JP5061728B2 - シリコン単結晶の育成方法 - Google Patents

シリコン単結晶の育成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5061728B2
JP5061728B2 JP2007142988A JP2007142988A JP5061728B2 JP 5061728 B2 JP5061728 B2 JP 5061728B2 JP 2007142988 A JP2007142988 A JP 2007142988A JP 2007142988 A JP2007142988 A JP 2007142988A JP 5061728 B2 JP5061728 B2 JP 5061728B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
carbon
silicon single
silicon
crucible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007142988A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008297139A (ja
JP2008297139A5 (ja
Inventor
亮二 星
将 園川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2007142988A priority Critical patent/JP5061728B2/ja
Priority to DE112008001201T priority patent/DE112008001201T5/de
Priority to KR1020097024707A priority patent/KR101465425B1/ko
Priority to PCT/JP2008/001029 priority patent/WO2008146443A1/ja
Priority to US12/450,807 priority patent/US20100116195A1/en
Publication of JP2008297139A publication Critical patent/JP2008297139A/ja
Publication of JP2008297139A5 publication Critical patent/JP2008297139A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5061728B2 publication Critical patent/JP5061728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/02Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method adding crystallising materials or reactants forming it in situ to the melt
    • C30B15/04Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method adding crystallising materials or reactants forming it in situ to the melt adding doping materials, e.g. for n-p-junction
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/02Elements
    • C30B29/06Silicon
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof

Description

本発明はメモリーやCPUなど半導体デバイスの基板として用いられるシリコンウェーハを切り出すシリコン単結晶の育成方法に関するものであり、特に最先端分野で用いられている炭素をドープして結晶欠陥及び不純物ゲッタリングのためのBMD密度を制御したシリコン単結晶の育成方法に関するものである。
メモリーやCPUなど半導体デバイスの基板として用いられるシリコンウェーハを切り出すシリコン単結晶は、主にチョクラルスキー法(Czochralski Method、以下CZ法と略称する)により製造されている。
CZ法により作製されたシリコン単結晶中には酸素原子が含まれており、該シリコン単結晶から切り出されるシリコンウェーハを用いデバイスを製造する際、シリコン原子と酸素原子とが結合し酸素析出物(Bulk Micro Defect;以下BMDと略称する)が形成される。このBMDは、ウェーハ内部の重金属などの汚染原子を捕獲しデバイス特性を向上させるIG(Intrinsic Gettering)能力を有することが知られ、ウェーハのバルク部でのBMD密度が高くなるほど高性能のデバイスを得ることができる。すなわち、ウェーハ中に形成される酸素析出物が多いと、デバイスの高性能化につながる。
