JP4495871B2 - 横配列ウェブの製造方法および装置 - Google Patents

横配列ウェブの製造方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4495871B2
JP4495871B2 JP2001052536A JP2001052536A JP4495871B2 JP 4495871 B2 JP4495871 B2 JP 4495871B2 JP 2001052536 A JP2001052536 A JP 2001052536A JP 2001052536 A JP2001052536 A JP 2001052536A JP 4495871 B2 JP4495871 B2 JP 4495871B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conveyor
filament
web
speed fluid
filaments
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001052536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002249969A (ja
Inventor
由喜 黒岩
和彦 栗原
和宏 矢部
伸一 梅島
嘉朗 森野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP2001052536A priority Critical patent/JP4495871B2/ja
Priority to DE60206983T priority patent/DE60206983T2/de
Priority to EP02290451A priority patent/EP1234905B1/en
Priority to US10/082,142 priority patent/US6984350B2/en
Publication of JP2002249969A publication Critical patent/JP2002249969A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4495871B2 publication Critical patent/JP4495871B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/08Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating
    • D04H3/16Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating with bonds between thermoplastic filaments produced in association with filament formation, e.g. immediately following extrusion
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
    • D01D5/08Melt spinning methods
    • D01D5/098Melt spinning methods with simultaneous stretching
    • D01D5/0985Melt spinning methods with simultaneous stretching by means of a flowing gas (e.g. melt-blowing)

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横方向に配列された複数本のフィラメントからなるウェブの製造方法および製造装置に関する。
【0002】
本発明により得られるウェブは、強度及び寸法安定性に優れており、一方向に強度を要する不織布や直交不織布の原料ウェブとして使用される。
【0003】
【従来の技術】
不織布の製法としては、紡糸から直接不織布とするスパンボンド方式、メルトブロー方式、スパンレース方式等(以下これらを含めて広義のスパンボンド不織布と呼ぶ)がある。これらの方式によって製造された不織布は、経済性、量産性から不織布の主流をなしている。
【0004】
これら従来の広義のスパンボンド不織布は、フィラメントがランダムな方向に配列されたランダム不織布であり、強度が小さく、寸法安定性の無いものが多かった。本発明者らは、これらの従来の不織布の持つ欠点を改善した、不織布の延伸方法やそれらを直交積層させた不織布の製法を発明した(特公平3−36948号公報等)。
【0005】
また、本発明者らは、直交積層不織布の原料ウェブとなる、フィラメントが横方向に配列されたウェブ(以下、横配列ウェブという)の製法に関しても開発を行ってきた(特許第1992584号、特許第2612203号等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年の不織布工業の発展により、直交積層不織布においても、更なる高品質化、高生産性が望まれてきている。
【0007】
しかしながら、特公平3−36948号公報や特許第1992584号に開示されているスプレー方式による横配列ウェブの製法では、1つのノズル当たりの押し出し量が多く、フィラメントの横方向への配列性も良好であるので、フィラメントを横方向へ配列するのに有効な手段ではあるが、1つの紡糸ガンに対して1つのノズルしか設けることができない。そのため、1つのノズル当たりの生産性が良くても、生産量を向上させるためには多数の紡糸ガンを設ける必要がある。また、生産できるウェブの幅も400mmから500mm程度であり、それ以上の幅のウェブを生産するのは困難である。さらに、フィラメントの横方向への配列性を良くしようとすると、ウェブの幅方向両端部(耳端部ともいう)の厚みが厚くなり、ウェブの歩留まりが低下するとともに、坪量の均一性が悪くなりやすい。
【0008】
一方、特許第2612203号に記載されている、コンベアに種々の工夫を施すことでフィラメントの横方向への配列を実現する手段では、広義のスパンボンド法による紡糸手段を使用でき、生産性も良好であるが、フィラメントの横方向への配列の程度が不十分である。
【0009】
一般に、フィラメントが横方向に十分に配列されたウェブを得るには、紡糸工程においてフィラメントを横方向に配列させるだけでは不十分である。また、紡糸工程で得られるフィラメントそのものの強度は一般に小さい。フィラメントの配列性を向上させ、かつ、フィラメントの強度をさらに向上させる最も良い方法は、紡糸工程で得られたウェブを横方向に延伸することである。しかし、一般にウェブの紡糸後の横方向への延伸については、フィラメントの横方向への配列が良くないこと、および冷却が不十分であることにより、延伸性が悪く、高倍率で高強度の延伸とすることが困難である。
【0010】
本発明の目的は、フィラメントの横方向への配列性を高めつつ、歩留まりもよく、しかも広幅のウェブを製造する、横配列ウェブの製造方法および製造装置を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、広義のスパンボンド法による紡糸手段をそのまま利用でき、それによって生産性を向上させた横配列ウェブの製造方法および製造装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、フィラメントの横方向への配列性を向上させた横配列ウェブを、簡単な構成で、かつ安定して製造可能な横配列ウェブの製造装置を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、延伸性が良く、延伸後の強度等の物性や坪量分布が均一な横配列ウェブを製造可能な、横配列ウェブの製造方法および製造装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の横配列ウェブの製造方法は、溶融ポリマーをフィラメントとして押し出す、コンベアの進行方向と平行に配列された複数のノズルを有する紡糸手段と、フィラメントの細化のためにフィラメントの押し出し方向と平行な方向に噴射される高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを準備する工程と、溶融したポリマーをフィラメントとして前記ノズルから押し出す工程と、前記高速流体を噴射し、該高速流体との摩擦力によって、前記ノズルから押し出されたフィラメントを細化する工程と、前記気流振動手段によって前記高速流体の流れの方向を周期的に変動させ、前記フィラメントを、前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させながら前記コンベア上に集積する工程とを有する。一実施態様では、前記フィラメントを細化する工程は、前記高速流体の流れ方向について前記気流振動手段よりも上流側で前記高速流体に向けて前記フィラメントの溶融温度よりも高温の熱風を噴射することを含んでいる。他の実施態様では、前記紡糸手段から前記コンベアに向かって噴射される前記高速流体を、前記紡糸手段から前記コンベアまでの前記高速流体の経路とは別の経路で循環させる工程を更に有している。
【0015】
また、本発明の横配列ウェブの製造装置は、溶融したポリマーをフィラメントとして押し出す、列状に配列された複数のノズルを備えるとともに、前記ノズルからの前記フィラメントの押し出し方向と平行な高速流体を噴射して前記フィラメントを細化する高速流体噴射部を備えた紡糸手段と、前記高速流体によって細化されたフィラメントが集積され、前記ノズルの配列方向と平行な方向に進行するコンベアと、前記高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを有する。一実施態様では、前記紡糸室内の前記紡糸手段と前記気流振動手段との間に、前記高速流体に向けて前記フィラメントの溶融温度よりも高温の熱風を噴射する熱風噴射手段を有している。他の実施態様では、前記気流振動手段は、前記高速流体に対して向きおよび距離の少なくとも一方が周期的に変化する壁面を有し、前記壁面は、主面が前記高速流体に対面して配置され、かつ前記コンベアの進行方向と平行な軸を中心として揺動される板部材の前記主面である。さらに他の実施態様では、前記コンベアの幅方向両側方において前記紡糸手段と前記コンベアとの間の空間を取り囲んで、前記気流振動手段が内部に配置される紡糸室を構成する側板を更に有している。
