JP2008087972A - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ育成において、原料シリコン充填による石英ルツボの損傷を簡便に防止する方法を提供する。
【解決手段】 単結晶引き上げ用の原料シリコン1として、単結晶シリコン1aを石英ルツボ13aの中央部領域に配置させ、この単結晶シリコン1aを取り囲むように多結晶シリコン1bを石英ルツボ13aに充填する。ここで、原料シリコン1が石英ルツボ13aの中央部で盛り上がるように充填する。そして、単結晶シリコン1aは、石英ルツボ13aの半径をrとすると、石英ルツボ13aの円筒の中心軸から1/2×rの距離内に配置すると好適である。上記単結晶シリコン1aおよび多結晶シリコン1bは、例えば大きさが数センチから数十センチの多数の破砕物あるいはロッド片で成ることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CZ法(Czochralski Method)によるシリコン単結晶の製造方法に関し、詳しくは原料シリコンを石英ルツボに損傷を与えないように充填し、高品質のシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶の製造方法に関する。
現在、シリコンウェーハとして半導体デバイスに使用されるシリコン単結晶の多くは、いわゆるCZ法といわれる引き上げ方法により育成される。そして、この方法により育成されるシリコン単結晶インゴットは、例えば300mmφのような大口径化になり更にその長尺化が進められている。
CZ法によるシリコン単結晶引き上げは、例えば図3に示すような単結晶引き上げ装置を用いて行われる。ここで、図3はその単結晶引き上げ装置内の状態を概略的に示した模式的な縦断面図である。単結晶引き上げ装置には、円筒形状のメインチャンバ11内にシリコン融液12を保持する石英ルツボ13aおよびその外側の黒鉛ルツボ13bからなる二重構造のルツボ13、該ルツボ13を周囲から加熱するヒータ14、該ヒータ14から引き上げられるシリコン単結晶15への輻射熱を遮蔽する輻射シールド16が設置されている。
更に、石英ルツボ13の回転および昇降を行うための支持軸17が備えられ、ヒータ14の外側に位置しメインチャンバ11との間に断熱部材18が配置されている。そして、ワイヤから成る引き上げ軸19が、シリコン単結晶15のネック上部の種結晶を保持するシードチャック(不図示)と連結しており、プルチャンバ20からメインチャンバ11内に垂下してシリコン単結晶を所定の速度で引き上げるようになっている。
この引き上げ装置においては、シリコン単結晶に例えばボロン、ヒ素、リンなどの有効不純物を添加する機構、部材等が備えられていても構わないが、発明の説明を簡明にするために省略する。
シリコン単結晶の引き上げでは、先ず原料シリコンを石英ルツボ13a内に充填した後、メインチャンバ11内に希ガスを流入させ希ガス雰囲気で原料シリコンを溶融しシリコン融液12を石英ルツボ13a内に形成する。次いで、シードチャックに取り付けた種結晶をシリコン融液12に着液する。そして、引き上げ軸19を一方向に回転させながら所定の速度で引き上げ、同時に支持軸17により石英ルツボ13を同方向又は逆方向に回転させて、所要の直胴部の直径および長さのシリコン単結晶15を育成させる。ここで、支持軸17は上方駆動されシリコン融液12の融液面が一定の高さに維持される。このようにして、シリコン単結晶15は、いわゆるネック部、ショルダー部、ボディ部およびテール部の順に育成される。
上記シリコン単結晶の引き上げにおいて、1回の引き上げにより、300mmφのような大口径でより長い製品部位(直胴部)を得るために、石英ルツボ13aへの原料シリコンの充填は大容量チャージ化の傾向にある。このため、従来の技術では、原料シリコンとして充填される多結晶シリコンの重量化による石英ルツボ13aの内壁面での損傷、それに伴うシリコン単結晶の有転位化率の上昇、更には原料シリコンの溶融時間の増大等の問題が生じるようになってきた。
この石英ルツボ13aの内壁面に生じる損傷とは、原料シリコンの溶融時においてその自重により上記内壁面に凹凸部が形成され、更にその一部が剥脱されることである。この剥脱した石英は、シリコン融液12に不純物として取り込まれ、シリコン単結晶の有転位化によるその製造歩留り低下の要因になる。