また、前記シリコンウェーハ中に形成される酸素析出物の量は、シリコン単結晶中の酸素濃度、シリコン単結晶の引き上げ中または引き上げ後に受ける熱履歴およびシリコン単結晶中の炭素濃度等に依存することが知られている。
しかし、酸素濃度を高くすることで酸素析出物の量を増やすことはできるが、その一方で、デバイスに悪影響を及ぼすOSF(Oxidation‐induced Stacking Fault)欠陥が発生しやすくなるという問題があった。このOSFがシリコンウェーハ上のデバイス活性領域に存在すると、リーク電流増大などの不良原因となっていた。このため、IG能力に優れ、さらにはOSF密度が低減されたシリコン単結晶ウェーハが望まれている。
このような要望に対し、シリコン単結晶中に炭素を意図的にドープして、OSFを抑制することが知られている。これは炭素の結晶格子はSi結晶格子よりも小さく、発生したひずみが吸収され、ウェーハ中に酸素が存在した場合にも格子間Siの析出が抑えられるためである。また、炭素をドープすることによって、ウェーハ表面近傍の活性領域より内部に微小欠陥を発生させ、IG能力を向上させることもできる。このため、近年では、シリコンウェーハ中のOSF欠陥を制御しつつ十分なIG能力を付与するために、炭素を意図的にドープしてシリコン単結晶を製造することが行われている。
単結晶に炭素をドープする方法としては、ガスドープ(特許文献1参照)、高純度炭素粉末(特許文献2参照)、炭素塊(特許文献3参照)などが提案されている。しかしながら、ガスドープでは結晶が乱れた場合の再溶融が不可能である、高純度炭素粉末では原料溶融時に導入ガス等によって高純度炭素粉末が飛散する、炭素塊では炭素が溶けにくい上に育成中の結晶が乱れる、という問題がそれぞれあった。
これらの問題を解決できる手段として、特許文献4では、炭素粉末を入れたシリコン多結晶製容器、炭素を気相成膜したシリコンウェーハ、炭素粒子を含む有機溶剤を塗布しベーキングしたシリコンウェーハ、あるいは炭素を所定量含有させた多結晶シリコンをルツボ内に投入することによりシリコン単結晶に炭素をドープする方法が提案されている。これらの方法を用いれば前述のような問題を解決可能である。しかしながら、これらの方法はいずれも多結晶シリコンの加工やドープ用ウェーハの熱処理などが伴い、炭素ドープ剤の準備が容易ではない。更にはドープ剤を調整するための加工やウェーハ熱処理において不純物の汚染を受ける可能性もあった。
また、上記の問題を解決できる手段として、特許文献5では、炭素粉末をウェーハに挟む方法が提案されている。しかし、この方法では、最初にドープすることはできるものの、炭素濃度の変更ができない、また、ひとつのルツボから複数本の単結晶を引上げる場合に2本目以降の結晶を引上げる際にこの方法でドーパントの追加をすることができないという問題があった。
特開平11−302099号公報 特開2002−293691号公報 特開2003−146796号公報 特開平11−312683号公報 特開2005−320203号公報
本発明は、上述の問題点を鑑みてなされたものであり、シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープでき、また、該シリコン単結晶を問題なく無転位化でき、さらに該シリコン単結晶中の炭素濃度を精度良く制御できる炭素ドープのシリコン単結晶の育成方法を提供する。また、さらには従来困難であった炭素の追加ドープを容易に行うことができる炭素ドープのシリコン単結晶の育成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、チョクラルスキー法により炭素を添加したルツボ中の原料融液からシリコン単結晶を育成する炭素ドープシリコン単結晶の育成方法において、前記ルツボ中の原料に炭素を添加するドープ剤として押出成形材またはモールド成形材を用いることを特徴とするシリコン単結晶育成方法である(請求項1)。
このように、押出成形材またはモールド成形材をルツボ中の原料に炭素を添加するドープ剤として用いて炭素ドープシリコン単結晶を育成することで、育成する結晶の単結晶化に悪影響を及ぼすことなく、該シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープすることができる。
この場合、前記押出成形材またはモールド成形材からなるドープ剤は、押出成形材またはモールド成形材を粒状に砕いたものとすることが好ましい(請求項2)。
押出成形材やモールド成形材は比較的もろいので容易に砕くことができ、このように押出成形材またはモールド成形材を粒状に砕いたものをドープ剤として用いて炭素ドープシリコン単結晶を育成することで、ドープ量をより正確に制御してシリコン単結晶中に炭素をドープできるとともに、より容易且つ低コストにドープすることが可能となる。この場合、該ドープ剤の大きさは特に限定されるものではないが、0.1〜30mmとするのが好ましい。
また、前記ドープ剤を、シリコン原料とともにルツボ内に入れた後、原料を溶融し単結晶を育成することが好ましい(請求項3)。