【0016】
本発明によれば、ノズルより押し出されたフィラメントは、高速流体との摩擦力によって細化されてコンベア上に集積され、ウェブとなる。ここで、高速流体の流れの向きは気流振動手段によってコンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動されるので、この高速流体の流れの向きの変動に伴って、ノズルから押し出されたフィラメントもコンベアの進行方向と直角な方向に周期的に振動しながらコンベア上に集積される。これにより、フィラメントが横方向に良好に配列したウェブが得られる。
【0017】
本発明において、フィラメントの紡糸には広義のスパンボンド方式を採用する。スパンボンド方式は、紡糸方式として最も合理化された方式であり、経済性にも量産性にも優れているからである。広義のスパンボンド方式は、溶融(溶剤による溶解も含むが、簡便のため本明細書では溶融の用語を用いる)したフィラメントを音速に近い高速気流中で高倍率にドラフトさせて細化する点で共通する。
【0018】
本発明者らが鋭意研究を進めた結果、このフィラメントの細化に利用される高速気流の向きをコンベアの進行方向に周期的に変動させることで、フィラメントの配列性を向上させることができることを見出した。高速流体中に壁面を設置した場合、その壁面が高速流体に近づくときには高速流体は壁面に対して反発し、壁面が高速流体から遠ざかるときには高速流体は壁面に沿って流れようとする現象が生じる(コアンダ効果)。そこで、フィラメントが高速流体の流れに乗って細化される状況において、その壁面を、高速流体に近づけたり遠ざけたりする動作を周期的に繰り返すことで、高速流体中のフィラメントが大きく振動して折り畳まれる。本発明では、そのような高速流体の流域に設置される壁面を有する気流振動手段を用いている。
【0019】
気流振動手段を複数個配置することにより、フィラメントの振れ幅がより大きくなり、幅広のウェブが得られる。また、紡糸手段からコンベアに向かって噴射される高速流体を、紡糸手段からコンベアまでの高速流体の経路とは別の経路で循環させることにより、高速流体の流れを有効に利用することができ、フィラメントの細化がより促進されるとともに、コンベア上でのウェブの幅も広くなる。さらに、高速流体に霧状の液体を噴霧し、高速流体を冷却することで、フィラメントの結晶化度が小さくなり、ウェブの横方向への強度を向上させるために後工程でウェブを横方向に延伸する場合、その延伸性が向上する。
【0020】
気流振動手段としては、高速流体の流れの方向をコンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させることができるものであれば、種々の機構を採用することができる。上述したコアンダ効果を発揮させるためには、気流振動手段は、高速流体に対して向きおよび距離の少なくとも一方が周期的に変化する壁面を有していればよい。この場合、壁面は、中心軸線がコンベアの進行方向と平行に配置されかつ中心軸線回りに回転される、断面が楕円形、少なくとも1つの突出部を有する円形、または他各界の棒状体の周壁面であってもよいし、周面が高速流体に対面して配置されかつコンベアの進行方向と平行な軸を中心として揺動される板部材の上記周面であってもよい。
【0021】
なお、本発明において、フィラメントの配列方向や延伸方向等を説明する場合に用いる「縦方向」とは、不織布またはウェブを製造する際の機械方向すなわち不織布またあhウェブの送り方向を意味し、「横方向」とは、縦方向と直角な方向、すなわち不織布またはウェブの幅方向を意味する。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態である、メルトブロー法によるウェブの製造装置の概略正面図である。図1に示す装置は、フィラメント4を紡糸するメルトブローダイス3と、紡糸されたフィラメント4を搬送するコンベア1と、メルトブローダイス4から紡糸されたフィラメント4の流れの向きを周期的に変えるのに用いられる棒状体7とを有する。なお、図1において、メルトブローダイス3は内部構造が分かるように断面で示している。
【0024】
メルトブローダイス3は、先端(下端)に、紙面に対して垂直な方向に列状に並べられた多数のノズル2を有する。ギアポンプ(不図示)から送られてきた溶融樹脂がそれぞれノズル2から押し出されることで、多数のフィラメント4が形成される。各ノズル2の両側にはそれぞれエア溜め5a,5bが設けられている。樹脂の融点以上に加熱された高圧加熱エアーは、これらエア溜め5a,5bに送入され、エア溜め5a,5bと連通してメルトブローダイス3の先端に開口するスリット6a,6bからフィラメント4に向けて噴出される。これにより、ノズル2からのフィラメント4の押し出し方向とほぼ平行な高速気流が生じる。この高速気流により、ノズル2から押し出されたフィラメント4はドラフト可能な溶融状態に維持され、高速気流の摩擦力によりフィラメント4にドラフトが与えられ、フィラメント4が細化される。上記の機構は、通常のメルトブロー法と同様である。高速気流の温度は、フィラメント11の紡糸温度よりも80℃以上、望ましくは120℃以上高くする。
【0025】
メルトブローダイス3を用いてフィラメント4を形成する方法では、高速気流の温度を高くすることにより、ノズル2から押し出された直後のフィラメント4の温度をフィラメント4の融点よりも十分に高くすることができるため、フィラメント4の結晶化度を小さくすることができる。
【0026】
メルトブローダイス3の下方にはコンベア1が配置される。コンベア1は、不図示の駆動源により回転されるコンベアローラやその他のローラ(不図示)に掛け回されており、これらのローラの回転によりコンベア1を駆動することで、ノズル2から押し出されたフィラメント4がコンベア1上に集積して得られるウェブ8は、図1において紙面の奥から手前に向かって、または手前から奥へ向かって搬送される。
【0027】
メルトブローダイス3の下方で、かつコンベア1の上方の、スリット6a,6bによる高速気流の流域には、断面が楕円形の棒状体7が設けられている。棒状体7は、その回転軸7aが、コンベア1上でのウェブ8の搬送方向と平行に配置され、この回転軸7aを中心に図示矢印A方向に回転される。
【0028】
気体や液体の高速噴流近傍に壁が存在しているとき、噴流軸の方向と壁面の方向とが異なっていても、噴流が壁面に沿って流れる傾向があることは一般に知られている。これをコアンダ効果という。棒状体7は、この現象を利用してフィラメント4の流れの向きを変える。
【0029】
以下に、棒状体7の回転による、フィラメント4の流れの向きの変動について図2(a)〜(c)を参照して説明する。
【0030】
図2(a)に示す状態では、棒状体7の楕円形端面の長軸7cは、高速気流の気流軸9とほぼ平行であり、棒状体7の周壁面7bと気流軸9との距離は、最も大きい。このとき、周壁面7bの気流軸9に最も近い部位はほぼ気流軸9に平行であり、フィラメント4もほぼ気流軸9に沿って流れる。
【0031】
棒状体7が回転していき、図2(b)に示すように棒状体7の楕円形端面の長軸9cが気流軸9に対して傾きを持つようになると、棒状体7の周壁面7bと気流軸9との距離が次第に小さくなり、これに伴いコアンダ効果が大きくなっていく。棒状体7は断面が楕円形であるので、この状態では、周壁面7bと気流軸9との距離は、高速気流の流れ方向下流に向かって次第に大きくなる。従って、高速気流は周壁面7bに沿って流れようとし、それに伴ってフィラメント4は棒状体7側に引き寄せられる。
【0032】
さらに棒状体7が回転し、図2(c)に示すように棒状体7の楕円形端面の長軸9cが気流軸9と垂直になると、棒状体7の周壁面7bと気流軸9との距離は最も小さくなる。このときコアンダ効果は最も大きく、また、高速気流の流れ方向に関して周壁面7bの気流軸9との距離が最も近い位置よりも下流側では、気流軸9に対する周壁面7bの角度は、図2(b)に示した状態よりも大きくなる。従って、フィラメント4は、図2(b)に示した状態よりもさらに棒状体7側に引き寄せられる。
【0033】
図2(c)に示した状態よりもさらに棒状体7が回転すると、今度は、棒状体7の周壁面7bは、高速気流の流れ方向に関して上流側から下流側へ向かって気流軸9に次第に接近する向きとなる。これによりフィラメント4の流れの向きが棒状体7から離れる向きに変えられ、その後、気流軸9に対する周壁面7aの角度が小さくなり、フィラメント4の流れ方向が気流軸9と平行な方向に近づいて行く。そして、棒状体7が図2(a)に示した状態から180°回転すると、再び図2(a)に示したのと同じ状態になり、その後は、上述した一連の動作を繰り返す。
【0034】
このように棒状体7を回転させることにより、フィラメント4を周期的に振動させることができる。ここで図1を参照すると、前述したように、棒状体7の回転軸7aはコンベア1によるウェブ8の搬送方向と平行に配置されているので、フィラメント4は、コンベア1による搬送方向と直角な方向すなわち幅方向に振動する。これにより、コンベア1上に、フィラメント4が幅方向に配列した、幅Sのウェブ8が得られる。
【0035】
ここで、棒状体7の周壁面7bが気流軸9に最も近付いた状態での気流軸9と周壁面7bとの距離をL1、その状態における、気流軸9と平行な方向での、ノズル2と、棒状体7の気流軸9に対して最も近い点との距離をL2とする。これらL1およびL2が小さいほど、得られるウェブ8の幅Sは大きくなる。しかし、L1が小さすぎると、フィラメント4が棒状体7に巻き付く等のトラブルが発生するおそれがあり、また、L2についても、棒状体7の断面の大きさ等により自ずと制限される。一方、L1およびL2が大きすぎると、周壁面7bによるフィラメント4の振動の効果が小さくなる。そこで、L1は、30mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは15mm以下であり、最も好ましいのは10mm以下である。また、L2は、80mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは55mm以下であり、最も好ましいのは52mm以下である。ただし、棒状体7は、フィラメント4に衝突しない位置に配置する必要がある。
