JP2006044055A - カード用コア基材シート、並びに、これを用いた情報記録媒体及び情報記録媒体作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とするカード用コア基材シート。
【選択図】 なし
Description
また、カードの作製に際しエンボス加工を行わないことを前提にした場合は、従来からあるような二軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどが使用できる。しかし、いずれの場合も、現在最も使用されている塩化ビニルシートに比べ高価で、従来の印刷機における印刷特性が悪く、エンボス加工性(文字等の凹凸処理)も劣る。
例えば、各種個人情報の他に、不可視バーコードを厚さ250μmの塩化ビニルシートや厚さ280μmのポリエステルシートに電子写真法で印字し、それぞれ印字面にオーバーフィルムを重ね、熱プレス機でラミネートする方法(特許文献1参照)がある。
また、上記の比較的低温で軟化する樹脂フィルムを電子写真装置に使用して画像を形成しようとすると、定着工程において、定着温度がフィルムの軟化温度より高いため粘着性が発現し、定着装置に巻き付きジャムが発生する問題がある。
さらに、画像形成材料が定着装置にオフセットしたり、上記の厚さ250μmのシートの定着を続けると、シートのエッジ(角)で定着装置を必要以上に痛めてしまったりする場合もある。
画像を光透過性シートに印字できたとしても、ラミネートする場合にはシート間に空気が残存しやすく、気泡となって画像品質を悪化させる。
<1>
ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、
前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とするカード用コア基材シートである。
電気的手段、磁気的手段、光学的手段から選択される少なくとも1つの手段を利用することにより情報の読み出しおよび/または書き込みが可能な情報チップを含むことを特徴とする<1>に記載のカード用コア基材シートである。
基体と該基体上に設けられた画像受像層とを含み、前記画像受像層上に電子写真法を利用して画像情報が記録形成された画像記録体と、<1>または<2>に記載のカード用コア基材シートとを含み、
前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とがラミネートされたことを特徴とする情報記録媒体である。
前記基体が、透明なシート、または、白色顔料を含む白色シートであることを特徴とする<3>に記載の情報記録媒体である。
前記基体の少なくとも片側表面が、エチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたポリエステル樹脂を含むことを特徴とする<3>または<4>に記載の情報記録体である。
前記画像情報が鏡像で記録形成され、前記基体が透明である画像記録媒体の前記画像情報が設けられた側の面と、前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とが加熱圧着によりラミネートされたことを特徴とする<4>または<5>に記載の情報記録媒体である。
前記画像情報が設けられた側の面と反対側の面に、機能性制御手段を設けた<4>〜<6>のいずれか1つに記載の画像記録体において、
前記機能性制御手段が、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び、帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つの機能を有することを特徴とする情報記録媒体である。
<3>〜<7>のいずれか1つに記載の情報記録媒体が、前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とを加熱圧着によりラミネートする工程を経て作製されることを特徴とする情報記録媒体の作製方法である。
前記画像情報が鏡像で記録形成され、前記基体が透明である画像記録媒体の前記画像情報が設けられた側の面と、前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とを加熱圧着によりラミネートする工程を経て作製されることを特徴とする<8>に記載の情報記録媒体の作製方法である。
前記画像記録体の前記画像情報が設けられた側の面と反対側の面に、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び、帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つの機能を有する機能性制御手段が設けられていることを特徴とする<9>に記載の情報記録媒体の作製方法である。
前記加熱圧着が、大気圧下で行われることを特徴とする<6>〜<10>のいずれか1つに記載の情報記録媒体の作製方法である。
本発明のカード用コア基材シート(以下、「コアシート」と略す場合がある)は、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とする。