このように、例えば粒状に砕いた押出成形材またはモールド成形材からなるドープ剤をシリコン原料とともにルツボ内に入れた後、原料を溶融し単結晶を育成することで、該シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープすることができ、無転位の炭素ドープシリコン単結晶を得ることができる。また、押出成形材またはモールド成形材からなるドープ剤が粒状であれば、所望の量を秤量することも容易となるため、原料融液中の炭素濃度を所望の濃度に制御することも容易となる。
また、前記ドープ剤を、シリコン原料または融液の入ったルツボに上方から投下した後、単結晶を育成することができる(請求項4)。
このように、例えば粒状に砕いた押出成形材またはモールド成形材からなるドープ剤を、シリコン原料または融液の入ったルツボに上方から投下した後、単結晶を育成することで、ひとつのルツボから複数本の単結晶を引上げる場合に2本目以降の結晶を引上げる際にドーパントの追加をすることが可能となる。このような追加ドープは従来法では非常に困難であり、本発明が有効である。
本発明に係る炭素ドープのシリコン単結晶の育成方法は、チョクラルスキー法により炭素を添加したルツボ中の原料融液からシリコン単結晶を育成する場合に、シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープでき、また、該シリコン単結晶を問題なく無転位化でき、さらにシリコン単結晶中の炭素濃度を精度良く制御できる炭素ドープのシリコン単結晶の育成方法を提供することができる。また、本発明を用いればドーパントの追加を行うことも可能であり、炭素濃度の制御性に優れ、且つ安価でしかも極めて容易に実施することができる。
前述のように、従来の技術では、再溶融の困難性、高純度炭素粉末の飛散、育成中の結晶の乱れ、炭素ドープ剤の準備の困難性、不純物の汚染の可能性等の問題があった。また、さらに、炭素濃度の変更が困難であり、ひとつのルツボから複数本の単結晶を引上げる場合に2本目以降の結晶を引上げる際にドーパントの追加をすることができないという問題があった。
ここで、ドープ剤として用いられる炭素材としては、従来半導体産業において工業的に広く用いられているCIP(等方性)成形材が用いられ、CIP成形材は、細かく粉砕された原料を静水圧で固めるため、緻密で均質な組織をもっており、しかし、緻密であるためにシリコン融液中で反応し難く、容易には溶解しないという問題があった。
一般に、黒鉛材は原料を粉砕後、捏合、成形、焼成、黒鉛化を経て作られるが、形成工程の違いにより前記CIP(等方性)成形材の他、押出成形材、モールド(型込)成形材の3種に分けられる。この内、CIP成形材は、上記のように、細かく粉砕された原料を静水圧で固めるため、緻密で均質な組織をもっており、半導体産業において工業的に広く用いられている。しかし、前記CIP成形材は緻密であるためにシリコン融液中で反応し難く、容易には溶解しないという問題があった。
一方で、CIP(等方性)成形材と同様に黒鉛材である押出成形材やモールド成形材は、構成粒子が比較的大きく、硬度も低い。また、これらの材料はCIP成形材に比較してポーラス(多孔性)である。そこで、本発明者は、押出成形材やモールド成形材はシリコンとの反応性が高いのではないかと考え、鋭意実験および検討を行った。その結果、前記押出成形材やモールド成形材はシリコン融液に非常に容易に溶解することを見出した。
さらに、本発明者は、前記押出成形材またはモールド成形材をドープ剤として使用し、該ドープ剤をシリコン原料とともにルツボ内に入れた後、原料を溶融し単結晶を育成することで、シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープでき、また、該シリコン単結晶を問題なく無転位化でき、さらにシリコン単結晶中の炭素濃度を精度良く制御できることを見出した。また、該ドープ剤をシリコン原料または融液の入ったルツボに上方から投下した後、単結晶を育成することで、ひとつのルツボから複数本の単結晶を引上げる場合に2本目以降の結晶を引上げる際に従来困難とされていたドーパントの追加をすることを可能とした。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の炭素をドープしたシリコン単結晶を製造する方法を実施する際に用いるチョクラルスキー法(CZ法)による単結晶引上げ装置の一例である。単結晶引上げ装置のメインチャンバー1内には、溶融された原料融液4を収容するための石英ルツボ5とその石英ルツボ5を支持する黒鉛ルツボ6が設けられている。