【0036】
また、フィラメント4の振れ幅は、高速気流の流速と、棒状体7の回転速度にも依存する。棒状体7の回転による、気流軸9と周壁面7bとの距離の変動を周壁面7bの振動として考えた場合、フィラメント4の振れ幅を最大とするような、周壁面7bの振動数が存在する。この振動数以外では、周壁面7bの振動数と高速気流の持つ固有の振動数とが異なるため、フィラメント4の振れ幅も小さくなる。この振動数は、紡糸条件によって異なるが、一般的な紡糸手段により紡糸されたフィラメント4を振動させる場合には、5Hz以上30Hz以下の範囲が好ましく、より好ましくは10Hz以上20Hz以下、最も好ましくは12Hz以上18Hz以下の範囲である。高速気流の速度は、10m/sec以上、好ましくは15m/sec以上である。これ以下の速度では、フィラメント4を十分に振らせることができなくなるおそれがある。
【0037】
上述した例では棒状体7がフィラメント4の流れと同方向に回転する場合について説明しているが、気流と壁面との距離を周期的に変えることができるものであれば、棒状体7をフィラメント4の流れと逆方向に回転させても同様の効果を得ることができる。また、詳しくは後述するように、振動など、回転以外の方法で壁面を動かす機構を採用することもできる。
【0038】
なお、棒状体7の長さは、メルトブローダイス1(図1参照)によって紡糸されるフィラメント群の幅よりも100mm以上大きいことが望ましい。これよりも棒状体7の長さが短いと、フィラメント群の両端部で高速気流の流れ方向を十分に変えられず、フィラメント群の両端部でのフィラメント4の横方向の配列が不十分になるおそれがある。
【0039】
以上説明したように、棒状体7で高速気流の方向を横方向に振動させ、これによってフィラメント4を縦方向に振らせてコンベア1上に集積し、ウェブ8とすることで、コンベア1上でのフィラメント4の横方向への配列性を向上させ、かつ、コンベア1上でのフィラメント4の折り畳み幅(すなわちウェブ8の幅S)を大きくすることができる。本実施形態によれば、幅Sが500mm以上のウェブ8も容易に得ることができ、フィラメント4の配列性および折り畳み幅を向上させる点で画期的な効果を有する。このようなフィラメント4の配列は、ウェブ8の横方向の強度を向上させるのに効果がある。
【0040】
また、折り畳み幅が大きいことは、フィラメント4を横方向に配列させる効果があるばかりでなく、ウェブ8の幅方向については1つのノズル2を設けるだけで広幅のウェブ8を生産性よく製造することができるという効果も有する。
【0041】
得られたウェブ8は、そのままでも使用されるが、必要に応じて、横方向に延伸したり、熱処理や熱エンボス等の部分接着処理といった後処理を施したり、これらを組み合わせた処理を行ってもよい。
【0042】
図3は、本発明によるウェブ製造装置の他の実施形態の概略正面図である。図3に示す装置は、図1に示したものと同様の断面が楕円形の棒状体171,172が2本配置されている点と、冷却ボックス21を有する点と、コンベア11の下側に吸引ボックス22が配置されている点とが、図1に示した装置と相違している。
【0043】
各棒状体171,172は、回転軸がコンベア11の進行方向と平行で、かつ、メルトブローダイス13により生じる高速気流の気流軸19に対称となるように並列に、コンベア11の進行方向と直角な方向に間隔をあけて配置されている。また、各棒状体171,172は、互いに向き(位相)を90度ずらして配置され、同期して回転される。
【0044】
冷却ボックス21は、それぞれ各棒状体171,172に対応して配置され、フィラメント14を冷却するために高速気流中へ霧状の水を噴霧するスプレーノズル21bと、整流板21aとを有する。コンベア11はメッシュコンベアであり、吸引ボックス22は、コンベア11のフィラメント14が集積される面の裏面側に配置されている。吸引ボックス22は、コンベア11の幅方向両端部でそれぞれ開口する吸引口22a,22bを有し、これにより、一方の吸引口22aと他方の吸引口22bとの間の領域でフィラメント14を確実にコンベア11上に捕集し、その結果、所望の幅のウェブ18が得られる。
【0045】
図3に示した装置では、メルトブローダイス13から押し出され、高速気流に随伴して運ばれたフィラメント14は、一対の棒状体171,172の間を通過する。各棒状体171,172は上述したように互いに位相を90度ずらした状態で回転されるので、フィラメント14が棒状体171,172の間を通過する際、図2(a)〜(c)を用いて説明したフィラメント14の引き寄せおよび反発が、各棒状体171,172で同時に行われる。すなわち、フィラメント14が一方の棒状体171に引き寄せられるときには他方の棒状体172により反発され、一方の棒状体171により反発されるときには他方の棒状体172に引き寄せられる。その結果、フィラメント14の振れ幅がより大きくなり、横方向へのフィラメント14の配列性をより向上させることができ、ひいては、ウェブ18の横方向の強度を向上させることができる。また、棒状体171,172を気流軸19に対称に配置することで、フィラメント14の振れの左右でのバランスも均一なものとなるので、得られるウェブ18の品質および歩留まりを向上させることができる。
【0046】
図3に示す例では、各棒状体171,172を、互いの位相を90度ずらして配置した例を示したが、それぞれの棒状体171,172によるフィラメント14の引き寄せおよび反発が同時に行われる配置であれば、位相のずれは90度である必要はない。また、図3に示した例では、2つの棒状体171,172を気流軸19に対称となるように並列に配置した例を示したが、メルトブローダイス13からコンベア11へ向かう方向に複数の棒状体(気流振動機構)を直列に配置しても、フィラメント14の振れ幅を大きくすることができる。さらには、複数の気流振動機構の上述した並列配置と直列配置を組み合わせて実施することもできる。
【0047】
図4は、本発明によるウェブ製造装置のさらに他の実施形態の概略側面図である。図4に示す装置も、図1に示した装置と同様に、メルトブローダイス33から押し出され、高速気流に随伴するフィラメントを、棒状体37で、コンベア31による搬送方向と直角な方向に周期的に振動させ、コンベア31上に集積させるものである。しかし、図4に示す装置は、紡糸されたウェブに熱エンボス処理を行い、フィラメント同士を部分的に結合させるための機構が設けられている。なお、図4には、フィラメントを構成する樹脂を収容するホッパ41と、ホッパ41から供給された樹脂を可塑化してメルトブローダイス33へ供給する押出機42とが示されている。
【0048】
図4において、コンベア31上に捕集され、コンベア31によって図示右方に搬送され、適宜温度に加熱された第1のアイロンローラ43に移され、第1のアイロンローラ43と第1のエンボスローラ44とにニップされる。第1のエンボスローラ44の外周面には、その周方向に沿った筋目が設けられており、これにより、ウェブには縦筋状のエンボス処理が施される。次いでウェブは、適宜温度に加熱された第2のアイロンローラ45に移され、第2のアイロンローラ45と第2のエンボスローラ46とにニップされる。第2のエンボスローラ46の外周面には、その両端部にそれぞれ多数の突起を有し、これにより、ウェブの幅方向両端部の補強のためのエンボス処理が施される。ここでは各エンボスローラ44,46は特に加熱していないが、より確実なエンボス処理のためには、各エンボスローラ44,46も加熱するのが好ましい。
【0049】
このようにしてエンボス処理が施されたウェブは、引取ニップローラ47で引き取られた後、冷却ローラ48によって冷却され、次工程へ送られる。
【0050】
図5は、本発明によるウェブ製造装置の更に他の実施形態の概略正面図である。図5に示す装置は、コンベア51の幅方向両側方においてメルトブローダイス53とコンベア51との間の空間を側板61で囲んで紡糸室としている。棒状体571,572は図3に示した例と同様であり、これら各棒状体571,572は、紡糸室の中に配置される。側板61は、コンベア51の幅方向外側に卵形に膨らんだ形状をしている。
【0051】
側板61を設け、紡糸室を構成することで、メルトブローダイス53からコンベア51に向かって噴射された高温の高速気流は、コンベア51上で向きを変え、紡糸室内で、側板61に沿って上昇して棒状体571,572の上方へ戻る。このようにして高速気流をメルトブローダイス53からコンベア51までの高速気流の経路とは別の経路で循環させ、高温の空気の流れを有効利用することで、高速気流の温度を高温のまま維持することができる。これにより、フィラメントの細化をより促進することができるとともに、コンベア51上でのウェブの幅もより広くすることができる。また、側板61の形状を、上述のように卵形に膨らんだ形状とすることで、高速気流の流れを乱さずに循環させることができるので、高速気流をより有効に利用することができる。
【0052】
なお、図5に示した例では、紡糸室内の、棒状体571,572の上方にそれぞれ、メルトブローダイス53から噴射された高速気流に向かって、フィラメントの溶融温度よりも高い温度の熱風を噴射する熱風噴射ノズル62a,62bを配置している。これにより、熱風噴射ノズル62a,62bから噴射された熱風は、メルトブローダイス53と棒状体571,572との間で、メルトブローダイス53から噴射された高速気流および循環した高速気流の流れと合流し、上述したフィラメントの細化およびウェブ幅向上の効果がより高まる。
【0053】
以上、本発明について、横配列ウェブの製造装置の代表的な幾つかの例を挙げて説明したが、以下に、本発明に適用可能なフィラメント、紡糸手段、気流振動機構、および他の付加的な構成要素の例について説明する。
【0054】
〈フィラメント〉
