JP4491160B2 - 転倒防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動販売機、家具、展示ケース等からなる比較的重量及び背丈のある被支持体の底面と設置面との間に設置される転倒防止装置に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、転倒防止装置としては、例えば、特開2000−14472号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この従来の転倒防止装置は、被支持体の底面と設置面との間に設置され、地震などにより設置面から伝達された振動を、下ベースと上ベースの間に設けたローラを有する移動体で吸収し、被支持体の転倒を防止するものである。言い換えれば、地震などにより設置面から伝達された振動エネルギを移動体の移動による運動エネルギとして吸収するものである。移動体の転動を案内する案内溝は、角部を補強片で補強された四角形の移動枠体に形成され、ベース枠に支持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の転倒防止装置では、移動枠体の案内溝の加工は、角形鋼などを用いて、免震性能を発揮するために4000mm程度の曲率半径の円弧溝を、精密に機械加工(フライス盤などで)する必要がある。また、案内溝を有する移動枠体は、四角形の枠構造のため、補強板を溶接などで移動枠体のコーナー部に取り付ける必要があり、ベース枠にも補強板の溶接が必要なことからコストアップとなるとともに、量産によるコストダウンの効果がでないという問題がある。また、案内溝を有する移動枠体には補強板が取り付けられているものの元々捻れやすい形状のため、案内溝の位置が変化して免震性能が不十分になることがあるという問題もある。
【0005】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、安価で、量産によるコストダウンにも適し、剛性の高い転倒防止装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明に係る転倒防止装置は、次のような手段を採用する。
【0007】
請求項1に係る発明では、板材がU字形に折り曲げられ開放面を下向きにするとともに上面に被支持体を載置する上部案内部材と、板材がU字形に折り曲げられ開放面を上向きにするとともに上部案内部材と中心軸を同じにして下面を設置面に当接する下部案内部材と、上部案内部材と下部案内部材の各起立片に向い合せに設けられた複数のガイド部に沿って上部案内部材を移動可能に支持する移動部材とから免震機構が構成され、上部案内部材のガイド部は頂点を境に両端部に向かって下降する直線または曲線で構成され、下部案内部材のガイド部は頂点を境に両端部に向って上昇する直線または曲線で構成される転倒防止装置にあって、前記ガイド部は前記起立片に開設される閉塞形スリット状の案内溝である一方、前記移動部材は上部案内部材と下部案内部材の向き合う起立片に形成される前記案内溝に貫通し起立片間に渡るシャフトと、該シャフトに嵌装され上部案内部材と下部案内部材の案内溝に対して個別に回転可能に支持される脱落防止のフランジ付き車輪と、前記シャフトに嵌装され上部案内部材の対立する起立片の案内溝にそれぞれ嵌合するフランジ付き車輪の間に介装される位置決めスリ−ブと、前記下部案内部材の起立片の外側に突き出るシャフトの両端に止着され案内溝からの脱落を防止する内外の連結部材とからなり、免震時に前記案内溝に沿って前記移動部材が転動するとき前記シャフトに嵌装するフランジ付き車輪が個別に回転し、前記下部案内部材に対して前記上部案内部材が移動自由となるようにしたことを特徴とする
【0008】
この手段では、ガイド部を有しU字形に折り曲げられた上部案内部材と下部案内部材が移動部材と組み合わされて免震機構を構成し、この免震機構の上記移動部材を構成するシャフトが上部案内部材と下部案内部材とを移動自由に連結する一方、このシャフトに嵌装されるフランジ付き車輪を介して自由に回転を許し、下部案内部材に対する上部案内部材の移動が円滑に行うことができる。
【0009】
また、請求項2に係る発明では、請求項1に記載の転倒防止装置において、免震機構の2組を間隔をおいて並行に配置し、該免震機構の移動部材のシャフトを同一延長線上に揃えるとともに両シャフトの内側端部に内連結部材を止着して免震機構相互を連結することを特徴とする。
【0010】
この手段では、並列的に配置される免震機構が一体に内連結部材を介して連動し、安定的に被支持体を免震支持することになる
【0011】