石英ルツボ中に、本発明の炭素ドープのシリコン単結晶の原料である多結晶シリコンと炭素ドープ剤を充填する。本発明に用いられる炭素ドープ剤は、押出成形材またはモールド成形材である。前述のように、押出成形材やモールド成形材はシリコンとの反応性がよく、極めて溶解しやすいので、投入するドープ剤の大きさは特に限定されるものではないが、濃度制御性、作業性の面から、0.1〜30mmであるのが好ましい。図1に示されるような単結晶引上げ装置の炉内に石英ルツボ5を装備して、CZ法を用いて結晶を育成する。CZ法では融液が充填されたルツボ5と、該ルツボを取り囲むように配置されたヒーター7を有する。このルツボ中に種結晶を浸漬した後、溶融液から棒状の単結晶3が引き上げられる。ルツボは結晶成長軸方向に昇降可能であり、結晶成長中に結晶化して減少した融液の液面下降分を補うように該ルツボを上昇させる。これにより、融液表面の高さは常に一定に保たれる。なお、単結晶の育成においては、ヒーター7の外側に断熱部材8が設けられチャンバーを保護するようにし、結晶の冷却を促進するためガス整流筒11、遮熱部材12を設けるようにしてもよい。
この場合、ルツボ内に添加される炭素ドープ剤は、例えば図2に示すように、砕いて粒状にして純化処理した炭素粒15を溶融前のシリコン多結晶原料14とともに石英ルツボ5内に充填するのが好ましい。
そして、石英ルツボ5中に原料を充填した後、真空ポンプ(不図示)を稼動させてガス流出口9から排気しながら引上げチャンバー2に設置されたガス導入口10からArガスを流入し、内部をAr雰囲気に置換する。
次に、黒鉛ルツボ6を囲繞するように配置されたヒーター7で加熱し、原料を溶融させて原料融液4を得る。この時、前記ドープ剤である炭素粒15が融液4中に溶け込み炭素が添加される。炭素粒15は極めて融解しやすいので、すばやく融解し原料融液4中に溶け込む。粒径を例えば0.1〜30mmとすることで、Arガスにより飛散することなく原料融液中に融解することができる。このように、融解時に炭素が失われることが無いため、原料融液4中の炭素濃度を所望の濃度に高精度で制御することが可能となる。
原料およびドープ剤を溶融後、種結晶を原料融液4に浸漬し、種結晶を回転させながら引き上げて棒状のシリコン単結晶3を育成する。こうして、所望濃度の炭素がドープされたシリコン単結晶を製造する。
また、図3に示されるように、原料を融解中あるいは融解後に投下部品13から所望の量の前記ドープ剤である炭素粒15をルツボ内に投入することも可能である。この方法であれば、例えば、ひとつのルツボで複数本の単結晶インゴットを育成する場合に、1本目を育成後、ルツボ内に追加原料を入れる必要がある時、追加原料とともに、あるいは、原料を追加した後に、ルツボに上方からドープ剤を投入することができる。
以下に本発明の実施例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
単結晶引上げ装置の炉内に直径22インチ(550mm)の石英ルツボを装備して、CZ法を用いて直径8インチ(200mm)のシリコン単結晶を育成した。上記のようなCZ法において、シリコン多結晶原料と炭素粒を用意し、該炭素粒をシリコン原料とともに前記石英ルツボ内に入れた。この時の炭素粒重量は偏析現象の計算から、直胴0cmにて該シリコン単結晶中のカーボン濃度が0.8ppmaとなるような量とした。該炭素粒はモールド成形材を粒径3―10mmに砕き、純化処理したものを用いた。該シリコン原料と該炭素粒とをともに溶融し、その後単結晶種を融液に浸けた後、直径8インチ(200mm)のシリコン単結晶を育成した。この結晶シリコンの直胴部から数箇所ウェーハ状のサンプルを切り出し、FT―IR法にて炭素濃度を測定した。その結果を図4に示した。
(比較例1)
炭素粒をルツボに入れなかったことを除いて、実施例1と同じ条件で直径8インチ(200mm)のシリコン単結晶を育成した。実施例1と同じ位置からウェーハ状のサンプルを切り出し、FT―IR法にて炭素濃度を測定した。その結果、どの位置でも炭素濃度は測定下限0.03ppma以下であった。
図4に示されたように、実施例1では計算値通りの炭素濃度が得られた。また結晶のライフタイムを調べたところ、比較例1における炭素ドープ無し結晶のライフタイムと同程度であり、重金属等の汚染も無く、しかも、結晶が有転位化することもなく、実施例1において得られた単結晶は問題なく無転位化されていることが確認できた。このことから、炭素粒をドープしたことで、シリコン結晶中に狙い通りに炭素が取り込まれたことが証明された。
(実施例2)
実施例1で用いた単結晶引上げ装置よりもひとまわり小さな単結晶引上げ装置の炉内に直径18インチ(450mm)のルツボを装備して、シリコン原料を溶融し、直径5インチ(125mm)のシリコン単結晶の引き上げを行った。このときシリコン原料を溶融している途中で、図3のように、上方から炭素粒をルツボ内に投入する方法を試みた。該炭素粒はモールド成形材を粒径3―10mmに砕き純化処理したものを用いた。また、ドープ量は直胴長さ0cmのときに該シリコン単結晶中の炭素濃度が1.0ppmaになる量とした。該シリコン原料が完全に溶解した後、単結晶種を融液に浸け、直径5インチ(125mm)のシリコン単結晶を育成した。該シリコン単結晶の直胴部から数箇所ウェーハ状のサンプルを切り出し、FT―IR法にて炭素濃度を測定した。その結果、図5に示したように計算値通りの炭素濃度が得られた。また、得られたシリコン単結晶は、重金属等の汚染も無く、問題なく無転位化されていることが確認できた。