図4を参照してこの損傷について概略的に説明する。図4は、石英ルツボ13aに原料シリコンとして多結晶シリコン21を充填し、それが溶融する過程を示した石英ルツボ内の模式的な縦断面図である。図4(a)に示すように、多結晶シリコン21は、例えば大きさが数センチから数十センチの多数の破砕物あるいはロッド片であり、石英ルツボ13aの中央部が盛り上がるようにマウントされ充填される。ここで、中央部が盛り上げるようにマウントするのは、より多くの多結晶シリコン21が石英ルツボ13aに充填できるようにするためである。
次のヒータ14の加熱による多結晶シリコン21の溶融では、石英ルツボ13a内の下方の外周部からその融解が生じてシリコン融液12が形成され、図4(b)に示すように、石英ルツボ13aの下方の中央部の融解が遅れる。これは、ヒータ14から黒鉛ルツボ13bを介して供給される熱量の違いから石英ルツボ13a内の下方中央部の温度が下方外周部のそれより低くなるからである。そして、その中央部に未溶融の原料シリコン柱状部22が形成され、更にその上方において横方向に拡がった未溶融の原料シリコン庇部23が形成される。なお、多結晶シリコン21が溶融しシリコン融液12になった領域では、多数の破砕物あるいはロッド片の間の隙間が消滅することからその容積は縮小する。
そして、庇部23は、中央部にマウントされた多結晶シリコン21により図4(b)に記す自重Cを受け、石英ルツボ13aの内壁面を斜め下方に押圧する。この押圧により、石英ルツボ13aの内壁面に凹凸が形成される。ここで、大容量化し重量化した多結晶シリコン21の溶融時間の増大を抑制するためにヒータ14の加熱温度を上げると、上記凹凸の形成が顕著になってくる。
そして、更に多結晶シリコン21の溶融が進むと、図4(c)に示すように、原料シリコン柱状部22の底部の融解により、多結晶シリコン21の全体が石英ルツボ13aの底面側に沈み込むようになる。この時に、原料シリコン庇部23は自重Bにより、石英ルツボ13aの内壁面を摺接して下方に動き、上記凹凸部の一部を剥脱するようになる。このようにして上述した内壁面の損傷が生じる。
これまで、シリコン単結晶の引き上げ育成において、原料シリコンによる石英ルツボの損傷を防止する方法が提案されている。例えば、多結晶シリコンを構成する破砕物あるいはロッド片の外形の鋭角部分を面取りし、これ等が石英ルツボに接触する際の衝撃を緩和させることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では、原料シリコン充填の大容量チャージ化において、大量の多結晶シリコンの破砕物あるいはロッド片の表面加工が必要になり、生産性が大きく低下するという問題が生じる。また、この面取り加工において生じ易い不純物混入によってシリコン単結晶の品質あるいは歩留り低下を招来するという問題が見られる。
その他、周知の原料シリコンの追加充填の方法がある。例えば石英管方式あるいはホッパー方式といわれるような原料シリコンの追加充填の方法である。しかし、この方法では、単結晶引き上げ装置にそのための新たな機構および部材が必要となる。また、追加充填はシリコン単結晶の引き上げ工程においてなされることから、追加充填でのシリコン融液面とくに固液界面の揺動安定化の高度な制御が必要になる。また、追加充填する多結晶シリコンは粒径が数ミリの粒状にする必要があり、この粒状多結晶シリコンの不純物レベルを低く作製しなければならない。これ等のことから、この方法では、シリコン単結晶の製造コストが不可避的に増大するという問題があった。
特開2003−112996号公報
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、シリコン単結晶の引き上げ育成において、大容量化し重量化した原料シリコン充填による石英ルツボの損傷を簡便に防止する方法を提供し、大口径化し大重量化したシリコン単結晶を高い生産性で低コストに製造できるようにすることを主目的にするものである。また、大容量化した原料シリコンの石英ルツボ内での溶融時間を短縮できるようにすることを目的とする。更に、この大口径化したシリコン単結晶における有転位化率の低減および品質向上を容易にすることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明にかかるシリコン単結晶の製造方法は、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ育成において、単結晶引き上げ用の原料シリコンとして多結晶シリコンと単結晶シリコンとを石英ルツボに充填する、という構成になっている。
上記発明により、シリコン単結晶の引き上げ育成において、例えば大容量化し重量化した原料シリコン充填による石英ルツボの損傷が簡便に防止される。また、上記原料シリコンを全て溶融させシリコン融液を形成する時間が短縮される。そして、シリコン単結晶が大口径化し大重量化しても、有転位化率の低減した高品質のシリコン単結晶が高い生産性で低コストに製造できるようになる。