従って、本発明によれば、大気圧下で画像記録体とラミネートしても優れた画質が得られ、ラミネートした際に画像記録体と強固に接着し、更にエンボス加工性にも優れたカード用コア基材シートを提供することができる。
従って、電子写真法を利用して画像情報を記録形成した情報記録媒体の作製コアシートとして、塩ビコアシートを用いても、高い温度でラミネートする必要があるため、ラミネート時の加熱により画像情報(トナー画像)が流動化して劣化してしまう。
しかし、本発明のコアシートは、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材の少なくとも片面に接着層を設けているため、ラミネート時の加熱により画像情報(トナー画像)が劣化してしまうことがない。
しかし、従来の電子写真法に対応でき、比較的低温で軟化する非塩ビ樹脂を用いたシートでは、エンボス加工自体が困難であったり、塩ビシートと比べてエンボス加工性が劣っていた。
−接着層−
接着層は、ポリエステル樹脂と微粒子とを必ず含むものであればよく、この他にも必要に応じて、帯電制御剤等の種々の添加剤を加えることもできる。以下、接着層の必須構成成分であるポリエステル樹脂および微粒子について説明する。
本発明のコアシートの接着層に用いられるポリエステル樹脂は、通常2個以上のカルボキシル基を有する多価塩基酸成分とグリコール成分とを縮合反応させて得られた飽和ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸などが挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸とその無水物などが挙げられる。
さらにヒドロキシピバリン酸、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸類も必要に応じて使用できる。
以上の成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
炭素数2〜10の脂肪族グリコール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ジメチロールヘプタン等を挙げることができる。
エーテル結合含有グリコール類としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、さらにビスフェノール類の芳香環に結合した2つの水酸基にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドをそれぞれ1〜数モル付加して得られるグリコール類、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができる。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールも必要に応じて使用できる。
接着層中に含まれるポリエステル樹脂の含有量が20重量%よりも小さい場合には、容易且つ強固に接着ラミネートすることが困難になる場合がある。
本発明のコアシートの接着層には、平均粒子径が5μm以上35μm未満の微粒子が含まれる。この微粒子は、接着層の少なくとも表面近傍に含まれていることが好ましい。
また、接着層表面の平面よりもわずかに外側に凸部を形成する微粒子が存在することによって、特に大気圧下でラミネートする時に、画像記録体表面と、接着層表面との間の空気を効率的に逃がすことができるため、コアシートと画像記録体との界面に気泡が残留することを抑制・防止することができる。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に、測定試料を0.5〜50mg加え、これを前記電解液100〜150ml中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径が60μmのアパーチャーを用いて、粒径が0.6〜40μmの範囲の粒子の粒度分布を測定した。
続いて、測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、この際、累積50%となる粒径を体積平均粒子径D50vと定義する。このようにして求めた体積平均粒子径D50vを、本発明に用いられる微粒子の平均粒子径とした。
上記のように、カード用コア基材シートの搬送性を良好とするため、微粒子によりシート表面の摩擦を低減する必要があるが、実際の使用上、コアシート表面(接着層が設けられた側の面(接着層側面))の静止摩擦係数は、2以下であることが好ましく、1以下であることがより好ましい。またコアシート表面(接着層側面)の動摩擦係数は、0.2〜1の範囲であることが好ましく、0.3〜0.65の範囲であることがより好ましい。
接着剤1部に対する微粒子の配合量が上記範囲内の場合は、ラミネート後の画質が安定して高品質の画像が得られるが、上記範囲よりも少ない場合は、タック性が発現しコアシートを重ねて保管しておいた場合に、コアシート同士が接着してしまう場合がある。また、上記範囲よりも多い場合は、ラミネート後のコアシートと画像記録体との間の接着強度が十分に確保できない場合がある。
