JP4507690B2 - シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶 - Google Patents

シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶 Download PDF

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Description

本発明はメモリーやCPUなど半導体デバイスの基板として用いられるシリコンウェーハを切り出すシリコン単結晶の製造方法に関するものであり、特に最先端分野で用いらている炭素をドープして結晶欠陥及び不純物ゲッタリングのためのBMD密度を制御したシリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶に関するものである。
メモリーやCPUなど半導体デバイスの基板として用いられるシリコンウェーハを切り出すシリコン単結晶は、主にチョクラルスキー法(Czochralski Method、以下CZ法と略称する)により製造されている。
CZ法により作製されたシリコン単結晶中には酸素原子が含まれており、該シリコン単結晶から切り出されるシリコンウェーハを用いデバイスを製造する際、シリコン原子と酸素原子とが結合し酸素析出物(Bulk Micro Defect;以下BMDと略称する)が形成される。このBMDは、ウェーハ内部の重金属などの汚染原子を捕獲しデバイス特性を向上させるIG(Intrinsic Gettering)能力を有することが知られ、ウェーハのバルク部でのBMD濃度が高くなるほど高性能のデバイスを得ることができる。
近年では、シリコンウェーハ中の結晶欠陥を制御しつつ十分なIG能力を付与するために、炭素や窒素を意図的にドープしてシリコン単結晶を製造することが行われている。
シリコン単結晶に炭素をドープする方法に関しては、ガスドープ(特許文献1参照)、高純度炭素粉末(特許文献2参照)、炭素塊(特許文献3参照)などが提案されている。しかしながら、ガスドープでは結晶が乱れた場合の再溶融が不可能である、高純度炭素粉末では原料溶融時に導入ガス等によって高純度炭素粉末が飛散する、炭素塊では炭素が溶けにくい上育成中の結晶が乱れる、という問題がそれぞれあった。
これらの問題を解決できる手段として、特許文献4では、炭素粉末を入れたシリコン多結晶製容器、炭素を気相成膜したシリコンウェーハ、炭素粒子を含む有機溶剤を塗布しベーキングしたシリコンウェーハ、あるいは炭素を所定量含有させた多結晶シリコンをルツボ内に投入することによりシリコン単結晶に炭素をドープする方法が提案されている。これらの方法を用いれば前述のような問題を解決可能である。しかしながら、これらの方法はいずれも多結晶シリコンの加工やウェーハの熱処理などが伴い、炭素ドープ剤の準備が容易ではない。更にはドープ剤を調整するための加工やウェーハ熱処理において不純物の汚染を受ける可能性もあった。
また、炭素と窒素を同時にドープして、グローンイン欠陥が少なく且つIG能力が高いシリコン単結晶を得る方法が特許文献5及び特許文献6に開示されている。シリコン単結晶中に窒素をドープする方法としては、表面に窒化珪素膜を形成したウェーハを多結晶原料に混入する方法(例えば特許文献7参照)が一般的に用いられている。しかし、これらの方法でもやはり、炭素をドープする際には上記のような課題が残っていた。
特開平11−302099号公報 特開2002−293691号公報 特開2003−146796号公報 特開平11−312683号公報 特開2001−199794号公報 国際公開第01/79593号公報 特開平5−294780号公報
本発明は、上述の問題点を鑑みなされたものであり、その目的は、シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープでき、さらにシリコン単結晶中の炭素濃度を精度良く制御できる炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、チョクラルスキー法により炭素をドープしてシリコン単結晶を製造する方法において、有機化合物、炭素粉末及びシリコンウェーハ、有機化合物及び炭素粉末、の中から選択されるいずれか1つの炭素ドープ剤とシリコン多結晶原料とをルツボ内に充填して溶融した後、該融液からシリコン単結晶を育成することを特徴とする炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法である。
このように、有機化合物、炭素粉末及びシリコンウェーハ、有機化合物及び炭素粉末、の中から選択されるいずれか1つの炭素ドープ剤とシリコン多結晶原料とをルツボ内に充填して溶融した後、該融液からシリコン単結晶を育成することで、容易に且つ高精度でシリコン単結晶中に炭素をドープすることができる。