上記発明の好適な態様では、前記単結晶シリコンを前記石英ルツボ内の中央部領域に配置させ、前記多結晶シリコンを前記単結晶シリコンの周りに充填する。前記石英ルツボの半径をrとすると、前記単結晶シリコンは、特に、前記石英ルツボの中心軸から1/2×rの距離内に配置させるとよい。
このようにすることにより、上記有転位化率の低減した高品質のシリコン単結晶が安定して製造できるようになる。また、上記原料シリコンを全て溶融させシリコン融液を形成するに要する時間のバラツキが低減するようになる。
上記発明において、前記原料シリコンが前記石英ルツボの中央部で盛り上がるように充填する。また、前記多結晶シリコンおよび単結晶シリコンは、それぞれ粉砕物あるいはロッド片で成るようにする。
本発明の構成により、大容量化し重量化した原料シリコン充填による石英ルツボの損傷が簡便に防止され、大口径化し大重量化した高品質のシリコン単結晶が高い生産性で低コストに製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態にかかる原料シリコンの石英ルツボへの充填方法と、その原料シリコンが溶融する過程とを示す石英ルツボ内の模式的な縦断面図である。
図1(a)に示すように、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ育成において、単結晶引き上げ用の原料シリコン1として、単結晶シリコン1aを石英ルツボ13aの中央部領域に配置させる。そして、この単結晶シリコン1aを取り囲むようにして多結晶シリコン1bを石英ルツボ13aに充填する。
ここで、原料シリコン1が石英ルツボ13aの中央部で盛り上がるように充填する。このように中央部が盛り上げるようにマウントすることにより、より多くの原料シリコン1を石英ルツボ13aに充填することができる。
また、通常の形状をした有底円筒の石英ルツボ13aの半径をrとすると、単結晶シリコン1aは、石英ルツボ13aの円筒の中心軸から1/2×rの距離内に配置すると好適である。ここで、単結晶シリコン1aの原料シリコン1に対する充填比率は20〜40質量%程度で充分である。
そして、単結晶シリコン1aとしては、引き上げ育成した他のシリコン単結晶インゴットのショルダー部のいわゆるヘッドコーン、あるいはそのテール部のいわゆるテイルコーンを用いる。
また、多結晶シリコン1bとしては、例えばトリクロルシランのようなシラン系ガスを原料にした化学気相成長(CVD)法でフィラメントに沿ってロッド状に堆積させたものを用いる。この多結晶シリコンは高純度(例えばイレブン9以上)シリコンである。
そして、これ等の単結晶シリコン1aおよび多結晶シリコン1bは、例えば大きさが数センチから数十センチの多数の破砕物あるいはロッド片から成る。すなわち、上記ヘッドコーン、テイルコーン、あるいは多結晶シリコンロッドを粉砕したりカットしたものを使用する。ここで、この粉砕あるいはカットの方法により、その洗浄等を経て出来上がった単結晶シリコン1aおよび多結晶シリコン1bの純度を高く保つことができる。
図1(a)に示したように石英ルツボ13aに原料シリコン1を充填することにより、次のヒータ14による加熱による原料シリコン1の溶融では、石英ルツボ13a内の中央部領域の単結晶シリコン1aの融解が、石英ルツボ13aの下方外周部の多結晶シリコン1bの融解に遅れることなく始まる。これは、単結晶シリコンの融解の温度が少し(5℃程度)多結晶シリコンのそれより低いことから、ヒータ14から黒鉛ルツボ13bを介して供給される熱量の違いから石英ルツボ13a内の中央部領域の温度が下方外周部のそれより低くなっても、略同時に融解するようになるからである。
そして、原料シリコン1の溶融が進み、図4(b)に示すように、石英ルツボ13aの下方の中央部の多結晶シリコン1bの融解が遅れ、その中央部に未溶融の原料シリコン柱状部2が形成される。あるいは、その上方において横方向に拡がった未溶融の原料シリコン庇部3が形成される。このような原料シリコン柱状部2および原料シリコン庇部3が、従来の技術で説明したように形成されても、上記単結晶シリコン1aの融解による体積の収縮により、図1に説明した原料シリコン1の盛り上がり部が自重Aを受け石英ルツボ13aの下方に沈み込むようになる。この自重Aは、従来の技術で説明した自重Cを低減させる。そして、単結晶シリコン1aおよび多結晶シリコン1bの融解したシリコン融液12が石英ルツボ13aの下方外周部に溜まるようになる