本発明のコアシートに用いられるコア基材はポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むものであれば特に限定されないが、優れたエンボス加工性を得るためにポリ塩化ビニル樹脂が50重量%以上含まれていることが好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂のみからなることが好ましい。
また、ポリ塩化ビニル樹脂と併用できる他の樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリスチレン系樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、またポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。
コア基材が透明である場合には、画像記録体のトナー画像を担持するシート(以下、「未印刷ラミネートフィルム」と略す場合がある)として白色の未印刷ラミネートフィルムを用い、情報記録媒体を作製した場合にトナー画像が担持された面(画像担持面)が外側となるようにコアシートとラミネートすることによって情報記録媒体を得ることが出来る。
一方、コア基材が白色である場合は、未印刷ラミネートフィルムとして白色あるいは透明のものが使用できる。透明の未印刷ラミネートフィルムを用いる場合には、情報記録媒体を作製した場合に画像担持面を外側あるいは内側(ラミネート面)のいずれかの状態となるようにコアシートとラミネートすることができる。なお、画像担持面を内側にしてラミネートする場合は、未印刷ラミネートフィルムに形成される画像は鏡像(ミラーイメージ)である必要がある。また、画像担持面を内側にしてラミネートする場合には、画像記録体の画像担持面とは反対側の面に機能性制御手段を設けることが出来る利点がある。
この場合、例えば、少なくともコア基材の外側面を形成するいずれかの層にポリエステル樹脂が含まれていることが好ましく、もう一方の層が塩化ビニル樹脂のみからなる層であってもよい。
コア基材がポリ塩化ビニル樹脂のみからなる単層構成でもラミネート性に優れるが、このようなコア基材を含むコアシートは、画像の無い情報記録媒体を作製する場合や、人間が認識できない偽造防止対策を施す情報記録媒体を作製する場合に利用することが好ましい。
また、本発明に用いられるコア基材の厚さは、最終的に作製される情報記録媒体の厚みにもよるが、強度や適度な厚みを確保する観点から50〜5000μmの範囲内であることが好ましく、100〜1000μmの範囲内であることがより好ましい。
なお、情報チップとしては、上記3つの手段の少なくともいずれかを利用して情報の読み書きが行えるものであれば特に限定されず、公知のものが利用できるが、代表的にはICチップ(半導体回路)を挙げることができる。
さらに、情報記録媒体として使用上問題がなければ、半導体回路等の情報チップをコア基材の内部ではなく、表面(情報記録媒体とした際の外側の面)に露出した状態で配置することも可能である。
従って、本発明のコアシートを用いて作製される情報記録媒体は、高精細で多品種少量生産に適した電子写真法を利用して画像情報を付与できるのみならず、エンボス加工による文字情報も付与することができるため、従来の情報記録媒体よりもデザインの自由度が高く、より見栄えを良くすることができる。
接着層のコア基材上への形成は以下のように行うことができる。まず、ポリエステル樹脂と、微粒子と、更に必要に応じて添加されるその他の成分とを有機溶媒、もしくは、水などを用いて混合し、超音波、ウエーブローター,アトライターやサンドミルなどの装置により均一に分散させることによって接着層形成用塗工液を作製する。次に、この塗工液をそのままの状態で、コア基材の表面へ塗布あるいは含浸させることによって塗膜を形成し、これを乾燥させることにより接着層が形成される。
なお、このような観点からは、本発明のコアシートの作製に用いられるコア基材が、2つ以上の層から構成されるような場合には、コア基材の接着層が形成される側の表面(層)には、塗工液に用いられる一般的な溶媒との相溶性に優れたポリ塩化ビニル樹脂を含むものであることが好ましく、さらに、ポリ塩化ビニル樹脂のみからなる層で構成されていることがより好ましい。
図1は、本発明のコアシートの一例を示す模式断面図である。図1中、10は(第1の)接着層、20はコア基材、30は第2の接着層を表す。
図1(a)に示すコアシートは、不図示の微粒子を含む接着層10と、コア基材20とを重ね合わせて接合された構成を有するものである。
次に、本発明の情報記録媒体の製造に好適な情報記録媒体製造方法について説明する。
本発明の情報記録媒体は、(定着された、あるいは、未定着の)トナー画像がその表面(少なくともラミネート面)に設けられた画像記録体(以下、「ラミネートフィルム」と略す場合がある)のいずれか一方の面と、透明、白色あるいは白以外に着色したコア基材の接着層が設けられた面とを重ね合わせて、加熱圧着により接合(ラミネート)するラミネート工程を少なくとも経て作製される。
ラミネートフィルムは、PETフィルム等の基体と、この基体の少なくとも一方の面に設けられた画像受像層とから構成され、トナー画像は、この画像受像層が設けられた面に形成される。また、必要に応じて、画像受像層が設けられない側の面に機能性制御手段を設けることができる。