また、請求項3に係る発明では、請求項1に記載の転倒防止装置において、免震機構の2組を間隔をおいて並行に配置して上層の免震機構を構成するとともに該上層の免震機構の上部案内部材に支持部材を固定し、また該上層の免震機構の下に間隔をおいて並行をなす2組の免震機構からなる下層の免震機構を井桁に配置して上下2層に構成するとともに該下層の免震機構の下部案内部材を設置面に固定することを特徴とする
【0012】
この手段では、支持部材を支える上層の免震機構と設置面上に固定される下層の免震機構が井桁に組まれてX方向とY方向の2方向の震動を共に吸収できる構造となることから安定した免震を行うことができる
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る転倒防止装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図9は、本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(1)を示すものである。
【0015】
この実施の形態における転倒防止装置100は、横幅a、前後幅bの直方体の被支持体Pを支持するものであり、図1〜図3に示すように、免震機構110を上層に二組、下層に二組、井桁状に備え、さらに支持部材である支持板1と、外連結部材9、内連結部材10を備えてなる。
【0016】
免震機構110は、上部案内部材2と、下部案内部材3と、移動部材8とで構成されるものである。
【0017】
上部案内部材2、下部案内部材3は、図4、図5に示すように、板材から案内溝4、5、6、7が打ち抜き加工され、切断線Lで上部案内部材2と下部案内部材3に切断され、中央片21、31の両側に起立片22、32を形成するように折り曲げ線MでU字形に折曲げてなる。そして、U字形の幅の異なる2個が互いのU字形の開放側を向け、中心軸を同じにして、U字形の幅の小さな上部案内部材2が上側に位置し、U字形の幅の大きな案内部材3が下側に位置して組み合わされている。そして、上部案内部材2の起立片22にはガイド部である案内溝4、5が、下部案内部材2の起立片32にはガイド部である案内溝6、7が設けられている。
【0018】
ここで、上層の上部案内部材2は、支持板1と溶接で固定され、上層の下部案内部材3は、下層の上部案内部材2と溶接で固定されている。さらに、下層の下部案内部材3は設置面Fに当接され、アンカーボルト等で固定される。なお、接地面Fの状況によっては、図示しない平板形状の設置部材を下層の下部案内部材3に溶接して設け、設置面Fに固定することもできる。
【0019】
案内溝4、5及び案内溝6、7は、上部案内部材2、下部案内部材3の起立片22、32の前後方向(Fr方向、Rr方向)及び左右方向(LH方向、RH方向)の各2箇所に円弧形のスリットとして閉鎖形に形成されている。上部案内部材2のガイド部である案内溝4、5は、頂点を境に両端部に向かって下降する曲線をなしており、具体的には曲線が円弧でその中心が頂点の下方に位置されているものである。一方、下部案内部材3のガイド部である案内溝6、7は頂点を境に両端部に向かって上昇する曲線をなしており、その曲線は円弧であって、円弧の中心が頂点の上方に位置されているものである。
【0020】
さらに、上層のガイド部の案内溝4、6は、頂点を境に両側の曲線の変化割合が異なる構成としている。具体的には、上層の案内溝4の円弧の曲率半径Ra、Rbが前側で小さく後側で大きくなっている。一方、上層の案内溝6は、円弧の曲率半径Ra、Rbが前側で大きく後側で小さくなっている(Ra<Rb)。なお、下層の上部案内部材2、下部案内部材3の起立片22、32に設けられた案内溝5、7は、円弧形の曲率半径Rが前後側で同じになっている。
【0021】
移動部材8は、図6に詳細に示されるように、上層の上部案内部材2、下部案内部材3の起立片22、32に設けられた案内溝4、6を貫通するシャフト81に両側の案内溝4、6をそれぞれ転動するフランジ付きの車輪82が回転可能に支持されているものである。さらに、シャフト81、車輪82の間には、軸受ブシュ83が嵌合されている。両側の軸受ブシュ83の間には、軸受ブシュ83の間隔を維持する位置決めスリーブ84がシャフト81に嵌合されて設けられている。また、下層の移動部材8についても、案内溝5、7に対し、上層の移動部材8と直交して上層と同じように設けられている。
【0022】
シャフト81の外側端部には、同じ免震機構110のもう一つのシャフト81とを連結する外連結部材9がワッシャ85、ナット86で取り付けられている。また、シャフト81の内側端部には、シャフト81の延長線上で、同じ層のもう一つの免震機構110に貫通しているシャフト81の内側端部とを連結する内連結部材10がワッシャ85、ナット86で取り付けられている。なお、車輪82、軸受ブシュ83は、そのほぼ中央部で分割されて、組立が可能な構造となっている。