本発明に用いられるフィラメントに適合するポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂及びこれらの変性樹脂を用いることができる。また、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂等の湿式または乾式の紡糸手段による樹脂も使用することができる。
【0055】
また、本発明では、本出願人が国際公開WO96/17121号公報に開示した異種ポリマーからなるフィラメントや、コンジュゲートフィラメントを使用することも可能である。
【0056】
本発明におけるフィラメントは長繊維フィラメントである。ここでいう長繊維フィラメントとは実質的に長繊維であれば良く、平均長が100mmを越えているものをいう。また、紡糸直後のフィラメントの直径が50μm以上ではフィラメントが剛直で交絡が不十分になる。そこで本発明に用いられるフィラメントの直径は、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。特に強度の強いウェブを望む場合は、ウェブの紡糸後、ウェブを横方向に延伸するのが望ましい。その場合の延伸後のフィラメントの直径は5μm以上であることが望ましい。フィラメントの直径及び長さは、拡大顕微鏡写真より測定し、長さについては30本の平均値、直径については100本の平均値で示す。
【0057】
〈紡糸手段〉
フィラメントの紡糸手段として、広義のスパンボンド法であるメルトブロー法によるものについて説明したが、以下に、狭義のスパンボンド法を用いた例について説明する。
【0058】
図6は、狭義のスパンボンド法を用いたウェブ製造装置を正面から見た概略断面図である。通常のスパンボンド紡糸では、多数の紡糸孔を有するスパンボンドダイス73から紡糸された多数のフィラメント74は、エジェクタ75でエア76により吸引され、エジェクタ75のノズル75aにより加速されたエアである高速気流に伴われてコンベア71の上に集積される。コンベア71は、コンベアローラ(不図示)によって駆動され、フィラメント74を、図面に対して奥から手前へ、または手前から奥へ搬送する。なお、コンベア71の下方には、図3に示したものと同様の吸引ボックス(不図示)が設置されており、所望の幅のウェブを得やすくなっている。
【0059】
エジェクタ75とコンベア71との間の、高速気流の流域には、断面が楕円形の棒状体77が配置される。棒状体77は、図1に示したものと同様のものであり、図6に示す矢印A方向に回転することで高速気流の向きをコンベア71によるウェブの搬送方向と直角な方向に周期的に変化させる。これにより、エジェクタ75から放出されたフィラメント74は、方向が周期的に変化する高速気流に沿って流れ、横方向に折り畳まれコンベア71上に集積され、フィラメント74が横方向に配列されたウェブとなる。
【0060】
本発明の紡糸手段が狭義のスパンボンド法やスパンレース法である場合は、フィラメントの結晶化が既になされている場合もあるが、このような場合であっても、本発明によりフィラメントの配列を飛躍的に向上させることが可能であり、横方向に強いウェブを得ることができる。
【0061】
フィラメントの結晶化度が大きい場合は、フィラメントに伸度がなく、延伸張力が高くなるので、高倍率の後延伸が困難になる場合もある。高倍率の後延伸を望む場合は、ノズル直下でフィラメントを冷却することによりフィラメントの結晶化度を小さくするのが有効である。
【0062】
なお、広義のスパンボンド不織布の紡糸手段において、いわゆる衝突板にフィラメントを衝突させる方式がある(例えば、特公昭49−4026号公報、特公平5−24261号公報等参照)。このような衝突板は、フィラメントを開繊、拡散させ、コンベア上でのウェブの異方性を小さくするのを目的としている。これに対して本発明で用いる気流振動機構は、ウェブの異方性を大きくすること、すなわちフィラメントを一方向に良好に配列させることを目的としており、上記衝突板とは目的及び効果が異なる。また、本発明で用いる気流振動機構は、フィラメントに直接衝突させるものではなく、高速気流の流域で高速気流の流れ方向を変化させ、しかも非常に短い周期で壁面の位置を変動させるものであり、上記衝突板とは作用も異なる。
【0063】
〈気流振動機構〉
気流振動機構は、フィラメントをドラフトさせるための高速気流の向きを横方向に周期的に変化させることができるものであれば、どのような形態のものを用いてもよい。
【0064】
以下に、気流振動機構の種々の例について説明する。
【0065】
図7は、円筒体を利用した気流振動機構の例を示す。この気流振動機構は主要な構成部品として円筒体131を有している。円筒体131の両端には、軸部材132a,132bが円筒体131の中心軸線と同軸上に一体的に設けられている。これら軸部材132a,132bを回転自在に軸支し不図示の駆動源で回転させることで、円筒体131は軸部材132a,132bを中心に回転される。円筒体131の周面には、それぞれ先端部が曲面で構成された2つの突出部133が一体的に設けられている。突出部133は、円筒体131の中心軸線を挟んで対向する位置に、円筒体131の中心軸線方向に沿って設けらている。
【0066】
これにより、気流振動機構が回転すると、円筒体131の周面と突出部133とが交互に高速気流の気流軸に対面することになる。高速気流の気流軸に円筒体131の周面が対面しているときは、気流軸との距離は十分に大きく、高速気流の流れに影響を与えない。気流振動機構がさらに回転し、突出部133が気流軸と対面し始めると、気流軸との距離が次第に小さくなり、コアンダ効果により高速気流は突出部133の表面に沿って流れる。従って、高速気流に沿って流れるフィラメントは円筒体131に引き寄せられ、結果的に、図1に示した例と同様に、フィラメントを周期的に振らせることができる。
【0067】
なお、図7に示したように、円筒体131の周面に、円筒体131の中心軸線に沿って複数134の穴をあけ、これら穴134から空気を噴出させることにより、高速流体の流れを円筒体131から遠ざかる方向に変化させ、フィラメントの振れ幅をより大きくすることもできる。この場合は、一方の軸部材132aを中空とし、この軸部材132aから円筒体131の内部に空気を供給する。また、図示していないが、突出部133に穴をあけ、この穴から空気を吸引して高速気流の一部を引き込むことで、高速気流をより突出部133に沿って流れ易くし、これによってフィラメントの振れ幅をより大きくすることもできる。
【0068】
また、図7に示した例では2つの突出部133を設けた例を示したが、円筒体131の回転により突出部133が高速気流と周期的に対面し、高速気流の向きを周期的に変動させることができるのであれば、突出部の数は1つでもよいし3つ以上であってもよい。
【0069】
図8は、断面が三角形の気流振動機構の例を示す。図8に示した気流振動機構は三角柱形状の回転体141を有し、この回転体141を回転させることにより高速気流の流れ方向を変化させるものである。この回転体141を回転させた場合、高速気流は、エッジ部141aが高速気流の気流軸に接近するときには、回転体141のエッジ部141aよりも下流側の壁面に沿って流れようとし、エッジ部141aが気流軸から離れていくときには、回転体141の壁面の影響を受けずに流れようとする。この高速気流の流れ方向の変化により、フィラメントを横方向に振らせることができる。
【0070】
図8では断面が三角形の気流振動機構を示したが、これに限らず、断面が正方形や正五角形など、正多角形の横断面を持つ回転体であれば、高速気流の気流軸と気流振動機構の壁面との距離を周期的に変えることができるので、同様の効果を得ることができる。
【0071】
図9は、断面が正方形の気流振動機構の例を示す。図9に示す気流振動機構は、図8に示したものの応用であり、四角柱形状の回転体151のエッジ部151aが曲面加工され、隣り合う側壁面同士がが滑らかに繋がっている。これにより、高速気流の気流軸にエッジ部151aが近づくときと遠ざかるときとでの高速気流の流れの向きがより滑らかに変化する。このような曲面加工は、エッジ部151aに対してだけでなく側壁面に対して行っても同様の効果が得られる。
【0072】
図10は、回転ではなく揺動によって高速気流の向きを変化させる気流振動機構の例の側面を示す。図10において、主面161aが高速気流に対面して配置された板部材161は、その下端部が、製造すべきウェブの幅方向と直角(不図示のコンベアの進行方向と平行)な軸に支持されている。つまり、板部材161は、下端部の点pを中心に揺動自在に設けられいる。さらに、板部材161は、その上下方向の中間部において、連結棒163を介して、回転軸rを中心に回転する回転部材162と連結されている。連結棒163は、その一端が回転部材162の偏心点sに揺動自在に連結され、他端は板部材162の上下方向中央部の点qに揺動自在に連結されている。
【0073】
これにより、回転部材162を回転させると、板部材161は、点pを中心に、図中一点鎖線で示した位置と二点鎖線で示した位置との間の範囲で揺動する。なお、板部材161の揺動範囲は、板部材161の上端が気流軸から最も遠ざかった状態のときに板部材161の主面161aが気流軸とほぼ平行となるように、回転軸rと偏心点sとの距離や、点pと点qとの距離が設定される。従って、板部材161が一点鎖線で示した状態のときには高速気流の向きは変わらず、上端部が気流軸に次第に近づき、板部材161の主面161aが傾くにつれて高速気流は主面161aに沿って流れようとし、高速気流の向きが図示右方へ変化していく。つまり、板部材161を揺動させることにより、板部材161の揺動に伴って高速気流の向きを周期的に変化させることができる。
【0074】
図11も、図10と同様に揺動によって高速気流の向きを変化させるものであるが、板部材171は、下端部ではなく上端部の点oを軸として揺動自在に設けられている。その他、板部材171が連結棒173を介して回転部材172と連結されていることや、連結棒173と板部材171とが点qで連結されていること、及び連結棒173と回転部材171とが偏心点sで連結されていることは、図10に示したものと同様である。これにより、板部材171は、点oを中心として、一点鎖線で示した位置と二点鎖線で示した位置との間の範囲で揺動する。
【0075】