なお、PETG樹脂は、少なくともエチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を少なくとも共重合させたものであればよく、他の成分を含んでいてもよい。
電子写真方式によって未印刷ラミネートフィルムにトナー画像を形成する場合について、以下に説明する
電子写真方式による未印刷ラミネートフィルムへのトナー画像の形成は以下のように行われる。まず、感光体(像担持体)の表面に均一に電荷を与え帯電させた後、その表面に、得られた画像情報を露光し、露光に対応した静電潜像を形成する。次に、感光体表面の静電潜像に現像器から画像形成材料であるトナーを供給することで、静電潜像がトナーによって可視化現像される(トナー画像が形成される)。さらに、形成されたトナー画像を、未印刷ラミネートフィルムの画像受像層が形成された面に転写し、最後に熱や圧力などによりトナー画像が画像受像層表面に定着されて、未印刷ラミネートフィルム表面に定着されたトナー画像が形成される。
なお、定着処理を省いて、未印刷ラミネートフィルム表面に未定着トナー画像を転写しただけであってもよい。この場合は、ラミネート時の加熱処理を利用して定着を行うことができる。
なお、ラミネートフィルムが、その片面に画像受像層を有し、もう一方の面が機能性制御手段を有している場合には、画像形成面をラミネート面として、機能性制御手段が設けられた面を外側にしてラミネートし、情報記録媒体に各種機能を付与させることが好ましい。なお、ラミネートフィルムに設けられる機能性制御手段は、既述した本発明のコアシートに設けられる機能性制御手段と同様のものが選択できる。
画像記録体のいずれか一方の面とコアシートの接着層が設けられた面とを加熱圧着によりラミネートする工程(ラミネート工程)は、従来公知の各種ラミネート技法、並びにラミネート装置をいずれも好適に採用することができる。しかしながら、本発明の情報記録媒体の作製においては、ラミネートフィルムとコアシートとを重ね合わせた積層体を、例えば、1対のロール間を加熱しながら挿通させるようなヒートプレス法(以下、「ロールプレス」と略す場合がある)を利用することができる。
しかしながら、特に本発明の情報記録媒体の製造方法においては、1対の押し当て板材の間に、前記コアシートと前記ラミネートフィルムとを重ね合わせた積層体を配置した後に、前記積層体を前記1対の押し当て板材を介して加熱しながらプレスするヒートプレス法(以下、「板材プレス」と略す場合がある)を利用することが好ましい。
次に、上記に説明した本発明のカード用コア基材シートを用いた情報記録媒体について説明する。
このような情報記録媒体としては、(1)ラミネート面に情報に応じたトナー画像が形成されたラミネートフィルムと、このラミネートフィルムと重ね合わされ接合される透明、白色あるいは着色したコアシートと、を少なくとも含む構成や、(2)ラミネート面にトナー画像が形成されたラミネートフィルムと、このラミネートフィルムと重ね合わされ接合される透明、白色あるいは着色したコアシートと、このコアシートの内部、前記コアシートの前記ラミネート面と反対側の面、前記ラミネートフィルムと前記コアシートとの接合面内、の少なくともいずれか1箇所に配置された情報チップと、を少なくとも含む構成が挙げられる。
なお、情報記録媒体の情報源として上記の情報チップを用いる場合に形成されるトナー画像は、その一部あるいは全体が何らかの識別機能を有する情報を有するか否かは特に限定されない。
例えば、トナー画像が可変情報を含む場合、可変情報に対応した部分のトナー画像は、情報記録媒体毎に異なるトナー画像とすることができる。
図2(a)に示す情報記録媒体は、ラミネートフィルム100と、被ラミネート体であるコアシート200とを重ね合わせて接合された構成を有するものである。図2(a)に示すコアシート200としては、接着層(不図示)がラミネートフィルム100側に設けられた図1(a)に示すコアシートが用いられる。
また、さらに、必要に応じて上記以外のシート、層などを設けた構成としてもよい。
カード用コア基材シート(カード用コア基材シート1)を以下のように製造した。以下、その製造方法を工程ごとに説明する。
ポリエステル樹脂を含む溶液(東洋紡績社製:バイロンUR1350、メチルエチルケトン50重量%/トルエン50重量%溶液中に固形分としてポリエステル樹脂が33重量%含まれるもの)100部に微粒子として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−3000、平均粒子径:30μm)50部と溶剤としてシクロヘキサノンを50部を添加して混合し、十分撹拌し、接着層塗工液A−1を調製した。
B4サイズの白色塩化ビニルシート(太平化学製品社製:エビロンHS727、総厚み:500μm)の片面側に前記接着層塗工液A−1をアプリケータを用いて塗工し、50℃で30分間乾燥させ、さらにもう片面にも同様の処理を施し、表裏面に厚さが25μmの接着層を形成し、これをA4サイズ(210mm×297mm)にカットしてカード用コア基材シート1を作製した。
なお、このカード用コア基材シート1の接着層が設けられた側の面を光学顕微鏡により観察したところ、微粒子が、接着層の表面にその一部が露出した状態で存在していることが確認された。
(画像受像層塗工液B−1の調製)