また、原料シリコン庇部3は、上記単結晶シリコン1aの融解により図1(b)に記すような自重Bを受ける。この自重Bは、従来の技術で説明した自重Cと異なり石英ルツボ13aの内壁面への押圧力を低減させる。これ等のために、従来の技術で生じていた石英ルツボ13aの内壁面の凹凸形成はほとんど見られなくなる。
そして、更に原料シリコン1の溶融が進むと、図1(c)に示すように、原料シリコン庇部3が自重Bにより、石英ルツボ13aの内壁面から離れるようになる。このようにして、従来の技術で説明したような自重Dの発生はほとんどなくなり、原料シリコン庇部3が石英ルツボ13aの内壁面に摺接することなく上述した内壁面の剥脱等の損傷は無くなる。
上記実施形態では、上述したようにシリコン単結晶の引き上げ育成において、石英ルツボへの原料シリコンの充填が大容量化し重量化したとしても、原料シリコン充填による石英ルツボの損傷を簡便に防止することができる。そして、大口径化し大重量化したシリコン単結晶を高い生産性で低コストに製造できるようになる。また、融解温度の低い単結晶シリコンにより調製された原料シリコンを使用することにより、大容量化した原料シリコンの石英ルツボ内での溶融時間が短縮するようになる。更に、上記損傷に伴う石英のシリコン融液への混入が大幅に低減することから、この大口径化したシリコン単結晶における有転位化率の低減および品質向上が極めて容易になる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。ここでは、図3に示したような単結晶引き上げ装置を用い、石英ルツボ13aの原料シリコン1の充填方法を変えてシリコン単結晶の引き上げ評価を行った具体例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでないことに言及しておく。
(実施例1)
図1(a)で説明した原料シリコン1の石英ルツボ13aへの充填において、図2(a)に示すように、単結晶シリコン1aを石英ルツボ13aの中心軸から1/2×rの距離内に配置し、その周りに多結晶シリコン1bを充填した。ここで、図2は、図1(a)に示すX−X矢視の横断面図となっている。
上記石英ルツボ13aの口径は810mmであり、原料シリコン1の充填量は150kgである。そして、単結晶シリコン1aの原料シリコン1に占める比率は30質量%にした。ここで、単結晶シリコン1aおよび多結晶シリコン1bは共にその平均寸法が40mmの破砕物ににより構成した。
そして、上記石英ルツボ13aの原料シリコン1を溶融しシリコン単結晶の引き上げを行った。この引き上げでは、従来の技術で説明したように、通常のネック部、ショルダー部、ボディ部およびテール部の順に育成し、直胴部の直径が300mmφで、その長さが600mmのシリコン単結晶を得た。
上述したような原料シリコン1の石英ルツボ13aへの充填、その溶融したシリコン融液12を用いたシリコン単結晶の引き上げを10回行った。そして、その引き上げ番号(#)におけるシリコン単結晶の無転位化率、原料シリコン1の全溶融時間が表1にまとめられている。
Figure 2008087972
ここで、シリコン単結晶の無転位化率は、その直胴部の上部の特定の箇所で切り出されたシリコン単結晶表面のエッチピット密度を基に判定した。
表1に示すように、10回のシリコン単結晶の引き上げにおいて、無転位化率の平均値は98%であり、全溶融時間の平均値は801minとなった。この場合、それぞれの引き上げ番号(#)間での無転位化率および全溶融時間のバラツキが小さいことが判る。
(実施例2)
本実施例では、上記原料シリコン1の石英ルツボ13aへの充填において、図2(b)に示すように、単結晶シリコン1aを石英ルツボ13aの中心軸から2/3×rの距離内に配置し、その周りに多結晶シリコン1bを充填した。それ以外は、実施例1と全く同様にし、シリコン単結晶を引き上げてその評価を行った。そして、その引き上げ番号(#)におけるシリコン単結晶の無転位化率、原料シリコン1の全溶融時間が表2にまとめられている。
Figure 2008087972
表2に示すように、10回のシリコン単結晶の引き上げにおいて、無転位化率の平均値は97%であり、全溶融時間の平均値は842minであった。
(実施例3)
本実施例では、上記原料シリコン1の石英ルツボ13aへの充填において、図2(c)に示すように、単結晶シリコン1aと多結晶シリコン1bとを混合させ原料シリコン1に調製した。それ以外は、実施例1と全く同様にし、シリコン単結晶を引き上げてその評価を行った。そして、その引き上げ番号(#)におけるシリコン単結晶の無転位化率、原料シリコン1の全溶融時間が表3にまとめられている。
Figure 2008087972