このような構造で板部材171を揺動させることで、高速気流を板部材171側に引き寄せるのではなく、板部材171によって高速気流を押し出すような状態で、高速気流の向きを周期的に変化させることができる。
【0076】
図10及び図11に示した例では、板部材161,171は平板の例を示したが、高速気流の振れ幅すなわちフィラメントの振れ幅をより大きくするために、湾曲した板を用いてもよい。
【0077】
以上、本発明に好適に用いられる気流振動機構のいくつかの例について、回転により高速気流の向きを変えるものや揺動により高速気流の向きを変えるものを述べたが、それに限らず、高速気流の気流軸に対して傾斜した壁面を有しこの壁面と高速気流の気流軸との距離を変化させるように平行移動させるだけでコアンダ効果を生じさせる機構を用いてもよい。また、フィラメントの横方向への配列性を向上させつつ、歩留まりよく幅広のウェブを得ることができれば、気流振動機構の配置や数についても特に制限はない。もちろん、ここに例示した種々の気流振動機構は、図1〜図6に示したウェブ製造装置に適用可能である。
【0078】
〈付加的な構成要素〉
得られたウェブを横方向に延伸することにより、フィラメントの横方向への配列性をより向上させることができる。したがって、フィラメントが横方向に配列されたウェブを更に横方向に延伸する延伸装置を付加することが好ましい。このとき、フィラメントの横方向への配列性が良いものほど、ウェブの横延伸時にフィラメントが実質的に延伸される確率が高くなり、最終延伸ウェブの強度も大きくなる。フィラメントの配列が悪いと、ウェブを延伸してもフィラメントの折り畳み構造やフィラメントの間隔が広がるだけでフィラメントが実質的に延伸される確率が低くなり、延伸後の十分な強度が得られなくなる。
【0079】
ところで、通常のメルトブロー紡糸では、フィラメントは熱風とともにコンベアに直線的に衝突するので、コンベアに到達するまでの時間すなわち冷却時間が短い。また、ノズルとコンベアとの距離を大きくし過ぎると、ウェブの地合(坪量の部分的な均一性)が悪くなる。従って、通常のメルトブロー紡糸では、ノズルとコンベアとの距離は300mm前後とされている。これに対し本発明によれば、フィラメントの振れ幅が大きくなるので、フィラメントがコンベアに到達するまでの時間が長くなり、紡糸装置とコンベアとの距離を大きくしなくてもフィラメントを良好に冷却することができる。また、理由は必ずしも明確ではないが、ウェブの地合もむしろ良好になることが実験の結果明らかになった。
【0080】
得られたウェブは、そのままでも使用可能であるが、前述したように、さらに横方向に延伸することにより、フィラメントの配列性をさらに向上させてることができる。従って、紡糸手段は、延伸性の良いフィラメントからなるウェブとして紡糸することも可能である。そのためには、フィラメントが十分に急冷されて、延伸応力が小さく伸度が大きいフィラメントからなるウェブとする必要がある。その手段として最も有効なのが、紡糸装置とコンベアとの間に、高速気流中へ霧状の水を噴霧するスプレーノズル(不図示)を設け、高速気流に霧状の液体を含ませることである。
【0081】
その霧状の液体に、いわゆる紡糸・延伸用油剤と称する延伸性や静電除去等の性質を付与することができる油剤を添加することも、その後の延伸性を向上させるとともに、毛羽も少なくすることができ、さらに延伸後の強度及び伸度も向上させることができるという点で有効である。なお、スプレーノズルから噴射される流体は、フィラメントを冷却することができるものであれば必ずしも水分等を含む必要はなく、冷エアーであってもよい。
【0082】
フィラメントが横方向に配列されたウェブを更に横方向に延伸する手段としては、従来の種々の延伸装置を用いることができる。例えば、フィルムの2軸延伸に用いられているテンター式の横延伸装置や、特公平3−36948号公報に記載されるプーリ式の横延伸装置や、周方向に沿った溝がそれぞれ形成された2つの溝付きローラでウェブを挟むことによりウェブを横方向に延伸する溝ローラ式の横延伸装置を用いることができる。それらの延伸装置のうち、プーリ式の横延伸装置は、安価で簡便な方法であり、しかも延伸倍率を自由に変化させることができ高倍率延伸も可能であるので、本発明に用いられる横延伸装置として最も適している。
【0083】
なお、延伸後のウェブの幅を非常に大きくしたい場合には、通常の延伸温度での横延伸の前に、通常の延伸温度よりも高い温度(ポリエステルの場合は5〜10℃、ポリプロピレンの場合は20〜30℃)で予備延伸を行う方法が有効であり、その場合の横延伸装置としては上述の延伸装置を使用することができる。
【0084】
ウェブの横延伸において、延伸前のウェブに軽くエンボス処理を施し、その後に延伸することにより、延伸倍率を高くすることができ、延伸後の強度も向上し、また、延伸切れ等のトラブルも少ない安定した延伸を行うことができる。この場合のエンボスパターンは、縦方向に方向性を持つパターンであることが望ましい。エンボス温度は、延伸温度+5℃よりも低い温度とするのが好ましい。エンボス圧力は、高すぎるとウェブのフィラメントを損傷し延伸切れの原因となるので、線圧で3N/cm以上50N/cm以下の範囲が好ましく、より好ましくは8N/cm以上30N/cm以下の範囲、最も好ましくは10N/cm以上25N/cm以下の範囲である。なお、エンボスローラの場合、ウェブはその全幅が一様にエンボスローラで加圧されるわけではなく、エンボス圧力はエンボス箇所の一点一点にかかるわけではない。しかし、ここで実施されるエンボスではエンボス圧力は十分に小さい圧力でよく厳密に計算する必要はないので、ここではエンボス圧力を、通常の線圧と同様に、
線圧(N/cm)=押下力(N)/エンボスローラ幅(cm)
で定義している。
【0085】
ウェブの延伸倍率は、ウェブを構成するフィラメントのポリマーの種類やウェブの紡糸手段は配列手段、目的とする縦方向及び横方向の強度や伸度等によって異なる。しかし、いずれの種類や手段を用いるにしろ、本発明の目的であるウェブの高配列性、高強度を達成できる延伸倍率が選択される。
【0086】
その延伸倍率は、延伸前のウェブに延伸方向に一定の間隔で入れたマークにより以下の式で定義される。
延伸倍率=[延伸後のマーク間の長さ]/[延伸前のマーク間の長さ]
ここでいう延伸倍率は、通常の長繊維フィラメントヤーンを延伸する場合のように、必ずしもフィラメント1本1本の延伸倍率を意味しない。
【0087】
図12(a)に、本発明により得られる横配列ウェブの幅方向の質量分布の一例を示し、図12(b)に、スプレー法により作製した横配列ウェブの幅方向の質量分布の一例を示す。横配列ウェブにおける幅方向の質量の分布をウェブのプロフィールという。ウェブのプロフィールは、得られたウェブから、縦方向に100mmの部分を全幅にわたってサンプリングし、そのサンプルを更に25mm幅で切断し、切断されたそれぞれの質量を測定することによって得られる。図12(a)に示すプロフィールを有するウェブは、幅方向の質量分布がほぼ均一である。なお、幅方向両端部において質量が若干小さくなっている(厚みが厚くなっている)が、これは、ウェブを横方向に延伸する場合に有利である。というのは、ウェブを横方向に延伸する場合、ウェブの幅方向両端部を掴みながらウェブを幅方向に延伸するのが一般的であり、実質的には掴まれた部分は延伸されず厚みも減少しないので、結果的に、延伸によりウェブの幅方向の質量分布がより均一化されるからである。一方、図12(b)に示すプロフィールを有するウェブは、幅方向両端部において質量が大きく(厚みが厚く)なっている。このウェブと図12(a)に示すウェブとを対比すると、図12(a)に示すウェブの方が、幅方向の質量分布が均一で、かつ、ウェブの幅も広いものとなる。
【0088】
本発明によるウェブは、横方向の強度が要求されるウェブとしてそのまま使用できる他、紙、不織布、布、フィルム等の横方向の強度の補強用として、これらと積層して用いることもできる。また、本発明によるウェブを延伸したものは光沢が良く、その光沢を活かした包装材料等に用いることができる。さらに、本発明によるウェブを横方向に延伸した横延伸ウェブを原料に、本発明者らの先願発明である、特公平3−36948号公報、特開平2−269859号公報、特開平2−269860号公報、国際公開公報WO96/17121号等に開示された直交積層不織布や斜交積層不織布の原料ウェブとして用いることもできる。
【0089】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を具体的に示す。
【0090】
実施例1−1
紡糸装置として、ノズル直径が0.3mm、ノズルピッチが1.0mm、紡糸幅が500mmのメルトブローダイスを用い、これをコンベアの進行方向と平行に配置した。フィラメントの材料としては、極限粘度が0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート溶融樹脂を用いた。この溶融樹脂を、メルトブローダイスより、1ノズル当たりの吐出量を0.35g/分、ダイスの温度を320℃としてフィラメントを押し出した。押し出されたフィラメントを細化するための高速気流は、温度を370℃、流量を1000Nl/分とした。気流振動機構としては、図1に示したような、断面が楕円形の1本の棒状体を用いた。この棒状体は、断面での短軸の長さが60mm、長軸の長さが90mmのものであり、図1中のL1が15mm、L2が55mmとなるように配置した。また、棒状体の回転数は、600回転/分(断面が楕円であり、気流軸に対して最接近する箇所が1回転中に2箇所存在するので、気流の振動数としては20Hz)とし、フィラメントを横方向に振動させた。棒状体の回転方向は、図1に示す矢印A方向とした。これにより得られたウェブを、プーリ式延伸装置で90℃の熱風中で横方向に延伸し、横延伸ウェブを作製した。
【0091】
実施例1−2
棒状体の回転方向を実施例1−1と逆方向とした以外は実施例1−1と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。
【0092】
実施例2−1