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4M、メチルエチルケトン溶液中の固形分30質量%)10部、マット剤として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−300、体積平均粒子径:3μm)0.05部、さらに界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.2部、トルエン10部とメチルエチルケトン30部との混合溶媒中に添加して十分撹拌し、画像受像層塗工液B−1を調製した。
熱硬化性樹脂としてシリコーン樹脂(GE東芝シリコーン社製:SHC900、固形分30重量%)10部と、フィラーとしてポリジメチルシロキサン微粒子(GE東芝シリコーン社製:TP145、平均粒子径:4.5μm)0.4部と、帯電制御剤として(竹本油脂社製:パイオニンB144V)0.2部と、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(住友化学社製:Sumisorb200)0.3部と、抗菌剤として銀を担持したリン酸カルシウム系無機抗菌剤(サンギ社製:アパサイダーAW)0.03部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加して十分撹拌し、塗工形成した際の塗工層が離型性、耐光性および抗菌性を有し、その表面の表面抵抗を1.0×108〜1.0×1013Ω/□の範囲内に保持できる機能性制御層塗工液C−1を調製した。
基体として透明PETフィルム(東レ社製:ルミラー100T60:厚み100μm)を用い、この基体の片面に前記機能性制御層塗工液C−1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚1.5μmの機能性制御層を形成した。さらにこの基体のもう一方の面(未処理面)に前記画像受像層塗工液B−1をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚2μmの画像受像層を形成し、その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットしてラミネートフィルム1を作製した。
カード用コア基材シート1の片面に、前記ラミネートフィルム1−Uの画像形成面を、もう片面に前記ラミネートフィルム1−Dの画像形成面を各フィルムの四隅の位置が合うようにして重ね合わせ、さらにその両側を、SUS鋼板でできた鏡面仕様の1組の押し当て板材で挟んで重ね合わせた。
上記位置決め、重ね合わせを行った積層物(押し当て板材1/ラミネートフィルム1−U/カード用コア基材シート1/ラミネートフィルム1−D/押し当て板材1)を、大気圧下で、上下の押し当て板材の温度を115℃、圧力5kgf/cm2にて、45秒間で熱プレスすることによりラミネートし、室温まで冷却したあと、押し当て板材1を取り外して情報記録媒体1を得た。
上記で得られたカード用コア基材シート1を20枚重ね、40℃90%RHの環境下で24時間放置し、それぞれ20枚のコア基材同士のタック(密着)性を調べ保管性に対する評価を以下のように行った。
○:まったくタック力がなく、20枚すべてのシートが問題なく分離し(さばけ)た。
△:若干タック力が感じられるが、シート20枚すべてが大きな力も必要とせず分離する(さばく)ことができた。
×:タック力が明らかにあり、大きな力でもってシートが分離される(さばかれる)状態や分離できないシートが20枚の内少なくとも1枚以上発生した。
<情報記録媒体の性能評価>
前記情報記録媒体1の画質、ラミネート品質(気泡の残留、耐埃混入)、ラミネート性(剥離強度)、耐光性およびエンボス加工性を、各々下記基準にて評価し、情報記録媒体としての性能を確認した。
画質評価は、ラミネートフィルムへの画像出力時の文字に対し、熱圧力を加えたラミネート後の文字の変化(拡大)率を測定し、正確な印字再現性を以下のように評価した。
○:3%未満の変化率を示したもの。
△:3〜7%未満の変化率を示したもの。
×:7%以上の変化率であったもの。
ラミネート品質に関しては、前記ラミネート後の情報記録媒体1について、ラミネートフィルム1−Uとコア基材1及びラミネートフィルム1−Dとコア基材1との間の気泡の残留を、目視により以下の基準で評価した。
○:気泡の残留が確認できない。
△:わずかに気泡の残留が確認できる。
×:気泡の残留が多数あるいは大きい気泡が確認できる。
ラミネート品質に関しては、前記ラミネート後の情報記録媒体1について、ラミネートフィルム1−Uとコア基材1及びラミネートフィルム1−Dとコア基材1との間の埃ゴミの混入を、目視により以下の基準で評価した。
○:埃ゴミの混入が確認できない。
△:わずかに埃ゴミが確認できる。
×:埃ゴミが多数確認できる。
ラミネート性に関しては、前記ラミネート後の情報記録媒体1について、ラミネートフィルム1−Uとコア基材1及びラミネートフィルム1−Dとコア基材1との界面をカッターナイフで引き剥がし、その部分を持って手でひき剥したときの状況により、以下の基準により評価した。
◎:まったく剥れない。
○:剥れるがすぐにラミネートフィルムがちぎれてしまう。
△:ラミネートフィルムは剥れるが剥れた面の画像が乱れ、偽造が困難だと思われる。
×:上記以外で明らかにラミネートフィルムが容易に剥がれる。