この場合、前記有機化合物、前記炭素粉末及びシリコンウェーハ、前記有機化合物及び炭素粉末からなる炭素ドープ剤は、複数枚のシリコンウェーハの間に有機化合物及び/または炭素粉末を挟んだ形状でルツボ内に充填されることが好ましい。
このように、前記有機化合物、前記炭素粉末及びシリコンウェーハ、前記有機化合物及び炭素粉末からなる炭素ドープ剤を複数枚のシリコンウェーハの間に有機化合物及び/または炭素粉末を挟むことにより、有機化合物や炭素粉末をシリコンウェーハの間に固定できる。更に有機化合物の場合、原料溶融時に有機化合物がシリコンウェーハに付着するので、有機化合物の構成元素がより確実に原料融液中にドープされる。また、炭素粉末の場合、原料溶融時にアルゴンガスなどの導入不活性ガスによって飛散するのを防止できる。このため、原料融液中の炭素濃度を所望の濃度に制御することが可能となる。
また、前記有機化合物及び炭素粉末からなる炭素ドープ剤は、袋状の有機化合物中に炭素粉末を封入した形状でルツボ内に充填されることが好ましい。
このように、前記有機化合物及び炭素粉末からなる炭素ドープ剤を、袋状の有機化合物中に炭素粉末を封入した形状でルツボ内に充填すれば、原料を溶融する際不活性ガスによって炭素粉末が飛散するのを防止するなどの効果があり、確実に原料融液中に炭素をドープすることができる。
この場合、前記有機化合物として、主構成元素が炭素及び水素、または、炭素、水素及び酸素からなるものを用いることが好ましい。
このように、前記有機化合物として、主構成元素が炭素及び水素、または、炭素、水素及び酸素からなるものを用いることにより、シリコン結晶中に炭素をドープすることができる。また、炭素以外の元素はシリコン単結晶中に溶解してもシリコンの性能に悪影響を及ぼす不純物とはならないという利点がある。
さらに、前記有機化合物として、主構成元素に炭素と窒素を含むものを用いても良い。
このように、前記有機化合物として、主構成元素に窒素を含むものを用いることにより、シリコン単結晶中に炭素の他に窒素もドープすることができる。
前記有機化合物として、ポリエチレン、ビニル系ポリマー、ナイロンのいずれか1つ以上を用いることができる。
このように、ポリエチレン、ビニル系ポリマー、ナイロン等を用いれば、これらは安価な材料であるので低コストで炭素をドープすることができる。
そして本発明は、本発明のシリコン単結晶の製造方法により製造される炭素ドープのシリコン単結晶である。
本発明のシリコン単結晶の製造方法により、所望濃度で炭素をドープしたシリコン単結晶を得ることができる。
以上説明したように、本発明により、原料溶融中に不活性ガスによって炭素のドープ剤が飛散する等の問題が解決され、シリコン単結晶中の炭素濃度を目標値に精度良く制御することができ、炭素ドープのシリコン単結晶を容易に低コストで製造できる。また、本発明を用いれば炭素と窒素を同時にドープすることも可能であり、炭素濃度及び窒素濃度の制御性に優れ、且つ安価でしかも極めて容易に実施することができる。
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の炭素をドープしたシリコン単結晶を製造する方法を実施する際に用いる単結晶引上げ装置の一例である。単結晶引上げ装置20のメインチャンバー1内には、溶融された原料融液4を収容するための石英ルツボ5とその石英ルツボ5を支持する黒鉛ルツボ6が設けられている。
石英ルツボ中に、本発明の炭素ドープのシリコン単結晶の原料である多結晶シリコンと炭素ドープ剤を充填する。この時基板の抵抗率を決定するリンやホウ素などの抵抗率制御用のドーパントも添加する。本発明に用いられる炭素ドープ剤は、有機化合物、炭素粉末及びシリコンウェーハ、有機化合物及び炭素粉末、のうちいずれか1つである。有機化合物としては、ポリエチレンやビニル系ポリマーなどの炭素及び水素、または炭素、水素及び酸素を主構成元素とするものを用いることができる。このような有機化合物を用いれば、炭素以外の元素は、原料融液中に溶解してもシリコンの特性に悪影響を与える不純物とはならないし、あるいは原料溶融時に気体となって飛散するので、単結晶育成上問題とならないという大きな利点がある。その上、これらの有機化合物は安価であり、高純度のものを容易に入手できる。従って、ドープした有機化合物の量と組成等が分かればシリコン中の炭素ドープ量が計算できる。また、炭素粉末としては、純度、粒度など特に制限はないが、高純度炭素粉末を用いた方が炭素粉末由来の不純物によってOSFなどの欠陥発生を防止することができるので好ましい。ここでの高純度炭素粉末とは、例えば純度99.99%以上、灰分0.01%以下の炭素粉末を指す。
上記の炭素ドープ剤は、例えば図2に示すように、複数枚のシリコンウェーハ16に有機化合物17及び/または炭素粉末18を挟んだ形状で石英ルツボ5内に充填するのが好ましい。図2では2枚のシリコンウェーハに挟んだ例を示しているが、有機化合物17や炭素粉末18の量に合わせてウェーハ数を増やしても良い。