フィラメントの紡糸条件は、実施例1−1と同じとした。気流振動機構としては、実施例1−1で用いたものと同じ棒状体を、図3に示したように気流軸に対称に2本配置した。棒状体の回転による気流の振動数は13.5Hzとした。また、本実施例では、紡糸されたウェブにエンボス処理を施し、その後、実施例1−1と同じ条件でウェブを横方向に延伸することによって横延伸ウェブを作製した。エンボスパターンは、縦方向に5mmの間隔をあけて設けられた長さ10mmのストライプを千鳥掛け状に配列したパターンとした。エンボス温度は70℃、線圧は15N/cmとした。
【0093】
実施例2−2
棒状体の回転による気流の振動数を23Hzとした以外は実施例2−1と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。
【0094】
実施例3−1
実施例2−1で用いた装置に図5に示すような側板を設け、また、棒状体の回転による気流の振動数を17Hzとしたこと以外は実施例2−1と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。
【0095】
実施例3−2
実施例3−1で用いた装置に更に、図5に示すような熱風供給ノズルを棒状体の両側に設け、ダイスと棒状体との間に熱風を噴射させたこと以外は、実施例3−1と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。熱風供給ノズルから噴射する熱風の温度は105℃とし、各熱風供給ノズルからの熱風の流量は、1.2m3/分とした。
【0096】
実施例4
図1におけるL1を10mm、L2を52mmとした以外は実施例3−2と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。
【0097】
実施例5
メルトブローダイスに代えて図6に示すスパンボンドダイスを用いたこと以外は実施例1−1と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。
【0098】
比較例1
気流振動機構を用いないこと以外は実施例1−1と同じ条件で横延伸ウェブを作製した。
【0099】
図13に、上述の各実施例および比較例の主要な条件、および得られたウェブの切断強度、切断伸度の測定結果を示す。なお、図13には、参考のため、市販のスパンボンド不織布(比較例2)および市販のメルトブロー不織布について測定した切断強度および切断伸度も示している。
【0100】
図13において、「MB」は「メルトブロー」を意味し、「SB」は「スパンボンド」を意味している。また、図13における切断強度および切断伸度は、JIS L1906に規定されている長繊維フィラメント不織布試験法に準じ、横方向についての切断強度および切断伸度を測定したものである。なお、JISでは切断強度を5cm当たりの切断荷重で表すが、ここでは、試料となるウェブの坪量が種々であるので、ウェブの質量からtex(フィラメント1000m当たりの質量)に換算し、1tex当たりの強度(mN/tex)で表した。
【0101】
図13に示す結果から、以下のことがいえる。
【0102】
実施例2−1と実施例2−2とを対比すると、振動数が小さいとフィラメントの振れ幅が大きくなり、振動数が大きいとフィラメントの振れ幅は小さくなることがわかる。ただし、振動数が大きい方が、フィラメントの横配列性やウェブの地合いは良好である。実施例3−1と実施例3−2とを対比すると、紡糸室内に熱風供給ノズルを設けることにより、フィラメントの振れ幅がより大きくなることができることがわかる。実施例3−2と実施例4とを対比すると、気流振動機構をダイスのノズルに接近させることにより、フィラメントの振れ幅がより大きくなることがわかる。しかも、ウェブの地合いやプロフィールも良好なものとなる。実施例1−1と実施例5とを対比すると、スパンボンドダイスを用いても、メルトブローダイスを用いた場合と同様のウェブを得ることができる。ただし、切断強度はスパンボンドダイスを用いた方が優れている。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フィラメントを細化する高速流体の流れの向きをコンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させ、フィラメントをその方向に振らせることにより、フィラメントの横方向への配列を向上させ、横方向の強度および寸法安定性のよい広幅ウェブを製造することができる。しかも、通常の広義のスパンボンド方式の紡糸手段をそのまま利用できるので、装置構成も簡単であり、横配列ウェブを安定的に生産性よく製造することができる。さらに、高速流体を冷却することで、横方向への延伸性を向上させるとともに、延伸後の強度等の物性や横方向での質量分布の均一性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である、メルトブロー法によるウェブの製造装置の概略正面図である。
【図2】図1に示した棒状体の回転によるフィラメントの流れの向きの変化を説明する図である。
【図3】本発明によるウェブ製造装置の他の実施形態の概略正面図である。
【図4】本発明によるウェブ製造装置のさらに他の実施形態の概略側面図である。
【図5】本発明によるウェブ製造装置の更に他の実施形態の概略正面図である。
【図6】狭義のスパンボンド法を用いたウェブ製造装置を正面から見た概略断面図である。
【図7】回転する円筒体を有する気流振動機構を示し、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【図8】三角柱形状の回転体を有する気流振動機構を示し、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【図9】四角柱状の回転体を有する気流振動機構を示し、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【図10】揺動する板部材を有する気流振動機構の一例の側面図である。
【図11】揺動する板部材を有する気流振動機構の他の例の側面図である。
【図12】横配列ウェブの幅方向のプロフィールを示す図であり、(a)は本発明によるもの、(b)はスプレー法によるものを示す。
【図13】本発明の具体的な種々の実施例、および比較例の主な製造条件および物性を示す表である。
【符号の説明】
1,11,31,51 コンベア
2,75a ノズル
3,13,33,53 メルトブローダイス
4,14,74 フィラメント
5a,5b エア溜め
6a,6b スリット
7,171,172,37,571,572,77 棒状体
7a 回転軸
7b 周壁面
8,18 ウェブ
9,19 気流軸
21 冷却ボックス
22 吸引ボックス
41 ホッパ
42 押出機
43,45 アイロンローラ
44,46 エンボスローラ
61 側板
62a,62b 熱風供給ノズル
73 スパンボンドダイス
75 エジェクタ
131 円筒体
133 突出部
141,151 回転体
161,171 板部材
162,172 回転部材
163,173 連結棒

Claims (13)

  1. 溶融ポリマーをフィラメントとして押し出す、コンベアの進行方向と平行に配列された複数のノズルを有する紡糸手段と、フィラメントの細化のためにフィラメントの押し出し方向と平行な方向に噴射される高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを準備する工程と、溶融したポリマーをフィラメントとして前記ノズルから押し出す工程と、前記高速流体を噴射し、該高速流体との摩擦力によって、前記ノズルから押し出されたフィラメントを細化する工程と、前記気流振動手段によって前記高速流体の流れの方向を周期的に変動させ、前記フィラメントを、前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させながら前記コンベア上に集積する工程とを有し、前記フィラメントを細化する工程は、前記高速流体の流れ方向について前記気流振動手段よりも上流側で前記高速流体に向けて前記フィラメントの溶融温度よりも高温の熱風を噴射することを含む、横配列ウェブの製造方法。
  2. 溶融ポリマーをフィラメントとして押し出す、コンベアの進行方向と平行に配列された複数のノズルを有する紡糸手段と、フィラメントの細化のためにフィラメントの押し出し方向と平行な方向に噴射される高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを準備する工程と、溶融したポリマーをフィラメントとして前記ノズルから押し出す工程と、前記高速流体を噴射し、該高速流体との摩擦力によって、前記ノズルから押し出されたフィラメントを細化する工程と、前記気流振動手段によって前記高速流体の流れの方向を周期的に変動させ、前記フィラメントを、前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させながら前記コンベア上に集積する工程とを有し、前記紡糸手段から前記コンベアに向かって噴射される前記高速流体を、前記紡糸手段から前記コンベアまでの前記高速流体の経路とは別の経路で循環させる工程を更に有する、横配列ウェブの製造方法。
  3. 前記気流振動手段を準備する工程は、一対の気流振動手段を前記コンベアの進行方向と直角な方向に間隔をあけて対向配置することを含み、かつ、前記フィラメントを押し出す工程は、前記一対の気流振動手段の間に前記フィラメントを押し出すことを含む、請求項1または2に記載の横配列ウェブの製造方法。
  4. 前記高速流体に霧状の液体を噴霧し、前記高速流体を冷却する工程を更に有する、請求項1または2に記載の横配列ウェブの製造方法。
  5. 前記コンベア上に集積されたフィラメントからなるウェブをその幅方向に延伸する工程を更に有する、請求項1または2に記載の横配列ウェブの製造方法。