(比較例2)
炭素ドープ剤として、CIP成形材を適度(1〜3mm程度)に砕いたものを用いたこと以外は、実施例2と同じ条件で直径5インチ(125mm)結晶を育成した。シリコン原料が溶解した後、単結晶種を融液に浸け、結晶を引き上げようとしたが、結晶が乱れてしまい全長に渡る単結晶を得ることができなかった。一部単結晶になった部分から、ウェーハ状のサンプルを切り出し、FT―IR法にて炭素濃度を測定した。その結果、炭素濃度は計算値より低い値となった。これはCIP成形材が難溶性であり、シリコン融液に全部溶けきれず、一部解けきれなかったものが異物として融液内に残存し、単結晶化を妨げたためであると考えられる。
実施例2の結果より、実施例1のように初期段階で炭素ドープ量を決めて引上げなくとも、途中で追加することができることが判った。ひとつのルツボから複数本の結晶を引上げる場合などには、追加ドープが必要となるが、この方法を用いて追加すれば炭素濃度の均一性を保つことが可能である。また、CIP成形材をドープ剤として用いた比較例2では、結晶が乱れてしまい全長に渡る単結晶を得ることができなかったのに対し、実施例2では、モールド成形材をドープ剤として用いたことで、重金属等の汚染も無く、問題なく無転位化されたシリコン単結晶が得られた。このことから、炭素ドープのシリコン単結晶を育成する際に、ドープ剤としてCIP成形材ではなくモールド成形材を用いることが非常に有効であることが確認できた。
以上の結果より、本発明に係るシリコン単結晶の育成方法を用いることで、シリコン単結晶中に炭素を容易且つ低コストにドープでき、また、該シリコン単結晶を問題なく無転位化でき、さらにシリコン単結晶中の炭素濃度を精度良く制御できることが明らかとなった。また、さらには、従来困難であった炭素の追加ドープを容易に行うことが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な効果を奏するいかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
上記では、炭素を添加するドープ剤としてモールド成形材を用いている場合につき例を示して説明したが、押出成形材を用いた場合も同様の結果が得られた。
本発明におけるシリコン単結晶引上げ装置の概略図である。 ルツボ中に炭素粒を仕込んだ状態を模式的に表した図である。 ルツボ中に炭素粒を投入する様子を模式的に表した図である。 実施例1において育成されたシリコン単結晶中の炭素濃度の計算値と 実績値を比較したグラフである。 実施例2において育成されたシリコン単結晶中の炭素濃度の計算値と 実績値を比較したグラフである。
符号の説明
1…メインチャンバー、 2…引上げチャンバー、 3…シリコン単結晶、
4…原料融液、 5…石英ルツボ、 6…黒鉛ルツボ、 7…ヒーター、
8…断熱部材、 9…ガス流出口、 10…ガス導入口、 11…ガス整流筒、
12…遮熱部材、 13…投下部品、 14…シリコン原料、15…炭素粒。

Claims (4)

  1. チョクラルスキー法により炭素を添加したルツボ中の原料融液からシリコン単結晶を育成する炭素ドープシリコン単結晶の育成方法において、前記ルツボ中の原料に炭素を添加するドープ剤として押出成形材またはモールド成形材を用いることを特徴とするシリコン単結晶育成方法。
  2. 請求項1に記載の炭素ドープしたシリコン単結晶の育成方法において、前記押出成形材またはモールド成形材からなるドープ剤は、押出成形材またはモールド成形材を粒状に砕いたものとすることを特徴とするシリコン単結晶育成方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の炭素ドープしたシリコン単結晶の育成方法において、前記ドープ剤を、シリコン原料とともにルツボ内に入れた後、原料を溶融し単結晶を育成することを特徴とするシリコン単結晶育成方法。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の炭素ドープしたシリコン単結晶の育成方法において、前記ドープ剤を、シリコン原料または融液の入ったルツボに上方から投下した後、単結晶を育成することを特徴とするシリコン単結晶育成方法。
JP2007142988A 2007-05-30 2007-05-30 シリコン単結晶の育成方法 Active JP5061728B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007142988A JP5061728B2 (ja) 2007-05-30 2007-05-30 シリコン単結晶の育成方法
DE112008001201T DE112008001201T5 (de) 2007-05-30 2008-04-18 Verfahren zum Wachsenlassen eines Silizium-Einkristalls
KR1020097024707A KR101465425B1 (ko) 2007-05-30 2008-04-18 실리콘 단결정의 육성방법