耐光性評価は、耐光性試験器(東洋精機社製:SUNTEST CPS+)内に、ベタ画像が印字してある面を下にしたラミネートフィルム1を設置し、63℃雰囲気下、Xeランプで760W/m2の強度にて100時間照射した。次に照射前後のベタ画像の画像濃度を測定し、画像濃度の差が0.1未満をであるもの◎、0.1以上0.5以下であるものを○、0.5以上1.0以下であるものを△、1.0を超えるものを×とした。
エンボス加工性評価は、JIS X6302に準拠し、カード形状に断裁した情報記録媒体1を、エンボス加工機(プリンテックインターナショナル社製:電動エンボッサーE2)を用いてエンボス加工した後、カード表面からインプリントした文字の凸部の高さ(エンボスのないカードの表面からエンボス文字の最高点まで測った文字の凸部の高さ)をマイクロメータで測定し、以下の基準により評価した。
◎:0.46〜0.48mm
○:0.40〜0.46mm
△:0.36〜0.40mm
×:〜0.36mm
以上の結果を、表1にまとめて示す。
実施例1で用いたコア基材に接着層を設けないものをカード用コア基材シート(カード用コア基材シート2)として使用した。
このカード用コア基材シート2の評価は実施例1と同様に行い、このカード用コア基材シートを使用して実施例1と同様にして情報記録媒体2を得た。得られた情報記録媒体2の評価では接着性が不充分で、さらにラミネート後の品質が悪く、ラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート2の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート2の間に多くの気泡が残留した。これらの結果を表1にまとめて示す。
実施例1のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−1で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして接着層塗工液A−2を調整し、これを用いて実施例1と同様にしてカード用コア基材シート3を作製した。
このカード用コア基材シート3の評価は実施例1と同様に行ったが、保管性が悪く、一部のシートがタックして分離できない部分があった。また、このカード用コア基材シート3を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体3を得た。得られた情報記録媒体3の評価ではラミネート後の品質が悪く、ラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート3の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート3の間に多くの気泡が残留した。これらの結果を表1にまとめて示す。
実施例1のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−1で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を平均粒子径が40μm(総研化学社製:MX4000)のものに替えて用いたこと以外は、実施例1と同様にして接着層塗工液A−3を調整し、これを用いて実施例1と同様にして接着層が30μmのカード用コア基材シート4を作製した。
このカード用コア基材シート4の評価は実施例1と同様に行ったが、このカード用コア基材シート4を使用した情報記録媒体の評価ではラミネート後、画像部分が微粒子による色抜けなどの画質欠陥などが発生した。また、このカード用コア基材シート4を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体4を得た。得られた情報記録媒体4の評価ではラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート4の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート4の間の微粒子近傍にわずかに気泡が残留した部分が見られた。これらの結果を表1にまとめて示す。
実施例1のカード用コア基材シートの代わりに、白色PETフィルム(東レ社製:ルミラーE20:厚み250μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてカード用コア基材シート5を作製した。
このカード用コア基材シート5の評価は実施例1と同様に行い、また、このカード用コア基材シート5を2枚重ねて使用して実施例1と同様にして情報記録媒体5を得た。得られた情報記録媒体5の評価では接着性が不充分で、カード用コアシート基材5のコア基材と接着層の界面で容易に剥れてしまった。さらにエンボス加工性が悪く、エンボス文字の凸部の高さが0.36mm未満であった。これらの結果を表1にまとめて示す。
<接着層塗工液A−4の調製>
アクリル樹脂を含む溶液(綜研化学社製:サーモラックM-45C、メチルエチルケトン55重量%溶液中に固形分としてアクリル樹脂が45重量%含まれるもの)100部に微粒子として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−2000、平均粒子径:20μm)50部と溶剤としてシクロヘキサノンを50部を添加して混合し、十分撹拌し、接着層塗工液A−4を調製した。