  6. 溶融したポリマーをフィラメントとして押し出す、列状に配列された複数のノズルを備えるとともに、前記ノズルからの前記フィラメントの押し出し方向と平行な高速流体を噴射して前記フィラメントを細化する高速流体噴射部を備えた紡糸手段と、前記高速流体によって細化されたフィラメントが集積され、前記ノズルの配列方向と平行な方向に進行するコンベアと、前記高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを有し、前記コンベアの幅方向両側方において前記紡糸手段と前記コンベアとの間の空間を取り囲んで、前記気流振動手段が内部に配置される紡糸室が構成されており、前記紡糸室内の前記紡糸手段と前記気流振動手段との間に、前記高速流体に向けて前記フィラメントの溶融温度よりも高温の熱風を噴射する熱風噴射手段を有する横配列ウェブの製造装置。
  7. 溶融したポリマーをフィラメントとして押し出す、列状に配列された複数のノズルを備えるとともに、前記ノズルからの前記フィラメントの押し出し方向と平行な高速流体を噴射して前記フィラメントを細化する高速流体噴射部を備えた紡糸手段と、前記高速流体によって細化されたフィラメントが集積され、前記ノズルの配列方向と平行な方向に進行するコンベアと、前記高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを有し、前記気流振動手段は、前記高速流体に対して向きおよび距離の少なくとも一方が周期的に変化する壁面を有し、前記壁面は、主面が前記高速流体に対面して配置され、かつ前記コンベアの進行方向と平行な軸を中心として揺動される板部材の前記主面である横配列ウェブの製造装置。
  8. 溶融したポリマーをフィラメントとして押し出す、列状に配列された複数のノズルを備えるとともに、前記ノズルからの前記フィラメントの押し出し方向と平行な高速流体を噴射して前記フィラメントを細化する高速流体噴射部を備えた紡糸手段と、前記高速流体によって細化されたフィラメントが集積され、前記ノズルの配列方向と平行な方向に進行するコンベアと、前記高速流体の流れの方向を前記コンベアの進行方向と直角な方向に周期的に変動させる少なくとも一つの気流振動手段とを有し、前記コンベアの幅方向両側方において前記紡糸手段と前記コンベアとの間の空間を取り囲んで、前記気流振動手段が内部に配置される紡糸室を構成する側板を更に有する横配列ウェブの製造装置。
  9. 前記気流振動手段は、前記高速流体に対して向きおよび距離の少なくとも一方が周期的に変化する壁面を有し、前記壁面は、中心軸線が前記コンベアの進行方向と平行に配置され前記中心軸線回りに回転される、断面が楕円形、少なくとも1つの突出部を有する円形、または多角形の棒状体の周壁面である、請求項6または8に記載の横配列ウェブの製造装置。
  10. 前記気流振動手段が複数個配置されている、請求項ないしのいずれか1項に記載の横配列ウェブの製造装置。
  11. 前記高速流体を冷却する冷却手段を更に有する、請求項ないしのいずれか1項に記載の横配列ウェブの製造装置。
  12. 前記コンベアの前記フィラメントが集積される面の裏面側に、前記コンベアの幅方向両端部でそれぞれ吸引口が開口する吸引手段を更に有する、請求項ないしのいずれか1項に記載の横配列ウェブの製造装置。
  13. 前記側板は前記コンベアの幅方向外側に膨らんだ形状である、請求項に記載の横配列ウェブの製造装置。
JP2001052536A 2001-02-27 2001-02-27 横配列ウェブの製造方法および装置 Expired - Lifetime JP4495871B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001052536A JP4495871B2 (ja) 2001-02-27 2001-02-27 横配列ウェブの製造方法および装置
DE60206983T DE60206983T2 (de) 2001-02-27 2002-02-25 Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Vliesstoffes mit in einer Querrichtung ausgerichteten Filamenten
EP02290451A EP1234905B1 (en) 2001-02-27 2002-02-25 Method of and apparatus for manufacturing a web having filaments aligned in a tranverse direction
US10/082,142 US6984350B2 (en) 2001-02-27 2002-02-26 Method of and apparatus for manufacturing a web having filaments aligned in a transverse direction

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001052536A JP4495871B2 (ja) 2001-02-27 2001-02-27 横配列ウェブの製造方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002249969A JP2002249969A (ja) 2002-09-06
JP4495871B2 true JP4495871B2 (ja) 2010-07-07

Family

ID=18913148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001052536A Expired - Lifetime JP4495871B2 (ja) 2001-02-27 2001-02-27 横配列ウェブの製造方法および装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6984350B2 (ja)
EP (1) EP1234905B1 (ja)
JP (1) JP4495871B2 (ja)
DE (1) DE60206983T2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2404201B (en) * 2003-07-19 2005-06-08 Yao-Chang Lin Producing non-woven webs by laying continuous filaments onto a conveyor using a swinging air jet device
FR2874936B1 (fr) * 2004-09-09 2007-05-11 Rieter Perfojet Sa Tour spunbond et machine de production d'un complexe
US7798795B2 (en) 2005-03-12 2010-09-21 Saurer Gmbh & Co. Kg Method and apparatus for forming a non-woven web by deposition of synthetic filaments
WO2007048575A1 (de) * 2005-10-26 2007-05-03 Oerlikon Textile Gmbh & Co. Kg Vorrichtung und verfahren zur ablage von synthetischen fasern zu einem vlies
EP1837429B1 (de) 2006-03-20 2012-01-11 Oerlikon Textile GmbH & Co. KG Verfahren und Vorrichtung zum Ablegen synthetischer Fasern zu einem Vlies
BR112012007926B1 (pt) * 2009-10-09 2020-12-08 Volm Companies, Inc pano não tecido de malha aberta e material de malha aberta
JP5672009B2 (ja) * 2009-12-09 2015-02-18 東レ株式会社 長繊維不織布の製造方法
BR112013025726A2 (pt) * 2011-04-06 2016-12-13 3M Innovative Properties Co aparelho para fiação via fusão e sopro e método para a formação de um material produzido por fusão e sopro
JP5863692B2 (ja) * 2013-03-22 2016-02-17 日本板硝子環境アメニティ株式会社 繊維マット状吸音材の製法
JP6428331B2 (ja) * 2015-02-06 2018-11-28 トヨタ紡織株式会社 メルトブロー方法及びメルトブロー装置
JP6694241B2 (ja) * 2015-03-26 2020-05-13 Jxtgエネルギー株式会社 伸縮性長繊維不織布
JP2018092131A (ja) * 2016-11-28 2018-06-14 Jxtgエネルギー株式会社 吸音材用不織布及びそれを用いた吸音材
CN106637444A (zh) * 2016-12-02 2017-05-10 宁波大发化纤有限公司 一种丝束自动喷油剂装置
CN106948084A (zh) * 2017-04-01 2017-07-14 佛山轻子精密测控技术有限公司 一种循环使用的纳米纤维过滤网制备装置和方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54112273A (en) * 1978-02-21 1979-09-03 Toyo Boseki Production of nonwoven fabric
JPH04209863A (ja) * 1990-11-30 1992-07-31 Mitsui Petrochem Ind Ltd 不織布製造装置
JPH10204767A (ja) * 1996-11-19 1998-08-04 Nippon Petrochem Co Ltd 縦延伸不織布およびその製法
JPH1136168A (ja) * 1997-05-15 1999-02-09 Polymer Processing Res Inst 衛生材料およびメディカル用不織布