PCT/JP2008/001029 WO2008146443A1 (ja) 2007-05-30 2008-04-18 シリコン単結晶の育成方法
US12/450,807 US20100116195A1 (en) 2007-05-30 2008-04-18 Method for growing silicon single crystal

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007142988A JP5061728B2 (ja) 2007-05-30 2007-05-30 シリコン単結晶の育成方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008297139A JP2008297139A (ja) 2008-12-11
JP2008297139A5 JP2008297139A5 (ja) 2009-11-26
JP5061728B2 true JP5061728B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=40074721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007142988A Active JP5061728B2 (ja) 2007-05-30 2007-05-30 シリコン単結晶の育成方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20100116195A1 (ja)
JP (1) JP5061728B2 (ja)
KR (1) KR101465425B1 (ja)
DE (1) DE112008001201T5 (ja)
WO (1) WO2008146443A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5510359B2 (ja) * 2011-02-21 2014-06-04 信越半導体株式会社 炭素ドープシリコン単結晶の製造方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3980854A (en) * 1974-11-15 1976-09-14 Rca Corporation Graphite susceptor structure for inductively heating semiconductor wafers
JPS58151392A (ja) * 1982-02-26 1983-09-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd かさ比重の大きい酸化物単結晶引上げ用原料の調整方法
JPS6033210A (ja) * 1983-08-02 1985-02-20 Komatsu Denshi Kinzoku Kk 半導体用シリコンの破砕方法
DE4106589C2 (de) * 1991-03-01 1997-04-24 Wacker Siltronic Halbleitermat Kontinuierliches Nachchargierverfahren mit flüssigem Silicium beim Tiegelziehen nach Czochralski
TW429273B (en) * 1996-02-08 2001-04-11 Shinetsu Handotai Kk Method for feeding garnular silicon material, feed pipe used in the method, and method of manufacturing a silicon monocrystal
WO1998005083A1 (fr) * 1996-07-30 1998-02-05 Sony Corporation Cellule electrolytique secondaire non aqueuse
JPH11302099A (ja) 1998-04-21 1999-11-02 Sumitomo Metal Ind Ltd シリコン単結晶の製造方法
JPH11312683A (ja) 1998-04-28 1999-11-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 半導体単結晶シリコンの製造方法
JP4256576B2 (ja) * 2000-08-31 2009-04-22 信越半導体株式会社 半導体単結晶製造装置
JP2002293691A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶並びにシリコンウエーハ
CN101407936A (zh) * 2001-07-05 2009-04-15 Axt公司 生长半导体晶体的方法、装置和晶体产品及装置支撑方法
DE10133635A1 (de) 2001-07-11 2003-02-06 Sgl Carbon Ag Mehrschichtiger Keramik-Verbund