【0023】
外連結部材9は平らな板材からなり、内連結部材10は、板材をU字形に折り曲げたものからなる。なお、下層の上部案内部材2、下部案内部材3の間に位置する内連結部材10は、設置面Fの凹凸等を避けるためにU字形の開放側を下向きにしている。
【0024】
支持板1は、四角形の平らな板材からなるものである。被支持体Pはその底面のほぼ全面を支持板1に当接し、取付ボルト等で固定されるか、滑り止めがなされる。
【0025】
この構成の転倒防止装置100を製作する際には、上部案内部材2、下部案内部材3について、図4、図5に示すように、平板な板材からレーザ切断、プラズマ溶断、プレス打ち抜き等により案内溝4、5、6、7の加工と、上部案内部材2、下部案内部材3の平面展開形状への切断加工を行い、上部案内部材2、下部案内部材3を切断線Lで切断する。そして、各切断片に対しU字形に折り曲げ加工(図面の一転鎖線に沿って)を行って形成することができる。
【0026】
したがって、前述の従来例のような補強板の溶接などが不要になって、上部案内部材2、下部案内部材3の構造は量産に適するものとなる。さらに、板材をロール材とし、連続的にプレス加工(曲げ加工を含め)を行うと、切断と折り曲げ加工を連続的に実行することができ、より量産に適することになる。
【0027】
また、転倒防止装置100は、上部案内部材2、下部案内部材3がU字形であるために、剛性が高い。また、上部案内部材2、下部案内部材3が組み合わされて箱形になっていることや、上部案内部材2、下部案内部材3の組が井桁構造になっていることも、剛性を高めるのに寄与する。また、上部案内部材2、下部案内部材3の間に位置する内連結部材10がU字形であることも、免震機構110の剛性を高めるのに寄与する。
【0028】
次に、転倒防止装置100に地震などで設置面Fから振動が伝達された場合の作動について以下に説明する。
【0029】
図2の中立状態に対し、図8、図9(説明のために外連結部材9を省略している)は、転倒防止装置100に横揺れを生じた場合の作動状態を示しており、その際、下層の二組の免震機構110が作動する。すなわち、被支持体Pを左に動かす力が生じた場合、図8に示すように、被支持体Pを載置した支持板1、上層の免震機構110(こちらは前後揺れの発生時に作動する)を介して下層の免震機構110の上部案内部材2が左にストローク(ストロークの大きさS)する。その際、上部案内部材2の案内溝5に沿って移動部材8がストロークし、案内溝5の円弧が下向きになっているため、円弧の分だけ上部案内部材2が上方に持ち上げられる。
【0030】
これと同時に、下層の移動部材8が下部案内部材3の案内溝7に沿ってストロークするので、案内溝7の円弧の分だけさらに上部案内部材2が上方に持ち上げられる。
【0031】
図9は、図8とは反対に被支持体Pを右に動かす力が生じた場合を示している。被支持体Pを載置した支持板1、上層の免震機構110を介して下層の免震機構110の上部案内部材2が右にストローク(ストロークの大きさS)する。その際、上部案内部材2の案内溝5に沿って移動部材8がストロークし、案内溝5の円弧が下向きになっているため、円弧の分だけ上部案内部材2が上方に持ち上げられる。これと同時に、下層の移動部材8が案内溝7に沿ってストロークするので、案内溝7の円弧の分だけさらに上部案内部材2が上方に持ち上げられる。
【0032】
したがって、被支持体Pは左右共に移動部材8の2倍の2Sストロークし、その分、大きな振動エネルギを吸収することが可能になる。
【0033】
転倒防止装置100に前後方向の揺れを生じた場合の作動については、左右を前後に入れ替えることで容易に説明される。ところで、この実施の形態における転倒防止装置100では、図3、図4に示すように、上層の免震機構110の上部案内部材2と下部案内部材3は案内溝の円弧の曲率半径をRa<Rbとしている。すなわち、図3に示すように、上部案内部材2(上層の)の案内溝4の頂点より前側の円弧4aと、下部案内部材3(上層の)の案内溝6の頂点より後側の円弧6aとの曲率半径を小さく(Ra)とすることで、後ろ側へのストロークを小さくしている。
【0034】
これにより、後側に壁などの障害物がある場合、ストロークを小さくすることで、障害物との衝突を避けることが可能となるとともに、前側のストロークは大きいので、前側のストロークで振動を大きく吸収することができる。
【0035】
したがって、被支持体の種類、地震時の許容応答加速度や許容変位などに応じて免震機構110のガイド部すなわち案内溝4、5、6、7の円弧の曲率半径を最適に設定することで、前後、左右の振動エネルギを吸収でき、被支持体Pの転倒が確実に防止される。
【0036】