シリコンウェーハ16は、ポリッシュドウェーハのような高価なものでなくても、ケミカルエッチドウェーハ程度で十分である。また、表面の清浄度に問題が無ければアズスライスウェーハ程度の表面状態で十分であり、これらはより安価に入手することが可能である。
石英ルツボ5中に原料を充填した後、真空ポンプ(不図示)を稼動させてガス流出口9から排気しながら引上げチャンバー2に設置されたガス導入口10からArガスを流入し、内部をAr雰囲気に置換する。
次に、黒鉛ルツボ6を囲繞するように配置されたヒーター7で加熱し、原料を溶融させて原料融液4を得る。この時、有機化合物17であれば、溶融時にシリコンウェーハ16に付着し、また蒸発してもシリコンウェーハ16に確実に捕獲される。そして、シリコンウェーハ16が融解することにより、有機化合物17を構成する元素が融液4中に溶け込み炭素がドープされる。炭素粉末18を用いた場合、シリコンウェーハ16に挟むことによって溶融中にArガスにより飛散することなく融解し原料融液4中に溶け込む。このように、溶融時に炭素が失われることが無いため、原料融液4中の炭素濃度を所望の濃度に高精度で制御することが可能となる。
原料を溶融後、種結晶13を原料融液4に浸漬し、種結晶13を回転させながら引き上げて棒状のシリコン単結晶3を育成する。こうして、所望濃度の炭素がドープされたシリコン単結晶を製造する。
本発明の他の実施形態では、ポリエチレンやビニル系ポリマーなどの有機化合物を袋状に加工し、その中に炭素粉末を封入した炭素ドープ剤を作製する。この炭素ドープ剤をシリコン多結晶、抵抗率を決定するドーパントと共に石英ルツボ中に充填する。そして、上記と同様の方法で原料を溶融し結晶を育成することにより、所望濃度の炭素がドープされたシリコン単結晶を製造する。この場合も、炭素粉末を封入した有機化合物の袋をシリコンウェーハの間に挟んで石英ルツボ中に充填しても良く、この方法によって炭素粉末等の飛散をより確実に防止することができる。
また、ここではポリエチレンやビニル系ポリマー等の炭素及び水素、あるいは、炭素、水素及び酸素からなる有機化合物を用いて炭素をドープしたシリコン単結晶の製造方法を説明したが、本発明では有機化合物として、ナイロン等の炭素と窒素を主構成元素に含むものを用いても良い。この場合、原料溶融時に炭素の他にも窒素が原料融液中に溶け込むので、このような原料融液から結晶を引き上げると、炭素に加えて窒素もドープされたシリコン単結晶を得ることができる。これにより、炭素及び窒素を極めて容易にドープすることができ、安価で高純度の炭素及び窒素ドープのシリコン単結晶を製造することが可能となる。
(実施例1)
口径18インチ(450mm)の石英ルツボ内に、直胴100cmにてシリコン単結晶中の炭素濃度が3×1016(atoms/cc New ASTM)となるようなポリエチレンの量を2枚のケミカルエッチドシリコンウェーハに挟み、シリコン多結晶原料を70kg、抵抗調整用のボロンドーパントと共に充填した。これらを溶融した後、直径150mm、直胴長さ100cmの炭素ドープのP型シリコン単結晶を育成した。このようなシリコン単結晶を5本製造し、それぞれ直胴100cmの位置からウェーハ状のサンプルを採取し、炭素濃度及びライフタイムを測定した。
その結果、表1に示すように、炭素濃度の平均は3.06×1016(atoms/cc New ASTM)、標準偏差σは0.20であった。また、ライフタイムの平均値は582(μsec)、標準偏差σは38であった。
Figure 0004507690
(実施例2)
高純度炭素粉末を2枚のケミカルエッチドシリコンウェーハに挟み、これを炭素ドープ剤として石英ルツボ内に充填したことを除いては、実施例1と同じ条件で5本のP型シリコン単結晶を製造した。高純度炭素粉末には、純度>99.99%、灰分<0.01%、粒径1〜100μmの炭素粉末を用いた。これらのシリコン単結晶の直胴100cmの位置からそれぞれウェーハ状のサンプルを採取し、炭素濃度及びライフタイムを測定した。
その結果、表1に示すように、炭素濃度の平均は3.01×1016(atoms/cc New ASTM)であり、標準偏差σは0.12であった。また、ライフタイムの平均値は580(μsec)、標準偏差σは45であった。
(比較例1)
実施例2と同じ高純度炭素粉末を、ウェーハに挟まずに直接シリコン多結晶原料とともに石英ルツボ中に充填したことを除いては、実施例1及び2と同じ条件で5本のP型シリコン単結晶を製造した。これらのシリコン単結晶の直胴100cmの位置からそれぞれウェーハ状のサンプルを採取し、炭素濃度及びライフタイムを測定した。
その結果、表1に示すように、炭素濃度の平均は2.82×1016(atoms/cc New ASTM)であり、標準偏差σは0.32であった。またライフタイムの平均値は560(μsec)、標準偏差σは44であった。
実施例1及び2では、目標値とほぼ同じ炭素濃度となり、更に5本のサンプル内での炭素濃度のばらつきが小さかった。一方比較例1では、5本のサンプルでの炭素濃度の平均値が実施例より小さくなり、ばらつきが実施例よりも大きくなった。しかも、比較例では結晶の乱れが多く、単結晶の製造時間が実施例より平均して約3割多く要した。