表3に示すように、10回のシリコン単結晶の引き上げにおいて、無転位化率の平均値は95%であり、全溶融時間の平均値は874minであった。
(比較例)
この比較例では、従来の技術で説明したように原料シリコンは全て多結晶シリコンにより構成した。それ以外は、実施例1と全く同様にし、シリコン単結晶を引き上げてその評価を行った。そして、その引き上げ番号(#)におけるシリコン単結晶の無転位化率、原料シリコンである多結晶シリコンの全溶融時間が表4にまとめられている。
Figure 2008087972
表4に示すように、10回のシリコン単結晶の引き上げにおいて、無転位化率の平均値は87%であり、全溶融時間の平均値は941minであった。
表1〜4の比較から、引き上げ育成したシリコン単結晶の無転位化率では、実施例1〜3の場合は、比較例の場合よりも安定して10%程度向上することが判る。そして、これ等の実施例の中でも、実施例1の場合が最も高く、実施例2,3になるに従い減少する。しかし、その間の差は僅かである。
これに対して、原料シリコンの全溶融時間では、実施例1,2,3の場合は、それぞれ比較例よりも15%弱、10%強、7%程度短縮する。ここで、これ等の実施例では、比較例の場合よりも全溶融時間にバラツキが生じ易い。しかし、上述したように実施例1で最もバラツキが小さく、実施例2,3の順にそのバラツキは低減することが判る。以上のことから、石英ルツボ13aの半径をrとして、単結晶シリコン1aは、石英ルツボ13aの円筒の中心軸から1/2×rの距離内に配置すると極めて好適になることが確認された。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものでない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、原料シリコンが破砕物あるいはロッド片で成る場合について説明しているが、それ等に面取り加工がなされているもの、粒状で成るもの、あるいはその他の形状で成るものであっても本発明は同様に適用できる。
また、上記実施形態では、シリコン単結晶が例えば300〜400mmφと大口径化して大重量化する場合に好適になるものであるが、その口径が200mmφ以下のシリコン単結晶の場合についても同様に実施できる。
本発明の実施形態にかかる原料シリコンの石英ルツボへの充填方法と、その原料シリコンが溶融する過程とを示す石英ルツボ内の模式的な縦断面図である。 本発明の実施例にかかる原料シリコンの石英ルツボへの充填方法を説明するための図1(a)のX−X矢視の横断面図である。 本発明を説明するための単結晶引き上げ装置内の状態を概略的に示した模式的な縦断面図である。 従来の技術における石英ルツボに原料シリコンを充填し、それが溶融する過程を示した石英ルツボ内の模式的な縦断面図である。
符号の説明
1 原料シリコン
1a 単結晶シリコン
1b 多結晶シリコン
2 原料シリコン柱状部
3 原料シリコン庇部
11 メインチャンバ
12 シリコン融液
13 ルツボ
13a 石英ルツボ
13b 黒鉛ルツボ
14 ヒータ
15 シリコン単結晶
16 輻射シールド
17 支持軸
18 断熱部材
19 引き上げ軸
20 プルチャンバ
A、B 自重

Claims (5)

  1. CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ育成において、単結晶引き上げ用の原料シリコンとして多結晶シリコンと単結晶シリコンとを石英ルツボに充填することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記単結晶シリコンを前記石英ルツボ内の中央部領域に配置させ、前記多結晶シリコンを前記単結晶シリコンの周りに充填することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記石英ルツボの半径をrとすると、前記単結晶シリコンは、前記石英ルツボの中心軸から1/2×rの距離内に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記原料シリコンが前記石英ルツボの中央部で盛り上がるように充填することを特徴とする請求項1,2又は3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記多結晶シリコンおよび単結晶シリコンは、それぞれ粉砕物あるいはロッド片で成ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
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