なお、被支持体の種類や免震機構110の設計の仕方などによっては、上部案内部材2と下部案内部材3のどちらか一方だけに案内溝を設けることも可能であり、その場合案内溝のない部材(支持部材、もしくは設置部材となる)に移動部材8が回動可能に支持される構成となり、最大ストロークはSとなる。
【0037】
図10、図11は、本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(2)を示すものである。
【0038】
この実施の形態の転倒防止装置200は、前述の実施の形態(1)の転倒防止装置100に対し、下層の免震機構110と、支持板1と、内連結部材10とを省略した構成としている。
【0039】
この転倒防止装置200は、被支持体Pが横幅aよりも前後幅bがかなり小さな場合に有効であり、横幅aが大きい(被支持体Pの高さ、前後幅bと相対比較で)ため、横方向に免震機構を設ける必要がなく、前後方向にのみ免震機構を設けている。
【0040】
したがって、簡素な構造で安価でありながら、被支持体Pの転倒を確実に防止することができる。なお、上記と逆に被支持体Pが前後幅bよりも横幅aがかなり小さな場合は、免震機構を横方向にのみ設けることで免震を可能にできることは明白である。
【0041】
図12、図13は、本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(3)を示すものである。
【0042】
図12は上部案内部材2と下部案内部材3の展開状態の図であり、この実施の形態の転倒防止装置300における上部案内部材2と下部案内部材3は、案内溝4、6が打ち抜き加工され、切断線Lで上部案内部材2と下部案内部材3に切断され、折り曲げ線Mで直角に折り曲げられて形成される。ここで、免震機構110の上部案内部材2と下部案内部材3のガイド部である案内溝4、6を高さ方向の位置を異ならせるともに、平面上で一部が重なるように設けられた構成が前述の実施の形態(2)と相違するものである。すなわち、案内溝4、4の高さ方向の位置を異ならせ、一方の案内溝4の端部4cをもう一方の案内溝4の端部4dの下側に位置させ、平面上で端部4cと端部4dが重なるようにしている。
【0043】
この実施の形態の転倒防止装置300によると、被支持体Pの前後幅bがかなり小さな場合でも、図13に示すように、必要な免震性能を維持して被支持体を支持することができる。なお、外連結部材9は、案内溝4、6の高さ方向の位置が異なっていることで、図13に示すように、斜めに取り付けられて作動するが、外連結部材9は移動部材8に角度変更可能に取り付けられているので、スムーズに作動可能である。
【0044】
ところで、各実施の形態(1)及び(2)においては、被支持体Pの前後又は左右の方向に各々2個の免震機構110を設置した形態を示したが、免震機構110を被支持体Pの前後又は左右の長さに近くなるように幅の大きな免震機構110とすることで、1個の免震機構110で一方向の免震機能を有する転倒防止装置を構成することも可能である。
【0045】
また、各実施の形態で説明したように、外連結部材9及び内連結部材10は設けた形態と設けない形態を示した。外連結部材9及び内連結部材10を設けることで、二つのガイド部に沿って移動する移動部材8の動きが規制されるので、より確実に免震性能を発揮できるが、コストとの兼ね合いなどでこれらを省略もしくはどちらか一つだけにしても、問題を生じることはない。
【0046】
また、ガイド部は二つに限らず、被支持体Pが大きい場合などではさらに多くのガイド部を有する免震機構110とすることもできる。
【0047】
なお、各実施の形態におけるガイド部は、円弧で形成したが、円弧に限らず頂点を境に両端部に向かって上昇または下降する曲線としてもよく、両端部に向かって上昇または下降する直線としても構わない。それらの選択は、免震性能の設計で、被支持体Pの種類などにより最適に選択される。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る転倒防止装置は、曲線または傾斜する直線のガイド部、即ちスリット状の案内溝をプレス加工などで形成した板材に対し、U字形に折り曲げ加工を行って形成した案内部材の開放面を向き合わせ、移動部材と組み合わせて免震機構を形成し、平面上に免震機構を複数並べて転倒防止装置を構成したので、安価で、量産によるコストダウンにも適し、剛性が高い転倒防止装置を得ることができる。
【0049】
ことに免震機構を構成する上部案内部材と下部案内部材との間に介装する移動部材の中で、上下の案内部材に設ける案内溝に貫通し対向する起立片間に渡るシャフトに対してフランジ付き車輪を嵌装して免震時の移動の際上記フランジ付き車輪を回転させることとしたからシャフトを案内溝に沿って円滑に移動させることができ、したがって下部案内部材に作用する震動を有効に吸収して上部案内部材の震れを抑えることができる。