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE623672A (ja) * 1961-10-17 1900-01-01
US3806289A (en) * 1972-04-05 1974-04-23 Kimberly Clark Co Apparatus for producing strong and highly opaque random fibrous webs
FR2217459A1 (en) * 1973-02-15 1974-09-06 Vvb Tech Textilien Karl Webs of molten-spun filaments for non-woven fabrics - of uniform consistency and tensile strength both transversely and lengthways
US3959421A (en) * 1974-04-17 1976-05-25 Kimberly-Clark Corporation Method for rapid quenching of melt blown fibers
DE2421401C3 (de) * 1974-05-03 1982-12-09 J.H. Benecke Gmbh, 3000 Hannover Vorrichtung zum Verteilen eines Fadenbündels bei der Spinnvlies-Herstellung
DE2460755A1 (de) * 1974-12-21 1976-07-01 Hoechst Ag Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines vlieses aus filamenten
US4334340A (en) * 1980-01-25 1982-06-15 Crown Zellerbach Corporation System and method for dispersing filaments
DE3504588C1 (de) * 1985-02-11 1986-07-17 J.H. Benecke Gmbh, 3000 Hannover Vorrichtung zum Verteilen eines Fadenbuendels bei der Spinnvliesherstellung
DE3601201C1 (de) * 1986-01-17 1987-07-09 Benecke Gmbh J Verfahren zur Herstellung von Wirrvliesbahnen und Vorrichtung zur Durchfuehrung des Verfahrens
US5312500A (en) * 1989-01-27 1994-05-17 Nippon Petrochemicals Co., Ltd. Non-woven fabric and method and apparatus for making the same
JPH076126B2 (ja) 1989-03-10 1995-01-30 株式会社高分子加工研究所 一方向配列不織布の製法および装置
JP2612203B2 (ja) 1989-04-11 1997-05-21 株式会社 高分子加工研究所 繊維の配列したウェブの製法
JPH0336948A (ja) 1989-06-30 1991-02-18 Shibaura Eng Works Co Ltd アウターロータ型ブラシレスモータ
US5080569A (en) * 1990-08-29 1992-01-14 Chicopee Primary air system for a melt blown die apparatus
US5075068A (en) * 1990-10-11 1991-12-24 Exxon Chemical Patents Inc. Method and apparatus for treating meltblown filaments
US5840633A (en) * 1994-11-25 1998-11-24 Polymer Processing Research Inst., Ltd. Nonwoven fabric and method of making the same
US5667749A (en) * 1995-08-02 1997-09-16 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method for the production of fibers and materials having enhanced characteristics
US6132661A (en) * 1996-11-19 2000-10-17 Nippon Petrochemical Company, Limited Longitudinally stretched nonwoven fabric and method for producing the same
US6524521B1 (en) * 1999-08-30 2003-02-25 Nippon Petrochemicals Co., Ltd. Method of and apparatus for manufacturing longitudinally aligned nonwoven fabric
JP4233181B2 (ja) * 1999-09-30 2009-03-04 新日本石油株式会社 横配列ウェブの製造方法および製造装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54112273A (en) * 1978-02-21 1979-09-03 Toyo Boseki Production of nonwoven fabric
JPH04209863A (ja) * 1990-11-30 1992-07-31 Mitsui Petrochem Ind Ltd 不織布製造装置
JPH10204767A (ja) * 1996-11-19 1998-08-04 Nippon Petrochem Co Ltd 縦延伸不織布およびその製法
JPH1136168A (ja) * 1997-05-15 1999-02-09 Polymer Processing Res Inst 衛生材料およびメディカル用不織布

Also Published As

Publication number Publication date
US6984350B2 (en) 2006-01-10
EP1234905A3 (en) 2003-04-16
EP1234905B1 (en) 2005-11-02
JP2002249969A (ja) 2002-09-06
DE60206983D1 (de) 2005-12-08
EP1234905A2 (en) 2002-08-28
DE60206983T2 (de) 2006-08-03
US20020158362A1 (en) 2002-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4399095B2 (ja) 縦配列不織布の製造装置および縦延伸不織布の製造装置
JP4233181B2 (ja) 横配列ウェブの製造方法および製造装置
JP4495871B2 (ja) 横配列ウェブの製造方法および装置
JPH108369A (ja) カサ高性不織布およびその製造方法
JP4113271B2 (ja) 縦延伸不織布の製法
JP6694241B2 (ja) 伸縮性長繊維不織布
JP6968614B2 (ja) 不織布製吸音材
JP6716380B2 (ja) 長繊維不織布
JP2003064570A (ja) 複合不織布
WO2018097326A1 (ja) 吸音材用不織布及びそれを用いた吸音材
JP2002110132A (ja) バッテリーセパレータ用不織布
JP2018092131A (ja) 吸音材用不織布及びそれを用いた吸音材
JP2019005939A (ja) 吸音材
WO2002063087A1 (en) Apparatus and method for producing non-woven webs with high filament velocity
JP2003286648A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP3962655B2 (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2003286650A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP3962656B2 (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2003286649A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2003278070A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP3930355B2 (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2004084083A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP7427435B2 (ja) 長繊維不織布
JP2003286653A (ja) フィラメントが一方向に配列されたウェブの製造方法および該ウェブの製造装置
JP2004044012A (ja) フィラメント振動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061020

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100324

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4495871

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term