このように、本発明の製造方法を用いれば、所望の炭素濃度のシリコン単結晶を安定して得ることができることが判る。
(実施例3)
口径32インチ(800mm)の石英ルツボ内に、シリコン多結晶原料を360kgと実施例2と同様の高純度炭素粉末をケミカルエッチドウェーハに挟んで石英ルツボ内に充填した。このとき直胴140cmでシリコン中の炭素濃度が6×1016(atoms/cc New ASTM)となるように計算して炭素粉末量を調整した。さらに抵抗調整用のボロンドーパントも充填し、ヒーターを用いて加熱し原料を溶融した。そして、MCZ(Magnetic field applied czochralski)法を用い、中心磁場強度3000Gの水平磁場を印加しながら、直径300mm、直胴長さ140cmのP型シリコン単結晶を育成した。その後、直胴140cmの位置でウェーハ状のサンプルを採取し炭素濃度を測定したところ、炭素濃度は6×1016(atoms/cc New ASTM)となった。
このように、本発明の製造方法を用いれば、引き上げる結晶の直径や磁場の印加の有無に関係なく、目的とする炭素濃度に制御することが可能である。
(実施例4)
炭素ドープ剤としてナイロンを用い2枚のケミカルエッチドシリコンウェーハに挟んで石英ルツボ内に充填したことを除いては、実施例1と同じ条件で直径150mm、直胴長さ100cmのP型シリコン単結晶を育成した。その後、直胴100cmの位置でウェーハ状のサンプルを採取し炭素濃度を測定したところ、炭素濃度は3×1016(atoms/cc New ASTM)であった。このように、主構成元素に炭素と窒素を含むナイロンを炭素ドープ剤に用いることによって、炭素と窒素をドープしたシリコン単結晶を製造することができた。
また、上記では、有機化合物または炭素粉末をシリコンウェーハの間に挟んで石英ルツボ内に充填する場合を例として挙げたが、有機化合物のみ、あるいは炭素粉末を封入した袋状の有機化合物を石英ルツボ中に充填した場合も、上記とほぼ同様に安定して炭素ドープのシリコン単結晶を製造することができた。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、如何なるものであっても本発明の技術範囲に包含される。例えば、本発明は製造されるシリコン単結晶の結晶方位、導電型、抵抗率などに限定されることなく適用できる。
本発明の炭素をドープしたシリコン単結晶の製造方法で用いられるシリコン単結晶製造装置の一例を示す概略図である。 本発明のシリコン単結晶の原料を石英ルツボ内に充填した状態を模式的に表した図である。
符号の説明
1…メインチャンバー、 2…引上げチャンバー、 3…シリコン単結晶、
4…原料融液、 5…石英ルツボ、 6…黒鉛ルツボ、 7…ヒーター、
8…断熱部材、 9…ガス流出口、 10…ガス導入口、 11…ガス整流筒、
12…遮熱部材、 13…種結晶、 15…多結晶シリコン、
16…シリコンウェーハ、 17…有機化合物、 18…炭素粉末、
20…単結晶引上げ装置。

Claims (5)

  1. チョクラルスキー法により炭素をドープしてシリコン単結晶を製造する方法において、有機化合物、炭素粉末及びシリコンウェーハ、有機化合物及び炭素粉末、の中から選択されるいずれか1つの炭素ドープ剤を、複数枚のシリコンウェーハの間に有機化合物及び/または炭素粉末を挟んだ形状で、シリコン多結晶原料とともにルツボ内に充填して溶融した後、該融液からシリコン単結晶を育成することを特徴とする炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法。
  2. チョクラルスキー法により炭素をドープしてシリコン単結晶を製造する方法において、有機化合物及び炭素粉末からなる炭素ドープ剤を、袋状の有機化合物中に炭素粉末を封入した形状で、シリコン多結晶原料とともにルツボ内に充填して溶融した後、該融液からシリコン単結晶を育成することを特徴とする炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記有機化合物として、主構成元素が炭素及び水素、または、炭素、水素及び酸素からなるものを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記有機化合物として、主構成元素に炭素と窒素を含むものを用い、炭素に加えて窒素をドープすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記有機化合物として、ポリエチレン、ビニル系ポリマー、ナイロンのいずれか1つ以上を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のいずれか1項に記載の炭素ドープのシリコン単結晶の製造方法。
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