このカード用コア基材シート6の評価は実施例1と同様に行い、また、このカード用コア基材シート6を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体6を得た。得られた情報記録媒体6の評価では接着性が不充分であった。これらの結果を表1にまとめて示す。
実施例1のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−1で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を平均粒子径が3μm(総研化学社製:MX300)のものに替えて用いたこと以外は、実施例1と同様にして接着層塗工液A−6を調整し、これを用いて実施例1と同様にして接着層が5μmのカード用コア基材シート7を作製した。
このカード用コア基材シート7の評価は実施例1と同様に行ったが、このカード用コア基材シート7を使用した情報記録媒体の評価ではラミネート後、画像部分が微粒子による色抜けなどの画質欠陥などが発生した。また、このカード用コア基材シート7を使用して実施例1と同様にして情報記録媒体7を得た。得られた情報記録媒体7の評価ではラミネートフィルム1−Uとカード用コア基材シート7の間とラミネートフィルム1−Dとカード用コア基材シート7の間の微粒子近傍に多くの気泡が残留した。これらの結果を表1にまとめて示す。
<接着層塗工液A−7の調製>
シクロヘキサノン50部に帯電制御剤として界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.1部と、微粒子として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−3000、平均粒子径:30μm)55部とを添加して混合し、さらにポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン300)を、メチルエチルケトン50重量%/トルエン50重量%溶液中に固形分としてポリエステル樹脂を30重量%含んだ溶液100部を添加して十分撹拌し、接着層塗工液A−7を調製した。
B4サイズの白色塩化ビニルシート(太平化学製品社製:エビロン8520、総厚み:500μm)に実施例1と同様に前記接着層塗工液A−7をアプリケータを用いて塗工し、表裏面に厚さが25μmの接着層を形成し、これをA4サイズ(210mm×297mm)にカットしてカード用コア基材シート5を作製した。
(画像受像層塗工液B−2の調製)
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4M、メチルエチルケトン溶液中の固形分30質量%)10部、マット剤として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MX−300、体積平均粒子径:3μm)0.3部、界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.4部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(住友化学社製:Sumisorb200)0.3部、さらに抗菌剤として抗菌ガラス微粒子(日本板硝子社製:アモルクリンP−05、平均粒子径5μm)0.05部をトルエン40部とメチルエチルケトン4部との混合溶媒中に添加して十分撹拌し、画像受像層兼、耐光性、帯電性、抗菌性の機能性を制御する塗工液B−2を調製した。
基体として、コアがPETでその表裏にエチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノール成分を共重合させたPETG樹脂からなる層(厚み約16μm)が形成されたフィルム(帝人デュポンフィルム社製:メリネックス342、総厚み102μm)の片面に前記画像受像層塗工液B−2をワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で60秒乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層を形成した。さらにこの基体のもう一方の面(未処理面)にも同様に前記画像受像層塗工液B−2をワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で60秒乾燥させ、膜厚0.5μmの画像受像層兼機能性制御層を形成した。このようにして得られたフィルムをA4サイズにカットしてラミネートフィルム2を作製した。
実施例1と同様にカード用コア基材シート5の片面に、前記ラミネートフィルム2ーUの画像形成面を、もう片面に前記ラミネートフィルム2ーDの画像形成面を各フィルムの四隅の位置が合うようにして重ね合わせ、さらにその両側を、SUS鋼板でできた鏡面仕様の1組の押し当て板材で挟んで重ね合わせた。
上記位置決め、重ね合わせを行った積層物(押し当て板材1/ラミネートフィルム2−U/カード用コア基材シート4/ラミネートフィルム2−D/押し当て板材1)を、大気圧下で、上下の押し当て板材の温度を115℃、圧力5kgf/cm2にて、45秒間で熱プレスすることによりラミネートし、室温まで冷却したあと、押し当て板材1を取り外して情報記録媒体5を得た。