【0050】
しかも、上記フランジ付き車輪は、フランジの作用によって、またこの車輪の間に介装されるスリ−ブによって案内溝から脱落するのを防止される一方、フランジ付き車輪は案内溝に対して個別に嵌装されるものとなっていることから、フランジを案内溝に通すことなく回転自由に嵌装し、案内溝とシャフトとの間に介装することができるものとなっており、このため免震機構の組立においてこのフランジ付き車輪の組付けが容易且つ確実にできるものとなっている。
【0051】
さらに、免震機構を並べた層を上下に直交させて重ねた二層構造としたので、コンパクトな構成で前後、左右に振動を吸収することができる。
【0052】
また、板材の切断加工や折り曲げ加工で形成する転倒防止装置としたので、U字形の案内部材の組み合わせに限らず、各実施の形態で示したような免震機構を構成でき、被支持体の種類などの用途に応じて最適な設計形態をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(1)を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(1)を示す正面図である。
【図3】 図2の側面図である。
【図4】 図2、図3の一部の製造例を示す平面図である。
【図5】 図2、図3の他の一部の製造例を示す平面図である。
【図6】 図2の一部の拡大縦断面図である。
【図7】 図6の縦断面図である。
【図8】 図2の要部の動作を示す簡略図である。
【図9】 図3の要部の動作を示す簡略図である。
【図10】 本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(2)を示す正面図である。
【図11】 図10の側面図である。
【図12】 本発明に係る転倒防止装置の実施の形態(3)の一部の製造例を示す平面図である。
【図13】 図12の製造後の側面図である。
【符号の説明】
1 支持板(支持部材)
2 上部案内部材
3 下部案内部材
4、5、6、 案内溝(ガイド部)
8 移動部材
9 外連結部材
10 内連結部材
22、32 起立片
100 転倒防止装置
110 免震機構
200 転倒防止装置
300 転倒防止装置
F 設置面
S ストローク
T 四隅
P 被支持体

Claims (3)

  1. 板材がU字形に折り曲げられ開放面を下向きにするとともに上面に被支持体を載置する上部案内部材と、板材がU字形に折り曲げられ開放面を上向きにするとともに上部案内部材と中心軸を同じにして下面を設置面に当接する下部案内部材と、上部案内部材と下部案内部材の各起立片に向い合せに設けられた複数のガイド部に沿って上部案内部材を移動可能に支持する移動部材とから免震機構が構成され、上部案内部材のガイド部は頂点を境に両端部に向かって下降する直線または曲線で構成され、下部案内部材のガイド部は頂点を境に両端部に向って上昇する直線または曲線で構成される転倒防止装置にあって、前記ガイド部は前記起立片に開設される閉塞形スリット状の案内溝である一方、前記移動部材は上部案内部材と下部案内部材の向き合う起立片に形成される前記案内溝に貫通し起立片間に渡るシャフトと、該シャフトに嵌装され上部案内部材と下部案内部材の案内溝に対して個別に回転可能に支持される脱落防止のフランジ付き車輪と、前記シャフトに嵌装され上部案内部材の対立する起立片の案内溝にそれぞれ嵌合するフランジ付き車輪の間に介装される位置決めスリ−ブと、前記下部案内部材の起立片の外側に突き出るシャフトの両端に止着され案内溝からの脱落を防止する内外の連結部材とからなり、免震時に前記案内溝に沿って前記移動部材が転動するとき前記シャフトに嵌装するフランジ付き車輪が個別に回転し、前記下部案内部材に対して前記上部案内部材が移動自由となるようにした転倒防止装置。
  2. 請求項1に記載の転倒防止装置において、免震機構の2組を間隔をおいて並行に配置し、該免震機構の移動部材のシャフトを同一延長線上に揃えるとともに両シャフトの内側端部に内連結部材を止着して免震機構相互を連結することを特徴とした転倒防止装置。
  3. 請求項1に記載の転倒防止装置において、免震機構の2組を間隔をおいて並行に配置して上層の免震機構を構成するとともに該上層の免震機構の上部案内部材に支持部材を固定し、また該上層の免震機構の下に間隔をおいて並行をなす2組の免震機構からなる下層の免震機構を井桁に配置して上下2層に構成するとともに該下層の免震機構の下部案内部材を設置面に固定することを特徴とした転倒防止装置。
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