KR20030035152A (ko) * 2001-10-30 2003-05-09 주식회사 하이닉스반도체 반도체웨이퍼 제조방법
US20030101924A1 (en) * 2001-11-15 2003-06-05 Memc Electronic Materials, Inc. Intermittent feeding technique for increasing the melting rate of polycrystalline silicon
JP4507690B2 (ja) 2004-05-10 2010-07-21 信越半導体株式会社 シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶
KR20070072512A (ko) * 2004-08-30 2007-07-04 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 비수계 2 차 전지용 부극 재료, 비수계 2 차 전지용 부극,및 비수계 2 차 전지

Also Published As

Publication number Publication date
US20100116195A1 (en) 2010-05-13
DE112008001201T5 (de) 2010-08-05
JP2008297139A (ja) 2008-12-11
KR20100017406A (ko) 2010-02-16
WO2008146443A1 (ja) 2008-12-04
KR101465425B1 (ko) 2014-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2140046B1 (en) Process for producing poly-crystalline or multi-crystalline silicon
US8864906B2 (en) Method for producing silicon wafer
RU2358905C2 (ru) Способ получения слитков поликристаллического кремния
JP5309170B2 (ja) るつぼに含まれた融液からシリコンから成る単結晶を引き上げる方法、及びこの方法によって製造された単結晶
WO2006106644A1 (ja) SiドープGaAs単結晶インゴットおよびその製造方法、並びに、当該SiドープGaAs単結晶インゴットから製造されたSiドープGaAs単結晶ウェハ
EP1746186B1 (en) A method for producing a silicon single crystal
JPWO2009025337A1 (ja) Igbt用のシリコン単結晶ウェーハ及びigbt用のシリコン単結晶ウェーハの製造方法、igbt用シリコン単結晶ウェーハの抵抗率保証方法
EP1897977B1 (en) Method of growing silicon single crystal
US6491752B1 (en) Enhanced n-type silicon material for epitaxial wafer substrate and method of making same
US20100127354A1 (en) Silicon single crystal and method for growing thereof, and silicon wafer and method for manufacturing thereof
CN113846378A (zh) 用于制造氮掺杂的单晶硅的方法
JP5061728B2 (ja) シリコン単結晶の育成方法
US20060191468A1 (en) Process for producing single crystal
KR20050091783A (ko) P(인)도프 실리콘 단결정의 제조방법 및 p도프 n형실리콘 단결정 웨이퍼
JP2009274888A (ja) シリコン単結晶製造方法及びシリコン単結晶ウェーハ
KR100810566B1 (ko) 안티몬(Sb) 도프된 실리콘 단결정 및 그 성장방법
JP4595450B2 (ja) 炭素ドープシリコン単結晶の製造方法
JP5510359B2 (ja) 炭素ドープシリコン単結晶の製造方法
JP2002293691A (ja) シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶並びにシリコンウエーハ
KR101252915B1 (ko) 단결정 잉곳 제조방법
CN113966414A (zh) 由硅制备半导体晶片的方法
JP2003119095A (ja) フッ化物単結晶の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5061728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250