルム(帝人デュポンフィルム社製:メリネックス342、総厚み102μm)の片面に前記画像受像層塗工液B−2をワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で60秒乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層を形成した。さらにこの基体のもう一方の面(未処理面)にも同様に前記画像受像層塗工液B−2をワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で60秒乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層兼機能性制御層を形成した。このようにして得られたフィルムをA4サイズにカットしてラミネートフィルム2を作製した。
次に、上記ラミネートフィルム2の画像受像層表面に、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1255CP改造機(定着時のラミネートフィルムの表面温度が、95〜100℃の範囲になるように改造したもの)でベタ画像を含むカラーの鏡像画像をA4サイズ1枚にカードサイズの画像を9面形成したラミネートフィルム2−Uと、同様に文字情報だけの鏡像文字を9面形成したラミネートフィルム2−Dを作製した。
<情報記録媒体の作製>
実施例1と同様にカード用コア基材シート5の片面に、前記ラミネートフィルム2ーUの画像形成面を、もう片面に前記ラミネートフィルム2ーDの画像形成面を各フィルムの四隅の位置が合うようにして重ね合わせ、さらにその両側を、SUS鋼板でできた鏡面仕様の1組の押し当て板材で挟んで重ね合わせた。
上記位置決め、重ね合わせを行った積層物(押し当て板材1/ラミネートフィルム2−U/カード用コア基材シート4/ラミネートフィルム2−D/押し当て板材1)を、大気圧下で、上下の押し当て板材の温度を115℃、圧力5kgf/cm2にて、45秒間で熱プレスすることによりラミネートし、室温まで冷却したあと、押し当て板材1を取り外して情報記録媒体5を得た。
<カード用コア基材と情報記録媒体の評価>
カード用コア基材シート5の評価及び情報記録媒体5を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例3)
実施例2のカード用コア基材シートの接着層に用いたポリエステル樹脂溶液(東洋紡績社製:バイロン300、の替わりにポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン200、を用いた以外は実施例2と同様にして接着層塗工液A−5を調製し、以下、実施例2と同様にしてカード用コア基材シート6を作製し、またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体6を得た。
<カード用コア基材と情報記録媒体の評価>
カード用コア基材シート6の評価及び情報記録媒体6を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例4)
実施例2のカード用コア基材シートの接着層に用いたポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン300、の替わりにポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロンGA6400)を用いた以外は実施例2と同様にして接着層塗工液A−6を調製し、以下、実施例2と同様にしてカード用コア基材シート7を作製し、またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体7を得た。
<カード用コア基材と情報記録媒体の評価>
カード用コア基材シート7の評価及び情報記録媒体7を実施例1と同様の評価を行った。 評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例5)
実施例2のカード用コア基材シートの接着層に用いたポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン300、の替わりにポリエステル樹脂を含む溶液(日立化成工業社製:エスベル9940B、メチルエチルケトン20重量%/トルエン80重量%溶液中に固形分としてポリエステル樹脂が40重量%含まれるもの)80部:を用いた以外は実施例2と同様にして接着層塗工液A−7を調製し、以下、実施例2と同様にしてカード用コア基材シート8を作製し、またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体8を得た。
<カード用コア基材と情報記録媒体の評価>
カード用コア基材シート8の評価及び情報記録媒体8を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例6〜10)
カード用コア基材シートとして、ICチップとアンテナとがA4サイズに9面形成された塩化ビニルフィルムのインレットシートを表裏約240μmの厚みで塩化ビニルシートによってラミネートされた総厚510μmのカード用コア基材シートの表裏に、実施例1〜5で用いた各接着剤層塗工液を用いて実施例2と同様にしてカード用コア基材9〜13を作製した。また、これらカード用コア基材9〜13を用いて実施例2と同様にして情報記録媒体9〜13を得た。
(実施例11)
<接着層塗工液A−8の調製>
実施例2のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−7で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を平均粒子径が5μm(総研化学社製:MX500)のものに替えて用いたこと以外は、実施例2と同様にして接着層塗工液A−8を調整し、これを用いて実施例2の接着層の厚さだけ4μmに変えてカード用コア基材シート14を作製した。またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体14を得て、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1にまとめて示した。
<カード用コア基材と情報記録媒体の評価>
カード用コア基材シート9〜14の評価及び情報記録媒体9〜14を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
Figure 2006044055
本発明のコアシートの一例を示す模式断面図である。 本発明の情報記録媒体の一例を示す模式断面図である。
符号の説明
10 (第1の)接着層
20 コア基材
30 第2の接着層
100 (第1の)ラミネートフィルム
200、200’ コアシート
300 第2のラミネートフィルム

Claims (3)

  1. ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、
    前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とするカード用コア基材シート。
  2. 基体と該基体上に設けられた画像受像層とを含み、前記画像受像層上に電子写真法を利用して画像情報が記録形成された画像記録体と、請求項1に記載のカード用コア基材シートとを含み、
    前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とがラミネートされたことを特徴とする情報記録媒体。
  3. 請求項2に記載の情報記録媒体が、前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とを加熱圧着によりラミネートする工程を経て作製されることを特徴とする情報記録媒体の作製方法。
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