カード用コア基材シート5の評価及び情報記録媒体5を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
実施例2のカード用コア基材シートの接着層に用いたポリエステル樹脂溶液(東洋紡績社製:バイロン300、の替わりにポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン200、を用いた以外は実施例2と同様にして接着層塗工液A−5を調製し、以下、実施例2と同様にしてカード用コア基材シート6を作製し、またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体6を得た。
カード用コア基材シート6の評価及び情報記録媒体6を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
実施例2のカード用コア基材シートの接着層に用いたポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン300、の替わりにポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロンGA6400)を用いた以外は実施例2と同様にして接着層塗工液A−6を調製し、以下、実施例2と同様にしてカード用コア基材シート7を作製し、またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体7を得た。
カード用コア基材シート7の評価及び情報記録媒体7を実施例1と同様の評価を行った。 評価結果を表1にまとめて示す。
実施例2のカード用コア基材シートの接着層に用いたポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン300、の替わりにポリエステル樹脂を含む溶液(日立化成工業社製:エスベル9940B、メチルエチルケトン20重量%/トルエン80重量%溶液中に固形分としてポリエステル樹脂が40重量%含まれるもの)80部:を用いた以外は実施例2と同様にして接着層塗工液A−7を調製し、以下、実施例2と同様にしてカード用コア基材シート8を作製し、またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体8を得た。
カード用コア基材シート8の評価及び情報記録媒体8を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
カード用コア基材シートとして、ICチップとアンテナとがA4サイズに9面形成された塩化ビニルフィルムのインレットシートを表裏約240μmの厚みで塩化ビニルシートによってラミネートされた総厚510μmのカード用コア基材シートの表裏に、実施例1〜5で用いた各接着剤層塗工液を用いて実施例2と同様にしてカード用コア基材9〜13を作製した。また、これらカード用コア基材9〜13を用いて実施例2と同様にして情報記録媒体9〜13を得た。
<接着層塗工液A−8の調製>
実施例2のカード用コア基材シートの接着層塗工液A−7で用いた微粒子である架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子を平均粒子径が5μm(総研化学社製:MX500)のものに替えて用いたこと以外は、実施例2と同様にして接着層塗工液A−8を調整し、これを用いて実施例2の接着層の厚さだけ4μmに変えてカード用コア基材シート14を作製した。またこれを用いて実施例2と同様にして情報記録媒体14を得て、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1にまとめて示した。
カード用コア基材シート9〜14の評価及び情報記録媒体9〜14を実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表1にまとめて示す。
20 コア基材
30 第2の接着層
100 (第1の)ラミネートフィルム
200、200’ コアシート
300 第2のラミネートフィルム
Claims (3)
- ポリ塩化ビニル樹脂を主成分として含むコア基材と、該コア基材の少なくとも片面に設けられた接着層とを有するカード用コア基材シートにおいて、
前記接着層が、少なくともポリエステル樹脂と平均粒子径5μm以上35μm以下の微粒子とを含有することを特徴とするカード用コア基材シート。 - 基体と該基体上に設けられた画像受像層とを含み、前記画像受像層上に電子写真法を利用して画像情報が記録形成された画像記録体と、請求項1に記載のカード用コア基材シートとを含み、
前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とがラミネートされたことを特徴とする情報記録媒体。 - 請求項2に記載の情報記録媒体が、前記画像記録体のいずれか一方の面と前記カード用コア基材シートの接着層が設けられた側の面とを加熱圧着によりラミネートする工程を経て作製されることを特徴とする情報記録媒体の作製方法。
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